JP6727447B2 - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布装置及び塗布方法に関し、より詳細には、プリント配線基板などの基板、板状の樹脂成形品、ガラス成形品などのワークに形成された透孔の端面や外周縁端面に、膜形成液を塗布するための塗布装置及び塗布方法に関する。
電子部品の実装用基板としてガラスエポキシ材、コンポジット材、紙フェノール材などを使用したプリント配線基板が一般的に使用されている。ガラスエポキシ材は、ガラス繊維布を重ねたものにエポキシ樹脂を含浸させたものである。コンポジット材は、表面にガラス布、芯材にセルロース紙や不織布を利用したものである。紙フェノール材は、クラフト紙にフェノール樹脂を含浸させたものである。
これらガラスエポキシ材、コンポジット材、紙フェノール材に対して切断加工を施すと、切断部に、エポキシ樹脂又はガラス繊維などからなる細かい塵埃が発生する。このような細かい塵埃は基板回路の接触不良や品質の低下などを引き起こす原因となる。そのため、基板の切断時に生じた塵埃はプリント配線基板の製造時には除去しておくことが好ましい。
また、プリント配線基板の切断部端面から一旦、塵埃を取り除いておいたとしても、プリント配線基板の端面部分は脆いため、その後、使用中に崩壊して更なる塵埃が発生するおそれがあった。
そこで本件出願人は、基板の端面を含む周縁部に膜形成液を塗布して膜を形成することで、端面部分の崩壊を防止することのできる塗布装置及び塗布方法を先に提案した(特許文献1)。
特許文献1記載の塗布装置においては、基板の端部を挟み得るように対向配置された一対の塗布ローラを基板周縁に沿って移動させることにより、基板の端面を含む周縁部に膜形成液が塗布される。
さらに本件出願人は、インクジェット方式により、基板周縁の端面のほか、基板内に形成された孔端面にも膜形成液を塗布することができる塗布装置及び塗布方法を提案した(特許文献2)。
そのほか、板状の樹脂成形品、ガラス成形品などのワークの孔端面、外周縁端面に塗膜を形成することも求められている。
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記した塗布ローラを用いる方式の場合も、インクジェット方式の場合も、前記塗布ローラあるいはインクジェット部をワーク周縁に沿って移動させるのに時間を要し、このため、処理すべきワークの大量化に十分対応しきれていないという状況が生じてきていた。
特開2015−3303号公報 特開2018−008210号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、ワークに形成された透孔の端面や外周縁端面に、効率良く素早く膜形成液を塗布することができる塗布装置及び塗布方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る塗布装置(1)は、
ワークに形成された孔端面に膜形成液を塗布する塗布装置であって、
前記ワークを載置する下型と、前記ワークを覆う上型と、前記ワークとによって、前記孔端面に接する膜形成液流路が形成され、
前記上型が、前記膜形成液流路に前記膜形成液を導入する導入路と、前記膜形成液流路から前記膜形成液を排出する排出路と、前記膜形成液流路間を繋ぐ接続流路とを備え、
前記導入路から導入された膜形成液が、前記膜形成液流路、及び前記接続流路を、一続きの流れとして流れ、前記排出路から排出されるように、前記接続流路が形成されていることを特徴としている。
上記塗布装置(1)によれば、前記導入路から導入された前記膜形成液が、前記接続流路を介して、すべての膜形成液流路を通過し、前記排出路から排出されることとなり、前記ワークの孔端面に、膜形成液の一続きの流れにより、確実に素早く膜形成液を塗布することができる。
また、前記ワークの上面が前記上型、下面が前記下型で覆われるので、前記透孔周縁の上面及び下面に膜形成液が塗布されることを防止することができる。
また、板状の樹脂成形品、ガラス成形品などの大形のワークの孔端面にも確実に素早く膜形成液を塗布することができる。
また、本発明に係る塗布装置(2)は、上記塗布装置(1)において、
さらに、前記ワークの外周縁端面を囲む枠体を備え、
前記下型と、前記枠体と、前記上型とによって、前記ワークの外周縁端面に接する膜形成液流路が形成されるように構成されていることを特徴としている。
上記塗布装置(2)によれば、構造が簡素であり、製造コストが安い装置により、ワークの孔端面だけではなく、ワークの外周縁端面にも、膜形成液を確実に素早く塗布することができる。
また、本発明に係る塗布装置(3)は、上記塗布装置(1)又は(2)において、
前記上型が、内部に、前記導入路、前記排出路、及び前記接続流路であるトンネル型接続流路を含んで構成されていることを特徴としている。
上記塗布装置(3)によれば、前記導入路から導入された前記膜形成液が、前記トンネル型接続流路を介して、すべての膜形成液流路を通過し、前記排出路から排出されることとなり、前記ワークの孔端面、あるいは、前記ワークの孔端面及び外周縁端面に、膜形成液の一続きの流れにより、確実に素早く膜形成液を塗布することができる。
また、前記上型の内部に、前記導入路、前記排出路、及び前記トンネル型接続流路が設けられているので、前記上型の取り扱いを容易なものとすることができる。
また、本発明に係る塗布装置(4)は、上記塗布装置(1)又は(2)において、
前記上型が、前記ワークを覆う上型基板、該上型基板に接続された前記導入路であるパイプ型導入路、前記排出路であるパイプ型排出路、及び前記接続流路であるパイプ型接続流路を含んで構成されていることを特徴としている。
