JP6712632B2 - 格子状体 - Google Patents

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本発明は、コンクリート内に埋設される溶接金網又は網状のフェンス等、縦条材と横条材とを格子状に構成してなる格子状体を施工する際に、施工対象面と格子状体との間に間隙を設けるためのスペーサを予め設けてなる格子状体に関する。
建物の床といった構造物を建造すべくコンクリートを打設する場合、当該構造物の強度を増大させ、また構造物にクラックが発生することを防止するために、コンクリート内に複数枚の溶接金網を埋設させている。
図20は従来の溶接金網の施工方法を説明する説明図であり、図中、WMは溶接金網である。溶接金網WMは、複数の縦条材W1,W1,…と横条材W2,W2,…とを格子状に配してなり、縦条材W1,W1,…と横条材W2,W2,…とが交差する部分を相互に溶接にて固定してある。
施工対象領域の周囲に図示しない型枠を立設しておき、当該型枠内の全域に複数の溶接金網WM,WM,…を敷設する。このとき、相隣る溶接金網WM,WMはその縁部が複数の枡目(図20にあっては1枡目)ずつ重畳するようにしてある。次に、溶接金網WM,WM,…を順に持ち上げ、図20に示したように、施工対象面と溶接金網WM,WM,…との間にブロックといったスペーサ30,30,…を介装させ、スペーサ30,30,…上に溶接金網WM,WM,…を載置する。このようにスペーサ30,30,…上に溶接金網WM,WM,…を担持することによって、施工対象面から所定寸法だけ隔てた位置に溶接金網WM,WM,…を保持する。
そして、相隣る溶接金網WM,WMの重畳部分に、例えば溶接金網上で作業する作業員によって踏まれた場合であっても相互ズレが発生することを防止するために、針金等の短寸の条材を用いてなる結束材B,B,…によって、重畳する両溶接金網WM,WMを相互に結束する。このようにして施工対象領域に溶接金網WM,WM,…への施工が終了した後、型枠内へコンクリートを溶接金網WM,WM,…が埋入する所定深さまで投入し、投入したコンクリートの表面を均すのである。
しかし、スペーサ30,30,…上に溶接金網WM,WM,…を載置しているだけであるため、前述した結束材B,B,…による結束作業中に各溶接金網WM,WM,…にずれが発生した場合、当該部分に配されたスペーサ30,30,…の位置を再度調整しなければならないという問題があった。そのため、後記する特許文献1には次のようなスペーサが開示されている。
図21は特許文献1に開示されたスペーサの使用様態を示す斜視図である。スペーサ31は、5〜6mm程度の直径の金属線材を屈曲成形してなり、所定距離を隔てて立ち上げた2本の立ち上がり部131c,131cと、両立ち上がり部131c,131cの間に形成され、溶接金網を構成する鉄線を支持する鉄線支持部131gと、両立ち上がり部131c,131cの下端からそれぞれ水平に折曲され、デッキプレートDP上に載置される載置部131b,131bとを備えている。また、前記鉄線支持部131gには、両立ち上がり部131c,131cの上端から水平方向へ延設した下側横向き部131d,131dと、両下側横向き部131d,131dからそれぞれ湾曲して立ち上がった弧状部131e,131eと、両弧状部131e,131eの上端間を繋ぐ水平な上側横向き部131fとを有し、側面視が扁平な螺旋状になしてある。ここで、両下側横向き部131d,131dと上側横向き部131fとの間の内寸は、溶接金網を構成する鉄線の外径より大きくしてある。
このようなスペーサ31にあっては、デッキプレートDP上に敷設された溶接金網WMを持ち上げ、当該溶接金網WMを構成する鉄線を螺旋状の鉄線支持部131g内へ挿入し、その状態で当該溶接金網WMを下すことによって、スペーサ31の載置部131b,131bをデッキプレートDPに当接させ、スペーサ31をデッキプレートDP上に立脚させる。このとき、鉄線支持部131g内へ挿入された鉄線は、当該スペーサ31の両下側横向き部131d,131d上に担持される。
特開2010−189855号公報
しかしながら、このような従来のスペーサ31にあっては、スペーサ31の鉄線支持部131g内へ溶接金網WMの鉄線を挿入させる作業は、前同様、一部を重畳させた各溶接金網WM,WM,…を作業員が持ち上げて行わなければならないため、作業員に重労働を強いるのに加え、溶接金網WMの鉄線へのスペーサ31の取り付け作業に長時間を要するという問題があった。一方、溶接金網WMを構成する鉄線を螺旋状の鉄線支持部131g内へ挿入することによって、それ以後はスペーサ31が溶接金網WMの動きに追従するものの、当該スペーサ31は溶接金網WMに固定されていないため、敷設した溶接金網WMにずれが発生して、当該溶接金網WMの位置を調整する場合に、スペーサ31の鉄線支持部131g内へ挿入された鉄線が両下側横向き部131d,131dからずれることがあり、かかる場合、溶接金網WMのスペーサ31を取り付けた部分を再度持ち上げ、当該スペーサ31を再調整しなければならなかった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、作業員に重労働を強いることなく、短時間で作業を完了することができる格子状体を提供する。
(1)本発明に係る格子状体は、適宜距離を隔てて平行に配した複数の縦条材と、各縦条材で形成される平面の一面に、各縦条材と交差する様態で、適宜距離を隔てて平行に配した複数の横条材とが交差する部分を接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状本体と、適宜の枡目に対応して設けられ、格子状本体が施工される施工対象面と格子状本体との間に間隙を形成するためのスペーサ部とを備え、該スペーサ部は、前記格子状本体の枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材と、両第1フレーム部材の間に架設した一対の第2フレーム部材とを備え、前記第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材には、前記施工対象面に当接して、当該格子状本体を施工対象面から離隔した高さ位置に担持する担持部が設けてあり、両第1フレーム部材の両端部及び対応する両第2フレーム部材の両端部にて前記枡目を構成する両縦条材及び両横条材を挟持させることによって、前記格子状本体にスペーサ部を組み込ませてあることを特徴とする。
本発明の格子状体にあっては、適宜距離を隔てて平行に配した複数の縦条材と、各縦条材で形成される平面の一面に、各縦条材と交差する様態で、適宜距離を隔てて平行に配した複数の横条材とが交差する部分を溶接又は接着等によって接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状本体と、適宜の枡目に対応して設けられ、格子状本体が施工される施工対象面と格子状本体との間に間隙を形成するためのスペーサ部とを備えて構成されている。
このスペーサ部は、格子状本体の枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材を備え、両第1フレーム部材の間に一対の第2フレーム部材が架設して、所謂井桁状に構成されている。また、第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材にはU字状、倒立U字状又は帯板状等、種々形状の担持部が設けてあり、該担持部によって格子状本体が施工対象面から離隔した高さ位置に担持される。
そして、両第1フレーム部材の両端部及び対応する両第2フレーム部材の両端部によって、枡目を構成する両縦条材及び両横条材を挟持させてあり、これによってスペーサ部が格子状本体の枡目を構成する両縦条材及び両横条材に組み込まれている。
このような格子状体にあっては、スペーサ部が格子状本体に固定してあるため、格子状体を移動させた場合であっても格子状本体からスペーサ部が離脱しない。そのため、一度敷設した格子状体を再度持ち上げる必要が無くなり、従って作業員に重労働を強いることなく、短時間で作業を完了することができる。
一方、スペーサ部は格子状本体の枡目を構成する両縦条材及び両横条材に組み込んであるため、格子状本体とスペーサ部との間を溶接等することなく、格子状本体にスペーサを固定することができるため、格子状本体の強度に何らの影響も与えない。
(2)本発明に係る格子状体は、適宜距離を隔てて平行に配した複数の縦条材と、各縦条材で形成される平面の一面に、各縦条材と交差する様態で、適宜距離を隔てて平行に配した複数の横条材とが交差する部分を接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状本体と、適宜の枡目に対応して設けられ、格子状本体が施工される施工対象面と格子状本体との間に間隙を形成するためのスペーサ部とを備え、前記スペーサ部は、前記枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材と、両第1フレーム部材の間に架設した一対の第2フレーム部材とを備え、前記第1フレーム部材は、前記施工対象面に当接させる当接部と、該当接部の両端部をそれぞれ立ち上げてなる立上り部と、両立上り部の両端部に互いに離隔する方向へ延設したアーム部とを具備し、両第1フレーム部材の両アーム部はそれぞれ前記枡目を構成する両縦条材又は両横条材の周面であって前記平面の一面側の部分に当接させ、両第2フレーム部材の両端部はそれぞれ前記枡目を構成する両横条材又は両縦条材の周面であって前記平面の他面側の部分に当接させてあり、両アーム部及び両第2フレーム部材によって前記枡目を構成する両縦条材及び両横条材を挟持させてあることを特徴とする。
本発明の格子状体にあっては、適宜距離を隔てて平行に配した複数の縦条材と、各縦条材で形成される平面の一面に、各縦条材と交差する様態で、適宜距離を隔てて平行に配した複数の横条材とが交差する部分を溶接又は接着等によって接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状本体と、適宜の枡目に対応して設けられ、格子状本体が施工される施工対象面と格子状本体との間に間隙を形成するためのスペーサ部とを備えて構成されている。
このスペーサ部は、格子状本体の枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材を備え、両第1フレーム部材の間に一対の第2フレーム部材が架設して、所謂井桁状に構成されている。また、第1フレーム部材は、施工対象面に当接させる棒状又は板状の当接部を備えており、この当接部の両端部をそれぞれ立ち上げてなる立上り部を設けてU字状の部分が構成してある。両立上り部の両端部には互いに離隔する方向へ延設したアーム部が設けてあり、これによって倒立凸形状の部分が構成されている。
そして、両第1フレーム部材の両アーム部はそれぞれ前記枡目を構成する両縦条材又は両横条材の周面であって前記平面の一面側の部分に当接させ、また、両第2フレーム部材の両端部はそれぞれ前記枡目を構成する両横条材又は両縦条材の周面であって前記平面の他面側の部分に当接させるように格子状本体の枡目を構成する両縦条材及び両横条材に組み込んであり、これによって両アーム部及び両第2フレーム部材によって前記枡目を構成する両縦条材及び両横条材を挟持させてある。
このような格子状体にあっては、スペーサ部が格子状本体に固定してあるため、格子状体を移動させた場合であっても格子状本体からスペーサ部が離脱しない。そのため、一度敷設した格子状体を再度持ち上げる必要が無くなり、従って作業員に重労働を強いることなく、短時間で作業を完了することができる。
一方、スペーサ部は格子状本体の枡目を構成する両縦条材及び両横条材に組み込んであるため、格子状本体とスペーサ部との間を溶接等することなく、格子状本体にスペーサを固定することができるため、格子状本体の強度に何らの影響も与えない。
(3)本発明に係る格子状体は、前記両第1フレーム部材の間の外寸は、前記格子状本体の枡目を構成する両縦条材の間の内寸又は両横条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあり、前記両第2フレーム部材の間の外寸は、前記格子状本体の枡目を構成する両横条材の間の内寸又は両縦条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあることを特徴とする。
本発明の格子状体にあっては、両第1フレーム部材の間の外寸は、前記格子状本体の枡目を構成する両縦条材の間の内寸又は両横条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあり、両第1フレーム部材は当該枡目を構成する両縦条材内、又は両横条材内に密に内嵌する。従って、格子状本体に固定されたスペーサ部は、枡目を構成する縦条材又は横条材と交わる方向へのずれが防止される。また、両第2フレーム部材の間の外寸は、前記格子状本体の枡目を構成する両横条材の間の内寸又は両縦条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあり、両第2フレーム部材は前記枡目を構成する両横条材内、又は両縦条材内に密に内嵌する。従って、格子状本体に固定されたスペーサ部は、枡目を構成する横条材又は縦条材と交わる方向へのずれも防止される。
ところで、単体としてのスペーサは、格子状に配した複数の縦条材及び複数の横条材が交差する部分を接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状体に取り付けられ、格子状体と当該格子状体が施工される施工対象面との間に間隙を形成するためのスペーサにおいて、前記格子状体の枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材と、両第1フレーム部材の間に架設した一対の第2フレーム部材とを備え、前記第1フレーム部材の両端部にそれぞれ、前記格子状体の枡目を構成する両縦条材又は両横条材に外嵌させて固定するための固定部が設けてあり、前記第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材には、前記固定部に固定された格子状体の施工対象面に当接して、当該格子状体を施工対象面から離隔した高さ位置に担持する担持部が設けてあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、格子状に配した複数の縦条材及び複数の横条材が交差する部分を接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状体に取り付けられ、格子状体と当該格子状体が施工される施工対象面との間に間隙を形成するようになっており、格子状体の枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材と、両第1フレーム部材の間に架設した一対の第2フレーム部材とを備えている。これら第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材には担持部が設けてあり、該担持部は、固定部に固定された格子状体の施工対象面に当接して、当該格子状体を施工対象面から離隔した高さ位置に担持する。
前述した第1フレーム部材の両端部にそれぞれ固定部が設けてあり、各固定部を格子状体の枡目を構成する両縦条材又は両横条材に外嵌させて当該スペーサを格子状体に固定する。このとき、スペーサは、各固定部を格子状体の両縦条材又は両横条材に外嵌させて当該格子状体に固定されるため、施工対象面において当該格子状体の位置を再調整する場合であっても、当該スペーサの位置を再調整する手間を省くことができ、従って、作業員に重労働を強いることなく、複数の格子状体を短時間で確実に施工することができる。
また、スペーサは、前記第1フレーム部材は、前記施工対象面に当接させる棒片状又は板片状の当接部と、該当接部の両端部をそれぞれ立ち上げてなる立上り部と、両立上り部の両端部から互いに離隔する方向へ延設してあり、前記各固定部に連通するアーム部とを具備しており、各アーム部は、立上り部の高さ位置から漸次低い高さ位置へ傾斜させた傾斜部を有しており、各傾斜部とそれに対向する立上り部とで構成される脇部は、その内に他の格子状体の縦条材又は横条材を嵌入し得る寸法になしてあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、第1フレーム部材は、前記施工対象面に当接させる棒片状又は板片状の当接部と、該当接部の両端部をそれぞれ立ち上げてなる立上り部と、両立上り部の両端部から互いに離隔する方向へ延設してあり、前記各固定部に連通するアーム部とを具備しており、各アーム部は、立上り部の高さ位置から漸次低い高さ位置へ傾斜させた傾斜部を有しており、各傾斜部とそれに対向する立上り部とで構成される脇部は、その内に他の格子状体の縦条材又は横条材を嵌入し得る寸法になしてある。
これによって、予めスペーサを取り付けた複数枚の格子状体を積層させて運搬する場合、積層させた1又は複数の格子状体を構成する縦条材又は横条材を、スペーサの両脇部に嵌入させることができるため、積層させた各格子状体の嵩高をより小さくすることができる。
更に、スペーサは、前記各アーム部は、前記傾斜部に連通し、前記当接部と略平行になした平坦部をそれぞれ有し、各平坦部は、その上に他の格子状体の縦条材又は横条材を載置し得る寸法になしてあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、前述した各アーム部は、当該アーム部の傾斜部に連通し、前記当接部と略平行になした平坦部をそれぞれ有している。そして、各平坦部は、その上に他の格子状体の縦条材又は横条材を載置し得る寸法になしてある。このように、各アーム部の平坦部上に他の格子状体の縦条材又は横条材を載置することができるため、予めスペーサを取り付けた複数枚の格子状体を積層させて運搬する場合、積層させた各格子状体の嵩高をより小さくすることができる。
また、スペーサは、前記平坦部の高さ位置と前記立上り部の頂部の高さ位置とは、他の格子状体の縦条材又は横条材の直径と略同じ寸法だけ異ならせてあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、各アーム部の平坦部の高さ位置と第1フレーム部材の立上り部の頂部の高さ位置とは、他の格子状体の縦条材又は横条材の直径と略同じ寸法だけ異ならせてある。そのため、他の格子状体の縦条材又は横条材をアーム部の平坦部上に載置した場合、当該他の格子状体の縦条材又は横条材が第1フレーム部材の立上り部の頂部から突出せず、従って、予めスペーサを取り付けた複数枚の格子状体を積層させて運搬する場合、積層させた各格子状体の嵩高を更に小さくすることができる。
一方、スペーサは、格子状に配した複数の縦条材及び複数の横条材が交差する部分を接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状体に取り付けられ、格子状体と当該格子状体が施工される施工対象面との間に間隙を形成するためのスペーサにおいて、前記格子状体の枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材と、両第1フレーム部材の間に架設した一対の第2フレーム部材とを備え、前記第1フレーム部材は、前記施工対象面に当接させる当接部と、該当接部の両端部をそれぞれ立ち上げてなる立上り部と、両立上り部の両端部に互いに離隔する方向へ延設したアーム部と、両アーム部の先端部分にそれぞれ設けてあり、前記格子状体の枡目を構成する両縦条材又は両横条材に外嵌させて固定するための固定部とを具備することを特徴としている。
本スペーサにあっては、格子状に配した複数の縦条材及び複数の横条材が交差する部分を溶接してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状体に取り付けられ、格子状体とその格子状体が施工される施工対象面との間に間隙を形成する。そして、本スペーサは、格子状体の枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材を備えており、両第1フレーム部材の間に一対の第2フレーム部材が架設して、所謂井桁状に構成されている。
この第1フレーム部材は、施工対象面に当接させる当接部を備えており、この当接部の両端部をそれぞれ立ち上げてなる立上り部を設けてU字状の部分が構成してある。両立上り部の両端部には互いに離隔する方向へ延設したアーム部が設けてあり、これによって倒立凸形状の部分が構成されている。これら両アーム部の先端部分にはそれぞれ固定部が設けてあり、対をなす第1フレーム部材の両端部にそれぞれ設けた固定部を、格子状体の枡目を構成する両縦条材、又は両横条材に外嵌させてスペーサを格子状体に固定するようになっている。
このようなスペーサにあっては、少なくとも4点でスペーサを格子状体に固定することによって、当該スペーサを格子状体に固着することができ、格子状体を移動させた場合であっても当該格子状体からスペーサが離脱することが防止される。そのため、格子状体を施工対象面に敷設する前に、当該格子状体の適宜位置に適宜数のスペーサを予め固定しておき、スペーサを固定した格子状体を施工対象面に敷設することができる。これによって、一度敷設した格子状体を再度持ち上げる必要が無くなり、従って作業員に重労働を強いることなく、短時間で作業を完了することができる。
また、スペーサは、前記両第1フレーム部材の間の外寸は、前記格子状体の枡目を構成する両縦条材の間の内寸又は両横条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあり、前記両第2フレーム部材の間の外寸は、前記格子状体の枡目を構成する両横条材の間の内寸又は両縦条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、両第1フレーム部材の間の外寸は、当該スペーサを取り付ける格子状体の枡目を構成する両縦条材の間の内寸、又は両横条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあり、両第1フレーム部材は当該枡目を構成する両縦条材内、又は両横条材内に密に内嵌する。従って、格子状体に固定されたスペーサは、枡目を構成する縦条材又は横条材と交わる方向へのずれが防止される。また、スペーサを構成する両第2フレーム部材の間の外寸は、当該スペーサを取り付ける格子状体の枡目を構成する両横条材の間の内寸又は両縦条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあり、両第2フレーム部材は当該枡目を構成する両横条材内、又は両縦条材内に密に内嵌する。従って、格子状体に固定されたスペーサは、枡目を構成する横条材又は縦条材と交わる方向へのずれも防止される。
更に、スペーサは、前記固定部は、前記立上り部と平行な姿勢で立ち上がらせるとともに、互いに外側へ湾曲させて形成してあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、第1フレーム部材の両アーム部に設けられた固定部は、第1フレーム部材の立上り部と平行な姿勢で立ち上がらせるとともに、互いに外側へ湾曲させて形成してあり、これによりワンタッチで各固定部を枡目を構成する縦条材又は横条材に外嵌固定させることができる。
また、スペーサは、前記固定部の先端は斜面になしてあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、固定部の先端は斜面になしてあり、これによって、固定部の先端に当接した縦条材及び横条材は、当該先端の斜面上を摺動して固定部内へ嵌入されるため、固定部と縦条材及び横条材との固定作業を円滑に実施することができる。
また、スペーサは、前記施工対象面と平行な平面と、前記斜面とがなす角の角度は略45°であることを特徴としている。
本スペーサにあっては、前述した施工対象面と、前記斜面とがなす角の角度は略45°である。これによって、固定部と縦条材及び横条材との固定作業をより円滑に実施することができるとともに、固定部に固定された縦条材及び横条材の周面に斜面の先端が係合し、固定部からそこに固定された縦条材及び横条材が抜出することが防止される。
更に、スペーサは、前記両第1フレーム部材の間に、他の格子状体の縦条材又は横条材を挿入するための挿入部が形成してあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、両第1フレーム部材の間、例えば第1フレーム部材の長手方向の中途位置、又は第1フレーム部材とは異なる箇所であって、両第2フレーム部材の間の位置に、他の格子状体の縦条材又は横条材を挿入するための挿入部が形成してあり、これによってスペーサを取り付けた格子状体上に他の格子状体を重畳させる場合に、重畳させた他の格子状体の姿勢がずれていても、当該他の格子状体の縦条材又は横条材をスペーサの挿入部内へ挿入させることによって、他の格子状体の姿勢を容易に整えることができる。
また、スペーサは、他の格子状体の縦条材又は横条材を前記挿入部へ案内するガイド部を具備することを特徴としている。
本スペーサにあっては、他の格子状体の縦条材又は横条材を前記挿入部へ案内するガイド部を具備するため、当該他の格子状体の縦条材又は横条材をスペーサの挿入部内へ挿入させる作業を容易及び確実に実施することができる。
一方、スペーサは、前記第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材は、棒状材又は板状材で形成してあることを特徴としている。
本スペーサにあっては、第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材は、棒状材又は板状材で形成してある。第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材を棒状材で形成した場合は、スペーサの構造強度がより強固であり、一方、第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材を板状材で形成した場合は、比較的複雑な形状であっても打抜き加工等によって製造することができるため、部品コストが廉価である。ここで、棒状材には条材も含まれるものとする。
スペーサの一例を示す斜視図である。 それぞれ複数のスペーサを取り付けた2枚の溶接金網を敷設した状態を示す平面図である。 図2に示した溶接金網の一姿勢のスペーサを固定した部分の拡大斜視図である。 図2に示した溶接金網の他姿勢のスペーサを固定した部分の拡大斜視図である。 本発明に係る格子状体としての溶接金網を示す平面図である。 本発明に係る格子状体としての溶接金網を示す正面図である。 図5及び図6に示した溶接金網のスペーサ部を組み込んだ部分の部分拡大斜視図である。 図7に示したスペーサ部の斜視図である。 本発明を実施するための第3の形態に係るスペーサの一例を示す斜視図である。 それぞれ複数のスペーサを取り付けた2枚の溶接金網を敷設した状態を示す底面図である。 図10に示した溶接金網及びスペーサの部分平面斜視図である。 図11に示したスペーサの使用様態を示す斜視図である。 他のスペーサの構成を示す斜視図である。 発明を実施するための第4の形態に係るスペーサを示す斜視図である。 発明を実施するための第5の形態に係るスペーサを示す斜視図である。 本スペーサを予め取り付けた一の溶接金網を2枚の他の溶接金網で挟持した状態を示す部分側面図である。 本スペーサを予め取り付けた一の溶接金網を2枚の他の溶接金網で挟持した状態を示す部分側面図である。 図16に示した3枚の溶接金網及びスペーサの平面図である。 図17に示した3枚の溶接金網及びスペーサの平面図である。 従来の溶接金網の施工方法を説明する説明図である。 従来のスペーサの使用様態を示す斜視図である。
本発明に係る格子状体を図面に基づいて詳述する。
なお、本実施の形態で説明するスペーサ及び格子状体は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含むことはいうまでもない。
(発明を実施するための第1の形態)
図1はスペーサの一例を示す斜視図である。
スペーサSPは、棒状材を倒立凸形状に成形してなる一対の第1フレーム部材11,11と、短寸棒状の一対の第2フレーム部材12,12とを備えており、第1フレーム部材11,11の両端部にはそれぞれ、溶接金網に固定するための固定部11e,11e、11e,11eが設けてある。これら第1フレーム部材11,11と第2フレーム部材12,12とは、後述する如く井桁状に固定してある。
前述した第1フレーム部材11は、施工対象面に当接させる直線分状の当接部11bの両端部をそれぞれ立ち上がらせて立上り部11c,11cとし、全体としてU字状に成形された本体(担持部)11aを有している。この本体11aの両端にはそれぞれ、短寸のアーム部11d,11dが前記当接部11bと略平行な姿勢で延設してあり、両アーム部11d,11dの先端部分は、前記立上り部11c,11cと平行な姿勢で立ち上がらせるとともに、互いに外側へ湾曲させて前述した固定部11e,11eが形成されている。なお、本実施の形態では直線分状の当接部11bを設けた場合について示したが、本発明はこれに限らず、凹凸状又は波線状等、適宜の形状であってもよい。
第1フレーム部材11に設けられた両固定部11e,11eの内底部間の寸法は、スペーサSPを取り付ける溶接金網を構成する相隣る縦条材間の寸法又は相隣る横条材間の寸法と略同じ値にしてあり、また、両固定部11e,11eの曲率は前記縦条材又は横条材の周面の曲率と略同じ値にしてある。前記両固定部11e,11eは、前記溶接金網の縦条材の周面又は横条材の周面に、当該周面の周方向へ1/4を少し超える範囲で外嵌し得る長さ寸法にしてある。また、前記両固定部11e,11eの先端面ST,STは、平行配置された本体11a,11aの両当接部11b,11bにて形成される面、即ち施工対象面と平行な平面Hとのなす角αが略45°になる斜面になしてあり、これによって先端面ST,STの先端部が前記溶接金網の縦条材の周面又は横条材の周面に係合するようになっている。
平行配置された両第1フレーム部材11,11間の寸法は、スペーサSPを取り付ける溶接金網を構成する相隣る縦条材間の寸法又は相隣る横条材間の寸法より短くしてあり、前述した両第2フレーム部材12,12が、両第1フレーム部材11,11の本体11a,11aの両端部分にそれぞれ架設してある。この第2フレーム部材12,12の長さ寸法もスペーサSPを取り付ける溶接金網を構成する相隣る縦条材間の寸法又は相隣る横条材間の寸法より短くしてあり、対向する両第2フレーム部材12,12間の寸法も同様に、相隣る縦条材間の寸法又は相隣る横条材間の寸法より短い。
なお、図1に示したスペーサSPでは、両第1フレーム部材11,11の本体11a,11aの両端部分にそれぞれ第2フレーム部材12,12を架設した場合について示したが、本発明はこれに限らず、両第1フレーム部材11,11の立上り部11c,11cの適宜位置の間、両第1フレーム部材11,11の当接部11b,11bの適宜位置の間等、両第1フレーム部材11,11の適宜の位置の間に架設することができる。
図2は、それぞれ複数のスペーサを取り付けた2枚の溶接金網を敷設した状態を示す平面図である。なお、図中、図1に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図2に示したように、溶接金網WMは、複数の縦条材W1,W1,…と複数の横条材W2,W2,…とを所定距離を隔てて格子状に配してあり、両者の交差部分を溶接してある。また、溶接金網WMには、各縦条材W1,W1,…及び各横条材W2,W2,…にて囲まれる複数の枡目M,M,…が形成されている。ここで、図2に示した溶接金網WMにあっては、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法より短くしてあり、これによって長方形状の格子状体が形成されている。なお、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法より長くしてもよく、また、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法と同じにしてもよい。
かかる溶接金網WMに複数のスペーサSP,SP,…を固定する場合、例えば図2に示したように、溶接金網WMの先頭行の各枡目M,M,…と末尾行の各枡目M,M,…の内の溶接金網WMの両側からそれぞれ適宜距離を隔てた位置の枡目M,M、M,MにスペーサSP,SP、SP,SPの本体11a,11a、11a,11a、11a,11a、11a,11a及び第2フレーム部材12,12、12,12、12,12、12,12を対向配置し、相隣る縦条材W1,W1、W1,W1の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分、又は、相隣る横条材W2,W2、W2,W2の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP,SP、SP,SPの固定部11e,11e、11e,11e、11e,11e、11e,11eを外嵌させて、各スペーサSP,SP、SP,SPを溶接金網WMに固定する。
このとき、前述したように固定部11eの先端面STがスペーサSPの本体11a,11aの両当接部11b,11bにて形成される面と平行な平面H(図1参照)とのなす角αが略45°になる斜面になしてあるため、固定部11eの先端面ST上を縦条材W1又は横条材W2の周面が摺動して、縦条材W1又は横条材W2を固定部11e内に容易に嵌入させることができる。
ここで、溶接金網WMの各縦条材W1,W1,…は同じ面内に、また各横条材W2,W2,…は別の面内に配置されており、縦条材W1,W1,…が横条材W2,W2,…の上に位置する側を溶接金網WMの表とすると、縦条材W1,W1,…が横条材W2,W2,…の下に位置する側が溶接金網WMの裏となる。図2に示した場合にあっては、一方の溶接金網WM(図2中右側)は表になるように敷設され、他方の溶接金網WMは裏(図2中左側)になるように敷設されている。かかる場合、図2及び図3に示したように一方の溶接金網WMにおいては相隣る縦条材W1,W1、W1,W1の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP,SP、SP,SPの固定部11e,11e、11e,11e、11e,11e、11e,11eを外嵌させる一方、図2及び図4に示したように他方の溶接金網WMにおいては相隣る横条材W2,W2、W2,W2の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP,SP、SP,SPの固定部11e,11e、11e,11e、11e,11e、11e,11eを外嵌させる。
一方の溶接金網WMは表であるため縦条材W1,W1,…が横条材W2,W2,…の上に位置しており、他方の溶接金網WMは裏であるため横条材W2,W2,…が縦条材W1,W1,…の上に位置している。そのため、スペーサSP,SP,SP,SP、SP,SP,SP,SPを両溶接金網WM,WMに前述したように固定した場合、同じ高さ寸法のスペーサSP,SP,SP,SP、SP,SP,SP,SPを用いても、両溶接金網WM,WMの施工対象面から一方の溶接金網WMの固定対象である縦条材W1,W1、W1,W1までの距離と、前記施工対象面から他方の溶接金網WMの固定対象である横条材W2,W2、W2,W2までの距離とを略同じにすることができ、溶接金網WM,WM,…の敷設後にコンクリートを施工する際に、施工不良等の発生を回避することができる。
なお、本発明はこれに限らず、一方の溶接金網WMにおいては相隣る横条材W2,W2、W2,W2の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP,SP、SP,SPの固定部11e,11e、11e,11e、11e,11e、11e,11eを外嵌させる一方、他方の溶接金網WMにおいては相隣る縦条材W1,W1、W1,W1の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP,SP、SP,SPの固定部11e,11e、11e,11e、11e,11e、11e,11eを外嵌させるようにしてもよいことは言うまでもない。
このようなスペーサSPにあっては、各スペーサSP,SP、SP,SP、…,…、…,…を各溶接金網WM,WM,…の所定位置に前述した如く固定しておき、得られた溶接金網WM,WM,…を、例えば図2に示したように相隣る溶接金網WM,WM,…の一部が重畳するように施工対象面上に敷設する。溶接金網WM,WM,…へのスペーサSP,SP、SP,SP、…,…、…,…の固定は、溶接金網WM,WM,…の敷設地で行ってもよいし、溶接金網WM,WM,…の製造施設で行ってもよい。
このように、所要数のスペーサSP,SP,…を各溶接金網WM,WM,…の所定位置に固定しておくことができるため、溶接金網WM,WM,…を施工対象面の適宜位置に載置するだけで溶接金網WM,WM,…及びスペーサSP,SP,…の施設作業が終了し、従来のように溶接金網WM,WM,…を施設した後にスペーサを介装すべく当該溶接金網WM,WM,…を持ち上げる作業を省略することができる。また、敷設した溶接金網WM,WM,…にずれが発生していて、当該溶接金網WM,WM,…の位置を調整する場合であっても、当該溶接金網WM,WM,…にスペーサSP,SP,…が固定されているため、スペーサSP,SP,…にずれが発生しない。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間で溶接金網WM,WM,…の敷設作業を完了することができる。
一方、スペーサSPを溶接金網WMの所定位置に固定するには、当該スペーサSPの固定部11e,11e、11e,11eの先端面ST,ST、ST,STを相隣る縦条材W1,W1の固定対象の枡目Mを構成する部分の周面、又は相隣る横条材W2,W2の固定対象の枡目Mを構成する部分の周面に当接させ、スペーサSPに押力を印加することによって行うことができ、スペーサSPを溶接金網WMにワンタッチで固定することができる。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間でスペーサSP,SP,…の溶接金網WM,WM,…への固定作業を完了することができる。
(発明を実施するための第2の形態)
図5及び図6は、本発明に係る格子状体としての溶接金網を示す平面図及び正面図であり、複数の縦条材及び横条材中に後述するスペーサ部が組み込んである。なお、両図中、図1〜図4に示した部分に対応する部分には対応する番号が付してある。
図5及び図6に示したように、溶接金網(格子状体)WM1は、互いに所定距離を隔てて平行に配した複数の縦条材W1,W1,…を具備している。これら縦条材W1,W1,…にて構成される面の一側には、縦条材W1,W1,…と交差する複数の横条材W2,W2,…を互いに所定距離を隔てて平行に配してあり、縦条材W1,W1,…及び横条材W2,W2,…にて複数の枡目M,M,…が形成されている。これら縦条材W1,W1,…及び横条材W2,W2,…によって金網本体(格子状本体)wmが形成されている。なお、図6及び図7に示した溶接金網WM1にあっては、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法より短くしてあり、これによって長方形状の金網本体wmが形成されているが、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法より長くしてもよく、また、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法と同じにしてもよい。
例えば金網本体wmの四隅近傍に位置する枡目M,M,M,Mに、平面視が井桁形状のスペーサ部sp1,sp1,sp1,sp1がそれぞれ縦条材W1,W1,…及び横条材W2,W2,…中に組み込まれてそこに固定されており、これらスペーサ部sp1,sp1,sp1,sp1によって、図6に示したように,金網本体wmと施工対象面との間にスペーサ部sp1の高さ寸法に応じた間隙が形成されるようになっている。
なお、図5及び図6に示した溶接金網sp1にあっては、金網本体wmの四隅近傍に位置する枡目M,M,M,Mにそれぞれスペーサ部sp1,sp1,sp1,sp1を組み込んだ場合について説明したが、本発明はこれに限らず、金網本体wmの適宜位置に適宜数のスペーサ部sp1,sp1,…を組み込んでもよい。例えば、金網本体wmの寸法が1m×2mである場合、当該金網本体wmの四隅に加えて、両長辺の中央位置にもそれぞれスペーサ部sp1,sp1を組み込むとよい。
図7は図5及び図6に示した溶接金網WM1のスペーサ部sp1を組み込んだ部分の部分拡大斜視図であり、図8は図7に示したスペーサ部sp1の斜視図である。なお、両図中、図5及び図6に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図8に示したように、スペーサ部sp1は、棒条材を倒立凸形状に成形してなる一対の第1フレーム部材111,111と、短寸棒状の一対の第2フレーム部材112,112とを備えており、第1フレーム部材111,111と第2フレーム部材112,112とは井桁状に固定してある。
第1フレーム部材111は、前同様、施工対象面に当接させる直線分状の当接部111bの両端部をそれぞれ立ち上がらせて立上り部111c,111cとし、全体としてU字状に成形された本体111aを有しており、本体111aの両端にはそれぞれ、直線分状のアーム部111d,111dが前記当接部111bと略平行な姿勢で延設してある。かかる2本の第1フレーム部材111,111が互いに距離を隔てて並行に配置してあり、対向する2対のアーム部111d,111d、111d,111dの周面であって第1フレーム部材111,111の当接部111b,111bと反対側の位置にそれぞれ第2フレーム部材112,112が架設してある。なお、本実施の形態では直線分状の当接部111bを設けた場合について示したが、本発明はこれに限らず、凹凸状又は波線状等、適宜の形状であってもよい。
そして、図7に示したように、スペーサ部sp1の両第1フレーム部材111,111を金網本体wmの適宜の枡目M内に、立上り部111c,111c及び当接部111b,111bが当該枡目Mを構成する縦条材W1,W1及び横条材W2,W2から突出するように挿通させるとともに、2対のアーム部111d,111d、111d,111dの先端側部分が当該枡目Mを構成する横条材W2,W2又は縦条材W1,W1(図7に示した場合にあっては横条材W2,W2)の周面であって前記当接部111b,111b側の位置に当接し、また、両第2フレーム部材112,112の両端部分が当該枡目Mを構成する縦条材W1,W1又は横条材W2,W2(図7に示した場合にあっては縦条材W1,W1)の周面であって前記当接部111b,111bとは反対側の位置に当接するように、スペーサ部sp1を金網本体wmに組み込んである。
ここで、平行配置された両第1フレーム部材111,111間の外寸は、スペーサ部sp1を組み込む枡目Mを構成する相隣る縦条材W1,W1間の内寸、又は相隣る横条材W2,W2間の内寸より僅かに短くしてある。これによって図8に示したように、両第1フレーム部材111,111は枡目Mを構成する相隣る縦条材W1,W1内、又は相隣る横条材W2,W2内に密に嵌入されるため、スペーサ部sp1が縦条材W1に直交する方向、又は横条材W2に直交する方向へずれることが防止される。
また、第1フレーム部材111の一方のアーム部111dの先端から他方のアーム部111dの先端までの寸法は、スペーサ部sp1を組み込む枡目Mを構成する相隣る横条材W2,W2間の内寸、又は相隣る縦条材W1,W1間の内寸より大きくしてある。更に、第2フレーム部材112,112の長さ寸法は、スペーサ部sp1を組み込む枡目Mを構成する相隣る縦条材W1,W1間の内寸、又は相隣る横条材W2,W2間の内寸より大きくしてある。これによって、両第1フレーム部材111,111及び両第2フレーム部材112,112を前述した如く金網本体wmに組み込むことができる。
一方、第2フレーム部材112,112間の外寸は、スペーサ部sp1を組み込む枡目Mを構成する相隣る横条材W2,W2間の内寸、又は相隣る縦条材W1,W1間の内寸より僅かに短くしてある。これによって図8に示したように、両第2フレーム部材112,112は枡目Mを構成する相隣る横条材W2,W2内、又は相隣る縦条材W1,W1内に密に嵌入されるため、スペーサ部sp1が横条材W2に直交する方向、又は縦条材W1に直交する方向へずれることが防止される。
なお、図2に示したスペーサSPと同様、本スペーサ部sp1も両第1フレーム部材111,111間の外寸を、前述した相隣る縦条材W1,W1間の内寸、又は相隣る横条材W2,W2間の内寸より更に短くし、また、第2フレーム部材112,112間の外寸を、相隣る横条材W2,W2間の内寸、又は相隣る縦条材W1,W1間の内寸より更に短くしてもよい。これによって、スペーサ部sp1は金網本体wmの枡目M内で縦横方向へずらすことが可能になる。ところで、本形態に係る複数の溶接金網WM1,WM1,…は製造工場で製造されるが、かかる製造工場から施工対象地までトラック等によって輸送する場合、荷台上に複数の溶接金網WM1,WM1,…を互いに重積させる。このとき、金網本体wmの枡目M内でスペーサ部sp1を縦横方向へずらすことによって、上下の溶接金網WM1,WM1において当該溶接金網WM1,WM1のスペーサ部sp1,sp1,…、sp1,sp1,…の位置を互いに異ならせることができる。これによって、上下の溶接金網WM1,WM1間の隙間を可及的に狭くすることができ、溶接金網WM1,WM1の輸送密度を向上させることができる。
このような溶接金網WM1にあっては、金網本体wmの適宜位置にそれぞれスペーサ部sp1,sp1,…が組み込まれているため、各溶接金網WM1,WM1,…を施工対象面の適宜位置に載置するだけで溶接金網WM1,WM1,…及びスペーサ部sp1,sp1,…の施設作業が終了し、従来のように溶接金網を施設した後にスペーサを介装すべく当該溶接金網を持ち上げる作業を省略することができる。また、敷設した溶接金網WM1,WM1,…にずれが発生していて、当該溶接金網WM1,WM1,…の位置を調整する場合であっても、溶接金網WM1,WM1,…にスペーサ部sp1,sp1,…が組み込まれているため、スペーサ部sp1,sp1,…にずれが発生しない。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間で溶接金網WM1,WM1,…の敷設作業を完了することができる。更に、本溶接金網WM1は、予め金網本体wmにスペーサ部sp1,sp1,…が組み込まれているため、前述したようなスペーサSPを溶接金網WMに固定する作業が不要となり、作業効率を更に向上させることができる。
(発明を実施するための第3の形態)
図9は本発明を実施するための第3の形態に係るスペーサの一例を示す斜視図であり、図中、11Bは第1フレーム部材を、また12Bは第2フレーム部材をそれぞれ示している。図1に示した如く、本スペーサSP1にあっては、板材を用いて後述する如く形成した一対の第1フレーム部材11B,11Bと、同じく板材を用いて後述する如く形成した一対の第2フレーム部材12B,12Bとを平面視が井桁状に連結して構成してある。
かかる第1フレーム部材11Bは、図1に示したように、両角が垂れた略バッファロー頭形になしてある。即ち、第1フレーム部材11Bは、所定距離を隔てて互いに平行に配した長方形状の脚部11Bf,11Bfを設けてなる第1本体11Baを有しており、両脚部11Bf,11Bfの底部から脚部11Bf,11Bfの長手方向の中途位置までの間には、各脚部11Bf,11Bfの幅方向の中心線上に第1切込み部31,31がそれぞれ設けてある。この第1切り込み部31の幅寸法は第2フレーム部材12Bの厚さより僅かに大きくしてあり、第1切り込み部31内に第2フレーム部材12Bを組み込むことができるようになっている。
第1フレーム部材11Bの天井部は矩形状の凹部になしてあり、これによって第1フレーム部材11Bが軽量化されている。一方、第1フレーム部材11Bの底部であって、両脚部11Bf,11Bfの間の部分は当該部分から離隔する方向へ凸な円弧状になしてあり、これによって第1フレーム部材11Bの両脚部11Bf,11Bfの間の構造強度を高くしてある。
一方、第1本体11Baの両肩部からそれぞれ、第1本体11Baから離隔するに連れてその高さが漸次低くなるテーパになしたアーム部11Bd,11Bdが突出させてあり、両アーム部11Bd,11Bdの傾斜に倣ってフック形状の固定部11Be,11Beが、フックの開口を第1本体11Baの天井側に向けた姿勢で延設してある。後述するように両固定部11Be,11Beは当該スペーサSP1を取り付けた溶接金網に重畳させる他の溶接金網を構成する相隣る縦条材又は横条材に外嵌させるようになっており、固定部11Be,11Beの内周縁は他の溶接金網の縦条材又は横条材の外周面に倣うように曲成してある。
即ち、両固定部11Be,11Beの内底部間の寸法は、本スペーサSP1を取り付ける溶接金網を構成する相隣る縦条材間の寸法又は相隣る横条材間の寸法と略同じ値にしてあり、また、両固定部11Be,11Beは、前記溶接金網の縦条材の周面又は横条材の周面に、当該周面の周方向へ1/4を少し超える範囲で外嵌し得る長さ寸法にしてある。また、前記両固定部11Be,11Beの先端面ST,STは、前述した両脚部11Bf,11Bfと直交する平面、即ち施工対象面に平行な面とのなす角が略45°になる斜面になしてあり、これによって先端面ST,STの先端部が前記溶接金網の縦条材の周面又は横条材の周面に係合するようになっている。
また、アーム部11Bdと第1本体11Baの側縁との間の脇部11Bg,11Bgは、他の溶接金網を構成する縦条材又は横条材を深さ方向へ1本又は複数本嵌入させ得る寸法になしてあり、また、両脇部11Bg,11Bgの底部は当該縦条材又は横条材に応じた曲率に曲成してある。予めスペーサSP1を取り付けた複数枚の溶接金網を積層させて運搬する場合、図4に示した如く、積層させた1又は複数の溶接金網を構成する縦条材又は横条材を、スペーサSP1の脇部11Bbg,11Bgに嵌入させることができるため、積層させた各溶接金網の嵩高をより低くすることができる。
一方、第2フレーム部材12Bは、長方形の脚部を互いに平行に配してなる倒立U字状の第2本体12Baを備えている。第2本体12Baを構成する両脚部は施工対象面に当接させる当接部12Bb,12Bbになしてあり、両当接部12Bb,12Bbの外側部は第2本体12Baから突出させてある。当接部12Bbの前記突出部分の天井は第2本体12Baの中央位置程度まで延設してあり、また、当接部12Bbの前記突出部分と第2本体12Baとの間には、第2切込み部32,32がそれぞれ第2本体12Baの側縁に倣って適宜深さまで設けてある。第2切り込み部32,32の幅寸法は第1フレーム部材11Bの厚さより僅かに大きくしてあり、第2切り込み部32,32内に第1フレーム部材11Bの第1切り込み部31,31を組み込んで、第1フレーム部材11Bと第2フレーム部材12Bとを井桁状に固定するようになっている。なお、第1フレーム部材11Bを構成する第1本体11Ba及び第2フレーム部材12Bを構成する第2当接部12Baは、当該スペーサSP1が取り付けられる溶接金網を施工対象面から離隔した高さ位置に担持する担持部としても機能している。
図10は、それぞれ複数のスペーサを取り付けた2枚の溶接金網を敷設した状態を示す底面図であり、図11は図10に示した溶接金網及びスペーサの部分平面斜視図である。なお、両図中、図1に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図10に示したように、溶接金網WMは、複数の縦条材W1,W1,…と複数の横条材W2,W2,…とを所定距離を隔てて格子状に配してあり、両者の交差部分を溶接してある。また、溶接金網WMには、各縦条材W1,W1,…及び各横条材W2,W2,…にて囲まれる複数の枡目M,M,…が形成されている。ここで、図11に示した溶接金網WMにあっては、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法より短くしてあり、これによって長方形状の格子状体が形成されている。なお、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法より長くしてもよく、また、縦条材W1,W1,…の長さ寸法は横条材W2,W2,…の長さ寸法と同じにしてもよい。
かかる溶接金網WMに複数のスペーサSP1,SP1,…を固定する場合、例えば図11に示したように、溶接金網WMの先頭行の各枡目M,M,…と末尾行の各枡目M,M,…の内の溶接金網WMの両側からそれぞれ適宜距離を隔てた位置の枡目M,M、M,MにスペーサSP1,SP1、SP1,SP1の第1フレーム部材11B,11B、11b,11B、11B,11B、11B,11B及び第2フレーム部材12B,12B、12B,12B、12B,12B、12B,12Bを対向配置し、相隣る縦条材W1,W1、W1,W1の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分、又は、相隣る横条材W2,W2、W2,W2の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP1,SP1、SP1,SP1の固定部11Be,11Be、11Be,11Be、11Be,11Be、11Be,11Beを外嵌させて、各スペーサSP1,SP1、SP1,SP1を溶接金網WMに固定する。
このとき、固定部11Beの先端面STが施工対象面に平行な平面とのなす角αが略45°になる斜面になしてあるため、固定部11Beの先端面ST上を縦条材W1又は横条材W2の周面が摺動して、縦条材W1又は横条材W2を固定部11Be内に容易に嵌入させることができる。
ここで、溶接金網WMの各縦条材W1,W1,…は同じ面内に、また各横条材W2,W2,…は別の面内に配置されており、縦条材W1,W1,…が横条材W2,W2,…の上に位置する側を溶接金網WMの表とすると、縦条材W1,W1,…が横条材W2,W2,…の下に位置する側が溶接金網WMの裏となる。図10に示した場合にあっては、一方の溶接金網WM(図2中下側)は表になるように敷設され、他方の溶接金網WMは裏(図2中上側)になるように敷設されている。かかる場合、図10に示したように一方の溶接金網WMにおいては相隣る横条材W2,W2、W2,W2の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP1,SP1、SP1,SP1の固定部11Be,11Be,…、11Be,11Be,…、11Be,11Be,…、11Be,11Be,…を外嵌させる。
一方、図10に示したように、他方の溶接金網WMにおいては相隣る縦条材W1,W1、W1,W1の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP1,SP1、SP1,SP1の固定部11Be,11Be,…、11Be,11Be,…、11Be,11Be,…、11Be,11Be,…を外嵌させる。
一方の溶接金網WMは表であるため縦条材W1,W1,…が横条材W2,W2,…の上に位置しており、他方の溶接金網WMは裏であるため横条材W2,W2,…が縦条材W1,W1,…の上に位置している。そのため、スペーサSP1,SP1,SP1,SP1、SP1,SP1,SP1,SP1を両溶接金網WM,WMに前述したように固定した場合、同じ高さ寸法のスペーサSP1,SP1,SP1,SP1、SP1,SP1,SP1,SP1を用いても、両溶接金網WM,WMの施工対象面から一方の溶接金網WMの固定対象である縦条材W1,W1、W1,W1までの距離と、前記施工対象面から他方の溶接金網WMの固定対象である横条材W2,W2、W2,W2までの距離とを略同じにすることができ、溶接金網WM,WM,…の敷設後にコンクリートを施工する際に、施工不良等の発生を回避することができる。
なお、本発明はこれに限らず、一方の溶接金網WMにおいては相隣る縦条材W1,W1、W1,W1の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP1,SP1、SP1,SP1の固定部11Be,11Be,…、11Be,11Be,…、11Be,11Be,…、11Be,11Be,…を外嵌させる一方、他方の溶接金網WMにおいては相隣る横条材W2,W2、W2,W2の当該枡目M,M、M,Mを構成する部分に、スペーサSP1,SP1、SP1,SP1の固定部11Be,11Be,…、11Be,11Be,…、11Be,11Be,…、11Be,11Be,…を外嵌させるようにしてもよいことは言うまでもない。
このようなスペーサSP1にあっては、各スペーサSP1,SP1、SP1,SP1、…,…、…,…を各溶接金網WM,WM,…の所定位置に前述した如く固定しておき、得られた溶接金網WM,WM,…を、例えば図10に示したように相隣る溶接金網WM,WM,…の一部が重畳するように施工対象面上に敷設する。溶接金網WM,WM,…へのスペーサSP1,SP1、SP1,SP1、…,…、…,…の固定は、溶接金網WM,WM,…の敷設地で行ってもよいし、溶接金網WM,WM,…の製造施設で行ってもよい。
このように、所要数のスペーサSP1,SP1,…を各溶接金網WM,WM,…の所定位置に固定しておくことができるため、溶接金網WM,WM,…を施工対象面の適宜位置に載置するだけで溶接金網WM,WM,…及びスペーサSP1,SP1,…の施設作業が終了し、従来のように溶接金網WM,WM,…を施設した後にスペーサを介装すべく当該溶接金網WM,WM,…を持ち上げる作業を省略することができる。また、敷設した溶接金網WM,WM,…にずれが発生していて、当該溶接金網WM,WM,…の位置を調整する場合であっても、当該溶接金網WM,WM,…にスペーサSP1,SP1,…が固定されているため、スペーサSP1,SP1,…にずれが発生しない。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間で溶接金網WM,WM,…の敷設作業を完了することができる。
一方、スペーサSP1を溶接金網WMの所定位置に固定するには、当該スペーサSP1の固定部11Be,11Be,11Be,11Beの先端面ST,ST,ST,STを相隣る縦条材W1,W1の固定対象の枡目Mを構成する部分の周面、又は相隣る横条材W2,W2の固定対象の枡目Mを構成する部分の周面に当接させ、スペーサSP1に押力を印加することによって行うことができ、スペーサSP1を溶接金網WMにワンタッチで固定することができる。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間でスペーサSP1,SP1,…の溶接金網WM,WM,…への固定作業を完了することができる。
ところで、スペーサSP1を構成する第1フレーム部材11B,11B及び第2フレーム部材12B,12Bは成形又は打ち抜き加工等によって廉価に製造することができるため、部品コストを可及的に低減することができる。更に、第2フレーム部材12B,12Bの第2切り込み部32,32、32,32内に第1フレーム部材11B,11Bの第1切り込み部31,31、31,31を組み込んで、第1フレーム部材11Bと第2フレーム部材12Bとを井桁状に固定することができるため、スペーサSP1の組み立てコストも可及的に低減することができる。
なお、本実施の形態にあっては、第2フレーム部材12Bを構成する両脚部を施工対象面に当接させる当接部12Bb,12Bbになした場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第1フレーム部材11Bの両脚部11Bf,11Bf、又は第1フレーム部材11Bの両脚部11Bf,11Bf及び第2フレーム部材12Bの両脚部を、施工対象面に当接させる当接部になしてもよい。
一方、図13に示したスペーサSP2の如く、第1フレーム部材11B1にU字状の第1本体11Ba1を設けておき、該第1本体11Ba1を構成する両立上り部11Bc1,11Bc1の間を、施工対象面に当接させる当接部になしてもよい。かかる場合、図13に示したように、両立上り部11Bc1,11Bc1に設けた第1切欠き部31,31、31,31にそれぞれ帯板状の第2フレーム部材12B1,12B1を組み込むように構成できる。この場合、第1本体11Ba1、立上り部11Bc1及びアーム部11Bd1が担持部として機能している。
また、本実施の形態にあっては、第1フレーム部材11B,11Bと第2フレーム部材12B,12Bとを各別に形成し、それらを組み合わせてスペーサSP1にした場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第1フレーム部材と第2フレーム部材とを一体的に形成して、継ぎ目の無いスペーサとしてもよいことは言うまでもない。
(発明を実施するための第4の形態)
図14は、発明を実施するための第4の形態に係るスペーサを示す斜視図であり、スペーサを固定した溶接金網上に他の溶接金網を重畳させる場合に適用するようになしてある。なお、図中、図9に示した部分に対応する部分には対応する符合が付してある。
図14に示した如く、本スペーサSP3の第1フレーム部材11B,11Bは、当該第1フレーム部材11B,11Bを構成するアーム部11Bd,11Bd、11Bd,11Bdを、脚部11Bf,11Bf、11Bf,11Bfと直交する平面、即ち施工対象面と平行をなす面に対して略平行な姿勢にしてある。なお、これらアーム部11Bd,11Bd、11Bd,11Bdにあっては、図9に示した如く、第1本体11Baの両肩部からそれぞれ、第1本体11Baから離隔するに連れてその高さが漸次低くなるテーパになしてもよい。
一方、第2フレーム部材12Bは、施工対象面に当接させる板片状部分を互いに平行に配してなる略オーム字状の第2本体12Baを備えている。第2本体12Baを構成する両板片部分は施工対象面に当接させる当接部12Bb,12Bbになしてあり、両当接部12Bb,12Bbに設けた第2切り込み部32,32内に第1フレーム部材11Bの各第1切り込み部31,31を組み込んで、第1フレーム部材11Bと第2フレーム部材12Bとを井桁状に固定し得るようになっている。
第2本体12Baの天井部の略中央の部分には矩形状の挿入部15Baが凹設してあり、第2本体12B天井部から挿入部15Baへ向かう領域はそれぞれ、第2本体12Baの高さ寸法が漸次低くなるテーパ状になしたガイド部15B,15Bが形成してある。
このようなスペーサSP3にあっては、前同様、複数のスペーサSP3を各溶接金網の所定位置に前述した如く固定しておき、得られた溶接金網を、例えば図10に示したように相隣る溶接金網WM,WM,…の一部が重畳するように施工対象面上に敷設する。このように、所要数のスペーサSP3を各溶接金網WM,WM,…の所定位置に固定しておくことができるため、溶接金網WM,WM,…を施工対象面の適宜位置に載置するだけで溶接金網WM,WM,…及び各スペーサSP3の施設作業が終了し、従来のように溶接金網WM,WM,…を施設した後にスペーサを介装すべく当該溶接金網WM,WM,…を持ち上げる作業を省略することができる。また、敷設した溶接金網WM,WM,…にずれが発生していて、当該溶接金網WM,WM,…の位置を調整する場合であっても、当該溶接金網WM,WM,…に各スペーサSP3が固定されているため、各スペーサSP3にずれが発生しない。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間で溶接金網WM,WM,…の敷設作業を完了することができる。
一方、スペーサSP3を溶接金網WMの所定位置に固定するには、当該スペーサSP3の固定部11Be,11Be,11Be,11Beの先端面ST,ST,ST,STを相隣る縦条材W1,W1の固定対象の枡目Mを構成する部分の周面、又は相隣る横条材W2,W2の固定対象の枡目Mを構成する部分の周面に当接させ、スペーサSP3に押力を印加することによって行うことができ、スペーサSP3を溶接金網WMにワンタッチで固定することができる。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間で複数のスペーサSP3の溶接金網WM,WM,…への固定作業を完了することができる。
ところで、本スペーサSP3にあっては、前述した如く複数のスペーサSP3を固定した溶接金網上に他の溶接金網を重畳させる際に、当該他の溶接金網の姿勢がずれていた場合、かかる他の溶接金網を構成する縦条材又は横条材は一方のスペーサSP3のガイド部15Bに当接するが、当該縦条材又は横条材はガイド部15B上を摺動して第2フレーム部材12B,12Bの挿入部15Ba,15Ba内へ案内される。これによって、当該他の溶接金網の姿勢を容易に整えることができる。
ところで、かかる挿入部15Baの長さ寸法は他の溶接金網を構成する縦条材又は横条材に応じて定めればよいが、例えば縦条材又は横条材が複数本挿入できる寸法になすとよい。これによって、予めスペーサSP3を取り付けた当該溶接金網上に重畳させた複数枚の他の溶接金網の姿勢をそれぞれ整えることができる。
なお、第1フレーム部材11B,11B及び第2フレーム部材12B,12Bは成形又は打ち抜き加工等によって廉価に製造することができるため、部品コストを可及的に低減することができる。更に、第2フレーム部材12B,12Bの第2切り込み部32,32、32,32内に第1フレーム部材11B,11Bの第1切り込み部31,31、31,31を組み込んで、第1フレーム部材11Bと第2フレーム部材12Bとを井桁状に固定することができるため、スペーサSP3の組み立てコストも可及的に低減することができる。
また、本実施の形態にあっては、第2フレーム部材12Bを構成する両脚部を施工対象面に当接させる当接部12Bb,12Bbになした場合について説明したが、本発明はこれに限らず、第1フレーム部材11Bの両脚部11Bf,11Bf、又は第1フレーム部材11Bの両脚部11Bf,11Bf及び第2フレーム部材12Bの両脚部を、施工対象面に当接させる当接部になしてもよい。
(発明を実施するための第5の形態)
図15は、発明を実施するための第5の形態に係るスペーサを示す斜視図であり、複数枚の溶接金網を重畳させる際の嵩高をより小さくし得るようになしてある。図15中、11は第1フレーム部材を、また12は第2フレーム部材を示している。
図15に示したように、本スペーサSP4の第1フレーム部材11には、棒状材を横倒させてなり、施工対象面に当接させる当接部11bの両端部をそれぞれ立ち上げて立上り部11c,11cとなした本体(担持部)11aを設けて構成してあり、両立上り部11c,11cの天井部からはそれぞれ略クランク形のアーム部11d,11dが、前記本体11aと面一であって互いに離隔する方向へ延設してある。また、両アーム部11d,11dの先端にはフック状の固定部11e,11eが、フックの開口を本体11aの天井側に向けた姿勢で設けてある。アーム部11dは、前記当接部11bと平行をなす第1部分11d1と、第1部分11d1より低い高さ位置に配された固定部11eに連通し、第1部分11d1と平行をなす第3部分11d3と、第1部分11d1と第3部分11d3との間にあって、第1部分11d1から第3部分11d3へ向かうに連れて高さ位置が低下する斜辺状の第2部分(傾斜部)11d2とを具備している。
一方、前述した固定部11e,11e、11e,11eの先端面ST,ST、ST,STは、平行配置された本体11a,11aの両当接部11b,11bにて形成される平面と平行な平面とのなす角が略45°になる斜面になしてあり、これによって先端面ST,ST、ST,STの先端部が前記溶接金網の縦条材の周面又は横条材の周面に係合するようになっている。
このような2本の第1フレーム部材11,11が所定距離を隔てて互いに平行に配置してあり、対向するアーム部11d,11d、11d,11dの第3部分11d3,11d3、11d3,11d3の周面であって、当接部11b側の部分間に、短寸棒片状の第2フレーム部材12,12を架設して、第1フレーム部材11,11と第2フレーム部材12,12とを井桁状に固着させてある。前同様、本スペーサSP4も各固定部11e,11e、11e,11eを溶接金網の相隣る縦条材又は横条材の枡目を構成する部分に外嵌固定させて、当該溶接金網に取り付けられるようになっている。
ところで、前述したアーム部11dの第1部分11d1の長さ寸法は、溶接金網を構成する縦条材又は横条材の直径より少し長くしてあり、立上り部11c並びに、アーム部11dの第1部分11d1及び第2部分11d2によって形成された脇部11g内に溶接金網の縦条材又は横条材を嵌入し得るようになっている。一方、第1部分11d1の高さ位置と第3部分11d3の高さ位置とは溶接金網を構成する縦条材又は横条材の直径の2倍程度の寸法だけ異ならせてあり、また、第3部分11d3の長さ寸法は、溶接金網を構成する縦条材又は横条材の直径の2倍程度の寸法にしてある。これによって、第3部分11d3上に溶接金網の縦条材又は横条材を2本載置させることができる一方、当該縦条材又は横条材上に固着された横条材又は縦条材の高さ位置と、第1部分11d1の高さ位置とが略同じになって、両者の天井位置を略面一になすことができる。
このようなスペーサSP4にあっては、前同様、複数のスペーサSP4を溶接金網の所定位置に固定しておき、得られた溶接金網を施工対象面上に敷設する。このように、所要数のスペーサSP4を各溶接金網の所定位置に固定しておくことができるため、溶接金網を施工対象面の適宜位置に載置するだけで各溶接金網及び各スペーサSP4の施設作業が終了する。また、敷設した溶接金網にずれが発生していて、当該溶接金網の位置を調整する場合であっても、当該溶接金網にスペーサSP4が固定されているため、スペーサSP4にずれが発生しない。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間で複数の溶接金網の敷設作業を完了することができる。
一方、スペーサSP4を溶接金網の所定位置に固定するには、当該スペーサSP4の固定部11e,11e,11e,11eの先端面ST,ST,ST,STを相隣る縦条材の固定対象の枡目を構成する部分の周面、又は相隣る横条材の固定対象の枡目を構成する部分の周面に当接させ、スペーサSP4に押力を印加することによって行うことができ、スペーサSP4を溶接金網にワンタッチで取り付け及び固定することができる。従って、作業員に重労働を強いることなく、短時間で各スペーサSP4の各溶接金網への固定作業を完了することができる。
ところで、本スペーサSP4にあっては後述するように、複数枚の溶接金網を重畳させる際に各溶接金網の嵩高をより小さくすることができる。
図16及び図17は、本スペーサSP4を予め取り付けた一の溶接金網を2枚の他の溶接金網で挟持した状態を示す部分側面図であり、図18は図16に示した3枚の溶接金網及びスペーサSP4の平面図、図19は図17に示した3枚の溶接金網及びスペーサSP4の平面図である。図17と図18とでは、重畳させる溶接金網の上下を異ならせてある。なお、これらの図中、図15に示した部分に対応する部分には同じ番号が付してある。
図16及び図18に示したように、スペーサSP4の対をなす固定部11e,11e,11e,11eに一の溶接金網WMの枡目Mを構成する相隣る縦条材W1,W1を内嵌させ、当該スペーサSP4を一の溶接金網WMに予め取り付けておく。このとき、前同様、一の溶接金網WMの横条材W2,W2,…は縦条材W1,W1の上側に位置している。
次に、一の溶接金網WMの下側に他の溶接金網WMを、当該溶接金網WMの横条材W2(W2,W2,…)が縦条材W1,W1(W1,W1,…)の下側に位置するように配設し、その上に前記一の溶接金網WMを、スペーサSP4の本体11a,11aが他の溶接金網WMの縦条材W1,W1,…及び横条材W2(W2,…)で形成される枡目Mの中に嵌入するとともに、当該枡目Mを構成する一方の縦条材W1がスペーサSP4の一方の脇部11g内に嵌入するように、重畳させる。
このとき、図16に示したように、他の溶接金網WMの縦条材W1,W1,…と一の溶接金網WMの縦条材W1,W1,…とが略同じ高さ位置であり、他の溶接金網WMと一の溶接金網WMとの間の嵩高が可及的に小さくなっている。
次に、一の溶接金網WMの上に更に他の溶接金網WMを、更に他の溶接金網WMの横条材W2,W2,…が縦条材W1,W1,…の下側に位置する姿勢で、更に他の溶接金網WMの縦条材W1,W1,…及び横条材W2(W2,…)で形成される枡目Mの中にスペーサSP4の本体11a,11aが嵌入するように、重畳させる。このとき、図17に示した如く、更に他の溶接金網WMの横条材W2(W2,…)と一の溶接金網WMの横条材W2(W2,…)とが同じ高さ位置になるが、両者が当接しないように、更に他の溶接金網WMの横方向の位置を調整する。
これによって、更に他の溶接金網WMの横条材W2(W2,…)と一の溶接金網WMの横条材W2(W2,…)とが略同じ高さ位置であり、更に他の溶接金網WMと一の溶接金網WMとの間の嵩高が可及的に小さくなっている。
このとき、図18に示した如く、更に他の溶接金網WMの枡目Mと、一の溶接金網WMの枡目Mと他の溶接金網WMの枡目Mとが相互に重畳して相対的に小さいサイズの重畳枡目MMが形成されるが、かかる重畳枡目MMの中に、スペーサSP4の第1フレーム部材11,11の本体11a,11aが嵌入しており、3枚の溶接金網WM,WM,WMを互いに重畳させる際にスペーサSP4が邪魔をしないようになっている。
一方、図17及び図19に示したように、スペーサSP4の対をなす固定部11e,11e,11e,11eに一の溶接金網WMの枡目Mを構成する相隣る縦条材W1,W1を内嵌させ、当該スペーサSP4を一の溶接金網WMに予め取り付けておく。このとき、前同様、一の溶接金網WMの横条材W2,W2,…は縦条材W1,W1の上側に位置している。
次に、一の溶接金網WMの下側に他の溶接金網WMを、当該溶接金網WMの横条材W2(W2,W2,…)が縦条材W1,W1(W1,W1,…)の上側に位置するように配設し、その上に前記一の溶接金網WMを、スペーサSP4の本体11a,11aが他の溶接金網WMの縦条材W1,W1,…及び横条材W2(W2,…)で形成される枡目Mの中に嵌入するとともに、当該枡目Mを構成する縦条材W1,W1がスペーサSP4の第2フレーム部材12,12と同じ高さ位置であって、互いに重ならない位置になるように、重畳させる。
このとき、図17に示したように、他の溶接金網WMの縦条材W1,W1,…とスペーサSP4の第2フレーム部材12,12とが略同じ高さ位置であり、他の溶接金網WMとスペーサSP4との間の嵩高が可及的に小さくなっている。
次に、一の溶接金網WMの上に更に他の溶接金網WMを、更に他の溶接金網WMの横条材W2,W2,…が縦条材W1,W1,…の上側に位置する姿勢で、更に他の溶接金網WMの縦条材W1,W1,…及び横条材W2(W2,…)で形成される枡目Mの中にスペーサSP4の本体11a,11aが嵌入するように、重畳させる。
このとき、図17及び図19に示した如く、更に他の溶接金網WMの枡目Mを構成する一方の縦条材W1がスペーサSP4の一側側のアーム部11d,11dを構成する第3部分11d3,11d3上に載置されるように、更に他の溶接金網WMの横方向の位置を調整する。
これによって、更に他の溶接金網WMの横条材W2(W2,…)と一の溶接金網WMの横条材W2(W2,…)とが略同じ高さ位置であり、更に他の溶接金網WMと一の溶接金網WMとの間の嵩高が可及的に小さくなっている。
なお、本実施の形態では、第1フレーム部材11及び第2フレーム部材12を棒状材で形成した場合について示したが、本発明はこれに限らず、図1に示した如く、第1フレーム部材11B及び第2フレーム部材12Bを板材で形成してもよい。かかる場合、第1フレーム部材11B及び第2フレーム部材12Bを成形又は打ち抜き加工等によって廉価に製造することができるため、部品コストを可及的に低減することができる。
同様に、図5から図8に示した溶接金網(格子状体)WM1に組み込まれたスペーサ部SP1にあっても、第1フレーム部材111,111及び第2フレーム部材112,112を棒状材で形成した場合について示したが、本発明はこれに限らず、第1フレーム部材及び第2フレーム部材を板材で形成してもよいことはいうまでもない。
なお、以上説明した各スペーサSP、SP1〜SP4は溶接金網以外にも、網状のフェンスといったように、適宜距離を隔てて平行に配した複数の縦条材と、各縦条材で形成される平面の一面に、各縦条材と交差する様態で、適宜距離を隔てて平行に配した複数の横条材とが交差する部分を溶接又は接着等によって接合してなる他の格子状体にも適用できることは言うまでもない。
11 第1フレーム部材
11a 本体
11b 当接部
11c 立上り部
11d アーム部
11d1 第1部分
11d2 第2部分(傾斜部)
11d3 第3部分
11e 固定部
12 第2フレーム部材
111 第1フレーム部材
111a 本体
111b 当接部
111c 立上り部
111d アーム部
112 第2フレーム部材
SP スペーサ
SP1 スペーサ
SP2 スペーサ
SP3 スペーサ
SP4 スペーサ
sp1 スペーサ部
WM 溶接金網(格子状体)
WM1 溶接金網(格子状体)
wm 金網本体(格子状本体)
W1 縦条材
W2 横条材
M 枡目

Claims (3)

  1. 適宜距離を隔てて平行に配した複数の縦条材と、各縦条材で形成される平面の一面に、各縦条材と交差する様態で、適宜距離を隔てて平行に配した複数の横条材とが交差する部分を接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状本体と、
    適宜の枡目に対応して設けられ、格子状本体が施工される施工対象面と格子状本体との間に間隙を形成するためのスペーサ部とを備え、
    該スペーサ部は、前記格子状本体の枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材と、両第1フレーム部材の間に架設した一対の第2フレーム部材とを備え、
    前記第1フレーム部材及び/又は第2フレーム部材には、前記施工対象面に当接して、当該格子状本体を施工対象面から離隔した高さ位置に担持する担持部が設けてあり、
    両第1フレーム部材の両端部及び対応する両第2フレーム部材の両端部にて前記枡目を構成する両縦条材及び両横条材を挟持させることによって、前記格子状本体にスペーサ部を組み込ませてある
    ことを特徴とする格子状体。
  2. 適宜距離を隔てて平行に配した複数の縦条材と、各縦条材で形成される平面の一面に、各縦条材と交差する様態で、適宜距離を隔てて平行に配した複数の横条材とが交差する部分を接合してなり、各縦条材及び各横条材にて形成された複数の枡目を有する格子状本体と、
    適宜の枡目に対応して設けられ、格子状本体が施工される施工対象面と格子状本体との間に間隙を形成するためのスペーサ部とを備え、
    前記スペーサ部は、前記枡目の寸法に応じた距離を隔てて互いに平行に配した少なくとも一対の第1フレーム部材と、両第1フレーム部材の間に架設した一対の第2フレーム部材とを備え、
    前記第1フレーム部材は、前記施工対象面に当接させる当接部と、該当接部の両端部をそれぞれ立ち上げてなる立上り部と、両立上り部の両端部に互いに離隔する方向へ延設したアーム部とを具備し、
    両第1フレーム部材の両アーム部はそれぞれ前記枡目を構成する両縦条材又は両横条材の周面であって前記平面の一面側の部分に当接させ、両第2フレーム部材の両端部はそれぞれ前記枡目を構成する両横条材又は両縦条材の周面であって前記平面の他面側の部分に当接させてあり、両アーム部及び両第2フレーム部材によって前記枡目を構成する両縦条材及び両横条材を挟持させてある
    ことを特徴とする格子状体。
  3. 前記両第1フレーム部材の間の外寸は、前記格子状本体の枡目を構成する両縦条材の間の内寸又は両横条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてあり、前記両第2フレーム部材の間の外寸は、前記格子状本体の枡目を構成する両横条材の間の内寸又は両縦条材の間の内寸より僅かに小さい値になしてある請求項1又は2記載の格子状体。
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