JP3410154B2 - 型内部分塗装方法 - Google Patents

型内部分塗装方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として、合成樹脂の
圧縮成形、射出成形、射出圧縮成形などの成形に際し、
合成樹脂成形品を、その成形型内で部分的に同時塗装す
る型内部分塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、自動車、弱電関係、あるいは、建
材などに使用される合成樹脂部品には付加価値を増すた
めに、部分的な塗装が施されるようになってきたが、こ
の塗装のために、塗装設備を別に用意しなければなら
ず、また、塗装のための工数、更には、部分塗装のため
のマスキングなどの工数が増え、その負担が無視できな
い現状にある。
【0003】なお、既に、合成樹脂の成形と同時に、そ
の金型内で、合成樹脂成形品に型内塗装(インモールド
・コーティング)を実施する方法が実用化されている。
この方法によって、塗装の工程が合理化されたばかりで
なく、塗装によって発生する揮発性有機溶剤(VOC)
を皆無とすることができ、環境対策上からも極めて有利
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
型内塗装法は、成形品全面に対する塗装を前提として開
発されたものであるため、部分的に塗装することが不可
能であった。このため、最も要望の高い、合成樹脂成形
品に対する部分塗装には、依然として、旧来の方法が採
用されており、合理化のネックになっている。
【0005】
【発明の目的】本発明は上記事情に基いてなされたもの
で、圧縮成形、射出成形、射出圧縮成形などの合成樹脂
成形に際して、合成樹脂の成形と同時に、その金型内
で、塗装を必要とする部位のみに、効率良く、部分塗装
を実現する型内部分塗装方法を提供しようとするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
合成樹脂成形品を成形する成形型内に、該合成樹脂成形
品の部分塗装領域を囲む薄肉の突堤部を該合成樹脂成形
品側に形成するための成形溝を有する成形型を用いて、
該成形型内にて該成形を行い、次いで該合成樹脂成形品
適正硬化時点で、部分塗装領域に塗料を注入するこ
としている。
【0007】
【作用】これにより、型内に塗料充填圧が掛かっても、
薄肉のために、既に硬化が進んだ突堤部で、塗料が部分
塗装領域を越えるのを防止でき、確実なマスキング効果
が得られる。このため、部分塗装を、合成樹脂成形の型
内で実現できることになり、合理化が大幅に促進でき
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の型内部分塗装方法を実施する
ための成形用型の一実施例を、図面を参照して、具体的
に説明する。図において、符号1および2は、成形機の
上・下の型押し部材(プレスラム)であり、それぞれ互
いに対向する成形用上型部材3および成形用下型部材4
を備えている。そして、両型部材3および4の嵌合個所
には、所要形状のキャビティ5が形成され、圧縮成形法
(あるいは、射出成形法、射出圧縮成形法など)で、こ
の中に充填された溶融もしくは軟化状態の合成樹脂Mの
硬化で、所要の合成樹脂成形品M’を形造っている。な
お、この実施例では、下の型押し部材2は固定台であ
り、上の型押し部材1のみが上下に昇降できる構成にな
っている。また、キャビティ5内への樹脂注入もしくは
挿入手段は図示していない。
【0009】また、この実施例では、必要とする部分塗
装領域が、合成樹脂成形品の中央部M1 に限られてお
り、これに対応する上型部材3の中央には、塗料の注入
口6が形成され、塗料注入装置7から塗料を加圧注入で
きるようになっている。この部分塗装領域を規制する薄
肉の突堤部M2 を上記合成樹脂成形品M’側に形成する
ために、上記上型部材3には、上記部分塗装領域を囲む
ようにして、上記突堤部M2 のための成形溝8が設けら
れている。なお、この成形溝8の寸法、形状、位置は、
キャビティ内での合成樹脂成形品の被塗装面と上型部材
内面との間における塗料の流れ、温度、塗料の粘性(硬
化の程度)、成形圧力と塗料充填圧との関係などで、予
め決定されている。
【0010】しかして、合成樹脂成形後、塗料の注入に
より合成樹脂成形品が実質的に変形しない程度の、上記
合成樹脂の適正硬化時点で、上記部分塗装領域に塗料を
注入することにより、上記部分塗装領域には、所要厚さ
の塗料膜Lが形成されるが、この塗料注入に際して、成
形用型内に塗料充填圧が掛かっても、突堤部M2 が薄肉
のために、ここでの樹脂収縮量が小さく、既に硬化が進
んだ上記突堤部表面と成形溝8の内壁面との間隙が実質
的に生じないので、ここで、塗料が部分塗装領域を越え
るのを防止でき、確実なマスキング効果が得られる。こ
のため、部分塗装を、合成樹脂成形の型内で実現できる
ことになり、合理化が大幅に促進できる。
【0011】なお、この実施例において、通常、塗料膜
の厚さは50〜150μm程度であり、これに対応する
突堤部M2 の厚さCは50〜1,000μm、好ましく
は、100〜500μmである。突堤部M2 の厚さC
は、50μm以下では、塗料を圧入した際に、突堤部M
2 が破壊されるおそれがあり、非塗装部への塗料の侵入
を許すことになり、好ましくない。また、厚すぎると、
樹脂硬化の際の収縮で、成形溝内壁面と突堤部M2 の表
面との間にかなりの隙間が生じ、塗料の流入、更には、
上記突堤部M2 を越えての塗料の流出が起こり、好まし
くない。しかも、突堤部M2 は、離型後、切除する際、
簡単に切削できる必要があるので、突堤部M2 が厚すぎ
ても、後始末の上で具合が悪い。
【0012】また、突堤部M2 の高さHは200μm以
上(実際には塗料膜の厚さの2倍〜5mm程度が有
効)、好ましくは、300μm〜3mm程度である。2
00μm以下では、塗料が突堤部M2 を乗り越えるおそ
れがあり、また、5mmを越える場合には、突堤部M2
の厚さにもよるが、成形品の離型に際して、途中から切
断され、その残片が金型に残るおそれがあり、好ましく
ない。しかしながら、型内塗装(インモールド・コー
ト)する場合、塗料の注入時に、金型に対してプレス圧
を掛けているか否かで、例えば、突堤部M2 の有効高さ
Hが異なる。上述の実施例では、金型にプレス圧力を掛
けた状態で塗料を注入する方法(例えば、特公平4−3
3252号公報所載の方法)が採用されているが、プレ
ス圧力が零の場合、または、一時的に金型(この実施例
では、上型部材)を浮かす方法では、上記突堤部M2
最小有効高さは200μmを遥かに越える値にしなけれ
ばならない。
【0013】また、このような配慮は、合成樹脂成形品
における突堤部M2 の形成状態も考慮される。即ち、実
施例のように、成形溝8が形成される位置が、キャビテ
ィ5の内側壁面に対して段差eを持つか否かで、塗料の
流れを止める効果が加わり、それが、突堤部M2 の高さ
設定に影響を与える。同様に、塗料の流れの方向が変わ
る個所(コーナー)でのラウンドRを小さくする(鋭角
な状態にする)ことでも、塗料の流れに対する抵抗の大
きさを変えることになる。
【0014】また、離型に際して、下型部材4に対する
上型部材3の抜き取りのために、成形溝8には、抜き取
り角αが必要であるが、これは、実際には、15度以下
であることが好ましい。何故ならば、これが大きいと、
塗料の流動を助けることになるからである。
【0015】本発明に使用できる合成樹脂成形材料は、
SMC(シート・モールディング・コンパウンド)やB
MC(バルク・モールディング・コンパウンド)などの
熱硬化性合成樹脂材料、PE(ポリエチレン)、PP
(ポリプロピレン)、ABS、PC(ポリカーボネー
ト)、PA(ポリアミド)、PET(ポリエチレンテレ
フタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)
などの熱可塑性合成樹脂が挙げられる。
【0016】また、金型内に注入する塗料には、不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシアクリレートオリゴマー、
ウレタンアクリレートオリゴマーなどの過酸化物触媒に
よって硬化が可能なバインダー成分を主体とする一液型
塗料や、エポキシ樹脂/ポリアミン硬化系、ポリオール
樹脂/ポリイソシアネート硬化系などの、金型注入直前
に主剤/硬化剤を混合する2液型塗料が挙げられる。
【0017】[実施態様−1]図5ないし図7に示す合
成樹脂成形品に対して、本発明の方法で部分塗装する場
合を、具体的に説明する。先ず、射出成形機シリンダ内
で、ポリカーボネート樹脂を270〜300℃に加熱溶
融する。次いで、90℃に温度設定された金型内に1,
200kgf/cm2 の射出圧力で上記樹脂を射出し、
その後、40秒間、そのまま維持することにより、樹脂
を冷却し、その後、下表の塗料(型内被覆組成物)を1
50kgf/cm2 の注入圧力で注入し、100μmの
塗料膜を形成し、30秒を掛けて、これを硬化させ、型
開きして、成形品を取り出す。この場合、突堤部M2
形状・寸法は、図7に示す通りである。なお、この実施
例では、塗料膜Lは成形品の周囲に形成されている。
【0018】
【表1】 [実施態様−2]前記と同様な方法で、ポリカーボネー
ト樹脂を金型内に射出し、28秒間、冷却し、その後、
金型へのプレス圧力無しで、上記の表に示す塗料を75
kgf/cm2 の注入圧力で注入し、100μmの塗料
膜を形成し、30秒を掛けて、これを硬化させ、型開き
して、成形品を取り出す。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上詳述したようになり、合
成樹脂成形品に部分塗装を施すために、合成樹脂成形の
ための成形型内に、部分塗装領域を規制する薄肉の突堤
部を上記合成樹脂成形品側に形成するための成形溝を設
け、合成樹脂成形後、上記合成樹脂の適正硬化時点で、
上記部分塗装領域に塗料を注入するので、型内に塗料充
填圧が掛かっても、薄肉のために、既に硬化が進んだ突
堤部で、塗料が部分塗装領域を越えるのを防止でき、確
実なマスキング効果が得られる。このため、部分塗装
を、合成樹脂成形の型内で実現できることになり、合理
化が大幅に促進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実現するための成形用型の一実
施例を示す模式的な断面図である。
【図2】上記実施例の要部の拡大図である。
【図3】上記実施例で得られた成形品の斜視図である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図である。
【図5】成形の実施態様を説明するための成形品の平面
図である。
【図6】図5のB−B線に沿う断面図である。
【図7】同じく要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1、2 型押し部材 3 上型部材 4 下型部材 5 キャビティ 6 注入口 7 塗料注入装置 8 成形溝 M 合成樹脂 M’ 成形品 M1 中央部 M2 突堤部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/16 B29C 33/38 B29C 43/20 B29C 43/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂成形品を成形する成形型内に、
    該合成樹脂成形品の部分塗装領域を囲む薄肉の突堤部を
    該合成樹脂成形品側に形成するための成形溝を有する成
    形型を用いて、該成形型内にて該成形を行い、次いで該
    合成樹脂成形品の適正硬化時点で、部分塗装領域に塗
    料を注入することを特徴とする型内部分塗装方法。
  2. 【請求項2】 上記突堤部の厚さが、50〜1,000
    μm、好ましくは、100〜500μmであり、高さが
    200μm以上、好ましくは、300μm〜3mm程度
    であることを特徴とする請求項1に記載の型内部分塗装
    方法。
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