JPH07124975A - 繊維強化プラスチック成形品の成形装置 - Google Patents
繊維強化プラスチック成形品の成形装置Info
- Publication number
- JPH07124975A JPH07124975A JP5274329A JP27432993A JPH07124975A JP H07124975 A JPH07124975 A JP H07124975A JP 5274329 A JP5274329 A JP 5274329A JP 27432993 A JP27432993 A JP 27432993A JP H07124975 A JPH07124975 A JP H07124975A
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- molding
- mold
- cavity
- resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 静電気を帯びたバリの断片によって起こる成
型不良をなくす繊維強化プラスチック成型品の成型装置
を提供する。 【構成】 シアエッジ3の隙間に入り込んだ液状樹脂が
硬化してできたバリは、金型を開くときに微粉化される
ことが多い。しかし、樹脂逃げ部5によって、キャビテ
ィ4とシアエッジ3とは離されているので、シアエッジ
3で形成された細かいバリが、製品を成型すべきキャビ
ティ4の表面に付着することはない。そのため、成形を
連続して行っても、バリの付着による成形不良はない。
型不良をなくす繊維強化プラスチック成型品の成型装置
を提供する。 【構成】 シアエッジ3の隙間に入り込んだ液状樹脂が
硬化してできたバリは、金型を開くときに微粉化される
ことが多い。しかし、樹脂逃げ部5によって、キャビテ
ィ4とシアエッジ3とは離されているので、シアエッジ
3で形成された細かいバリが、製品を成型すべきキャビ
ティ4の表面に付着することはない。そのため、成形を
連続して行っても、バリの付着による成形不良はない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化プラスチック成
形装置に関するものである。
形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】浴槽等の繊維強化プラスチック成形品は
一般に、マッチドダイを利用した成形方法によって成形
されている。このマッチドダイを利用した成形方法で
は、先ず予備成形した繊維状補強材を下型11の上に置
き、液状樹脂を注ぎかけてから、上型12をかぶせて型
を閉じる。その時、スペーサブロック10の厚みを調節
して、製品の肉厚を規定の値にする。そして、図3に示
すように、下型11と上型12で液状樹脂を挟んで加圧
し、その後、未硬化状態の樹脂を加熱して硬化させて成
形品14を得ることができる。
一般に、マッチドダイを利用した成形方法によって成形
されている。このマッチドダイを利用した成形方法で
は、先ず予備成形した繊維状補強材を下型11の上に置
き、液状樹脂を注ぎかけてから、上型12をかぶせて型
を閉じる。その時、スペーサブロック10の厚みを調節
して、製品の肉厚を規定の値にする。そして、図3に示
すように、下型11と上型12で液状樹脂を挟んで加圧
し、その後、未硬化状態の樹脂を加熱して硬化させて成
形品14を得ることができる。
【0003】なお、上型12と下型11のかみ合う部分
には、図4のように、キャビティ14に連続してシアエ
ッジ13が設けられている。すなわち、このシアエッジ
13によって、上型12と下型11がかみ合う時に、繊
維状補強材のキャビティ14からはみ出た部分を切断す
ると共に、かみ合った後は液状樹脂が金型の外に溢れ出
るのを防止するようにしている。
には、図4のように、キャビティ14に連続してシアエ
ッジ13が設けられている。すなわち、このシアエッジ
13によって、上型12と下型11がかみ合う時に、繊
維状補強材のキャビティ14からはみ出た部分を切断す
ると共に、かみ合った後は液状樹脂が金型の外に溢れ出
るのを防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上型12と下
