JP6724370B2 - 光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板及び画像表示装置 - Google Patents
光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板及び画像表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6724370B2 JP6724370B2 JP2016002640A JP2016002640A JP6724370B2 JP 6724370 B2 JP6724370 B2 JP 6724370B2 JP 2016002640 A JP2016002640 A JP 2016002640A JP 2016002640 A JP2016002640 A JP 2016002640A JP 6724370 B2 JP6724370 B2 JP 6724370B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical film
- film
- treatment
- free energy
- emulgen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 0 *C(*)(CC1C2C3)C1C3C1C2C2C(C3)C=CC3C1C2 Chemical compound *C(*)(CC1C2C3)C1C3C1C2C2C(C3)C=CC3C1C2 0.000 description 1
Description
当該偏光板の保護フィルムを構成する材料としては、例えば、セルロースエステル樹脂、ポリカーボネート及びシクロオレフィン系樹脂等が知られている。これらの中でも、高い耐熱性と耐湿性とを有する観点から、シクロオレフィン系樹脂(シクロオレフィンポリマー:「COP」ともいう。)が好ましく用いられる。
そして、偏光板に用いる光学フィルムは、偏光板を作製するにあたり、偏光子と接着させる工程が必須である。
従来、このような問題に対して、一般的な光学フィルムでは、表面自由エネルギーを上げるための表面改質処理、例えば、コロナ放電表面処理などが行われる。
すなわち、本発明に係る課題は、以下の手段により解決される。
前記有機添加剤として、ポリシロキサン系化合物を含有し、当該ポリシロキサン系化合物が、アクリル変性シリコーンであり、
前記有機添加剤の含有による表面自由エネルギーEの変化量の絶対値|ΔE|が、10〜31mJ/m2の範囲内であり、
表面自由エネルギー増加のための、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、及びケン化処理のいずれかの表面改質処理が施されていることを特徴とする光学フィルム。
少なくとも、シクロオレフィン系樹脂と表面自由エネルギーを変化させる有機添加剤を含有するドープを溶液流延法により製膜する工程と、
コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、及びケン化処理のいずれかの表面改質処理方法により表面自由エネルギーを増加させる工程と、
を有することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
本発明に係るシクロオレフィン系樹脂フィルムに表面自由エネルギーを変化させる有機添加剤を含有させて光学フィルムを製造する際、当該有機添加剤は、それ自身が凝集しにくく、かつ空気界面での安定性が高い、つまりは当該光学フィルムの表面方向に偏在しやすい等の特性を有するため、ドープの製膜工程中に空気界面近傍に偏在しやすい。そのため、当該有機添加剤に物理的又は化学的表面処理に活性な官能基又は化学構造を持たせておくことで、表面状態を効率的に改質することができた。すなわち、当該有機添加剤を含有させることにより当初低下したシクロオレフィン系樹脂フィルムの表面自由エネルギーが表面処理によって高めることができ、その結果、接着性が改善されたと推察される。
前記有機添加剤の含有による表面自由エネルギーEの変化量の絶対値|ΔE|が、10〜31mJ/m2の範囲内であり、表面自由エネルギー増加のための、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、及びケン化処理のいずれかの表面改質処理が施されていることを特徴とする。この特徴は、各請求項に係る発明に共通する又は対応する技術的特徴である。
本発明の光学フィルムは、シクロオレフィン系樹脂と表面自由エネルギーを変化させる有機添加剤とを含有する光学フィルムであって、前記有機添加剤の含有による表面自由エネルギーEの変化量の絶対値|ΔE|が、5〜50mJ/m2の範囲内であることを特徴とする。
なお、本発明の光学フィルムは、単層であって、フィルム製膜時に用いられる溶媒を残留溶媒として更に含有するものであっても良い。
本発明の光学フィルムに含有されるシクロオレフィン系樹脂は、シクロオレフィン単量体の重合体、又はシクロオレフィン単量体とそれ以外の共重合性単量体との共重合体であることが好ましい。
シクロオレフィン単量体としては、ノルボルネン骨格を有するシクロオレフィン単量体であることが好ましく、下記一般式(A−1)又は(A−2)で表される構造を有するシクロオレフィン単量体であることがより好ましい。
一般式(A−1)におけるpは、光学フィルムの耐熱性を高める観点から、1又は2であることが好ましい。pが1又は2であると、得られる重合体がかさ高くなり、ガラス転移温度が向上しやすいためである。
一般式(A−2)におけるR6は、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基及びアリールオキシカルボニル基を表すことが好ましく、溶液製膜時の溶解性を確保する観点から、アルコキシカルボニル基及びアリールオキシカルボニル基がより好ましい。
開環共重合可能な共重合性単量体の例には、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロオクテン及びジシクロペンタジエン等のシクロオレフィンが含まれる。
シクロオレフィン単量体と共重合性単量体との共重合体におけるシクロオレフィン単量体の含有割合は、共重合体を構成する全単量体の合計に対して例えば、20〜80モル%、好ましくは30〜70モル%とし得る。
(1)シクロオレフィン単量体の開環重合体
(2)シクロオレフィン単量体と、それと開環共重合可能な共重合性単量体との開環共重合体
(3)上記(1)又は(2)の開環(共)重合体の水素添加物
(4)上記(1)又は(2)の開環(共)重合体をフリーデルクラフツ反応により環化した後、水素添加した(共)重合体
(5)シクロオレフィン単量体と、不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体
(6)シクロオレフィン単量体のビニル系環状炭化水素単量体との付加共重合体及びその水素添加物
(7)シクロオレフィン単量体と、(メタ)アクリレートとの交互共重合体
本発明に係るシクロオレフィン系樹脂は、市販品であっても良い。シクロオレフィン系樹脂の市販品の例には、JSR(株)製のアートン(Arton)G(例えば、G7810等)、アートンF、アートンR(例えば、R4500、R4900及びR5000等)、及びアートンRXが含まれる。
シクロオレフィン系樹脂の固有粘度〔η〕inhは、30℃の測定において、0.2〜5cm3/gであることが好ましく、0.3〜3cm3/gであることがより好ましく、0.4〜1.5cm3/gであることが更に好ましい。
