JP6627517B2 - 光学フィルム、偏光板、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
画像表示装置には、偏光子、偏光板保護フィルム等を有する偏光板が搭載されており、この偏光板保護フィルムとして、種々の光学特性を備えた光学フィルム(例えば、位相差フィルム等)を適用することができる。
未処理のシクロオレフィン樹脂は、接着剤との親和性(密着性)が低いため、一般に、光学フィルムに対して、表面改質処理、特にコロナ放電処理等が行われているが、コロナ放電処理では接着剤との親和性において未だ十分とは言えない。
しかし、プラズマ放電処理では、光学フィルムにほこりなど異物がつきやすく、フィルム欠陥、コントラスト低下の原因となってしまう。
しかし、下塗り層を設ける場合、(1)工程数の増加、(2)必要な材料量の増加、(3)下塗り層が剥がれることによる偏光板の収率低下(歩留り低下)等のデメリットがある。
前記表面調整剤が、表面張力40mN/m以下の有機ケイ素化合物であり、
前記光学フィルム中のケイ素原子の含有量を100at%としたとき、前記光学フィルム表面から前記光学フィルムの厚さ方向10%の深さまでの領域におけるケイ素原子の含有量が、20at%以上であることを特徴とする光学フィルム。
前記偏光板保護フィルムが、第1項から第7項までのいずれか一項に記載の光学フィルムであることを特徴とする偏光板。
溶液流延法により製造することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
すなわち、表面調整剤である有機ケイ素化合物は表面張力が低いため、バルク中における分子間力による安定化と、空気界面との接触による不安定化に程度の差がなく、空気界面で安定に存在できるため、フィルムに含有させるとキャスト成膜時などで表面に偏在化できる。この光学フィルムに高エネルギーのコロナ放電処理を行うことにより、有機ケイ素化合物が活性化する。コロナ放電処理により、同時に空気中で生成した酸素ラジカルやオゾン等と、この有機ケイ素化合物とは容易に反応することができ、その結果、光学フィルム表面にヒドロキシ基やカルボキシ基、カルボニル基が発生することとなる。これらの官能基により、接着剤との親和性が向上し、光学フィルムと接着剤との親和性を向上させることができるものと考えられる。
本発明の光学フィルムは、少なくともシクロオレフィン樹脂と、表面調整剤とが含有され、表面調整剤が表面張力40mN/m以下の有機ケイ素化合物であり、光学フィルム中のケイ素原子の含有量を100at%としたとき、光学フィルム表面から光学フィルムの厚さ方向10%の深さまでの領域におけるケイ素原子の含有量が20at%以上であることを特徴とする。
ここで、「光学フィルム表面から光学フィルムの厚さ方向10%の深さまでの領域におけるケイ素原子」とは、光学フィルムの一方の面(空気界面)側に偏在化する表面調整剤としての有機ケイ素化合物由来のものに限られず、その他のケイ素原子を含む化合物由来のケイ素原子を含む。
以上のように、本発明の光学フィルムは、単一膜でありながらも、特定の表面調整剤(有機ケイ素化合物)のみが含有されていることで、接着剤との親和性、すなわち、偏光子等との接着性、及び耐折り曲げ性を向上させるものである。
上記のとおり、光学フィルム表面から光学フィルムの厚さ方向10%の深さまでの領域におけるケイ素原子の含有量の上限は好ましくは90at%以下、より好ましくは80at%以下であるが、これによりバルクとの硬度差が小さく、良好な耐折り曲げ性を得ることができる。
光学フィルム中におけるケイ素原子の局在状態の確認は、各面を飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF−SIMS)やX線光電子分析装置(ESCA)によって分析することで確認することができる。
ここで、飛行時間型2次イオン質量分析法とは、固体試料上の原子や分子の化学情報を1分子層以下の感度で測定でき、特定の原子や分子の分布を100nm以下の空間分解能で観察可能な質量分析法である。飛行時間型2次イオン質量分析法は、2次イオン質量分析法(SIMS)の1種であり、1次イオンビームを固体試料に照射し、その際に試料の最表面から放出されるイオン(2次イオン)を検出することによって、分析が行われる。質量分析計として飛行時間型質量分析計(TOF−MS)が用いられることから、TOF−SIMSと称される。
測定モード:冷却測定(温度範囲−105〜−95℃)
1次イオン:Ga(15kV)
測定領域:60μm角
積算時間:2分
光学フィルム断面に対して上記分析を行い、得られたピークの積分値からケイ素原子の局在率(at%)を算出することができる。
本発明の光学フィルムに含有されるシクロオレフィン樹脂は、シクロオレフィン単量体の重合体、又はシクロオレフィン単量体とそれ以外の共重合性単量体との共重合体であることが好ましい。