型11が正確に作られてシアエッジの間隙が0の場合で
も、加圧された液状樹脂の圧力によって隙間ができてそ
こに液状樹脂が入り込み、隙間内で硬化して薄膜状のバ
リとなることがある。上型12と下型11に誤差がある
場合はさらに厚いバリが形成される。そして、全体の硬
化が終了して金型を開く時に、このバリに力が加わえら
れるので、バリは破断されたり砕けて微粉化したりして
飛散しやすい。飛散したバリの断片は、静電気を帯びて
いるので金型の表面に付着し易く、一度付着すると取り
去るのは難しい。従来の成形装置では、キャビティ14
とシアエッジ13が連通していたので、これらのバリの
断片が金型のキャビティ面に付着して、次の成形の際に
成形品側にそのバリが付いて成形品の表面が荒れ、外観
不良の製品になることが多かった。
型11が正確に作られてシアエッジの間隙が0の場合で
も、加圧された液状樹脂の圧力によって隙間ができてそ
こに液状樹脂が入り込み、隙間内で硬化して薄膜状のバ
リとなることがある。上型12と下型11に誤差がある
場合はさらに厚いバリが形成される。そして、全体の硬
化が終了して金型を開く時に、このバリに力が加わえら
れるので、バリは破断されたり砕けて微粉化したりして
飛散しやすい。飛散したバリの断片は、静電気を帯びて
いるので金型の表面に付着し易く、一度付着すると取り
去るのは難しい。従来の成形装置では、キャビティ14
とシアエッジ13が連通していたので、これらのバリの
断片が金型のキャビティ面に付着して、次の成形の際に
成形品側にそのバリが付いて成形品の表面が荒れ、外観
不良の製品になることが多かった。
【0005】本発明は、上記の問題点にかんがみて提案
されたもので、シアエッジに形成されたバリの断片によ
って起こる成形不良をなくすことができる繊維強化プラ
スチック成形品の成形装置を提供することを目的として
いる。
されたもので、シアエッジに形成されたバリの断片によ
って起こる成形不良をなくすことができる繊維強化プラ
スチック成形品の成形装置を提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化プラス
チック成形品の成形装置においては、上記課題を解決す
るために、型内にシアエッジを備えた繊維強化プラスチ
ック成形品の成形装置において、キャビティとシアエッ
ジとの間にキャビティの厚みより薄い樹脂連通部を配設
するという手段を講じた。
チック成形品の成形装置においては、上記課題を解決す
るために、型内にシアエッジを備えた繊維強化プラスチ
ック成形品の成形装置において、キャビティとシアエッ
ジとの間にキャビティの厚みより薄い樹脂連通部を配設
するという手段を講じた。
【0007】上記構成において、補強繊維としては特に
限定されないが、例えば、ガラス繊維,合成繊維等が挙
げられる。樹脂としては、熱硬化性樹脂で、例えば、フ
ェノール樹脂,ユリヤ樹脂,メラミン樹脂,不飽和ポリ
エステル樹脂,エポキシ樹脂等が挙げられる。樹脂連通
部の厚みaとしては1mm程度が、長さbとしては10
〜20mm程度が望ましい。
限定されないが、例えば、ガラス繊維,合成繊維等が挙
げられる。樹脂としては、熱硬化性樹脂で、例えば、フ
ェノール樹脂,ユリヤ樹脂,メラミン樹脂,不飽和ポリ
エステル樹脂,エポキシ樹脂等が挙げられる。樹脂連通
部の厚みaとしては1mm程度が、長さbとしては10
〜20mm程度が望ましい。
【0008】
【作用】本発明の繊維強化プラスチック成形品の成形装
置によれば、先ず繊維状補強材と液状樹脂を上型と下型
で挟んで加圧する。その時、製品が形成されるキャビテ
ィ及び樹脂連通部に液状樹脂が充填され、さらにかみ合
わせ用のシアエッジの隙間にも液状樹脂が入り込んでい
く。その後、加熱され硬化したシアエッジのバリは、上
型を外す時に剥がれ微粉化するが、キャビティとシアエ
ッジとは樹脂連通部によって距離が保たれているので、
金型内部のキャビティ表面に付着する可能性は少ない。
置によれば、先ず繊維状補強材と液状樹脂を上型と下型
で挟んで加圧する。その時、製品が形成されるキャビテ
ィ及び樹脂連通部に液状樹脂が充填され、さらにかみ合
わせ用のシアエッジの隙間にも液状樹脂が入り込んでい
く。その後、加熱され硬化したシアエッジのバリは、上
型を外す時に剥がれ微粉化するが、キャビティとシアエ
