JP6690670B2 - 判定装置、判定方法および判定プログラム - Google Patents

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Description

本件は、判定装置、判定方法および判定プログラムに関する。
異常を判定する技術が開発されている。例えば、モデルとの乖離度を判断基準に用いて異常を判定する技術(例えば、特許文献1参照)や、モデルとの差分の積分を判断基準に用いて異常を判定する技術(例えば、特許文献2参照)が開示されている。
国際公開第2010/082322号 特公平4−25565号公報
しかしながら、上記技術では、異常の予兆を判定することは困難である。
本件は上記課題に鑑みなされたものであり、異常の予兆を判定することができる判定装置、判定方法および判定プログラムを提供することを目的とする。
一つの態様では、判定装置は、複数の第1センサ検出値の基準モデルを作成するモデル作成部と、所定の時点から、第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた推定誤差が第1閾値を超過するか否かを判定し、前記第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた前記推定誤差の積算値が第2閾値を超過するか否かを判定し、前記推定誤差が前記第1閾値を超えるまでの第1時間が第1の所定時間よりも短いか否かを判定し、前記推定誤差の積算値が前記第2閾値を超えるまでの第2時間が第2の所定時間より短いか否かを判定する判定部と、前記判定部が、前記推定誤差が前記第1閾値を超過したと判定し、且つ、前記第1時間が前記第1の所定時間より短いと判定した場合、及び前記積算値が前記第2閾値を超過したと判定し、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定した場合、異常に係る信号を出力する出力部と、を備える。
異常の予兆を判定することができる。
(a)および(b)は光ファイバによる温度測定方式の例である。 目的変数および説明変数群の一例を例示する図である。 (a)は燃料種Aを用いた場合の推定値と実測値との差を温度差として例示したイメージ図であり、(b)は燃料種Bを用いた場合の推定値と実測値との差を温度差として例示したイメージ図である。 閾値と異常判定との関係を例示する図である。 (a)は第1実施形態に係る判定装置の概略図であり、(b)は判定部のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。 説明変数群を例示する。 目的変数の推定式の設定、ならびに乖離度および推定有効時間の閾値の設定の処理を例示するフローチャートである。 異常判定を行う際に実行されるフローチャートの一例である。 (a)は第2実施形態に係る判定装置の概略図であり、(b)は温度センサの例である。 異常判定を行う際に実行されるフローチャートの一例である。 (a)は目的変数の実測値であり、(b)は説明変数の実測値である。 (a)は推定誤差の瞬時値であり、(b)は推定誤差の積算値であり、(c)は推定有効時間である。 温度センサの例である。 (a)はマハラノビス距離であり、(b)は推定有効時間である。 変形例2の判定システムを例示する図である。 (a)および(b)はセンサ部および測定器を例示する図である。 (a)〜(c)はセンサ部を例示する図である。 無次元化手続きを表すフローチャートを例示する図である。 (a)および(b)は異常予兆を例示する図である。 異常判定を行う際に実行されるフローチャートの一例である。 比較例を例示するフローチャートである。 比較例の結果を例示する図である。 図20に記載の方法の結果を例示する図である。 比較例の結果を例示する図である。 図20に記載の方法の結果を例示する図である。 異常判定を行う際に実行されるフローチャートの一例である。 異常判定の結果を例示する図である。 センシングデータの規格化値を例示する図である。
まず、異常判定の概略について説明する。
化学プラント、製油工場、火力発電所等において、腐食等に起因してガス漏れ等が生じることがある。そこで、早期に異常を判定できることが望まれている。例えば、主配管に枝配管が溶接された配管系に対して、温度センサを配置し、ガスや液体の漏洩を温度変化として早期に検出することが考えられる。または、冷却水の配管温度を監視することで、万が一の冷却不具合等が発生しても、火災になる前に早期の温度異常を検知することができる。なお、以下における異常の「予兆の検知」とは、「ある対象を監視する場合に、何らかの手段を用いてその動作の一部を可視化し、その可視化された状態が正常な状態と異なるのではないか、と判断される場合に異常の予兆を検知したとする」というものである。
温度異常の検知に、例えば、ラマン散乱光を測定して温度情報とする光ファイバによる温度測定方式が挙げられる。例えば、図1(a)で例示するように、光ファイバを枝配管に敷設することで、漏えいを温度変化として早期に検出することができる。また、図1(b)で例示するように、ボイラの冷却水配管に光ファイバを敷設することで、冷却水温度を監視することができる。それにより、冷却不具合等が発生しても、火災になるまえに早期の温度異常を検知することができる。