炭素原子数1〜30の炭化水素基の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が含まれる。
炭素原子数1〜30の炭化水素基は、例えば、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子又はケイ素原子を含む連結基を更に有していてもよい。そのような連結基の例には、カルボニル基、イミノ基、エーテル結合、シリルエーテル結合、チオエーテル結合等の2価の極性基が含まれる。
不飽和二重結合含有化合物の例には、炭素原子数2〜12(好ましくは2〜8)のオレフィン系化合物が含まれ、その例には、エチレン、プロピレン、ブテン等が含まれる。
ビニル系環状炭化水素単量体の例には、4−ビニルシクロペンテン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロペンテン等のビニルシクロペンテン系単量体が含まれる。
(メタ)アクリレートの例には、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の炭素原子数1〜20のアルキル(メタ)アクリレートが含まれる。
(2)シクロオレフィン単量体と、それと開環共重合可能な共重合性単量体との開環共重合体
(3)上記(1)又は(2)の開環(共)重合体の水素添加物
(4)上記(1)又は(2)の開環(共)重合体をフリーデル・クラフツ反応により環化した後、水素添加した(共)重合体
(5)シクロオレフィン単量体と、不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体
(6)シクロオレフィン単量体のビニル系環状炭化水素単量体との付加共重合体及びその水素添加物
(7)シクロオレフィン単量体と、(メタ)アクリレートとの交互共重合体
シクロオレフィン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、20000〜300000の範囲内であることが好ましく、30000〜250000の範囲内であることがより好ましく、40000〜200000の範囲内であることが更に好ましい。
シクロオレフィン樹脂の数平均分子量(Mn)や重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にてポリスチレン換算にて測定することができる。
本発明に係る表面調整剤は、表面張力が40mN/m以下であることを特徴とする。このような表面調整剤を添加することで、表面調整剤をフィルム表面近傍に存在させ、接着剤との親和性を向上させることができる。これに加えて、すべり性の向上ひいては搬送性の向上を達成することができるというものである。
なお、表面張力の測定は、溶剤の液温と室温とを一定にした後行う。具体的には、室温(25℃)の環境下に溶剤を放置し、溶剤の液温が25℃になった時点で、溶剤の表面張力を測定する。
さらに、下記一般式(III)で表される構造(mは1以上の整数)を有する化合物も用いることが可能であり、シリコーン鎖は数個のSi−O結合からなり、R3に相当する平均1個のポリエーテル鎖等を有する。
このように、一般式(II)で表される構造を有する化合物及び一般式(III)で表される構造を有する化合物いずれにおいても、表面自由エネルギーのコントロールや相溶性の調整を任意に行うことができる。
ポリシロキサン系化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトキエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するシラン化合物の部分加水分解物や、有機溶媒中に無水ケイ酸の微粒子を安定に分散させたオルガノシリカゾル、又は該オルガノシリカゾルにラジカル重合性を有する上記シラン化合物を付加させたもの等が挙げられる。
ポリジメチルシロキサン系化合物としては、ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、カルボキシ変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、(メタ)アクリレート変性ポリジメチルシロキサン(例えば、東亞合成(株)製GUV−235)などが挙げられる。
ポリジメチルシロキサン系共重合体は、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体のいずれであってもよいが、ブロック共重合体、グラフト共重合体が好ましい。
また、市販されている材料としてはケイ素原子を有していれば特に限定されないが、例えば以下に記したものを用いることができる。