固有粘度〔η〕inh、数平均分子量及び重量平均分子量が上記範囲にあると、シクロオレフィン系樹脂の耐熱性、耐水性、耐薬品性、機械的特性、及びフィルムとしての成形加工性が良好となる。
シクロオレフィン系樹脂の含有量は、光学フィルムに対して70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましい。
本発明の光学フィルムは、シクロオレフィン系樹脂と表面自由エネルギーを変化させる有機添加剤とを含有する光学フィルムであって、前記有機添加剤の含有による表面自由エネルギーEの変化量の絶対値|ΔE|が、5〜50mJ/m2の範囲内であることを特徴とする。なお、当該表面自由エネルギーの測定方法については、〔実施例〕の欄において詳述するが、有機添加剤を添加して作製した光学フィルムと有機添加剤を添加せずに作製した光学フィルムの表面自由エネルギーをそれぞれ算出し、その差の絶対値を有機添加剤の含有による表面自由エネルギーEの変化量の絶対値|ΔE|としている。
シリコーン骨格を有する化合物としては、シリコーン骨格と有機変性部とを分子内に含むシリコーン系化合物を好適に用いることができる。シリコーン骨格を有する化合物は、一般式(I)で表される構造を有しており、一般式(I)中の繰り返し数n(1以上の数)や有機変性部の種類を変化させることで、表面張力を任意にコントロールすることができる。
ポリシロキサン系化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトキエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するシラン化合物の部分加水分解物や、有機溶媒中に無水ケイ酸の微粒子を安定に分散させたオルガノシリカゾル、又は該オルガノシリカゾルにラジカル重合性を有する上記シラン化合物を付加させたもの等を使用することができる。
ポリジメチルシロキサン系化合物としては、ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、カルボキシル変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、(メタ)アクリレート変性ポリジメチルシロキサン(例えば、東亞合成(株)製GUV−235)などが挙げられる。
ポリジメチルシロキサン系共重合体は、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体のいずれであってもよいが、ブロック共重合体、グラフト共重合体が好ましい。
また、市販されている材料としては、例えば、以下に記したものを用いることができる。
共栄社化学株式会社製:GL−01、GL−02R、GL−03、GL−04R、
日信化学工業株式会社製:シルフェイスSAG002、シルフェイスSAG005、シルフェイスSAG008、シルフェイスSAG503A、サーフィノール104E、サーフィノール104H、サーフィノール104A、サーフィノール104BC、サーフィノール104DPM、サーフィノール104PA、サーフィノール104PG−50、サーフィノール104S、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485、サーフィノールSE
信越化学工業株式会社製:FA−600、KC−89S、KR−500、KR−516、X−40−9296、KR−513、X−22−161A、X−22−162C、X−22−163、X−22−163A、X−22−164、X−22−164A、X−22−173BX、X−22−174ASX、X−22−176DX、X−22−343、X−22−2046、X−22−2445、X−22−3939A、X−22−4039、X−22−4015、X−22−4272、XX−22−4741、X−22−4952、X−22−6266、KF−50−100cs、KF−96L−1cs、KF−101、KF−102、KF−105、KF−351、KF−352、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−393、KF−615A、KF−618、KF−857、KF−859、KF−860、KF−862、KF−877、KF−889、KF−945、KF−1001、KF−1002、KF−1005、KF−2012、KF−2201、X−22−2404、X−22−2426、X−22−3710、KF−6004、KF−6011、KF−6015、KF−6123、KF−8001、KF−8010、KF−8012、X−22−9002
東レ・ダウコーニング株式会社製:DOW CORNING 100F ADDITIVE、DOW CORNING 11 ADDITIVE、DOW CORNING 3037 INTERMEDIATE、DOW CORNING 56 ADDITIVE、DOW CORNING TORAY Z−6094、DOW CORNING TORAY FZ−2104、DOW CORNING TORAY AY42−119、DOW CORNING TORAY FZ−2222
花王株式会社製:エマルゲン102KG、エマルゲン、エマルゲン104P、エマルゲン105、エマルゲン106、エマルゲン108、エマルゲン109P、エマルゲン120、エマルゲン123P、エマルゲン147、エマルゲン210P、エマルゲン220、エマルゲン306P、エマルゲン320P、エマルゲン404、エマルゲン408、エマルゲン409PV、エマルゲン420、エマルゲン430、エマルゲン705、エマルゲン707、エマルゲン709、エマルゲン1108、エマルゲン1118S−70、エマルゲン1135S−70、エマルゲン2020G−HA、エマルゲン2025G、エマルゲンLS−106、エマルゲンLS−110、エマルゲンLS114
フッ素含有化合物としては、例えば、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキレンエーテル基を有する化合物等が挙げられる。
具体的な含フッ素化合物製品としては、メガファックRS−75(DIC株式会社)、メガファックRS−76−E(DIC株式会社)、メガファックRS−72−K(DIC株式会社)、メガファックRS−76−NS(DIC株式会社)、メガファックRS−90(DIC株式会社)、オプツールDAC−HP(ダイキン工業株式会社)、ZX−058−A(株式会社T&K TOKA)、ZX−201(株式会社T&K TOKA)、ZX−202(株式会社T&K TOKA)、ZX−212(株式会社T&K TOKA)、ZX−214−A(株式会社T&K TOKA)を挙げることができる。
フッ素−シロキサングラフト化合物とは、少なくともフッ素系樹脂に、シロキサン及び/又はオルガノシロキサン単体を含むポリシロキサン及び/又はオルガノポリシロキサンをグラフト化させて得られる共重合体の化合物をいう。このようなフッ素−シロキサングラフト化合物は、後述の実施例に記載されているような方法で調製することができる。また、市販品としては、富士化成工業株式会社製のZX−022H、ZX−007C、ZX−049、ZX−047−D等を挙げることができる。
また、フッ素系化合物としては、ダイキン工業株式会社製のオプツールDSX、オプツールDAC等を挙げることができる。
アクリル共重合物としては、ビックケミー・ジャパン社製のBYK−350、BYK−352等を挙げることができる。
本発明に係る有機添加剤は、光学フィルムを構成する材料中の溶媒を除く全成分に対し、0.005〜5質量部の範囲で含有されていることが好ましい。
上記したように、本発明の光学フィルムには、更に他の添加剤が含有されていても良い。そのような添加剤としては、例えば、マット剤、紫外線吸収剤や酸化防止剤等が挙げられる。
