JP2006168744A - 取っ手付容器及び取っ手部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】発泡樹脂の成形容器に取っ手部材を被着することにより、破損等の虞のない充分な強度を保有する取っ手部を形成して取っ手付容器の耐久性を向上させ、さらに被着操作が容易で安定性よく被着でき、かつ脱着も可能な取っ手部材を提供する。
【解決手段】発泡樹脂の成形容器の側壁外面に下方向き段部を含む取っ手部が設けられた取っ手付容器において、取っ手部13を、成形容器10とは別に形成した取っ手部材20を嵌合被着する。取っ手部材20は、成形容器10の側壁外面の段部13aより上の側壁上端部に嵌合する伏凹形状をなす上板22及び内外側板23,24と、外側板24の下端より内側に延成されて成形容器の段部13aに係合する段面板25と、前記段面板25の内側端より下方に延びて前記段面13aより下方の容器外側面に添接する下部添接板26とを一体に形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】発泡樹脂の成形容器の側壁外面に下方向き段部を含む取っ手部が設けられた取っ手付容器において、取っ手部13を、成形容器10とは別に形成した取っ手部材20を嵌合被着する。取っ手部材20は、成形容器10の側壁外面の段部13aより上の側壁上端部に嵌合する伏凹形状をなす上板22及び内外側板23,24と、外側板24の下端より内側に延成されて成形容器の段部13aに係合する段面板25と、前記段面板25の内側端より下方に延びて前記段面13aより下方の容器外側面に添接する下部添接板26とを一体に形成する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、発泡樹脂の成形容器の側壁外側に下方向きの段部を含む取っ手部を設けた取っ手付容器及び該取っ手部を形成する取っ手部材に関するものである。
発泡樹脂の成形容器は、軽量であること、所要の強度を有し耐圧性に優れていること、断熱性に優れていること、等の理由から多くの分野で使用されている。例えば、容器本体と蓋体とで容器を構成して断熱容器とし、海産物、肉類等の各種生鮮食品、その他の保冷や保温を必要とする食品の輸送もしくは保管用の容器として、あるいは持ち帰り用の容器等として使用される。また、容器本体のみで魚箱等として使用される場合もある。このような発泡樹脂の成形容器には、内容物を収納した状態での持ち運びを容易にするために、容器側壁の一部に取っ手や提げ手を設けたものが知られている。
例えば、下記の特許文献1には、容器本体の側壁の一部に、外側面に開口しかつ肉厚内部で長手方向(周方向)に延びる断面略T字形のスリット溝を側壁上端面に開口させて形成しておき、この容器本体とは別に形成した提げ手部材の端部を、前記スリット溝に嵌合し係合する略T字状の係合端部として形成し、該係合端部を前記スリット溝に嵌合し係合することにより、該容器に提げ手を設けるようにしたものが示されている。
また、特許文献2には、上記と同様の発泡樹脂の成形容器で、外側コーナー部分を硬質樹脂等により強度補強した容器において、該容器の持ち運びのために、容器本体の相対向する側壁の外側に突起部を設け、該突起部に上下方向の貫通孔を形成して、該貫通孔に提げ手用紐を挿通して提げ手とするものが示されている。
ところで、発泡樹脂の成形容器は、部分的に大きな荷重がかかったり、衝撃が加わったりすると、破損する等の問題がある。そのため、前記特許文献1のように提げ手部材をスリット溝に嵌合して係合させるようにした場合も、また特許文献2のように突起部の貫通孔に提げ手用紐を挿通して係合させるようにした場合も、成形容器における前記提げ手部材あるいは提げ手用紐の係合部分が破損する虞があり、耐久性に問題がある。
また、前記同様の発泡樹脂の成形容器において、相対向する側壁の外側面に下方向きの段部による取っ手部を一体に形成して、前記段部に指を掛けて運搬できるようにした容器もあるが、この場合、前記段部の部分に繰り返し指先が当接し、しかも大きい荷重がかかることになるため、前記段部による取っ手部が破損し易く、この破損が大きくなると取っ手部としての機能を果たせなくなる。