しかしながら、設備管理としてより好適なのは「事故を最小限に食い止める異常の検知」ではなく、「異常となる兆候を予測することで事故を未然に防止すること」にある。そこで、種々の運転制御用のセンサデータ等のパラメータを説明変数とし、後付のセンサ情報を目的変数とした回帰分析を行ったり、後付のセンサ情報同士の相関分析を行い、問題のない状態か否かを統計的に判断する手法が採られるようになってきた。これは、運転制御用のセンサデータ等のパラメータを一括管理できる程度にネットワーク技術が向上してきたこと、コンピュータパワーの増加により、種々の回帰分析手法や相関分析手法をリアルタイムに適用できるようになってきたことに起因する。
しかしながら、上記手法は、いかに「推定誤差」(推定値と実測値との差)を最小化するかにフォーカスされている。したがって、「推定誤差」がどの程度になると異常と判定するのかについては、実用的な議論がなされていない。例えば、火力発電所においては、油種、石炭種等はパターン分類されるものではなく、産出国やその混合量等により、毎回特性が変わる。したがって、特性が変わるたびに推定のための初期化作業を行う必要が生じる。しかしながら、その精度により「推定誤差」が影響を受けるため、たとえば、一定時間に「推定誤差」がどの程度変化したか等をもって異常と判断する、といった設定の簡単な方法のみが採用されやすくなる。その結果、あいまいな閾値が設定されて、非実用的なシステムになりやすい。
図2は、目的変数および説明変数群の一例を例示する図である。図2の例では、目的変数1〜3は、ボイラの外壁メタルの各箇所の温度である。説明変数群は、目的変数と相関を有するセンサの出力値である。目的変数1〜3の実測値は、外壁メタルに設置された温度センサなどを用いて取得することができる。図2で例示されるように、目的変数1〜3の推定式は、各説明変数の係数および定数を設定することによって得られる。これらの係数および定数については、過去の各説明変数および目的変数の実測値に基づいて、最小2乗回帰(Ordinary Least Mean Square)や主成分回帰(Principal Components Regression)、偏最小2乗回帰(Partial Least Squares)等により設定することができる。説明変数情報が収集されるたびに、推定式に対して説明変数が入力され、推定値が導出される。
同時刻に取得された目的変数の実測値と推定式の推定値とを比較することによって、システムが正常なのか異常なのか判定することができる。推定式の係数および定数を設定するには、一定期間の直近の過去データが必要である。この直近の期間を「モデリング期間」と称する。これに対して、実際に推定値と実測値との比較を行う期間を「スコアリング期間」と称する。スコアリング期間において、「推定誤差」が一定の値を超えれば推定から外れている状況が発生していると考えられる。
図3(a)は、燃料種Aを用いた場合のスコアリング期間における目的変数1および目的変数2の推定値と実測値との差を温度差として例示したイメージ図である。図3(b)は、燃料種Bを用いた場合のスコアリング期間における目的変数1および目的変数2の推定値と実測値との差を温度差として例示したイメージ図である。
燃料種Aの場合は、しきい値が3σで±0.3℃であるとする。燃料種Bの場合は、しきい値が3σで±0.9℃であるとする。しかしながら、この3σを超えた状態が直ちに異常といえるか否かの客観的な判断は難しい。なぜならば0.3%の確率でこの値を超える可能性があるからである。逆に4σを設定した場合、異常を見逃す可能性も考えられる。
図4は、閾値と異常判定との関係を例示する図である。図4で例示するように、閾値を比較的大きい閾値1に設定した場合は、真に問題が発生した場合に対して遅れが生じてしまい、対策が遅れてしまう。閾値を閾値1よりも小さい閾値2に設定した場合には、真に問題が発生する状況とは異なる状況で異常と判定されてしまうため、こちらも予兆検知の機能を果たせない。つまり、「十分に高精度な推定を行い、かつ、目的変数ごとに有用な閾値を設定し、その閾値で異常判定を行う」ことが出来ないと、有用な予兆検知は困難である。定期点検や油種の割合変更などの閾値に影響を与える内容の更新ごとに適正な閾値を検討することは事業継続において現実的ではない。
以下の実施形態では、異常の予兆を判定することができる判定装置、判定方法および判定プログラムについて説明する。
(第1実施形態)
図5(a)は、第1実施形態に係る判定装置100のブロック図である。本実施形態においては、判定装置100は、一例として石炭の燃焼サイクルを利用する火力発電設備に設置される。判定装置100は、説明変数取得部10、複数の温度センサ20a〜20c、判定部30などを備える。判定部30は、モデル作成部31、閾値設定部32、異常判定部33および出力部34を備える。