本発明に係るマット剤とは、表面粗さ等のフィルム表面の物理的形状・性状等を調整することができる粒子状物質をいう。
透過型電子顕微鏡により測定した場合における数平均粒子径が400nm以下である粒子であることが好ましい。この場合、各粒子の粒径は透過型電子顕微鏡における投影面を同面積の円に換算した場合の直径として定義される。不要な散乱を発生させないためには、マット剤(微粒子)の粒径は可視光の波長より十分に小さいことが好ましく、具体的には1〜200nmが好ましい範囲であり、より好ましくは1〜100nmの範囲であり、特に好ましくは5〜60nmの範囲である。粒子の形状は、球状に限定されず不定形の形状であっても良い。
本発明に係るマット剤としては、無機微粒子であっても良いし、有機微粒子であっても良い。
また、有機微粒子としては、例えば、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂等、アクリル−スチレン樹脂、メラミン−シリカ等複合されたものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお、マット剤(微粒子)の1次平均粒子径の測定は、透過型電子顕微鏡(倍率50万〜200万倍)で粒子の観察を行い、粒子100個の粒子径を測定し、その平均値をもって、1次平均粒子径とした。
本発明の光学フィルムは、添加剤として紫外線吸収剤を含有していても良い。
紫外線吸収剤は、400nm以下の紫外線を吸収するため、光学フィルムの耐久性を向上させることができる。紫外線吸収剤は、特に波長370nmでの透過率が10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下、更に好ましくは2%以下である。
この他、1,3,5−トリアジン環を有する化合物等の円盤状化合物も紫外線吸収剤として好ましく用いられる。また、紫外線吸収剤としては高分子紫外線吸収剤も好ましく用いることができ、特にポリマータイプの紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
紫外線吸収剤の含有量としては、例えば、光学フィルムに対して0.5〜10質量%の範囲が好ましく、0.6〜4質量%の範囲が更に好ましい。
本発明の光学フィルムは、添加剤として酸化防止剤(劣化防止剤)を含有していても良い。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート等を挙げることができる。
酸化防止剤の含有量は、例えば、光学フィルムに対して1〜10000質量ppmの範囲が好ましく、10〜1000質量ppmの範囲が更に好ましい。
(表面粗さRa)
本発明の光学フィルムの表面粗さRaは、3.0〜50.0nmの範囲内であることが好ましい。表面粗さRaが3.0nm以上であると、光学フィルムのすべり性が向上し、搬送中のツレやシワを抑制できる。表面粗さRaが50nm以下であると、光学フィルム表面の凹凸による光の散乱を抑制でき、ヘイズ値を低い値にすることができる。なお、本発明における表面粗さRaは、JIS B0601:2001で規定される算術平均粗さ(Ra)であるものとする。
なお、表面粗さRaは、光干渉式の表面粗さ測定器で測定することができ、例えば、光学干渉式表面粗さ計RST/PLUS(WYKO社製)を用いて測定することができる。
光学フィルムは、全光線透過率が90%以上であることが好ましく、より好ましくは92%以上である。また、現実的な上限としては99%程度である。ヘイズ値は10%以下であることが好ましく、より好ましくは2%以下である。全光線透過率及びヘイズ値は、それぞれJIS K7361及びJIS K7136に準じて測定することができる。
本発明の光学フィルムの使用用途は特に限定されず、偏光板保護フィルムとして用いられても良いし、位相差フィルムとして用いられても良い。位相差フィルムとして用いられる場合は、その用途に応じて種々の位相差(リターデーション)値をとり得る。
例えば、本発明の光学フィルムがVA液晶用の位相差フィルムとして用いられる場合、測定波長590nm、23℃・55%RHの環境下で測定される面内方向のリターデーション値Roは、10nm≦Ro≦100nmを満たすことが好ましく、20nm≦Ro≦80nmを満たすことがより好ましい。厚さ方向のリターデーション値Rtは、70nm≦Rt≦200nmを満たすことが好ましく、90nm≦Rt≦150nmを満たすことがより好ましい。
式(i):Ro=(nx−ny)×d
式(ii):Rt={(nx+ny)/2−nz}×d
式(i)及び(ii)中、nxは、光学フィルム面内の遅相軸方向の屈折率を表す。nyは、光学フィルム面内で遅相軸に直交する方向の屈折率を表す。nzは、光学フィルムの厚さ方向の屈折率を表す。dは、光学フィルムの厚さ(nm)を表す。
光学フィルムの厚さは、上記リターデーション値RoとRtが上記範囲を満たし、かつ薄型化する観点から、例えば、3〜200μmであることが好ましく、5〜100μmであることがより好ましく、5〜40μmであることが更に好ましい。特に、本発明の光学フィルムは、すべり性が付与されているため搬送張力を緩和することができ、薄型化しても良好な搬送性を有し得る。
本発明の光学フィルムは、溶液流延法で製造される。すなわち、本発明の光学フィルムの製造方法は、少なくともシクロオレフィン系樹脂と微粒子と有機添加剤とを1種類以上の溶媒に溶解させてドープ(樹脂溶液)を得る工程(ドープ調製工程)と、ドープを支持体上に流延した後、剥離して膜状物を得る工程(流延・剥離工程)と、膜状物を乾燥させる工程(乾燥工程)と、を有することが好ましい。また、本発明の光学フィルムの製造方法は、流延・剥離工程と乾燥工程との間に、膜状物を延伸する工程(延伸工程)を有することが好ましく、乾燥工程の後に、得られた光学フィルムを巻取る工程(巻き取り工程)を有することが好ましい。
ドープ調製工程について説明する。ドープ中の樹脂濃度は、濃い方が金属支持体に流延した後の乾燥負荷が低減できて好ましいが、樹脂の濃度が濃過ぎると濾過時の負荷が増えて、濾過精度が悪くなる。これらを両立する濃度としては、10〜45質量%が好ましく、更に好ましくは、15〜40質量%である。
ドープに含有される溶媒は、単独で用いても2種以上を併用しても良いが、樹脂の良溶媒と貧溶媒とを混合して使用することが生産効率の点で好ましく、良溶媒が多い方が樹脂の溶解性の点で好ましい。良溶媒と貧溶媒との混合比率の好ましい範囲は、良溶媒が70〜98質量%であり、貧溶媒が2〜30質量%である。ここで、良溶媒及び貧溶媒とは、使用する樹脂を、単独で溶解するものを良溶媒、単独では膨潤するか又は溶解しないものを貧溶媒と定義している。
ドープは、シクロオレフィン系樹脂、微粒子、有機添加剤及びその他添加剤を、前記溶媒に計15〜45質量%溶解させたドープであることが好ましい。
上記ドープを調製するときの、溶媒への樹脂の溶解方法としては一般的な方法を用いることができる。特に、溶解装置への負担低減や、樹脂の着色を防ぐ観点から、常温、常圧での溶解が望ましい。
濾材の材質は特に制限はなく、通常の濾材を使用することができるが、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等のプラスチック製の濾材や、ステンレススティール等の金属製の濾材が繊維の脱落等がなく好ましい。濾過により、原料の樹脂に含まれていた不純物、特に輝点異物を除去、低減することが好ましい。
濾圧は小さい方が好ましい。具体的には、濾圧が1.6MPa以下であることが好ましく、1.2MPa以下であることがより好ましく、1.0MPa以下であることが更に好ましい。