なお、前記のような取っ手部の構造において、前記特許文献2の硬質樹脂等を含浸硬化あるいは塗布する強度補強の手段を該取っ手部に利用するのは、製造上の手数が増し、コスト高になり、実用性に乏しいものである。また、こうして形成される補強層は着脱できないために、これを容器と共に廃棄処理しなければならず、また容器素材の発泡樹脂とは異種の材料よりなる場合、発泡樹脂の再使用のために切除する必要もある。
特開2004−26209号公報
実開昭62−52109号公報
本発明は、上記に鑑みてなしたものであり、発泡樹脂の成形容器の使用上での運搬作業や積み下ろし作業等を容易にするために側壁外面に下方向きの段部を含む取っ手部を設けたものにおいて、該成形容器とは別に形成した取っ手部材を被着することで、破損等の虞のない充分な強度を保有する取っ手部を形成できて、耐久性を高めることができる取っ手付容器を提供するものであり、さらに被着操作が容易で安定性よく被着でき、脱着も可能な取っ手部材を提供するものである。
本発明は、発泡樹脂の成形容器の側壁外面に下方向き段部を含む取っ手部が設けられた取っ手付容器であって、該取っ手部は、前記成形容器とは別に板状体により形成された取っ手部材が嵌合被着されてなり、該取っ手部材が、前記成形容器の側壁外面の前記段部より上の側壁上端部に嵌合する伏凹形状をなす上板及び内外側板と、前記外側板の下端より内側に延成されて成形容器の前記段部に係合する段面板と、前記段面板の内側端より下方に延びて前記段面より下方の容器外側面に添接する下部添接板とよりなることを特徴とする。
前記構成の本発明の取っ手付容器は、発泡樹脂の成形容器とは別に形成された板状体よりなる取っ手部材が被着されて取っ手部が形成されているため、発泡樹脂のみから形成されている場合に比して強く、取っ手部として充分な強度を保有できる。そのため、内容物を収容した状態での運搬の際に、指掛け部となる下方向き段部を含む取っ手部が破損する等の虞がない。
また、前記取っ手部の下面をなす下方向きの段部に指を掛けて容器を持ち上げるとき、指先が前記段部に続く容器外側面に突き当たり、発泡樹脂の成形容器のみからなる場合には、該外側面の部分が損傷する虞が多分にあるが、本発明の取っ手付容器の場合は、前記段部の下に続く容器外側面に前記取っ手部材の下部添接板が添接しているので、前記のような損傷が生じる虞がない。
前記取っ手部材は、上板及び内外側板よりなる伏凹形状の上部を側壁上端部に嵌合するとともに、前記伏凹形状の上部の外側板に連続する段面板を、弾性変形を利用して成形容器の側壁外面に有する取っ手部下面の段部に係合することにより被着でき、かつ該段面板に連続する下部添接板を前記段面より下方の続く容器外側面に添接させることができる。しかも、この被着状態において、前記断面板が側壁外面の取っ手部における下方向きの段部に係合することで上方への動きを規制できて、前記伏凹形状の上部が側壁上端部から抜脱するのを防止でき、前記の被着状態を安定性よく保持できる。
前記取っ手部材における下部添接板が、前記外側板に対して下方ほど内方側に傾斜して形成されていて、前記伏凹形状をなす上部を側壁上端部に嵌合被着した状態において、前記下部添接板が具有弾性力により前記容器外側面に対し押接せしめられてなるものが好ましい。これにより、前記取っ手部材の下部添接板が容器側壁面からの浮きや、がたつきを生じることなく体裁よく被着される。
前記の取っ手付容器において、前記成形容器の側壁上部における前記取っ手部材の少なくとも前記伏凹形状の上部の嵌合部分は、該取っ手部材の厚みに略相当する寸法分だけ他部分より凹設され、前記取っ手部材が該凹設部分に嵌合されて他部分との間に段差を有さないように被着されてなるものが好ましい。これにより、前記取っ手部材を被着した状態において、成形容器と取っ手部材の伏凹形状の上部との間に段差を生じないことになり、体裁がよく、しかも蓋体と組合せて使用するのも容易になる。
前記取っ手部材における前記段面板の外側端に下方向きの凸縁が形成されてなる場合、前記取っ手部の下面をなす下方向きの段部に指を掛け易くて滑り難く、安全に持ち上げることができ、運搬作業が行い易くなる。また、指を掛け易い構造のために、前記段部を小さく設定することが可能になる。
また、前記取っ手部材における前記段面板が、内方に向かって上向きに傾斜して形成されてなる場合も、前記取っ手部の下面をなす下方向きの段部に指を掛け易くて、安全に持ち上げることができ、前記同様の効果を保有できる。