図5(b)は、判定部30のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。図5(b)で例示するように、判定部30は、CPU101、RAM102、記憶装置103、インタフェース104などを備える。これらの各機器は、バスなどによって接続されている。CPU(Central Processing Unit)101は、中央演算処理装置である。CPU101は、1以上のコアを含む。RAM(Random Access Memory)102は、CPU101が実行するプログラム、CPU101が処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置103は、不揮発性記憶装置である。記憶装置103として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。CPU101が記憶装置103に記憶されている判定プログラムを実行することによって、判定部30にモデル作成部31、閾値設定部32、異常判定部33および出力部34が実現される。なお、モデル作成部31、閾値設定部32、異常判定部33および出力部34は、専用の回路などのハードウェアであってもよい。
説明変数取得部10は、各説明変数を取得する。図6は、説明変数群を例示する。図6で例示するように、説明変数は、電力量、給炭量、内部温度1、内部温度2、空気流量、圧力1、圧力2、圧力3、通風口1、通風口2、運転回転数、運転率、運転振動数などを含む。各説明変数は、目的変数1〜3(温度センサ20a〜20cの検出温度)と相関を有している。また、各説明変数は、互いに独立とみなせる(多重共線性が低い)ことが好ましい。電力量は、火力発電によって得られる発電電力である。給炭量は、炉に供給される石炭量である。内部温度1,2は、例えば炉の内部のいずれかの箇所の温度である。空気流量は、炉に供給される空気の流量である。圧力1〜3は、例えば炉に接続される配管内の圧力である。通風口1,2は、通風口の温度などである。運転回転数、運転率および運転振動数は、炉の運転回転数、運転率および運転振動数などである。これらの説明変数は、各センサの出力値である。
複数の温度センサ20a〜20cは、例えば炉の外部の壁面の互いに異なる箇所に設置される。本実施形態においては、3箇所に温度センサが設置される。温度センサ20a〜20cの温度測定方式は、例えば、光ファイバ内のラマン散乱光を用いた方式を用いることができる。例えば、正確な温度を測定するために、ほぼ同一の温度と見做すことができる小領域に2m程度の長さの光ファイバを捲回する。このようにすることで、各捲回部がそれぞれ1つの温度センサとして機能する。本実施形態においては、温度センサ20a〜20cが検出する壁面温度1〜3を目的変数1〜3の実測値として用いる。
モデル作成部31は、説明変数取得部10が取得した説明変数および温度センサ20a〜20cの検出値を用いて、目的変数1〜3の推定式を作成する。この推定式は、目的変数1〜3の基準モデルである。推定式は、図2で例示した推定式と同様に、各説明変数の係数および定数を設定することによって得られる。これらの係数および定数については、過去の各説明変数および温度センサ20a〜20cの実測値に基づいて、最小2乗回帰、主成分回帰、偏最小2乗回帰等の回帰分析により設定することができる。
閾値設定部32は、基準モデルに対する目的変数の実測値の乖離度と推定有効時間とに閾値を設定する。基準モデルに対する目的変数の実測値の乖離度は、例えば、推定誤差=(目的変数の実測値)−(目的変数の推定値)、推定誤差のデータ更新ごとの積算値、目的変数の実測値と目的変数の推定値の比などである。本実施形態においては、上記乖離度として、推定誤差、および推定誤差の積算値を用いる。目的変数の推定値は、推定式に説明変数を入力することによって得られる数値である。目的変数1に係る推定誤差は、(温度センサ20aの実測値)−(目的変数1の推定値)である。目的変数2に係る推定誤差は、(温度センサ20bの実測値)−(目的変数2の推定値)である。目的変数3に係る推定誤差は、(温度センサ20cの実測値)−(目的変数3の推定値)である。推定有効時間とは、基準モデルを用いたスコアリング期間において推定誤差の測定を開始してから上記いずれかの乖離度が閾値を超えるまでの時間である。異常判定部33は、この推定有効時間が閾値を下回るか否かを判定することで、異常判定を行う。出力部34は、異常判定部33が異常の判定をした場合に、異常に係る信号を出力する。
図7は、目的変数の推定式の設定、ならびに乖離度および推定有効時間の閾値の設定の処理を例示するフローチャートである。図7で例示するように、閾値設定部32は、まず、初期条件更新フラグを検知する(ステップS1)。初期条件更新フラグは、目的変数の推定式、ならびに乖離度および推定有効時間の閾値の更新のトリガーとなるフラグである。次に、閾値設定部32は、適当な許容値1,2を設定する(ステップS2)。許容値1は、推定誤差に対する閾値である。許容値2は、推定誤差の積算値に対する閾値である。
次に、モデル作成部31は、モデリング期間のデータセットを収集する(ステップS3)。このデータセットには、モデリング期間における所定の時間ごとの説明変数および温度センサ20a〜20cの検出値(実測値)が含まれる。次に、モデル作成部31は、ステップS3で収集したデータセットを用いて、目的変数1〜3の推定式の係数および定数を決定する(ステップS4)。ステップS4の実行によって、目的変数1〜3の推定式が設定される。