日信化学工業株式会社製:シルフェイスSAG002、シルフェイスSAG005、シルフェイスSAG008、シルフェイスSAG503A、サーフィノール104E、サーフィノール104H、サーフィノール104A、サーフィノール104BC、サーフィノール104DPM、サーフィノール104PA、サーフィノール104PG−50、サーフィノール104S、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485、サーフィノールSE
信越化学工業株式会社製:FA−600、KC−89S、KR−500、KR−516、X−40−9296、KR−513、X−22−161A、X−22−162C、X−22−163、X−22−163A、X−22−164、X−22−164A、X−22−173BX、X−22−174ASX、X−22−176DX、X−22−343、X−22−2046、X−22−2445、X−22−3939A、X−22−4039、X−22−4015、X−22−4272、X−22−4741、X−22−4952、X−22−6266、KF−50−100cs、KF−96L−1cs、KF−101、KF−102、KF−105、KF−351、KF−352、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−393、KF−615A、KF−618、KF−857、KF−859、KF−860、KF−862、KF−877、KF−889、KF−945、KF−1001、KF−1002、KF−1005、KF−2012、KF−2201、X−22−2404、X−22−2426、X−22−3710、KF−6004、KF−6011、KF−6015、KF−6123、KF−8001、KF−8010、KF−8012、X−22−9002
東レダウコーニング株式会社製:DOW CORNING 100F ADDITIVE、DOW CORNING 11 ADDITIVE、DOW CORNING 3037 INTERMEDIATE、DOW CORNING 56 ADDITIVE、DOW CORNING TORAY Z−6094、DOW CORNING TORAY FZ−2104、DOW CORNING TORAY AY42−119、DOW CORNING TORAY FZ−2222
花王株式会社製:エマルゲン102KG、エマルゲン104P、エマルゲン105、エマルゲン106、エマルゲン108、エマルゲン109P、エマルゲン120、エマルゲン123P、エマルゲン147、エマルゲン210P、エマルゲン220、エマルゲン306P、エマルゲン320P、エマルゲン404、エマルゲン408、エマルゲン409PV、エマルゲン420、エマルゲン430、エマルゲン705、エマルゲン707、エマルゲン709、エマルゲン1108、エマルゲン1118S−70、エマルゲン1135S−70、エマルゲン2020G−HA、エマルゲン2025G、エマルゲンLS−106、エマルゲンLS−110、エマルゲンLS114
本発明の光学フィルムには、更に他の添加剤が含有されていてもよい。そのような添加剤としては、例えば、マット剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等が挙げられる。
マット剤としての微粒子とは、透過型電子顕微鏡により測定した場合における数平均粒子径が400nm以下である粒子を指す。この場合、各粒子の粒径は透過型電子顕微鏡における投影面を同面積の円に換算した場合の直径として定義される。不要な散乱を発生させないためには、微粒子の粒径は可視光の波長より十分に小さいことが好ましく、具体的には、平均1次粒子径が5〜100nmの範囲内であることが好ましい。平均1次粒子経が5nm以上であると、フィルム表面に適度な大きさの凹凸を作るため、搬送ローラーとの接触やフィルム同士の接触時の摩擦低減につながり、搬送性が向上するため好ましい。平均1次粒子経が100nm以下であると、前述した搬送性の向上をフィルムのヘイズ値を低く保ったまま達成できるため好ましい。
微粒子の平均1次粒子径の測定は、透過型電子顕微鏡(倍率50万〜200万倍)で粒子の観察を行い、粒子100個の粒子径を測定し、その平均値をもって、平均1次粒子径とする。粒子の形状は球状に限定されず、不定形の形状であってもよい。
無機微粒子としては、例えば、ケイ素を含む化合物(ケイ素化合物)、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等であることが好ましく、更に好ましくは、ケイ素化合物や酸化アルミニウムであるが、二酸化ケイ素が特に好ましく用いられる。無機微粒子として、二酸化ケイ素を用いることで、搬送性を向上させることができる。
これらは、球状、平板状又は無定形状等の形状の粒子が挙げられる。
本発明の光学フィルムは、添加剤として紫外線吸収剤を含有していてもよい。