前記取っ手部材の伏凹形状の上部における内側板の下端には、内側に成形容器に対し食い込む係止爪が突設されてなるものが好ましい。すなわち、該取っ手部材20の被着状態においては、前記伏凹形状の上部の内側板の端部が前記係止爪により側壁内面に食い込んで係止した状態になるため、該内側板の上方への浮きが阻止され、これが外側板の下端に連続する段面板が取っ手部の下面をなす段面に係合することと相俟って、伏凹形状の上部の側壁上端部に対する嵌合状態がさらに強固になって安定し、使用中に浮きが生じたり、外れたりすることがない。
また、本発明は、前記のように側壁外面に下方向きの段部を含む取っ手部を有する取っ手付き容器に使用する取っ手部材として、合成樹脂材により一体に成形され、前記成形容器の側壁外面に有する前記段部より上の側壁上端部に嵌合する伏凹形状をなす上板及び内外側板と、前記外側板の下端より内側に延成されて成形容器の前記段部に係合し得る段面板と、前記段面板の内側端より下方に延びて前記段部より下方の容器外側面に添接する下部添接板とからなることを特徴とする。
この取っ手部材によれば、側壁外面に下方向きの段部を含む取っ手部が形成された成形容器の側壁上端部に対して伏凹形状の上部を嵌合するとともに、伏凹形状の外側板及び段面板並びに下部添接板を外側に反らせるように弾性変形させて、前記段面板を取っ手部の下面をなす段部に係合させることにより、該外側板の下方部を外側に反らせない限り外せないように被着でき、接着しなくても安定した被着状態を保持できる。また、前記外側板の下方部を弾性力に抗して外側に反らせるようにして、前記段面板を前記段部より離脱させれば、取り外すこととができ、該取っ手部材の脱着も容易に可能である。
本発明の取っ手付容器及び取っ手部材によれば、発泡樹脂の成形容器の側壁外面の取っ手部は、成形容器とは別形成された取っ手部材が被着されて形成されるため、使用上において破損する虞のない充分な強度を持ち、その耐久性を高めることができる。
しかも、伏凹形状の上部を側壁上端部に嵌合して段面板を取っ手部下面の段部に係合することにより容易に被着できるとともに、この被着状態においては、伏凹形状の上部が側壁上端部に嵌合し、かつ前記上部の外側面に連続する段面板が取っ手部の下面をなす段部に係合することにより、所定位置に安定性よく被着しておくことができ、離脱や脱落の虞なく使用することができる。
また、本発明の取っ手部材は、容器側壁に対する脱着が容易に可能であるため、運搬等の必要時に被着して使用できるとともに、成形容器を替えて繰り返し使用できる。また成形容器の素材樹脂を再利用するのも容易になる。
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明にかかる取っ手付容器の一方側の取っ手部材を分離して示す斜視図、図2は取っ手部材の側壁上部の取っ手部に対する被着前の拡大斜視図、図3は同上の断面図、図4は取っ手部材の側壁上部の取っ手部に対する被着途中の断面図、図5は取っ手部材を側壁上部の取っ手部に被着した断面図である。
図において、10は発泡樹脂の成形容器である。この成形容器10は、成形型内に素材樹脂の発泡性粒子を充填して定法により発泡成形して得られる平面略四角形等の任意の形状の容器であり、図では蓋体を省略しているが、通常は、容器本体と蓋体との組み合わせからなる容器として各種の用途に使用される。また、容器本体のみからなる容器として使用される場合もある。この成形容器10は、必要に応じてその内側面や外側面を、該面に樹脂フイルムを熱融着して被覆しておくことや外側面に袋状のカバーを被覆しておくことができる。
前記成形容器10の四周の側壁11,11、12,12のうちの一方の相対向する側壁11,11の外面には、その上部に下方向きの段部13aを含む取っ手部13が形成されている。図の場合、前記側壁11の外面は、上部及び両側を除く中央部が凹欠されて前記上部及び両側部に対して段差をなす凹所14が形成されることにより、該凹所14より上部が取っ手部13として形成されており、その下面が前記凹所14の上端において下方向きの段部13aをなしている。