上記塗布装置(4)によれば、膜形成液が前記パイプ型導入路、前記パイプ型排出路、及び前記パイプ型接続流路の中を流れることとなり、前記上型内における膜形成液の流れが滑らかとなる。また、前記上型は、前記上型基板の透孔の部分にパイプを差し込む方法、前記上型基板にパイプを接着、又はろう付けする方法などにより容易に製造することができる。
また、本発明に係る塗布装置(5)は、上記塗布装置(1)又は(2)において、
前記上型が、内部に前記導入路及び前記排出路を備え、さらに前記ワークに対向する下面に前記接続流路である溝型接続流路を備えていることを特徴としている。
上記塗布装置(5)によれば、前記上型の接続流路が、前記溝型接続流路により構成されており、該溝型接続流路の形成は、前記上型の下面に溝を形成すればよく、前記上型を容易に製造することができる。
また、本発明に係る塗布装置(6)は、上記塗布装置(1)〜(5)のいずれかにおいて、
前記下型又は前記上型が、前記ワークの透孔に対応する位置に島状部を備え、前記孔端面と前記島状部との間に、前記膜形成液流路が形成されるように構成されていることを特徴としている。
上記塗布装置(6)によれば、前記透孔の幅が広い場合であっても、前記孔端面に沿って適切な幅を有する膜形成液の流路が形成されるので、前記ワークの前記孔端面に、確実に素早く膜形成液を塗布することができる。
また、本発明に係る塗布装置(7)は、上記塗布装置(1)〜(6)のいずれかにおいて、
前記上型と前記ワークとの間、及び前記ワークと前記下型との間に、前記ワークの上面及び下面への前記膜形成液の浸み込みを防止するガスケットを備えていることを特徴としている。
上記塗布装置(7)によれば、前記ワークの下面及び上面への膜形成液の浸み込みを確実に防止することができる。そのため、基板などの前記ワークの透孔周縁部、外周縁部における不要な塗膜の形成を、効果的に防止することができる。
また、本発明に係る塗布装置(8)は、上記塗布装置(3)、(6)、(7)のいずれかにおいて、
前記トンネル型接続流路を含む前記上型が、3Dプリンタを用いて製作されたものであることを特徴としている。
上記塗布装置(8)によれば、前記トンネル型接続流路を含む複雑な構造の上型を、3Dプリンタを用いて容易に製造することができる。また、前記トンネル型接続流路の位置、数、形態などが異なる場合でも、容易に対応することができる。
また、本発明に係る塗布装置(9)は、上記塗布装置(3)、(6)、(7)のいずれかにおいて、
前記トンネル型接続流路を含む前記上型が、前記トンネル型接続流路の上側半分が形成された上部板と、前記トンネル型接続流路の下側半分が形成された下部板とが張り合わされて形成されたものであることを特徴としている。
上記塗布装置(9)によれば、前記トンネル型接続流路を含む複雑な構造の上型を、身近にある電動工具などを用い、高度な技術を必要とすることなく、容易に製造することが可能となる。設計変更にも容易に対応することができ、塗布装置の製造コストを削減することができる。
本発明に係る塗布方法(1)は、
上記塗布装置(1)〜(9)のいずれかを使用し、前記ワークへ膜形成液を塗布する塗布方法であって、
前記導入路から導入される前記膜形成液を前記排出路側で吸引することにより、前記ワークの端面に膜形成液を塗布することを特徴としている。
上記塗布方法(1)によれば、塗布装置内に、膜形成液が減圧状態で導入されるので、前記膜形成液流路から前記ワーク上面及び下面への膜形成液の浸み込みを効果的に防止することができる。そのため、前記ワークの透孔周縁部、外周縁部における不要な塗膜の形成を、効果的に防止することができる。
また、一続きの膜形成液の流れにより、前記ワークの各端面に膜形成液を塗布することができるので、膜形成液の塗布を確実で素早いものとすることができる。
また、本発明に係る塗布方法(2)は、
上記塗布装置(1)〜(9)のいずれかを使用し、前記ワークへ膜形成液を塗布する塗布方法であって、
前記導入路から前記膜形成液を圧入し、前記排出路から前記膜形成液を排出させることにより、前記ワークの端面に膜形成液を塗布することを特徴としている。
上記塗布方法(2)によれば、膜形成液が塗布装置に圧入状態で送り込まれるので、前記膜形成液の前記ワークの端面への塗布が確実に行われることとなる。
また、本発明に係る塗布方法(3)は、上記塗布方法(1)又は(2)において、
前記ワークの端面に膜形成液を塗布し、該膜形成液を排出した後、さらに膜形成液乾燥用の空気を前記膜形成液流路に導入することを特徴としている。
上記塗布方法(3)によれば、膜形成液の塗布・排出後、前記膜形成液流路内の前記膜形成液の除去・乾燥を、速やか、かつ効果的に行うことができる。
本発明に係る塗布装置が塗布対象とするワークの一例である電子部品実装用のプリント配線基板を示す斜視図である。 実施の形態に係る塗布装置の基本的構成を示す斜視図であり、プリント配線基板の孔端面に膜形成液を塗布する場合を示している。 実施の形態に係る塗布装置の基本的構成を示す斜視図であり、プリント配線基板の孔端面、及び外周縁端面に膜形成液を塗布する場合を示している。 実施の形態に係る塗布装置における上型及び下型を分けて示した斜視図であり、(a)は上型、(b)は下型を示している。 実施の形態に係る図4に示した塗布装置に、図1に示したプリント配線基板をセットし、図3に示した状態で、プリント配線基板の孔端面及び外周縁端面に膜形成液を塗布する際の膜形成液の流れを示す斜視図である。 図3におけるX−X線断面図である。 図3におけるY−Y線断面図である。 実施の形態に係る塗布装置の上型を機械加工によって製造する方法を示す斜視図であり、(a)は上型の上半分を下方から見た図、(b)は下半分を上方から見た図である。 実施の形態に係る塗布装置におけるパイプ型接続流路を備えた上型を示す斜視図である。 