JP6697324B2 - ノズル清掃装置、塗布装置およびノズル清掃方法 - Google Patents

ノズル清掃装置、塗布装置およびノズル清掃方法 Download PDF

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Description

この発明は、液晶表示装置用ガラス基板、半導体基板、PDP用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、カラーフィルター用基板、記録ディスク用基板、太陽電池用基板、電子ペーパー用基板等の精密電子装置用基板、矩形ガラス基板、フィルム液晶用フレキシブル基板、有機EL用基板(以下、単に「基板」と称する)に対してノズルの吐出口から塗布液を吐出して塗布する塗布装置、上記ノズルの吐出口に付着する付着物を除去するノズル清掃部材、ならびにノズル清掃部材によりノズルを清掃するノズル清掃装置に関するものである。
従来、基板に対して塗布液を塗布するために、塗布液を吐出口から吐出するノズルが一般に用いられている。このようなノズルでは、吐出口が設けられた先端部の側面に付着し、乾燥して硬化した塗布液等の付着物が落下して基板を汚す場合があった。そこで、特許文献1のスリットコータは、ノズル(スリットノズル)による塗布の開始前に、清掃部材である拭き取りヘッドをノズルに摺動させることで、ノズルの先端部の側面に付着した塗布液を除去する。
特許第4985007号公報
ところで、清掃部材をノズルに摺動させる構成では、磨耗によって粉状に削れた清掃部材の一部が磨耗粉となり、清掃部材の消耗や、磨耗粉の落下による基板の汚染等が生じる場合があった。特許文献1では、清掃部材をノズルに摺動させる前にノズルの吐出口から塗布液が吐出されるため、この塗布液が潤滑剤として機能すれば、清掃部材の磨耗を抑制しうる。しかしながら、実際には、清掃部材とノズルとの間に十分な量の塗布液が入り込まないまま清掃部材がノズルに摺動されるために、塗布液が潤滑剤として十分に機能せず、清掃部材の磨耗がやはり問題となる場合があった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、ノズルの清掃のためにノズルに摺動される部材の磨耗を抑制可能とする技術の提供を目的とする。
この発明の第1態様に係るノズル清掃装置は、先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの先端部の側面に対して間隔を空けつつ先端部の吐出口および側面に対向した状態でノズルの吐出口に沿った移動方向へ移動可能な第1対向部材と、第1対向部材の移動方向の上流側で、ノズルの先端部の側面に当接した状態で移動方向へ移動可能な当接部材と、ノズルが吐出口から塗布液を吐出してから、第1対向部材を移動方向へ移動させることで、先端部に付着した塗布液を第1対向部材により側面に広げるとともに、当接部材を移動方向へ移動させることで、側面に広げられた塗布液を当接部材により側面から除去する部材移動動作を実行する移動部とを備える。
この発明の第1態様に係る塗布装置は、先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルと、上記の第1態様に係るノズル清掃装置とを備える。
この発明の第1態様に係るノズル清掃方法は、先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの先端部に塗布液を付着させる工程と、ノズルの先端部の側面に対して間隔を空けつつ先端部の吐出口および側面に対向する第1対向部材を吐出口に沿った移動方向へ移動させることで、先端部に付着した塗布液を第1対向部材により側面に広げる工程と、第1対向部材の移動方向の上流側でノズルの先端部の側面に当接する当接部材を移動方向へ移動させることで、側面に広げられた塗布液を当接部材により側面から除去する工程とを備える。
このように構成された本発明の第1態様(ノズル清掃装置、塗布装置、ノズル清掃方法)では、先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの先端部の側面を清掃するために、ノズルの吐出口に沿った移動方向へ第1対向部材および当接部材を移動させる部材移動動作が実行される。この部材移動動作において、第1対向部材は、ノズルの先端部の側面に対して間隔を空けつつ先端部の吐出口および側面に対向した状態で移動することで、先端部に付着した塗布液を先端部の側面に広げる。また、当接部材は、ノズルの先端部の側面に当接した状態で移動することで、側面に広げられた塗布液を除去する。つまり、当接部材がノズルの先端部の側面に摺動される前に、第1対向部材が側面に塗布液を予め広げている。そのため、当接部材をノズルの先端部の側面に摺動させる際には、第1対向部材により予め広げられた塗布液がノズルの先端部の側面と当接部材との間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。その結果、ノズルの清掃のためにノズルに摺動される部材(当接部材)の磨耗を抑制することが可能となっている。
この発明の第2態様に係るノズル清掃装置は、先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの先端部の側面に対して間隔を空けつつ先端部の吐出口および側面に対向した状態でノズルの吐出口に沿った移動方向へ移動可能な第1対向部材と、第1対向部材の移動方向の上流側で、ノズルの先端部の側面に当接した状態で移動方向へ移動可能な当接部材と、ノズルの先端部にリンス液を供給するリンス液供給部と、第1対向部材を移動方向へ移動させることで、リンス液供給部により供給されて先端部に付着したリンス液を第1対向部材により側面に広げるとともに、当接部材を移動方向へ移動させることで、側面に広げられたリンス液を当接部材により側面から除去する部材移動動作を実行する移動部とを備える。
この発明の第2態様に係る塗布装置は、先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルと、上記の第2態様に係るノズル清掃装置とを備える。
この発明の第2態様に係るノズル清掃方法は、先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの先端部にリンス液を付着させる工程と、ノズルの先端部の側面に対して間隔を空けつつ先端部の吐出口および側面に対向する第1対向部材を吐出口に沿った移動方向へ移動させることで、先端部に付着したリンス液を第1対向部材により側面に広げる工程と、第1対向部材の移動方向の上流側でノズルの先端部の側面に当接する当接部材を移動方向へ移動させることで、側面に広げられたリンス液を当接部材により側面から除去する工程とを備える。
このように構成された本発明の第2態様(ノズル清掃装置、塗布装置、ノズル清掃方法)では、先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの先端部の側面を清掃するために、ノズルの吐出口に沿った移動方向へ第1対向部材および当接部材を移動させる部材移動動作が実行される。この部材移動動作において、第1対向部材は、ノズルの先端部の側面に対して間隔を空けつつ先端部の吐出口および側面に対向した状態で移動することで、先端部に付着したリンス液を先端部の側面に広げる。また、当接部材は、ノズルの先端部の側面に当接した状態で移動することで、側面に広げられたリンス液を除去する。つまり、当接部材がノズルの先端部の側面に摺動される前に、第1対向部材が側面にリンス液を予め広げている。そのため、当接部材をノズルの先端部の側面に摺動させる際には、第1対向部材により予め広げられたリンス液がノズルの先端部の側面と当接部材との間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。その結果、ノズルの清掃のためにノズルに摺動される部材(当接部材)の磨耗を抑制することが可能となっている。