ッジとは樹脂連通部によって距離が保たれているので、
金型内部のキャビティ表面に付着する可能性は少ない。
【0009】
【実施例】以下に本発明を、実施例を示した図面に基づ
いて、詳細に説明する。図1は本発明の実施例の浴槽成
形装置の断面図,図2は図1のA部分の拡大図である。
図1と図2に示すように、1は金型の下型,2は金型の
上型,3は下型1と上型2がかみ合うシアエッジであ
る。4は製品を成形するキャビティ,5はキャビティ4
とシアエッジ3の間に配設した樹脂連通部で、その間隙
はシアエッジより十分大きい。6は繊維状補強材を熱硬
化性樹脂で固めた成形品である。
いて、詳細に説明する。図1は本発明の実施例の浴槽成
形装置の断面図,図2は図1のA部分の拡大図である。
図1と図2に示すように、1は金型の下型,2は金型の
上型,3は下型1と上型2がかみ合うシアエッジであ
る。4は製品を成形するキャビティ,5はキャビティ4
とシアエッジ3の間に配設した樹脂連通部で、その間隙
はシアエッジより十分大きい。6は繊維状補強材を熱硬
化性樹脂で固めた成形品である。
【0010】次にこの成形装置を用いて成形品を製造す
る方法を詳しく述べる。 1,浴槽の型に予備成形したガラス繊維補強材を下型1
の上に置く。 2,熱硬化性の液状樹脂を適量、ガラス繊維補強材に注
ぎかけてから上型2をかぶせて閉じる。 3,下型1に上型2を押しつけて、型を整える。なお、
この時、液状樹脂はキャビティ4のすみずみまでいきわ
たり、さらに樹脂連通部5,シアエッジ3にも入り込
む。 4,未硬化状態の液状樹脂を加熱して硬化させる。
る方法を詳しく述べる。 1,浴槽の型に予備成形したガラス繊維補強材を下型1
の上に置く。 2,熱硬化性の液状樹脂を適量、ガラス繊維補強材に注
ぎかけてから上型2をかぶせて閉じる。 3,下型1に上型2を押しつけて、型を整える。なお、
この時、液状樹脂はキャビティ4のすみずみまでいきわ
たり、さらに樹脂連通部5,シアエッジ3にも入り込
む。 4,未硬化状態の液状樹脂を加熱して硬化させる。
【0011】5,液状樹脂が十分硬化してから成形品6
を型から取り出すと、その周縁端部の樹脂連通部5とシ
アエッジ3にバリが形成されている。樹脂連通部5のバ
リはシアエッジ3に形成されたバリより十分厚いので、
普通の状態では破断されたり、砕けて微粉化されたりす
ることはないが、シアエッジ3のバリはとても薄いので
破断されたり、砕けて微粉化されることが多い。
を型から取り出すと、その周縁端部の樹脂連通部5とシ
アエッジ3にバリが形成されている。樹脂連通部5のバ
リはシアエッジ3に形成されたバリより十分厚いので、
普通の状態では破断されたり、砕けて微粉化されたりす
ることはないが、シアエッジ3のバリはとても薄いので
破断されたり、砕けて微粉化されることが多い。
【0012】しかし、シアエッジ3とキャビティ4表面
との間は、樹脂連通部5によって隔てられているので、
細かくなったシアエッジ3のバリが、製品を成形すべき
キャビティ4の表面には付着しない。6,成形品4の樹
脂連通部2とシアエッジ3に形成されたバリを取り除
き、製品の浴槽ができあがる。
との間は、樹脂連通部5によって隔てられているので、
細かくなったシアエッジ3のバリが、製品を成形すべき
キャビティ4の表面には付着しない。6,成形品4の樹
脂連通部2とシアエッジ3に形成されたバリを取り除
き、製品の浴槽ができあがる。
【0013】上記実施例において、万一、シアエッジ3
のバリ断片が上下金型4,5の樹脂連通部5の表面に付
いたまま、次のプラスチック成形に使用しても、上記の
ように樹脂連通部5は最後に取り除かれるので、その表
面が荒れていても仕上がりには影響は出ない。
のバリ断片が上下金型4,5の樹脂連通部5の表面に付
いたまま、次のプラスチック成形に使用しても、上記の
ように樹脂連通部5は最後に取り除かれるので、その表
面が荒れていても仕上がりには影響は出ない。
【0014】なお、本発明は上記の実施例に限定され
ず、例えば、上下金型の間隔の調節にスペーサブロック
を用いても構わない。
ず、例えば、上下金型の間隔の調節にスペーサブロック
を用いても構わない。
【0015】
【発明の効果】本発明にかかる繊維強化プラスチック成
形品の成形装置は以上のように構成されているので、シ