得られたドープを流延ダイから吐出させて金属支持体上に流延し、得られた流延膜を乾燥及び剥離して膜状物を得る。流延幅は、例えば、1〜4mとすることができる。金属支持体としては、ステンレススティールベルト又は鋳物で表面をメッキ仕上げしたドラムを用いることができる。金属支持体の表面は、鏡面仕上げされていることが好ましい。
金属支持体の表面温度は、−50℃〜溶媒の沸点未満の温度で、高い方が膜状物の乾燥速度を高くすることができるので好ましいが、高過ぎると膜状物が発泡したり、平面性が劣化したりする。したがって、金属支持体の表面温度は、0〜40℃であることが好ましく、5〜30℃であることがより好ましい。
温風を用いる場合は溶媒の蒸発潜熱によるウェブの温度低下を考慮して、溶媒の沸点以上の温風を使用しつつ、発泡も防ぎながら目的の温度よりも高い温度の風を使用する場合がある。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
(Mは、膜状物の質量を示し、Nは、当該膜状物を120℃で1時間加熱した後の質量を示す。)
このように、溶液流延法を用いて光学フィルムを製造することで、光学フィルムにすべり性を付与して搬送性を向上させることができ、プロテクトフィルムを用いることなく高収率で偏光板等を作製することができる。
乾燥工程は、金属支持体より剥離した膜状物を、残留溶媒量が1質量%以下になるまで乾燥することが好ましく、更に好ましくは0.1質量%以下、特に好ましくは0〜0.01質量%の範囲内である。これにより、光学フィルムを得ることができる。
乾燥工程では、一般にローラー乾燥方式(上下に配置した多数のローラーに膜状物を交互に通し乾燥させる方式)やテンター方式で膜状物を搬送させながら乾燥する方式が採られる。
特に、流延から剥離するまでの間で、上記金属支持体の温度及び乾燥風の温度を変更し、効率的に乾燥を行うことが好ましい。
延伸工程では、剥離して得られた膜状物を延伸して位相差の調整を行う。
延伸は、少なくとも一方向に行うことができる。延伸方向は、膜状物の長手方向(MD方向)、膜状物の長手方向と直交する幅手方向(TD方向)、及び膜状物の長手方向に対して斜め方向のいずれであっても良い。延伸は、逐次延伸でも良いし、同時延伸でも良い。
延伸工程におけるこれらの幅保持又は幅手方向の延伸は、テンターによって行うことが好ましく、ピンテンターでもクリップテンターでも良い。
テンター等のフィルム搬送張力は温度にもよるが、120〜200N/mの範囲内が好ましく、140〜200N/mの範囲内が更に好ましく、140〜160N/mの範囲内が最も好ましい。
光学フィルムのTgは、光学フィルムを構成する材料種及び構成する材料の比率によって制御することができる。光学フィルムの乾燥時のTgは、110℃以上が好ましく、120℃以上が更に好ましく、150℃以上が特に好ましい。また、光学フィルムのTgは、190℃以下が好ましく、170℃以下がより好ましい。光学フィルムのTgは、JIS K7121に記載の方法等に準拠して求めることができる。
巻き取り工程では、得られた光学フィルムを、巻き取り機で巻き取る。巻き取り方法は、一般に使用される方法を採用でき、例えば、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等を用いることができる。
本発明の光学フィルムは、長尺状であることが好ましく、具体的には、長さが100〜5000m程度であることが好ましい。このような長尺状の光学フィルムは、通常、長さ方向に対して直交する方向を巻き取り軸として巻き取ったロール体で提供され得る。光学フィルムの幅は、1.3〜4mであることが好ましく、1.4〜2mであることがより好ましい。光学フィルムの長さ及び幅を当該範囲内とすることで、機能性層等の塗布における加工適性や光学フィルム自体のハンドリング性に優れる。
なお、作製した光学フィルムの残留溶媒量は、〔実施例〕の欄において詳述する方法により測定することができ、30〜700質量ppm((30〜700)×10−4質量%)の範囲内であることが好ましい。
表面改質処理の方法としてはコロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、ケン化処理、グロー処理、オゾン処理、電子線処理等が挙げられるが、上記の有機添加剤を含有した光学フィルムがこれらの処理に対して活性であることが望ましい。特に生産性の観点から、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、ケン化処理が好ましい。
本発明における表面処理に対して活性であるとは、表面が親水性に近づくことを意味しており、すなわちそれは表面改質処理前後で表面自由エネルギーが10mJ/m2以上上昇することと定義される。
プラズマ処理は、減圧下又は大気圧下で発生させた不活性ガスや酸素ガス等のガス雰囲気下で、プラズマ放電をすることにより、基材フィルムの表面を活性化させる処理である。ロールを用いた搬送下で効率良く生産するためには、大気圧下でのプラズマ処理が好ましい。
プラズマ出力は、0.2〜3kWであることが好ましい。ライン速度(移動速度)は、3〜70m/分であることが好ましく、3〜50m/分であることがより好ましい。周波数は、3〜30kHzであることが好ましく、5〜20kHzであることがより好ましい。
紫外線の照射は、照射されるバリア層を担持している基材又は支持体がダメージを受けない範囲で、照射強度や照射時間を設定することが好ましい。
紫外線照射は、バッチ処理にも連続処理にも適合可能であり、使用する基材又は支持体の形状によって適宜選定することができる。例えば、SAMCO社製のUVオゾンクリーナーUV−1、アイグラフィクス株式会社製の紫外線焼成炉等の装置を使用することができる。紫外線照射に要する時間は、使用する基材若しくは基材又はバリア層の組成、濃度にもよるが、一般に0.1秒〜60分であり、好ましくは0.5秒〜30分である。
ケン化処理は、一般的には、一定温度、一定濃度の水酸化ナトリウム溶液に一定時間浸漬することにより行う。例えば、本発明の光学フィルムについては、60℃の2モル/Lの水酸化ナトリウム溶液に90秒間浸漬する。
本発明の偏光板は、偏光子と、上記光学フィルムと、を備えることを特徴とする。
本発明の偏光板は、一般的な方法で作製することができる。例えば、本発明の光学フィルムをコロナ処理し、処理した光学フィルムを、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の少なくとも一方の面に、完全ケン化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせることが好ましい。また、偏光子は、本発明の光学フィルムの両面のうち表面粗さRaが低い面に接着されていることが好ましい。
偏光子は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光子は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムである。ポリビニルアルコール系偏光フィルムには、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと、二色性染料を染色させたものとがある。
偏光子の厚さは、5〜30μmの範囲内であることが好ましく、偏光板を薄型化する観点等から、5〜20μmの範囲内であることがより好ましい。
本発明の画像表示装置は、上記光学フィルムを備えることを特徴とする。これにより、視認性やムラに優れる性能が発揮される点で好ましい。画像表示装置としては、反射型、透過型、半透過型液晶表示装置又は、TN型、STN型、OCB型、VA型、IPS型、ECB型等の各種駆動方式の液晶表示装置、タッチパネル表示装置、有機EL表示装置やプラズマディスプレイ等が挙げられる。
