JP3193796U - 発泡樹脂製容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓋体が容器本体に対し妄りに開蓋しないように被着でき、開蓋操作の際には蓋体に割れを生じさせることなく開蓋できる発泡樹脂製容器を提供する。【解決手段】容器本体10の各辺部に切り欠き部23が形成され、蓋体30の周縁部下面の各辺部に垂下片33が設けられ、容器本体10と蓋体30の嵌合構造として、容器本体10の各コーナー部の上面に嵌合凸部22が形成されるとともに、蓋体30の各コーナー部の下面に嵌合凸部22が嵌合する嵌合凹部32が設けられ、少なくとも一辺部の切り欠き部23と垂下片33との嵌合部外側には、一方のコーナー部寄りの位置に開蓋操作時の指掛用凹部42が設けられてなる。【選択図】図4
Description
本考案は、主としてアスパラガス等の各種果菜類の輸送、保管、特には保冷状態での輸送のための保冷容器として好適に使用される発泡樹脂製容器に関するものである。
従来より、アスパラガス等の果菜類の保管及び輸送に際しては、断熱性のある発泡樹脂製の容器本体と蓋体とからなる容器が使用され、通常、前記果菜類は形状維持等の理由から上下方向を揃えて立てた状態で収容されていた。例えば、アスパラガスは、容器への収納後の輸送中においても僅かに成長することから、穂先の側を上にして立てた状態を保持するようにして取り扱われる。
果菜類を立てた状態で容器内に順次収納するのは、収納作業に手数が掛かり、かつ果菜類同士が擦れたりして傷みが生じる等の問題がある。そのため、アスパラガス等の果菜類を、一旦横方向で揃えて容器本体内に寝かせて収納し蓋体を被着した後、該果菜類の基部側の容器本体の一側壁が底になるように横向きにして立てた状態で、保管や輸送等の物流に供するようにした容器が提案されている(特許文献1〜3)。
かかる容器の場合、容器本体の開口部に被着される蓋体は、横向に立てた状態においても妄りに開くことがないことが求められる。そのため、容器本体と蓋体との嵌合構造としては比較的強い嵌合構造が採用される。通常、容器本体の各辺部の開口端部に、果菜類を収納した容器本体を段積みした状態での予冷(例えば、差圧予冷)が可能なように切り欠き部が設けられていることもあり、容器本体と蓋体の各コーナー部に比較的強固に嵌合する嵌合構造が設けられることが多い。例えば、発泡体特有の弾性により弾力的に嵌合できて、かつ抜脱方向に係止する逆テーパ等の係合凸部を含む嵌合構造が設けられる。この場合、蓋体のコーナー部は、容器製作上の関係からできるだけフラットな形状とされることがであることが求められる。
ところで、容器本体の開口端部に対する蓋体の嵌合強度が強くなるほど、開蓋操作の際に蓋体を持ち上げて嵌合を離脱させるのに強い力が必要であり、また蓋体に指をかけて持ち上げるための切欠部が必要である。この開蓋操作のために、例えば特許文献1のように、前記切り欠き部と垂下片の嵌合部の容器幅方向中央部に開蓋操作用の切欠部を設けておくことが考えられている。この場合、切欠部に指を掛けて蓋体を持ち上げようとしたときに、コーナー部の嵌合構造の部分から離れた位置で抜脱方向の力をかけることになり、この結果、コーナー部と蓋体辺部の垂下片を有する部分との境界部分に強い力がかかり、この部分で割れが生じる虞がある。また、特許文献2のように、開蓋操作用の切欠部をコーナー部に設けた場合には、蓋体のコーナー部は垂下片を有さず比較的フラットであるため、該コーナー部を持ち上げようとしたときに、該コーナー部が撓み変形し、遂には割れが生じる虞がある。
本考案は、上記に鑑みてなしたものであり、主としてアスパラガス等の果菜類を収納して蓋体を被着し、例えば横向きに立てた状態にして輸送、保管等の物流に供する容器において、蓋体が容器本体に対しコーナー部の嵌合構造により妄りに開蓋しないように保持でき、しかも開蓋操作の際には蓋体に割れを生じさせることなく蓋体を持ち上げることで容易に開蓋操作できる発泡樹脂製容器を提供するものである。