紫外線吸収剤は、400nm以下の紫外線を吸収するため、光学フィルムの耐久性を向上させることができる。紫外線吸収剤は、特に波長370nmでの光透過率が10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下、更に好ましくは2%以下である。
紫外線吸収剤の具体例としては特に限定されないが、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物、無機粉体等が挙げられ、特に好ましくはベンゾトリアゾール系化合物及びベンゾフェノン系化合物である。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、市販品であるBASFジャパン社製のチヌビン400(2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニルとオキシランとの反応生成物)、チヌビン460(2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3−5−トリアジン)、チヌビン405(2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス―(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物)等を用いることができる。
本発明の光学フィルムは、その他の添加剤として酸化防止剤(劣化防止剤)を含有していてもよい。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられ、例えば2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート等を挙げることができる。
(残留溶媒量)
本発明の光学フィルムにおける1種類以上の残留溶媒の合計含有量は、30〜700質量ppmの範囲内であることが好ましい。1種類以上の残留溶媒の合計含有量が30質量ppm以上であると、光学フィルムの曲げ強度が損なわれないので、耐折り曲げ性が損なわれにくく、それによる光学フィルムや偏光板の製造工程における割れを抑制できる。1種類以上の残留溶媒の合計含有量が700質量ppm以下であると、光学フィルムの引張り強度が適度に高いため、光学フィルムや偏光板の製造工程における光学フィルムの破断を抑制できる。光学フィルムにおける1種類以上の残留溶媒の合計含有量は、50〜500質量ppmであることがより好ましい。
ヘッドスペース装置:HP7694 Head Space Sampler(ヒューレットパッカード社製)
温度条件:トランスファーライン200℃、ループ温度200℃
サンプル量:0.8g/20mlバイアル
GC:HP5890(ヒューレットパッカード社製)
MS:HP5971(ヒューレットパッカード社製)
カラム:HP−624(30m×内径0.25mm)
オーブン温度:初期温度40℃(保持時間3分)、昇温速度10℃/分、到達温度200℃(保持時間5分)
測定モード:SIM(セレクトイオンモニター)モード
(上記式中、Mは、膜状物の質量を表す。Nは、当該膜状物を120℃で1時間加熱した後の質量を表す。)
光学フィルムは、全光線透過率が90%以上であることが好ましく、より好ましくは92%以上である。また、現実的な上限としては99%程度である。ヘイズ値は10%以下であることが好ましく、より好ましくは2%以下である。全光線透過率及びヘイズ値は、それぞれJIS K 7361及びJIS K 7136に準じて測定することができる。
本発明の光学フィルムの使用用途は特に限定されず、偏光板保護フィルムとして用いられてもよいし、位相差フィルムとして用いられてもよい。位相差フィルムとして用いられる場合は、その用途に応じて種々のリターデーション値をとり得る。
式(ii):Rt=[{(nx+ny)/2}−nz]×d(nm)
(式(i)及び(ii)中、nxは、光学フィルム面内の遅相軸方向の屈折率を表す。nyは、光学フィルム面内で遅相軸に直交する方向の屈折率を表す。nzは、光学フィルムの厚さ方向の屈折率を表す。dは、光学フィルムの厚さ(nm)を表す。)
光学フィルムの厚さは、上記リターデーション値RoとRtが上記範囲を満たし、かつ薄膜化の観点から、5.0〜40.0μmの範囲内であることが好ましい。厚さが5.0μm以上であれば、良好な搬送性が得られ、40.0μm以下であれば、耐折り曲げ性を向上させることができる。
本発明の光学フィルムは、溶液流延法で製造される。すなわち、本発明の光学フィルムの製造方法は、少なくともシクロオレフィン樹脂と表面調整剤とを1種類以上の溶媒に溶解させてドープ(樹脂溶液)を得る工程(ドープ調製工程)と、ドープを支持体上に流延した後、剥離して膜状物を得る工程(流延・剥離工程)と、膜状物を乾燥させる工程(乾燥工程)と、を有することが好ましい。また、本発明の光学フィルムの製造方法は、流延・剥離工程と乾燥工程との間に、膜状物を延伸する工程(延伸工程)を有することが好ましく、乾燥工程の後に、得られた光学フィルムを巻き取る工程(巻取り工程)を有することが好ましい。