実施の形態に係る塗布装置における溝型接続流路を備えた上型を下方から見た斜視図である。 実施の形態に係る塗布装置に用いられるガスケットの例を示す斜視図であり、(a)は上型と基板との間、(b)は基板と下型との間に用いられるガスケットを示している。 実施の形態に係る塗布装置を用いた吸引式塗布システムの一例を示すシステム構成図である。 実施の形態に係る塗布装置を用いた圧入式塗布システムの別の一例を示すシステム構成図である。 実施の形態に係る塗布装置にセットされた基板に、連続的に膜形成液を塗布する例を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る塗布装置及び塗布方法を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る塗布装置が塗布対象とするワークの一例である電子部品実装用のプリント配線基板(以下、基板と記す)を示す斜視図である。
基板10には、4つの透孔11、12、13、14が形成されており、これら透孔11、12、13、14のそれぞれの端面11a、12a、13a、14aに膜形成液が塗布される。また、基板10の外周縁部15の端面15aに膜形成液が塗布される場合もある。
図2は、実施の形態に係る塗布装置1の基本的構成を示す斜視図であり、基板10の透孔端面に膜形成液を塗布する場合を示している。
塗布装置1は、基板10を覆う上型21と、基板10を載置する下型22とを含み、上型21と、基板10と、下型22とによって、基板10の孔端面11a、12a、13a、14a(図1)に膜形成液を流すための膜形成液流路F、H〜J、L〜O、Q〜T(図5)が形成されるように構成されている。
なお、上型21は、その内部構造を解りやすく図示するため、透明体と仮定して表示している。
上型21は、膜形成液流路F、H〜J、L〜O、Q〜Tに膜形成液を導入する導入路23、及び膜形成液を排出する排出路24、膜形成液流路F、H〜J、L〜O、Q〜T間を繋ぐ接続流路であるトンネル型接続流路25b、25c、25dを備え、導入路23から導入された膜形成液が、膜形成液流路F、H〜J、L〜O、Q〜T及びトンネル型接続流路25b、25c、25dを通過し、一続きの流れとして、排出路24から排出されるように構成されている。
なお、導入路23、排出路24に続く外部には、膜形成液を導入又は排出するためのホースなどを接続するための接続管(図示せず)が取り付けられている。
図3は、実施の形態に係る塗布装置2の基本的構成を示す斜視図である。
塗布装置2は、基板10の孔端面11a〜14a(図1)、及び外周縁端面15a(図1)に膜形成液を塗布する場合に使用される。塗布装置2は、塗布装置1と比較すると、基板10の外周縁端面15aを囲む基板10と同じ厚さの枠体28が、下型22の上面にさらに形成されている。このため、塗布装置2は、上型21と、下型22と、基板10とによって、基板10の外周縁端面15aに膜形成液を流すための膜形成液流路A〜D(図5)が形成されるように構成されている。
図2、図3に示した斜視図では、上型21と、下型22と、基板10の透孔11、12、13、14によって形成される膜形成液流路A〜D、F、H〜J、L〜O、Q〜Tは、上型21の下部に位置するため、図示されていない。
塗布装置2を対象に、実施の形態に係る膜形成液の塗布の仕組みについて説明する。
塗布装置2では、基板10の端面のうち、膜形成液を塗布する端面、すなわち、外周縁部15の端面15a、及び透孔11、12、13、14の端面11a、12a、13a、14aに沿って膜形成液が流れる膜形成液流路A〜D、F、H〜J、L〜O、Q〜T(図5)が形成される。膜形成液流路A〜D、F、H〜J、L〜O、Q〜Tに膜形成液を流すことによって、基板10の各端面に膜形成液を塗布することができる。基板10は、上面が上型21、下面が下型22によって覆われるので、基板10の上面及び下面には膜形成液が塗布されることはない。
また、膜形成液の流れは、膜形成液が導入路23から導入された後、それぞれの膜形成液流路A〜D、F、H〜J、L〜O、Q〜T及び接続流路E、G、K、P(図5)を流れ、排出路24から排出されるまで、一続きの流れとなる。換言すれば、導入路23から排出路24まで、膜形成液流路A〜D、F、H〜J、L〜O、Q〜Tと接続流路E、G、K、Pとにより一筆書きで描くことができる流路が形成される。
図4は、塗布装置2を、上型21及び下型22に分けて示した斜視図であり、(a)は上型21、(b)は下型22を示している。
下型22には、基板10の外周縁端面15aに膜形成液を塗布するための膜形成液流路A〜D(図5)を形成するための枠体28が形成されている。
また、下型22には、幅が広い透孔12、13、14の孔端面12a、13a、14aに、確実に膜形成液を塗布するための島状部31a、31b、31cが形成され、これら島状部31a、31b、31cには、それぞれ膜形成液の流れを制御する堰31ab、31bb、31cbが設けられている。
島状部31a、31b、31cと、これら島状部31a、31b、31cに対応する透孔12、13、14の孔端面12a、13a、14aとの間には隙間が形成され、これら隙間により膜形成液流路H〜J、L〜O、Q〜T(図5)が形成されるようになっている。
塗布装置2では、下型22に枠体28が形成されており、枠体28の内側に、基板10がセットされることとなる。基板10が下型22にセットされた状態で、図4(a)に示した上型21が、基板10の上に載置され、基板10は、下型22の上面と上型21の下面との間に挟まれて固定される。
なお、図4では、島状部31a、31b、31cが下型22に形成された例を示したが、島状部31a、31b、31cは、上型21に形成されてもよい。