また、本発明の光学フィルムは、例えば、液晶表示装置(上面側偏光板/液晶セル/下面側偏光板構成)の上面側偏光板の下にタッチパネル部材を用いたインナータッチパネルや静電容量方式のタッチパネル等にも使用することができる。
先ず、本実施例において使用する各種材料について説明する。
アートンG7810:ARTON−G7810(JSR社製)、シクロオレフィン系樹脂(一般式(A−2)で表される単量体と他の単量体との共重合体(前述の(5)の重合体)、重量平均分子量Mw=140000)
アートンR5000:ARTON−R5000(JSR社製)、シクロオレフィン系樹脂(一般式(A−1)で表される単量体と、式(A−2)で表される単量体と、他の単量体との共重合体(前述の(5)の重合体)、重量平均分子量Mw=50000)
アートンRX4500:ARTON−RX4500(JSR社製)、シクロオレフィン系樹脂(一般式(A−1)で表される単量体と、式(A−2)で表される単量体と、他の単量体との共重合体(前述の(5)の重合体)、重量平均分子量Mw=63000)
(2)マット剤:ケイ素化合物を含有する微粒子
R812:シリカ微粒子(日本アエロジル社製)、平均一次粒径7nm
(3)有機添加剤
GL−01:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製)、重量平均分子量Mw=5200
GL−03:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製)、重量平均分子量Mw=4100
GL−04R:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製)、重量平均分子量Mw=4700
メガファックRS−75:含フッ素オリゴマー(DIC株式会社)
オプツールDAC−HP:含フッ素オリゴマー(ダイキン工業株式会社)
ZX−058−A:含フッ素オリゴマー(株式会社T&K TOKA)
LF−1984:アクリル重合体(楠本化成社製)、重量平均分子量Mw=3000
230:アクリル重合体(楠本化成社製)、重量平均分子量Mw=3500
(二酸化ケイ素分散希釈液の調製)
10質量部のアエロジルR812と、80質量部のエタノールとをディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行い、二酸化ケイ素分散液を調製した。調製した二酸化ケイ素分散液に、80質量部のジクロロメタンを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合した後、微粒子分散希釈液濾過器(アドバンテック東洋(株):ポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1N)で濾過して二酸化ケイ素分散希釈液を調製した。
シクロオレフィン系樹脂:アートンG7810 120質量部
紫外線吸収剤:TINUVIN 928(BASFジャパン(株)製) 3質量部
マット剤:二酸化ケイ素分散希釈液 10質量部
ジクロロメタン 357質量部
エタノール 19質量部
以上を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープを調製した。
上記光学フィルム1の作製と同様にして、光学フィルム2を作製した。
(二酸化ケイ素分散希釈液の調製)
マット剤としての10質量部のR812と、80質量部のエタノールとをディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行い、二酸化ケイ素分散液を調製した。調製した二酸化ケイ素分散液に、80質量部のジクロロメタンを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合した後、微粒子分散希釈液濾過器(アドバンテック東洋(株):ポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1N)で濾過して二酸化ケイ素分散希釈液を調製した。
下記組成のドープを調製し、これを密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープを調製した。
マット剤:二酸化ケイ素分散希釈液 20質量部
紫外線吸収剤:TINUVIN 928(BASFジャパン(株)製) 3質量部
ジクロロメタン 356質量部
エタノール 14質量部
次に、ベルト流延製膜装置を用い、ステンレスバンド支持体上に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が80質量%になるまで溶媒を蒸発させ、ステンレスバンド支持体上から剥離した。得られたウェブを35℃に保持して更に溶媒を蒸発させ、1.15m幅にスリットし、160℃の乾燥温度で乾燥させた。その後、130℃の乾燥装置内を多数のローラーで搬送させながら15分間乾燥させた後、1.0m幅にスリットし、フィルム両端に幅10mm、高さ2μmのナーリング加工を施し、巻芯に巻き取り、シクロオレフィン樹脂層を形成した。シクロオレフィン樹脂層の厚さは10.0μm、巻長は5000mであった。なお、ステンレスバンド支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出されるMD方向の延伸倍率は1.01倍であった。
特開2015−160434号公報の実施例1を参照して、シクロオレフィン樹脂上に下塗り層を形成した。
具体的には、下記組成の下塗り層形成用塗布液を調製した。
オキサゾリン基含有水分散性ポリマー(エポクロスK−2010E、Tg=−50℃、日本触媒(株)製、固形分:40質量%) 0.32質量部
コロイダルシリカ(スノーテックスUP、日産化学(株)製、固形分:10質量%水希釈) 0.27質量部
滑り剤:カルナバワックス(セロゾール524、中京油脂(株)製、固形分:3質量%水希釈) 1.67質量部
・界面活性剤A:界面活性剤(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%水溶液) 1.67質量部
界面活性剤B:界面活性剤(ラピゾールA−90、日油(株)製、固形分:1質量%水溶液) 2.67質量部
蒸留水 89.50質量部
上記光学フィルム1の作製において、シクロオレフィン系樹脂(表2において「COP」と略記する。)の種類、光学フィルムの表面自由エネルギーを変化させる有機添加剤(表1において「有機添加剤」と略記する。)の添加量及び膜厚を表2に記載のとおりに変更した以外は同様にして、光学フィルム4〜22を作製した。
作製した光学フィルム1〜22について、有機添加剤を添加していない点を除いて同様に作製した光学フィルム1′〜22′を用いて、下記測定方法により表面自由エネルギーを測定した。
本発明においては、フィルムの表面自由エネルギーを、次のように測定した。
測定装置:固液界面解析装置(DropMaster500、協和界面科学株式会社製)
測定方法:液滴法
環境 :温度23℃、55%RH
3種の標準液体(純水、ニトロメタン、ヨウ化メチレン)と、被測定固体(機能性フィルム、成形密着層又は自己修復層)との接触角を、JIS R3257で規定される方法に準拠して前記標準液体を被測定固体上に約3μL滴下して、固液界面解析装置(DropMaster500、協和界面科学株式会社製)により5回測定し、測定値の平均から平均接触角を得た。接触角測定までの時間は試薬を滴下してから60秒後に測定した。
次に、Young−Dupreの式及び拡張Fowkesの式に基づき、固体の表面自由エネルギーの3成分を算出した。
この場合、表面自由エネルギー解析ソフトEG−11(協和界面科学株式会社製)を用いて計算することができる。