ドープ調製工程について説明する。ドープ中の樹脂濃度は、高い方が金属支持体に流延した後の乾燥負荷を低減できて好ましいが、樹脂の濃度が高すぎると濾過時の負荷が増えて、濾過精度が悪くなる。これらを両立する濃度としては、10〜45質量%の範囲内が好ましく、更に好ましくは15〜40質量%の範囲内である。
濾圧は小さい方が好ましい。具体的には、濾圧が1.6MPa以下であることが好ましく、1.2MPa以下であることがより好ましく、1.0MPa以下であることが更に好ましい。
流延・剥離工程では、得られたドープを流延ダイから吐出させて金属支持体上に流延し、得られた流延膜を乾燥及び剥離して膜状物を得る。流延幅は、例えば1〜4mの範囲内とすることができる。金属支持体としては、ステンレススティールベルト又は鋳物で表面をメッキ仕上げしたドラムを用いることができる。金属支持体の表面は、鏡面仕上げされていることが好ましい。なお、ドープが流延される支持体は金属製に限られるものではなく、樹脂製等、いずれの材質であってもよい。
温風を用いる場合は溶媒の蒸発潜熱によるウェブの温度低下を考慮して、溶媒の沸点以上の温風を使用しつつ、発泡も防ぎながら目的の温度よりも高い温度の風を使用する場合がある。
ここで、膜状物の残留溶媒量は、下記式で定義される。
(上記式中、Mは、膜状物の質量を表す。Nは、当該膜状物を120℃で1時間加熱した後の質量を表す。)
これにより、溶液流延法を用いて光学フィルムを製造することで、光学フィルムに滑り性を付与して搬送性を向上させることができ、プロテクトフィルムを用いることなく高収率で偏光板等を作製することができる。
乾燥工程は、金属支持体より剥離した膜状物を、残留溶媒量が1000質量ppm以下になるまで乾燥することが好ましく、更に好ましくは800質量ppm以下、特に好ましくは30〜700質量ppmの範囲内である。これにより、光学フィルムを得ることができる。
特に、流延から剥離するまでの間で、上記金属支持体の温度及び乾燥風の温度を変更し、効率的に乾燥を行うことが好ましい。
延伸工程では、剥離して得られた膜状物を延伸して位相差の調整を行う。
延伸は、少なくとも一方向に行うことができる。延伸方向は、膜状物の長手方向(MD方向)、膜状物の長手方向と直交する幅手方向(TD方向)、及び膜状物の長手方向に対して斜め方向のいずれであってもよい。延伸は、逐次延伸でもよいし、同時延伸でもよい。
巻取り工程では、得られた光学フィルムを、巻取り機で巻き取る。巻取り方法は、一般に使用される方法を採用でき、例えば、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等を用いることができる。
本発明の偏光板は、偏光子と、偏光板保護フィルムとしての上記光学フィルムと、を備えることを特徴とする。
本発明の光学フィルムを接着剤を用いて偏光子と接着させる際には、表面改質処理を施して、フィルム表面を活性化させることが好ましい。具体的な処理としては、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、フレーム処理、オゾン処理、プライマー処理、グロー放電処理、ケン化処理、カップリング剤による処理などが挙げられるが、生産性の観点から、特にプラズマ放電処理又はコロナ放電処理が好ましい。
本発明の画像表示装置は、上記光学フィルムを有する偏光板を備えることを特徴とする。これにより、視認性やムラに優れる性能が発揮される点で好ましい。画像表示装置としては、反射型、透過型、半透過型液晶表示装置、又は、TN型、STN型、OCB型、VA型、IPS型、ECB型等の各種駆動方式の液晶表示装置、タッチパネル表示装置、有機EL表示装置やプラズマディスプレイ等が挙げられる。
また、本発明の光学フィルムは、例えば、液晶表示装置(上面側偏光板/液晶セル/下面側偏光板構成)の上面側偏光板の下にタッチパネル部材を用いたインナータッチパネルや静電容量方式のタッチパネル等にも使用することができる。
G7810:ARTON−G7810(JSR社製)、重量平均分子量(Mw)=140000(式(A−2)で表される単量体と他の単量体との共重合体(前述の(5)の重合体))
R5000:ARTON−R5000(JSR社製)、重量平均分子量(Mw)=50000(式(A−1)で表される単量体と、式(A−2)で表される単量体と、他の単量体との共重合体(前述の(5)の重合体))
RX4500:ARTON−RX4500(JSR社製)、重量平均分子量(Mw)=63000(式(A−1)で表される単量体と、式(A−2)で表される単量体と、他の単量体との共重合体(前述の(5)の重合体))