上型21、下型22を構成する材料としては、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂などを挙げることができるが、ABS樹脂がもっとも好適である。ABS樹脂は、耐薬品性、機械的性質、耐熱性、加工性、成形性などに優れているという特長がある。また、上型21の製造の際に、3Dプリンタを利用する場合の素材としても好適である。
図5は、塗布装置2に、基板10をセットし、基板10の各端面に膜形成液を塗布する際に形成される一続きの流路を示す斜視図である。塗布装置2の場合には、膜形成液が導入路23(図4)から導入され、膜形成液流路A〜D、F、H〜J、L〜O、Q〜T、及び接続流路E、G、K、Pを符号A、B、C、・・・・、Tの順に流れ、排出路24(図4)から排出されることとなる。
点線で示されている4本の接続流路E、G、K、Pは、上型21に設けられたトンネル型接続流路25a、25b、25c、25d(図4)により形成される。
トンネル型接続流路25a(接続流路E)によって導入路23と膜形成液流路Fとが接続され、トンネル型接続流路25b(接続流路G)によって膜形成液流路Fと膜形成液流路Hとが接続され、トンネル型接続流路25c(接続流路K)によって膜形成液流路Jと膜形成液流路Lとが接続され、トンネル型接続流路25d(接続流路P)によって膜形成液流路Oと膜形成液流路Qとが接続される。
これら接続流路E、G、K、Pの形成により、上型21と、下型22と、基板10の透孔12、13、14及び枠体28とで構成された膜形成液流路A〜D、F、H〜J、L〜O、Q〜T、及び接続流路E、G、K、Pに一続きの膜形成液の流れが生じ、基板10の各端面に膜形成液が塗布されることとなる。
基板10の場合、透孔11は幅が狭いのに対し、透孔12、13、14は幅が広い。透孔11のように、その幅が狭い場合には、長さ方向の一方側から他方側へ膜形成液を流すことにより、孔端面11aに膜形成液を塗布することは容易である。しかしながら、透孔12、13、14のように、その幅が広い場合には、長さ方向の一方側から他方側へ膜形成液を流した場合、中心部の流れに対し両側部分では流れが滞留しやすく、両側の端面に膜形成液が確実に塗布されない虞がある。
そのため、幅が広い透孔12、13、14については、それぞれの端面12a、13a、14aに沿って膜形成液が流れるように、塗布装置2の下型22に、島状部31a、31b、31c(図4(b))及び堰31ab、31bb、31cbが形成されている。堰31ab、31bb、31cbは基板10のそれぞれの透孔12、13、14の端面12a、13a、14aに接しており、膜形成液の流れを遮断するようになっている。
このように、島状部31a、31b、31c及び堰31ab、31bb、31cbを形成しておくことによって、それぞれの透孔12、13、14の端面12a、13a、14aと、島状部31a、31b、31cとの間に、膜形成液流路H〜J、L〜O、Q〜Tが形成される。
そのため、各透孔12、13、14では、膜形成液は、各島状部31a、31b、31cと端面12b、13b、14bとの間を、島状部31a、31b、31cを1周するようにスムーズに流れ、各透孔12、13、14の端面12a、13a、14aには、膜形成液が確実に供給されることとなる。
このように、膜形成液流路A〜Dによって、基板10の外周縁端面15aに、膜形成液流路Fによって透孔11の端面11aに、膜形成液流路H、I、Jによって透孔12の端面12aに、膜形成液流路L、M、N、Oによって透孔13の端面13aに、流路Q、R、S、Tによって、透孔14の端面14aに確実に膜形成液が供給されることとなる。
また、島状部31a、31b、31cは、上記したように下型22又は上型21に一体的に形成する他、それぞれの形に成形した部材を、下型22又は上型21の所定箇所に接着することによって形成してもよい。
また、堰31ab、31bb、31cbも、上記したように島状部31a、31b、31cの一部として島状部31a、31b、31cに一体的に形成するのではなく、ブロック状の別体のものを堰31ab、31bb、31cbとして形成してもよい。
基板によっては、外周縁部15の端面15aに、膜形成液を塗布する必要がない場合がある。そのような場合には、流路A〜Dを省くことができ、枠体28は不要となり、塗布装置1を用いることができる。
図6は、図3におけるX−X線断面図、図7は、図3におけるY−Y線断面図を示している。ただし、図6、図7では、後述するガスケット32、33(図11)を用いる場合を示している。
図6では、上記した上型21のトンネル型接続流路25a(接続流路E)によって、膜形成液流路Dと膜形成液流路Fとが接続されることが示されている。
図7では、基板10の外周縁端面15aと枠体28との間に隙間が形成されて膜形成液流路Bが形成されることが示されており、さらに、島状部31aと基板10の孔端面12aとの間に隙間が形成されて膜形成液流路H、Jが形成されることが示されている。
できる。
トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dを備えた上型21を製造する方法としては、上記したように、3Dプリンタを利用する方法がある。3Dプリンタを利用して上型21を製造する場合には、上型21の3次元CADデータを準備し、3Dプリンタに読み込ませ、ABS樹脂などを素材として供給して造形すればよい。従って、3Dプリンタを利用する場合は、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dを備えた上型21であっても、比較的容易に製造することができる。