上記の課題を解決する本考案の発泡樹脂製容器は、上方に開口する平面矩形の発泡樹脂製の容器本体と、容器本体に被着自在な発泡樹脂製の蓋体とからなる容器であって、容器本体の各辺部の中央部に切り欠き部が形成されるとともに、これに対応する蓋体の周縁部下面の各辺部に前記切り欠き部に嵌合する垂下片が設けられてなり、容器本体の開口端部と蓋体の周縁部との嵌合構造として、容器本体の各コーナー部の上面に嵌合凸部が形成されるとともに、蓋体の各コーナー部の下面に前記嵌合凸部が嵌合する嵌合凹部が設けられ、少なくとも一辺部の切り欠き部と垂下片との嵌合部外側には、一方のコーナー部寄りの位置に開蓋操作時の指掛用凹部が設けられてなることを特徴とする。
この発泡樹脂製容器によれば、蓋体を被着した状態においては、容器本体のコーナー部上面の嵌合凸部と蓋体のコーナー部下面の嵌合凹部との嵌合により、閉蓋状態を良好に保持できる。また、開蓋操作の際には、少なくとも一辺部の前記切り欠き部と垂下片との嵌合部外側における一方のコーナー部寄りの位置、つまりはコーナー部の嵌合凸部と嵌合凹部とによる嵌合構造に近い位置の指掛用凹部に指を掛けて蓋体を持ち上げることにより、コーナー部の嵌合構造の部分に効果的に持ち上げ力を作用させることができ、コーナー部の嵌合構造を比較的容易に離脱させることができる。しかも、蓋体の辺部を垂下片の部分で持ち上げることになるため、蓋体のコーナー部が撓み変形して割れが生じたりすることもない。
前記の発泡樹脂製容器において、容器本体と蓋体のコーナー部の嵌合凸部と嵌合凹部には、互いの嵌合面に、弾力的に嵌合でき、かつ嵌合状態において抜脱方向に係合する係合凸部が設けられてなるものとする。これにより、容器本体と蓋体とをコーナー部で容易に抜脱しないように嵌合でき、蓋体被着状態を良好に保持できる。
前記の発泡樹脂製容器において、各辺部の容器本体の切り欠き部の端縁部分と蓋体の垂下片の端縁部分とが、相欠き形状の段部と凸縁とにより嵌合可能に設けられ、嵌合部外側の段部の側に指掛用凹部が設けられてなるものとする。好ましくは、前記切り欠き部の端縁部分と前記垂下片の端縁部分とが、垂下片の端縁部分の外側に段部、内側に凸縁を有する相欠き形状をなし、垂下片の段部外側に指掛用凹部が設けられてなるものとする。これにより、容器本体の側壁又は蓋体の垂下片とし十分な厚みを有する個所に指掛用凹部を形成しておくことができる。
前記の発泡樹脂製容器において、前記切り欠き部の端縁部分における凸縁の前記指掛用凹部との対応位置に、位置合わせのための凹部が形成されてなるものとすることができる。これにより、例えば、横向きに立てた状態で物流に供される容器のために方向性を有する蓋体を、容器本体に被着する際、前記指掛用凹部を前記凹部に合わせることで、蓋体の方向を合わせることができる。
前記の発泡樹脂製容器において、収納物が果菜類であって、容器本体内に果菜類を収納して蓋体を被着した状態で、容器本体の一側壁が底になるように横向きに立てた状態にして物流に供される容器であり、横向に立てた状態において内奥側になる容器本体の底部内面と、これに対向する蓋体の内面には、寝かせて収納される果菜類の穂先部分を除く茎部を受け又は押さえる凸面部が設けられてなるものとすることができる。これにより、容器を立てた状態においても、収納されているアスパラガス等の果菜類を安定性よく保持できる。
上記したように本考案の発泡樹脂製容器は、蓋体を容器本体に対し被着した状態において、各コーナー部の嵌合構造、特には係合手段を有する嵌合構造により比較的強く嵌合することで、妄りに開蓋する虞のない安定性のよい被着状態を保持できる。しかも、開蓋操作の際には、一辺部における容器本体の切り欠き部と蓋体の垂下片との嵌合部外側のコーナー部寄りの位置、すなわちコーナー部の嵌合構造に近い位置の指掛用凹部に指を掛けて蓋体を持ち上げることで前記嵌合構造による嵌合を容易に離脱させることができ、蓋体に割れを生じさせることなく開蓋操作することができる。そのため、例えばアスパラガス等の果菜類を収納して蓋体を被着し、横向きに立てた状態にして輸送、保管等の物流に供する容器に好適に使用することができる。
次に本考案の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