GL−01:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製、固形分濃度20質量%)、重量平均分子量(Mw)=5200、表面張力=30mN/m
GL−03:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製、固形分濃度20質量%)、重量平均分子量(Mw)=4100、表面張力=26mN/m
GL−04R:アクリル変性シリコーン(共栄社化学社製、固形分濃度20質量%)、重量平均分子量(Mw)=4700、表面張力=28mN/m
TMSOH:トリメチルシラノール(信越化学社製)、重量平均分子量(Mw)=90、表面張力=50mN/m
R812:シリカ微粒子(日本アエロジル社製)、平均一次粒子径7nm
R816:シリカ微粒子(日本アエロジル社製)、平均一次粒子径12nm
R106:シリカ微粒子(日本アエロジル社製)、平均一次粒子径7nm
R972V:シリカ微粒子(日本アエロジル社製)、平均一次粒子径12nm
200V:シリカ微粒子(日本アエロジル社製)、平均一次粒子径12nm
300V:シリカ微粒子(日本アエロジル社製)、平均一次粒子径7nm
SiO2:シリカ微粒子(CIKナノテック社製)、平均一次粒子径110nm
〈光学フィルム101の作製〉
(ドープの調製)
下記組成のドープを調製し、これを密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープを調製した。
紫外線吸収剤:TINUVIN 928(BASFジャパン(株)製) 3質量部
メチレンクロライド 357質量部
エタノール 19質量部
(二酸化ケイ素分散希釈液の調製)
マット剤としての10質量部のR812と、80質量部のエタノールとをディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行い、二酸化ケイ素分散液を調製した。調製した二酸化ケイ素分散液に、80質量部のメチレンクロライドを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合した後、微粒子分散希釈液濾過器(アドバンテック東洋(株):ポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1N)で濾過して二酸化ケイ素分散希釈液を調製した。
下記組成のドープを調製し、これを密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープを調製した。
マット剤:二酸化ケイ素分散希釈液 20質量部
紫外線吸収剤:TINUVIN 928(BASFジャパン(株)製) 3質量部
メチレンクロライド 356質量部
エタノール 14質量部
次に、ベルト流延製膜装置を用い、ステンレスバンド支持体上に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が80質量%になるまで溶媒を蒸発させ、ステンレスバンド支持体上から剥離した。得られたウェブを35℃に保持して更に溶媒を蒸発させ、1.15m幅にスリットし、160℃の乾燥温度で乾燥させた。その後、130℃の乾燥装置内を多数のローラーで搬送させながら15分間乾燥させた後、1.0m幅にスリットし、フィルム両端に幅10mm、高さ2μmのナーリング加工を施し、巻芯に巻き取り、シクロオレフィン樹脂層を形成した。シクロオレフィン樹脂層の厚さは10.0μm、巻長は5000mであった。なお、ステンレスバンド支持体の回転速度とテンターの運転速度から算出されるMD方向の延伸倍率は1.01倍であった。
特開2015−160434号公報の実施例1を参照して、シクロオレフィン樹脂層上に下塗り層を形成した。
具体的には、下記組成の下塗り層形成用塗布液を調製した。
オキサゾリン基含有水分散性ポリマー(エポクロスK−2010E、Tg=−50℃、日本触媒(株)製、固形分濃度:40質量%) 0.32質量部
コロイダルシリカ(スノーテックスUP、日産化学(株)製、固形分濃度:10質量%水希釈) 0.27質量部
滑り剤:カルナバワックス(セロゾール524、中京油脂(株)製、固形分濃度:3質量%水希釈) 1.67質量部
・界面活性剤A:界面活性剤(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分濃度:1質量%水溶液) 1.67質量部
界面活性剤B:界面活性剤(ラピゾールA−90、日油(株)製、固形分濃度:1質量%水溶液) 2.67質量部
蒸留水 89.50質量部
(ドープの調製)
下記組成のドープを調製し、これを密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープを調製した。
シクロオレフィン樹脂:G7810 120質量部
表面調整剤:GL−03 0.6質量部
紫外線吸収剤:TINUVIN 928(BASFジャパン(株)製) 3質量部
メチレンクロライド 365質量部
エタノール 23質量部
光学フィルム103の作製において、シクロオレフィン樹脂の材料種、並びに表面調製剤の材料種及びその光学フィルム中の含有量が表1に記載のとおりとなるように変更した以外は同様にして、光学フィルム104〜111を作製した。
(二酸化ケイ素分散希釈液の調製)
マット剤としての10質量部のR812と、80質量部のエタノールとをディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行い、二酸化ケイ素分散液を調製した。調製した二酸化ケイ素分散液に、80質量部のメチレンクロライドを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合した後、微粒子分散希釈液濾過器(アドバンテック東洋(株):ポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1N)で濾過して二酸化ケイ素分散希釈液を調製した。
下記組成のドープを調製し、これを密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープを調製した。
マット剤:二酸化ケイ素分散希釈液 4質量部
紫外線吸収剤:TINUVIN 928(BASFジャパン(株)製) 3質量部
メチレンクロライド 361質量部
エタノール 21質量部
光学フィルム112の作製において、マット剤としての微粒子の光学フィルム中の含有量が表1に記載のとおりとなるように変更した以外は同様にして、光学フィルム113を作製した。
(二酸化ケイ素分散希釈液の調製)
マット剤としての10質量部のR812と、80質量部のエタノールとをディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行い、二酸化ケイ素分散液を調製した。調製した二酸化ケイ素分散液に、80質量部のメチレンクロライドを撹拌しながら投入し、ディゾルバーで30分間撹拌混合した後、微粒子分散希釈液濾過器(アドバンテック東洋(株):ポリプロピレンワインドカートリッジフィルターTCW−PPS−1N)で濾過して二酸化ケイ素分散希釈液を調製した。
下記組成のドープを調製し、これを密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24を使用して濾過し、ドープを調製した。
シクロオレフィン樹脂:G7810 120質量部
表面調整剤:GL−03 1.9質量部
マット剤:二酸化ケイ素分散希釈液 6質量部
紫外線吸収剤:TINUVIN 928(BASFジャパン(株)製) 3質量部
メチレンクロライド 360質量部
エタノール 20質量部
光学フィルム114の作製において、表面調整剤及びマット剤の材料種及びその光学フィルム中の含有量、並びに光学フィルムの厚さを表1に記載のとおりに変更した以外は同様にして、光学フィルム115〜128を作製した。
作製した光学フィルム101〜128について、以下の各評価を行った。評価結果を表1に示す。
各光学フィルムの作製時に空気界面と触れていた面をA面、ステンレスバンド支持体に触れていた面をB面とし、これら各面についてTOF−SIMS分析装置を用いて、下記測定条件でケイ素原子の含有量を分析した。
測定装置:2100TRIFT2(Physical Electronics社製)
測定モード:冷却測定(温度範囲−105〜−95℃)
1次イオン:Ga(15kV)
測定領域:60μm角
積算時間:2分
各光学フィルム断面に対して上記分析を行い、得られたピークの積分値から、光学フィルム表面(A面)から光学フィルムの厚さ方向10%の深さまでの領域におけるケイ素原子の含有量(at%)を算出した。
偏光板を作製する際の搬送途中に発生したツレ、シワについて、以下の評価基準に従って評価した。
△:フィルム端に認識される
×:フィルム全体に確認される
(偏光子の作製)
厚さ25μmのポリビニルアルコールフィルムを、35℃の水で膨潤させた。得られたフィルムを、ヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g及び水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、更にヨウ化カリウム3g、ホウ酸7.5g及び水100gからなる45℃の水溶液に浸漬した。得られたフィルムを、延伸温度55℃、延伸倍率5倍の条件で一軸延伸した。この一軸延伸フィルムを、水洗した後、乾燥させて、厚さ7μmの偏光子を得た。
得られた各光学フィルムに対し、コロナ放電処理を施した。コロナ放電における誘電体との距離は2mm、電子照射量は500W・min/m2とした。