WSL:液体/固体間の付着エネルギー
γL:液体の表面自由エネルギー
θ:液体/固体の接触角
拡張Fowkesの式:
WSL=2{(γSd・γLd)1/2+(γSp・γLp)1/2+(γSh・γLh)1/2}
γL=γLd+γLp+γLh:液体の表面自由エネルギー
γS=γSd+γSp+γSh:固体の表面自由エネルギー
γSd、γSp、γSh:固体の表面自由エネルギーの分散、双極子、水素結合の各成分
γLd、γLp、γLh:液体の表面自由エネルギーの分散、双極子、水素結合の各成分
標準液体の表面自由エネルギー各成分値(mN/m)は、表1のように既知であるので、接触角の値から3元連立方程式を解くことにより、固体表面の表面自由エネルギー各成分値(γSd、γSp、γSh)を求めることができる。
上記光学フィルム1〜22(表面改質処理を施す前のフィルム)を3.0cm×3.0cmに切り出して試験片とした。この試験片を、JIS K−7136に準じ、23℃・55%RHの条件下、ヘーズメーターNDH−2000(日本電色工業株式会社製)にて測定したときの値を、以下の基準で評価した。
○:ヘイズ値が、2.0%未満
△:ヘイズ値が、2.0%以上5.0%未満
×:ヘイズ値が、5.0%以上
上記光学フィルム(表面改質処理を施す前のフィルム)を、1.5cm×10cmの大きさに切り出して試料片とした。この試料片を、25℃・60%RH下、MIT耐折疲労試験機(東洋精機製)にセットし、折り曲げ速度170rpm、折り曲げ角度135°、チャック先端半径(折り曲げクランプの先端半径)0.35mm、及び荷重4.9Nの条件で折り曲げたときの割れの有無を、以下の基準で評価した。
◎:2500回折り曲げて割れを生じない
○:2000回折り曲げて割れを生じない
△:1500回折り曲げて割れを生じない
×:1500回未満で割れを生じた
光学フィルム1〜22(表面改質処理を施す前)に含まれる残留溶媒の定量は、ヘッド・スペース・ガスクロマトグラフィー法により行った。すなわち、測定試料(上記光学フィルム)を容器に封入して、150℃で1時間、加熱し、容器中に揮発成分が充満した状態で速やかに容器中のガスをガスクロマトグラフに注入し、質量分析を行って化合物の同定を行いながら揮発成分の定量を行った。揮発成分の定量は、濃度が既知の試料を用いて検量線をあらかじめ作成しておき、測定で得られた揮発成分のピーク面積と検量線とを照合して行った。
ヘッドスペース装置:7694 Headspace Sampler(アジレント・テクノロジー社製)
温度条件:トランスファーライン200℃、ループ温度200℃
サンプル量:0.8g/20mLバイアル
GC:5890(アジレント・テクノロジー社製)
MS:5971(アジレント・テクノロジー社製)
カラム:DB−624(30m×内径0.25mm)
オーブン温度:初期温度40℃(保持時間3分)、昇温速度10℃/分、到達温度200℃(保持時間5分)
測定モード:SIM(セレクトイオンモニター)モード
なお、光学フィルムの残留溶媒量は、下記式で定義される。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
(Mは、光学フィルム試料を加熱する前の質量を表す。Nは、当該試料を150℃で1時間の加熱した後の質量を表す。)
(1)偏光子の作製
厚さ25μmのポリビニルアルコールフィルムを、35℃の水で膨潤させた。得られたフィルムを、ヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g及び水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、さらにヨウ化カリウム3g、ホウ酸7.5g及び水100gからなる45℃の水溶液に浸漬した。得られたフィルムを、延伸温度55℃、延伸倍率5倍の条件で一軸延伸した。この一軸延伸フィルムを、水洗した後、乾燥させて、厚さ7μmの偏光子を得た。
上記光学フィルム1〜22のそれぞれのフィルム上に、水系接着剤であるポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3質量%水溶液を塗布した後、上記作製した偏光子を貼り合わせた。貼り合わせは、光学積層フィルムの遅相軸と偏光子の吸収軸とが直交するように行った。得られた積層物を60℃で5分間乾燥させて、評価用光学フィルムサンプル1〜22を得た。
前記評価用光学フィルムサンプル1〜22を、23℃で相対湿度55%の環境下で24時間放置した。その後、評価用サンプルの偏光子と光学積層フィルムとの接着面を手で引き剥がしたとき、光学積層フィルムに材料破壊の発生の有無、及び剥離の程度を目視観察して、以下の基準で接着性を評価した。○以上であれば実用上問題ないレベルと判断した。
◎:剥がれない
○:光学積層フィルムと偏光子との間の接着力に問題はなく、光学積層フィルムを剥がそうとすると、光学積層フィルムと偏光子の少なくとも一方の端部の一部に材料(基材)破壊が生じる
△:光学積層フィルムと偏光子との界面の一部が剥がれる
×:光学積層フィルムと偏光子との界面の全部が剥がれる
下記手順に従って光学フィルムの偏光子に対する接着性を評価した。
以下のように上記で作製した光学フィルムを偏光子に接着(貼合)する前に、下記各種表面改質処理のいずれかを上記光学フィルム1〜22に、表3に示すように施した。
上記光学フィルムに対し、コロナ放電処理(表3において「コロナ放電」と略記する。)を施した。コロナ放電における誘電体との距離は2mm、電子照射量は500W/m2/minとした。
常圧プラズマ照射装置を使用し、フィルムを常圧プラズマ照射装置の下を通過させ、常圧プラズマ照射処理を施した。
常圧プラズマ処理に用いた混合ガス(反応ガス)の組成を以下に示した。なお、気圧は1.013×105Paとした。
窒素:99.98体積%
酸素:0.02体積%
混合ガス流量:2m3/min
幅1600mm、照射ガラス長手長約300mm、Xe2波長172nmエキシマUVランプが4本入った装置にて、ランプのガラス外部表面から流延膜表面までの間隙が3mmの条件で、フィルムを紫外線照射装置の下を通過させ、処理時の残留溶媒量を変えて紫外線照射処理を施した。
60℃の2モル/Lの水酸化ナトリウム溶液に90秒間浸漬した後、水洗及び乾燥させて、偏光子と貼合する側の表面をケン化した。
厚さ25μmのポリビニルアルコールフィルムを、35℃の水で膨潤させた。得られたフィルムを、ヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g及び水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、さらにヨウ化カリウム3g、ホウ酸7.5g及び水100gからなる45℃の水溶液に浸漬した。得られたフィルムを、延伸温度55℃、延伸倍率5倍の条件で一軸延伸した。この一軸延伸フィルムを、水洗した後、乾燥させて、厚さ7μmの偏光子を得た。
上記光学フィルム1〜22のそれぞれに対し表3に示した表面改質処理を施し、その表面改質処理を施したフィルム上に、水系接着剤であるポリビニルアルコール(クラレ製PVA−117H)3質量%水溶液を塗布した後、上記作製した偏光子を貼り合わせた。貼り合わせは、光学積層フィルムの遅相軸と偏光子の吸収軸とが直交するように行った。得られた積層物を60℃で5分間乾燥させて、評価用光学フィルムサンプル1〜22を得た。なお、表面改質処理後の下記接着性評価の際に表面自由エネルギーを測定し、いずれも10mJ/m2以上上昇していることを確認した。