この実施例の発泡樹脂製容器A(単に容器Aともいう)は、主に保冷容器等として使用する発泡樹脂を素材として型成形される容器であって、図に示すように、基本的に上方に開口する平面正方形や長方形等の平面矩形の容器本体10と、該容器本体10の開口端部10aに対し嵌合被着される蓋体30とよりなる。
この発泡樹脂製容器Aは、前記容器本体10の開口を上方に向けた状態で、内部に果菜類Bとして例えばアスパラガスを揃えて収納し、蓋体30を被着した後、前記果菜類Bの茎部下端側に対向する前記容器本体10の一側壁12aが底になるように横向きに立てた状態にし、収納したアスパラガス等の果菜類Bを立て姿勢に保持して、保管や輸送等の物流に供することができるように構成されている。
前記容器本体10は、底部11と四方の側壁、例えば短辺側の相対向する側壁12a,12bと長辺側の相対向する側壁13a,13bとからなり、果菜類Bを容器長手方向に揃えて収納するように形成されている。前記容器本体10の側壁12a,12bの外面の少なくとも一部は、抜き勾配のないフラット面をなしており、容器Aを横向きに立てた状態で段積みできるようになっている。また、収納した果菜類Bの茎部下端側に対向する短辺側の前記一側壁12aの内面には、少なくとも容器深さ方向、好ましくは図のように容器深さ方向と横方向の溝14により画された複数の凸起15が形成されており、容器Aを立てた状態において果菜類Bの茎部下端が凸起15に当接するようになっている。
図示する実施例の容器本体10の場合、前記一側壁12aと対向する側壁12b、すなわち収納した果菜類Bの穂先側が対向する側壁12bの内面12b’は、該側壁内面12b’の部分に生じる結露水を内奧側に伝い流せるように、容器本体10の開口側から内奥側に向かって内方に傾斜した傾斜面をなしている。符号16は、前記側壁内面12b’の傾斜方向に沿う溝であり、内奧側面(底部内面)にまで連続して形成されている。
また、前記容器本体10の開口側よりみて内奥側の底部11の内面には、前記側壁12bの内面12b’との間に少なくとも果菜類Bの穂先部分を収納できる所要の間隔をあけて、収納される果菜類Bの形態に応じて主として茎部の受け支えるための凸面部17が設けられている。この凸面部17としては、収納される果菜類Bその他の収納物の種類に応じた任意の形状にして実施できる。例えば、図の場合は、果菜類Bが茎部下端側ほど太くなっているアスパラガス等の収納に適するように、果菜類Bの茎部の下部を受ける側ほど低く、つまり前記一側壁12aの側ほど低く傾斜した凸面部17とされており、容器Aを横向きに立てた状態においてアスパラガス等の果菜類Bを程好い立て姿勢に保持できるようになっている。
前記凸面部17は、前記側壁内面12b’と対向する側の端面17aが底部11から凸面部17の前面に曲面で連続するとともに、容器幅方向中央部に向かって傾斜している。さらに、前記凸面部17には、前記端面17aの容器幅方向中央部から前記一側壁12aにまで連続する凹溝18が形成されており、前記側壁12bから伝い流れる結露水を凸面部17の端面17aの部分から前記凹溝18を通して側壁12aの側に導くように形成されている。前記の凹溝18は、凸面部17の幅方向に間隔を開けて複数形成しておくこともできる。
また、前記容器本体10の長辺側の側壁13a,13bの内面における幅方向中央部の領域が上下方向の凹条19と凸条20とによる波形凹凸状をなしており、上下方向の凸条20が、段積み荷重等の上方からの荷重や側壁13a,13bの内外方向への曲げ荷重に対して、補強リブ的な作用を果たすようになっている。
前記蓋体30には、前記容器本体10の開口端部10aに嵌合する周縁部30aを除く内方部31に、前記容器本体10の底部11の凸面部17と対向して、収納した果菜類Bの茎部の押さえあるいは支えとなるように凸面部37が突出形成されている。この凸面部37の形態についても、収納される果菜類Bの種類に応じた形態にできるが、基本的には、前記容器本体10の凸面部17と対応した形状で同様の突出形態をなしており、容器本体10に対する蓋体30の被着状態において側壁12bの内面12b’との間に間隔をおいて前記凸面部17と対称の配置にあり、かつ果菜類Bの茎部の下部を受ける前記一側壁12aの側ほど低く傾斜した形状の凸面部とされている。さらに前記凸面部37の端面37aが幅方向中央部に向かって傾斜するとともに、幅方向中央部には前記凹溝18に対応する凹溝38も同様に形成され、結露水を凹溝38を通じて側壁12aの側に流せるようになっている。