○:光学フィルムと偏光子との間の接着力に問題はなく、光学フィルムを剥がそうとすると、光学フィルムと偏光子の少なくとも一方の端部の一部に材料(基材)破壊が生じる
△:光学フィルムと偏光子との界面の一部が剥がれる
×:光学フィルムと偏光子との界面の全部が剥がれる
各光学フィルムを、1.5cm×10cmの大きさに切り出して試料片とした。この試料片を、25℃・60%RHの環境下、MIT耐折疲労試験機(東洋精機製)にセットし、折り曲げ速度170rpm、折り曲げ角度135°、チャック先端半径(折り曲げクランプの先端半径)0.35mm、及び荷重4.9Nの条件で折り曲げたときの割れの有無を、以下の評価基準に従って評価した。
〇:2000回折り曲げて割れを生じない
△:1500回折り曲げて割れを生じない
×:1500回未満で割れを生じた
作製した各光学フィルムについて、以下の測定条件にて残留溶媒量を測定した。
ヘッドスペース装置:HP7694 Head Space Sampler(ヒューレットパッカード社製)
温度条件:トランスファーライン200℃、ループ温度200℃
サンプル量:0.8g/20mlバイアル
GC:HP5890(ヒューレットパッカード社製)
MS:HP5971(ヒューレットパッカード社製)
カラム:HP−624(30m×内径0.25mm)
オーブン温度:初期温度40℃(保持時間3分)、昇温速度10℃/分、到達温度200℃(保持時間5分)
測定モード:SIM(セレクトイオンモニター)モード
表1から明らかなように、本発明の光学フィルムは、比較例の光学フィルムと比べて、搬送性、偏光子との接着性(接着剤との親和性)、耐折り曲げ性及び残留溶媒量において、優れていることが確認された。
光学フィルム102においては、下塗り層を設けたことにより、偏光子との接着性は向上したものの、その反面、下塗り層に起因して耐折り曲げ性の劣化が見られた。
光学フィルム128では、表面調整剤であるTMSOHの表面張力が大きく、フィルム表面に偏在化できないため、偏光子との接着性の向上には至らなかった。
Claims (10)
- 少なくともシクロオレフィン樹脂と、表面調整剤とが含有された光学フィルムであって、
前記表面調整剤が、表面張力40mN/m以下の有機ケイ素化合物であり、
前記光学フィルム中のケイ素原子の含有量を100at%としたとき、前記光学フィルム表面から前記光学フィルムの厚さ方向10%の深さまでの領域におけるケイ素原子の含有量が、20at%以上であることを特徴とする光学フィルム。 - 前記光学フィルム中のケイ素原子の含有量を100at%としたとき、前記光学フィルム表面から前記光学フィルムの厚さ方向10%の深さまでの領域におけるケイ素原子の含有量が、20〜90at%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルム中のケイ素原子の含有量を100at%としたとき、前記光学フィルム表面から前記光学フィルムの厚さ方向10%の深さまでの領域におけるケイ素原子の含有量が、40〜80at%の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載の光学フィルム。
- 前記有機ケイ素化合物が、ポリシロキサン誘導体であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムの厚さが、5.0〜40.0μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
- マット剤として、平均1次粒子径が5〜100nmの範囲内である無機微粒子が含有されていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルム中の残留溶媒量が、30〜700質量ppmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 偏光子と、前記偏光子の少なくとも一方の面に貼合された偏光板保護フィルムとを有する偏光板であって、
前記偏光板保護フィルムが、請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の光学フィルムであることを特徴とする偏光板。 - 請求項8に記載の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置。
- 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の光学フィルムを製造する光学フィルムの製造方法であって、
溶液流延法により製造することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
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