前記評価用光学フィルムサンプル1〜22を、23℃で相対湿度55%の環境下で24時間放置した。その後、評価用サンプルの偏光子と光学積層フィルムとの接着面を手で引き剥がしたとき、光学積層フィルムに材料破壊の発生の有無、及び剥離の程度を目視観察して、以下の基準で接着性を評価した。○以上であれば実用上問題ないレベルと判断した。
◎:剥がれない
○:光学積層フィルムと偏光子との間の接着力に問題はなく、光学積層フィルムを剥がそうとすると、光学積層フィルムと偏光子の少なくとも一方の端部の一部に材料(基材)破壊が生じる
△:光学積層フィルムと偏光子との界面の一部が剥がれる
×:光学積層フィルムと偏光子との界面の全部が剥がれる
具体的には、光学フィルム4′(有機添加剤添加前)の表面自由エネルギーから光学フィルム4(有機添加剤添加後)の表面自由エネルギーの差の絶対値を算出した。
なお、光学フィルム1については、有機添加剤を用いていないため、光学フィルム1′と表面自由エネルギーに差がない。光学フィルム2についても同様である。
また、光学フィルム3は有機添加剤を添加していないが、下塗り層を作製しているため、下塗り層を作製していないものを光学フィルム3′として、表面自由エネルギー差の絶対値|ΔE|を求めている。
また、表中にはコロナ処理を行った場合の接着性評価を主に記しているが、プラズマ処理、紫外線照射処理、ケン化処理でも同様の接着結果が得られることを確認した。
下記手順に従って、本発明の画像表示装置の一例として、偏光板とそれを備えた液晶表示装置を作製し、本発明の上記光学フィルムを偏光板に用いたときの画像の視認性に対する効果を評価した。
(1)第1の偏光板(視認側偏光板)の作製
下記工程1〜4に従って、上記作製した偏光子の一方の面に上記作製した光学フィルム1を貼り合わせ、他方の面にコニカミノルタ社製KC4UA(偏光子保護フィルム)を貼り合わせて、偏光板を作製した。
工程1:作製した光学フィルム1の表面自由エネルギーを変化させた面に対し、コロナ放電を行い、コロナ処理を施した。別途、コニカミノルタ社製KC4UA(偏光子保護フィルム)を60℃の2モル/Lの水酸化ナトリウム溶液に90秒間浸漬した後、水洗及び乾燥させて、偏光子と貼合する側の面をケン化した。
工程2:偏光子を、固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤槽中に1〜2秒間浸漬した。次いで、偏光子に付着した過剰の接着剤を軽く拭き除いた後、工程1でコロナ処理を施した光学フィルム1の面上に配置した。
工程3:光学フィルム1及び偏光子と、工程1でケン化処理した偏光子保護フィルムとを、圧力20〜30N/cm2、搬送スピードは約2m/分で貼り合わせて、積層体を得た。
工程4:工程3で得られた積層体を、80℃の乾燥機中で2分間乾燥させて、KC4UA(偏光子保護フィルム)/偏光子/光学フィルム1の積層構造を有する第1の偏光板を得た。
第1の偏光板の作製と同様にして、光学フィルム1/偏光子/KC4UA(偏光子保護フィルム)の積層構造を有する第2の偏光板を作製した。
携帯用液晶表示装置として、IPS方式のXperia Z2 D6502(Sony株式会社製)を準備した。この装置から2枚の偏光板を剥がしとり、液晶セルの視認側の面に上記作製した第1の偏光板を、バックライト側の面に上記作製した第2の偏光板を、それぞれ粘着剤を介して貼り付けて液晶表示装置1を作製した。
第1の偏光板の貼り付けは、KC4UAが視認側となるように行った。また、第2の偏光板の貼り付けは、KC4UAがバックライト側となるように行った。
上記液晶表示装置1の作製において、光学フィルム1を表2に記載のとおりに変更した以外は同様にして、上記光学フィルム5〜7、9〜22を用いて各フィルム番号に対応させた液晶表示装置5〜7、9〜22を作製した。
作製した画像表示装置1、5〜7、9〜22に対して、視認性の評価として光漏れの評価を行った。
上記作製した液晶表示装置1、5〜7、9〜22を暗室にて黒表示させた。このときの画面端部からの光漏れの有無を以下の基準で評価した。
○:光漏れが全く認識できない
△:僅かな光漏れが認識される
×:明らかな光漏れが確認される
上記評結果は、光学フィルム1については、明らかな光漏れが視認され×のレベルと評価された。この結果は、光学フィルムと偏光子の密着性が不十分で、光学フィルムと偏光子との接着界面に隙間が生じ、僅かな光漏れが発生したと考えられる。
一方、本発明に係る光学フィルム5〜7及び9〜22については、光漏れが無視できる程度に僅か(△のレベル)又は光漏れが全く視認できない(○のレベルである。)ことが、評価結果として、確認された。
Claims (6)
- シクロオレフィン系樹脂と表面自由エネルギーを変化させる有機添加剤とを含有する光学フィルムであって、
前記有機添加剤として、ポリシロキサン系化合物を含有し、当該ポリシロキサン系化合物が、アクリル変性シリコーンであり、
前記有機添加剤の含有による表面自由エネルギーEの変化量の絶対値|ΔE|が、10〜31mJ/m2の範囲内であり、
表面自由エネルギー増加のための、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、及びケン化処理のいずれかの表面改質処理が施されていることを特徴とする光学フィルム。 - フィルム膜厚が、5〜40μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
- 請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムを製造する光学フィルムの製造方法であって、
少なくとも、シクロオレフィン系樹脂と表面自由エネルギーを変化させる有機添加剤を含有するドープを溶液流延法により製膜する工程と、
コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、及びケン化処理のいずれかの表面改質処理方法により表面自由エネルギーを増加させる工程と、
を有することを特徴とする光学フィルムの製造方法。 - フィルム中の残留溶媒量が、30〜700質量ppmの範囲内であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
- 請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムと偏光子とを具備していることを特徴とする偏光板。
- 請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムを具備していることを特徴とする画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002640A JP6724370B2 (ja) | 2016-01-08 | 2016-01-08 | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板及び画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016002640A JP6724370B2 (ja) | 2016-01-08 | 2016-01-08 | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板及び画像表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017122888A JP2017122888A (ja) | 2017-07-13 |
JP6724370B2 true JP6724370B2 (ja) | 2020-07-15 |
Family