前記取っ手部13を形成するための凹所14は、図のように底面側が開放した形状である必要はなく、底部側を凸状に残すように中央部のみを凹欠形成したものでもよい。例えば、側壁外面の一部に指先部分を挿入できる程度の指掛け孔のような凹所を形成して、該凹所より上部の部分を下面が段面をなす取っ手部としたものでもよい。また、側壁11の上端部外面にフランジ状あるいは突起状の凸部を形成して、該凸部の部分を取っ手部として使用するように形成したものであってもよい。
図中の20は、前記成形容器10の前記取っ手部13の部分に対し後述するように嵌合被着される所定厚の板状体よりなる補強用の取っ手部材である。
この取っ手部材20は、前記成形容器10の側壁11外面の前記下方向きの段部13aより上の側壁上端部に嵌合する伏凹形状をなす上部21を形成する上板22及び内外側板23,24と、前記外側板24の下端より内側に延成され成形容器10の前記段部13aに係合する段面板25と、前記段面板25の内側端より下方に延びて前記段13aより下方の容器外側面11aに添接する下部添接板26とよりなり、前記成形容器10とは別に、適度に弾性があってかつ所定の撓み強度、保形強度を有する主として非発泡の合成樹脂材により一体に形成されている。
図の場合、前記取っ手部材20は、前記下部添接板26が、図2及び図3に示すように、前記伏凹形状をなす上部21の外側板24に対して下方ほど内方側に傾斜して形成されており、前記上部21を成形容器10の側壁上端部に嵌合被着した状態において、前記下部添接板26が素材の持つ具有弾性力により前記容器外側面11aに対して押接せしめられられるようになっている。
前記取っ手部材20における前記段面板25は、前記外側板24からそのまま内側に折曲延成した形状をなすものであってもよいが、前記取っ手部13下面の下方向きの段部13aに指を掛け易くし滑りを防止できるようにするために、図1〜図5のように、該段面板25の外側端に下方向きの凸縁25aを形成しておくのが好ましい。また、図6のように、前記取っ手部材20における前記段面板25を、内方に向かって上向きに傾斜させて形成した場合にも、指を掛け易くなる。このように指を掛け易くした場合、前記段部13aを形成するための凹所14の段差量を小さく設定することができて、断熱及び保冷効果に影響する側壁の肉厚を充分に確保できることにもなる。
また、前記取っ手部材20は、前記伏凹形状の上部21における内側板23の下端内側に、成形容器10の側壁11に対し食い込む逆鉤状の係止爪23aが突設されており、前記上部21を側壁上部に嵌合被着した状態において、前記内側板23の端部が前記係止爪23aにより側壁11の内面に食い込んで係止した状態になるように形成されている。さらに、図示する実施例の場合、前記下部添接板26の下端内側にも、側壁11の外側面11aに対し食い込む逆鉤状の係止爪26aが突設され、該下部添接板26の浮きや外れが生じないように形成されている。また、前記伏凹形状の上部21の内側板23と外側板24との間隔が下方側ほどやや狭く成形されて、側壁上端部に対して弾力的に挟着した状態に嵌合するように形成されている。
前記のいずれの形態の実施例の場合にも、前記成形容器10の側壁11の上部における前記取っ手部材20の少なくとも伏凹形状の上部21の嵌合部分は、図示する実施例のように、該取っ手部材20の厚みに略相当する寸法分だけ他部分より凹設して、前記取っ手部材20を該凹設部分15に嵌合して他部分との間に段差を生じさせないで被着できるように形成しておくのが、実施上特に望ましい。前記下部添接板26等の他の被着部分も前記同様に凹設して、該凹設部に嵌合状態に被着できるようにすると、さらに体裁良好になる。
なお、前記の発泡樹脂の成形容器10の成形に用いる素材樹脂の発泡性粒子は、従来の発泡樹脂製の成形容器の製造に用いられるものをそのまま用いることができる。発泡性粒子は、合成樹脂に物理型発泡剤を含浸させてなり、加熱によって発泡するものであり、予備発泡させたものも含まれる。本発明の成形容器では、主に予備発泡させたいわゆる予備発泡粒子が使用される。
上記発泡性粒子を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−エチレン共重合体、スチレン改質ポリエチレン系樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のポリスチレン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂等が挙げられる。