また、リンス液供給部は、第1対向部材に設けられた液供給孔から、第1対向部材とノズルの先端部との間にリンス液を供給し、第1対向部材は、液供給孔から供給されたリンス液を部材移動動作の実行中において側面に広げるように、ノズル清掃装置を構成しても良い。かかる構成では、第1対向部材とノズルの先端部との間に液供給孔から供給されたリンス液がノズルの先端部の側面と当接部材との間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。よって、ノズルの清掃のためにノズルに摺動される部材(当接部材)の磨耗を抑制することが可能となっている。
また、移動方向における第1対向部材と当接部材との間で、ノズルの先端部の側面に対して間隔を空けつつ先端部の吐出口および側面に対向した状態で移動方向へ移動可能な第2対向部材をさらに備え、移動部は、部材移動動作において第2対向部材を移動方向へ移動させることで、第1対向部材により側面に広げられたリンス液を第2対向部材によりさらに側面に広げるように、ノズル清掃装置を構成しても良い。かかる構成では、当接部材がノズルの先端部の側面に摺動される前に、先端部の側面のより広範囲にリンス液を広げることができる。そのため、当接部材をノズルの先端部の側面に摺動させる際には、リンス液が当接部材とノズルの先端部の側面との間のより広範囲に入り込んで潤滑剤として効果的に機能することができる。よって、ノズルの清掃のためにノズルに摺動される部材(当接部材)の磨耗をより確実に抑制することができる。
また、第1対向部材および当接部材を一体的に支持しつつノズルの先端部へ向けて付勢する支持部を備え、当接部材が支持部の付勢力によりノズルの先端部の側面に突き当てられた状態で、第1対向部材とノズルの先端部の側面との間隔が規定されるように、ノズル清掃装置を構成しても良い。かかる構成では、支持部の付勢力により当接部材をノズルの先端部の側面に突き当てることで、第1対向部材とノズルの先端部の側面との間隔を適切に規定してこの側面にリンス液を均一に広げられるとともに、ノズルの先端部の側面に当接部材を密着させてこの側面からリンス液を確実に除去できる。
また、当接部材は弾性体であり、第1対向部材は当接部材より硬い硬質体であるように、ノズル清掃装置を構成しても良い。かかる構成では、硬質の第1対向部材によりノズルの先端部の側面にリンス液を均一に広げられるとともに、当接部材の接触によりノズルの先端部の側面が損傷するのを抑制できる。
本発明によれば、当接部材をノズルの先端部の側面に摺動させる際には、第1対向部材により予め広げられた塗布液あるいはリンス液がノズルの先端部の側面と当接部材との間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。その結果、ノズルの清掃のためにノズルに摺動される部材(当接部材)の磨耗を抑制することが可能となっている。
本発明に係る塗布装置を模式的に示す斜視図である。 図1に示す塗布装置を模式的に示す側面図である。 図1に示す塗布装置の各部の配置を概略的に示す上面図である。 スリットノズルをX方向から見た側面図である。 ノズル清掃装置の第1実施形態を示す斜視図である。 ノズル清掃装置が用いるノズル清掃部材の一例を示す図である。 ノズル清掃装置によるクリーニング処理の一例を示すフローチャートである。 図7のフローチャートに従って実行される動作を模式的に示す正面図である。 図7のフローチャートに従って実行される動作を模式的に示す側面図である。 図7のフローチャートに従って実行される動作を模式的に示す斜視図である。 ノズル清掃装置の第2実施形態を示す斜視図である。
図1は本発明に係る塗布装置を模式的に示す斜視図である。また、図2は図1に示す塗布装置を模式的に示す側面図である。さらに、図3は図1に示す塗布装置の各部の配置を概略的に示す上面図である。なお、図1、図2、図3および以降の各図にはそれらの方向関係を明確にするためZ方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を適宜付するとともに、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。また、図2および図3では、ノズル支持体等の一部の構成を省略している。
塗布装置1は、スリットノズル2を用いて基板3の表面31に塗布液を塗布するスリットコータと呼ばれる塗布装置である。塗布装置1は、その塗布液として、耐エッチング被膜なるフォトレジスト液、カラーフィルター用フォトレジスト液、ポリイミド前駆体、シリコン、ナノメタルインクまたは導電性材料を含むスラリー(ペースト)等、種々の塗布液を用いることが可能である。また、塗布対象となる基板3についても、液晶表示装置用ガラス基板、半導体基板、PDP用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、カラーフィルター用基板、記録ディスク用基板、太陽電池用基板、電子ペーパー用基板等の精密電子装置用基板、矩形ガラス基板、フィルム液晶用フレキシブル基板、有機EL用基板等の種々の基板に適用可能である。なお、本明細書中で、「基板3の表面31」とは基板3の両主面のうち塗布液が塗布される側の主面を意味する。
塗布装置1は、基板3を水平姿勢で吸着保持可能なステージ4と、ステージ4に保持される基板3にスリットノズル2を用いて塗布処理を施す塗布処理部5と、塗布処理に先立ってスリットノズル2に対してクリーニング処理を施すノズル清掃装置6と、これら各部を制御する制御部8とを備える。
図4はスリットノズルをX方向から見た側面図である。スリットノズル2はX方向に延びる長尺スリット状の開口部である吐出口21を有している。吐出口21はX方向においてスリットノズル2の全長より短く、スリットノズル2のX方向の両端では吐出口21が開口しない。このスリットノズル2はステージ4に保持された基板3の表面31に向けて吐出口21から塗布液を吐出可能な構成を有する。具体的には、スリットノズル2は、ノズル支持体51(図1)によって固定支持される本体部22と、図外の供給機構から供給される塗布液を吐出口21まで送液する内部流路23と、本体部22より下方に突出するリップ部24とを有している。
リップ部24は、上記突出の先端(下端)に設けられた平坦状の先端面25と、上記突出の+Y側に形成される斜面である傾斜面26aと、上記突出の−Y側に形成される斜面である傾斜面26bとを有する。以下の説明では、傾斜面26aと傾斜面26bとを区別しないときは、単に傾斜面26と呼ぶ。このようにリップ部24はその長手方向であるX方向からの側面視において先細りの凸形状を有し、凸形状の先端(下端)に吐出口21が設けられ、凸形状の各側面が傾斜面26となっている。
このように構成されたスリットノズル2では、図外の供給機構より塗布液が供給されると、塗布液は内部流路23を通じてスリットノズル2の長手方向(X方向)に均等に拡幅されて送液され、リップ部24の先端面25に設けられた吐出口21より下方に向けて吐出される。このようにスリットノズル2の吐出口21から塗布液を吐出しつつ基板3に対する塗布動作を実行すると、スリットノズル2の吐出口21の周囲部分(リップ部24)には塗布液が付着することがある。付着した塗布液は、乾燥して残渣となり、これを放置すると、良好な吐出の妨げや、基板3に形成される膜の汚れの原因になる。そこで、塗布装置1ではこの付着物を除去するクリーニング処理をノズル清掃装置6により行う。この詳細については後述する。
図1ないし図3に戻って構成説明を続ける。ステージ4は略直方体の形状を有する花崗岩等の石材で構成されており、その上面(+Z側)のうち−Y側には、略水平な平坦面に加工されて基板3を保持する保持面41を備える。保持面41には図示しない多数の真空吸着口が分散して形成されている。これらの真空吸着口により基板3が吸着されることで、塗布処理の際に基板3が所定の位置に略水平状態に保持される。なお、基板3の保持態様はこれに限定されるものではなく、例えば機械的に基板3を保持するように構成してもよい。
また、ステージ4において保持面41の占有する領域より+Y側にはノズル調整エリアAR1が設けられており、このノズル調整エリアAR1にノズル清掃装置6が配置されている。このノズル清掃装置6については後に詳述する。