次に、閾値設定部32は、推定誤差の測定を開始し(スコアリング期間)、例えばスコアリング期間およびモデリング期間の最初の60回(30秒周期の測定の場合には30分)の推定誤差の平均値および標準偏差を求める(ステップS5)。次に、閾値設定部32は、平均値+1σ値〜3σ値を許容値1として再設定する。また、閾値設定部32は、おおよそ推定有効時間が測定周期の60〜240倍(30秒間隔の測定において30分〜2時間)程度になるように許容値2を再設定する(ステップS6)。ステップS6は、30秒間隔の測定においてスコアリング期間が30分になる前に再推定になるようならば、許容値1,2が小さいということなので、緩和することに相当する。
次に、閾値設定部32は、ステップS6の再設定後、推定有効時間の仮の閾値を設定し、推定誤差の仮測定を開始する(ステップS7)。次に、モデル作成部31は、推定誤差が許容値1を超えるか推定誤差の積算値が許容値2を超えた場合に基準モデルの再作成を行うことを繰り返す。閾値設定部32は、当該再作成が30回行われる程度のデータが蓄積されたか否かを判定する(ステップS8)。ステップS8で「No」と判定された場合、ステップS8が再度実行される。ステップS8で「Yes」と判定された場合、閾値設定部32は、ステップS8で得られた推定有効時間の平均値と標準偏差を求め、例えば3σ値を用いて推定有効時間の閾値を再設定する(ステップS9)。なお、ステップS6〜ステップS9において、仮の有効時間でも、閾値を下回れば、出力部34は異常に係る信号を出力する。
許容値1,2および推定有効時間の閾値については、いったんデータを蓄積してしまえばあらかじめ組み込んだプログラムで過去にさかのぼって何度でも設定できるものである。したがって、許容値1,2を再設定したらそこから再度データ蓄積を行って検算する、同じく推定有効時間の閾値を再設定したらそこから再度データ蓄積を行って検算する、ということは不要である。したがって、定期点検や油種の割合変更などの後にシステムに対して、「変更がなされた」という情報のみを入力を行えばよいシステムが構築可能である。
図8は、閾値設定部32によって許容値1,2および推定有効時間の閾値が設定された後に異常判定部33が異常判定を行う際に実行されるフローチャートの一例である。異常判定部33は、閾値設定部32によって許容値1,2および推定有効時間の閾値が設定された後のデータセットを収集する(ステップS11)。次に、異常判定部33は、推定誤差が許容値1を超えたか、または推定誤差の積算値が許容値2を超えたか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12でいずれも超えていないと判定された場合、ステップS12が再度実行される。ステップS12でいずれかが超えたと判定された場合、異常判定部33は、推定有効時間が所定の時間(例えば30秒間隔での測定で10分)より短いか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13で「Yes」と判定された場合、出力部34は、異常に係る信号を出力する(ステップS14)。ステップS13で「No」と判定された場合、異常判定部33は、その時点からの過去データ(例えば30秒間隔の測定で1時間)を用いて再度推定を行い、推定式の係数および定数を更新する(ステップS15)。その後、ステップS11から再度実行される。
図8の例では、許容値1は推定誤差の閾値であり、許容値2は推定誤差のデータ更新ごとの積算値である。一定の推定が出来ていれば長期間で平均すれば推定誤差の平均値はほぼ0になるが、推定と異なる状況が生じてくると正負どちらかの値が大きくなり始める。この変化に対して設定された閾値が許容値2である。たとえ推定誤差の平均値がゼロ近傍になっていたとしても、突発的に生じ始めた事象の場合、推定誤差が大きくなるため、異常とみなすことができる。この場合の値が許容値1である。
許容値1,2は、あいまいさを含んでいるため、測定される推定誤差が許容値1を超過し、または推定誤差の積算値が許容値2を超過することがある。しかしながら、モデル作成部31は、その時点で再度推定を行い、推定式の係数および定数を更新し、その時点を推定開始時間としてカウントを再開する。次回に許容値1または許容値2を超過するまでの期間を「推定有効時間」とし、その「推定有効時間」に対して閾値を設定するのが図8の方式である。図8の例では許容値を2つ設定したが、1つでも構わないし、もっと多数の設定を行っても構わない。たとえば、1つないし複数個の許容値を超過したうえで、それとは別の1つないし複数個の許容値を超過した段階で「推定有効時間」を確定し、再度推定を行う、という方法でも構わない。
本実施形態においては、閾値を超過する現象が頻繁に発生することが許容される。その代り、その頻度がどの程度の間隔で発生するのかが重要視される。発電所やプラント、その他の想定適用先においても、現象は徐々に変化する。したがって、基準モデルの作成後において推定誤差が小さくなる傾向にある。その状態で推定誤差が大きければそれは定式で考慮されない事象が発生しているということである。したがって、「推定有効時間」が短くなっているということは、閾値の設定や推定のあいまいさを考慮しても異常な状況が発生していると判断できるものである。すなわち、本実施形態によれば、異常の予兆を判定することができる。
また、本実施形態によれば、基準モデルに対する温度センサ20a〜20cの乖離度の閾値は、基準モデルの作成後の一定期間の乖離度を基に決定されることになる。この場合、乖離度の閾値の設定精度が向上する。また、本実施形態によれば、推定有効時間の閾値は、乖離度が閾値を超えるまでの時間のばらつきを基に決定される。この場合、推定有効時間の閾値の設定精度が向上する。
(第2実施形態)
第1実施形態においては、センサ検出値と、センサ検出値と相関を有する複数の他のセンサの検出値とを用いて基準モデルを作成したが、これに限られない。第2実施形態においては、複数のセンサの検出値同士の相関関係を用いて、センサ検出値の基準モデルを作成する。
まず、複数の温度センサが検出する温度推移データの相関関係から、早期に異常の兆候を見出す予兆検知方法について検討してみる。この場合、対象とするデータ群の平均および分散共分散行列から算出するマハラノビス平方距離を求める方法、データの中心および拡がりをロバストに推定し、マハラノビス平方距離に相当する統計量を求めるMSD法などを用いることができる。
これらは、「外れ値検出」と称されるものである。このマハラノビス平方距離を求める手続きを用いて具体的に早期に異常を見出す予兆検知を行う手順を、時刻tにおけるn個の温度データT1(t),T2(t),T3(t),…,Tn(t)として以下の(1)〜(3)に示す。
(1)モデリング期間(現在時刻よりも古い、データが蓄積された一定期間)を設定し、その期間の各n個の温度センサの温度データの平均および温度データ群の不偏分散共分散行列と逆行列を求める。
(2)モデリング期間内の各時刻Tm(m=0,1,2,…)の温度データT1(m)〜Tn(Tm)に対して、(1)を用いて「モデリング期間のn個の温度センサの温度データ群」に対するマハラノビス平方距離を求める。それらの値の標準偏差(3σ等)から異常となる閾値を設定する。
(3)新たな時刻TのデータセットT1(T)〜Tn(T)が得られるたびに、この「モデリング期間のn個の温度センサの温度データ群」との間のマハラノビス平方距離を求め、それが閾値以下か否かを判定する。
MSD法を用いる場合も、モデリング期間を設定し、その期間から閾値を決定して、新たなデータセットと閾値とを逐次的に比較するという手順は同じである。つまり、各測定データ同士の相関を用いた「外れ値検出」による予兆検知においても、閾値の設定により、予兆検知の精度が決まってしまう。すなわち、「十分に高精度な推定を行い、かつ、有用な閾値を設定し、その閾値で異常判定を行う」ことが出来ないと、有用な予兆検知は困難である。そこで、第2実施形態においても、異常の予兆を判定することができる判定装置、判定方法および判定プログラムについて説明する。
図9(a)は、第2実施形態に係る判定装置100aの概略図である。判定装置100aが第1実施形態の判定装置100と異なる点は、説明変数取得部10が設けられておらず、温度センサ20a〜20cの代わりに温度センサ20が設けられている点である。温度センサ20は、温度値が互いに相関を有する複数個所の温度を検出する。例えば、図9(b)で例示するように、温度センサ20は、同一光ファイバの異なる長さ位置の後方散乱光によって得られる結果を基に各箇所の温度を検出する。図9(b)の例では、各捲回部がそれぞれ個別の温度センサとして機能する。判定部30の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態においては、モデル作成部31は、温度センサ20が検出する各箇所の検出値の平均および分散共分散行列から算出するマハラノビス平方距離を求めることで、基準モデルを作成する。また、モデル作成部31は、上記検出値の中心および拡がりをロバストに推定し、マハラノビス平方距離に相当する統計量を求めるMSD法などを用いることで、基準モデルを作成する。ここでの基準モデルは、複数の検出値同士の相関関係の大きさ(各2つのセンサ同士に注目すれば、方位)を反映したばらつきの中心である。
閾値設定部32は、基準モデルに対するセンサ検出値の実測値の乖離度と推定有効時間とに閾値を設定する。基準モデルに対する目的変数の実測値の乖離度は、マハラノビス平方距離、マハラノビス平方距離のデータ更新ごとの積算値などである。本実施形態においては、上記乖離度として、マハラノビス平方距離およびマハラノビス平方距離の積算値を用いる。推定有効時間とは、基準モデルの作成後のスコアリング期間においてマハラノビス平方距離の測定を開始してから上記いずれかの乖離度が閾値を超えるまでの時間である。異常判定部33は、この推定有効時間が閾値を下回るか否かを判定することで、異常判定を行う。出力部34は、異常判定部33が異常の判定をした場合に、異常に係る信号を出力する。
基準モデルの設定、ならびに乖離度および推定有効時間の閾値の設定については、図7と同様の処理によって行うことができる。なお、閾値設定部32は、許容値1,2の他に、許容値3を予め設定しておく。図10は、閾値設定部32によって許容値1,2および推定有効時間の閾値が設定された後に異常判定部33が異常判定を行う際に実行されるフローチャートの一例である。異常判定部33は、閾値設定部32によって許容値1,2および推定有効時間の閾値が設定された後のデータセットを収集する(ステップS21)。このデータセットは、温度センサ20の各箇所の検出値ごとに収集される。
次に、異常判定部33は、いずれかの箇所のマハラノビス平方距離が許容値1を超えたか、または当該箇所のマハラノビス平方距離の積算値が許容値2を超えたか否かを判定する(ステップS22)。ステップS22でいずれも超えていないと判定された場合、ステップS22が再度実行される。ステップS22でいずれかが超えたと判定された場合、異常判定部33は、マハラノビス平方距離が許容値3を超えたか否かを判定する(ステップS23)。
ステップS23で「Yes」と判定された場合、出力部34は、異常に係る信号を出力する(ステップS24)。ステップS23で「No」と判定された場合、異常判定部33は、推定有効時間が所定の時間(例えば30秒間隔での測定で10分)未満であるか否かを判定する(ステップS25)。ステップS25で「Yes」と判定された場合、出力部34は、異常に係る信号を出力する(ステップS26)。
ステップS25で「No」と判定された場合、異常判定部33は、その時点から過去データ(例えば30秒間隔の測定で1時間)を用いて再度マハラノビス平方距離やMSD法におけるマハラノビス平方距離に相当する統計量を導出するためのパラメータを求める(ステップS27)。この場合のパラメータとして、温度センサ20の各箇所における新規モデリング期間における平均値や不偏分散共分散行列および逆行列などが含まれる。その後、ステップS21から再度実行される。
図10の例は、3つの許容値を設定し、マハラノビス平方距離が許容値1を超えるか積算値が許容値2を超えた場合は新しいデータ群を用いて再度推定を行うが、その前に、許容値3を超えていたら異常と判定する、という例である。たとえば、マハラノビス平方距離を導出する方法の場合、逐次求められるマハラノビス平方距離と許容値1とを比較し、そのマハラノビス平方距離の積算値と許容値2を比較する、といった方法が挙げられる。また、たとえば温度を複数点測定していて、その複数点の温度が揃って危険な温度に推移した場合などではマハラノビス平方距離は小さいが、異常状態と言える。このような状況を回避するために、許容値3を設定し、測定データそのものと比較する。許容値3は固定数値とせず、測定点数それぞれに対して固有の値を決めてもよい。許容値の設定数や設定方法は図10の例に限られない。
本実施形態においても、推定有効時間が短くなった場合に異常と判定されるため、異常の予兆を判定することができる。また、基準モデルに対する温度センサ20の各検出値の乖離度の閾値は、基準モデルの作成後の一定期間の乖離度を基に決定されることになる。この場合、乖離度の閾値の設定精度が向上する。また、推定有効時間の閾値は、乖離度が閾値を超えるまでの時間のばらつきを基に決定される。この場合、推定有効時間の閾値の設定精度が向上する。
上記実施形態に従い、具体的な実施例について説明する。実施例1においては、第1実施形態に従い、図6と同様の目的変数および説明変数を用いた。実施例1に係るシステムは、壁面温度1〜3が適正な範囲に保たれているのかを説明変数群から予測し、最も効率的な状態で運転サイクルを回すことを目的としている。運転サイクルが高温・高圧になりすぎればボイラ以前の燃焼が発生し、低温になりすぎればボイラでの燃焼効率が低下する。最適な温度・圧力を、燃焼を回避してコントロールすることが求められる。
これら説明変数に対して、図7の処理に従って、閾値を以下の通り設定した。本実施例においては、目的変数1〜3に対して、同じ数値を用いた。
許容値1 ±2℃
許容値2 ±10℃
有効時間の閾値 20分未満
毎回の推定毎のモデリング時間は1時間とし、推定には主成分回帰を用いた。主成分回帰の具体的な方法を以下に示す。
(1)モデリング期間の説明変数群と目的変数1の値を用いて14行14列の分散共分散行列を生成する。具体的には、目的変数1の分散が14行14列目になるように最後段に配置する。
(2)目的変数の行/列を除く、13行13列に対して、逆行列を生成する。
(3)(2)で求めた逆行列と(1)で求めた14列目の14行目の要素を除く積を求めて、13個の数値を得て、これらを説明変数の各係数とする。
(4)モデリング期間の各説明変数の平均値を算出し、この各平均値に(3)で求めた係数を掛けてそれらの和を取る。
(5)モデリング期間の目的変数の平均値を算出してから(4)で求めた値を差し引き、これを推定式の定数とする。
本実施例においては、システム異常をシステム運用停止で代用する。図11(a)および図11(b)で例示するように、17:20前後からシステムの運転状態が変更されるが、特にそれに伴う異常は発生していないものの、18:18に各説明変数が急激に変動する。これはシステムの運用を停止したからである。この18:18のシステム運用停止を数分間でも早く推定できればシステムとして有効である。
図12(a)は、推定誤差の瞬時値である。図12(b)は、推定誤差の積算値である。図12(c)は、推定有効時間である。図12(b)で積算値がゼロにリセットされている位置と図12(c)のデータ位置とが同じである。これは、その時点で図12(a)の瞬時値が許容値1を超えるか図12(b)の積算値が許容値2を超過し、再推定計算を行ったからである。図12(a)を見ると、前述したとおり、再推定開始直後の推定誤差が小さくなっていることがわかる。また、図11(a)、図11(b)および図12(c)を比較すると、推定有効時間が18:18に向かって徐々に低下し、17:55から16分後の18:12時点で異常と判断できる条件を満たしているが、この異常の自動判定が合理的であるのがわかる。18:18よりも6分前に異常確認が出来たことになり、システムの速やかな停止指令が可能になる。
実施例2は、第2実施形態に従った例である。図13で例示するように、捲回部の集合を4つ作成し、炉の壁面にそれぞれ密着させた。これら4つの集合のそれぞれを温度センサとして用いた。図13において、○で描かれた部分が捲回部であり、各捲回部は同一の光ファイバで結ばれている。また、網目模様を利用して温度分布が描かれている。粗い網目部分では温度が低く、細かい網目部分では温度が高くなっている。各機器の内部で部分的に過度な熱の蓄積がはじまれば、部分的に温度が上昇するので、それにより異常を検知することができる。
本実施例では、各4つの捲回部集合からそれぞれ3か所の捲回部を抽出し、計12個の捲回部の相関分析を行うことで異常の予兆検知を行う。具体的には、各捲回部集合の左下をローカル座標の基準原点(X,Z)=(0,0)として、各捲回部が含まれる座標を左下と右上の2点で付与することで領域を設定する。
つまり、
捲回部集合1 領域1 (X1a1,Z1a1),(X1a2,Z1a2)
領域2 (X1b1,Z1b1),(X1b2,Z1b2)
領域3 (X1c1,Z1c1),(X1c2,Z1c2)
捲回部集合2 領域1 (X2a1,Z2a1),(X2b2,Z2a2)
領域2 (X2b1,Z2b1),(X2b2,Z2b2)
といったように、領域を指定する。
さらに、各領域に含まれる光ファイバの各位置の温度からそれらの平均値や最高値、最低値などをもとめ、それを各領域の温度データとする。本システムでは、これら12個の温度に対してそれぞれ閾値を設け、これを許容値3とする。本実施例において、許容値3に相当する温度を超過することはなかったので、許容値1,2と有効時間閾値のみ設定した。
許容値1は、新規データセットの、その時点で用いているモデリング期間のデータに対するマハラノビス平方距離の値に対して設定したものである。許容値2は、1サンプル前のマハラノビス平方距離と新規データセットのマハラノビス平方距離の平均値に対して設定したものである。
積分値を用いないのは、以下の理由による。すなわち、マハラノビス平方距離は、新規データセットがモデリング期間のデータセットの重心に対してどれだけ離れているかを示すものである。マハラノビス平方距離は、どの方向にというベクトル的な成分も考慮して加算すれば重心のまわりで一定の距離をもって回転するようにデータセットが更新される場合と、重心を横切って異なる象限に移行するような場合を異なる数値で示すことができる。しかしながら、スカラー的な加算ではこれらは同じに見えてしまうと考えられるためである。
そこで、少なくとも徐々にデータセットが外れてくれば近傍のデータは同じ方向に行くという仮定の下で、平均値を許容値2として採用することとした。
許容値1 60
許容値2 50
有効時間の閾値 20分未満
マハラノビス平方距離の求め方は前述のとおりである。具体的に、マハラノビス平方距離を求めて予兆検知した結果を図14(a)および図14(b)で例示する。図14(a)で例示するように、スコアリング期間においてはモデリング期間直後が最もマハラノビス平方距離は小さくなる。当該マハラノビス距離は、時間が経過していくにしたがって増加するが、その増加傾向はそれぞれの時間帯で異なる。17:04の再推定では50分となった推定有効時間は、その後短くなる一方となり、17:54の再推定の推定有効時間は14分、18:08の再推定の推定有効時間は8分である。閾値20分と比較すると17:54の14分後の18:08に異常確認が出来たことになる。これは、システムが停止した18:18よりも10分早い段階であり、本例ではシステム停止について記載したが、実際に何らかの事故の兆候が見られる場合に置いても、初動対応が可能な時間が確保できる可能性が見いだせたことになる。
(変形例1)
上記第1実施形態および第2実施形態において、複数の温度センサ20a〜20cまたは温度センサ20の温度測定方式は、光ファイバ内のラマン散乱光を用いた方式であるが、これに限られるものではない。例えば、温度センサ20a〜20cまたは温度センサ20として、熱電対、測温抵抗体、カメラ撮像タイプの赤外線サーモグラフィ等が用いられる。