また、物理型発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、シクロペンタン、シクロブタン等の脂肪族環化水素類等が挙げられる。発泡条件も従来と同じでよい。
また、前記の取っ手部材20の素材としては、各種の合成樹脂材、例えば、ハイインパクトポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル樹脂等の通常の熱可塑性樹脂を使用できる。前記取っ手部材20は、前記熱可塑性樹脂を用いて射出成形や引き抜き成形又は押し出し成形等の方法により上記した板状体による所定の形状に成形したもの、あるいは前記熱可塑性樹脂の板状体から真空成形やプレス成形などの成形方法によって上記した所定の形状に成形したものよりなる。実施上は、異形押し出し成形よりなるものが好適に用いられる。この取っ手部材20としては、適度に弾性があって所定の撓み強度や保形強度を有し、成形容器10の側壁上部に対して弾性力を利用して嵌合被着できるものであればよく、その厚みは、0.5〜5.0mmのものが好ましく、より好ましくは1.0〜1.5mmのものである。
前記の取っ手部材としては、金属材や紙材等の他の材質のものを使用することも可能であるが、取り扱い易さ、軽量性、耐久性等の点から、合成樹脂を使用するのが好ましい。
上記した取っ手付容器において、前記の取っ手部材20を、発泡樹脂の成形容器10の取っ手部13を形成した側壁11に対し被着するには、図4のように、前記成形容器10の側壁上端部に対して上方より伏凹形状の上部21を嵌合するとともに、伏凹形状の上部21の外側板24及び段面板25並びに下部添接板26を外側に反らせるように弾性変形させ、前記段面板25を取っ手部13の下面をなす段部13aの下方にまで位置させて、弾性復元力により該段部13aの下に係合させ、内側に傾斜している下部添接板26を前記段部13aの下方の容器外側面11aに弾性力により押接させればよく、これにより、図5のように被着することができる。このとき、側壁11の上部における前記取っ手部材20の被着部分が、図示する実施例のように凹設されていると、該凹設部分15に前記取っ手部材20が嵌合することにより、容器外側面に対し段差を生じさせずに被着できる。
前記の被着状態においては、前記断面板25が側壁外面の取っ手部13における下方向きの段部13aに係合することで上方への動きが規制され、前記伏凹形状の上部21が側壁上端部から抜脱するのを防止でき、前記の被着状態を安定性よく保持できる。
この取っ手付容器は、前記のように発泡樹脂の成形容器10とは別の取っ手部材20が被着されて取っ手部13が形成されるため、発泡樹脂のみから形成されている場合に比して強く、取っ手部13として充分な強度を保有できる。そのため、内容物を収容した状態での持ち運びの際に、指掛け部となる下方向き段部13aを含む取っ手部13が破損する等の虞がない。
また、前記取っ手部13の下面をなす下方向きの段部13aに指を掛けて容器を持ち上げるとき、指先が前記段部136aに続く容器外側面11aに突き当たっても、前記段部13aの下に続く容器外側面11aに前記取っ手部材20の下部添接板26が添接して保護されているので損傷が生じる虞がない。それゆえ、容器の耐久性を向上でき、長期の使用が可能になる。
さらに、上記の使用において、取っ手部材20を取り外すには、被着操作とは逆に、下部添接板26を具有弾性力に抗して外方へ反らせるようにして、段面板25を段部13aから離脱させれば、伏凹形状の上部21を側壁上端部から上方へ離脱でき、容易に取り外すことができる。従って、前記取っ手部材20の脱着が容易に可能であり、該取っ手部材20を運搬時等の必要な時にみ被着使用でき、また成形容器10を廃棄処理する場合あるいは成形容器の素材樹脂を再利用する場合には、該取っ手部材20を取り外して別の容器に被着使用することもできる。
本発明の取っ手付容器及び取っ手部材は、発泡樹脂の成形容器を使用する各種分野の容器、例えば容器本体と蓋体とを組み合わせた断熱容器として、海産物、肉類等の各種生鮮食品、その他の保冷や保温を必要とする食品の輸送もしくは保管用の容器に、あるいは持ち帰り用の容器等に好適に利用でき、また容器本体のみで魚箱等にも好適に利用できる。