塗布装置1では、スリットノズル2をY方向に移動させる後述する移動機構が塗布処理部5に設けられており、保持面41の上方とノズル調整エリアAR1の上方との間でスリットノズル2を往復移動させる。そして、スリットノズル2がノズル調整エリアAR1の上方に移動している期間、すなわち、ステージ4において保持面41の占有する領域の上方にスリットノズル2がない期間に、塗布処理後の先行基板3の搬出と塗布処理前の後続基板3の搬入とがステージ4上で行なわれる。一方、スリットノズル2が保持面41の上方を移動している間に当該保持面41上の基板3の表面31に塗布液が塗布される。
塗布処理部5の移動機構は、主としてステージ4の上方をX方向に横断しスリットノズル2を支持するブリッジ構造のノズル支持体51と、Y方向に延びる一対のガイドレール52に沿ってノズル支持体51およびこれに支持されるスリットノズル2を水平移動させるスリットノズル移動部53とを有する。このノズル支持体51は、スリットノズル2を固定する固定部材51aと、固定部材51aを支持するとともに昇降させる2つの昇降機構51bとを有している。なお、固定部材51aは、X方向を長手方向とするカーボンファイバ補強樹脂等の断面矩形の棒状部材で構成される。
2つの昇降機構51bは固定部材51aの長手方向の両端部に連結されており、それぞれACサーボモータおよび及びボールネジ等を有する。これらの昇降機構51bにより、固定部材51aおよびそれに固定されたスリットノズル2が鉛直方向(Z方向)に昇降され、スリットノズル2の吐出口21と基板3との間隔、すなわち、基板3に対する吐出口21の相対的な高さが調整される。なお、固定部材51aの鉛直方向の位置は、例えば、図示を省略しているが、昇降機構51bの側面に設けられたスケール部と、当該スケール部に対向してスリットノズル2の側面等に設けられた検出センサとで構成されるリニアエンコーダにより検出できる。
このように構成されたノズル支持体51は、図1に示すように、ステージ4の左右両端部をX方向に沿って掛け渡し、保持面41を跨ぐ架橋構造を有している。スリットノズル移動部53は、この架橋構造体としてのノズル支持体51とそれに固定保持されたスリットノズル2とを、ステージ4上に保持される基板3に対してY方向に沿って相対移動させる相対移動手段として機能する。具体的には、スリットノズル移動部53は、±X側のそれぞれにおいて、スリットノズル2の移動をY方向に案内するガイドレール52と、駆動源であるリニアモータ54と、スリットノズル2の吐出口の位置を検出するためのリニアエンコーダ55とを有する。
2つのガイドレール52はそれぞれ図2に示すように、ステージ4のX方向の両端部にY方向に沿ってノズル洗浄位置(ノズル清掃装置6の配設位置)Y1から塗布終了位置(保持面41の−Y側端部位置)Y3までの区間を含むように延設されている。そのため、スリットノズル移動部53によって2つの昇降機構51bの下端部が上記2つのガイドレール52に沿って案内されることで、スリットノズル2はノズル洗浄位置Y1とステージ4上に保持される基板3に対向する位置との間を移動する。なお、図2においては、上記位置Y1、Y3以外に、位置Y2が図示されている。この位置Y2は基板3の塗布領域RTのY方向範囲に対応する塗布開始位置を意味している。
また、各リニアモータ54は、固定子54aと移動子54bとを有するACコアレスリニアモータである。固定子54aは、ステージ4のX方向の両側面にY方向に沿って設けられている。一方、移動子54bは、昇降機構51bの外側に固設されている。リニアモータ54は、これら固定子54aと移動子54bとの間に生じる磁力によってスリットノズル移動部53の駆動源として機能する。
また、各リニアエンコーダ55はそれぞれ、スケール部55aと検出部55bとを有している。スケール部55aはステージ4に固設されたリニアモータ54の固定子54aの下部にY方向に沿って設けられている。一方、検出部55bは、昇降機構51bに固設されたリニアモータ54の移動子54bのさらに外側に固設され、スケール部55aに対向配置される。リニアエンコーダ55は、スケール部55aと検出部55bとの相対的な位置関係に基づいて、Y方向におけるスリットノズル2の吐出口21の位置を検出する。
以上のような構成によって、スリットノズル2は、基板3が保持される保持面41の上部空間を、保持面41に対して相対的に略水平なY方向へ移動可能となっている。そして、塗布装置1は、スリットノズル2の吐出口21から塗布液を吐出しながらスリットノズル2を相対移動させることで、保持面41で保持した基板3の表面31に塗布層を形成する。なお、基板3の各辺の端部から所定の幅の領域(額縁状の領域)は、塗布液の塗布対象とならない非塗布領域となっている。そして、基板3のうち、この非塗布領域を除いた矩形領域が、塗布液を塗布すべき塗布領域RTとなっている(図3)。このため、スリットノズル2の移動区間のうち基板3の塗布領域RTのY方向範囲に対応する塗布開始位置Y2(塗布領域RTの+Y側端部)から塗布終了位置Y3(塗布領域RTの−Y側端部)の区間で吐出口21より塗布液が吐出される。
また、塗布装置1と外部搬送機構との基板3の受渡し期間(基板3の搬入・搬出期間)等ステージ4上で塗布処理が行われない期間には、スリットノズル2は、基板3の保持面41から+Y側に外れたノズル調整エリアAR1に待避され(図1に示す状態)、ノズル清掃装置6によるクリーニング処理を受ける。続いては、このノズル清掃装置6の構成および動作について図2、図3、図5および図6等を参照しつつ詳述する。
図5はノズル清掃装置の第1実施形態を示す斜視図である。また、図6はノズル清掃装置が用いるノズル清掃部材の一例を示す図である。ノズル清掃装置6は、スリットノズル2のリップ部24に沿った清掃方向Dcへノズル清掃部材61を伴って移動することでリップ部24に付着する付着物を除去する除去ユニット6Aと、除去ユニット6Aを清掃方向Dcに駆動する駆動ユニット6Bとを有する。ここで、清掃方向DcはX方向の矢印と逆向きの一方を向いたX方向に平行な方向であり、駆動ユニット6Bは除去ユニット6AをX方向へ往復移動させることが可能である。また、除去ユニット6Aによる除去対象となる付着物としては、スリットノズル2のリップ部24に付着しうる種々の物質が挙げられ、例えば塗布液の溶質が乾燥・固化したものがある。例えば塗布液がカラーフィルター用のフォトレジストである場合には、塗布液に含まれる顔料が付着物としてスリットノズル2のリップ部24に付着する。
また、ノズル清掃装置6は、ノズル清掃部材61を密閉することで形成した密閉空間の内部でノズル清掃部材61を洗浄する洗浄ユニット6C(図3)を備える。この洗浄ユニット6Cは、スリットノズル2のリップ部24に付着する付着物を拭き取って除去したノズル清掃部材61に対して、上記密閉空間内で洗浄液を供給することでノズル清掃部材61に付着する上記付着物を洗い流すユニットである。この洗浄ユニット6Cとしては、例えば特開2014−176812号公報に記載されたものを用いることができる。
さらに、ノズル清掃装置6は、スリットノズル2のリップ部24のクリーニングに用いるリンス液を供給するリンス液供給ユニット6Eを有する。このリンス液供給ユニット6Eは、その先端が除去ユニット6Aに取り付けられた可撓性のリンス液供給管(図示省略)を介して除去ユニット6Aにリンス液を供給する。
除去ユニット6Aは主として、スリットノズル2の傾斜面26に対応する傾斜面を有するノズル清掃部材61と、ノズル清掃部材61を支持する支持部62とを有する。なお、図5では、スリットノズル2の清掃方向Dcの上流側端部よりさらに清掃方向Dcの上流側の位置に除去ユニット6Aが位置するときの、スリットノズル2および除去ユニット6Aの構成が示されている。
