JPH0443493Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば調整を必要とする電気部品を
備えた装置において、そのケース等に設けられて
いる複数の調整用孔等を閉塞するために用いられ
る防塵防水用栓蓋に関するものである。

〔従来の技術〕

例えば、屋外で使用されるテレビカメラの把手
部には、レンズを制御するためのドライブユニツ
ト装置が設けられ、その内部基板には調整を必要
とする４〜７個程度のトリマスイツチが備えられ
ている。これらのトリマスイツチを外部からドラ
イバを挿し込んで調整できるようにするために、
複数の調整用孔が設けられている。そして、これ
らの調整用孔は電気基板に通じているため、塵埃
や水滴等が入り込めないように、防塵・防水性の
ゴム栓で密閉する必要がある。

従来においては、各調整用孔をそれぞれ別個の
ゴム栓で閉塞しているため、孔数が多い場合は多
数のゴム栓必要とし、それらを１個ずつ嵌めたり
外したりしなければならないために、調整時に手
間を要すると共に、ゴム栓の脱落、紛失が屡々生
ずるという欠点がある。また、屋外で調整する場
合などにはゴム栓の着脱が特に面倒である。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、このような従来例の欠点を改
善するため、多数の栓を一体化し、それによつて
これらの栓をワンタツチで着脱できると共に、栓
の脱落や紛失を防止することができ、しかも防
塵・防水効果の優れた防塵防水用栓蓋を提供する
ことにある。

〔考案の概要〕

上述の目的を達成するための本考案の要旨は、
電気的な調整を行うために板体に設けられた複数
の調整孔を閉塞する防塵防水用栓蓋において、前
記複数の調整用孔と個々に嵌合する複数の凸状栓
部と、前記板体に設けた取付用孔に回転自在に嵌
着するためのフランジを有する取付部と、前記凸
状栓部と前記取付部を連結する蓋部とを有し、こ
れら全体を弾性材料により一体的に形成したこと
を特徴とする防塵防水栓蓋である。

〔考案の実施例〕

本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は本考案に係る防塵防水用栓蓋１の側面
図、第２図は平面図を示し、一列に並んだ多数の
凸状栓部２とそれらを結ぶ蓋部３と、蓋部３の端
部に凸条栓部１と並んで設けられフランジ４ａを
有する取付部４とが、ゴムのような伸縮可能な弾
性材料によつて一体的に形成されている。また、
多数の凸状栓部２のうちの取付部４と反対側の端
部に位置する凸状栓部２ａは、抜け止めのために
端部の径が大きく形成されている。

第３図はこのような栓蓋１を多数の孔５を有す
る板体６に取り付けた断面図を示し、取付部４は
板体６に設けた取付用孔７に係合され、かつ各凸
状栓部２はそれぞれの孔５に嵌合される。板体６
は例えば第４図に示すように前述のテレビカメラ
の把手部に設けられたドライブユニツト装置、或
いはその他の電気装置のカバー又はケースの一部
であり、孔５は内部の電気部品例えばトリマスイ
ツチ８を調整するための調整用孔である。なお、
抜け止めを施こされた凸状栓部２ａを嵌合する孔
５ａは必ずしも調整用孔でなく、単なる抜け止め
用孔を特設してもよい。

取付部４はフランジ４ａを有する図示の形状の
他にも、種々の形を採用することができるが、第
４図に示すように取付部４を中心として栓蓋１全
体を回動できるようにすることが望ましい。な
お、凸状栓部２及び取付部４には挿込時の弾性変
形を容易にするためと材料を節約するため、図示
のようにそれぞれに凹部９を設けることが得策で
ある。実施例では、凸状栓部２と孔５との配列が
直線の場合を示したが、直線以外の四角形又は円
形の配列でもよく、また栓蓋１は曲面形状であつ
てもよい。更に、蓋部３の厚みは伸縮可能とし、
この伸縮によつて凸状栓部２と孔５との位置ずれ
を吸収できるようにすることが好ましい。

各凸状栓部２を孔５に嵌め込むときは、ワンタ
ツチで一挙に押し込むことが可能である。また、
調整のため栓蓋１を抜き出すときは、第４図に示
すように全部の凸状栓部２を一挙に抜き出すこと
ができ、しかも取付部４はそのまま取付用孔７に
係合した状態にしておけば栓蓋１を紛失すること
もない。

なお、凸状栓部２を板体６の孔５に嵌合した状
態では、各嵌合部の摩耗及び取付部４と取付用孔
７との係合、及び凸状栓部２ａの抜け止め作用に
よつて蓋部３は板体６に密着した状態を保持する
ことができ、凸状栓部２が不時に脱出する虞れは
ない。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案に係る防塵防水用栓
蓋は、多数の栓部の着脱をワンタツチで行えるた
め、作業能率を高めることができる。また、多数
の栓部が一体に構成されているため部品点数も少
なく、栓部の脱落や紛失を防止することができ
る。しかも、栓をすべき孔を凸状栓部で閉塞する
だけでなく、孔の周辺を蓋部で覆うようにしたの
で、防塵・防水性を二重に持たせることができ
る。更に、栓部を外した時でも、取付部はそのま
ま板体に係合されているので、屋外における操作
に便利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る防塵防水用栓蓋の実施例を
示すものであり、第１図はその側面図、第２図は
平面図、第３図は使用状態の断面図、第４図は使
用状態の斜視図である。 符号、１は栓蓋、２は凸状栓部、３は蓋部、４
は取付部、５は孔、６は板体、７は取付用孔、９
は凹部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 電気的な調整を行うために板体に設けられた
   複数の調整孔を閉蓋する防塵防水用栓蓋におい
   て、前記複数の調整用孔と個々に嵌合する複数
   の凸状栓部と、前記板体に設けた取付用孔に回
   転自在に嵌着するためのフランジを有する取付
   部と、前記凸状栓部と前記取付部を連結する蓋
   部とを有し、これら全体を弾性材料により一体
   的に形成したことを特徴とする防塵防水栓蓋。 ２ 前記凸状栓部の１個を端部径が大きな抜け止
   め用栓部とした実用新案登録請求の範囲第１項
   に記載の防塵防水栓蓋。