そして、前記容器本体10と蓋体30との嵌合構造として、前記容器本体10の各コーナー部の上面には平面L形の嵌合凸部22が形成され、蓋体30の各コーナー部の下面には前記嵌合凸部22に嵌合する嵌合凹部32が設けられている。図の場合、前記嵌合凸部22の側面と前記嵌合凹部32の内側面には、逆テーパ等のアンダーカットの形状で弾力的に嵌合できかつ嵌合状態において抜脱方向に係合する係合凸部22a,32aが設けられており、これにより、嵌合状態で容器Aを横向に立てたときにも妄りに蓋体30が外れないようになっている。
また、前記容器本体10の開口端部10aの各辺部の中央部に切り欠き部23が形成されるとともに、これに対応する蓋体30の周縁部30aの各辺部の下面中央部に前記切り欠き部23に嵌合する垂下片33が設けられている。さらに前記各切り欠き部23の端縁部分と前記垂下片33の端縁部分とが、相欠き形状の凸縁24、34と段部25,35とにより嵌合可能に設けられている。図の場合は、前記切り欠き部23の端縁部分の外側に凸縁24、内側に段部25、垂下片33の端縁部分の外側に段部35、内側に凸縁34を有する相欠き形状をなしている。これにより、果菜類Bを収納した容器本体10を積み重ねて予冷する際には、各容器本体10をずらせたりせずに切り欠き部23から冷気を取り込むことができ、かつ、蓋体30を被着した状態においては、両者の前記凸縁24,34と前記段部35,25とが相互に嵌合することで、密封状態を良好に保持できるようになっている。
本考案の場合、少なくとも一辺部の前記切り欠き部23と垂下片33との嵌合部外側、好ましくは縦横の少なくとも一方の相対向する両辺部(図の場合四方の各辺部)の前記切り欠き部23と垂下片33との嵌合部外側には、容器幅方向センター位置から一方のコーナー部寄りの位置、特に相対向両辺部で線対称となる位置に、開蓋操作時の指掛用凹部42が設けられている。これにより、開蓋操作の際に一つのコーナー部の嵌合凸部22と嵌合凹部32とによる嵌合構造に近い個所で蓋体30を持ち上げて、嵌合を離脱させることができるようになっている。
前記指掛用凹部42は、前記切り欠き部23と垂下片33とが、図のように垂下片33の端縁部分の外側に段部35、内側に凸縁34を有する相欠き形状をなしている場合、該垂下片33の段部35の外側に切欠形成した前記指掛用凹部42を設けるのが、垂下片33として十分な厚みを有する個所を切欠することになり、切欠による端縁部分の弱体化を抑制でき好ましい。
なお、蓋体30の垂下片33に指掛用凹部42を設ける場合、容器本体10の切り欠き部23の端縁部分には、指掛用の凹部を形成する必要はないが、図のように、少なくとも一辺部、好ましくは縦横の少なくとも一方の相対向する両辺部(図の場合四方の各辺部)の切り欠き部23の凸縁24における前記指掛用凹部42との対応位置、すなわち容器幅方向センターから一方のコーナー部寄りの位置に、位置合わせのための凹部26を設けておくのがよい。この場合も、前記凹部26は相対向両辺部では線対称の位置に設けられる。これにより、例えば、横向きに立てた状態で物流に供される容器のために方向性を有した構造の蓋体30を容器本体10に被着する際、前記指掛用凹部42を前記凹部26の位置に合わせることで、蓋体30の方向を合わせることができる。
さらに図示を省略するが、前記蓋体30の上面に、横向に立てたときの上下を示す矢印等の表示を設けるとともに、前記容器本体10の凹部26の個所にも同様の表示羽を設けておくことにより、容器本体10に対する蓋体30の方向の確認が容易になり好ましい。前記の表示は、印刷表示であっても成形による凹凸による表示であってもよい。