除去ユニット6Aは、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bの2種類のノズル清掃部材61を有する。これらノズル清掃部材61のうち、スプレッダ61Aはリンス液をスリットノズル2のリップ部24に塗り広げるリンス液供給機能を担い、スクレーパ61Bはスプレッダ61Aの清掃方向Dcの上流側でスリットノズル2のリップ部24からリンス液を除去する液切り機能を担う。これによって、スリットノズル2のリップ部24の付着物をリンス液とともに除去することができる。つまり、乾燥して固化した塗布液等の付着物がリップ部24の傾斜面26に付着している場合、スプレッダ61Aにより塗り広げられたリンス液が付着物をある程度溶解し、この溶解物(付着物)を含むリンス液がスクレーパ61Bによって除去される。このようにノズル清掃部材61は、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bを用いて、スリットノズル2のリップ部24から付着物を除去するクリーニング処理を実行する。これらスプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bはリンス液を供給する液供給孔610の有無を除いて共通する外形を有する。そのため、図6ではスプレッダ61Aの外形が2種類のノズル清掃部材61を代表して示されている。
図6に示すように、ノズル清掃部材61は支持部62により支持可能な本体611で構成されている。スクレーパ61Bの本体611は例えば900〜4000MPa(メガパスカル)の弾性率を有する弾性体で形成されており、スプレッダ61Aの本体611はスクレーパ61Bの本体611より硬い硬質体で形成されている。そして、本体611の中央部が支持部62に支持される被支持部612となっている。本体611は、被支持部612から延設された延設部613を有し、この延設部613の先端に、略V字型の溝であるV字溝614が形成されている。V字溝614は、スリットノズル2のリップ部24に対応した形状をしており、傾斜面26aに応じた傾斜を持った傾斜面615aと、傾斜面26bに応じた傾斜を持った傾斜面615bとを有する。そして、スプレッダ61Aの各傾斜面615a、615bには、リンス液供給ユニット6Eのリンス液供給管が取り付けられた液供給孔610が形成されており、リンス液供給管を介して供給されたリンス液が液供給孔610から吐出される。一方、スクレーパ61Bの各傾斜面615a、615bには液供給孔610が形成されていない。なお、以下において、傾斜面615a、615bを区別しないときには単に傾斜面615と称する。
このように構成された各ノズル清掃部材61は図5に示すように2本の締結金具、例えばボルト64によって支持部62に着脱自在に固定される。つまり、支持部62は、Z方向に昇降可能な昇降部621と、昇降部621の上面にZ方向へ立設されてX方向に並ぶ2本の柱部622A、622Bとを有する。そして、柱部622A、622Bのうち、清掃方向Dcの下流側の柱部622Aの上端に対してスプレッダ61Aが締結され、清掃方向Dcの上流側の柱部622Bの上端に対してスクレーパ61Bが締結されている。より具体的には、各ノズル清掃部材61の被支持部612は、対応する柱部622A、622Bの上端部に係合可能な形状に仕上げられている。そして、各ノズル清掃部材61は、それぞれのV字溝614をスリットノズル2側に向けつつ、X方向に延設されるスリットノズル2に対して所定の傾斜角度θ(例えば、50度)で傾いた状態で、柱部622A、622Bの上端部に締結される。なお、柱部622Bの上端は柱部622Aの上端よりも高く、スクレーパ61Bはスプレッダ61Aよりも高い位置に支持される。
支持部62は、このように各ノズル清掃部材61が固定された昇降部621の下方にベース部623を有する。そして、昇降部621はベース部623によって昇降可能に支持されている。つまり、支持部62では、ベース部623の上面からZ方向に立設されたガイドレール624と、ベース部623と昇降部621との間に設けられた付勢部材625(例えば、圧縮バネ)とが設けられている。そして、ガイドレール624が昇降部621の移動をZ方向に案内しつつ、付勢部材625がベース部623に対して昇降部621を上方へ付勢する。そのため、昇降部621に固定された各ノズル清掃部材61は、付勢部材625の付勢力により上方へ付勢される。
また、支持部62のベース部623は、駆動ユニット6Bに取り付けられている。この駆動ユニット6Bは、X方向においてスリットノズル2の両外側に配置された一対のローラ651、651と、ローラ651、651に掛け渡された無端ベルト652とを有し、無端ベルト652の上面に支持部62のベース部623が取り付けられている。このように構成された駆動ユニット6Bは、ローラ651、651を回転させて無端ベルト652の上面をX方向へ駆動して、支持部62に伴って各ノズル清掃部材61をX方向へ移動させる。
そして、以上のように構成されたノズル清掃装置6は、ノズル洗浄位置Y1に位置するスリットノズル2のリップ部24に各ノズル清掃部材61を下方から近接させつつ各ノズル清掃部材61を清掃方向Dcに移動させることで、スリットノズル2のリップ部24をクリーニングする。続いては、このクリーニング処理について詳述する。
図7はノズル清掃装置によるクリーニング処理の一例を示すフローチャートである。図8は図7のフローチャートに従って実行される動作を模式的に示す正面図である。図9は図7のフローチャートに従って実行される動作を模式的に示す側面図である。図10は図7のフローチャートに従って実行される動作を模式的に示す斜視図である。図7のフローチャートは、制御部8が塗布装置1の各部を制御することにより実行される。
ステップS101では、駆動ユニット6Bによる駆動を受けて、除去ユニット6Aが清掃開始位置P1に移動する。この清掃開始位置P1は、スリットノズル2のリップ部24の清掃方向Dcの上流端部20Aに対して設定されており、除去ユニット6Aが清掃開始位置P1に位置する状態において、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bは、リップ部24の上流端部20Aに下方から対向する(図8の「S101」の欄)。なお、吐出口21はX方向においてスリットノズル2のリップ部24の全長より短いため、スリットノズル2のX方向の両端、すなわち清掃方向Dcの上流端部20Aおよび下流端部20Bのそれぞれでは吐出口21が開口しない。つまり、ステップS101では、スリットノズル2のリップ部24のうち、吐出口21よりも清掃方向Dcの上流側の上流端部20Aにスプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bが対向する。
また、ステップS101においては、スリットノズル2は上方位置に位置しており、リップ部24の上流端部20Aと、これに対向するスクレーパ61BとはZ方向に離間している。ちなみに、スクレーパ61Bはスプレッダ61Aよりも高い位置に支持されるため、スクレーパ61Bの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間の間隔ΔBは、スプレッダ61Aの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間の間隔ΔA1よりも狭い(図9の「S101」の欄)。
こうして清掃開始位置P1への除去ユニット6Aの移動が完了すると、スリットノズル2は吐出口21から所定量の塗布液Laを吐出する(ステップS102)。ここでの塗布液Laの吐出は、クリーニング処理に続いて実行される塗布処理の前に吐出口21の全域を塗布液Laで満たすことを目的としている。したがって、図8では誇張されているが、塗布液Laは吐出口21から下方に僅かに出る程度に吐出される。