ID=59306608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016002640A Active JP6724370B2 (ja) | 2016-01-08 | 2016-01-08 | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板及び画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6724370B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7119377B2 (ja) * | 2018-01-10 | 2022-08-17 | コニカミノルタ株式会社 | 延伸フィルムおよびその製造方法 |
JP2020034673A (ja) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | 日東電工株式会社 | 位相差フィルム、位相差層付き偏光板、および位相差フィルムの製造方法 |
KR102467222B1 (ko) * | 2018-09-28 | 2022-11-16 | 다이킨 고교 가부시키가이샤 | 표면 처리 방법 및 표면 처리 물품 |
WO2021199402A1 (ja) * | 2020-04-02 | 2021-10-07 | コニカミノルタ株式会社 | 積層フィルム、偏光板、表示装置及び偏光板ロールの製造方法 |
CN111711024B (zh) * | 2020-06-30 | 2022-05-13 | 广东虹勤通讯技术有限公司 | 电子设备及其可隐藏式充电连接器 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003315551A (ja) * | 2002-04-26 | 2003-11-06 | Fuji Photo Film Co Ltd | 偏光板およびそれを用いた画像表示装置 |
US7399376B2 (en) * | 2004-05-04 | 2008-07-15 | Eastman Kodak Company | Polarizing plate laminated with an improved glue composition and a method of manufacturing the same |
JP5232356B2 (ja) * | 2004-08-09 | 2013-07-10 | 富士フイルム株式会社 | セルロースアシレートフィルム、それを用いた光学補償フィルム、偏光板、および液晶表示装置 |
JP4856981B2 (ja) * | 2005-02-25 | 2012-01-18 | 富士フイルム株式会社 | 光学補償シート、偏光板および液晶表示装置 |
JP5630496B2 (ja) * | 2010-02-24 | 2014-11-26 | コニカミノルタ株式会社 | 表面改質樹脂フィルム、その製造方法、それを用いた偏光板、及び液晶表示装置 |
-
2016
- 2016-01-08 JP JP2016002640A patent/JP6724370B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017122888A (ja) | 2017-07-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6935463B2 (ja) | 偏光板用保護フィルム及びそれを用いた偏光板 | |
JP6724370B2 (ja) | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板及び画像表示装置 | |
TWI317028B (ja) | ||
CN109021478B (zh) | (甲基)丙烯酸系树脂组合物及使用该组合物的(甲基)丙烯酸系树脂膜 | |
CN106959477B (zh) | 光学膜、光学膜的制造方法、偏振片和图像显示装置 | |
TWI653136B (zh) | Laminated polyester film and polarizing plate using the same | |
JP2015169848A (ja) | 反射防止フィルム、偏光板、画像表示装置、及び反射防止フィルムの製造方法 | |
KR101870533B1 (ko) | 광학 필름 및 그 제조 방법, 편광판 및 액정 표시 장치 | |
TW201940324A (zh) | 電致發光顯示裝置 | |
JPWO2006054695A1 (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2019095661A (ja) | 光学フィルムとその製造方法、偏光板および液晶表示装置 | |
JP2006195242A (ja) | 光学補償シート、光学補償偏光板、及び液晶表示装置 | |
TW201447399A (zh) | 光學薄膜、偏光板、畫像顯示裝置及光學薄膜之製造方法 | |
JP2022013705A (ja) | 位相差層および粘着剤層付偏光板、ならびに、該位相差層および粘着剤層付偏光板を用いた画像表示装置 | |
JP4277531B2 (ja) | 光学用フィルムおよびその製造方法 | |
JPWO2020085307A1 (ja) | 液晶化合物配向層転写用配向フィルム | |
JP2017097283A (ja) | 光学積層フィルムとその製造方法、偏光板及び液晶表示装置 | |
JP6710967B2 (ja) | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法及び偏光板 | |
JP6821913B2 (ja) | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法、ロールフィルム、偏光板及び画像表示装置 | |
JP6627517B2 (ja) | 光学フィルム、偏光板、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法 | |
WO2022059465A1 (ja) | カバー部材、カバー部材用の基材フィルム、及びそれらを具備した表示装置 | |
JP2022150732A (ja) | 位相差層付偏光板および該位相差層付偏光板を用いた画像表示装置 | |
CN115398286A (zh) | 层叠膜、偏振片、显示装置以及偏振片卷的制造方法 | |
JP2014098893A (ja) | 光学フィルム及びその製造方法、偏光板ならびに液晶表示装置 | |
WO2023074388A1 (ja) | 位相差層付偏光板および画像表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181211 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191023 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200324 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200415 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200526 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200608 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6724370 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |