JP6700173B2 - ターゲット検出方法及びシステム - Google Patents

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Description

本発明は、一般にバイオアナリシス、及び検出及びスクリーニング方法に関するものである。特に、別の実施形態で本発明は、液滴マイクロ流体システム、或いはエマルション化剤を、センサー或いはセンシングシステム、アプタマー、或いはDNAザイム(DNAzyme)と統合して用いる生物学的、生理学的或いは病理学的マーカー、或いは単一分子、或いは単一細胞を検出する高処理能力、多重システム或いは方法を提供する。別の実施形態で、このセンサー或いはセンシングシステムは、核酸ベース、抗体ベース、酵素ベース、或いは化学薬剤ベースのセンサー或いはセンシングシステムである。別の実施形態で、本発明は、迅速かつ高感度蛍光検出システム、特に液滴(droplet(小滴))或いはエマルションシステムを、3D粒子ディテクター(chemical based)を含むディテクターシステムと統合して用いる生物学的、生理学的或いは病理学的マーカー、或いは単一分子、或いは単一細胞を検出する方法を提供する。別の実施形態で、本発明は、オリゴ核酸及びペプチドアプタマー(peptide aptamers)のようなアプタマー、及び関連した、例えばアプタマーベースの小分子及び生体分子を高処理能でスクリーニングする方法、センサー及び治療を提供する。
ゲノミクス、プロテオミクス(proteomics)、セロミクス(cellomics)及びメタボロミクス(metabolomics)における最近の進歩は、種々の生物学的プロセスを調整する生物学及び化学化合物の大きなライブラリを、我々に与えている。その開発は、生物学的ターゲットに対し活性な化合物を見つけるのに、何百万もの生化学的、遺伝学的或いは薬学的なアッセイが平行して行われ、分析されていて、高処理能分析/スクリーニングの必要性があった。さらに、これらのマーカーを分析、検出、識別及び定量することは、生物学と病理学を研究し、かつ新しい診断学及び治療学を開発する強力な新しい手段となっている。
例えば、分子、癌細胞のような細胞など多くの生物学的及び疾病マーカーは、生体サンプル中に低い濃度で存在していて、生物学及び病理学のプロセスでは重要な役割を果たしている。この低濃度のマーカーを、迅速かつ選択的に検出できることは、新しい生物学を解明するに、或いは疾病や異常をモニターし検出するに、そして新しい治療法を開発するに、極めて重要である。
癌、アルツハイマー病(AD)及び他の疾病及び体の調子を、何らかの徴候が出る前にスクリーニング及びモニターする早期の識別は、これらの疾病を有効に抑え、処理し、そして根絶する上で強力かつしばしば必要なステップであることが分った。従来の画像ツール(例えば、コンピューター断層撮影(CT)はスキャン及び磁気共鳴画像(MRI))及び生検分析は、残念なことに、日常の疾病スクリーニングには、複雑かつ高価及び/又は侵襲的である。最も重要なことは、これらは、特に、疾病を初期段階で識別する感度と特異性に欠けている。それ故に、最近の努力は、生体サンプル〔例えば、疾病を正常サンプルから区別する血液、尿、唾液、涙、及び脳脊髄液(CSF)〕に存在する特定の分子バイオマーカー(例えば、核酸及び蛋白質)及び細胞マーカー(例えば、癌細胞)をターゲットとするアッセイの開発に向けられている。
残念にも、疾病バイオマーカーを見出し、それらを臨床のアッセイに翻訳するのは、大きな挑戦であることが分った。先ず、高度で金のかかるゲノムとプロテオミクス技術(例えば、配列決定、質量分析(MS)、生命情報科学)の進歩にも拘わらず、信頼できる疾病バイオマーカーは見出されていない。これらの技術は、誤りである割合が高いこと、及び正常サンプルと疾病サンプルとの間の違いが僅かで、疾病サンプル中にバイオマーカーの不均一性があることによって使用上限界がある。単一バイオマーカーは、有用な診断に必要な感度と特異性に欠けていることは広く認められている。さらに、バイオマーカーで識別されるとしても、さらに、次の過程である臨床でのアッセイ開発は、時間を要し、高価でかつしばしば実行不可能である。例えば、前立腺癌のバイオマーカーとして前立腺特異抗原(PSA)を検出するELISアッセイの開発をしたいとしとも、PSA抗体が、既に十分な特異性と選択性をもって存在しなければならない。これは、多数のバイオマーカーアッセイが要求されるとき、特に問題となる。
バイオマーカーによる敏感、迅速かつ高い処理能力での識別と検出が必要となる別の重要な領域は、病原体(例えば、結核(TB)、ウィルス(例えば、HIV)、及びマラリアのような寄生生物バクテリア)による感染症である。例えば、細菌感染症は、主要健康問題であると共に、死亡率が30〜40%で、毎年世界的に1800万人、米国で70万人以上が感染する敗血症の主な原因でもある。敗血症及びその他攻撃的な細菌感染症は、お金のかかる集中治療室で管理され、ヘルスケア負担、経済的負担、さらに社会的負担が大きくなっている。例えば、米国内で1人の敗血症患者は、入院中に凡そ25,000USドルを要し、これは、年に170億ドルに相当している。特に、抗菌剤耐性は、米国内と世界的にみても、大きな問題となりつつある。疾病管理予防センター(CDC)によれば、毎年200万人以上の人が、抗菌剤耐性によって感染し、死者が23,000人を越えている。抗菌剤耐性に関連した攻撃的な細菌感染症は、しばしば、集中治療室(ICU)内で管理され、関連コストが高くなり、大きな健康管理上の負担、経済的負担、さらに社会的負担となっている。抗生物質の慎重な使用のための同盟(APUA)は、抗菌剤耐性による感染は、米国のヘルスケアシステムに毎年200億ドル以上のコストを要すると推定している。
血液感染が高死亡率であるのは、バクテリアの診断とその治療のプロセスが、非効率的で時間のかかるプロセスであることと関係している。患者が感染しているバクテリアを効果的に検出しかつ日常的にモニタリングして、初期段階で疾病を診断することが、その生存率に深く影響しているのは広く認識されている。不運にも、血液培養、血液中のバクテリアを識別する黄金律は、結果を得るに数日を要している。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のような新しい分子診断方法は、アッセイ時間を数時間にすることができるが、血液中の低濃度バクテリア(1〜100コロニー−形成ユニット(CFU)/mL)を検出するに充分な感度がない。重要なのは、PCRベースの方法は、増幅反応があるために、核酸の溶解や分離のようなサンプル処理が必要なことである。さらに、これらの技術は全て、複雑、高価であり、それ故に、患者体内のバクテリアを通常にモニタリングするに適していない。そこで、血液中のバクテリアを、迅速かつ敏感に識別し、これにより血液感染に関連した死亡率を下げ、医療コストを著しく少なくするシンプルな方法が必要とされている。
マイクロ流体システム(microfluidic system)は、最近、生物学的及び化学的な適用に、広い範囲の実験が行われる有望なプラットフォームとして現れた。マイクロ流体ベースの方法は、従来の高処理能スクリーニング方法に比べて、いくつかの利点がある。これらの利点としては、試薬の消失が無視できる程度である、高価な生物学試薬の消費が少ない、構築コストが低い、分析時間が短い、及び単一チップ上に種々の機能的成分を統合する能力がある、などがある。
特に、液滴ベースのマイクロ流体システムの開発は、特に高い処理能力の生物学的分析には有望な機会を与えている。これらのシステムで、ナノ−からピコ−容量のマイクロ液滴は、キロヘルツ振動数で生成でき、それぞれの液滴は、「試験管」として機能している。それぞれの液滴が小容積であるので、蛋白質−蛋白質の相互作用或いはDNA交雑、及び細胞−薬剤或いは細胞−細胞の相互作用のような生体分子間の反応は、96マイクロウエル・プレートベースの酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)のような従来の方法に比べて10倍の少量を用いて行うことができる。さらに、ターゲットの液滴閉じこみ、例えば、細胞とその周囲環境を小容量に閉じ込めることは、分泌されたマーカーを分析し、単一細胞を検出及び選別する“マーカー”として使用することができるようになる。対照的に、既存の技術、例えばELISAは、典型的に分泌された蛋白質をバルクで測定し、したがって単一細胞レベルでの重要なダイナミックな情報を逃している。蛍光活性化細胞選別(FACS)は、細胞選別に、分泌されたマーカーでなく、細胞表面及び細胞内マーカーに依っている。さらに、液滴ベースのマイクロ流体システムは、連続的なマイクロ流体システムに比べて、チャンネル壁で試薬の相互作用を小さくし、サンプルの分散を抑えるといったさらなる利点が加わる。さらに、それは、液滴の生成、結合、選別、インキュベーション及び分析といった各液滴の独立したコントロールが、短時間でできるようになる。
別の実施形態で、本発明は、ターゲット;ターゲット分子;ウィルス;生物学的マーカー、生理学的マーカー、或いは病理学的マーカー;単一分子;或いは単一細胞或いは細胞由来粒子、例えば、単一病原体、寄生生物((寄生虫)parasite)、バクテリア細胞、ウィルス或いは真菌類を、液滴或いはエマルションベースマイクロ流体システム、3D粒子ディテクター及び/又は3D粒子カウンテイングシステム、或いは乳化剤に、小分子、生体分子、アプタマー、DNAザイム、核酸、蛋白質、ペプチド、酵素、抗体、或いは化学薬剤或いは小分子を使用するアッセイ、センサー或いはセンシングシステムを統合使用して検出、識別及び/又は定量する高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法を提供する。
(a)ターゲット、ターゲット分子或いは細胞、核酸、蛋白質、ペプチド、ウィルス〔例えば、HIVのようなレンチウィルス、エボラウィルス疾病(EVD)〕、細胞由来の粒子或いは細胞に特異的に結合できる、或いはこれらを直接或いは間接に検出でき、細胞が、任意にバクテリア細胞(任意に、マイコバクテリウム・ツベルクローシスのような)、寄生生物細胞或いは真菌類細胞、或いは、細胞が、任意に哺乳類動物細胞或いはヒト細胞であるアッセイ、センサー、ディテクター、或いはセンシングシステムを用意する。
ここで、アッセイ、センサー、ディテクター、或いはセンシングシステムは、任意に、アプタマー、DNAザイム(デオキシリボザイム、DNA酵素或いは触媒的DNAとも呼ばれる)、核酸、蛋白質、ペプチド、酵素、抗体、或いは化学薬剤或いは小分子であり、単一核酸分子増幅は、任意に、指数関数的増幅反応(EXPAR)、ローリングサークル増幅(RCA)、或いはアプタマー阻止剤−DNA−酵素(IDE)、或いはアプタマー−IDEシステムである。
ターゲットは、増幅されたターゲットで、任意に、ローリングサークル増幅(RCA)或いはEXPARを用いて増幅された核酸ターゲットである。
ここで、ターゲット分子、ウィルス、細胞由来の粒子或いは細胞に特異的に結合、或いはアッセイ、センサー、検出或いはセンシングシステムによるこれらの直接或いは間接の検出は、任意に、蛍光体シグナル或いは蛍光からなる検出可能シグナルを発生させ、或いは生成させる。
任意に、核酸、アプタマー、アプタマー−IDEシステム、或いはDNAザイムは、単一リボヌクレオチド結合でDNA−RNAキメラ基質を開裂するRNA−開裂DNAモチーフである。
リボヌクレオチド開裂サイトは、蛍光体とクェンチャーに隣接している。ターゲット分子、ウィルス、細胞由来の粒子或いは細胞に対する核酸、アプタマー、或いはDNAザイムの特異的な結合は、リボヌクレオチド開裂サイトの開裂を起し、蛍光体或いは蛍光アクチベーターからクェンチャーを放出させる。ここで、蛍光アクチベーターは、任意に、活性形にあるとき、蛍光シグナルのような検出可能なシグナルを発生する酵素である。
センサー或いはセンシングシステムは、任意に、アプタマー、DNAザイム、図47に記載した構造であるアプタマー阻止剤−DNA−酵素(IDE)分子複合体(アプタマー−IDEシステムとも呼ばれる)であり、IDE分子複合体の酵素は、活性なとき(例えば、阻止剤の影響下にない)、阻止されていないときに蛍光シグナルのような検出可能なシグナルを生成することができる。IDE分子複合体の酵素は、IDE分子複合体の阻止剤によって阻止され、IDE分子複合体がターゲットに結合しない、そして、DE分子複合体のアプタマーがそのターゲットと結合すると、IDE分子複合体の阻止剤が、酵素から離れて除かれ、或いは不活性化されて、酵素が活性化されて検出できるシグナル、例えば蛍光を生成する。
アッセイ、センサー、検出或いはセンシングシステムは、任意に、核酸ベース、抗体ベース、蛋白質ベース、ペプチドベース、酵素ベース、或いは化学薬剤ベース、或いは小分子ベース、のアッセイ、センサー、検出或いはセンシングシステム、或いはこれらの組合せである。
ここで、アッセイ、センサー、検出或いはセンシングシステムの、ターゲットに対する特異的な結合は、増幅ベース、或いは非増幅ベースの蛍光シグナルを発生させる。
ターゲット分子(任意に、精製された或いは複合体のターゲット)は、核酸、ペプチド、或いは化学薬剤ライブラリからスクリーニングされ、選択され及び/分離されることができる。
ターゲット分子は、任意に、核酸或いはポリペプチドであり、ポリペプチドは、任意に、疾病或いは体調の診断、すなわち細胞表面マーカーであり、或いは酵素であり、酵素は、任意に、特定疾病を検出するためのマーカー、或いは一種のマーカーである。酵素は、任意に、カルバペネマーゼ(carbapenemase)のようなベータ−ラクタマーゼ(beta−lactamase)で、任意に、拡張スペクトル・ベータ−ラクタマーゼ(ESBL)が作るエンテロバクテリアシエ(Enterobacteriaceae)及びカルバペネマーゼ耐性エンテロバクテリアシエ、TB及び他の菌剤耐性病原体の検出用のものである。
任意に、ターゲット分子、ウィルス、細胞由来の粒子或いは細胞或いはバクテリア、寄生生物或いは真菌類は、生物学的マーカー、生理学的マーカー、或いは病理学的マーカーの1つ或いは複数であり、或いは、単一或いは複数の分子、単一細胞或いは複数の細胞、ウィルス、細胞由来の粒子或いは分子の1つ或いは複数である。
(b)複数の液滴或いはマイクロ液滴、エマルションを用意する。ここで、液滴或いはマイクロ液滴、エマルションは、任意に、液滴マイクロ流体システム或いはマイクロ液滴操作アッセイ或いは装置、或いは乳化剤、或いは等価な装置或いはシステムによって生成される。
液滴サイズは、任意に、直径が凡そ5〜50μmで、1〜300μm、或いは凡そ10〜100μmの範囲であることができ、任意に、ラベルを付け、或いは染色される、
ここで、ターゲット或いは増幅されたターゲットは、任意に、色素、ナノ粒子、ビーズ、或いは等価物、或いはこれらの組合せでラベル付け、或いは染色される。
そして、粒子或いはナノ粒子内部にターゲットがある複数の液滴或いはナノ液滴を用意する。
(c)任意に、生体サンプル或いは周囲環境サンプルであるサンプルを用意する。
また、サンプルは、任意に、ターゲットであり、或いは検出されるターゲットを含んで懸濁されている。
そして、ターゲットは、任意に、ターゲット分子、核酸、蛋白質、ペプチド、ウィルス、細胞由来の粒子或いは細胞であり、細胞は、任意に、バクテリア細胞、寄生生物細胞或いは真菌類細胞であり、或いは、細胞は、任意に、哺乳類動物細胞或いはヒト細胞である。
(d)サンプル(ターゲットを含む、或いはターゲットからなる)を、任意に、アッセイ、センサー、検出或いはセンシングシステムと共にカプセル化或いはマイクロカプセル化する。
そして、ターゲット或いはサンプルを、任意に、複数の粒子或いはナノ粒子と共に、或いはそれらの中に、カプセル化或いはマイクロカプセル化する。
カプセル化或いはマイクロカプセル化は、任意に、複数の液滴或いはマイクロ液滴、或いはエマルションの中にカプセル化或いはマイクロカプセル化する。
そして、ターゲット検出或いはセンシングシステムは、任意に、アプタマー−IDEシステムであり、アプタマー−IDEシステムが、任意に、酵素、或いは酵素の組合せであるとき、相互作用或いは処理により蛍光シグナルのような検出できるシグナルを生成することができる。検出或いはセンシングシステムのカプセル化或いはマイクロカプセル化は、基質をカプセル化或いはマイクロカプセル化し、検出できるシグナルが、酵素によって活性化される。
カプセル化或いはマイクロカプセル化されるサンプル或いはターゲットの処理或いは作成、或いはカプセル化或いはマイクロカプセル化されるサンプルを含むカプセル化或いはマイクロカプセル化される液滴或いはマイクロ液滴の処理或いは作成は、任意に、液滴マイクロ流体システム或いはマイクロ液滴操作装置の使用、或いは高処理能の液滴ジェネレーターの使用、或いは256チャンネル・カートリッジシステムの使用、或いは乳化剤の使用である。
ターゲット或いは増幅されたターゲットのラベル付け或いは染色は、任意に、色素、ナノ粒子、ビーズ、或いはそれの等価物、或いはこれらの組合せを用いる。
(e)任意に、蛍光シグナル或いは蛍光、或いは色素、ナノ粒子、ビーズ、或いは等価物、或いはそれの組合せでなる検出できるシグナルの存在を検出する。
検出できるシグナルの存在を検出、認識/定量は、エマルション化された、カプセル化或いはマイクロカプセル化されたサンプル中で、或いは液滴或いはマイクロ液滴中で、或いは粒子或いはナノ粒子中で行う。
検出できるシグナルの検出は、ターゲット分子、ウィルス、細胞由来の粒子或いは細胞を検出、認識及び/又は定量することである。ここで、細胞は、任意に、哺乳類動物細胞、ヒト細胞、バクテリア細胞、寄生生物細胞、真菌類細胞である。
蛍光シグナル或いは蛍光の検出は、任意に、カプセル化或いはマイクロカプセル化されたサンプル、或いは液滴或いはマイクロ液滴、或いはエマルション、或いは粒子或いはナノ粒子中で行われ、サンプル中にターゲット分子、ウィルス、細胞由来の粒子、細胞、寄生生物、真菌類、或いは哺乳類動物細胞或いはヒト細胞の存在を示している。
ターゲット分子、ウィルス、細胞由来の粒子或いは細胞の検出及び/又は定量は、任意に、3D粒子ディテクター或いは3D粒子カウンテイングシステムの使用である。
別の実施形態で、検出されたターゲットは、液滴或いはマイクロ液滴の中、或いはエマルションの中で、カプセル化(或いは、マイクロカプセル化)され、或いは粒子或いはナノ粒子と関係し、或いは、その内部にある。また、別に、ターゲット(液滴或いはマイクロ液滴に加え、例えば、ビーズ、ナノ粒子、増幅された核酸、阻止剤−DNA−酵素(IDE)分子複合体、及び等価物)は、例えば、図8に説明したような3D粒子ディテクター、3D粒子カウンティングシステム、或いは等価なシステムで直接に検出及び/又はカウントされる。
別の実施形態で、細胞が、哺乳類動物細胞、ヒト細胞、循環腫瘍細胞、循環メラノーマ細胞、或いはバクテリア細胞である。
別の実施形態で、液滴エマルションマイクロ流体システムが、(a)直径が凡そ1〜300μm、或いは10〜100μmの間であるピコリットル液滴、及び/又は(b)混ざらないキャリアーオイル中での単分散で、ピコリットルサイズ流体液滴である。
別の実施形態で、生物学的サンプルが、患者からの生体組織、血液、血清、唾液、涙、尿或いはCSF、或いは食品、水、土、或いは空気源から得られたサンプルである。
別の実施形態で、ターゲット分子は、核酸、核酸点変異体、或いは単一ヌクレオチドの多型(SNP)、マイクロRNA(miRNA)或いは小阻止性RNA(siRNA)であり、或いはターゲット分子は、蛋白質、脂質、炭水化物、ポリサッカライド、小分子或いは金属錯体である。
別の実施形態で、ターゲット分子は、ポリペプチド或いは核酸、ポリペプチド或いは核酸点変異体、或いは単一ヌクレオチドの多型(SNP)、細胞表面マーカー(特定の細胞タイプ、癌タイプ、表現型を検出スルマーカー)、或いは核酸疾病(例えば、糖尿病、アルツハイマー病、及び同種のもの)或いは癌マーカー、任意に乳癌バイオマーカーがある。ターゲット分子の検出は、任意に、疾病(例えば、糖尿病、アルツハイマー病、及びその他同種のもの)或いは癌(例えば、前立腺癌、メラノーマ、乳癌であり、任意に、ターゲットは、前立腺特異抗原(PSA)である)の診断であり、或いは日常の疾病或いは癌のスクリーニングに、初期段階疾病或いは癌の診断及び/又は経過の見通しに、疾病或いは癌の進行及び/又は再発のモニタリングに、及び/又は薬剤有効性及び安全性のモニターに使用される、
別の実施形態で、蛍光体はフルオレセイン−dTであり、クェンチャーはダブシル−dT(商品名)(Dabcyl−dT);及び/又は蛍光共鳴エネルギートランスファー(FRET)色素ペア;及び/又はターゲット−結合色素である。
別の実施形態で、蛍光は、APD(フォトン・アバランシェ・ダイオード)、PMT(光増倍管)、EMCCD(電子増倍電荷結合素子)、或いはMCP(マイクロチャンネルプレート)、或いは他の等価物により、任意に、高処理能マナーで検出される。
別の実施形態で、アプタマーは、オリゴヌクレオチド、核酸、或いはペプチドアプタマー;特に、アプタマーは、細胞分化を特定の細胞系譜に特異的に調節する、或いはダウンストリームのシグナル通路に直接連結する。
別の実施形態で、アプタマーは、アゴニスト或いはアンタゴニストとしてターゲットに結合する、或いはセンサーとしての蛍光シグナル出す。
別の実施形態で、センサーは、リー(Li)らの文献〔Li et al.(2013),J.Am.Chem.Soc.2013,135,2443−2446〕に記載されたようなDNA鎖置換方策、或いは等価物;或いは近接ライゲーションアッセイ、或いはリー(Li)らの文献〔Li et al.(2012),Angew.Chem.,Int.Ed.51,9317;或いは、Zhang(2012),Anal.Chem.84:877.〕に記載されたような結合誘導DNAアセンブリアッセイである。
別の実施形態で、センサーは、発蛍光(蛍光発生)基質或いはプローブ、或いはターゲットに結合して蛍光を出す等価物である。
別の実施形態で、本発明の高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法は、さらに、ターゲット、例えば、1つ或いは複数の生物学的マーカー、生理学的マーカー、或いは病理学的マーカー、或いは単一分子或いは単一細胞を、3D粒子ディテクター、或いは3D粒子カウンテイングシステム、或いは等価のシステムの使用を含んだ統合して、検出及び/又は定量する。別の実施形態で、検出されるターゲットは、液滴或いはマイクロ液滴中にカプセル化或いはマイクロカプセル化される、或いは別に、ターゲットは、3D粒子ディテクター、或いは3D粒子カウンテイングシステム、或いは等価のシステムにより、直接検出及び/又は計数される。別の実施形態で、本発明の高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法は、DNA−ビーズ或いはDNA−ビーズ液滴ライブラリ、或いは、例えば、疾病或いは癌細胞、或いは疾病、或いは細胞マーカー、例えば核酸或いはポリペプチド、例えばメンブレン、マーカーの対象のターゲットに結合する分子のFACSベース・スクリーニングの使用を含んでいる。
別の実施形態で、高処理能、多重システムは、望ましい携行性(例えば、バックパックとしてパッケージされている)、自動化液体ハンドリング(例えば、液滴発生と自動サンプリング)、ダイオードレーザー(光源)、APD(ディテクター)、操作〔ヴィンチ(vinci)、ISS Inc.)〕及び/又はデータ解析のソフトウェア(SimFCS)、ディスプレーのである電子部品を3D粒子カウンテイングシステムと統合、の1つ或いはいずれかであり、例えば、図32と33及び40に説明したように、本発明の典型的なポータブルシステムのデザインは、マイクロカプセル化装置と3D粒子カウンテイングシステムとの統合である、
別の実施形態で、本発明の高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法は、さらに、多数のタイプのターゲットを、多重に、かつ迅速に同時に検出できる廃棄可能なマイクロ流体“カートリッジ”を有し、任意に、前記高処理能、多重システム或いは装置は、完全自動化され、或いはオール−イン−ワンシステムに構築され、或いはモジュラー部品を備え、或いは電子装置、例えば、図32、33及び40に説明したようなポイント−オブ−ケア適用のポータブル装置、例えばスマートフォン及び/又はブルートゥース(登録商標)に連結される。
別の実施形態で、本発明の高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法は、アッセイ、センサー、或いはセンサーシステムが、核酸ベースアッセイ;抗体ベースアッセイ;酵素ベースアッセイ;化学薬剤ベースアッセイ;核酸ベースアッセイ;交雑;分子指標;アプタマー;DNAザイム;リアルタイム蛍光センサー;抗体ベースアッセイ;ELISA;サンドイッチベースアッセイ;免疫染色アッセイ;抗体捕捉アッセイ;第2抗体増幅アッセイ;近接ライゲーションベースアッセイ;酵素ベースアッセイ;PCR、RT−PCR、RCA、ループ媒介等温増幅(loop−mediated isothermal amplification:LAMP)、ニッキング、鎖置換及び/又は指数関数的等温増幅;或いはそれらの任意の組合せである。
この高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法は、液滴を使用せずに低濃度のターゲットを検出する。
核酸ターゲットは、任意に、色素プローブ或いはナノ粒子により染色され、任意に、3D粒子カウンターによって測定されるシグナル増幅プロセス、ローリングサークル増幅(RCA)を用いて検出される。
別の実施形態で、本発明の高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法は、カプセル化或いはマイクロカプセル化されたエマルション或いは液滴は、乳化剤の使用により、或いは液滴ベースのマイクロ流体により作られる;或いは、エマルション或いは液滴は、ウォーター−イン−オイル−イン−ウォーター(W/O/W)のダブルエマルション仕様、或いはエマルション或いは液滴が、液体の液滴、任意に、アガロース或いはPEGからなる液体の液滴であり、或いは、任意に、液滴は、ゲル化或いは固化させて液滴粒子を形成する。
そして、液滴は、凡そ10nm〜100μmのサイズ範囲であり、任意に、液滴は、単分散或いは多分散しており、また、任意に、液滴は、加熱或いは冷却され(例えば、PCRのために)、併合され、分割され、選別され、及び/又は長期の貯蔵に備える。
エマルション或いは液滴、任意に、蛍光のエマルション或いは液滴は、ターゲットを含んでいて、光学ピンセット、光学トラップ、光学格子、勾配遠心分離、或いは任意の組合せ、或いはこれらの等価物を任意に使用して、3D粒子カウンテイングシステムに選別される。これにより、選別されたターゲットが、さらに処理、分析することができる。
液滴は、従来のIDオンチップ、すなわち2D解析によって、或いは3D粒子カウンターによって解析される、
別の実施形態で、本発明の高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法は、細胞由来の粒子は、エキソソーム(exosome)、マイクロベシクル(microvesicle)、アポトーシス小体、或いはそれらの任意の組合せであり、或いは、ターゲット分子が、核酸、蛋白質、ペプチド、炭水化物、脂質、小分子、或いは金属イオンである。
別の実施形態で、本発明は、特定ターゲットを高処理能に検出する酵素ベースターゲット検出システムを識別及び分離する方法を提供する。この酵素ベースターゲット検出システムの識別及び分離方法は、以下でなっている。
(a)1つの特定ターゲット或いは複数の特定ターゲットを結合して、検出するようにデザインされた酵素ベースターゲット検出システム分子のライブラリを提供する。ターゲットは、酵素ベースターゲット検出システムが検出するようにデザインされ、基質は、検出できる()部分を有している。酵素ベースターゲット検出システムがこのターゲットに結合していないときには、酵素は不活性である。酵素ベースターゲット検出システムがこの特定ターゲットに結合しているときには、酵素は基質上で活性化され、検出可能なシグナルを生成する。生成した検出可能なシグナルは、任意に、蛍光シグナルである。酵素ベースターゲット検出システムは、任意に、図47或いは図51Aに描いたようなアプタマー阻止剤−DNA酵素(IDE)システム分子である。酵素ベースターゲット検出システムは、任意に、図50に描いたような核酸イニシエーター誘起のシグナル増幅カスケードである、
(b)混ざらない(immiscible)キャリアーオイル液体中で、サンプル、酵素ベースターゲット検出システム及び基質をカプセル化し、複数の液滴を形成させる、個々の液滴は、複数のサンプル、酵素ベースのターゲット検出システム及び基質を含んでおり、カプセル化は、サンプル、酵素ベースのターゲット検出システム及び基質を、オイル流にポンプで送ることであり、そして、複数の液滴は、任意に、ピコリットル−サイズの液滴である。
(c)(b)で生成した複数の液滴を、ソーターを通し、検出できるシグナルを持っている液滴を別のチャンネルに向わせ、そこで選別された液滴が溶解或いは破壊され、希釈され、追加で加えられたターゲット及び基質と共に再カプセル化される。このとき、1つの液滴の中に1つ以上の基質とターゲットあるようにして、液滴当たり約1つの酵素ベースターゲット検出システム分子がある濃度とする。ここで、選別された液滴は、任意に、光学ピンセット、光学トラップ、光学格子、勾配遠心分離、或いは任意の組合せ、或いはそれらの等価物を用いて、溶解される或いは破壊される。生成された検出できるシグナルは、任意に、蛍光シグナルをであり、前記ソーターは、FACSである。また、生成された検出できるシグナルは、任意に、蛍光シグナルをであり、前記ソーターは、マイクロ流体装置である。
(d)検出できるシグナルを持つ液滴を、離れたチャンネルに選別し、これにより、酵素ベースのターゲット検出システム或いは分子を識別及び分離して、特定ターゲットを高処理検出する。ここで、酵素ベースのターゲット検出システム或いは分子は、任意に、アプタマー阻止剤−DNA−酵素(IDE)システム分子であり、分離されたIDE分子は、配列化される。
別の実施形態で、本発明は、1つのタイプの分子/1つのビーズ或いは1つのタイプの分子/1つの液滴方策に基づいて、DNA、RNA、ポリペプチド及び/又はペプチドが液滴ライブラリで合成される薬剤或いはアプタマースクリーニング及びインビトロ選択プラットフォームを提供し、本発明の高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法、或いはターゲットを生成するマイクロビーズ上DNA、或いはターゲットへの結合を実現する。ここで、マイクロビーズ上のDNA、すなわちDNA小片ライブラリは、例えば、分子をターゲットする、或いは分子或いは細胞の機能を調整する機能をもつ薬剤或いはアプタマーのスクリーニングに使用される。ここで、マイクロビーズ上のDNAは、任意に、液滴或いはマイクロ液滴、任意に、ピコリットル液滴、任意に、直径が約20μmの液滴の中でカプセル化される。PCRによってオン−ビーズDNAを増幅し、DNAライブラリを液滴内で転写及び/又は翻訳して、増幅されたDNAを、RNA及び/又はポリペプチド或いはペプチドライブラリを形成させる。転写されたRNAの識別/シーケンス、及び/又は翻訳されたポリペプチド或いはペプチドは、任意に、核酸シーケンスを使用して、同じ液滴中でバーコード付けし、引き続くスクリーニング及びバイオマーカーの見出しに備える。RNA及び/又はポリペプチド或いはペプチドは、任意に、本発明の高処理能、多重システム或いは装置、或いは方法によって、ターゲットとして検出及び/又は定量される。
別の実施形態で、本発明は、図17、32及び33に記載したシステムからなる統合総合液滴デジタル検出(IC3D))を提供する。
別の実施形態で、本発明は、図1、2、14、15、17、32、及び33に記載したような3D粒子ディテクターと統合されたマイクロカプセル化液滴システムからなる多重システムを提供する。
別の実施形態で、本発明は、本発明の方法を使用して、ターゲットを検出或いは識別するマイクロカプセル化装置と3D粒子カウンテイングシステムを統合してなる多重ポータブルシステム、任意に、図17に記載したような多重ポータブルシステムを提供する。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付した図面及び以下の記載にある。その他本発明の特徴、目的、利点は、詳細な説明、図面、請求項から明らかとなろう。
ここに引用した文献、特許出願は全て、全目的のために参考として挙げたものである。
特に断りのない限り、種々の図面において同じ参照シンボルは、同じ要素を示している。
ターゲット液滴カプセル化とセンシングメカニズム(例えば、核酸ベース、抗体セル、酵素セル、或いは化学薬剤ベース)の統合、次いで低濃度ターゲット、例えば、細胞、生体分子、ウィルス、イオンなどの生体マーカーの検出及びバイオアナリシスのための3D粒子ディテクター〔例えば、本発明の統合総合液滴デジタル検出(IC3D)〕による液滴分析、及びデータ解析でなる本発明の典型的な方法を説明している。 本発明の典型的な方法を説明している。図2(a)は、通常のバクテリア検出とスクリーニングをするポータブル装置の概要図面である。液滴サンプル、例えば、患者血液或いは尿の一滴を分析し、そのサンプル中のターゲットバクテリアの数を数分以内でディスプレイパネルに表示する。図2(b)は、典型的な方法の概要図面である。サンプルとDNAザイムセンサー或いはセンサーを混合し、液滴、例えばミクロンサイズ液滴が数百万個ある液滴にカプセル化する。DNAザイムセンサーが、バクテリアを含む液滴中で瞬時にシグナルを出し、バクテリアの数をカウントして解析する。図2(c)は、mL容量の単一蛍光液滴の正確な検出が数分以内でできる典型的な高い処理能3D粒子カウンターシステムの概要図面である。3D粒子カウンターの詳細については、図17の記載を参照。 単一細胞及び単一細胞マーカーを検出及び分析する本発明の方法に使用される典型的な液滴を説明している。液滴は、内部に、細胞表面、細胞内及び/又は分泌マーカーをカプセル化し、これらは、典型的な統合液滴カプセル化と本発明の3D粒子ディテクターシステムにより検出される。 細胞由来の粒子(例えば、エキソソーム、微小胞、アポトーシス体)の検出と分析をする本発明の方法に使用される典型的な液滴を説明している。液滴は、液滴中にカプセル化され、マーカーは、典型的な統合液滴カプセル化と本発明の3D粒子ディテクターシステムにより検出される。 細胞なしマーカーの検出と分析をする本発明の方法に使用される典型的な液滴を説明している。細胞なしマーカーは、限定するものではないが、核酸、蛋白質、ペプチド、炭水化物、脂質、小分子、金属イオンなど(これらは、液滴内にカプセル化されている)であり、典型的な統合液滴カプセル化と本発明の3D粒子ディテクターシステムにより検出される。 液滴中でのニッキング酵素反応と組み合わせて、南京錠型プローブ(padlock probe)を用いる核酸変異物を検出する本発明の典型的な方法を説明している。図6Aは、プローブと酵素と共に細胞を導入してマイクロ液滴に組み入れ、その後、蛍光の励起と検出をする物理的プロセスを概略的に説明している。図6Bは、1つの、所謂“南京錠型プローブ”を使用する分子メカニズムを概略的に説明している。ライゲーションでローリングサークル増幅(RCA)し、次いで、開裂サイトのニッキングをする。 液滴中のターゲット検出及び分析のためのRCAのシグナル増幅の典型的な方法を説明している。図7AはDNAザイムの使用、図7BはDNAシーケンスの置換、図7Cはニッキング酵素である。 液滴を使用せずに、低濃度ターゲットを検出することができる本発明のシステム及び方法を概略的に説明している。この方法は、RCAのようなシグナルの増幅プロセスを使用し、色素によりプローブ或いはナノ粒子を染色し、3D粒子カウンターで測定する。 3D粒子ディテクター解析ステップの前に、ローリングサークル増幅(RCE)を使用して細胞マーカーと分子マーカーを検出する本発明の典型的な方法を概略的に説明している。図9Aは、例えばターゲット捕捉、ライゲーション(ligation)を用いる環状DNA形成、RCAを経るDNA増幅、例えば色素或いはナノ粒子を含むプローブを用いる染色或いは検出プロセスなどの成分でなるローリングサークル増幅(RCE)プロセスを使用する細胞或いは細胞表面マーカー検出の例を説明している。図9Bは、例えばターゲット捕捉、ライゲーションを用いる環状DNA形成、RCAを経るDNA増幅、例えば、色素或いはナノ粒子を含むプローブを用いる染色或いは検出プロセスなどの成分でなるローリングサークル増幅(RCE)プロセスを使用した分子ターゲット(例えば、蛋白質)検出の例を説明している。 ターゲットを選択的かつ迅速に検出する本発明の方法におけるリアルタイムDNAザイムセンサーを用いる典型的な方法を説明している。ターゲットは、核酸、蛋白質、例えばここに説明しているようなバクテリア細胞及び哺乳類動物細胞を含む細胞、ターゲットであるバルクのイー・コリ(E.coli)がある。図10(a)は、如何にしてDNAザイムセンサーが、ターゲットとの相互作用で蛍光シグナルを出すかの典型的メカニズムを説明している。バクテリアによって生成されたターゲットは不活性なDNAザイムシーケンス(赤)と結合し、コンフォメーション変化を受けてDNAザイムを活性化する。活性化されたDNAザイムは、リボヌクレオチド結合(R)での発蛍光(蛍光発生)基質の開裂に触媒作用を及ぼし、蛍光体(F)とクェンチャー(Q)を分離させ、強い蛍光シグナルを出す。図10(b)は、ターゲットであるイー・コリK12溶解物の存在下、DNAザイムセンサーからのリアルタイム蛍光シグナルを出しているデータをグラフで説明している。変異シーケンスは不活性である。10,000のバクテリアと50nMのDNAザイムからの溶解物を、HEPESバッファー中、最終容量50μLにして混合し、シグナルを、蛍光プレートリーダーで記録した。結果を中間値±s.e.m(n=3)で示す。図10(c)は、特にイー・コリ株を検出し、非ターゲットバクテリア或いは哺乳類動物細胞、ヒトT細胞リンパ球CCRF−CEM、及びヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を検出しないDNAザイムセンサーからのデータをグラフで説明している。10,000のバクテリアと50nMのDNAザイムからの溶解物を、HEPESバッファー中、最終容量50μLにして混合し、30分間インキュベートした。DNAザイム反応生成物をPAGEで解析した。各反応の開裂パーセントを求め、DNAザイム単独のコントロールに対して標準化し、“相対蛍光強度”として示す。図10(d)は、臨床イー・コリ分離物を選択的に検出するDNAザイムセンサーからのデータをグラフで説明している。異なる11人の患者サンプルから分離したバクテリア(1000CFU)を、10%血液中、100nMのDNAザイム及び1mg/mLのリゾチームと30分間インキュベートした。蛍光強度は、蛍光プレートリーダーを用い、通常DNAザイムだけのコントロール(con)に対する“相対的蛍光強度”として表し、データは、単盲検試験で得た。図10(c)と図10(d)では、全ての実験を3回行い、データを中間値±s.dとして表わした。n=3、***P<0.001、****P<0.0001、両側スチューデントt−検定。 DNAザイムセンサーが、希釈された血液中で機能的かつ安定であることを示す典型的な方法からのデータをグラフで説明している。図11(a)は、DNAザイムセンサーが、センサー溶液で容積比9:1、1:1、1:9に希釈して濃度がそれぞれ90%、50%及び10%となる血液中で、バルクアッセイ中のターゲットイー・コリK12を検出したデータをグラフで説明している。最終溶液は、1000のバクテリア、100μMのDNAザイムセンサー、及び1mg/mLのリゾチームである。アッセイ時間が30分で、蛍光プレートリーダーで反応をモニターした。(NaOH/熱により)開裂したDNAザイムセンサー(第1カラムセット)と開裂しいていないDNAザイムセンサー(第2カラムセット)を、ポジティブコントロールとネガティブコントロールとして入れた。DNAザイムセンサーは、テストした全ての血液濃度において、イー・コリの存在で測定可能な蛍光シグナルを発していた。データは、中間値±s.dとして表した。n=3。この図は、DNAザイムセンサーが、それぞれ異なる濃度に希釈された血液中で、機能的かつ安定であることを示している。図11(b)は、バクテリア溶解物を加える前に、30%血液中、種々の時間でインキュベートしたイー・コリ−DNAザイムセンサーの活性を示すデータをグラフで説明している。データを、中間値±s.dとして表す。n=3。この図は、DNAザイムセンサーが、それぞれ異なる濃度に希釈された血液中で、機能的かつ安定であることを示している。 液滴中で、DNAザイムセンサーが、ターゲットバクテリであるアイー・コリを検出する典型的な方法を説明している。図12(a)は、液滴中、インキュベーション時間900秒の後に、単一のサイト17(Syto17)染色バクテリアとDNAザイムセンサーシグナルの共局在を示す代表的な蛍光写真を説明している。図12(b)は、DNAザイムセンサーと単一バクテリアを含む単一液滴のリアルタイム蛍光モニタリングを説明している。図12(c)は、(b)の蛍光写真のシグナル定量化を説明している。図12(d)は、液滴の蛍光強度が、液滴のバクテリア数と直接相関していることを示すデータをグラフで説明している。液滴がバクテリアを含んでいない、或いは変異DNAザイムを使用したとき、蛍光シグナルが小さくなるのが観察される。この図には、10μmの液滴を使用した。 患者血液中のターゲットバクテリアを選択的に検出するイー・コリ−DNAザイムセンサーを示す蛍光顕微鏡写真を説明している。液滴中でバクテリアがさらに培養されて増殖し、シグナルを増幅していることが示された。左列、中央列及び右列は、それぞれ、併合、明視野、蛍光の写真である。図13(a)は、それぞれの液滴が、1つの液滴中に1,000〜10,000のバクテリアを含む培養患者血液である。図13(b)は、液滴中でバクテリアがさらに培養され、増殖して、シグナルを増幅していることを示している。この例では、液滴は5時間培養した。図13(c)は、変異DNAザイムを使用したネガティブコントロール実験で、液滴中で蛍光を生成していない。図13(d)は、バクテリアのない健康なドナーからの血液でのネガティブコントロール実験で、液滴中で蛍光を生成していない。 マイクロカプセル化の使用を含む本発明を実施するための典型的な装置を説明している。図14(a)は、典型的な液滴ベースのマイクロ流体装置を説明している。この典型的な装置は、3つの入口、すなわち、オイル用に2つ、サンプル(例えば、血液サンプル)とDNAザイム/バクテリア溶解バッファー用に1つがある。図14(b)と図14(c)は、流れの集束で生成させた10%血液とセンサー溶液からなる均一な30μm液滴を示す代表的顕微鏡写真を説明している。図14(c)のスケールバーは200μmで、液滴中に血液成分、特に赤血球がはっきりと見れる。図14(d)は、3D粒子カウンター実験に用いたキュベットに集められた液滴を説明している。図14(e)は、代表的な蛍光顕微鏡写真を説明している。DNAザイムセンサー(250nM)が、3時間の反応の後に、10%血液中に単一イー・コリK12を含む液滴を発光させている。図14(e)右パネルは、蛍光と明視野の重なりであり、左パネルは、蛍光である。スケールバーは200μm。 図15(a)は、本発明を実施するに使用した典型的な高処理能血液マイクロカプセル化装置の概要ダイアグラムを説明している。2層マイクロ流体装置は、1つの装置内に8つの液滴ジェネレーターを統合するように設計した。マイクロ流体装置は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)を用い、ソフトリソグラフィー法によって構築された。センサーと血液サンプルを上層から導入し、オイル油を下層から注入した。センサーと血液は、上層の中央で合流させ、連結穴を下へ通り抜けて下層に落ち、混合、すなわち“併合”されたサンプルが形成された。下層(混合或いは併合されたサンプル)にある流れの集束構造からの液滴を集め、粒子をカウントした。図15(b)は、図15(a)に記載した典型的装置のイメージを説明している。描かれたクォーター(quarter)を、装置のサイズを示すために置いた。 本発明の典型的な方法で得たデータをグラフで説明している。データは、単一バクテリアが、DNAザイムセンサーと蛍光液滴を使用して液滴中に検出され、IDオンチップでカウントできることを示している。サイト17(SYTO 17)(赤色)染色したコントロールのバチルス(Bacillus)図16(a)、或いはターゲットのイー・コリK12(E.coli K12)図16(b)を、血液中、10細胞/mLの濃度でスパイクし、DNAザイムセンサーと共に、単一細胞マナーで液滴にカプセル化した(このデータにおいて、最終血液濃度は10%)。3時間の反応の後、液滴を、典型的な共焦点検出システムを使用して、オンチップでカウントした。200フォトン数以上の(赤)スパイクは、サイト17を含んでいる液滴を表しており、これは、コントロールの図16(a)の細胞とターゲットの図16(b)細胞の両方に観察される。しかしながら、ターゲットのイー・コリK12(b)だけが、バックグランド(つまり、細胞を含んでいない液滴)上に(緑色)DNAザイムシグナルを出していた。初期細胞濃度が高いとき(10細胞/mL)、1つの液滴中に2つのバクテリア(つまり、2つの(赤)スパイク)が時々観察される。これらの場合では、DNAザイムシグナルが、液滴中のバクテリア数に直接相関している。図16(a)と図16(b)は、3回行い、合計で凡そ70,000の液滴をカウントした。図16(c)は、イー・コリを0或いは1つ含む代表的な液滴の最大フォトン数をグラフで説明している。黒ドットは、各液滴からのフォトン数を表わしている。実データのオーバーレイがあるボックスプロットを示す。中間値を赤ドットとして示す。N=200、****P<0.0001、両側スチューデントt−検定。カウントは、スレッショルド(破線)より高ければ“ポジティブ・ヒット”と考えられ、空の液滴の最大フォトン数としてセットされる。図16(a)、図16(b)及び図16(c):この実験は、本発明の典型的なカプセル化DNAザイムセンサーシステムは、偽ポジティブ割合がゼロで、ネガティブ割合が最小(−0.5%)であることを示している。 本発明の典型的な3D粒子カウンテイングシステムを概念的に説明している。説明したように、レーザー源(レーザーlとレーザー2)からの励起光は、ダイクロイックミラー(DlとD2)を通って一緒になり、対物レンズ(LI)を通ったサンプル(S)上に集光する。同じ対物レンズから集められ、ダイクロイックフィルター(dichroic filter)を通って集められた放射光は、レンズ(L2)を通って、共焦点ピンホール(PH)に集光する。この光線は、別のレンズ(L3)によって検出ユニットの方に視準を合わせる。ダイクロイックフィルター(D3)が放射光線を分割し、2つの光増倍管(PMT1とPMT2)の前に置かれた放射フィルタ(Fern)に達する。PMT(光増倍管)からのアナログシグナルは、データ解析コンピューター上のカードを通って変換されて得られる。本発明の3D粒子カウンテイングシステムは、以下に、さらに詳細に記載する。 本発明の典型的な方法からのデータを説明している。データは、3D粒子カウンターを最適化する較正PMT(光増倍管)を使用している。30μm液滴が、バクテリアをスパイクした液滴から生成し、PMTの較正に使用した。図18(a)は、種々のPMT値(200〜600)での蛍光強度の生データを、グラフで説明している。図18(b)の上のグラフは、表に記載したように、種々のPMT値での液滴カウントのヒストグラムを示している。 3D粒子カウンターを最適化する較正RPM(1分当たりの再生)でなる典型的な方法を説明している。ここでは、バクテリアをスパイクした液滴から30μm液滴を生成し、3D粒子スキャナで光る液滴をカウントした。図19(a)は、表に示した種々のRPMでの液滴カウント数のヒストグラムをグラフで説明している。図19(b)は、RPMと粒子カウント数との関係をシミュレートする概要ダイアグラムである。 単一バクテリア検出の液滴サイズを最適化する本発明の典型的な方法からのデータをグラフで説明している。データは、液滴が小さな程、単一バクテリア検出の解像度が高いことを示している。バクテリアを健康な血液(500バクテリア/mL)中にスパイクし、その血液サンプルをDNAザイムでマイクロカプセル化した。血液にスパイクされたバクテリアは、10μm、25μm、或いは50μm液滴にそれぞれカプセル化した。 液滴サイズ(この図では、60ミクロン対40ミクロン)が、液滴検出シグナルに如何に影響しているかを示す本発明の典型的な方法からの写真を説明している。液滴サイズが小さい程、液滴中のターゲット有効濃度が増すので、蛍光シグナルはより高く、またより速く生成する。ここで、ターゲットは、MDA−MB−231細胞から抽出したゲノムDNA、プローブは、BRAF−V600E用のタクマン〔TAQMAN(商品名)〕プローブで、PCR反応を合計40サイクル行った。 3D粒子カウンター測定におけるスパイクされた粒子(表に示したように)の既知数を使用して、実際の粒子カウント数を標準化した本発明の典型的な方法からのデータをグラフで説明している。 3D粒子カウントシステム(IC3Dシステム)を、標準化方法と共に用いた単一バクテリアの検出でなる本発明の典型的な方法からのデータをグラフで説明している。すなわち、DNAザイムセンサー(250nM)と、バクテリアをスパイクした10%血液を含んで生成した液滴(直径で25μm)を、キュベットに集め(2mL)、3D粒子カウンターによって解析した。図23(a)は、ドナー血液単独(バクテリアなし)をDNAザイムセンサーと混合しての強度を、グラフで説明している。シグナルはない。図23(b)は、単一イー・コリK12を含む液滴から得られた蛍光強度の上昇を経過時間で追及した代表的なバクテリアサンプル測定をグラフで説明している。時間的プロフィールを、サンプル中液滴の濃度及び/又は明るさの測定を抽出するパターン認識アルゴリズム(挿入したボックス)で解析した。この実験では、バクテリアをスパイクした血液を、液滴中にDNAザイムと3時間インキュベートした。バクテリア濃度は、液滴溶液に対し1000CFU/mLであった。図23(c)は、典型的な3D粒子カウンターによって測定した血液液滴中のバクテリアを定量的に検出するDNAザイム反応動力学をグラフで説明している。合計1000のバクテリアが、このサンプル中にスパイクされた。蛍光液滴を、3D粒子カウンターを用いて、15分毎に定量し、検出されたバクテリア数を、DNAザイム反応時間を関数としてy軸にプロットした。データを中間値±s.dとして表わす。n=3。図23(d)は、統合総合液滴デジタル検出(IC3D)を用いて実際に測定した細胞数(y軸)と、広範囲のスパイクされたバクテリア濃度(“バクテリアの理論数”)(x軸:集めた液滴溶液の1mL当たりのバクテリア数)の関係をグラフで説明している。Y=0.95X、R=0.999。標準カーブは、バクテリアとの反応の後、FITCを含む液滴或いは蛍光DNAザイムセンサーを含む液滴を用いて作成した。バクテリアの非常に低い濃度(1〜50細胞/mL)を正確に作るため、カプセル化に先立って、バクテリアを集め、マイクロインジェクターシステムを使用して血液中にスパイクした。この実験では、バクテリアをスパイクした血液を、液滴中のDNAザイムと3時間インキュベートした。データを、中間値±s.d、n=3として表わす。100、1,000及び10,000細胞/mLの濃度でのエラーバーが小さいことに注意。 本発明の典型的な統合総合液滴デジタル検出(IC3D)システムを用いての臨床イー・コリ分離物(イー・コリ−特異的プローブを使用して)の選択的検出を、グラフで説明している。代表的な3D粒子カウンターのデータは、異なる11のバクテリア分離物の中で(図に示したように)、ターゲットのイー・コリだけが、一重盲検実験で典型的な蛍光強度の急激上昇があることを示している。各サンプル中の測定細胞の総数は、左上のボックスに示している。イー・コリK12をスパイクした血液を、ポジティブコントロールとして使用した。 本発明の典型的なIC3Dシステムと方法の主要パフォーマンスを、FDA承認のバクテリア検出PCRテスト〔例えば、フィルマレイ(FILMARRAY)(商品名)、バイオ・ファイアー・ダイアノスティクス(BioFire Diagnostics).ソルトレイクシティー、ユタ州〕と比較して表にまとめている。本発明の典型的なIC3Dは、血液中、1〜10,000バクテリア/mLの広範囲濃度ターゲットバクテリアを、単一細胞感度、検出感度(LOD)1桁台で、凡そ1.5〜4時間以内〔液滴生成(<40min)+DNAザイムセンサー反応(“イエス或いはノー”に凡そ45分、そして絶対的定量に凡そ3.5時間)+3D粒子計数(3〜10分)+データ処理(5分)〕に絶対的定量化ができる。 市販で入手可能な発蛍光(蛍光発生)基質を用いての、ベータ−ラクタマーゼ生成バクテリアの検出を説明している。図26(a)は、細胞溶解物を用いたバルクでのテストのデータをグラフで説明している。バクテリア溶解物を、PBSバッファー中、最終容量50μLにして2μΜの発蛍光基質と混合し、20分間インキュベートした。反応混合を、蛍光プレートリーダーで解析した。図26(b)は、液滴中の単一ベータ−ラクタマーゼ−生成バクテリアが、蛍光顕微鏡と本発明の統合総合液滴デジタル検出(IC3D)システムを使用して検出できることを示すデータをグラフで説明している。2.5μΜの発蛍光基質と単一バクテリア(図26(a)に示した分離物1或いは7)を含む生成液滴(直径が20μm)を、キュベットに集め、インキュベートした。室温で一夜インキュベートした後、液滴を、粒子カウンター(図26(b)の上パネル)及び顕微鏡(図26(b)の下パネル)で解析した。パターン認識アルゴリズムで、時間的プロフィールを解析した(上のパネル)。 液滴デジタルPCRを用いて、BRAF−V600E変異を検出した写真を説明している。ゲノムDNAを、図27(a)のHCT116(ワイルド−タイプBRAF,ネガティブコントロール、変異がない)と図27(b)のCOLO205細胞(BRAF−V600E変異がある)から分離した。分離したゲノムDNAを、20μm液滴にカプセル化し、リアルタイム定量的PCRを行い、BRAF−V600E変異を識別した。 本発明のプロセスを用い、血液成分を含む液滴中にある核酸の有効PCR増幅を示している。PCRプライマー増幅ターゲットは、56ヌクレオチド(nt)長さの合成DNAテンプレートである。ネガティブコントロールはターゲットがない。この図は、20%血液中の合成ターゲットDNAの検出を示す代表的なゲル写真を説明している。PCRを30或いは40サイクル行った。ネガティブコントロールは、ターゲットDNAなしで同じ反応を行った。 3D粒子カウンターを用いて血液中の細胞を検知する本発明の典型的なシステム/方法からのデータをグラフで説明している。図29(a)は、本発明の3D粒子スキャナシステムを用いて、血液中のスパイクされた癌細胞の検出を説明している。図29(b)は、コントロールとして用いた流動細胞分析(フローサイトメトリー : flow cytometry)を説明している。図29は、WBCを分離するのに、リンパ細胞分離遠心分離法を用い、癌細胞(MDA−MB−231)を全血にスパイクした。細胞を、細胞トラッカーグリーンで染色、或いはRFPでラベル化した。 本発明の典型的なIC3Dを用い、血漿中のLet−7aを定量する本発明の典型的な方法からのデータをグラフで説明している。図30(a)は、ブランク(左パネル)、Let−7a(中央パネル)、及びLet−7b(右パネル)から得られた液滴の蛍光強度プロフィールを、経時間的に追うグラフで説明している。Let−7aだけが、蛍光強度が急激に上昇していて、本発明のIC3Dアッセイの特異性を示している。miRNA濃度は、カプセル化前のエキソソーム−枯渇血漿中lOfMである。図30(b)は、本発明の典型的なIC3Dを使用したLet−7aの実カウント数(y軸)と、スパイクしたLet−7a濃度(x軸)の関係をグラフで説明している。エラーバーは、3回行った実験に基いている。平均値±S.D。図30(c)は、血漿中のLet−7aを検出するRT−qPCRからのデータをグラフで説明している(miRNA精製及び逆転写の後)。エラーバーは、3回行った実験に基いている。平均値±S.D。図30(d)は、RT−qPCR及び本発明の典型的な統合総合液滴デジタルディテクター(IC3D)によって検出された、健康なドナーのサンプル3つ、及び結腸癌患者の血漿サンプル3つの中のLet−7a濃度を定量したデータをグラフで説明している。エラーバーは、3回行った実験に基いている。平均値±S.D。P値<0.05(スチューデントTテスト)。 本発明の典型的なシステムを使用する液滴マイクロ液滴ベースのシングル細胞加工の写真を説明している。ここでは、単一MCF7細胞を、マイクロ流体装置を用いてGFP発現ベクターを含むトランスフェクション試薬とカプセル化した。図31(a)は、液滴安定性を、カプセル化後6時間にみた写真である。図31(b)は、液滴内にトランスフェクション後、GFP蛋白質が細胞内で発現していることを示す写真である。(右側のパネルを参照)。 本発明の典型的なポータブルシステムを概略的に説明している。このポータブルシステムは、本発明のマイクロカプセル化装置と3D粒子カウンターの統合したものである。図17には、3D粒子カウンターを詳細に描いている。本発明の統合総合液滴デジタルディテクター(IC3D)システムは、例えば、スマートフォンやブルートゥース(登録商標)を経由したiPad(登録商標)の遠隔装置と接続することができる。遠隔装置は、例えばスマートフォンであり、それ故、インターフェースは、システムの操作、データの集積と解析、及びそのデータを医者、患者及びヘルスケアプロバイダーなどへの送信或いは配達に使用される。 統合総合液滴デジタルディテクター(IC3D)で自動化及び統合された本発明の装置及びシステムを概略的に説明している。別の実施形態では、本発明の装置はポータブルにし、システムは高処理能の液滴形成システムであることができる。図33(a)は、本発明を実施するに使用することができるドロマイト(Dolomite)から市販の70−チャンネルテロスシステム(Telos system)を説明している。図33(b)は、本発明を実施するに使用することができる256チャンネルカートリッジシステムを説明している。このシステムは、3mLサンプルを、15分以内に直径30μmの液滴にカプセル化できる。図33(c)は、自動化され、ポータブルでかつ多重のシステムであるISS−QUANTA−3D粒子ディテクターを説明している。図33(d)は、本発明のこの典型的なIC3Dシステムを使用しての“サンプルを結果へ(Sample to result)”測定を概略的に説明している。 DNAザイムセンサーのインビトロ進化を用いて、簡単に癌診断できる本発明の典型的な方法を説明している。図34(a)は、混合−及び−読み取り,DNAザイムセンサー癌診断、通常の癌スクリーニング、初期段階癌診断及び経過見通し、疾病の進行と再発のモニタリング、及び薬剤の効果と安全性のモニタリングに使用する本発明の典型的なシステムを説明している。図34(b)は、本発明を実施するに使用できるDNAザイムセンサーの典型的なメカニズムを概略的に説明している。ターゲットとの相互作用で蛍光シグナルを生成している(Fはフルオレスセイン−dT、Rはリボヌクレオチド、そしてQはダブシル−dT)。図34(c)は、本発明を実施するに使用できるインビトロ選択プロセスを概略的に説明している。最初に、ランダムDNAライブラリを基質にライゲートし、正常血清とインキュベートしてライブラリプールから非特異性シーケンスを除く。開裂していないシーケンスを精製し、癌血清を用いたポジティブ選択に適用する。癌血清により開裂したシーケンスは、精製され、PCRによって精製、増幅される。次いで、精製の後、培養の集合群を基質にライゲートし、次の選択ラウンドに用いる。 典型的なライブラリ(所謂、“DzL”)と癌診断に用いるDNAザイムセンサーを生成するシーケンスを記載している。DzLはライブラリで、ここで、Nはランダムヌクレオチドであり、FSS、DzL−FSS−LT、DzL−FP、DzL−RPl及びDzL−RP2は、それぞれ基質、ライゲーションテンプレート、フォーワードプライマー、リバースプライマー1及びリバースプライマー2である。 本発明の実施における変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(dPAGE)を使用するDNAザイム進化と選択をモニターする典型的な方法を説明している。図36(a)は、DNAザイム進化のラウンド1のネガティブ選択のdPAGE写真である。図36(b)は、DNAザイム進化のラウンド1のポジティブ選択のdPAGE写真であり、囲みの部分を切り取り、DNAを溶出してPCR増幅した;M=マーカー(ライゲートしたライブラリを、0.25MのNaOHと、90℃に加熱して作った)、RM=反応混合物。 本発明の実施における変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(dPAGE)を使用するDNAザイム進化と選択をモニターする典型的な方法を説明している。図37(a)はラウンド7のdPAGE写真、図37(b)はラウンド11のポジティブ選択のdPAGE写真である。囲みの部分を切り取り、DNAを溶出してPCR増幅した。M=マーカー(ライゲートしたライブラリを、0.25MのNaOHと、90℃に加熱して作った)、SB=選択バッファー、MNS=混合した正常血清、MCS=混合した癌血清。囲みの部分を切り取り、DNAを溶出してPCR増幅した。 インビトロ進化で得られた癌診断の選択されたDNAザイムシーケンス(LCS19−1、19−2、19−3及び19−4、下記参照)の使用を説明している。DNAザイムシーケンスをPAGEを用いてテストした。開裂は、開裂されたボトムバンド強度に基づいて確かめた。DNAザイムのターゲット或いはアクチベーターは、蛋白質、核酸、小分子或いは金属イオン、或いはこれらの組合せなどであることができる。 LCS19−1:GTCAGCCATGAGTAAGCGGGAAGCGTATAGCCTAAATGGGATGGACGTACCAACGAGGATCTGTCGTCTCACTC(配列番号7) LCS19−2:GTCAGCCATGAGTAAGCATCAGCAGCCCACTAGATAAGTGGAGGGAAAGTCTGTACAGATCTGTCGTCTCACTC(配列番号8) LCS19−3:GTCAGCCATGAGTAAGCGGGGAGCGAGTCATGAGAAAATCGCGGGGAAGCACAGGGTGATCTGTCGTCTCACTC(配列番号9) LCS19−4:GTCAGCCATGAGTAAGCAATTGATCGTGGAACCAGACGAATAAACCACAGGATTTAGGATCTGTCGTCTCACTC(配列番号10) 図39(a)は、マイクロ液滴上で、組み合わせDNA合成を用いて1タイプのDNA/1ビーズを形成する方法の例を説明している。図39Bは、1タイプDNA/1ビーズ方法を用いるDNA−ビーズライブラリの構築方法の例を説明している。その後のPCR、配列化、転写及び翻訳、そしてビーズから鎖の放出の目的に備えて、プライマー連結サイトと制限サイトをもつ機能サイトを組込むことができる。ここに描いた“ターゲットシーケンス”は、配列番号11である。 液滴ライブラリ生成、装置デザイン、操作及び適用の本発明の典型的な方法を説明している。典型的な液滴操作は、例えば液滴併合、分割、インキュベーション、再注入、画像化、解析及び選別がある。典型的な液滴アッセイは、例えばPCR、転写、翻訳、種々の生物学及び化学反応及び相互作用がある。典型的な液滴ライブラリ−ベースのスクリーニングは、例えば生物学的相互作用の研究、診断と治療の開発に使用する。 DNA−ビーズ−液滴ライブラリを用いてスクリーニングする本発明の典型的な方法を説明している。各液滴は単一ビーズを有していて、この単一ビーズは、同じシーケンスの複合DNAで固定化されている。PCRは、DNAを増幅し、かつ液滴中にDNAなしのライブラリを作ることができる。ビーズは除かれ及び/又はターゲットの結合と選別に使用される。液滴は、精製、ターゲット連結、反応、スクリーニング、配列化、チップへの変換などさらなるプロセスのために、マイクロウエルチップに分散され、核酸或いは蛋白質アレイを構築する。 患者血液、癌細胞などからのバイオマーカーをスクリーニングするDNA液滴ライブラリを使用した本発明の典型的な方法を説明している。液滴中にカプセル化した分子は、バーコードを付け、この後に解析及び識別(又は同定:identification)ができる。液滴アッセイは、チップ−ベース或いはアレイ−ベースのアレイと連結して、高処理能解析及びバイオマーカー識別ができる。 本発明の典型的なシステムを使用して、液滴中の単一ビーズカプセル化を示す写真を説明している。この例の中に使用されたビーズは、バングラボラトリーズ社(Bangs Laboratories,Inc.)〔フィッシャー(Fishers)、インディアナ州〕から入手した6μmの蛍光磁性酸化鉄結晶である。 液滴或いはビーズライブラリを操作或いは処理する本発明の典型的な方法及び装置を説明している。磁性ビーズを、磁石を使用して、液滴の中で再配置することができる。液滴を、マイクロ−ブレード(micro−blade)を使用して2つに分け、液滴中にビーズが有る或いは無しのDNA液滴ライブラリとする。それぞれは、この後に引き続くスクリーニング或いはバイオマーカーの発見に使用できる。 DNA−ビーズ液滴DNA−ライブラリ、或いは、例えば、癌細胞或いは細胞膜マーカーに結合する分子をFACSベースのスクリーニングを使用して、本発明を実施する典型的な方法を説明している。本発明の典型的なプロトコール或いはシステムの概要図面である。 DNA−ビーズライブラリを、先ず、ターゲットサンプル、例えば、蛋白質のような精製されたターゲット、或いは血液、細胞、或いは組織のような複雑なサンプルと混合する。結合したターゲット/ビーズ複合物は、磁気選別により、及び/又は色素で染色の後に、抗体或いは他のプローブにより、FACSにより、選別できる。結合したターゲット/ビーズ複合物は、例えば、高pH或いは低pHバッファー、尿素、EDTAなどを用いて分離することができる。分離したターゲットは、処理及び分析されて識別及び特性を確認される。スクリーニングは、単一ラウンド或いは複数ラウンドで行われる。非ターゲット或いはコントロールサンプルを使用するネガティブ選択は、選択プロセスで一緒にしてバインダーの結合特性を改善する。 液滴ライブラリを使用して、例えば、蛋白質−蛋白質相互作用或いは酵素反応を調整することができる分子をスクリーニングするに使用する本発明の典型的な方法を説明している、 アプタマー阻止剤−DNA−酵素(IDE)、或いはアプタマー−IDE、システムを使用する本発明の典型的なシステムを概略的に説明している。先ず、酵素は、不活性な状態にある。その阻止剤(例えば、小分子阻止剤であることができる)が酵素に結合していることにより酵素活性が阻止されている、或いは活性部位及び/又はアロステリックなサイトに結合或いはそのサイトを占めることによりアロステリックに改変されている。阻止剤は、アプタマー含有核酸(例えば、DNA、或いは人工或いは合成核酸)シーケンスによって酵素に拘束されている。ターゲット分子が加えられと、アプタマーは、ターゲット分子の周囲に3次構造を作り、これにより、阻止剤を酵素の活性サイト或いはアロステリックサイトから部位から移動させる(例えば、アプタマー−IDEがターゲットに結合すると、そのコンフォメーションが変り、酵素から阻止剤を離し、酵素が“阻止を解放”、すなわち活性になる。酵素が活性化され、すなわち自由になると、酵素は、酵素的に検出できるシグナルを生成することができ、例えば、酵素的に検出できるシグナル、すなわち発蛍光(蛍光発生)基質の多数のコピーを出す。 アプタマー含有(例えば、アプタマー−IDE含有)液滴を生成する本発明の典型的なシステム及び方法を説明している。この方法は、下記に詳細を記載するように、“レポーター増幅によるアプタマーのカプセル化スクリーニング(ENSNARA)”と名前が付けられている。 液滴中の単一酵素検出を示す典型的な蛍光顕微鏡写真を説明している。図49aは、発蛍光(蛍光発生)基質と30μm液滴中ベータガラクトシダーゼであり、図49bは、酵素なしでカプセル化した基質のみのネガティブコントロールである。 本発明のESNARAシステムに使用できる指数関数的増幅反応(EXPAR)を用いて、液滴中で単一核酸分子増幅する本発明の典型的なシステムを説明している。図50aは、指数関数的増幅反応(EXPAR)の典型的なメカニズムを説明している。DNAテンプレートは、ニッキングサイト(例えば、ニッキング・エンドヌクレアーゼNt.BsfNBI)により、3’−及び5’−の両末端に分かれて2つの繰り返しシーケンスをもつようにデザインされている。各サイドにある両方の繰り返しユニットは、ターゲット核酸鎖(つまり、“イニシエーター”鎖)と相補的である。それ故、ターゲット鎖は、テンプレートと交雑することができ、DNAポリメラーゼ〔例えば、ベント(exo−)〕によりテンプレートに沿って延び、二重鎖DNA(dsDNA)を形成する。ニッキング酵素は、dsDNA上にニッキングサイトを認識し、新たに合成された鎖を開裂する。開裂の後、上流のシーケンスがプライマーをDNAポリメラーゼによって拡張するように作用し、下流のシーケンスを置き換える。置き換えられた下流のシーケンスは、ターゲット核酸と同じDNAシーケンスであるので、フリープライマーとして作用し、フリーテンプレートと新しい反応を始める。反応混合物中に混合されたエバグリーン(EvaGreen)などのdsDNA−結合色素は、増幅されたシーケンスに結合し、リアルタイム方式でモニターすることができる蛍光シグナルを生成する。図50bは、典型的に、液滴中の単一合成核酸検出にEXPARを使用する例を示す蛍光顕微鏡写真を説明している。蛍光顕微鏡写真は、液滴からの蛍光シグナルを経時的にモニターしている(下列)。カプセル化前のスパイクされた合成核酸ターゲットのバルク濃度は10fMであり、カプセル化後の1液滴当たり0(ゼロ)或いは1分子に翻訳した。ターゲット核酸を含まないコントロール液滴は、研究した時間枠では蛍光を生成していない。時間ポイント<40分での写真は、蛍光液滴が殆どないので、示されていない。スケールバーは200μmである。 本発明の典型的な“アロステリック(allosteric)”IDEシステムを概略的に説明している。このシステムは、マルチドメインDNAシーケンスに結合したリポーター酵素で、図の左パネルは、阻止剤との接触によって阻止された所謂“IDE”複合体酵素であり、右パネルは、26量体の相補的シーケンス(D)がアルファ−ループに接合して阻止剤を放出し、これにより酵素を活性化している。
本発明は、液体サンプル(例えば、ヒトの血液、血清、食塩水或いは水、或いは任意の環境上サンプル)をモニターして、生物学的マーカー、生理学的マーカー及び病理学的マーカーを極めて高感度(例えば、単一分子或いは単一細胞)に検出することができる強力な高処理能力の分析プラットフォーム、及びその製作及び使用方法を提供する。別の実施形態で、システムは、新規なセンサー、例えばバイオセンサー技術と、高処理能の粒子或いは液滴マイクロ流体プラットフォームを統合している。別の実施形態で、バイオセンサーは、ターゲットと特異的に反応して蛍光シグナルを迅速に出すようにしたオリゴヌクレオチド、抗体、ペプチド或いはその他のセンシングエレメントである。別の実施形態で、シグナルは、PCR、ローリングサークル増幅、近接ライゲーションアッセイ、及び指数関数的増幅反応(EXPAR)などの従来からの標準的検出方法で増幅できる。
別の実施形態で、本発明の典型的なプラットフォーム或いはシステムは、小分子、生物学的マーカー、生理学的マーカー或いは病理学的マーカー、或いは単一分子、或いは単一細胞を、3D粒子ディテクター(“統合総合液滴デジタルディテクター(IC3D)”と名付けられている)と統合したマイクロカプセル化液滴システムを用いて、迅速かつ高感度に検出できる。ここで、マイクロカプセル化と3D粒子ディテクターとの統合の中心概念は、低濃度の生物学的マーカーの検出とバイオ分析、或いは、感染症、癌、糖尿病、アルツハイマー病及びその他同種の疾病などの複雑な疾病の検出、診断であり、図1、2、3、4、5、6、7、8及び9に概略を説明している。
別の実施形態で、本発明は、小分子、生物学的マーカー、生理学的マーカー、或いは病理学的マーカー、或いは単一分子、或いは単一細胞を、センサー、例えばDNAザイムのなどの核酸の使用と統合された粒子ベース或いは液滴ベースマイクロ流体システムを用いて検出する高処理能力の多重システム或いはその方法を提供する。別の実施形態で、本発明の実施に使用されるセンサー、例えばDNAザイムは、ターゲット分子或いは特定の細胞に特異的に結合することができる。別の実施形態で、ターゲット分子或いは細胞は、生物学的マーカー、生理学的マーカー、或いは病理学的マーカー、或いは単一分子、或いは単一細胞である。
我々は、センサー、例えばDNAザイムと統合した液滴マイクロ流体システムからなる本発明の典型的なシステムの有効性を示した。DNAザイムは、デオキシリボザイム或いはDNAエンザイム、或いは触媒的DNAとも呼ばれ、化学反応或いは反応に触媒作用を及ぼす能力を持つDNA分子である。本発明のこれら典型的なシステムと方法を実施するに、センサー、すなわちDNAザイムセンサー(図10のaとb)は、単一細胞マナーで、数時間以内に全血からバクテリアを検出できる。また、単一バクテリアの検出も、バッファー中で15分以内である(図10のcとd;図11)。別の実施形態で、液滴(直径で約1〜300μm、或いは10〜100μmの間にある)中のヒト血液を小室化することで、アッセイ感度を著しく高め、バックグランドを小さくし、ターゲット種の有効濃度を著しく高め、そして液滴の小さなスペースからターゲット及びセンサーの分散を防いでアッセイ時間を短縮した(例えば、例えば、図12、13、14,15及び16に示すように)。別の実施形態で、3D粒子カウンター(“統合総合液滴デジタルディテクター(IC3D)”と名付けられている)の統合は、ミリリットルの全血から直接にバクテリアを、培養及び増幅なしのワンステッププロセスで、単一細胞の感度で1.5〜4時間で選択的検出可能にしている(例えば、図17、18、19、20、21、22、23、24及び25を参照)。別の実施形態で、本発明のマイクロカプセル化システムは、拡張スペクトル・ベータ−ラクタマーゼ(ESBL)生成のエンテロバクテリア科細菌、及びカルバペン(carbapene)耐性のエンテロバクテリア細菌(CRE)、TB及びその他抗菌剤耐性病原体を検出するベータ−ラクタマーゼ(例えば、カルバペネマーゼ)を含む、酵素マーカー用蛍光発生基質を使用している(例えば、図26参照)。
別の実施形態で、本発明のシステムは、血液中に循環する希薄な癌細胞を検出するに使用することができる。別の実施形態で、本発明のシステムは、液滴−PCR、液滴RT−PCR或いは液滴−指数関数的増幅反応(EXPAR)を使用する遺伝子表現、ポイント変異体、miRNAs及びSNPを特異的に評価することができる(例えば、図27、28、29及び30を参照)。別の実施形態で、本発明のシステムは、例えば、リアルタイム蛍光センサーを用いる分泌性で細胞内のプロテインマーカーを特異的に評価することができる。別の実施形態で、本発明の典型的なプラットフォーム或いはシステムは、細胞隔離及び選別に、さらに、腫瘍の不均一性、単一細胞−細胞相互作用(幹細胞−癌−免疫細胞)、癌幹細胞、進化、細胞−薬剤相互作用及び薬剤耐性に関する研究に使用することができる。別の実施形態で、本発明は、例えば幹細胞及び癌幹細胞を含む単一移植細胞の研究、モニター及び追跡を提供する。別の実施形態で、本発明の典型的なプラットフォーム或いはシステムは、血液中に循環するメラノーマ細胞を、例えばなんらのセンサーを用いることなしに、これらの細胞からの固有シグナルを受けて検出するために使用できる。
別の実施形態で、本発明は、統合総合液滴デジタルディテクター(IC3D)(例えば、図32及び33に示したような)からなるシステムを提供する。
別の実施形態で、本発明の典型的なプラットフォーム或いはシステムは、例えば、疾病及び/又は正常のサンプルを、それぞれポジティブとネガティブの選択ターゲットとして用いた複数ラウンド濃縮の使用を含んでいる(例えば、図34参照)。この実施形態は、疾病サンプルを正常サンプルと識別する重要な(或いは、ユニークなパネルの)分子サイン、例えば、SNP,消失、移動、プロティンなどを特異的に認識するセンサー、例えばDNAセンサーを識別するに使用できる。別の実施形態で、選択でのターゲットサンプルは、血液、血清、或いは組織サンプルを含む複合システムである。
我々は、肺癌を対象にして本発明の典型的なDNAザイムスクリーニングプロセスを完成させ、(例えば、図35、36、37及び38に説明するように)いくつかのDNAザイムセンサーを得た。別の実施形態で、これらDNAザイムは、癌検出のための液滴マイクロ流体を統合している。別の実施形態で、本発明の典型的なプラットフォーム或いはシステムは、下流のシグナル通路に直接結合するインビトロ選択を用いての、分子と細胞のシグナルアプタマーを得る方策を用いている。別の実施形態で、典型的なDNAザイムスクリーニングプロセスは、幹細胞が特別の系統に分化するのを特異的に調整するアプタマーを識別する。
別の実施形態で、本発明の典型的なプラットフォーム或いはシステムは、インビトロで強力な選択をして、信頼できる核酸バインダー、アゴニスト或いはアンタゴニスト、或いはDNAセンサー、及び癌、糖尿病、アルツハイマー病及び同種のものを含む複雑な疾病の診断をできるようにしている(例えば、図39、40、41、42、43、44、45及び46に示すように)。
別の実施形態で、本発明の液滴マイクロ流体システムは、診断と経過見通しのバイオマーカーをモニターするのに、従来のものと比較して、明らかにより効果的、より感度がよく、製作に容易であり、より調整し易い。別の実施形態で、本発明の方法及びシステムによって生成した液滴ライブラリは、少量のサンプル量で薬剤候補と新しいバイオマーカーを見付け出す機会を著しく増加させることができ、スクリーニングの時間を短縮することができる。
別の実施形態で、本発明の典型的なプラットフォーム或いはシステムは、図47と48に示すように、そして下記の実施例8に詳細記述するように、液滴中のリポーター酵素或いは酵素システムをアロステリック制御することにより、アプタマーを識別する、“レポーター増幅によるアプタマーのカプセル化スクリーニング(ENSNARA)”と呼ばれる方法を包括する。別の実施形態で、本発明の典型的なENSNARA法は、先ず、アプタマー阻止剤−DNA−酵素(IDE)ライブラリ、或いは多くのアプタマー−IDE(図48に示すように、1012以上の分子である)、蛍光発生基質(例えば、酵素の直接基質)及びターゲット分子(それは、例えば、アプタマー−IDEによって特異的に結合されている)を含む初期水性混合物を用意し、これらをオイル流にポンプで送る。この不溶解性流体が接触すると、水性成分は、何百万ものピコリットルサイズの液滴に小室化する。
この典型的なENSNARAプロトコールで、第1ステージでは1滴あたり10のIDEがある。ソーター(例えば、図に示したようなFACS)は、蛍光液滴をそれぞれ分けられたチャンネルに向かわせ、ここで蛍光液滴が溶解され、希釈され、1滴当たり1つのアプタマー阻止剤−DNA−酵素(IDE)の濃度で、さらに基質とターゲット分子が加えられて再度カプセル化される(基質及びターゲット分子は、加えられ、すなわち内部に組込まれ,マイクロ液滴当たり1つのIDEに再カプセル化される)。次いで、蛍光シグナルを生成する液滴を含むアプタマーを集め、任意に、アプタマーを配列化する。
〔マイクロ流体システム及びマイクロ液滴の使用及び移送〕
別の実施形態で、本発明のシステム及び方法は、この発明を実施するマイクロ液滴を製造する、使用する及び/又は移送する如何なる形式或いは変形のマイクロ液滴システムをも使用できる。
例えば、マイクロ液滴を空間3次元に移送するマイクロ流体移送システムは、米国特許出願公開第2013/0213812号に記載されているようにして使用できる。別の実施形態で、本発明のシステム及び方法は、マイクロ液滴中のPCR反応を記載した米国特許出願公開第2013/0149710号にあるような移動及び配置装置に結合されたマイクロ液滴操作装置が使用できる。米国特許出願公開第2013/0139477号は、内容物を制御して加工する“マイクロリアクター”のようなマイクロ液滴の使用を記載している。ここでは、非常に少量の物質を、定量的にマイクロ液滴にカプセル化している。米国特許出願公開第2013/0130919号は、大きなポリヌクレオチドテンプレートのマイクロ液滴ベース配列化方法を記載している。マイクロ液滴は、米国特許出願公開第2013/0129581号に記載された装置で製造できる。
別の実施形態で、本発明のシステム及び方法は、以下の文献に記載されたようなマイクロ液滴操作装置を使用できる。例えば米国特許第8,529,026号には、マイクロ液滴装置内の流れ部分を外から周期的に乱して、高速で規則的な液滴形成をする装置を記載している。また、米国特許第8,528,589号には、マイクロ流体チャンネル内のマイクロ流体液滴の1つ以上の予め定めた特性或いは性状を評価し、そのチャンネル内の1つ以上の液体流速を制御して、フィードバック制御を使用して予め定めたマイクロ液滴の特性或いは性状を選択的に変える方法を記載している。また、米国特許第8,492,168号は、例えば、液滴マイクロアクチュエータで親和性ベースアッセイ試薬とサンプル/被分析物とを合わせ、被分析物の有無及び/又は定量を指示するシグナルを発生して、サンプル中のターゲット被分析物を検出する液滴ベース親和性アッセイを記載している。また、米国特許第8,470,606号は、液滴アクチュエータ中で、液滴内にある磁気的に応答するビーズを循環させる方法、及び液滴を分割する方法を記載している。また、米国特許第8,524,457号は、例えばマイクロ−或いはナノ−液体を用いて作られた、例えばマイクロ液滴を用いる均質な非競争的アッセイを用いて、ターゲット分子に対して特異的に親和性のある分子をスクリーニングする方法を記載している。
別の実施形態中で、本発明の方法及びシステムを実施するにあたり、マイクロカプセル化したエマルション或いは液滴は、従来の方法を使用して、或いは乳化剤を使用して製造できる(例えば、Griffiths,A.D.& Tawfik,D.S.Miniaturising the laboratory in emulsion droplets.Trends Biotechnol.24,395−402(2006)を参照)。別の実施形態では、本発明の方法及びシステムは、高処理能液滴ジェネレーターを含む液滴ベースのマイクロ流体の使用、或いはドロマイト・マイクロ流体(Dolomite Microfluidics)〔ロイストン(Royston), ハーツ(Herts),英国〕から市販されているテロス・システム(TELOS SYSTEM)(商品名)のようなマルチ−チャンネル装置を含む液滴ベースマイクロ流体の使用がある。別の実施形態で、例えば、アガロース或いはPEGを含む流体液滴は、ゲル化或いは固化させて、液滴粒子を形成することができる(例えば、Anal Chem.2012 Jan 3;84(l):350−355)を参照)。別の実施形態で、本発明の方法及びシステムを実施するにあたり、アガロース液滴ポリメラーゼ連鎖反応に基づく高度並列単一分子増幅アプローチは、効率的でコスト効率の良いアプタマー選択に使用することができる。
〔液滴ベーススクリーニング〕
別の実施形態で、本発明は、1つの液滴に1つのタイプの分子という方策に基づいての薬剤スクリーニング及びインビトロ選択プラットフォームを提供する(例えば、図39、40、41、42、43、44、45及び46参照)。我々は、凡そ2×1011の異なる多様のシーケンスをもつ液滴ライブラリ中で、DNA、RNA及びペプチドを合成した。我々は、ピコリットル液滴(直径で20μm)中に、合成したマイクロビーズ上DNAをカプセル化した。すなわち、オン−ビーズDNAは、PCRによって増幅され、液滴DNAライブラリを生成した。次いで、これらDNAを、液滴内に転写、翻訳して、RNAとペプチドライブラリを形成することができる。特に、翻訳された蛋白質/ペプチドの識別/シーケンスは、同じ液滴中で核酸シーケンスを用いてバーコード化でき、これは、その後のスクリーニングにとって強力なツールとなる。本発明の方法及びシステムによって生成された簡単で安価な典型的なRNAとペプチドライブラリは、治療上或いは診断上のような、活性生体体をスクリーニング及び/又は得るに有用であり、またバイオマーカーを見付け出すにも有用である。
〔DNAザイムセンサー〕
別の実施形態中で、DNAザイムは、“DNA酵素”或いは“デオキシリボザイム”とも呼ばれ、本発明の方法及びシステムを実施するに使用される。これらは、触媒作用をもつ合成一本−鎖DNAオリゴヌクレオチドである11,12。別の実施形態で、本発明を実施するに使用される触媒DNA分子は、選択される分子の性状が仕様され、予め定義することができるインビトロ進化或いは選択と呼ばれる組み合わせアプローチを用いて、広いランダムライブラリからインビトロで生成することができる13,14
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムを実施するに使用されるDNAザイムは、DNA/RNA開裂、リン酸化、及びRNAライゲーションを含む種々の触媒作用を有している12。本発明を実施するに使用されるDNAザイムは、例えば、米国特許第8,329,394号、8,450,103に記載されているような既知の技術を使って得られる。
別の実施形態では、本発明の方法及びシステムを実施するに使用されるDNAザイムは、単一リボヌクレオチド結合でDNA−RNAキメラ基質を開裂することができるRNA開裂DNAモチーフである(例えば、Fluorogenic DNAzyme probes as bacterial indicators.Ali MM,Aguirre SD,Lazim H,Li Y.Angew Chem Int Ed Engl.2011 Apr11;50(16):3751−4参照)10,15。別の実施形態で、このユニークな特性が、DNAザイムを、リアルタイム蛍光センサーのプラットフォームとして使用できるようにしている(カナダ特許公開第2829275号,国際出願PCT/CA2012/000205号、“Catalytic nucleic acid probes as microbial indicators”を参照)。
〔3D粒子ディテクターと統合されたマイクロカプセル化液滴システム〕
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムを実施するに使用される3D粒子ディテクター或いはカウンターは、例えば、Grattonらの米国特許第7,973,294号(2011)、米国特許出願公開第7,528,834号(2009)、J.P.Skinner,et al,Rev Sci Instrum 2013,84;I.Altamore,et al.,Meas Sci Technol,2013,24.の記載を参照されたい。別の実施形態で、本発明は、例えば、図1、2、14、15、17、32及び33に示すような3D粒子ディテクターと統合されたマイクロカプセル化液滴システムを提供する。
本発明を実施するに使用される3D粒子カウンターは、mL容量から蛍光粒子を数分以内に単一粒子感度で、検出することができる。簡単に言えば、図17に示すように、典型的な装置は、水平構造で、直径が1cmの円筒状キュベットを保持する機械的部品を持つ小さいポータブル顕微鏡を有している。2つのモータが、キュベットに回転(10〜1100rpmの間)と垂直上下運動(1〜15mm/sの間)を与えている。ダイオードレーザー(例えば、469nm或いは532nm)によって生成された励起光は、典型的にキュベットの比較的内壁近くに位置する観察点に集束する。サンプルからの放射は、同じ対物レンズで集められ、ダイクロイックフィルターセットを通って、レンズによってピンホールに集束し、別のレンズによって光電子増倍管(PMT)にコリメートされる((視準される)collimated)。光ディテクターは、観察点での蛍光粒子からの蛍光シグナルを測定し、蛍光の時間的プロファイルを生成する。パターン認識フィルターは、他の全てのノイズの多いシグナルから、非常に高いシグナル/ノイズ比の除去で正確な波形を持つスパイクを抽出する。これで、極めて信頼性のある正確な検出ができるようなる。この装置の単純で革新的なデザインは、約0.01ミリセカンドで比較的大容量(100pL)の高速走査を可能にしている。光電子増倍管の約100秒間のスパイラル状回転により、約1mLの増倍管を有効に調べる。さらに、測定容量が大きいと、速いシグナルだけを検出するので、粒子の拡散に起因する変動は無視できる。我々は、この光学装置を用いて、サンプル中に150μmしか浸透していないことを強調しておく。それ故に、250μmパスで500nmでの透過が約10%である全血(センサー溶液による希釈前でも)のような拡散が大きいサンプルでも、容易に扱える。
このシステムは、蛍光マイクロビーズ或いはソイトックス・オレンジ染色イー・コリ(Sytox orange−stained E.coli)を用いて数粒子/mLを確実に検出できる(例えば、Skinner, et al.Rev Sci Instrum,2013,84;I.Altamore,et al,Meas Sci Technol,2013,24を参照)。
別の実施形態で、本発明は、例えば、図1〜33に示すように、3D粒子ディテクターと統合されたマイクロカプセル化液滴システムを含む方法及びシステムを提供する。
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムは、従来の検出アッセイによって容易に達成できない以下のユニークな特徴を有している。
1)少量のマーカー(例えば、1〜100万/mL);
2)大容量サンプル(μL〜mL)と高処理能力の調査が可能;
3)迅速(数分〜数時間);
4)広い検出範囲;
5)多重化可能;
6)サンプル準備が必要ない或いは最小、血液或いは他の生体サンプルは、濃縮或いは精製ステップなしに直接カプセル化できる。別の実施形態で、このアッセイは、1つのステップ、均質化方式で行われ、これで、全てのターゲットを分析することができる。
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムは、生検分析サンプル、すなわち個人或いは患者からの血液、血清、唾液、涙、便、尿或いはCSFサンプルを含む生体サンプルを分析できる。別の実施形態で、本発明の方法及びシステムは、食品、水、土、或いは空気源から得られた如何なるサンプルも分析することができる。
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムを実施するに、サンプルは、処理なし或いは最小の処理(例えば、希釈)で直接アッセイすることができる。標準の確立された生体サンプルの準備プロセスには、希釈、精製、濃縮、抽出、遠心分離、磁気ビーズアッセイ、及び洗浄ステップがあり、必要はないが、本発明のアッセイ、方法及びシステムに統合できる。
別の実施形態で、本発明のアッセイ、方法及びシステムは、限定するものではないが、例えば、細胞(例えば、癌細胞、幹/始原細胞、免疫細胞)、病原体(例えば、バクテリア、多薬剤耐性生物(MDRO)、結核(TB))、寄生生物、真菌類、ウィルス(例えばHIV)、細胞由来の小嚢(例えば、エキソソーム(exosome)、微小胞、アポトーシス小体)、核酸(例えば、SNP、変異体、発現物)、蛋白質(例えば、PSA)、酵素(例えば、MMP)、ペプチド、脂質、炭水化物、多糖、小分子或いは金属イオン、を含む如何なるターゲットでも検出及び分析できる。
別の実施形態で、本発明のアッセイ、方法及びシステムによって検出されるターゲット種の形は、例えば、細胞表面(例えば、EpCAM、N−カドヘリン、CD44、CD24)、細胞内、分泌マーカー(細胞セクレトーム:cell secretome)、細胞フリー循環マーカー(例えば、miRNA、DNA、蛋白質マーカー)、代謝マーカー、機械的マーカー(例えば、細胞変形能、硬度、細胞骨格、など)がある。
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムは、例えば、DNA交雑、蛋白質受容体−リガンド相互作用、酵素−基質相互作用、細胞表面受容体二量化(ホモ−及びヘテロ−集団)、共局在、或いは可溶性リガンドと薬剤と他の細胞との相互作用などの生物学的事象を検出或いはモニターするために使用することができる。
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムは、液滴中のターゲットを分析或いは測定するための種々の検出アッセイの使用を含むものである。例えば、本発明の方法及びシステムは、例えば、典型的な3D粒子カウンター解析の実施形態に、例えば、液滴内のターゲットを選択的に検出する広く多種の確立した蛍光バイオアッセイの使用を含むものである。そのようなアッセイは、限定するものではないが、核酸ベースアッセイ、抗体ベースアッセイ、酵素ベースアッセイ、或いは化学薬剤ベースアッセイ、或いはこれらを組み合わせて使うアッセイがある。核酸ベースアッセイは、例えば、交雑、分子標識、アプタマー、DNAザイム、或いはその他リアルタイム蛍光センサーがあり、抗体ベースアッセイは、例えば、ELISA、サンドイッチベース、免疫染色、抗体捕獲、第2の抗体増幅、或いは近接ライゲーションベースなどがあり、酵素ベースアッセイは、例えばPCR、RT−PCR、RCA、ループ介在等温増幅(LAMP)、ニッキング〔例えば、指数関数的増幅反応(EXPAR)〕、鎖置換、及び指数関数的等温増幅(Lab Chip,2012,12,2469−2486を参照)がある(例を、図6、7及び9に示す)。ある場合には、PSA、MMP、ベータ−ラクタマーゼ、及びカルバペネマーゼのようなターゲット自体が、酵素として機能することができ、検出プロセスを引き出している(例として、図26を参照)。
別の実施形態中で、本発明の方法及びシステムを実施するに、マイクロカプセル化したエマルション或いは液滴は、従来の方法で、或いは乳化剤を用いて、或いは液滴ベースマイクロ流体によって製造できる。別の実施形態で、本発明の方法及びシステムは、高処理能液滴ジェネレーター或いはマルチ−チャンネル装置を含む液滴ベースマイクロ流体の使用を含むものである(例として図15を参照)。液滴は、オイル−イン−ウォーター配合であることができ、或いは液滴は、ウォーター−イン−オイル−イン−ウォーター(W/O/W)の二重エマルション配合であることもできる。別の実施形態で、例えば、アガロース或いはPEGを含む流体の液滴は、ゲル化或いは固化させて液滴粒子を形成することができる。
別の実施形態で、液滴は、10nmから数百ミクロンに及ぶ異なるサイズに作られる。液滴は、加熱/冷却(PCRでは)、併合、分割、選別及び長期貯蔵を含む種々の方法で扱われる。液滴は、従来のIDオンチップ、或いは2D解析、或いはこの発明における3D粒子カウンターで解析することができる。
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムを実施するために、どの3D粒子カウンターも使用することができ、例えば、図17に示すような装置システム(“3D粒子カウントシステム”とラベルした)、或いはポイント・オブ・ケア用のポータブルシステム(例えば、図32及び33を参照)がある。
別の実施形態で、本発明は、統合システム、例えば、好ましい持ち運び性(例えば、バックパックとしてパッケージにされた)と、自動化液体ハンドリング(つまり、液滴生成及び自動サンプリング)と、及びダイオードレーザー(光源)、APD(ディテクター)、操作(vinci,ISS Inc.)及び/又はデータ解析ソフトウェア(SimFCS)、ディスプレイ、コンピューター・インターフェース、スマートフォンを含む統合電子機器の1つ或いはいずれかを、3D粒子カウントシステムと組み合わせたシステムを提供する。図32及び33には、マイクロカプセル化装置と3D粒子カウントシステムを統合して使用している本発明の典型的な持ち運びできるデザインを説明している。
別の実施形態で、この典型的な装置は、多数の廃棄可能なマイクロ流体“カートリッジ”と統合して、多数のタイプのターゲットを、同時に多重かつ迅速に検出できるようにしている。この装置は、完全自動化することができ、オール・イン・ワン・システムとして、或いはモジュールコンポーネントと一緒に作り上げることができる。さらに、図32に説明しているように、ポイント・オブ・ケア用にスマートフォンとブルートゥース(登録商標)などとリンクできる。
別の実施形態で、我々の装置は、異なる波長で読むことができる複数レーザー源とディテクターで構成して、複数ターゲットを多重かつ並行に検出できるようにしている。多重システムは、異なるターゲットをコード化した多数のセンサー(異なる色にラベルされる)を同時に読むことができる。別の実施形態で、我々の装置には回転台が統合され、並列したテストが行えるように多数のサンプル瓶を収容できる。
〔3D粒子ディテクターに統合されたマイクロカプセル化液滴システム、すなわち本発明の統合総合液滴デジタル検出(IC3D)システムの適用〕
別の実施形態で、本発明の典型的なシステムは、液滴システムと3D粒子カウンターを統合してなり、所謂“本発明の統合総合液滴デジタル検出(IC3D)システム”(例えば、図1及び33を参照)を包含していて、mL容量の生体サンプルを数分以内に選択的に検出できる。別の実施形態で、本発明の典型的なシステムは、低濃度の生体粒子とマーカーを如何にして検出、分析するかを革新するものである。別の実施形態で、本発明の典型的なシステムは、制限するものではないが、以下の分野に適用する生体分析と診断での種々の検出に利用される。
−皮膚感染、傷感染、糖尿病潰瘍感染、HIV、バクテリア、TB、MDRO(例えば、MRSA)を含む感染症病原体(例えば、バクテリア、ウィルス、真菌類など);
−癌;
−糖尿病;
−アルツハイマー病(例えば、ベータアミロイド、タウ蛋白質);
−脳傷及び障害(例えば、S100B、グリアル−特異蛋白質、ここで、S100Bレベルの上昇は、明らかに外傷性脳損傷或いは神経変性疾患を含む神経病理学的状態があることを反映している);
−炎症及び自己免疫疾患(例えば、CD4 T細胞、免疫細胞数);
−幹細胞及び再生医学(例えば、間葉系間質細胞、内皮前駆細胞、造血幹細胞、細胞は内因性と外因性両方の移植細胞を含む。);
−心臓血管疾患(例えば、C−反応性蛋白質(CRP)、B−タイプナトリウム利尿ペプチド(BNP)、トロポニン、シスチン C、IL−6);
−薬剤及び乱用(例えば、テトラヒドロカンナビノール、THC);
−新生児検診(例えば、フェニルアラニン);
別の実施形態で、本発明の典型的なシステムは、新しい生物学、細胞−薬剤相互作用及び薬剤感受性を研究し、新しい薬剤と診断を開発し、疾病の進行と治療効果をモニターし、或いはコンパニオン診断として使用され、そして引き続いて個人的診断及び医薬品に使用される。医学分野の適用に加え、本発明の典型的なシステムは、食品産業、農業、水システム道、空気システム、及び防衛(defense)への適用を含む他の分野に使用することができる。
〔血液感染、例えばBSIを早める耐バクテリア及び耐抗菌剤の迅速かつ敏感な検出方法、診断及び治療〕
本発明は、血液中のバクテリアを迅速かつ敏感に識別して、血液感染に関連した死亡率と医療ケアコストを大幅に低減するシステム及び方法を提供する。
別の実施形態で、本発明は、血液感染診断及び治療を早めるために、血液流中の感染を検出する迅速かつ敏感な方法を提供する。
別の実施形態で、本発明は、拡張型ベータ−ラクタマーゼ(ESBL)とカルバペネム耐性エンテロバクテリアーセ(CRE)を検出する迅速かつ敏感な方法を提供する。
〔癌の検出とモニタリング〕
別の実施形態で、本発明は、例えば、癌細胞を検出する迅速かつ敏感な方法を提供するものであり、癌細胞の1次腫瘍から他の臓器への転移、すなわち播種を検出、1次腫瘍の形成と成長を検出、1次腫瘍から循環に移る循環腫瘍細胞(CTC)として知られる癌細胞の検出をする。別の実施形態で、本発明は、初期段階診断での分析と定量化、経過見通し(prognosis)及び疾病経過のモニタリングを行う方法を提供する。別の実施形態で、本発明は、蛋白質(例えば、前立腺特異抗原(PSA))、細胞フリー核酸(例えば、DNA、mRNA、miRNA)、細胞由来の粒子(例えば、エキソソーム、微小胞、アポトーシス小体)などの癌マーカーを検出する方法を提供する。別の実施形態で、本発明は、例えば10の白血球につき1つのCTCが在る非常に稀れなマーカーを検出する方法を提供する。本発明の方法は、例えば、不均一系の従来からの流動細胞分析、DNA及びRNA配列化、及び免疫学的アプローチ〔例えば、セルサーチ(CELLSEARCHTM)(商品名)プラットフォーム〕と共に、或いはそれに代って、臨床現場でのCTC或いはPSAのような癌マーカーを信頼性高く検出するに使用できる。
別の実施形態で、本発明は、癌細胞の異質性を詳しく調べる方法である単一細胞検出方法を提供する。別の実施形態で、本発明は、個人的な診断及び治療のために、核酸、蛋白質及び代謝物の検出を行うなど単一細胞レベルで稀な細胞を検出及び分析することができるようにする。
〔脳、神経系及びCNS疾病と障害の検出とモニター〕
別の実施形態で、本発明は、神経系と中枢神経システム(CNS)疾病、及び脳腫瘍、外傷及び損傷のための既に確立されたバイオマーカーを検出する方法を提供する。別の実施形態で、本発明は、β−アミロイド(Αβ)ペプチド(つまり,Αβ42)とタウ蛋白質の蓄積を検出する方法を提供する。これらは、アルツハイマー病(AD)の脳を特徴づける2つのキーとなる神経病理学特徴であって、AD病因を特徴付けるCSFに検出される重要なバイオマーカーとなり得る。別の実施形態中で、本発明は、これらのバイオマーカーを検出及び定量する方法を提供する。この方法は、バイオマーカーとしてΑβとタウ蛋白質を使って、1)ADをスクリーニング及びモニターする、2)この疾病の分子生物学及び病理学をより深く理解する、及び3)治療の関与を評価することを目的とした研究に極めて貴重となる。別の実施形態で、本発明の方法は、例えば、Αβとタウ蛋白質を検出するために、酵素免疫測定法(ELISA)を含む既存のアッセイの代わり、或いはそれと共に使用することができる。別の実施形態で、本発明は、非常に低濃度で、しばしば血液脳関門(BBB)のために既存のアッセイでは検出できないS100B(S100カルシウム結合タンパク質B)のようなマーカーを含めた血液中及び尿中マーカーのスクリーニング及び検出を提供する。
〔残留HIVの検出〕
別の実施形態で、本発明は、例えば、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)、HIV/抗体複合体、及びHIVを含む希少残留細胞などのレトロウィルスを検出する方法を提供する。最近では、HIV患者が骨髄移植を含む新しい治療法によって快癒したとみられるいくつかの事例がある。しかしながら、HIVは、数か月後に再発した。主な挑戦は、治療中に、ウィルスの粒子濃度がしばしば既存の技術の検出限界以下になることがあるということであり、実際には快癒していないのに、“快癒した”ようにみえることである。したがって、この発明の方法は、非常に少ない数のウィルス粒子を検出することができ、この治療及び病気の経過をみる助けになる。
〔液滴マイクロカプセル化システム:
別の実施形態で、本発明は、バイオアッセイ、医薬及び食品産業を含む種々の目的で、サンプルと処理剤を小室に入れる既存の方法である液滴エマルションカプセル化(例えば、ウォーター−イン−オイル)を使用する方法及びシステムを提供する。別の実施形態で、本発明は、超高感度でかつ高処理能のスクリーニング及び実験を行うプラットフォームとしてマイクロ流体システムの多層フローを使用する方法を提供する。
別の実施形態で、本発明方法は、“液滴マイクロ流体”を使用して、単分散、例えばピコリットルサイズのマイクロ液滴、不溶解性キャリアー油流体中の流体液滴(例えば、ウォーター−イン−オイル・エマルション)の生成及び取扱いを可能にする。(例えば、“Droplet microfluidics for single−molecule and single−cell analysis for cancer research,diagnosis and therapy”,Dong−Ku Kang et al.Trends in Analytical Chemistry,20,2014を参照)。別の実施形態で、本発明の方法は、ピコリットル液滴(例えば、直径が1〜300μm)中での小室化を使用して、ターゲット種の有効濃度を高めてアッセイ感度を上げ、アッセイ時間を短縮する。
別の実施形態で、液滴マイクロ流体は、単一細胞のような低濃度ターゲットの高処理能かつ多重の検出と分析、及び遺伝子発現、細胞生存能力及び増殖、単一細胞レベルでの細胞−細胞及び細胞−薬剤相互作用の検出に使用される。別の実施形態で、液滴は、加熱/冷却(PCRに対し)、併合、分割、選別及び長期貯蔵を含む多くの方法で取り扱われる。
別の実施形態で、本発明の方法は、1mLのサンプルを数分以内に液滴に変えることができる複数の(例えば、256まで)液滴生成チャンネルでなっている。
別の実施形態で、本発明の方法は、洗浄ステップと反応ステップの繰り返し、流動細胞分析(flow cytometry analysis)を含む種々の目的のために、ハイドロゲル液滴を容易に生成できるアガロースのようなゲル化可能な材料のカプセル化を含むものであり、液滴は、オンチップで検出でき、1000液滴/秒以上の高い処理能力で効率的に選別することができる。
〔3D粒子ディテクター〕
別の実施形態で、本発明の方法は、レア・イベント・ディテクター(Rare Event Detector)とも呼ばれる3D粒子ディテクター、3D粒子スキャナ、或いは蛍光相関分光法(FCS)を使用するものであり、これらは、米国特許第7528384号、米国特許出願公開第2009/0230324号,米国特許第7528384号に記載されている。別の実施形態で、この3D粒子ディテクターは、臨床的に適切な処理能力を達成することができる。別の実施形態で、本発明の方法は、単一粒子感度でミリリッター(mL)容量から粒子(例えば、蛍光ビーズ或いは染色された細胞)を数分以内に検出することができる3D粒子数計測技術の使用を含むものである。
別の実施形態で、本発明の方法は、液体の入った管を、共焦点顕微鏡の対物レンズの前で螺旋運動させることにより、1mLの液体を迅速にスキャンできる3D粒子数カウント技術の使用を含むものである。この顕微鏡の光学は、凡そ0.01ミリセカンドで比較的大容量(100pL)の測定ができるようにデザインすることができる。約100秒間の管の螺旋状運動回転で、約1mLの管を効率よく調査する。蛍光粒子が励起容量中を迅速に通ることで、シグナル対ノイズ比(S/N)が100以上の非常に強いシグナルを作り出す。速いシグナルだけが検出されるので、回転管の機械的構築における欠陥による遅い蛍光シグナル変調は、S/N比に何の効果を及ぼさず、このシステムは、Skinner,Rev Sci Instrum.,84(7),074301;Altamore,(2013)FCS.Meas Sci Technol,24(6),65702に記載されているように、蛍光マイクロビーズやソイトックス・オレンジ染色イー・コリを用いた低粒子/mLを確実に検出することができる。
本発明は、以下の実施例を参照してさらに記載するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではないと理解される。
[実施例1:マイクロカプセル化センサーを用いる生体サンプル中のバクテリア検出]
〔リアルタイム蛍光DNAザイムセンサー〕
1つの実施形態で、凡そ1014のランダムシーケンス(例えば、化学的に合成された)を含むDNAライブラリを、DNAザイムセンサーの選択及び/又は分離に使用する。このライブラリは、例えば、蛍光発生、DNA−RNAキメラ基質にライゲートされた約40のヌクレオチドの可変シーケンスからなることができる(図10aを参照)。この基質は、開裂サイトとして、それぞれの側面に蛍光体とクェンチャーが隣接する単一リボヌクレオチド(リボアデノシン)を有している。このライブラリに在る特定DNAシーケンス(つまり、DNAザイム)が、ターゲットバクテリア溶解物がある状態でのみ、リボヌクレオチド結合で開裂して蛍光シグナルを発するのを理論的根拠としている。
インビトロ選択は、HEPESバッファー中で、スタートライブラリをターゲットバクテリア溶解物と共に、約10分間インキュベートする。開裂した分子は、ゲル分離され、プライマー−特異的PCRによって増幅され、基質にライゲートされ、次のラウンドの選択に使用される。非ターゲットバクテリアからのバクテリア溶解物は、ネガティブ選択として培養され、非特異的DNAザイムを除き、アッセイ特異性を確保する。我々の実験では、選択の完結に8〜15ラウンドの選択(およそ1〜3か月)が必要であった。DNAプールの最終ラウンドは配列化できる。この選択アプローチを使用して、イー・コリ(E. coli)、リステリア(Listeria)、サルモネラ(Salmonella)及びクロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)を含む種々のバクテリアを迅速に検出するリアルタイムDNAザイムセンサーを分離した。そのような高い選択性は、選別プロセスにおいて適正なネガティブ選択ターゲットを含ませることによって、特定のバクテリア、MDRO或いは他の病原体を特異的に検出するDNAザイムセンサーを作り出すのが容易であることを示している。別の実施形態で、本発明の方法及びシステムは、細胞のような蛍光発生DNAザイムプローブ、例えば、Ali et al,Angew Chem Int Ed Engl.2011,Apr 11;50(16):3751−4、或いはLi et al,国際特許公開第WO/2012/119231号に記載されているようなバクテリアインジケーターを用いるいずれの既知の方法も包含している。
我々は、システムにおける1つの例として迅速な発蛍光DNAザイムセンサーを使用した。図10a及び図10bに示すように、このセンサーは、DNA−RNAキメラ基質とライゲートしているDNAザイムドメインを有し、リボヌクレオチド開裂サイトが、蛍光体とクェンチャーに隣接している。この“不活性”状態は、蛍光体とクェンチャーが近接しているので蛍光シグナルが小さい。ターゲットバクテリアとしてここではモデルシステムとしてイー・コリを使用したが、このターゲットバクテリアが存在すると、DNAザイムは、バクテリアによって生成したターゲット分子と結合し、基質を開裂する。開裂により蛍光体がクェンチャーから離れ、それにより、強い蛍光シグナルを生成する。さらに、DNAザイムセンサーは、ターゲットのイー・コリを、コントロールバクテリア或いは哺乳類細胞と高選択性で区別できる(図10c)。我々は、さらに、イー・コリのストック分離物を用いて予め分離したDNAザイムセンサーは、血液中にスパイクされ溶解した臨床イー・コリ分離物を確実にかつ選択的に検出できることを示した(図l0d)。DNAザイムセンサーは、全ての臨床イー・コリサンプルを検出することができるが、サンプル間で蛍光強度が変わっており、これが、異なるイー・コリ株間にある潜在的な分子不均一性を反映しているに違いないとするのは興味あることである。これは、さらに、インビトロ進化プロセスに適切なポジティブ及びネガティブ選択ターゲットを入れることにより、同じバクテリア種の異なる株を区別することができるDNAザイムセンサーを作り出す可能性があることを示唆している。
我々のゴールは、全血をサンプル処理なし或いは最小の処理で使用する“混合及び読み取り”アッセイを開発することであるので、我々は、さらに、全血をセンサー溶液で種々の容積比に希釈した中でセンサー性能テストし(図11a)、我々のフルオレセイン/ダブシル(Dabcyl)改変DNAザイムセンサーが、血液中にスパイクしたイー・コリに応じて極めて強い蛍光シグナルを生成することを見出し、最終血液濃度10%とするのが最善と決め、この後の液滴実験(下記)に使用した。特に、血液の自動蛍光による妨害が少ない近赤外線色素を用いての色素ペアを最適化することで、さらに血液中でのセンサー性能(例えば、シグナル/ノイズ比)を改善することができる。我々は、さらに、このDNAザイムセンサーは、今後の臨床使用(図11b)を目標とする時間枠(<1.5〜4時間)内で、血液中で充分な安定性を示すことを示した。別の実施形態で、DNAザイムの末端或いは骨格(つまり、反転Tとホスホロチオエート)は、さらに化学的に改質することができ、或いは、リボヌクレアーゼ阻止剤(リボロック、フェルメンタス)をアッセイバッファー中に含有させて、血液安定性を高めることができる。
血液循環感染症(BSIs)、敗血症及び抗菌剤耐性がいくつかの異なるタイプの病原体により引き起こされるが、このセンサーセットは、上記したインビトロDNAザイムセンサー選択で拡大し、他の病原体種も検出することができる。特に、特定のターゲット分子について予備知識なしに複合ターゲットとしてバクテリアを使用する偏見のないスクリーニングは、非常に複雑な混合物からターゲット分子を精製及び識別する面倒なプロセスを通ることなく、予期しないで発生する新しいバクテリア株のセンサーを迅速に開発できるようにする。これは、予め識別されたターゲット遺伝子、或いはバクテリアと関連した迅速で複雑な発生メカニズムが与えられた他のバイオマーカーの検出に依存するPCRを含めた既存技術が直面した主な挑戦となる。DNAザイムに連結して基質開裂を引き起こす特定のバクテリアバイオマーカーの識別は、我々のアッセイを取り扱うに必ずしも必要でないが、それらは、質量分析装置と結合した親和性精製を使用することにより識別することができる。
別の実施形態で、本発明は、例えば、スタフィロコッカス・アウレウス(S.アウレウス)〔Staphylococcus aureus(S.aureus)〕、エンテロコッカス・フェカーリス(E.フェカーリス)〔Enterococcus faecalis(E.faecalis)〕、コアグラーゼネガティブ・スタフィロコッチ(coagulase−negative Staphylococci)、クレブシエラ・ニューモニア(Klebsiella pneumoniae)、アシネトバクター・バウマニィ(Acinetobacter baumannii)、シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、エンテロバクター種(Enterobacter species)、腸外病原エシェリシア・コリ(extra−intestinal pathogenic Escherichia coli)及びESBL,CRE,メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(methicillin−resistant Staphylococcus aureus)(MRSA)、及び真菌類病原体を含むターゲットとして、例えば主要血液感染バクテリア或いは薬剤耐性生物を用いるインビトロ選択を経て作られるリアルタイム、蛍光発生DNAザイムセンサーのパネルを使用する。
〔液滴マイクロ流体〕
別の実施形態で、本発明のシステム及び方法は、超高感度かつ高処理能のスクリーニングと診断のためのプラットフォームとして、マイクロ流体システムで多相流を取り扱う。
これらのシステムは、“液滴マイクロ流体”と呼ばれ、不溶解性キャリアーオイル流に単分散でピコ−リットルサイズの液滴(つまり、ウォーター−イン−オイル・エマルション)の生成と取扱いができるようにしている11、14。種々の分析物組成をもつ液滴を高速度でコントロールして生成する能力により、液滴マイクロ流体を、酵素アッセイ、蛋白質結晶、ナノ材料合成、及び細胞ベースのアッセイを含む一連の化学的及び生物学的な適用に向けての強力なツールにしている11、14。ピコリットル液滴(別の実施形態では、直径が約1〜300μm、或いは10〜100μmの間であることができる)での小室化は、ターゲット種の有効濃度を上げることにより、アッセイ感度を上げ、アッセイ時間を短縮する11。したがって、別の実施形態では、液滴マイクロ流体は、単一細胞のような低濃度ターゲットの高処理能かつ多重の検出と分析に特に適している。確かに、遺伝子発現、細胞生存及び増殖、単一細胞レベルでの細胞−細胞及び細胞−薬剤相互作用は、液滴マイクロ流体を用いて示された12。別の実施形態で、液滴は、加熱/冷却(PCRで)、併合、分割、選別及び長期保存といった種々の方法で取り扱われる。別の実施形態で、液滴は、高処理能(>1000の液滴/s)でオンチップ検出され、効率良く選別される11
別の実施形態で、本発明のシステム及び方法は、図12、13、14及び16に示すように、患者の血液中にあるバクテリアを、単一細胞の感度で、数分以内に見出すことができる。別の実施形態で、本発明のシステム及び方法は、液滴マイクロ流体を用いてインビトロ選択により得られるバクテリア検出のDNAザイムセンサーを統合している(図14)。別の実施形態で、バクテリアの液滴中への閉じ込みにより、迅速なリアルタイム方式のDNAザイムセンサーによって検出できる放出ターゲット分子濃度を著しく増加させている。
図2aは、通常のバクテリア検出及びスクリーンを行う本発明の典型的な自動化装置を示している。数分から数時間以内に、患者の血液サンプルを分析し、サンプル中のターゲットバクテリア数をディスプレイパネルに表示する。液滴マイクロ流体は、DNAザイムセンサーシステムと統合され、血液中のバクテリアを検出する。蛍光液滴を含むバクテリアは、オンチップでカウントされ(図2b)、或いはキュベットに集められた後に3D粒子カウンターによってカウントされる(図2c)(下記の実施例2)。
別の実施形態で、血液サンプルとDNAザイムセンサーは混合され、次いで、何百万から何十億個のマイクロンサイズ液滴にカプセル化される。DNAザイムセンサーは、バクテリアを含む液滴中で瞬間的にシグナルを生成し、これはカウントされ解析される。別の実施形態で、患者の血液は、マイクロ流体チャンネル内で、バクテリア溶解バッファーを含むDNAザイムセンサー溶液と混合され、何百万個のピコリットル液滴にカプセル化される(図2b)。バクテリアは血液中に少ない数で存在する(典型的に、1〜100CFU/mL)ので、それぞれの液滴は、バクテリアを1つ含む或いは含んでいないかもしれない。DNAザイムセンサーは、バクテリアを含んでいる液滴中で瞬間的に蛍光を発することができる。液滴は、組み込まれたAPD(フォトン・アバランシェ・ダイオード)で、高処理能様式(凡そ、3000液滴数/s)に検出できる。このシステムは、多数の主要バクテリアターゲットを同時にスクリーニングできる多数の液滴マイクロ流体“カートリッジ”と統合することができる。
別の実施形態で、インビトロ選択技術は、様々の主要病原バクテリアのマルチプルDNAザイムセンサーを形成して、多重バクテリア検出を可能にすることができる。液滴中の単一バクテリアの小室化は、ターゲット分子の濃度を極めて高め、迅速な検出と単一細胞感度を可能にしている。アッセイ時間が著しく短縮されると(つまり、従来技術における数時間から数日に対して数分)、血液感染を素早く有効に治療できるようにする。
別の実施形態で、本発明の典型的なプラットフォームは、薬剤感受性スクリーニングアッセイとの統合が容易で、患者に特異的な治療のために最善な抗生物質投与を決めることができる。そのような迅速な検出及び初期における介在は、血液感染の治療機会を著しく良くし、死亡率を減少することができる。このように、本発明は、血液感染のある患者の生存率を著しく増加させ、患者ケアに関連した金銭的コストを下げることができる。
別の実施形態で、本発明の迅速な単一細胞検出方法及びシステムは、循環腫瘍細胞のように血液中でゆっくり成長する種〔例えば、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)〕及びその他の稀な細胞の検出及びスクリーニングのプラットフォームとして使用できる。
〔液滴マイクロ流体の構築とセットアップ〕
〔装置の構築〕:液滴マイクロ流体は、上記したように、既知の確立された方法によって構築及び操作できる26。例えば、1つの実施形態で、ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)チップに、標準のソフトリソグラフィーを用いて深さが20μm、幅が15μmのチャンネルを構築し、これを顕微鏡用スライドガラスに装着する。図14aに示すように、PDMS装置は、オイル入口を1つと水入口を2つ(1つはバクテリアをスパイクしたバッファー或いは血液用、もう一方はDNAザイムセンサー及び細胞溶解試薬用)持っている。標準圧力注入/取出しシリンジポンプを用いて、試薬とオイルを、流速0.5〜2μL/分で送る。2%(w/w)のEA界面活性剤を含むフッ素オイルHFE−7500と合わせ、この流れを集束させることにより、均一なピコリットル−サイズ液滴が、50Hzの割合で生成されてくる。3つの異なるサイズ(直径で10、20及び50μm)の液滴を生成させた。異なるサイズの液滴は、別の実施形態で、マイクロ流体チャンネルサイズと流速を調整することにより、が作られる。図14cには、30μmの液滴を生成した画像を示している。液滴生成に引き続いて、短い“揺動(wiggle)”モジュールを入れて、液滴を無秩序な流れにして迅速に混合する(図14a)。その後、液滴を“インキュベーションチャンネル”(70cm)を通して流し、検出ゾーンで検出した。
図14は、(a)液滴マイクロ流体チップの典型的なレイアウト、(b)形成されている均一なマイクロ液滴の典型的/代表的な顕微鏡イメージ画像、c)液滴中に血液成分、特に赤血球がはっきりと見える、d)キュベットに集められた液滴、e)DNAザイムセンサー(250nM)が、3時間の反応後に10%血液中にある単一イー・コリK12を含む液滴をライトアップしていることを示す代表的な蛍光顕微鏡写真、を示している。
別の実施形態で、我々のシステムの液滴は、多数の液滴形成の挑戦とその構造を実現した高処理能液滴ジェネレーターによって作ることができる。別の実施形態で、高処理能液滴ジェネレーターは、ミリリッター・サンプルを、数分以内に液滴にすることができる。図15は、高処理能血液マイクロカプセル化装置の例を説明している。二層マイクロ流体装置は、単一装置内に8つの液滴ジェネレーターを統合するようにして設計され、ポリジメチルシロキサン(PDMS)を用いてソフトリソグラフィー法によって作成されている。センサーと血液サンプルを上層から導入し、オイルを下層から導入する。センサーと血液は、上層の中間で併合され、貫通孔を通って下層に落ちる。この混合サンプルは、下層に流れるオイルの流れ集束構造から液滴を形成し、生成した血液液滴を集め、液滴数をカウントする。
別の実施形態では、比較的大きな液滴と比較的小さな血液希釈ファクターを用いることで、液滴生成時間がさらに大幅短縮できる。
別の実施形態で、液滴は、洗浄と反応ステップの繰り返し、流動細胞分析など異なる目的のために、ヒドロゲル粒子を形成するに容易なアガロースのようなゲル化材料であることができる。
〔液滴の検出及び定量化〕
液滴の蛍光測定は、注文製作の共焦点顕微鏡〔オブザーヴァーZl(Observer Zl)(商品名)、ツァイス(Zeiss)〕を使用して行うことができる。この共焦点セットアップは、蛍光検出のために、励起源としての488nmと561nmダイオードレーザーと、蛍光測定のための電子増幅電荷結合装置〔クヮントEM:512SC(QuantEM:512SC)、フォトメトリィス(Photometries)〕でなっている。走査速度を最大限にするために、CSU−XIスピニングディスク(CSU−XI、横河、日本)を、共焦点顕微鏡に統合した。典型的には、液滴を毎秒数百から数千の割合で測定し、イメージJ(ImageJ)を使用してデータ解析する。共焦点顕微鏡に加えて、標準の流動細胞分析法を用いて、蛍光粒子を高処理能マナーで分析、定量、選別できる35
〔高処理能液滴検出〕
高処理能検出を達成するため、別の実施形態で、デュアルバンド・エミッション・フィルター〔z488/635,クロマ・テクノロジー・コーポレーション(Chroma Technology Corporation),米国〕とダイクロイック・ミラー〔630dcxr,クロマ・テクノロジー・コーポレーション,米国〕を取付けた高感度APDディテクターを組み入れた光学システムを用いた。これは、3000の液滴/秒の高処理能で液滴をカウントできる(図16を参照)。別の実施形態で、光学システムは、検出に先立って、光源及びサンプルからの蛍光放射を反射して送る鏡を有していてもよい。蛍光は、ディテクターに達する前に、デュアルバンド・エミッション・フィルターを通って、残余する励起光が除かれ、ダイクロイック・ミラーで2つの経路に分割され、APDディテクターにより同時に検出される38。この光学システムは、高処理能液滴分析のために、共焦点顕微鏡システムに組み入れられる。
〔バッファー中のバクテリア検出の最適化〕
〔DNAザイムセンサーを使用する液滴中バクテリアの検出〕;
DNAザイムセンサーと統合された液滴マイクロ流体システムを最適化する。例えば、50mM・HEPES、pH:7.5、150mM・NaCl、15mM・MgCl、及び0.01%・トゥイーン20(Tween 20)を用いる反応バッファー中で、バクテリアを検出することができる。2つの重要な特性、すなわち感度及び検出時間をターゲットとするのがよい。患者血液に存在するバクテリア数は少ないので(典型的には、1〜100CFU/mL)、ピコリットル液滴にカプセル化された時には、各液滴には、バクテリアが1つ含むかどうかの程度になる。それ故、本発明のシステムは、単一細胞の感度でバクテリアを検出することができる。別の実施形態で、イー・コリのようなターゲットバクテリアを、それぞれのDNAザイムセンサー(例えば、100nM、フルオレスセインとダブシルで改変)と共に液滴中にカプセル化する。変異DNAザイム/ターゲットバクテリア及びDNAザイムセンサー/非ターゲットバクテリアを含むコントロール実験を行い、液滴アッセイの特異性をアッセイする。バクテリア溶解剤であるリゾチーム(lysozyme)(1mg/mL)を、DNAザイムセンサー溶液に予め混合しておくことができる。溶解剤の使用により、ターゲット分子のバクテリアからの解放を速やめることができ、アッセイ時間のさらなる短縮ができる。バクテリア溶解条件は、例えば、トライトンX−100(Triton X−100)、イゲパール(IGEPAL)、SDS及びリゾチーム単独で或いはこれらの組合せなど種々の薬剤を用いて体系的に最適化することができる。リゾチームは、液滴の形成や、DNAザイムセンサー機能を妨害せずに、最も効率的にバクテリアを溶解する。
バクテリアを、液滴中、ある濃度範囲で統計的に希釈し、小室化(compartmentalized)できる。例えば、50μmの液滴を1つの液滴当たり1、10、及び100バクテリアとするために、初期細胞濃度を3、30、及び300×10/mLバクテリアとする。初期バクテリア溶液の希釈度を大きくしたとき(<3×10/mL)、形成される液滴には、1つの液滴にバクテリアを1つ含むか或いは含まないようになる。バクテリアは、サイト9(Syto9)(緑)或いはサイト17(Sytol7)(赤)で染色され、これにより、液滴内のバクテリアが、より良くビジュアル化され、共焦点顕微鏡を使用して液滴当たりの細胞数が定量できるようになる。異なる色素で染色されたバクテリアは、検出アッセイ中の同じ液滴中でDNAザイムセンサーシグナルとの共局在を可能にしている。
バクテリア含有の液滴は、DNAザイムセンサーによって生成した強い蛍光シグナルにより容易に検出することができる。我々は、本発明の典型的なイー・コリセンサーが、液滴当たりの細胞数と直接相関するシグナルで、液滴中のバクテリアを検出できることを示した(図12d)。我々は、バッファー中で、DNAザイムセンサーシステムが、液滴(直径で5μm)中に溶解した単一ターゲットであるイー・コリK12を、〜4の充分高いシグナル/バックグラウンド比で8分以内に検出できることを最初に示した(図12a〜c)。我々は、バルクアッセイの場合と比較して、この液滴中の細胞感度と検出時間の短縮は、単一細胞閉じ込めによるターゲット濃度の上昇に依ってなし得たものと考えた。単一細胞の検出を最適化して、どんなターゲットバクテリアも、共焦点顕微鏡と高処理能流動細胞分析法技術の両方でセンサーとして使用できるようになる。
〔最適化〕
特定のアッセイ或いはターゲットに使用する液滴の最適な検出時間及びシグナル/バックグランド比は、液滴容量(或いはサイズ)とDNAザイムセンサー濃度の2つのパラメーターの最適化により達成される。液滴のサイズが小さい程、単一細胞からターゲット濃度が高くなり、シグナル/バックグランド比を上げ、かつ検出時間を短縮する。液滴サイズは、例えば10、20及び50μmの3つの異なる場合の性能を比較する。液滴アッセイでは、100nMのDNAザイムセンサー濃度が、バルクアッセイで最適であると示された出発点である。DNAザイムセンサー濃度は、検出時間とシグナル/バックグランド比が最適バランスとなるように、例えば、10、50、100、200及び500nMで最適化する。
〔スパイクされた血液中でのバクテリア検出の調査及び最適化〕
別の実施形態で、本発明の典型的なシステムは、処理されていない(或いは希釈された)血液中のバクテリア検出に使用される。DNAザイムセンサーは、血液検出に支障がない色素−クェンチャー・ペアで改変することができる。滴定と最適化のために、バクテリアを全血中に種々の濃度でスパイクし、上記したように、DNAザイムセンサー溶液と共に液滴にカプセル化する。注入中に血液サンプルが凝固したり析出するのを防ぐために、頂部にポータブル磁気撹拌器を備えたシリンジ内に、2mmの磁気棒を配置することができる。
図14c及びdに示すように、バクテリアを含む全血は、液滴に直接カプセル化でき、これは室温で数日から数か月間安定に貯蔵できる。所定のアッセイを行うのに、血液と液滴システムのセンサー溶液との容積比を最適化する。これには、血液とDNAザイムセンサー溶液の流速を調整することにより、処理能(つまり、1時間に処理される全血量)を落さずに最適シグナル/バックグランド比とすることで容易に達成できる。血液中のバクテリアの検出のために、我々は、液滴サイズを最適なものにした。しかし、液滴サイズが小さい程、単一細胞からのターゲット濃度が高くなる(これは、シグナル/バックグランド比を上げて、検出時間を短縮させる)が、小さすぎるサイズの液滴に赤血球と白血球を含む血液成分をカプセル化するのは技術的な努力が必要である。我々は、直径が25μmの液滴が、この目的には最適であり、それ故に、以後の血液液滴実験に使用することを決定した。
別の実施形態で、本発明は、例えば、バッファー及び/又はスパイクされた血液中での単一バクテリアを選択的に検出するために、液滴マイクロ流体をDNAザイムセンサーシステムと共に使用する構成と方法を提供する。蛍光顕微鏡(図14e)或いはIDオンチップ液滴カウントシステム(図16)を使用して、我々のシステムは、液滴中の10%の血液にある単一ターゲットであるイー・コリK12を選択的に検出することができる。更に、サイト7(Syto17)シグナルと共局在することによって、我々は、ポジティブターゲットとしてイー・コリK12及びネガティブコントロールとしてセンサー単独或いはコントロールバクテリアを使用した3回の実験での〜70,000の液滴カウントから、我々のカプセル化したDNAザイムセンサーシステムは、偽ポジティブ割合がゼロで、偽ネガティブ割合が最小(−0.5%)であることを観察した(図16)。最後に、測定可能な蛍光シグナルは、血液中の単一バクテリアに応じて3時間未満で応答していることを観察できた(図14e)。
単一エマルション液滴(ウォーター−イン−オイル)が、流動細胞分析システムに支障ある場合には、ウォーター−イン−オイル−イン−ウォーターのダブルエマルション液滴を、流動細胞分析測定のセットに使用する(構築する)。ウォーター−イン−オイル−イン−ウォーターのダブルエマルション液滴は、流体−焦点結合装置を2つ使用して容易に作ることができ、流動細胞分析や選別に広く使用されてきた。我々は、液滴中でカプセル化する前に、チャンネル内での血液詰まりは観測されなかった。必要ならば、チャンネルの部品を、さらに、汚れの付き難いポリエチレングリコール(PEG)或いはヘパリンでコーティングして血液成分による好ましくない詰まりを最小にすることができる36、37
〔臨床サンプルからのバクテリア検出〕
別の実施形態で、本発明は、臨床への適用可能性がある構成及び方法を提供する。
〔患者サンプルの使用〕
別の実施形態で、本発明は、非常に高感度で特異的にバクテリアの存在を検出することができる装置を含む構成及び方法を提供する。バクテリアのタイプ及び/又は存在を決定することにより、適切な抗生剤処理を決定し、そして一連の治療でモニターすることができる。血液培養からの一部を、無菌の15mL円錐チューブに移す。特別のタイプのバクテリアを含んでいるかもしれない、或いは含んでいる患者の血液(例えば、約1mL)を、それぞれのDNAザイムセンサーと共に、例えば、上に議論したように適切なプロトコールに従って、液滴にカプセル化することができる。高処理能APDディテクターにより、蛍光液滴をカウントできる。我々は、それぞれのバクテリアターゲットに対し、合計10患者のサンプルを分析した。特別のシステムが患者の血液サンプル中のバクテリアを信頼性高く検出することができるかどうか、例えば、偽ポジティブとネガティブの割合を、決められるように一連の実験を行った。
そこで、別の実施形態で、本発明の方法、システム及び装置は、患者サンプルからバクテリアを、高感度で選択性をもって信頼性高く検出することができる(偽ポジティブとネガティブの割合が<10%)ことを示した。
〔ポータブルシステム〕
別の実施形態で、装置は、ポータブルで、液体ハンドリング(つまり、液滴生成)を自動化し、光源(薄膜LED)、ダイオードディテクター、及びディテクターディスプレイを含む電子部品を統合している(図2a)38,39。この典型的な装置は、多数の廃棄可能なマイクロ流体“カートリッジ”と統合して、血液感染した多くのタイプのバクテリアを、多重で迅速な検出を同時にできる。
別の実施形態で、本発明の方法、システム及び装置は、多剤耐性菌(MDRO)或いは抗菌剤耐性菌による感染を検出することができる。これらの感染は、大きなグローバル健康問題で、格闘負傷及び外傷の人のケアに対する特別な挑戦でもある1−2。別の実施形態中で、本発明の方法、システム、及び装置は、MDROの初期段階での検出をできるようにして、疾病の拡がりを抑え、適切な抗生剤治療を見出して患者のケアを改善するに重要である。別の実施形態中で、本発明の方法、システム、及び装置は、バクテリア培養(結果を得るに数日要する)及び/又はポリメラーゼ連鎖反応(PCR;アッセイ時間を数時間に短縮するが、低濃度、例えば感染血液中の1〜100コロニー形成ユニット(CFU)/mL)のバクテリア検出には充分ではない)のような増幅ベース分子診断方法に代って、或いはこれを補足するために使用することができる4,5。別の実施形態中で、本発明の方法、システム及び装置は、MDROのスクリーニングに、或いは第三世界国家、緊急時、災害状況或いは戦場でのように資材に制限がある環境でのスクリーニングに使用できる。
[実施例2:3D粒子カウンターシステム(つまり、IC3D)を使用するバクテリア感染の検出]
以下に、血液流感染(BSI)を検出する本発明の典型的な方法を記載する。感染初期段階での、バクテリアの迅速検出、識別及び治療を記載する。
我々は、本発明の統合液滴システムと3D粒子カウンターシステムは、処理されていない、或いは最少に処理されたバッファーと血液サンプル中のバクテリアを、単一細胞感度で数分から数時間以内に選択的に検出できることを示した。この実施例において、我々のシステムは、DNAザイムセンサー技術、液滴マイクロ流体、及び高処理能3D粒子カウントシステム〔つまり、統合総合液滴デジタル検出(IC3D)〕(図1と2c)を統合している。この典型的な組合せにより、mL容量の血液中にある単一細胞を、数分以内に選択的に検出できる。
別の実施形態で、患者の全血或いは尿のようなその他の生体サンプルは、マイクロ流体チャンネル内で、バクテリア溶解バッファーを含むDNAザイムセンサー溶液と混合され、これにより、図2bに例示するように、数百万から数十億個の個々のピコリットル液滴を数百にカプセル化する。
DNAザイムセンサーは、インビトロ選択によって識別してターゲットバクテリアの溶解物と特異的に反応し、迅速にリアルタイム蛍光シグナルを出す短い触媒作用のあるオリゴヌクレオチドである。別の実施形態で、この例で使用されるイー・コリ特異DNAザイムセンサーは、イー・コリを選択的に検出する(図10)。別の実施形態で、典型的なインビトロの選択技術は、種々の病原バクテリアの多重DNAザイムセンサーを生成し、多重バクテリア検出を可能することができる。特に、患者血液を、バクテリア溶解バッファーを含むDNAザイムセンサー溶液と、マイクロ流体チャンネル内で混合して、数百万から数十億のピコリットル液滴にカプセル化する。DNAザイムセンサーは、バクテリアを含む液滴中で瞬間的に蛍光を出し、mL容量からの単一粒子を数分以内に確実に正確に検出することができる高処理能3D粒子カウントシステムによって、この蛍光を検出し、及びカウントする(図2b及びc)。この蛍光液滴は、特に高い信頼性と臨床的に適切な処理能力で検出される。
別の実施形態で、液滴中の単一バクテリアの小室化により、ターゲット分子の濃度を著しく上げ、PCRのようなシグナル増幅プロセスなしで迅速な検出と単一細胞感度を可能にする。別の実施形態で、そのような小室化されたターゲット特異的反応は、3D粒子カウントシステムで検出できるように、ターゲットバクテリアを含む液滴の“ライトアップ”ステップが是非とも必要になる。別の実施形態で、本発明の典型的な3D粒子カウントシステムは、mL容量の単一液滴を数分以内で分析する例外的な信頼度と正確さを有しており、これは、流動細胞分析法が直面する現今の粒子カウント技術、特に、感度と高い偽ポジティブ割合に限界があるといった問題点をなくしている。
別の実施形態で、ターゲットを含む蛍光性液滴は、例えば、光学ピンセット、光学トラップ、光学格子を用いた3D粒子カウントシステムで選別することができる。選別されたターゲットは、さらに処理、分析できる。
既存のIDオンチップ液滴カウントシステム(これは、液滴デジタルPCRシステムに使用されている)及び流動細胞分析法を含むその他粒子カウントシステムは、典型的に1秒間に数千粒子で操作し、合計で数十万から数百万の液滴(すなわち、合計サンプル容量がマイクロリットルの数十倍)を分析できるだけの低処理能であるという問題がある31、34。それ故に、既存の液滴検出システムは、必然的に液滴カプセル化前に、ターゲットを精製し濃縮してサンプル容量を減らすというサンプル準備が必須になる。しかしながら、我々は、我々のシステムでは処理していない生体サンプル(例えば、血液)を、数十億の液滴まで翻訳する典型的に数ミリリッターの臨床サンプル容量で、迅速に分析することを望んでいる。我々が発明した統合総合液滴デジタル検出(IC3D)システムにおいて、多くの液滴を短時間に効果的に分析し、数百万の空の液滴の中にある単一蛍光バクテリア含有液滴を検出するために、我々は、既に説明したように、ミリリットル容量から蛍光粒子を、数分で単一粒子感度で検出できる3D粒子カウンター21を統合した。
図17は、本発明の典型的な3D粒子カウントシステムの典型的な概要ダイヤグラムを説明している。別の実施形態で、粒子の総数を迅速に定量するために、2−チャンネルセットアップを用いて赤と緑の蛍光検出を同時に行うことができるようにした。
別の実施形態で、この装置は、水平形状で、直径が1cmの円筒状キュベットをもつ機械的スリーブを持つ小さな顕微鏡を有している。2つのモータが、キュベットの回転と垂直運動を与えている。ソフトウェアは、回転速度を10〜1100rpmの範囲で変え、垂直速度を1〜15mm/秒としている。垂直及び回転運動は、それぞれ線形アクチュエータとVEXTAステッピングモーター・モデルPK233PBによって生み出されている。これらのモータは、サンプルを入れた透明なキュベットを保持する台に接続される。レーザーによって発生した励起光は、観察容量で集束される(写真を参照)。励起光の焦点は、キュベットの内部、キュベットの壁から約1mm離れた比較的壁に近くにに位置する。この距離は、高度に分散したメディア内でも粒子の検出と分析が行えるように調節することができる。励起源は、469nm或いは532nmで放射する2つのダイオードレーザーである。このようにして、粒子は観察部位中に蛍光を発する。共焦点顕微鏡を対物レンズ前にあるサンプル容器の単純な機械的運動と組み合わせる使用は、粒子を含むサンプルを観測域を通って動かし、分析する手段となり、光学源、鏡或いは光ディテクターを移動させる可動光学部材でなる複雑な光学システムを必要としなくなる。2つのレーザーからの励起光は、ダイクロイックフィルターZT532nbdcとZ470rdcを通って合わさり1つのパスになり、20×0.4NA空気対物レンズを通って同じ励起部位に向う。サンプルから放射された蛍光は、同じ対物レンズによって集められ、ダイクロイックフィルターのセットを通って送られ、レンズによって大きなピンホール(直径=2mm)に集束され、次いで別のレンズによってディテクターへコリメートされる。ダイクロイックビームスプリッターT5501pxr−25mmNRは、放射ビームを2つの光路に分け、2つの光電子増倍管(PMT)によって検出する。2つの放射フィルター(FF01−HQ500/24−25とLP5600)を、それぞれのPMTの前に置く。PMTからのシグナルは、アナログからデジタルへのコンバーター(ADC)及び取得カードに送られる。サンプリング頻度を、10μsの時間分解能に対応して、100,000Hzにセットする。
別の実施形態で、顕微鏡の光学を、約0.01msで比較的大容量(100pL)を測定するようにデザインする。約100秒の螺旋運動しているチューブ回転を、チューブの約1mLが効果的に調査できるようにする。この典型的な光学セットアップを使用するとき、装置は、サンプルに150μmだけ浸入する。それ故、500nmにおける透過度が250μmパスで約10%である全血(希釈前でも)のような強く分散するサンプルでも、容易に扱うことができる。
別の実施形態で、本発明は、多重解析と並列解析ができる自動ポータブル装置を含む本発明の典型的なIC3Dシステムの別のデザイン(図32及び33)を提供する。別の実施形態で、この装置は、異なる波長で読むことができる多重レーザー源とディテクターで構成される。この多重システムは、異なる病原体にコード化した多重センサー(異なる色にラベルする)を、同時に読み取りできる。我々の並列テストを行なうための多重サンプル容器を収容できる装置に、回転台を加えることができる。
我々は、既に記載したような液滴に、バクテリアをスパイクした血液とDNAザイムセンサーをカプセル化した(実施例1を参照)。ターゲット特異反応の小室化は、3D粒子カウントシステムによって検出することができるようにターゲットバクテリアを含む液滴“リアクター”を“ライトアップ”する重要なステップである。液滴を、キュベット(図14d)に集め、次いで、3D粒子カウントシステムによって解析した。我々は、このシステムを使用して、典型的に2mLサンプルから単一ターゲットイー・コリK12とDNAザイムセンサーを含む蛍光液滴を、3分以内の測定時間で、単一液滴感度で検出することができることを示した(図23a、b)。我々の現在のシステムは、典型的に、液滴が〜100,000/秒、或いは観察の有効容量が〜0.1mL/分の処理能で操作する。そのような高処理能で、我々の実験で血液希釈によって起きたサンプル容量の増加は、問題にならない。図23bには、バクテリアを含む液滴から得られた蛍光強度上昇を、時間経過との関連で示している。
別の実施形態で、本発明は、IC3Dアッセイに、パターン認識アルゴリズム(図23bのインセットボックス)及びシグナル補正(図22と23d)をしている。
我々のIC3D解析では、“ヒット”の検出は、閾値強度〔これは、従来のID粒子カウントシステム(例えば、BioRad・ddPCRシステム)に広く使用され、その強度がレーザーとディテクターを含む多くの要因に依存するので、典型的に偽ポジティブ/ネガティブ割合が高い〕より、むしろパターン認識アルゴリズム(図23bのインセットボックス)で定義される。簡潔にいえば、蛍光粒子(我々の記載では液滴)は、イルミネーション容量中の粒子通過により作り出される“形”、我々の装置でガウスにより検出される。ソフトウェアSimFCS(Laboratory for Fluorescence Dynamics,Irvine,CA;www.lfd.uci.edu/globals/で利用可能)で行ったパターン認識は、粒子の通過時間、そして検出されたパターンの振幅を検出している。既にバクテリア(“標準”)と反応したDNAザイムセンサーを含む蛍光液滴を使用して、我々のパターン認識アルゴリズムが、ノイズを自動的にフィルターし、正しく蛍光液滴を含むバクテリアのみを報告していることを予め確認した。このようなパターン認識は、大容量サンプル中の低濃度蛍光液滴を、偽ポジティブ割合をゼロ(つまり、“ヒット”は、空の液滴が数億あるうちに真のポジティブが1つある)にして、極めて信頼性高く正確な検出ができる。これは、バクテリアがない健康なドナー血液サンプル(n=5)、或いは非ターゲットの臨床バクテリアでスパイクした分離物(n=8)を含むコントロールサンプルでは、総カウント数が0であったことで支持される。別の実施形態で、本発明は、既にバクテリア或いはFITCと反応させたDNAザイムセンサーを含む蛍光液滴を使用して、3D粒子カウントシステムの補正曲線を作る方法を提供する。
処理していない血液中のバクテリアを検出する我々のIC3Dシステムに要求される最小DNAザイムの反応時間を決定するために、我々の3D粒子カウンターを使用して、液滴溶液2mLからのシグナルを経時的にモニターした(図23c)。我々は、サンプル中の細胞数に関する絶対な定量的データを出すには、典型的に3.5時間が必要ではあるが、DNAザイム反応を45分程行うことで、IC3Dテストが“イエス或いはノー”結果を出すことができることを観察した。
次に、我々のシステムが、1から10,000バクテリア/mLの極めて低濃度の広い範囲で、単一細胞感度と1桁台の検出限界(LOD)でターゲットバクテリアを絶対的定量化できることを示した(図23d)。液滴の検出数と、血液サンプル中にスパイクされたターゲットバクテリアの実濃度との間に、線形の相関関係がある。10〜10,000細胞/mL濃度でのポジティブサンプルにある偽ネガティブ割合と分析エラーに関して、我々は、分析エラーに拘わらずターゲットのイー・コリを常に検出し、つまり、“イエス或いはノー”テストで、本質的に偽ネガティブ割合ゼロで“ポジティブ”として報告することができる。1細胞/mLのサンプルでは、我々のアッセイは、典型的にはその時間のバクテリアを〜77%検出する。測定時間を延ばすと、エラーが減ることに注意されたい20,21。それ故、LODは、1桁台にある。
潜在的な臨床適用可能性を示すために、我々は、ポジティブ血液培養から得た臨床バクテリア分離物を使用して我々のシステムをテストした。我々は、我々のIC3Dシステムが、ポジティブコントロールであるイー・コリK12に観察したと同じパフォーマンスで、臨床イー・コリ分離物を選択的にかつ確実に検出することができることを見出した(図24)。
別の実施形態で、単一細胞からなる本発明の典型的な方法及びシステムは、成長が緩い菌体〔例えば、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)〕の検出とスクリーニングを行うプラットフォームとして使用できる。
別の実施形態で、本発明の典型的な方法及びシステムは、他のタイプのセンサーが、細胞(例えば、バクテリア、循環腫瘍細胞及び幹細胞)、ウィルス、及びその他少量の分子ターゲットを含む血液中にある如何なるタイプの希少種も殆ど、選択的かつ感度よく検出するに使用できるプラットフォーム技術として使用できる。
別の実施形態で、DNAザイムセンサーに加えて、既知のターゲット遺伝子や分子に用いられるその他センシングシステム(例えば、デジタルPCR)を、単一バクテリアを迅速に検出できる我々の液滴マイクロ流体と3D粒子カウントシステムに統合することができる。
別の実施形態で、ターゲットバクテリアは、測定前に、液滴中で培養、増殖してシグナルを増幅することができる(図13)。
別の実施形態で、液滴サイズ、反応時間、センサー濃度、蛍光体/クェンチャーのペア、血液希釈ファクターのスキャニング時間(1〜l0分)、RPM(200〜1000)及びPMT(光電子増幅管)(200〜800)からの1つ以上のパラメーターは、例えば、図18、19及び20に示したように、最適なパフォーマンスとなるように最適化(つまり、シグナル/バックグランド比、感度、LOD及びアッセイ時間)できる。多重−色センサーシステムの使用は,さらに偽ポジティブ/ネガティブ割合を小さくすることができる。液滴サイズが小さくなると、単一細胞からのターゲット濃度を高くし、シグナル/バックグランド比を上げ、検出時間を短縮するので、我々は、10、20及び50μmの3つの異なる液滴サイズのパフォーマンスを比較した。液滴アッセイについて、種々のDNAザイムセンサー濃度(例えば、10、50、100、200及び500nM)を使用して、検出時間とシグナル/バックグランド比の最善バランスに達することができた。希釈後の生体サンプル(例えば、血液)濃度は、5%〜50%の範囲とした。
別の実施形態で、本発明は、1)バクテリア検出のDNAザイムセンサー、2)高処理能かつ高効率(HT−HE)のカプセル化システム(図33a及びb)、3)少数のバクテリア含有蛍光液滴を大容量から迅速に測定する3D粒子カウンター(図33c、d)の3つの主要成分(図32及び33)からなり、ベンチトップ、シングルステップ、サンプルから結果の診断である完全統合IC3Dシステムを提供する。例えば、256チャンネル迄設けることができるコスト効率のよいモジュラーマイクロ流体システムは、3mLサンプルのカプセル化が15分未満でできる。別の実施形態中で、本発明は、(a)ポータブルにするためのハードウェアのデザイン(それは、フットプリントを小さくし、コンピューターでこの装置と統合している)、(b)ターゲットバクテリアをカプセル化する液滴形成に必要なマイクロ流体成分の統合、及び(c)全体として、この装置をヘルスケア供給者と技術者が使用できるようにするエルゴノミクスにおける改良、を含んでいる。この分野は、装置のハードウェアデザインとソフトウェアの解析が必要となる。このシステムの操作は、無菌の全血サンプルを、DNAザイムセンサーとバクテリアライセート(リゾチーム)溶液と混合して、圧力チャンバに入れる;PCベースコントロールシステムにより、チャンバを加圧し、サンプル及び連続相のオイルを液滴形成チップにフィードする;生じた液滴を、キュベットに集め、3D粒子カウンターを使用してカウントする;データ(つまり、サンプル中のバクテリア数)を、注文製作のソフトウェアによって処理し、コンピュータースクリーンに表示する;のステップで行う。上述のシステムは、将来の適用が多い。粒子カウンターの3つのレーザーは、3つの異なるセンサー(及び、分子ターゲット)を同時に読める。例えば、CREとESBLセンサーを混合物中で一緒に用いると、サンプル中の個々のバクテリアが1つ、他方或いは両方の耐性メカニズムをもっているかどうかを決定することができ、その定量的な特徴は、それぞれの組合せの絶対濃度を記録していることを意味している。第3のセンサー或いは色素を、それらの成分と共に、内部定性的或いは定量的参照として装置の試薬に既知量加えて使用できる。このアッセイは、血液をミリリッター迄扱うことができるが、このIC3D感度により、従来のテストで採取されていた典型的に1アッセイに対して5〜10mLより少なくすることが可能となった。これは、血液採取でより多くの特定アッセイを行おうとする道筋を開くものである。他方で、必要であれば、キュベットサイズを大きくして、多容量の血液を扱うこともできよう。
[実施例3:蛍光発生基質を用いるIC3Dによる抗菌剤耐性の検出]
プラットフォーム技術として、このIC3Dシステムは、他のセンシング方法(例えば、酵素アッセイ、PCR及び等温シグナル増幅)に、液滴マイクロ流体を統合することができる。3D粒子カウンターは、細胞(例えば、バクテリア、循環腫瘍細胞及び幹細胞)、ウィルス(例えば、HIV)、及び分子マーカー(例えば、核酸及び蛋白質)を含む生体サンプル中の如何なるタイプの少量マーカーを、迅速な検出及び分析のプラットフォームとして使用できる(図1)。
別の実施形態で、本発明は、ベータ−ラクタマーゼ(beta−lactamases)とカルバペネマーゼ(carbapenemases)に対する蛍光発生基質36を使用して、抗菌剤耐性のIC3Dテストを提供する。例えば図26を参照。これらのテストは、最も広く見られる抗菌剤耐性病原体群の内にある拡張型ベータ−ラクタマーゼ(ESBL)を生成するエンテロバクター及びカルバペネム−耐性エンテロバクター(CRE)を迅速に検出することが可能になったことを示している。
[実施例4:癌、例えばCTC、エキソソーム、核酸、蛋白質、ペプチド、炭水化物、脂質、小分子、金属イオンのマイクロカプセル化検出]
別の実施形態で、本発明は、循環腫瘍細胞(CTC)、他のマーカー及び癌、核酸、蛋白質、ペプチド、炭水化物、脂質、小分子、金属イオン(図3、4及び5)の通常の検出及びモニタリングに使用され、既存の技術より効率的で確実なIC3Dテストを提供する。
多くの癌腫、例えば乳癌について、死亡の90%以上が離れた器官への転移に依っている。転移は、播種した癌細胞が、全身循環系を経て移動して生き続けるマルチステッププロセスであるので、初期の診断、経過見通しのCTC分析と定量化、及び疾病進展のモニタリングコースに注目が向けられている。CTCは、非常に低濃度(白血球10当たり1つのCTC)であるので、不均質な従来の流動細胞分析法や免疫学的アプローチ〔例えば、セルサーチ(CELLSEARCH)(商品名)プラットフォーム〕は、複雑で、高価で、かつ時間を要するものであり、重要なことには、臨床セッティングでCTCを信頼性高く検出する感度と特異性に欠けたものである。別の実施形態で、本発明は、患者の血液サンプルを処理せず、或いは最少の処理でCTCを選択的に検出するプラットフォーム技術を提供する。別の実施形態で、本発明は、新規な蛍光センサー技術、液滴マイクロカプセル化及び3D粒子カウンター(つまり、IC3D)を統合するシステムを提供する。例えば、DNAセンサーでなるこれらのセンサーは、そのままのターゲットCTC溶解物と特異的に反応するように加工され、迅速なリアルタイム蛍光シグナルを発生させている。患者のサンプル(例えば、血液)は、マイクロ流体チャンネル内で細胞溶解バッファーを含むセンサー溶液と混合され、数百万個あるピコリットルそれぞれの液滴中にカプセル化される。本発明は、作用のメカニズムによって制限するものではないが、CTCを液滴中に閉じ込めることで、ターゲット分子(例えば、Her2及びEpCAM)の濃度が著しく高められ、センサーによって迅速かつリアルタイム様式で検出できる。それ故、本発明の方法及びシステムは、潜在的に癌診断と経過見通し、及び疾病進行及び治療中の薬剤効能のモニタリングの強力なツールになるCTC検出の新しい典型を提供する。
別の実施形態で、本発明は、臨床セッティングでまれな癌CTCを検出するためのマイクロカプセル化センサーシステムを提供する。別の実施形態で、液滴マイクロ流体は、単一細胞感度で迅速な癌CTC検出をするセンサーと統合される。別の実施形態で、癌バイオマーカー(例えば、Her2、EpCAM、CK19、及びMUC1)を特異的に検出する蛍光発生DNAセンサーを、液滴マイクロ流体システムと統合する。ここで、単一CTCを液滴中に閉じ込めることで、感度を著しく高め、検出時間を短縮することができる。バッファーとスパイクした全血の両方からのCTC単一細胞の検出を、最適化することができる。
典型的な装置の臨床サンプルからのCTC検出能を確証するために、患者血液試料検体を、患者の診断と関連付けて用い、アッセイ選択性と特異性を決定する。流動細胞分析とセルサーチ(CELLSEARCHTM)(商品名)プラットフォームを用いて、CTC検出の選択性、特異性及びアッセイ時間に関して付き合わせ比較を行う。
この発明は、迅速かつ確実なCTC検出と、通常ベースの癌、例えば乳癌のスクリーニングに適しているプラットフォーム技術を提供する。
別の実施形態で、本発明の構成、システム及び方法は、配列化、個人別診断及び医術、例えばCTCの検出に使用される。別の実施形態で、本発明の構成、システム及び方法は、例えば、単一細胞遺伝子或いは残留変異を検出、或いはmRA発現の検出といった遺伝子解析に使用される。別の実施形態で、本発明の構成、システム及び方法は、例えば、遺伝子、或いは残留変異、或いはmRNA発現レベルに基づく単一細胞不均一を研究、検出するのに使用される。
別の実施形態で、細胞は、溶解せずにそのまま残し、免疫染色やタンパク質プロフィールのような他のテスト或いはアッセイに使用することができる。ここで、細胞を“そのまま”としたとき、試薬(例えばセンサー、酵素)は、ウイルス或いは非ウイルスルート(例えば、トランスフェクション試薬、ナノ粒子)を経て細胞に送られる。別の実施形態で、本発明は、液滴中の単一細胞レベルで高処理能細胞エンジニアリングを行う方法である。例えば、我々は、MCF7細胞が、GFP発現ベクターを含み、GFPを発現するように加工されたトランスフェクション試薬でカプセル化できることを示した(図31)。細胞をそのままに保持する場合には、細胞内、細胞表面及び分泌されたマーカーを含む多数のタイプのマーカーを同時に検出、分析し、発現及び機能と関連させることが可能になる。
別の実施形態で、多数の酵素反応を使用し、強くて高い特異シグナルを発することができる。別の実施形態中で、ローリングサークル増幅(RCA)を含む等温反応を血清中で行うことができ、血液中での直接CTC検出が容易になる(例えば、図8及び9参照)。別の実施形態で、本発明は、表面マーカーを単に使用する代わりに、単一細胞レベルでの遺伝子変異及びmRNA発現を検出するシステムと方法を提供する(図5)。別の実施形態で、PNAオープナー及びその他同種のものは、単一細胞の遺伝子検出を支援するに使用でき、そして、本発明の配列化アッセイ、システム及び方法は、個人的な診断と治療に強力な新しいツールを提供する。
別の実施形態で、癌細胞、例えばCTCは、それらの細胞表面、細胞内及び分泌マーカー(例えば、図3参照)により、或いは機械的性質によって特徴づけられ、或いは検出される。図3は、本発明の典型的な統合液滴カプセル化及び3D粒子ディテクターシステムにより、細胞表面、細胞内及び分泌マーカーを含む単一細胞及び単一細胞マーカーを検出する本発明の典型的な方法を概略的に説明している。
別の実施形態で、癌細胞、例えばCTCは、例えば、癌蛋白質〔例えば、前立腺特異抗原(PSA)、Her2、EpCAM、CK19及びMUC1〕、細胞フリー核酸(例えば、DNA、mRNA、miRNA及びSNP)、細胞由来の粒子(例えば、エキソソーム、微小胞、アポトーシス体)、脂質、炭水化物、ペプチド、酵素、小分子、及びイオンなどの癌マーカーを検出することにより特徴づけられ、或いは検出できる(図4及び5)。
図4は、本発明の典型的な液滴カプセル化と3D粒子ディテクターシステムの統合によって、細胞由来の粒子(例えば、エキソソーム、微小胞、アポトーシス体)及びそれらのマーカーを検出することからなる本発明の典型的な方法を示している。
図5は、本発明の典型的な液滴カプセル化と3D粒子ディテクターシステムの統合によって、限定するものではないが、核酸、蛋白質、ペプチド、炭水化物、脂質、小分子、金属イオンなどの細胞フリーのマーカーを検出する本発明の典型的な方法を示している。
別の実施形態で、本発明の方法は、さらに、核酸ベース、抗体ベース、酵素ベース、或いは化学薬剤ベース、及び同種のものを含む既知のアッセイによって、癌細胞及びマーカーを検出する使用(組合せて使用することができる)である。生体サンプルは、液滴カプセル化とその後の分析を行うに先立って、先ず、例えば、勾配遠心分離、洗浄、濃縮、細胞溶解、磁気ビーズ捕捉及び分離、抽出によって、容量を減らし、純度を良くする処理を行う。
別の実施形態で、本発明の方法は、例えば、幹細胞、癌幹細胞など単一細胞移植細胞の検出、追跡、モニターである。別の実施形態で、移植された細胞は、IC3Dによって検出することができる血液或いは尿に分泌するプローブ(例えば酵素、蛋白質)で加工される。別の実施形態で、移植された細胞は、生体シグナル化の下流側でプローブにより加工され、プローブが活性化されると、生体シグナルを生成するようにする。
別の実施形態で、本発明の方法は、さらに、PCR、RT−PCR、RCA、ループ媒介等温増幅(LAMP)、ニッキング(例えば、指数関数的増幅反応(EXPAR))、鎖置換、指数関数的等温増幅及び交雑、分子指標、アプタマー、DNAザイム、或いはその他リアルタイム蛍光センサーによって検出できるmRNA、DNA、miRNA、SNP、及び同種のものを含む核酸マーカー(細胞内と、細胞なしの循環する形体の両方)の検出からなっている。別の実施形態で、分子指標と結合したRCA及びニッキング酵素反応は、核酸マーカー及びそれらの変異物を検出するに使用することができる。例えば、図6及び7参照。
図6は、南京錠型プローブを液滴中でのニッキング酵素反応と組み合わせて使用して核酸変異物検出を含む本発明の典型的な方法を概略的に示している。別の実施形態で、本発明の方法は、さらにアンプリガーゼ(AMPLIGASETM)(商品名)〔エピセンター(EPICENTRE)、マディソン、ウィスコンシン州〕ライゲーションのテスト及び最適化し、次いで、DNA変異検出のための酵素反応をニッキングする本発明の典型的な方法を含んでいる。
別の実施形態で、本発明の方法は、さらにアンプリガーゼ(AMPLIGASETM)(商品名)〔エピセンター(EPICENTRE)、マディソン、ウィスコンシン州〕ライゲーションのテスト及び最適化し、次いで、DNA変異検出のための酵素反応をニッキングする本発明の典型的な方法を含んでいる。
別の実施形態で、本発明の方法は、さらに、T4リガーゼ・ライゲーションのテスト及び最適化し、次いで、酵素反応をニッキングする本発明の典型的な方法を含んでいる。
別の実施形態で、本発明の方法は、さらに、イー・コリ・リガーゼ・ライゲーションのテスト及び最適化し、次いで、酵素反応をニッキングする本発明の典型的な方法を含んでいる。
別の実施形態で、本発明の方法は、さらに、例としてmRNA・BRAF・V600E変異物の検出を含むものである。そのようなアッセイで、RCA反応に続いて、DNAザイムベース、鎖置換、或いは酵素のニッキングを含む種々の方法により、シグナルを増幅し生成することができる。
核酸マーカー及び変異物も、PCR及びRT−PCRにより検出することができる。例えば、我々は、BRAF・V600E変異物及びBRAF・G464Vを検出するのに、PCRを使用する反応を示した。例えば、図27を参照。
我々は、血漿と血液サンプルでPCRを行うことができることを示した。例えば、図28参照。
我々は、ポリメラーゼの鎖延長と単一鎖ニッキング反応を組み合わせて、指数関数的増幅反応(EXPonential Amplification Reaction)(EXPAR)を用いるLet−7a・miRNAを示した。例えば、図30参照。簡単に言うと、miRNAの循環は、癌と中枢神経疾病を含む種々の疾病のバイオマーカーを発現している。血液中miRNAsの分析及び定量は、潜在的に、初期の検出、監視モニタリング、及び薬剤応答評価に使用することができる。ターゲットとしてLet−7aを使用して、我々は、IC3Dが、血漿から直接に、ターゲットmiRNAを10〜10,000コピー/mLの低濃度で、2時間未満に正確に定量できることを示した。この新しいツールを使用して、我々は、さらに、結腸癌患者サンプル中のターゲットmiRNA濃度が、健康なドナーサンプル中のそれより著しく高いことを示した。我々のアッセイは、同じ分類内のマイクロRNA間における単一ヌクレオチドの違いを、特異性を高く識別することができる。特に、miRNA検出の液滴中指数関数的増幅反応(EXPAR)を調査した。液滴マイクロ流体装置は、標準のソフトリソグラフィーを使用して構築し、既に記載したように操作した。10%血漿サンプルと、センシング試薬〔DNAテンプレート、DNAポリメラーゼ(ベント(exo−)(Vent(exo−))、ニッキング・エンドヌクレアーゼ(Nt.BstNBI)、エバグリーン(EvaGreen)及びデオキシリボヌクレオチド(dNTPs)〕を、マイクロ流体チャンネル内で混合し、次いで、流れ集束メカニズムを用いて均一サイズ(ここでは、直径が30μm)の液滴を形成した。EXPAR反応は、十分な時間が与えられれば非特異的バックグランド増幅をするので、我々は、単一miRNA検出の液滴中EXPAR動力学を研究し、最小のバックグランド増幅で最大のターゲット特異的蛍光シグナルを発生する最適検出時間を決定した。我々は、いくつかの液滴が、Let−7aサンプル中凡そ40分の反応で、ライトアップし始めることを見出した。Let−7aサンプル中の蛍光液滴が、50分で予想した数(10fM容積濃度で、113液滴当たりl0)に上昇したが、一方、Let−7bとブランクサンプルは、蛍光液滴を殆ど持っていなかった。しかしながら、60分の反応では、いくつかの非特異性シグナルが発生し始めた。この一連のデータから、我々は、1)液滴中の単一miRNA検出の実施可能性を示し、2)ターゲットシグナルを非特異性のものと最も良く区別するこの後の液滴測定に使用される最適のEXPAR反応時間として、50分とするとした。図30aは、Let−7a−含有の液滴或いはコントロールから得られた蛍光強度の上昇を、経時的に示している。サンプル中の液滴の濃度及び/又は明るさの測定を抽出するために、光ディテクターにより生成した一時的プロフィールを、ソフトウェアSimFCSに実装されたパターン認識アルゴリズム(図15,30a、中間パネル、インサートボックス)で解析した。認識アルゴリズムは、一時的プロフィールの振幅と形状特徴を、観察容量を通り抜ける液滴の時間依存の蛍光強度の特性である予め定義したパターンと一致させる。そのようなパターン認識は、大容量サンプル中の低濃度蛍光液滴を、信頼性高く正確に検出できるようにしている。次に、我々は、IC3Dが、〜10から10,000のコピー/mLの低濃度での広い範囲で、ターゲットLet−7aを、単一分子感度と凡そ10コピー/mLでの検出限界(LOD)で絶対定量化できることを示した(図30b)。液滴の検出数と血漿サンプルにスパイクされたターゲットmiRNAの実際の濃度との間に直線関係がある。IC3DアッセイのLODは、〜10コピー/mL(つまり、fM範囲内)である目下の究極判断基準RT−qPCRより少し低い桁である(図30c)。RT−qPCRは、血漿サンプルを使用して直接扱うことができず、miRNAの抽出と精製を必要としていることに注意してほしい。IC3Dシステムの潜在的な臨床適用可能性を示すために、結腸癌患者と30人の健康なドナーからの血漿サンプルを用いた。血漿サンプルは、最初にEXPARを用いるバルクでテストし、健康なドナーと結腸癌患者のサンプル間での蛍光増幅カーブは良く区別できないが、EXPARが10%血漿中で直接Let−7a検出には使用できることを示した。IC3Dを、3つの代表的結腸癌患者サンプル(或いは、健康なドナーコントロール)中のLet−7a濃度を測定するに使用し、IC3Dが、同じサンプルに対してRT−qPCRによって確証されたように、血漿から直接にターゲットmiRNA濃度を確実に定量することができることを示した(図30d)。リボヌクレアーゼ処理血漿を、蛍光液滴がターゲットLet−7aによることを確認するためのネガティブコントロールとして入れた。興味あることに、我々は、結腸癌サンプル中のLet−7a濃度が、IC3D(バルクEXPARによって区別できない)によってデジタル的に定量されたように、健康なドナーサンプル中のものより統計的に遥かに高いことを見出した。癌サンプル中のLet−7a(腫瘍抑制因子として知られているが)[17]のレベルが高いのは、腫瘍から血液流に出たエキソソームやmiRNAsの濃度が高くなることに依るものであろう[18]。
別の実施形態で、本発明の方法は、蛋白質マーカー(細胞表面上、或いは分泌された)を検出するに使用され、例えば、抗体ベースELISA、サンドイッチベース、免疫染色、抗体捕捉、2次的抗体増幅、近接ライゲーションベース、アプタマー、DNAザイム、或いはその他リアルタイム蛍光センサーによって検出することができる。
別の実施形態で、本発明の方法は、例えば、その後にシグナル増幅が続く標準の近接ライゲーションベースアセイによって、細胞表面或いは遊離蛋白質マーカーの検出、例えばEpCAM及びHer2の検出に使用される。別の実施形態で、PSAは、リアルタイムDNAセンサーによって検出する、或いは蛍光発生基質を用いて検出することができる。
[実施例5:液滴なしで3D粒子カウンターを使用する細胞或いは生体のマーカーの検出及び分析]
別の実施形態で、本発明は、生物学的、生理学的、或いは病理学的マーカー、或いは単一分子、或いは単一細胞を、シグナル増幅の有無に関係なく、3D粒子ディテクター(図8)と直接に統合されたターゲット検出プロセスを用いて迅速かつ高感度で検出するシステム或いは方法を提供する。
〔特徴〕
我々のシステムは、従来の検出アッセイでは容易に達することができなかった次のユニークな特徴を有している:
1)マーカー量が少ない(例えば、1〜100万/mL);
2)大容量サンプル(μLからmL)を高処理能で調べることが可能;
3)迅速(数分から数時間);
4)広い検出範囲;
5)多重化可能;
6)サンプル準備の必要性なし、或いは最小;
〔サンプル〕
1)生体サンプルは、患者からの血液、血清、唾液、涙、便、尿、或いはCSFサンプルである。
2)サンプルは、食物、水、及び空気から得る。
〔サンプル準備〕
サンプルは、処理なし或いは最小の処理(例えば、希釈)で直接アッセイできる。
希釈、精製、濃縮、抽出、遠心分離、細胞溶解、磁気ビーズアッセイ、及び洗浄ステップを含む標準の確立された生体サンプルの準備プロセスは、必ずしも必要はないが、本発明のアッセイに統合できる。
〔ターゲット〕
本発明のシステムによって検出、分析することができるターゲット種は、限定するものではないが、細胞(例えば、癌細胞、幹/前駆細胞、免疫細胞)、病原体(例えば、バクテリア、多剤耐性菌(MDRO)、結核菌(TB))、ウィルス(例えば、HIV)、細胞由来の小胞(例えば、エキソソーム、微小胞、アポトーシス小体)、核酸(例えば、SNP、変異、発現)、蛋白質(例えば、PSA)、酵素(例えば、MMP))、ペプチド、脂質、炭水化物、多糖類、小分子、或いは金属イオンがある(図8)。
ターゲット種の形体は、細胞表面(例えば、EpCAM、N−カドヘリン、CD44、CD24)、細胞内、及び分泌したマーカー(細胞セクレトーム)、細胞フリー循環マーカー(例えば、miRNA、DNA、蛋白質マーカー)、代謝マーカー、機械的マーカー(例えば、細胞変形能、硬度、細胞骨格など)がある。
本発明のシステムは、発現に加え、例えば、DNA交雑(ハイブリダイゼーション)、蛋白質レセプター−リガンド相互作用、酵素−基質相互作用、及び細胞表面レセプター二量化(ホモ−及びヘテロ−クラスタリング)、可溶性リガンドと薬剤の共局在或いは相互作用、及び他の細胞などの生物学的事項を検出或いはモニターするために使用できる。
〔ターゲット検出アッセイ〕
3D粒子カウンター解析のターゲットを選択的に検出するために、我々のシステムに用いることができる種々の確立した蛍光生体アッセイがある。そのようなアッセイとしては、限定するものではないが、(図8)、核酸ベース、抗体ベース、酵素ベース、化学薬剤ベース、ナノ粒子ベース、ビーズベース或いは組合せての使用などがある。
さらにいくつかの例を以下に挙げる。
交雑(ハイブリダイゼーション)、分子指標、アプタマー、DNAザイム、或いはその他リアルタイム蛍光センサーを含む核酸ベースアッセイがある。
ELISA、サンドイッチベース、免疫染色、抗体捕捉、2次的抗体増幅、或いは近接ライゲーションを含む抗体ベースアッセイがある。
PCR、RT−PCR、RCA、ループ媒介等温増幅(Lab Chip, 2012, 12, 2469−2486)を含む酵素ベースアッセイがる。ある場合には、PSA或いはMMPのようなターゲットがそれ自体が、酵素として機能し、検出プロセスを進めることができる。
RCAベースの検出では、ターゲット認識バインダーが、アプタマー或いは抗体を含む生物学的部分或いは化学的部分である。RCAは、線状であっても、或いは分岐した(つまり、指数関数的な増幅)ものであってもよい。RCA生成物が、ロードされ、色素、ナノ粒子或いは量子ドットにより染色されて解析される。
〔3D粒子カウンター〕
3D粒子カウンターは、図17に示すような装置システム、或いはポイント・オブ・ケア使用のためのポータブルシステムであることができる。
〔本発明の典型的な統合システム〕
我々のシステムは、好ましい持ち運び性、流体ハンドリングの自動化を実現し、ダイオードレーザー(光源)、APD(ディテクター)、オペレーティング〔ビンチ(vinci)、ISS Inc.)〕&データ解析ソフトウェア(SimFCS)、ディスプレイなどの電子機器を3D粒子計数システムと統合している。この構想の装置は、多数の廃棄可能なマイクロ流体“カートリッジ”と統合して、多重タイプターゲットを同時に多重及び迅速に検出することができる。この装置は、完全自動化することができ、オール・イン・ワン・システムとして、或いはモジューラーコンポーネントとして作り上げることができる。さらに、ポイント・オブ・ケア使用のためのスマートフォンやブルートゥース(登録商標)などに連結できる(図32及び33)。
〔適用〕
ターゲット検出プロセス(シグナル増幅あり、或いはなし)と3D粒子カウンターシステムの本発明の新しいアプローチは、斬新で強力である。それは、現在では不可能であるmL容量の生体サンプル中のターゲット種を数分以内に選択的に検出するのが可能になる。それ故に、我々は、我々の技術が、低濃度の生体粒子及びマーカーを如何にして検出、分析するか、及び多種類の生体分析と診断に如何に使用できるようにするかを革新できる可能性を持っていると信じている。生体分析と診断は、限定するものではないが、次のものがある。
−感染症病原体(バクテリア、ウィルス、真菌類など)。皮膚感染、傷、糖尿病潰瘍、HIV、バクテリア、TB、MDRO(例えば、MRSA)
−癌
−糖尿病
−アルツハイマー病(例えば、ベータアミロイド、及びタウ蛋白質)
−炎症性、自己免疫疾患(例えば、CD4T細胞、免疫細胞のカウント)
−幹細胞及び再生の医学(例えば、間葉系間質細胞、内皮前駆細胞、造血幹細胞、或いは細胞は内因性或いは外因性移植細胞であることができる)
−心臓血管疾患(例えば、C−反応性蛋白(CRP)、B−タイプナトリウム利尿ペプチド(BNP)、トロポニン、システィンC、IL−6)
−薬剤及び乱用(例えば、テトラヒドロカンナビノール、THC)
−新生児スクリーニング
このシステムは、新しい生物学、細胞−薬剤相互作用及び薬剤感受性を研究し、新しい薬剤、治療を開発する、疾病の進行と治療効果をモニターする、或いはコンパニオン診断として使用する、及び個人的な診断と治療薬を反復していくのに使用できる。
医学適用に加えて、我々のシステムは、食品産業、農業、水道、空気システム及び防御適用を含む他のエリアのために使用することができる。
〔3D粒子カウンターと結合したローリングサークル増幅の検出〕
別の実施形態で、本発明は、ローリングサークル増幅(RCA)と3D粒子カウンターを統合した新規な検出システムを含むものである(図9)。RCAは、ユニークなDNA及びRNAポリメラーゼ(Phi29,Bst,and Vent exo− DNA polymerase for DNA,and T7 RNA polymerase for RNA)を用い、長い単一鎖DNA(ssDNA)とRNAを生成する単純で効率的な等温酵素プロセスである(Rolling Circle Amplification:A Versatile Tool for Chemical Biology,Materials Science and Medicine,Ali,et al.Chem.Soc.Rev,DOI:10.1039/C3CS60439J.)。RCAは、DNA、RNA、DNAメチル化、SNP、小分子、蛋白質、及び細胞を含む種々のターゲットを検出するに使用することができる。RCA生成物を、異なる長さ、サイズ、シーケンス及び構造を持つように調整することができる。RCA生成物は、ロードされ、染色され、色素、プローブ、ナノ粒子或いは量子ドットにより解析される。生体マーカー(例えば細胞、小胞及び分子)は、検出され、RCA(例えば、図9に示すような近接ライゲーションベースの方法による)により増幅され、次いで、3D粒子カウンターによって解析、検出される。
〔3D粒子カウンターを用いる癌細胞検出〕
生体サンプル中の細胞、例えば癌細胞は、染色され、加工され、検出感度と検出限界に関して流動細胞分析法を含む従来からのアッセイより遥かに効率的である3D粒子カウンター(図29a)によって検出される。
[実施例6:癌−特異的DNAザイムセンサーを生成するインビトロ進化]
以下に、癌に特異的なDNAザイムセンサーを生成するためのインビトロ進化を含む本発明の典型的な方法を記載する。
本発明は、図34に示すように、信頼性が高いDNAザイムセンサーベースの癌診断を生む強力なインビトロ進化を開発する技術を提供する。別の実施形態で、それぞれポジティブとネガティブ選択ターゲットとして、癌と正常の血液サンプルを用いる多ラウンド濃縮は、癌を正常サンプル或いは関連した兆候をもつ他の疾病から区別する重大な(或いはユニークなパネルの)分子サインを認識するDNAザイムセンサーを識別することができる。
図34は、例えば癌診断用のDNAザイムセンサーのインビトロ進化を説明している。a)は、想定の混合−読み取り、DNAザイムセンサー癌診断及びそれらの適用、b)は、DNAザイムセンサーのメカニズム:ターゲット(Fはフルオレセイン−dT、Rはリボヌクレオチド、QはダブシルdTを示す)との相互作用で蛍光シグナルを出す。c)は、インビトロ選別プロセスの概要説明である。最初に、ランダムなDNAライブラリを基質に連結させ、正常な血清でインキュベートし、DNAライブラリの集りから非特異性なシーケンスを除く。分裂していないシーケンスを精製し、癌血清を用いるポジティブ選択に適用する。癌血清による分裂した分子は、PCRによって精製、増幅される。精製の後に、集団を基質に連結させて、次のラウンドの選択に適用する。
別の実施形態で、本発明の方法及びシステムは、ほとんど如何なる種類の癌も検出するために診療所で使用することができる(図34a)。そのような単純で安価な血液検査は、現在は利用可能でないが、明らかな症状が出る前に癌の活動をスクリーンする通常の健康診断に容易に組み入れることがでる。そのような初期での介在は、癌を治療する機会を著しく多くし、かつ死亡率死を少なくするであろう。治療中の癌進行を報告し、薬剤の効能と安全性をモニターできる本発明の典型的なアッセイは、治療ガイダンスと薬剤発見に対するツールとなり得るものである。したがって、本発明の方法及びシステムの実行は、患者の生存率を上げ、生活の質を向上し、患者のケアに関連した金銭コストを下げることができる。
別の実施形態で、本発明の、例えば、癌センサースクリーニングの方法及びシステムは、現在の技術(例えば、プロテオミックなバイオマーカー技術)に比べて多くの革新的な特徴を有している。全体として、強力なインビトロ選択技術と複雑な癌血清をターゲットとすることの組合せは、特定の疾病バイオマーカーを識別する必要なしに、包括的な信頼性のある診断を開発することを可能にしている。そのDNAザイムの活性剤は、蛋白質、核酸、小分子、或いは金属イオンなどである。これは、検出方法を開発するために、極めて複雑な混合物からターゲット分子を精製する煩わしいプロセスを回避することができるので、特に有利である。つまり、DNAザイムセンサーは、分離したら直ちに癌検出に使用することができる。DNAザイムセンサーの識別に必要な多ラウンドの濃縮と増幅は、バイオマーカーを見出す従来の方法(例えば、MSと結び付いた2Dゲル電気泳動)1−3に固有な偽ポジティブと偽ネガティブ結果の高い割合を小さくするのみならず、癌と正常な組織との間にある僅かな相違を見出すことを可能にしている。我々は、患者間の非特異的な不均質を避けるために、ターゲットとして多数の患者の血清サンプルを混合し、癌と正常サンプルを識別する分子の違いを識別した。さらに、我々のシステムは、他の単一バイオマーカーベースのアッセイより著しく高感度かつ特異的に癌を検出する分子サインパネルに応答し、同じ濃縮したライブラリプールにある多数のDNAザイムセンサーを同時に生成できる可能性を持っている。最後に、我々のこの結果のアッセイは、多くの魅力的な特徴を持っており。その1つが、本質的に迅速、リアルタイムで、混合及び読み取り性があり、日常ベースでの癌のスクリーニングやモニタリングを行うに理想的である
別の実施形態で、DNAザイムセンサーは、例えば、全血を扱うにあたり、最適なパフォーマンス、例えば、シグナル/バックグランド比及び安定性に向けて最適化することができる。別の実施形態で、本発明は、健康なコントロールから既に確定した癌のケースを、感度と特異性をもって識別する血液ベースの診断を提供する。標準の臨床の診断と血液検査(例えば、文献にある潜在的な蛋白質バイオマーカー用のELISA)を関連させてアッセイパフォーマンスを確立し、テストすべく、過去を顧みつつの長い研究が行われてきた。DNAザイムセンサーの感度と特異性を、反復する再選択プロセスで最適化することができる。
〔インビトロ進化〕
〔ライブラリのデザイン〕
凡そ1014のランダムシーケンスをもつDNAライブラリは、DNAザイムセンサーの分離に使用される。図34cで説明するように、ライブラリは、蛍光発生の、DNA−RNAキメラ基質10に連結した40のヌクレオチドの可変域(青色)からなっている。この基質は、それぞれの側面が蛍光体(フルオレスセイン−dT)とクェンチャー(ダブシルdT)と隣接した位置に、開裂サイトとして単一リボヌクレオチド(リボアデノシン)を有している。このライブラリ(つまり、DNAザイム)中の特定DNAシーケンスが存在し、リボヌクレオチド結合が開裂する、それ故に、ターゲットの患者血液の存在でのみ蛍光シグナルを出すというのは、合理的である。ランダム領域及び基質は、我々の以前のプロトコールに従うT4 DNAリガーゼを用いてライゲートされる。ライブラリの5’末端及び3’末端にある固定シーケンス領域は、それぞれフォーワードとリバースPCRプライマー結合サイトとして組み込まれたことに注意されたい10。ライブラリと全ての他のオリゴヌクレオチドは、使用前にゲル電気泳動によって精製した。
〔ポジティブとネガティブターゲット〕
非小細胞肺癌(NSCLC)を、その高い死亡率と初期段階診断での緊急要請があって、モデルシステムとして使用した1−3。年齢と性別がマッチした、非喫煙の健康なドナーサンプルを得た。我々は、患者と分析前変動性の間の非特異性変動を小さくし、かつそれ故に普遍的(同じ段階/タイプの癌)、かつ特定(癌患者と健康ドナーとの間で)のDNAザイムセンサーを選択するために、多数の患者サンプルを混合することを選んだ。血液型抗原の非互換性を避けるため、血清サンプルは、選別プロセスで使用した。血清サンプルの混合は、バイオマーカーを見出すに一般に使用されており、なんら悪影響(つまり、免疫原性応答が観察されない)38を生じない。特に、10のNSCLC患者血清サンプル(それぞれ0.5mL)(或いは、健康なコントロール血清サンプル)を、よく混合し、分割し、−80°Cで貯蔵して全選別プロセスに使用した。
〔選択〕
図34cに説明するように、インビトロ選択は、健康ドナーの血清(200μL)(ネガティブ選択)を用いたスタートライブラリ(図35)(1nmol)をインキュベートしてスタートし、ターゲット分子がない状態で自己開裂、或いは全ての個人に普遍的な血液中の非特異性分子(例えば、金属イオン、ATP、アルブミン)がある状態で開裂する非特異性DNAザイムを除いた。ネガティブ選択は、選択バッファー〔50mM−HEPES、150mM−NaCl、15mM−MgCl、0.01%−トゥイーン20(Tween 20)、pH:7.5〕中で、全ての非特異性DNAザイム除くに充分な時間である3時間で行った。エタノール析出を行って、ライブラリを回収し、開裂していないシーケンスを、ゲル電気泳動によって精製した(例として、図36と37を参照)。開裂した分子と開裂していない分子(これら2つは、色素でラベルされる)は、それらのサイズが異なるので、ゲルで容易に識別することができることに注意されたい。精製されて開裂していない分子を、癌の血清混合物(ポジティブ選択)で10分だけインキュベートした。ポジティブ選択でのこの短いインキュベーション時間は、単にターゲットに迅速に応答するDNAザイムシーケンスを識別することができるようにしていて、それ故に、癌検出のアッセイ時間を短くしている。実際に、インビトロ選択に自由度があるので、望ましい性状の分子を生成させる厳格な選択基準を目的に合わせることができる13、14。ポジティブ選択後、開裂した分子を、エタノールで析出し、ゲル分離した。これら分離されたシーケンスを、プライマー特異性PCRで増幅し、ゲル電気泳動によって精製し、基質にライゲートし、次いで、第2ラウンドの選択に使用した。我々の経験では、開裂したDNAバンドは、5〜8ラウンドで検出可能となり、8〜15ラウンドを行う選択は、典型的に選択の完結(つまり、開裂したDNAバンドのシグナルにこれ以上著しい増加がない)に必要である10。最後に、DNAプールの最終ラウンドは、TAクローニングキット〔フェルメンタス(Fermentas)〕を使用して、バクテリアにクローンされ、少なくとも200クローンが配列化に送られる〔ファンクショナル・バイオサイエンス(Functional Bioscience)、ウィスコンシン州〕10
このアプローチを使用して、我々は、NSCLCサンプルに健康なドナー血清中でよりも一貫して高活性である19クラスのDNAザイムセンサーを得た(分析に選んだ1セットのシーケンスについて、図38を参照)。
〔血液中での最適なパフォーマンスに向けたDNAザイムシーケンスの性状確認と加工〕
識別されたDNAザイムシーケンスが、正常な血清では開裂しないが、ターゲット癌がある基質では開裂することができることを確かめた。さらに、選択ではターゲットとして血清が使用されるが、臨床アッセイは、なんらの処理(つまり、混合−及び−読み取り)しない全血を使用して行うことができる。それ故、我々は、識別されたDNAザイムセンサーを、臨床的に癌として確定する前に、全血中でのシグナル/バックグランド比及び安定性に関して最適なパフォーマンスが出るように性状確認、及び修正をした。
〔シーケンスのパフォーマンス解析〕
我々の実験で、インビトロ選択により、典型的に5〜20の異なるクラス(クローン)のシーケンスとなった10。我々は、IDTから、それぞれのクラスを代表するシーケンスを合成した。それぞれのシーケンスについて、混合した癌患者の血清及び健康な血清中での開裂パフォーマンスをテストした。特異性(癌及び正常な血清の間の蛍光シグナル比)と動力学(時間を追って開裂%)の2つのパラメーターについて研究した。特に、開裂反応は、100μL血清サンプルを100nMのDNAザイムセンサーを含む選択バッファー中で混合して、96−ウエルプレートで行い、開裂活性は、プレートリーダーを用い、リアルタイムで、蛍光シグナル上昇に基づいてモニターした。さらに、このシグナルが、確かに開裂サイトでの開裂によるものであることを証明するため、反応混合をポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析した。インビトロ選択が、癌バイオマーカーのユニークなパネルを定義する多数のDNAザイムシーケンスを識別するかもしれないと仮定したので、我々は、次の基準を満たす全てのシーケンスを行った:1)癌の血清と正常な血清の間の蛍光シグナル比が>3、2)1時間で開裂した分子が>50%。上記の基準を満たす分子は、一緒に合わせ、均一センシング溶液として下記のタスクに使用した。
〔血液中のDNAザイムセンサーのシグナル/バックグランド比〕
我々のDNAザイムセンサーは(つまり、蛍光体とクェンチャーは隣接して置き、ターゲットを加える前と後に分けた)、ターゲットがない状態では非常に低いバックグランドであるが、ターゲットがあるときには高いシグナルであった10。我々は、典型的に、バッファー中でシグナル/バックグランド比が6〜10であるDNAザイムセンサーを得た10。しかしながら、血液中で用いたとき、血液の自動蛍光と複雑な環境による色素の妨害(例えば、クェンチング)により、シグナル/バックグランド比を不確実にしているかもしれない。フルオレスセインとダブシルは、最初は、それぞれ、単純であることと低価格であること、そして、選択時に開裂がゲルによってモニターされることから、選択プロセスにおける蛍光発生とクェンチャーとしてそれぞれ選んだ。しかしながら、フルオレスセイン/ダブシルは、上述の理由により血液中で使用するには理想的でないかもしれない。この一連の実験で、Cy3/BHQ2,アレキサ(Alexa)647/QSY21,タムラ(TAMRA)/BHQ2,テキサスレッド(Texas red)/BHQ2、及びアレキサ546/QSY9〔グレン・リサーチ(Glen research)〕を含む蛍光体とクェンチャーペアが、血液中で蛍光検出ができ(つまり、血液の自動蛍光により妨害されない)、最高のシグナル/バックグランド比(つまり、>5)が再現性よく実現することを確認して最適であった。
〔血液中DNAザイムセンサーの安定性〕
DNAザイムは、血清中で直接進化するので、我々は、それらが、少なくとも選択に使用する時間(つまり、10分)、ヌクレアーゼ耐性であり、安定していると期待した。我々は、DNAザイムの末端或いは主鎖(つまり、逆方向T及びホスホロチオエート)を化学的に改質して、核酸の半減期を、その機能を損なうことなしに数時間或いは数日に延ばすことができた15。DNAザイムセンサー中のRNA結合の崩れを保護するために、アッセイバッファー中にさらにRNase阻止剤〔リボロック(ribolock)、フェルメンタス(Fermentas)〕を含むことができる。
〔NSCLCの全段階を通してDNAザイムセンサーの特異性と選択性の検証〕
分離され最適化されたDNAザイムセンサーは、NSCLCをもつ人と健康なコントロールとの間で相違があるかをテストした。異なる段階にあるNSCLC患者からの血液サンプルを得て、各サンプルを、DNAザイムを追加した前後におけるサンプルの蛍光数値を、蛍光プレートリーダーで3回解析した。サンプルは、バックグランドに標準化し、1)特異性、2)選択性、及び3)NSCLCの異なる段階での応答を解析して決定した。DNAザイムは、NSCLCを初期に検出する初期(段階:1)NSCLCを検出した。全てのサンプルについて、臨床的に完全ではないがNSCLCに対して比較的感度よく特異性ありとされてきた2つのバイオマーカー、癌胎児性抗原(CEA)とサイトケラチン19断片(CYFRA 21−1)を、ELISAを用いて一対一比較した。実験結果の有意性を、T−テストで決定した。
別の実施形態で、本発明を実施する際に、DNAザイムセンサー開発の再選択成分を、統合して、DNAザイムセンサーの特性を最適化した(つまり、感度と特異性の両方とも90%)。再選択は、識別されたDNAシーケンスが部分的にランダムにして、より厳格な選択基準となる新しい選別プロセスとするスタートライブラリを提供するプロセスである。再選択は、望ましい分子を生成する1次選択よりラウンド数が少なく、より効率的に操作できる。確かに、再選択は、DNAザイムの感度と特異性を改善するために使用されてきた15
我々のDNAザイムアッセイの感度と特異性が、臨床試験での90%基準を満たさないならば、再選別プロセスを行い、これにより、識別されたDNAザイムシーケンスが、部分的にランダムとされ(各ベース位置で30%の変異;例えば、オリジナルベースがAであるとき、Aを70%、C、T及びGをそれぞれ10%に保つ)、IDTによって化学的に合成される。より厳格で選択的なポジティブとネガティブ選択ターゲットが用いられるとき以外は、上述のように、インビトロ選択手続きを繰り返す。例えば、初期のDNAザイムセンサーによって検出されなかったサンプルグループは、隔離され、選択のターゲットとして使用する。異なる段階での癌患者間をより効率よく区別するために、健康なドナーを使用する代わりに、1つの段階を他の段階のためのネガティブ選択ターゲットとして使用する。再選択を用いる最適化は、普遍的(癌の同じ段階/タイプ)で、かつ特異的〔癌と健康なドナー或いは同じ徴候(例えば、肺燃焼)をもつ他の障害との間で、及び異なる段階の癌の間で〕であるDNAザイムセンサーを選択するようにする。
このように、本発明は、感度と選択性(両方とも>90%)を最適化したDNAザイムセンサーを作る方法を提供する。本発明のDNAザイムセンサーは、従来の技術より早い段階で癌のリスクが高い患者を識別するツールをスクリーニングするに使用できる。
癌を明確に確認し、段階付けするために、従来からの他の診断ツール、特に、CT、MRIを含む画像化技術は、我々のスクリーニングアッセイの後に使用することができる。
[実施例7:液滴ベース薬剤或いはアプタマーのスクリーニング]
別の実施形態で、我々は、1つのタイプの分子に1つの液滴方策(例えば、図39〜46)に基づいた薬剤のスクリーニング、及びインビトロ選択プラットフォームを開発した。ピコリットルマイクロ液滴の中での反応を制限し、及びスクリーニングすることで、効率よく、高処理能で、容易、安価、そして迅速なスクリーニングができる。マイクロ液滴は、種々の分子のライブラリシステムに使用できる。液滴は、DNA増幅、転写、及び翻訳それぞれの後に、DNA、RNA或いはペプチドを含んでいる。例として、我々は、1ビーズ1化合物アプローチを用い、凡そ2×1011の多様なシーケンスをもつ液滴ライブラリ中で、DNA、RNA及びペプチドを合成した(図39)。
我々は、ピコリットル液滴(直径で20μm)に、マイクロビーズ上に合成したDNAをカプセル化した(図43)。このビーズ上DNAを、PCRによって増幅し、液滴DNAライブラリを生成した。これらDNAを液滴内に転写し、翻訳して、RNAとペプチドライブラリを形成した(図39、40及び41)。別の実施形態で、1タイプ分子1液滴を、液滴中単一分子PCRによって得た。特に、翻訳された蛋白質/ペプチドの同一性/シーケンスは、核酸シーケンスを用いて、同じ液滴中でバーコードを付けることができ、これは、引き続くスクリーニングに強力なツールとなる。別の実施形態で、液滴を、例えば、液滴の併合、分割、培養、再注入、画像化、解析、及び選別などの操作や加工することができる(例として図40及び44)。これらDNA、RNA或いはペプチドライブラリは、様々なアッセイ中でのスクリーニング、例えば蛋白質−蛋白質相互作用、酵素−基質板相互作用、レセプター−リガンド相互作用、抗体−抗原相互作用、リガンド−細胞結合、アプタマー−ターゲット結合、DNAザイム反応(例として図41、45及び46を参照)などに使用することができる。これらDNA、RNA或いはペプチドライブラリは、例えば、新しい酵素を生成する進化実験に、或いは新しいバイオマーカーをスクリーニング及び開発するのに使用することができる(図42)。別の実施形態で、液滴を直接選別して、ターゲットを含む液滴を識別することができる。別の実施形態で、液滴を破壊し、ターゲット結合粒子を選別し、分析することができる。別の実施形態で、図41の中で示すように、液滴をマイクロウエルアレイに分け、ここで、そのまま保存或いは砕いて、さらなる分析、選別、新しい基質へのプリントに備える。(Biyani,et al.Microintaglio Printing of In situ Synthesized Proteins Enables Rapid Printing of High−Density Protein Microarrays Directly from DNA Microarrays,2013 Appl.Phys.Express,6,087001:Biomolecule assay chip,米国特許第8,592,348号)。本発明の方法及びシステムによって生成されたこれらライブラリは、容易、安価であり、治療上及び診断上など活性な生体種をスクリーニングする及び/又はこれを得るに、及びバイオマーカーを見出すといった目的に有用である。
[実施例8:“レポーター増幅によるアプタマーのカプセル化スクリーニング(ENSNARA)”]
別の実施形態で、本発明は、アプタマーをスクリーニングする“レポーター増幅によるアプタマーのカプセル化スクリーニング(ENSNARA)”と名付けられた典型的な方法を提案する。図47と48に示すように、1つの実施形態で、液滴中のレポーター酵素をアロステリックコントロールするENSNARAを使用して、構造−スィッチングアプタマーを識別することができる。ENSNARAは、リアルタイムセンサーとして直ぐに使用できる多くのターゲットのためのアプタマーを迅速に生成することができる。
別の実施形態で、典型的なアロステリック酵素センシングシステムは、過去に記載のある構造と同様の共有結合的に連結された阻止剤−DNA−酵素(IDE)複合体でなっている〔Saghatelian,et al.“DNA detection and signal amplification via an engineered allosteric enzyme”,J.Am.Chem.Soc.125,344−5(2003);Gianneschi,et al.“Design of molecular logic devices based on a programmable DNA−regulated semisynthetic enzyme”,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.46,3955−8(2007)、など〕。
図47に示すように、この典型的な共有結合的に連結された阻止剤−DNA−酵素(IDE)複合体の実施形態で、初期の不活性酵素状態では、酵素の触媒サイト(セレウス中立プロテアーゼ(CNP))が、DNAアプタマー分子に共有結合に繋がれた阻止剤(フォスフォロアミダイト・ジペプチド: phosphoramidite dipeptide)によってブロックされている。ターゲット分子がある状態では、アプタマーは、ターゲット分子と3次元構造を作ることによってコンフォメーション変化を受けている。この構造変更は、酵素の触媒サイトから阻止剤を離し、蛍光発生基質と持続的な酵素反応ができるようにしている。単一分子認識は、連続的な基質の反応回数によって数千倍にも増幅することができる。DNA分子のランダムシーケンスプールをIDEに統合することによって、単一DNAシーケンスの結合特性を、酵素の活動に結びつけることができる。
本発明のアプタマーIDEシステムの別の実施形態では、DNAは、合成のDNA或いは他の核酸であり、この例として、合成の非天然に生じるヌクレオチド、或いは核酸類似物がある。核酸類似物の例としては、非イオン主鎖をもつペプチド核酸(PNA)、フォスフォロチオエート結合をもつオリゴヌクレオチド、或いはフォスフォロ−ジチオエート、メチルフォスフォネート、フォスフォルアミデート(phosphoramidate)、アルキルフォスフォトリエステル、スルファメート、3’−チオアセタール、メチレン(メチルイミノ)、3’−N−カルバメート、及びモルフォリノ・カルバメート核酸など合成DNA主鎖類似物をもつオリゴヌクレオチドがある。
本発明のアプタマーIDEシステムの別の実施形態で、複合物は、“スイッチング”(或いはオン/オフ)能力を最大にするようにデザインされ、そしてライブラリは、例えば、γ−セグメント二重解離がアプタマー結合親和性と形成されたアプタマー/ターゲット3次構造によりコントロールされる構造など、所望性状のアプタマーをスクリーンするようにデザインされている。それ故、異なる長さのγ−セグメントをスクリーニングに組込むことにより、際立った親和性とスイッチング効率をもつアプタマーが得られる。酵素の触媒サイトからの阻止剤の解離は、二重DNA領域を壊すことに関与するかもしれないし、関与しないかもしれない。
例えば、本発明の実施するための典型的なIDEの構築にあたり、それぞれの典型的なIDE構築の活性度は、ターゲットATP或いはトロンビン(1pM−100μΜ)の存在下での蛍光検出によってリアルタイムに測定することができる。1つのループに相補的な25−量体DNAを加えることで、ポジティブコントロールとすることができる。同様に、ループとGTP(ATP用)或いはアルブミン(トロンビン用)中の入り交ざったシーケンスは、ネガティブコントロールとして使用することができる。それぞれのアプタマーIDEのパフォーマンスを定量化するに使われた出力パラメーターは、シグナル対バックグランド比、応答時間、感度(親和性、Kd)、特異性及びダイナミックレンジであることができる。動力学的パラメーター(Kcatとkm)は、1nMから500μMの異なる濃度範囲でのIDE構築と蛍光発生基質との間の反応動力学を測定し、速度−基質カーブを構築することにより決定することができる。
1つの実施形態で、深さが15−50μm、幅が30μmのチャンネルをもつポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)チップを、標準のソフトリソグラフィーを用いて作り、ガラス顕微鏡スライドに装着した。PDMS装置は、オイル入口を1つ、水性液体入口を2つ(1つはIDEライブラリ溶液に、他方はターゲットと基質に)を持っている。標準の圧力注入/引抜きシリンジポンプを用い、流量を0.5〜2μL/分で試薬とオイルを送る。2%(w/w)のEA界面活性剤を含むHFE−7500フッ素化オイルの流れを集束させて、均一なピコリットルサイズの液滴を、凡そ1,000Hzの割合で形成することができる。液滴は、異なるサイズ(直径で、5、10、20及び30μm)に形成したが、これは、マイクロ流体チャンネルのサイズ及び流量を調節することで容易に達成できる。FACS選別には、形成されたウォーター−イン−オイル(W/O)単一エマルション液滴を、親水性チャンネルをもつ第2のマイクロ流体装置に導入し、ウォーター−イン−オイル−イン−ウォーター(W/O/W)の二重エマルション液滴を形成させる。酵素アッセイでの液滴生成時間の影響を小さくするために、多数の並行した液滴形成構造をもち、数分で凡そ10の液滴を形成することできる多層マイクロ流体装置を使用できる。蛍光液滴は、488/561/633nmアルゴンレーザーとPMTディテクターからなる共焦点顕微鏡を用いて画像化し、検出できる。液滴は、典型的に処理量を>10液滴/時間で操作するBD・FACSAria・IITM(商品名)細胞ソーターを用いるFACSで選別できる。
特別のアッセイ或いはプロトコールに使用する特定のIDEを識別するために、1つの実施形態では、IDEライブラリを、液滴マイクロ流体を用いた液滴(サイズは最適化できる)にカプセル化した。例えば、凡そ1012分子の初期ライブラリを、ターゲット分子(ATP或いはグルタメート)と発蛍光(蛍光発生)酵素基質〔凡そ10滴(つまり、10IDE/液滴)中にDABCYL−PAla−Ala−Gly−Leu−Ala−PAla−EDANS〕と共にコ−カプセル化する。インキュベーション後、アプタマーを含む蛍光液滴は、FACSで選別できる。液滴の蛍光とアプタマー親和性の間の相関性、及びスイッチング性状から、単にFACSのゲーティングパラメータを調節することで特定性状をもつアプタマーを識別、選別できるようにした。選別した液滴を、氷上に保持したエッペンドルフチューブに集め、次いで、等容量のlH,lH,2H,2H−パーフルオロ−l−オクタノール〔アルドリッチ(Aldrich)を加えて破壊した。新しい基質を含んでいるバッファーを加えて溶液を希釈し、オイル相からの分離効率を高めることができる。水相は、集めて、再カプセル化できる。この分割手続きの後では、所定の液滴内に単一分子IDEだけがあると期待できる。アプタマー含有液滴を、蛍光灯シグナルによって識別し、FACSによって、例えば384ウエルプレートに個々に分ける。液滴はウエル内で溶解され、単一アプタマー分子は、IDEから直接にPCR増幅され、配列化される。IDEライブラリが、コントロール分子(ATPには、GTP、TTP及びCTPの混合物;グルタメートには、グルタミンとアスパラギンの混合物)と共に最初にインキュベートする際のネガティブ成分は、初期段階で完全に阻止されていないIDE分子や、或いは交差反応性或いは非特異性結合によって蛍光シグナルを出すことができるDNAシーケンスを除くのに使用できる。このネガティブスクリーニングステップは、ターゲットに対して高度に特異的なアプタマーの発生を可能にできる。
識別されたアプタマーシーケンスは、性能評価することができ、例えば、識別されたアプタマーシーケンスは、1)特異的に結合し、コントロールでなくターゲットの存在でスイッチングできることが確実である、2)最適な性状(つまり、親和性、特異性、応答時間及びスイッチング効率)を生むシーケンスを識別する、ということで個々に確証できる。それぞれのセンサーの蛍光シグナルは、ターゲット(例えば、ATP或いはグルタメート)或いはそれぞれのコントロールの存在下、プレートリーダーを用いて、一定の濃度範囲(例えば、1pM〜100μΜ)でリアルタイムにモニターできる。これで、親和性(Kd)、感度、選択性、シグナル/バックグランド比、応答時間、及びダイナミックレンジを含む識別されたアプタマー/センサーのキーとなる特性を識別する。表面プラスモン共鳴(SPR)〔バイアコア(BIAcore)3000〕は、識別されたアプタマーの結合動力学(konとK0ff)と可逆性を評価するに使用できる。例えば、このテストのセットは、神経伝達物質を画像化するセンサー構築を識別することができ、例えば、シナプス伝達の瞬間的な(msオーダーの)神経伝達パルスを解析できる迅速なリガンドの会合と解離センサーを識別することができる。
図48に説明するように、典型的なENSNARAプロトコールでは、ライブラリ(例えば、この例のアプタマー)中の特定DNAシーケンスが存在し、ターゲット分子に結合すると、コンフォメーション変化で阻止剤を酵素の触媒サイトから分離し、蛍光シグナルを出す、というのが論理的根拠である。別の実施形態で、初期ライブラリは、1012を越えるIDEが、およそ10の滴(例えば、凡そ10IDE/液滴)にカプセル化されている。このライブラリのアプタマー含有の液滴は、蛍光シグナルを出し、選別される。続いて、この液滴は、破壊され、希釈され、そして別の10の液滴中で、液滴当たり単一IDE分子のみ残る迄、ターゲットと蛍光基質と共に再カプセル化される。最後に、アプタマーIDEを含む蛍光液滴は選別され、選択されたアプタマーは、配列化される。
別の実施形態で、ENSNARAは、異なる構造、構成、組成をもつIDEを利用することができる。別の実施形態で、ENSNARAは、例えば、指数関数的増幅反応(EXPAR)など他のシグナル増幅プロセスを使用することができる。別の実施形態で、ENSNARAは、液滴サイズ、反応時間、及び液滴中での分子濃度を含む多くのパラメーターを最適化することができる。別に、液滴サイズは、直径が約5〜50μmの間であることができる。
本発明は、作用の特別のメカニズムで限定されるものではないが、別のENSNARA実施形態では、
(i)IDEに接合したアプタマーは、酵素触媒サイトから阻止剤を分離し、ターゲット分子の結合に応じて蛍光シグナルを出すことができる。これは、(a)ガーディリ(Ghadiri)とその共同研究者により開発されたIDEシステムは、同じスイッチングメカニズムを使用して、ターゲット相補的DNAを検出することができる(Saghatelian,et al.DNA detection and signal amplification via an engineered allosteric enzyme.J.Am.Chem.Soc.125,344−5(2003);Gianneschi,et al.Design of molecular logic devices based on a programmable DNA−regulated semisynthetic enzyme.Angew.Chem.Int.Ed.Engl.46,3955−8(2007))。(b)構造−スイッチングアプタマーは、ターゲット結合して、コンフォメーションをDNA二重構造からアプタマー/ターゲット複合物に変える(例えば、Nutiu,R.& Li,Y,Structure−switching signaling aptamers.J.Am.Chem.Soc.125,4771−8(2003);Tang,Z.et al.Aptamer switch probe based on intramolecular displacement.J.Am.Chem.Soc.130,11268−9(2008)、参照)、によって支持される。
ii)単一アプタマースイッチにより誘発された蛍光シグナルは、酵素リポーターシグナル増幅により液滴中に検出される。これは、デジタルPCRを含めた広範囲な従来の研究、及びピコリットル液滴中でのターゲット酵素の小室化により、ターゲットの有効濃度とシグナル対バックグランド比の上昇によって単一分子の検出ができるようになるという、本発明に示されたデータにより支持される。
別の実施形態で、本発明の典型的なESNARAシステム及び方法は、定義された性状を備えたアプタマーの迅速なスクリーニングに対し、無比の感度と処理能力を提供する。特に、ピコリットル(pL)サイズ液滴を検出する能力、及び本発明の液滴の“破壊−希釈−再カプセル化”区画化手順により、単一ラウンドで1012ものの多様性を備えたライブラリの直接スクリーニングが可能になる。別の実施形態で、典型的なENSNARAは、従来のSELEX(指数関数的濃縮によるリガンドの系統的進化)によって必要とされた長い増幅ステップをなくしている。
別の実施形態中で、アプタマーが識別されると、それらは、直接、追加の改変や最適化を必要とせずに、構造スイッチングセンサーとして使用することができる。さらに、IDEシステムはそれ自身は、強力なアプタマー・スクリーニング・プラットフォームばかりでなく、単独機能な、超高感度、そして可逆的センサーとして使用できる。
別の実施形態で、本発明のENSNARAシステム或いはプロトコールは、例えば、マイクロ流体装置において自動化される。例えば、マイクロ流体装置中のこのシステムを自動化することによって、多数のターゲットを、同時に選択することができる。
別の実施形態で、本発明のENSNARAシステム或いはプロトコールは、単一ラウンドスクリーニング・アプローチであり、これは、PCR増幅にとって必要でなくなる。これにより、初期のライブラリが、高品質アプタマーにとっての多様性及びスクリーニング効率をさらに高め得る改質ヌクレオチドからなることができる。
別の実施形態で、本発明のESNARAシステム或いはプロトコールは、インビボ及びインビトロで分子及び細胞を研究し、したがって生物学を解明し、新しい治療を開発するためのリアルタイムセンサーのツールボックスを作ることができる新しいアプタマースクリーニング技術である。別の実施形態中で、本発明のENSNARAシステム或いはプロトコールは、高い時空間解像度をもつ神経伝達物質の連続的及びリアルタイムなモニタリングを可能にする迅速で可逆的なアプタマーセンサーシステムとなるものである。別の実施形態で、ENSNARAシステム或いは本発明のプロトコールは、複雑な生物学を研究するプローブとして、診断と治療として使用できる多くのアプタマーをデザインするプラットフォームとなるものである。
本発明の多くの実施形態を記載した。しかしながら、様々な改変が、本発明の精神及び請求の範囲から逸脱することなくなされるかもしれないことは理解されるであろう。従って、その他の実施形態も、以下の請求の範囲内である。

Claims (11)

  1. 血液、血清、血漿、尿、唾液、涙、脳脊髄液(CSF)、食塩水、水、環境上サンプルから選ばれる液体サンプル中に低濃度で存在するターゲットを検出するためのターゲット検出方法であって、
    (a)前記液体サンプル及び検出システムを構成する直径が5〜50μmのサイズの複数のマイクロ液滴を生成し、
    (b)前記検出システムの前記ターゲットとの結合が検出可能なシグナルを生成する検出システムで前記ターゲットを検出し、
    (c)液滴デジタル検出(droplet digital detection)粒子ディテクター又は液滴デジタル検出粒子カウンテイングシステムで前記複数のマイクロ液滴のための検出可能なシグナルを定量することを含んでなり、
    ステップ(c)における検出可能なシグナルは、μLからmLの範囲の容量を有する円筒状キュベットであるキュベット内で定量され、
    前記マイクロ液滴は、前記液体サンプル中のターゲットに結合した状態で、469nm、488nm或いは561nmの励起光を放射するダイオードレーザーにより蛍光シグナルを発することができるセンサーを含み、
    前記キュベットは、キュベットを保持する台に接続される2つのモータによって、10から1100rpmの回転数の回転運動と1から15mm/秒の範囲の垂直速度で垂直上下運動が付与されており、
    前記液滴デジタル検出粒子ディテクター又は液滴デジタル検出粒子カウンテイングシステムは、前記キュベットを保持する機械的部品を持つポータブル顕微鏡を有し、
    前記マイクロ液滴を生成する液滴システムと前記液滴デジタル検出粒子ディテクター又は液滴デジタル検出粒子カウンテイングシステムとを統合した統合総合液滴デジタル検出システム(Integrated Comprehensive Droplet Digital Detection(IC 3D)system)は、前記液滴デジタル検出粒子ディテクター又は液滴デジタル検出粒子カウンテイングシステムのデータを解析するデータ解析のソフトウェアを含み、
    3つの前記ダイオードレーザーの励起光により3つの異なるセンサーの蛍光シグナルを同時に検出できることを特徴とするターゲット検出方法。
  2. 前記検出システムは、RT−PCR;ローリングサークル増幅(RCA);ループ媒介等温増幅(LAMP);であるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用、指数関数的増幅反応(EXPAR);鎖置換(strand displacement);指数関数的等温増幅及びハイブリッド形成;分子指標;アプタマー;DNAザイム;アプタマー阻止剤−DNA−酵素(IDE)或いはアプタマー−IDEシステム;或いはリアルタイム蛍光センサーによるニッキングを含む酵素ベースアッセイを含んでなることを特徴とする請求項1に記載のターゲット検出方法。
  3. 前記ターゲットを増幅するために前記マイクロ液滴中でPCRを行うことをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のターゲット検出方法。
  4. 前記検出可能なシグナルは蛍光シグナルであるか、或いは前記検出可能なシグナルはDNAザイムセンサーによって生成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のターゲット検出方法。
  5. 前記液体サンプルは、血液或いは血漿サンプルを含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のターゲット検出方法。
  6. 前記液体サンプルは、処理なし或いは処理の全血サンプルからなり、希釈された血液サンプル、或いは如何なる濃縮又は精製なしの全血サンプルであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のターゲット検出方法。
  7. 前記ターゲットは、miRNA、mRNA、DNA、或いはSNPである核酸であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のターゲット検出方法。
  8. 前記ターゲットは、バクテリア、多薬剤耐性生物(MDRO)、ツベルクローシス(TB:tuberculosis)、寄生生物、真菌類、或いはウイルスである病原体;癌細胞、幹/始原細胞、或いは免疫細胞である細胞;エキソソーム(exosome)、マイクロベシクル(microvesicle)或いはアポトーシス小体である細胞由来ベシクルを含んでなることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のターゲット検出方法。
  9. 請求項1乃至のいずれかに記載されたターゲット検出方法を実行するためのターゲット検出システムであって、
    (a)エマルションベースマイクロ流体システム、或いは液滴システムであるエマルションシステムと、
    (b)粒子ディテクター又は粒子カウンテイングシステムとを含んでなることを特徴とするターゲット検出システム。
  10. 複数タイプのターゲットの多重且つ迅速な検出ができるように形成された使い捨てのカートリッジをさらに含むことを特徴とする請求項に記載のターゲット検出システム。
  11. ポータブル装置、又はスマートフォンであるポイント−オブ−ケアー適用のための電子装置に連結されることを特徴とする請求項に記載のターゲット検出システム。
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