ステップS103では、上方位置より低い下方位置へスリットノズル2が下降する。詳しくは、スリットノズル2が下降を開始するとスリットノズル2のリップ部24とスクレーパ61Bとの間の間隔が減少し、リップ部24の傾斜面26とスクレーパ61Bの傾斜面615とが接触する。スリットノズル2はさらに下降し、付勢部材625の付勢力に抗してスクレーパ61Bを下方へ押し下げる。また、スプレッダ61Aは、その両傾斜面615の間に入り込んだリップ部24の傾斜面26と各傾斜面615との間に一定の間隔ΔA2を保ったまま、スクレーパ61Bとともに下方へ移動する。こうして、スクレーパ61Bの傾斜面615が付勢部材625の付勢力によりリップ部24の傾斜面26に押し付けられるとともに、スプレッダ61Aの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間には一定の間隔ΔA2が確保される(図9の「S103」の欄)。なお、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bのそれぞれは、リップ部24の傾斜面26に当接する位置関係であるため、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bのそれぞれとリップ部24の先端面25との間には間隔が形成され、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bのそれぞれはリップ部24の先端面25に接触しない。ただし、ステップS103の実行によってスクレーパ61Bの傾斜面615がリップ部24の傾斜面26に当接するのであれば、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bのそれぞれがリップ部24の先端面25に当接するように構成しても構わない。
上述のように、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bは共通する外形を有し、また、スクレーパ61Bはスプレッダ61Aよりも高い位置に支持される。その結果、スクレーパ61Bの傾斜面615はリップ部24の傾斜面26に押し付けられて当接するとともに、スプレッダ61Aの傾斜面615はリップ部24の傾斜面26に一定の間隔ΔA2を空けて対向した状態となる。このようにスプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bを共通する外形とすることにより(特にV字溝614を同じ形状とすることにより)、上記間隔ΔA2を確実に形成することができる。なお、スプレッダ61AのV字溝614を、スクレーパ61BのV字溝614より大きくすることにより、上記間隔ΔA2を確保しても良い。
こうしてスリットノズル2の下降が完了すると、スプレッダ61Aの液供給孔610からリンス液Lbが吐出され、スリットノズル2のリップ部24とスプレッダ61Aとの間へのリンス液の供給が開始される(ステップS104)。このリンス液Lbの単位時間あたりの供給量は、図9の「S104」の欄に示すように、リップ部24の先端面25より上方にリンス液Lbの液面が維持されてリップ部24の傾斜面26にリンス液Lbが付着する程度が好ましい。なお、リンス液Lbとしては種々の液体を利用でき、例えば塗布液を組成する溶媒であっても良い。この場合、溶媒であるリンス液に溶質を溶かした溶液が塗布液となる。
続いて、駆動ユニット6Bが清掃方向Dcへ除去ユニット6Aを駆動することで、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bを清掃方向Dcへ移動させる部材移動動作を開始する(ステップS105)。この部材移動動作の実行中は、液供給孔610からのリンス液Lbの供給が継続されている。したがって、スプレッダ61Aは、液供給孔610から供給されたリンス液Lbをリップ部24の傾斜面26に広げつつ清掃方向Dcへ移動する。その結果、図8の「S105−S106」の欄や図10に示すように、清掃方向Dcにおけるスプレッダ61Aとスクレーパ61Bとの間では、リップ部24の傾斜面26にリンス液Lbが塗り広げられている。
また、部材移動動作において、その傾斜面615で当接しながら清掃方向Dcに移動するスクレーパ61Bは、スプレッダ61Aにより広げられたリンス液Lbをリップ部24の傾斜面26から除去する。この際、スプレッダ61Aより広げられたリンス液Lbがスクレーパ61Bの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間の僅かな隙間に毛細管現象により入り込む。こうして、リンス液Lbがスクレーパ61Bの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間を満たして、これらの間に生じる摩擦力を緩和する。また、スクレーパ61Bは、リンス液Lbの除去と並行して、スリットノズル2の吐出口21から下方に突出した塗布液Laを掻き取って、吐出口21を満たす塗布液Laの下部を清掃方向Dcに沿って均す。
そして、除去ユニット6Aが清掃終了位置P2に到達して、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bがスリットノズル2よりも清掃方向Dcの下流側に移動すると、駆動ユニット6Bが除去ユニット6Aを停止させる(ステップS106)。また、液供給孔610からのリンス液の供給が停止し(ステップS107)、図7のフローチャートを終了する。
以上のように構成された第1実施形態では、スリットノズル2のリップ部24の傾斜面26を清掃するために、スリットノズル2の吐出口21に沿った清掃方向Dcへスプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bを移動させる部材移動動作が実行される。この部材移動動作において、スプレッダ61Aは、スリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に対して間隔ΔA2を空けつつリップ部24の吐出口21および傾斜面26に対向した状態で移動する。これによって、リップ部24に付着したリンス液Lbが毛細管現象により間隔ΔA2内に満たされる。換言すれば、リップ部24に付着したリンス液Lbがスプレッダ61Aによりリップ部24の傾斜面26側面に広げられる。また、スクレーパ61Bは、スリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に当接した状態で移動することで、傾斜面26に広げられたリンス液Lbを除去する。つまり、スクレーパ61Bがスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に摺動される前に、スプレッダ61Aが傾斜面26にリンス液Lbを予め広げている。そのため、スクレーパ61Bをスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に摺動させる際には、スプレッダ61Aにより予め広げられたリンス液Lbがスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26とスクレーパ61Bとの間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。その結果、スリットノズル2の清掃のためにスリットノズル2に摺動されるスクレーパ61Bの磨耗を抑制することが可能となっている。
なお、乾燥して固化した塗布液等の付着物がリップ部24の傾斜面26に付着している場合、スプレッダ61Aにより塗り広げられたリンス液が付着物をある程度溶解し、この溶解物(付着物)を含むリンス液がスクレーパ61Bによって除去される。この際の付着物は上述のとおり、例えば塗布液の溶質が乾燥・固化したもの等が挙げられる。
また、このようなスクレーパ61Bの磨耗の抑制は、スクレーパ61Bの交換頻度の減少につながり、環境保全の観点からも有効である。
また、かかる構成は、スクレーパ61Bの磨耗の抑制のみならず、クリーニング処理の高速化にも寄与しうる。つまり、リンス液は毛細管現象によってリップ部24とスクレーパ61Bとの間へ入り込む。したがって、リップ部24の傾斜面26に付着する液量が少なかったり、まばらであったりすると、リップ部24の傾斜面26とスクレーパ61Bとの間が液で満たされるのに時間を要する。そのため、スクレーパ61Bの移動速度を抑える必要が生じる。これに対して、第1実施形態では、スプレッダ61Aによってリップ部24の傾斜面26にリンス液Lbが予め塗り広げられているため、リップ部24の傾斜面26とスクレーパ61Bとの間をリンス液により速やかに満たすことができる。そのため、スクレーパ61Bの磨耗を抑制しつつスクレーパ61Bを高速で移動させることができ、クリーニング処理の高速化を図ることが可能となっている。