10…発泡樹脂の成形容器、11,11…一方の相対向する側壁、11a…容器外側面、12,12…他方の相対向する側壁、13…取っ手部、13a…下方向きの段部、14…凹所、15…凹設部分、20…取っ手部材、21…伏凹形状の上部、22…上板、23…内側板、23a…係止爪、24…外側板、25…段面板、凸縁…25a、26…下部点接板、26a…係止爪
Claims (7)
- 発泡樹脂の成形容器の側壁外面に下方向きの段部を含む取っ手部が設けられた取っ手付容器であって、
前記取っ手部は、前記成形容器とは別に板状体により形成された取っ手部材が被着されてなり、該取っ手部材が、前記成形容器の側壁外面の前記段部より上の側壁上端部に嵌合する伏凹形状をなす上板及び内外側板と、前記外側板の下端より内側に延成されて成形容器の前記段部に係合する段面板と、前記段面板の内側端より下方に延びて前記段面より下方の容器外側面に添接する下部添接板とよりなることを特徴とする取っ手付容器。 - 前記取っ手部材における下部添接板が、前記外側板に対して下方ほど内方側に傾斜して形成されており、前記伏凹形状をなす上部を側壁上端部に嵌合被着した状態において、前記下部添接板が具有弾性力により前記容器外側面に対し押接せしめられてなる請求項1に記載の取っ手付容器。
- 前記成形容器の側壁上部における前記取っ手部材の少なくとも前記伏凹形状の上部の嵌合部分は、該取っ手部材の厚みに略相当する寸法分だけ他部分より凹設され、前記取っ手部材が該凹設部分に嵌合されて他部分との間に段差を有さないように被着されてなる請求項1または2に記載の取っ手付容器。
- 前記取っ手部材における前記段面板の外側端に下方向きの凸縁が形成されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の取っ手付容器。
- 前記取っ手部材における前記段面板が、内方に向かって上向きに傾斜して形成されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の取っ手付容器。
- 前記伏凹形状の上部における内側板の下端には、内側に成形容器に対し食い込む係止爪が突設されてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の取っ手付容器。
- 発泡樹脂の成形容器における側壁に被着して該側壁外面に下方向きの段部を含む取っ手部を形成する取っ手部材であって、
合成樹脂材により一体に成形され、前記成形容器の側壁外面に有する前記段部より上の側壁上端部に嵌合する伏凹形状をなす上板及び内外側板と、前記外側板の下端より内側に延成されて成形容器の前記段部に係合し得る段面板と、前記段面板の内側端より下方に延びて前記段部より下方の容器外側面に添接する下部添接板とからなることを特徴とする取っ手部材。
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KR200478505Y1 (ko) | 2015-07-07 | 2015-10-15 | (주)한스테크 | 합성수지재 운반상자 |
JP2017210243A (ja) * | 2016-05-24 | 2017-11-30 | 三甲株式会社 | 容器 |
JP2022520070A (ja) * | 2019-02-08 | 2022-03-28 | デロンギ・ブラウン・ハウスホールド・ゲーエムベーハー | 一般的に使用可能な、家庭用電化製品と共に使用する隠されたハンドル固定具を備えた容器 |
US11623796B2 (en) | 2018-12-12 | 2023-04-11 | Yeti Coolers, Llc | Insulating container |
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2004
- 2004-12-13 JP JP2004360597A patent/JP2006168744A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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