ただし、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dは、径が1mm程度と小さい場合があるので、膜形成液の流れをスムーズなものとするには、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dの内面をできるだけ滑らかに仕上げることが好ましい。そのためには、積層による段差を小さくした高精細な条件で造形することが望ましい。
また、別の実施の形態では、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dを備えた上型21については、機械加工によって製造することもできる。
図8は、実施の形態に係る塗布装置の上型21を機械加工によって製造する場合を示す斜視図であり、(a)は上型の上半分、(b)は上型の下半分を示している。
図8には、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dの水平部の中心線で、上下に切断した面を示しており、(a)は上型21の上半分である上部板21aを下側から見た図、(b)は上型の下半分である下部板21bを上側から見た図である。図8(a)に示した上部板21aを引っくり返して、下部板21bに重ね合わせることにより、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dが形成される。
上部板21a、下部板21bは、上型21のトンネル型接続流路25a、25b、25c、25dの水平部の中心線で、上下に切断されている。そのため、上部板21a、下部板21bの表面では、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dの水平部は、断面が半円形、角形などの凹形となっている。すなわち、凹形の溝状である。
このような半円形などの凹形の溝状部は、高度な機械装置を用いるまでもなく、ルータ、トリマなどの電動工具により容易に形成することができる。
また、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dのうちの縦方向の流路、及び導入路23、排出路24については、ドリルによる孔開けにより形成することができる。
このように、上部板21a、下部板21bは、身近にある電動工具などによる機械加工により容易に製造することができる。製造された上部板21aと下部板21bとを向かい合わせて接着することにより、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dを備えた上型21を容易に製造することができる。
トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dを備えた上型21は、3Dプリンタを利用する方法のほか、このように、機械加工による方法でも容易に製造することができる。
図9は、実施の形態に係る塗布装置における別の上型21Aを示す斜視図である。上型21Aは、基板10を覆う上型基板21Aa、上型基板21Aa上に設けられた導入路であるパイプ型導入路23a、排出路であるパイプ型排出路24a、及び接続流路であるパイプ型接続流路26a、26b、26c、26dを含んで構成されている。
これらパイプ型導入路23a、パイプ型排出路24a、及びパイプ型接続流路26a、26b、26c、26dは、アルミニウム、銅、ステンレス鋼などの金属、ABS樹脂、アクリル樹脂などの樹脂のパイプで形成されている。これらパイプ型導入路23a、パイプ型排出路24a、及びパイプ型接続流路26a、26b、26c、26dと、上型基板21Aaとは、両者が金属の場合はろう付け、両者が樹脂の場合は接着剤による接着により接合される。上型基板21Aaと、パイプ型導入路23a、パイプ型排出路24a、及びパイプ型接続流路26a、26b、26c、26dとの接合の際には、上型基板21Aaに形成された透孔に、パイプ型導入路23a、パイプ型排出路24a、及びパイプ型接続流路26a、26b、26c、26dを差し込んで接合することが好ましい。
図10は、実施の形態に係る塗布装置における、さらに別の上型21Bを示す斜視図である。図10には、上型21Bを下面から見た斜視図が示されている。
上型21Bは、内部に導入路23b、排出路24bを備え、上型21Bの基板10に対向する下面に接続流路である溝型接続流路27a、27b、27c、27dが形成されて構成されている。接続流路は、上型21のトンネル型接続流路、上型21Aのパイプ型接続流路とは異なり、上型21Bの下面に設けられた溝型接続流路27a、27b、27c、27dとなっている。溝型接続流路27a、27b、27c、27dの断面形状は、半円形、角形など、膜形成液の流れに適した形状となっている。
上型21Bの場合には、接続流路は、溝型接続流路27a、27b、27c、27dと基板10の上面との間で形成される。また、ガスケット(図11)が用いられる場合には、溝型接続流路27a、27b、27c、27dとガスケットの上面との間で形成される。
上型21Bのように、上型21Bに形成される接続流路が溝型接続流路27a、27b、27c、27dの場合には、断面形状が半円形、角形などの溝を上型21Bの下面に形成するだけでよい。溝は、フライス盤などにより容易に加工することができるので、上型21Bの製造は容易なものとなる。
図11(a)(b)は、実施の形態に係る塗布装置に用いられるガスケットの例を示す斜視図であり、(a)は上型と基板との間、(b)は基板と下型との間に用いられるガスケットを示している。
図11(a)に示したように、上型21の下面に用いられるガスケット32には、導入路23への接続孔23c、排出路24への接続孔24cのほか、トンネル型接続流路25a、25b、25c、25dに対応する接続孔25aa、25ab、25ba、25bb、25ca、25cb、25da、25dbが形成されている。
また、図11(b)に示したように、下型22の上面に用いられるガスケット32Aには、図4(b)に示した島状部31a、31b、31cに対応する島状部孔33a、33b、33cが形成されている。島状部孔33a、33b、33cは、それぞれ下型22の島状部31a、31b、31cと同じ大きさ、同じ形状に形成されている。換言すれば、下型22の島状部31a、31b、31cが、ガスケット32Aの島状部孔33a、33b、33cにぴったり嵌る関係である。ガスケット32Aの島状部孔33a、33b、33cには、堰31ab、31bb、31cb(図4(b))に対応する凹部33aa、33ba、33caも形成されている。
ガスケット32について、図3、図4などに示した上型21との関係を示したが、ガスケット32と、図9に示した上型21A、及び図10に示した上型21Bとの関係も、上型21の場合と同様である。すなわち、上型21A、及び上型21Bについても、ガスケット32を同様に用いることができる。
また、下型22の上面に用いられるガスケット32Aも、異なる上型21、21A、21Bのいずれにも共通して用いることができる。
ガスケット32、32Aは、天然ゴム、樹脂系合成ゴムなどのシート材を用いて形成することができる。
基板10の外周縁端面15aに膜形成液を塗布しない塗布装置1の場合、基板10の外周縁端面15aに膜形成液を塗布する塗布装置2の場合のいずれにおいても、基板10と上型21との間、下型22と基板10との間に、ガスケット32、32Aを配置することが好ましい。
ガスケット32、32Aは、膜形成液が基板10の上面又は下面に浸み込むことを防止してくれる。
塗布装置1、あるいは塗布装置2に基板10をセッティングする場合、下型22、ガスケット32A、基板10及びガスケット32、上型21の順にセットした後、それぞれの間にずれが生じないように、上型21と下型22との間をしっかりと固定する。この固定には、外周部をボルトで固定する方法、スプリングクリップやハンドバイスで固定する方法などがあり、その他の方法も含めて、適宜選択することが好ましい。
図12は、塗布装置2を用いて構成された塗布システムの一例を示すシステム構成図である。
塗布システム40では、吸引方式が採用されており、塗布システム40は、塗布装置2、膜形成液タンク41、吸気部42、三方コック43、トラップタンク44、吸引装置45などを含んで構成されている。
膜形成液タンク41と三方コック43との間はホース46aによって接続されており、吸気部42と三方コック43との間、三方コック43と塗布装置2との間、塗布装置2とトラップタンク44との間、トラップタンク44と吸引装置45との間は、同様に、それぞれホース46b、46c、46d、46eによって接続されている。
吸引装置45は、真空ポンプより構成されている。
塗布装置2の導入路23から導入される膜形成液は、吸引装置45により吸引されて塗布装置2内に導かれ、塗布装置2内に収納された基板10の各端面に膜形成液が塗布されることとなる。
膜形成液タンク41には、膜形成液が保存されている。吸気部42は、大気の吸い込み部であり、空気清浄化用のフィルタ(図示せず)を備えている。三方コック43は、塗布装置2へ送り込む膜形成液と空気とを切り替えるためのもので、トラップタンク44は、気液分離機能を備え、吸引装置45に膜形成液が流れ込まないように、膜形成液をトラップするためのものである。
塗布装置2に収納された基板10の各端面に膜形成液を塗布する際には、吸引装置45を稼働させ、三方コック43を吸気部42側にセットすることにより、系内の塵埃等を吸い出す。次に、三方コック43を膜形成液タンク41側に切り替え、吸引装置45によって吸引される膜形成液を塗布装置2内に導入し、塗布装置2内の各流路に流すことにより、基板10の各端面に膜形成液を塗布する。
必要に応じて、基板10の各端面に対し、十分に膜形成液を供給するために、一定時間膜形成液が流れる状態を維持する。膜形成液が流れる状態を維持することに代えて、三方コック43を閉じ、膜形成液が各流路に滞留している状態を維持するようにしてもよい。
基板10の各端面に膜形成液を行き渡らせた後、三方コック43を吸気側に切り替えることにより、系内の膜形成液を吸引し、トラップタンク44でトラップする。さらに、吸引装置45により真空引きを続けることにより、残留している可能性のある不要な膜形成液を塗布装置2内から排出するとともに、基板10の各端面に形成された塗膜の乾燥を促進する。ただし、基板10の各端面に形成された塗膜の各端面への密着にある程度の時間を要する場合には、膜形成液を排出した後、時間を置いてから真空引きを再開するのがよい。
このように、塗布システム40を稼働させることによって、導入路23から導入された膜形成液を排出路24側から排出させることにより、図1に示した基板10の外周縁端面15a、孔端面11a、12a、13a、14aに膜形成液を塗布することができる。
また、膜形成液を塗布し、膜形成液を排出した後、さらに膜形成液乾燥用の空気を吸気部42から導入することにより、塗布された膜形成液の乾燥を早めることができる。
図12には、塗布装置2が1つ接続された場合を示したが、複数の塗布装置2を直列的に接続して、1回の処理により、複数の基板10への膜形成液の塗布を行うようにしてもよい。
図13は、塗布装置2を用いて構成された塗布システムの別の一例を示すシステム構成図である。
塗布システム50では、圧入方式が採用されており、塗布システム50は、塗布装置2、膜形成液タンク51、加圧装置52、三方コック53、排液タンク54、送気部55などを含んで構成されている。
加圧装置52と三方コック53との間はホース56aにより接続されており、三方コック53と膜形成液タンク51との間、三方コック53と送気部55との間、膜形成液タンク51と塗布装置2との間、送気部55と塗布装置2との間、塗布装置2と排液タンク54との間は、同様に、それぞれホース56b、56c、56d、56e、56fによって接続されている。
塗布装置2の導入路23から導入される膜形成液は、加圧装置52により圧入されて塗布装置2内に導かれ、塗布装置2内に収納された基板10の各端面には膜形成液が塗布されることとなる。
膜形成液タンク51には、膜形成液が保存されている。加圧装置52は、膜形成液タンク51内を加圧する装置であり、膜形成液を塗布装置2に送り込むことができる程度に加圧することができるコンプレッサで構成されている。
加圧装置52は、空気清浄化用のフィルタ(図示せず)を備えた送気部55を介して、塗布装置2に空気を送り込む働きも担うものである。三方コック53は、塗布装置2への膜形成液の導入と、空気の導入とを切り替えるためのもので、排液タンク54は、塗布装置2から排出された膜形成液を溜めておくためのものである。
塗布装置2に収納された基板10の各端面に膜形成液を塗布する際には、加圧装置52を稼働させ、三方コック53を送気部55側にセットすることにより、系内の塵埃等を送り出す。次に、三方コック53を膜形成液タンク51側に切り替え、膜形成液タンク51内を加圧する。加圧により押し出された膜形成液を塗布装置2内に導入し、塗布装置2内の各流路に膜形成液を供給することにより、基板10の各端面に膜形成液を塗布する。
必要に応じて、基板10の各端面に対し、十分に膜形成液を塗布するために、一定時間膜形成液が流れる状態を維持する。膜形成液が流れる状態を維持することに代えて、三方コック53を閉じ、膜形成液が各流路に滞留している状態を維持するようにしてもよい。
基板10の各端面に膜形成液を行き渡らせた後、三方コックを送気部55側に切り替えて、塗布装置2内の各流路に空気を送り込み、流路内の膜形成液を排出する。さらに送気を続けることにより、基板10の各端面に形成された塗膜の乾燥を促進する。
塗布装置2に、圧力をかけて膜形成液を導入する方法としては、コンプレッサを用いずにチューブポンプを利用することもできる。チューブポンプの上流側から膜形成液を供給し、下流側に塗布装置2の導入路23を接続し、塗布装置2の各流路を流れた膜形成液を排出路24側から排出することによって、基板10の各端面に膜形成液を塗布することができる。
上記したように、塗布装置2を用い、基板10の各端面に膜形成液を塗布する方法はいくつかある。基板10の大きさ、塗布装置2内の流路の長さ、処理する基板10の量などの条件を考慮して、適宜選択することが好ましい。
図14は、多数の塗布装置2にセットされた基板10を、連続的に処理する場合の例を示す側面図である。位置P1では、基板10がセットされた塗布装置2を、コンベアなどの搬送装置上に載置する。次に、位置P2に塗布装置2を搬送する。位置P2では、塗布ヘッド47の供給側47aと塗布装置2の接続管23d、塗布ヘッド47の排出側47bと塗布装置2の接続管24dとを接続する。塗布ヘッド47の供給側47aには、膜形成液供給側のホース46c(図12)、又はホース56d(図13)が接続される。また、塗布ヘッド47の排出側47bには、膜形成液排出側のホース46d(図12)、又はホース56f(図13)が接続される。
この状態で基板10の各端面への膜形成液の塗布を行った後、塗布装置2を位置P3に移し、膜形成液の塗布を完了する。
この操作を繰り返すことにより、多くの塗布装置2にセットされた基板10の端面に膜形成液を塗布する処理を連続的に実行していくことができる。
このように、塗布装置2を移動させて膜形成液を塗布していく他、塗布装置2のセットの組み立て及び膜形成液の塗布を1か所で行うなど、塗布装置2による膜形成液の塗布方法については、処理枚数、ワークの形状、大きさ、その他様々な条件に合わせて、適宜選択することが好ましい。
図14には、塗布装置2の接続管23d、24dが、上型21(図3)の上面に突出して形成されている場合を示した。導入路23(図3)、排出路24(図3)の流路の径は1mm程度と小さい場合があるので、接続管23d、24dは、ある程度の強度を持たせておくことが好ましい。
接続管23d、24dについては、例えば、パイプを上型21に形成された透孔に差し込んで固定することが好ましい。上型21に接続管23dを固定しておくことにより、ホース46c、56dを確実に接続することができる。上型21に接続管24dを固定しておくことにより、ホース46d、56fを確実に接続することができる。
図12〜図14では、塗布装置2を用いて塗布システム40、50を構成する場合を例に挙げて説明したが、図12〜図14における塗布装置2を塗布装置1に置き換えれば、塗布装置1を用いた塗布システムを同様に構成することができる。
以上、図1に示した基板10をワークとして、実施の形態に係る塗布装置及び塗布方法を説明した。ワークについては、大きさ、形状、透孔の数、形状等、様々である。また、本発明が対象とするワークには、ガラスエポキシ材、コンポジット材、紙フェノール材等を材料として形成されたプリント配線基板のほか、樹脂製、ガラス製、金属製の板状成形品なども含まれる。
また、小形のワークの場合には、1組の上型と下型との間にガスケットを介して複数のワークをセットし、複数のワークに対し、同時に膜形成液を塗布することも可能である。
接続流路が形成された上型を用いた塗布装置の場合には、ワークの端面に素早く、確実、かつ容易に膜形成液を塗布することができる。上記した塗布装置は、接続流路を備えた上型を含め、塗布装置の構造が単純なため安価に製造できる。そのため、ワークの種類が多い場合にも容易に適応させることができる。
また、吸引方式による塗布システムの場合は、塗布装置の各流路内が減圧状態となる。そのため、膜形成液を塗布する際に、流路からワーク上面、下面への膜形成液の浸み込みが起こりにくく、また、膜形成液の塗布・排出後に流路内に空気を導入することにより、流路内の膜形成液の除去・乾燥を、速やか、かつ効果的に行うことができる。
本発明は、プリント配線基板、金属基板、パッケージ基板、ガラス基板等の各種基板を取り扱う電子機器産業等の分野において幅広い利用が可能である。
1、2 塗布装置
10 基板
11、12、13、14 透孔
11a、12a、13a、14a 孔端面
15 外周縁部
15a 外周縁端面
21、21A、21B 上型
21Aa 上型基板
21a 上部板
21b 下部板
22 下型
23、23b 導入路
23a パイプ型導入路
23c 接続孔
24、24b 排出路
24a パイプ型排出路
25a、25b、25c、25d トンネル型接続流路
25ab、25bb、25cb、25db 接続孔
26a、26b、26c、26d パイプ型接続流路
27a、27b、27c、27d 溝型接続流路
28 枠体
28a、31ab、31bb、31cb 堰
31a、31b、31c 島状部
32、32A ガスケット
33a、33b、33c 島状部孔
33aa、33ba、33ca 凹部
40、50 塗布システム
41、51 膜形成液タンク
42 吸気部
43、53 三方コック
44 トラップタンク
45 吸引装置
46a、46b、46c、46d、46e ホース
47 塗布ヘッド
47a 導入側
47b 排出側
52 加圧装置
54 排液タンク
55 送気部
56a、56b、56c、56d、56e、56f ホース
A〜D、F、H〜J、L〜O、Q〜T 膜形成液流路
E、G、K、P 接続流路
P1、P2、P3 位置

Claims (13)

  1. ワークに形成された孔端面に膜形成液を塗布する塗布装置であって、
    前記ワークを載置する下型と、前記ワークを覆う上型と、前記ワークとによって、前記孔端面に接する膜形成液流路が形成され、
    前記上型が、前記膜形成液流路に前記膜形成液を導入する導入路と、前記膜形成液流路から前記膜形成液を排出する排出路と、前記膜形成液流路間を繋ぐ接続流路とを備え、
    前記導入路から導入された膜形成液が、前記膜形成液流路、及び前記接続流路を、一続きの流れとして流れ、前記排出路から排出されるように、前記接続流路が形成されていることを特徴とする塗布装置。
  2. さらに、前記ワークの外周縁端面を囲む枠体を備え、
    前記下型と、前記枠体と、前記上型とによって、前記ワークの外周縁端面に接する膜形成液流路が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
  3. 前記上型が、内部に、前記導入路、前記排出路、及び前記接続流路であるトンネル型接続流路を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の塗布装置。
  4. 前記上型が、前記ワークを覆う上型基板、該上型基板に接続された前記導入路であるパイプ型導入路、前記排出路であるパイプ型排出路、及び前記接続流路であるパイプ型接続流路を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の塗布装置。
  5. 前記上型が、内部に前記導入路及び前記排出路を備え、さらに前記ワークに対向する下面に前記接続流路である溝型接続流路を含んで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の塗布装置。
  6. 前記下型又は前記上型が、前記ワークの透孔に対応する位置に島状部を備え、前記孔端面と前記島状部との間に、前記膜形成液流路が形成されるように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の塗布装置。
  7. 前記上型と前記ワークとの間、及び前記ワークと前記下型との間に、前記ワークの上面及び下面への前記膜形成液の浸み込みを防止するガスケットを備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の塗布装置。
  8. 前記トンネル型接続流路を含む前記上型が、3Dプリンタを用いて製作されたものであることを特徴とする請求項3記載の塗布装置。
  9. 前記トンネル型接続流路を含む前記上型が、前記トンネル型接続流路の上側半分が形成された上部板と、前記トンネル型接続流路の下側半分が形成された下部板とが張り合わされて形成されたものであることを特徴とする請求項3記載の塗布装置。
  10. 請求項1又は請求項2記載の塗布装置を使用し、ワークへ膜形成液を塗布する塗布方法であって、
    前記導入路から導入される前記膜形成液を前記排出路側で吸引することにより、前記ワークの端面に膜形成液を塗布することを特徴とする塗布方法。
  11. 請求項1又は請求項2記載の塗布装置を使用し、ワークへ膜形成液を塗布する塗布方法であって、
    前記導入路から前記膜形成液を圧入し、前記排出路から前記膜形成液を排出させることにより、前記ワークの端面に膜形成液を塗布することを特徴とする塗布方法。
  12. 前記ワークの端面に膜形成液を塗布し、該膜形成液を排出した後、さらに膜形成液乾燥用の空気を前記膜形成液流路に導入することを特徴とする請求項10記載の塗布方法。
  13. 前記ワークの端面に膜形成液を塗布し、該膜形成液を排出した後、さらに膜形成液乾燥用の空気を前記膜形成液流路に導入することを特徴とする請求項11記載の塗布方法。
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