また、スプレッダ61Aは、当該スプレッダ61Aとスリットノズル2のリップ部24との間にリンス液Lbを供給する液供給孔610を有し、液供給孔610から供給されたリンス液Lbを部材移動動作の実行中においてリップ部24の傾斜面26に広げる。かかる構成では、液供給孔610から供給されたリンス液Lbがスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26とスクレーパ61Bとの間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。よって、スリットノズル2の清掃のためにスリットノズル2に摺動されるスクレーパ61Bの磨耗を抑制することが可能となっている。
また、支持部62は、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bを一体的に支持しつつこれらをスリットノズル2のリップ部24へ向けて付勢部材625により付勢する。そして、スクレーパ61Bが支持部62の付勢部材625の付勢力によりスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に突き当てられた状態で、スプレッダ61Aとスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26との間隔ΔA2が規定される。かかる構成では、支持部62の付勢部材625の付勢力によりスクレーパ61Bをスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に突き当てることで、スプレッダ61Aとリップ部24の傾斜面26との間隔ΔA2を適切に規定してこの傾斜面26にリンス液Lbを均一に広げられるとともに、リップ部24の傾斜面26にスクレーパ61Bを密着させてこの傾斜面26からリンス液Lbを確実に除去できる。
また、スクレーパ61Bは弾性体であり、スプレッダ61Aはスクレーパ61Bより硬い硬質体である。したがって、硬質のスプレッダ61Aによりスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26にリンス液Lbを均一に広げられるとともに、スクレーパ61Bの接触によりスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26が損傷するのを抑制できる。また、スプレッダ61Aは硬質体であるので、精度良く、加工や成形することができる。その結果、スプレッダ61Aの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間隔ΔA2を傾斜面615、26に沿って均一に確保することができる。弾性体であるスクレーパ61Bの材質は、例えばエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、シリコンゴムである。硬質体であるスプレッダ61Aの材質は、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PI(ポリイミド)樹脂である。
また、クリーニング処理の終了の際には、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bをスリットノズル2より清掃方向Dcの下流側へ外していることから、スリットノズル2からの液垂れによる基板3の汚染が抑制されている。つまり、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bを例えばスリットノズル2の下流端部20Bに対向させた状態でこれらを停止させてクリーニング処理を終了した場合、スリットノズル2の下流端部20Bには塗布液Laやリンス液Lbが滞留することとなる。そのため、塗布処理の際にスリットノズル2の下流端部20Bから基板3へ液が垂れて、基板3が汚染されることも想定される。これに対して、第1実施形態では、スリットノズル2の下流端部20Bでの液の滞留を抑えて、基板3の汚染を抑制可能となっている。
また、上では詳述しなかったが、ステップS102で吐出口21からの塗布液Laの吐出を開始してから、ステップS103でスリットノズル2の下降を開始するように構成すると、次のような効果も奏しうる。つまり、吐出口21から塗布液Laを吐出させる吐出用ポンプの動作が開始してから安定するまでには多少の時間を要する。これに対して、ステップS102、S103で示した順序であれば、スリットノズル2の下降途中に吐出用ポンプの動作を安定させることができ、スリットノズル2の下降が完了した時点で、スリットノズル2の先端面25の長手方向(X方向)にわたって均一にリンス液Lbを付着させることが可能となる。
図11はノズル清掃装置の第2実施形態を示す斜視図である。第2実施形態が第1実施形態と異なる点は主として、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bの他にスプレッダ61Cが設けられている点である。したがって、以下では第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と共通する構成は適宜説明を省略する。ただし、第1実施形態と共通する構成を具備することで同様の効果が奏されることは言うまでもない。
図11に示すノズル清掃装置6の除去ユニット6Aは、清掃方向Dcにおいてスプレッダ61Aとスクレーパ61Bとの間に配置されたスプレッダ61Cを有する。このスプレッダ61Cは、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bと同様に上述のノズル清掃部材61の一種であり、液供給孔610を有しない点を除いてスプレッダ61Aと同一の構成を有する。つまり、スプレッダ61Cの本体611は、スプレッダ61Aの本体と同じ硬質体で形成されている。一方、昇降部621の上面では、X方向における柱部622A、622Bの間に柱部622CがZ方向に立設されている。そして、スプレッダ61Cは、そのV字溝614をスリットノズル2側に向けつつ、X方向に延設されるスリットノズル2に対して所定の傾斜角度θ(例えば、50度)で傾いた状態で柱部622Cの上端部に締結される。また、柱部622Cの上端は柱部622Aの上端と同じ高さであり、スプレッダ61Cはスプレッダ61Aと同じ高さに支持される。
そして、第2実施形態においても、図7に示すフローチャートに従ってスリットノズル2にクリーニング処理を実行できる。つまり、ステップS101において、除去ユニット6Aが清掃開始位置P1に移動すると、スプレッダ61A、スプレッダ61Cおよびスクレーパ61Bがリップ部24の上流端部20Aに下方から対向する。そして、吐出口21から所定量の塗布液Laが吐出されると(ステップS102)、スリットノズル2が下降する(ステップS103)。その結果、スクレーパ61Bの傾斜面615が付勢部材625の付勢力によりリップ部24の傾斜面26に押し付けられるとともに、スプレッダ61Aおよびスプレッダ61Cそれぞれの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間には同一の間隔ΔA2が確保される。
こうしてスリットノズル2の下降が完了すると、スプレッダ61Aの液供給孔610からリンス液Lbが吐出され、スリットノズル2のリップ部24とスプレッダ61Aとの間へのリンス液の供給が開始される(ステップS104)。続いて、駆動ユニット6Bが清掃方向Dcへ除去ユニット6Aを駆動することで、スプレッダ61A、スプレッダ61Cおよびスクレーパ61Bを清掃方向Dcへ移動させる部材移動動作を開始する(ステップS105)。そして、この部材移動動作においては、スプレッダ61Aは第1実施形態と同様に、リップ部24の傾斜面26にリンス液Lbを広げるとともに、スプレッダ61Cはスプレッダ61Aにより広げられたリンス液Lbをさらにリップ部24の傾斜面26に広げる。