さらに図示する実施例の場合、前記蓋体30の凸面部37には、横向きに立てた状態の高さ方向の中間部領域、好ましくはやや端面37a側の位置に、容器幅方向に延びる溝状をなす凹部39が設けられ、該凹部39に対し別体の発泡樹脂製の押さえ部材40が嵌合装着自在に設けられている。前記のように凸面部37に結露水を流す凹溝38が形成されている場合は、図のように該凹溝38を挟んで両側に溝状の凹部39が設けられる。前記押さえ部材40は、前記両側の凹部39に対し一部が嵌合可能でかつ嵌合状態において前記凸面部37より容器内方に突出状態となる形態、例えば図のように比較的単純な形状の板状をなしており、容器本体10内に果菜類Bを収納して蓋体30を被着したとき、前記凹部39に嵌合した前記押さえ部材40により果菜類Bを押さえるように構成されている。前記凹溝38を有する場合、前記凹部39を凹溝38より浅くしておくことにより、押さえ部材40を凹部39の底部位置まで嵌合した状態においても、前記凹溝38の底部側に結露水を導く空隙を保有できる。
前記凹部39は、開口側ほど拡がったテーパ状をなし、前記凹部39に対する前記押さえ部材40の嵌合位置をテーパ面と発泡樹脂の弾性変形により調整可能にしておくのが、収納した果菜類Bの量や嵩に応じて蓋体被操作の前に押さえ部材40の突出量を容易に調整することができ、好ましい。
なお、押さえ部材40としては、前記凹部39の形状や押さえ対象の果菜類Bの種類に応じて種々の形態での実施が可能であるが、実施上は図のような単純な形状でよく、例えば発泡樹脂の板状のカット品を用いることができ、容易に実施できる。また、前記凹部39は、図のような溝状をなすものに限らず、凸面部37における容器幅方向中央部の凹溝38を挟んで両側部分にそれぞれ独立した凹部を設け(図示せず)、該凹部に前記押さえ部材40の一部を嵌合し装着するようにして実施することもできる。
図の場合、前記容器本体10の側壁12bに対応する辺部の側の前記垂下片33は、横向に立てた状態において該垂下片33の内面に生じる結露水を蓋体30の内方部下面に伝い流せるように、該垂下片33の内側から蓋体30の内方部下面に連続する傾斜面とされ、該垂下片33の内面から内方部下面に連続する溝36が形成されており、蓋体30の垂下片33の内面に生じる結露水や、前記側壁12bから蓋体30側に伝い流れる結露水を下方に導き易くなっている。
前記容器本体10及び蓋体30の構成材である発泡樹脂としては、例えば、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、スチレン−エチレン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のポリスチレン系樹脂、あるいはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、あるいはポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂等の各種の熱可塑性の合成樹脂の発泡体を用いることができる。中でも、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂のビーズ発泡による成形体が好適に用いられる。前記発泡体の発泡倍率は10〜70倍が好ましい。
上記した本考案の実施例の発泡樹脂製容器Aによれば、上向きに開口している容器本体10内に、アスパラガス等の果菜類Bを、上下方向を揃えて、例えばアスパラガスの場合は穂先の側を揃えて、茎部下端側を一側壁12aの側にして、底部11に有する凸面部17上に茎部を置くように寝かせて収納する。この状態で必要に応じて予冷を行って、あるいは予冷しないで、蓋体30を容器本体10の開口端部10aに対し嵌合し被着する。すなわち、蓋体30の各辺部の垂下片33を容器本体10の各辺部の切り欠き部23に嵌合するとともに、各コーナー部において容器本体10の嵌合凸部22と、蓋体30の嵌合凹部32とを弾性力を利用して嵌合する。特に、前記嵌合凸部22の側面と嵌合凹部32の内側面とに有する係合凸部22a,32aを係合した嵌合状態に保持する。なお、この蓋体30の被着操作の際、蓋体30の垂下片33に有する指掛用凹部42を容器本体10の切り欠き部23の凸縁24に有する凹部26の位置に合わせることで、方向性を有する蓋体30の方向を合わせることができる。
そして、前記のように、収容した果菜類Bの茎部下端側と対向する側壁12aが底になるように横向きに立てた状態にして、内部の果菜類Bを立て姿勢に保持し(図10)、出荷、輸送及び保管等の物流に供する。このとき、前記コーナー部の嵌合凸部22と嵌合凹部32との嵌合により、蓋体30は妄りに開蓋することなく被着状態に良好に保持される。
また、開蓋操作の際には、少なくとも一辺部の前記切り欠き部23と垂下片33との嵌合部外側における一方のコーナー部寄りの位置、つまりはコーナー部の嵌合凸部22と嵌合凹部32とによる嵌合構造に近い位置の指掛用凹部42に指を掛けて蓋体を持ち上げることにより、コーナー部の嵌合構造の部分に効果的に持ち上げ力を作用させることができ、コーナー部の嵌合構造を比較的容易に離脱させることができる。しかも、蓋体30の辺部を垂下片33の部分で持ち上げることになるため、蓋体30のコーナー部に過度に強い力がかからず、仮にコーナー部がフラットな板状をなすものであっても、繰り返し開蓋操作しても、容易に割れや破損が生じることがない。
A…発泡樹脂製容器、B…果菜類、10…容器本体、10a…開口端部、11…底部、12a,12b…側壁、12b’…内面、13a,13b…側壁、14…溝、15…凸起、16…溝、17…凸面部、18…凹溝、19…凹条、20…凸条、22…嵌合凸部、23…切欠き部、24…凸縁、25…段部、26…凹部、30…蓋体、30a…周縁部、31…内方部、32…嵌合凹部、33…垂下片、34…凸縁、35…段部、36…溝、37…凸面部、38…凹溝、39…凹部、40…押さえ部材、42…指掛用凹部。
Claims (7)
- 上方に開口する平面矩形の発泡樹脂製の容器本体と、容器本体に被着自在な発泡樹脂製の蓋体とからなる容器であって、
容器本体の各辺部の中央部に切り欠き部が形成されるとともに、これに対応する蓋体の周縁部下面の各辺部に前記切り欠き部に嵌合する垂下片が設けられてなり、容器本体の開口端部と蓋体の周縁部との嵌合構造として、容器本体の各コーナー部の上面に嵌合凸部が形成されるとともに、蓋体の各コーナー部の下面に前記嵌合凸部が嵌合する嵌合凹部が設けられ、少なくとも一辺部の切り欠き部と垂下片との嵌合部外側には、一方のコーナー部寄りの位置に開蓋時の指掛用凹部が設けられてなることを特徴とする発泡樹脂製容器。 - 容器本体と蓋体のコーナー部の嵌合凸部と嵌合凹部には、互いの嵌合面に、弾力的に嵌合できて、かつ嵌合状態において抜脱方向に係合する係合凸部が設けられてなる請求項1に記載の発泡樹脂製容器。
- 各辺部の容器本体の切り欠き部の端縁部分と蓋体の垂下片の端縁部分とが、相欠き形状の段部と凸縁とにより嵌合可能に設けられ、嵌合部外側の段部の側に指掛用凹部が設けられてなる請求項1又は2に記載の発泡樹脂製容器。
- 前記切り欠き部の端縁部分と前記垂下片の端縁部分とが、垂下片の端縁部分の外側に段部、内側に凸縁を有する相欠き形状をなし、垂下片の段部外側に指掛用凹部が設けられてなる請求項3に記載の発泡樹脂製容器。
- 蓋体の相対向する両辺部の垂下片の幅方向中央から一方のコーナー部寄りにずれた線対称の位置に前記指掛用凹部が設けられてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡樹脂製容器。
- 前記切り欠き部の端縁部分における凸縁の前記指掛用凹部途の対応位置に、位置合わせのための凹部が形成されてなる請求項4または5に記載の発泡樹脂製容器。
- 収納物が果菜類であって、容器本体内に果菜類を収納して蓋体を被着した状態で、容器本体の一側壁が底になるように横向きに立てた状態にして物流に供される容器であり、横向に立てた状態において内奥側になる容器本体の底部内面と、これに対向する蓋体の内面には、寝かせて収納される果菜類の穂先部分を除く茎部を受け又は押さえる凸面部が設けられてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡樹脂製容器。
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