アエッジで生じたバリ断片が、金型のキャビティ表面に
飛散して付着することが少なくなる。従って、成形不良
がなくなり、製品の歩留りがよくなって製作コストの低
減を図ることができる。
形品の成形装置は以上のように構成されているので、シ
アエッジで生じたバリ断片が、金型のキャビティ表面に
飛散して付着することが少なくなる。従って、成形不良
がなくなり、製品の歩留りがよくなって製作コストの低
減を図ることができる。
【0016】本発明は、特に、透明調浴槽を製造する場
合に効果が大きい。
合に効果が大きい。
【図1】本発明の繊維強化プラスチック成形品の成形装
置の実施例で、浴槽の成形装置の断面図である。
置の実施例で、浴槽の成形装置の断面図である。
【図2】図1のA部付近の拡大図である。
【図3】従来の繊維強化プラスチック成形品の成形装置
の実施例で、浴槽の成形装置の断面図である。
の実施例で、浴槽の成形装置の断面図である。
【図4】図3のB部付近の拡大図である。
1 下型 2 上型 3 シアエッジ 4 キャビティ 5 樹脂連通部 6 成形品
Claims (1)
- 【請求項1】型内にシアエッジを備えた繊維強化プラス
チック成形品の成形装置において、キャビティとシアエ
ッジとの間にキャビティの厚みより薄い樹脂連通部を配
設したことを特徴とする繊維強化プラスチック成形品の
成形装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5274329A JPH07124975A (ja) | 1993-11-02 | 1993-11-02 | 繊維強化プラスチック成形品の成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5274329A JPH07124975A (ja) | 1993-11-02 | 1993-11-02 | 繊維強化プラスチック成形品の成形装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07124975A true JPH07124975A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17540144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5274329A Pending JPH07124975A (ja) | 1993-11-02 | 1993-11-02 | 繊維強化プラスチック成形品の成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07124975A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018047666A (ja) * | 2016-09-23 | 2018-03-29 | 有限会社北鉄工所 | 成形方法 |
CN108501271A (zh) * | 2018-05-30 | 2018-09-07 | 安徽卓尔航空科技有限公司 | 一种环形切飞边复合材料螺旋桨模压成型模具 |
CN108501271B (zh) * | 2018-05-30 | 2024-05-10 | 安徽劲旋风航空科技有限公司 | 一种环形切飞边复合材料螺旋桨模压成型模具 |
-
1993
- 1993-11-02 JP JP5274329A patent/JPH07124975A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018047666A (ja) * | 2016-09-23 | 2018-03-29 | 有限会社北鉄工所 | 成形方法 |
CN108501271A (zh) * | 2018-05-30 | 2018-09-07 | 安徽卓尔航空科技有限公司 | 一种环形切飞边复合材料螺旋桨模压成型模具 |
CN108501271B (zh) * | 2018-05-30 | 2024-05-10 | 安徽劲旋风航空科技有限公司 | 一种环形切飞边复合材料螺旋桨模压成型模具 |
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