また、スクレーパ61Bは、スプレッダ61Aおよびスプレッダ61Cにより広げられたリンス液Lbをリップ部24の傾斜面26から除去する。この際、スプレッダ61Aおよびスプレッダ61Cより広げられたリンス液Lbがスクレーパ61Bの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間の僅かな隙間に毛細管現象により入り込む。こうして、リンス液Lbがスクレーパ61Bの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間を満たして、これらの間に生じる摩擦力を緩和する。また、スクレーパ61Bは、リンス液Lbの除去と並行して、スリットノズル2の吐出口21から下方に突出した塗布液Laを掻き取って、吐出口21を満たす塗布液Laの下部を清掃方向Dcに均す。
そして、除去ユニット6Aが清掃終了位置P2に到達して、スプレッダ61A、スプレッダ61Cおよびスクレーパ61Bがスリットノズル2よりも清掃方向Dcの下流側に位置するタイミングで、駆動ユニット6Bが除去ユニット6Aを停止させる(ステップS106)。続いて、液供給孔610からのリンス液の供給が停止し(ステップS107)、図7のフローチャートを終了する。
以上のように構成された第2実施形態では、スクレーパ61Bをスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に摺動させる際には、スプレッダ61Aおよびスプレッダ61Cにより予め広げられたリンス液Lbがスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26とスクレーパ61Bとの間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。その結果、スリットノズル2の清掃のためにスリットノズル2に摺動されるスクレーパ61Bの磨耗を抑制することが可能となっている。
特に第2実施形態では、スプレッダ61Aとスクレーパ61Bとの間に設けられたスプレッダ61Cが、スリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に対して間隔ΔA2を空けつつリップ部24の吐出口21および傾斜面26に対向する。そして、このスプレッダ61Cが清掃方向Dcへ移動することで、スプレッダ61Aにより広げられたリンス液Lをさらに広げる。かかる構成では、例えばスプレッダ61Aの移動速度が速いために、スプレッダ61Aが液供給孔610から供給されたリンス液Lbを傾斜面26の上部まで広げることが難しい場合であっても、続くスプレッダ61Cによってリンス液Lbを傾斜面26の上部まで広げることが可能となる。そのため、スクレーパ61Bがスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に摺動される前に、リップ部24の傾斜面26のより広範囲(上部)にリンス液Lbを広げることができる。したがって、スクレーパ61Bをスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に摺動させる際には、リンス液Lbがスクレーパ61Bとスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26との間のより広範囲に入り込んで潤滑剤として効果的に機能することができる。よって、スリットノズル2の清掃のためにスリットノズル2に摺動されるスクレーパ61Bの磨耗をより確実に抑制することができる。
以上のように上記実施形態では、ノズル清掃装置6が本発明の「ノズル清掃装置」の一例に相当し、スプレッダ61Aが本発明の「第1対向部材」の一例に相当し、スクレーパ61Bが本発明の「当接部材」の一例に相当し、駆動ユニット6Bが本発明の「移動部」の一例に相当し、清掃方向Dcが本発明の「移動方向」の一例に相当し、スリットノズル2が本発明の「ノズル」の一例に相当し、リップ部24が本発明の「先端部」の一例に相当し、吐出口21が本発明の「吐出口」の一例に相当し、傾斜面26が本発明の「側面」の一例に相当し、塗布装置1が本発明の「塗布装置」の一例に相当する。また、リンス液供給ユニット6Eが本発明の「リンス液供給部」の一例に相当し、液供給孔610が本発明の「液供給孔」の一例に相当し、スプレッダ61Cが本発明の「第2対向部材」の一例に相当し、支持部62が本発明の「支持部」の一例に相当する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、リンス液をリップ部24に供給する具体的構成は、スプレッダ61Aの液供給孔610からリンス液を吐出する態様に限られない。そこで、例えば第2実施形態に対して次のような変形を加えることもできる。つまり、第2実施形態でのスプレッダ61Aはリンス液を供給する機能と、リンス液を広げる機能とを有する。これに対して、この変形例では、リンス液を供給する機能のみを有する部材(リンス液供給部材)にスプレッダ61Aが置き換えられる。具体的にはスプレッダ61Cの清掃方向Dcの下流側(換言すれば、第2実施形態におけるスプレッダ61Aの配置位置)に、リップ部24の傾斜面26a、26bにその先端が対向するパイプ状のリンス液供給管(リンス液供給部材)が設けられ、リンス液供給ユニット6Eがリンス液供給管から吐出したリンス液をリップ部24の傾斜面26a、26bに供給する。この変形例では、リンス液供給管の先端が除去ユニット6Aに伴って清掃方向Dcへ移動しつつリップ部24の傾斜面26にリンス液を吐出し、リンス液供給管の先端より清掃方向Dcの上流側のスプレッダ61C(第1対向部材)によってリンス液Lbが傾斜面26に広げられることとなる。
また、上記実施形態ではスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に広げる液体としてリンス液Lbが用いられていた。しかしながら、傾斜面26に広げる対象として利用できる液体はリンス液Lbに限られない。そこで、次に示す変形例のように、塗布液Laをリップ部24の傾斜面26に広げても良い。
この変形例では、図7のフローチャートのステップS102において、第1実施形態での吐出量より多い量の塗布液Laが吐出口21から吐出される。具体的には、次のステップS103でスリットノズル2を下降した際のスリットノズル2の先端面25とスプレッダ61Aとの間隔よりも広い突出幅で、塗布液Laがスリットノズル2の先端面25から下方へ突出する。そして、ステップS103でのスリットノズル2の下降後、ステップS104のリンス液の供給開始を省略して、ステップS105の除去ユニット6Aの駆動が開始される(部材移動動作)。なお、この変形例ではリンス液Lbを用いないため、スプレッダ61Aは液供給孔610を有さない。
この変形例での部材移動動作では、スプレッダ61Aの移動に伴ってスリットノズル2の先端面25とスプレッダ61Aとの間に入り込んだ塗布液Laは、これらの間から側方に追い遣られてスリットノズル2の傾斜面26とスプレッダ61Aの傾斜面615との間に進入する。こうしてスプレッダ61Aは、スリットノズル2のリップ部24に付着する塗布液Laをリップ部24の傾斜面26に広げつつ清掃方向Dcへ移動する。また、スクレーパ61Bは、スプレッダ61Aにより広げられた塗布液Laをリップ部24の傾斜面26から除去する。この際、スプレッダ61Aより広げられた塗布液Laがスクレーパ61Bの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間の僅かな隙間に毛細管現象により入り込む。こうして、塗布液Laがスクレーパ61Bの傾斜面615とリップ部24の傾斜面26との間を満たして、これらの間に生じる摩擦力を緩和する。
以上の変形例では、スクレーパ61Bをスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26に摺動させる際には、スプレッダ61Aにより予め広げられた塗布液Laがスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26とスクレーパ61Bとの間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。その結果、スリットノズル2の清掃のためにスリットノズル2に摺動されるスクレーパ61Bの磨耗を抑制することが可能となっている。
また、部材移動動作の開始前にスリットノズル2の吐出口21から塗布液Laが吐出され、スプレッダ61Aは吐出口21から吐出された塗布液Laを部材移動動作の実行中においてリップ部24の傾斜面26に広げる。かかる構成では、スリットノズル2の吐出口21から吐出された塗布液Laがスリットノズル2のリップ部24の傾斜面26とスクレーパ61Bとの間に入り込んで潤滑剤として機能することができる。よって、スリットノズル2の清掃のためにスリットノズル2に摺動されるスクレーパ61Bの磨耗を抑制することが可能となっている。
また、かかる変形例以外にも種々の変形を加えることができる。例えば上記第1・第2実施形態のクリーニング処理では、スリットノズル2の吐出口21から塗布液Laを吐出するステップS102が設けられていた。しかしながら、このステップS102は省略しても構わない。
また、第1実施形態ではスプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bを一体的に清掃方向Dcに移動させていた。しかしながら、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bをそれぞれ個別に清掃方向Dcに移動させても良い。第2実施形態に対しても同様の変形が可能である。
また、スプレッダ61Aおよびスクレーパ61Bが同一の外形を有することは必須ではなく、スプレッダ61Aおよびスプレッダ61Cが同一の外形を有することも必須ではない。
スプレッダ61A、スクレーパ61Bあるいはスプレッダ61Cと、スリットノズル2のリップ部24との間の間隔も適宜変更が可能である。したがって、第2実施形態において、スプレッダ61Aとリップ部24との間隔ΔA2と比べて、スプレッダ61Aとリップ部24との間隔ΔA2が狭くてもあるいは広くても構わない。
また、スプレッダ61A、スクレーパ61Bあるいはスプレッダ61Cの材料についても、適宜変更が可能である。
この発明は、ノズルに付着する付着物を除去するノズル清掃技術全般に適用することができる。
1…塗布装置、
6…ノズル清掃装置、
6A…除去ユニット、
6B…駆動ユニット、
6E…リンス液供給ユニット、
61A…スプレッダ、
61B…スクレーパ、
61C…スプレッダ、
610…液供給孔610、
62…支持部、
2…スリットノズル、
21…吐出口、
24…リップ部、
26…傾斜面、
Dc…清掃方向

Claims (8)

  1. 先端部の先の先端面に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの前記先端部の側面に対して間隔を空けつつ前記先端部の前記吐出口および前記側面に対向した状態で前記ノズルの前記吐出口に沿った移動方向へ移動可能な第1対向部材と、
    前記第1対向部材の前記移動方向の上流側で、前記ノズルの前記先端部の前記側面に当接した状態で前記移動方向へ移動可能な当接部材と、
    前記ノズルが前記吐出口から塗布液を吐出してから、前記第1対向部材を前記移動方向へ移動させることで、前記先端面と前記第1対向部材との間から前記先端部の前記側面と前記第1対向部材との間に進入して前記先端部に付着した塗布液を前記第1対向部材により前記側面に広げるとともに、前記当接部材を前記移動方向へ移動させることで、前記側面に広げられた塗布液を前記当接部材により前記側面から除去する部材移動動作を実行する移動部と
    を備えるノズル清掃装置。
  2. 先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの前記先端部の側面に対して間隔を空けつつ前記先端部の前記吐出口および前記側面に対向した状態で前記ノズルの前記吐出口に沿った移動方向へ移動可能な第1対向部材と、
    前記第1対向部材の前記移動方向の上流側で、前記ノズルの前記先端部の前記側面に当接した状態で前記移動方向へ移動可能な当接部材と、
    前記ノズルの前記先端部にリンス液を供給するリンス液供給部と、
    前記第1対向部材を前記移動方向へ移動させることで、前記リンス液供給部により供給されて前記先端部に付着したリンス液を前記第1対向部材により前記側面に広げるとともに、前記当接部材を前記移動方向へ移動させることで、前記側面に広げられたリンス液を前記当接部材により前記側面から除去する部材移動動作を実行する移動部と
    を備え
    前記リンス液供給部は、前記第1対向部材に設けられた液供給孔から、前記第1対向部材と前記ノズルの前記先端部との間にリンス液を供給し、
    前記第1対向部材は、前記液供給孔から供給されたリンス液を前記部材移動動作の実行中において前記側面に広げるノズル清掃装置。
  3. 前記移動方向における前記第1対向部材と前記当接部材との間で、前記ノズルの前記先端部の前記側面に対して間隔を空けつつ前記先端部の前記吐出口および前記側面に対向した状態で前記移動方向へ移動可能な第2対向部材をさらに備え、
    前記移動部は、前記部材移動動作において前記第2対向部材を前記移動方向へ移動させることで、前記第1対向部材により前記側面に広げられたリンス液を前記第2対向部材によりさらに前記側面に広げる請求項に記載のノズル清掃装置。
  4. 前記第1対向部材および前記当接部材を一体的に支持しつつ前記ノズルの前記先端部へ向けて付勢する支持部を備え、
    前記当接部材が前記支持部の付勢力により前記ノズルの前記先端部の前記側面に突き当てられた状態で、前記第1対向部材と前記ノズルの前記先端部の前記側面との間隔が規定される請求項1ないしのいずれか一項に記載のノズル清掃装置。
  5. 前記当接部材は弾性体であり、前記第1対向部材は前記当接部材より硬い硬質体である請求項1ないしのいずれか一項に記載のノズル清掃装置。
  6. 先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルと、
    請求項1ないしのいずれか一項に記載のノズル清掃装置と
    を備える塗布装置。
  7. 先端部の先の先端面に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの前記先端部に塗布液を付着させる工程と、
    前記ノズルの前記先端部の側面に対して間隔を空けつつ前記先端部の前記吐出口および前記側面に対向する第1対向部材を前記吐出口に沿った移動方向へ移動させることで、前記先端面と前記第1対向部材との間から前記先端部の前記側面と前記第1対向部材との間に進入して前記先端部に付着した塗布液を前記第1対向部材により前記側面に広げる工程と、
    前記第1対向部材の前記移動方向の上流側で前記ノズルの前記先端部の前記側面に当接する当接部材を前記移動方向へ移動させることで、前記側面に広げられた塗布液を前記当接部材により前記側面から除去する工程と
    を備えるノズル清掃方法。
  8. 先端部の先に設けられた吐出口から塗布液を吐出するノズルの前記先端部にリンス液を付着させる工程と、
    前記ノズルの前記先端部の側面に対して間隔を空けつつ前記先端部の前記吐出口および前記側面に対向する第1対向部材を前記吐出口に沿った移動方向へ移動させることで、前記先端部に付着したリンス液を前記第1対向部材により前記側面に広げる工程と、
    前記第1対向部材の前記移動方向の上流側で前記ノズルの前記先端部の前記側面に当接する当接部材を前記移動方向へ移動させることで、前記側面に広げられたリンス液を前記当接部材により前記側面から除去する工程と
    を備え
    前記リンス液は、前記第1対向部材に設けられた液供給孔から、前記第1対向部材と前記ノズルの前記先端部との間に供給されることで、前記先端部に付着し、
    前記第1対向部材は、前記液供給孔から供給されたリンス液を前記移動方向への移動中において前記側面に広げるノズル清掃方法。
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