ただし、熱電対や測温抵抗体を用いる場合には、測定ポイント各1点につき、導線同士及び各導線と壁面との間の絶縁が保持された2本の導線が必要である。また、赤外線サーモグラフィを用いる場合には、測定する面の保温等がなされておらず、遮蔽物もない外側から撮像可能な状態となっていること、測定ポイントに該当する位置近傍の複数の温度データから平均化などで測定ポイント1点にまとめること、輝度から温度への正確な変換のために外壁面の放射率をあらかじめ得ておくこと、などが必要である。
また、上記第1実施形態および実施例1では温度を目的変数とし、その他のセンシングデータを説明変数としたが、その他のセンシングデータから目的変数とするものを決めて、測定する温度もその他のセンシングデータとともに説明変数とするなどでも構わない。どのような値に注目するか、ということだけであるため、たとえば、電力量を目的変数として、異常予兆が検知されれば発電システムの効率の劣化が発生している、という使用方法でも構わない。これは、第2実施形態および第2実施例においてもいえることである。例えば、温度センサ20ではなく、その他のセンシングデータ同士に対して上記実施形態を適用しても構わない。これに関しては、後述の実施例4で述べる。
(変形例2)
図15は、変形例2の判定システムを例示する図である。実施形態2においては、判定部30は、温度センサ20から直接データを取得している。これに対して、変形例2の判定システムは、判定部の機能を有するサーバが、電気通信回線を通じて温度センサからデータを取得するものである。
変形例2の判定システムは、温度センサ20、サーバ202、監視サーバ203を含む。温度センサ20は、測定対象物の温度データを取得するためのセンサ部21と、センサ部21から測定データを取得し温度データ生成する測定器22とを有する。
温度センサ20は、インターネットなどの電気通信回線201を通じてサーバ202と接続された構成を有する。また、センサ部21が設置された測定対象物を監視する監視サーバ203は、電気通信回線201に接続されている。サーバ202は、図5(b)のCPU101、RAM102、記憶装置103、インタフェース104などを備え、判定部30としての機能を実現する。
このような判定ステムにおいて、例えば、日本に設置されているサーバ202は、他国の発電所の石炭バンカで測定された測定データを受信し、石炭バンカにおける異常発熱の予兆を検知する。サーバ202から出力された結果が、監視サーバ203に送信される。
本変形例は、実施形態1に適用することもできる。例えば、温度センサ20の代わりに複数の温度センサ20a〜20cを用いればよい。
(変形例3)
図16(a)および図16(b)は、センサ部21および測定器22を例示する図である。図16(a)で例示するように、センサ部21は、例えば、石炭を砕いて微粉を製造するための微粉炭機のミル中間ハウジング部40の外壁に取り付けられている。図16(a)で例示するように、ミル中間ハウジング部40は、石炭41が落下して一時的に貯留される貯留部42と、貯留部42に貯留されている石炭41を粉砕する粉砕リング43およびローラ44とを備える。粉砕によって得られた微粉炭45は、一次空気室46の空気によって上昇する。
図16(b)で例示するように、測定器22は、レーザ11、ビームスプリッタ12、光スイッチ13、フィルタ14、複数の検出器15a,15b、演算部16などを備える。レーザ11は、半導体レーザなどの光源であり、所定の波長範囲のレーザ光を出射する。例えば、レーザ11は、所定の時間間隔で光パルス(レーザパルス)を出射する。ビームスプリッタ12は、レーザ11が出射した光パルスを光スイッチ13に入射する。光スイッチ13は、入射された光パルスの出射先(チャネル)を切り替えるスイッチである。ダブルエンド方式では、光スイッチ13は、センサ部21の光ファイバ23の第1端および第2端に一定周期で交互に光パルスを入射する。シングルエンド方式では、光スイッチ13は、光ファイバ23の第1端または第2端のいずれか一方に光パルスを入射する。光ファイバ23は、温度測定対象の所定の経路に沿って配置されている。
光ファイバ23に入射した光パルスは、光ファイバ23を伝搬する。光パルスは、伝搬方向に進行する前方散乱光および帰還方向に進行する後方散乱光(戻り光)を生成しながら徐々に減衰して光ファイバ23内を伝搬する。後方散乱光は、光スイッチ13を通過してビームスプリッタ12に再度入射する。ビームスプリッタ12に入射した後方散乱光は、フィルタ14に対して出射される。フィルタ14は、WDMカプラなどであり、後方散乱光を長波長成分(ストークス成分)と短波長成分(アンチストークス成分)とを抽出する。検出器15a,15bは、受光素子である。検出器15aは、後方散乱光の短波長成分の受光強度を電気信号に変換して演算部16に送信する。検出器15bは、後方散乱光の長波長成分の受光強度を電気信号に変換して演算部16に送信する。演算部16は、ストークス成分およびアンチストークス成分を用いて、光ファイバ23の延伸方向の温度分布を測定する。
図17(a)は、センサ部21の透過図であり、図17(b)のシート24bを透過した図である。図17(b)は、図17(a)のA−A線断面図である。センサ部21は、光ファイバ23が所定の位置に配置されたファイバシートである。図17(a)および図17(b)で例示するように、センサ部21は、光ファイバ23を挟んで保持する一対のシート24a,24bと、シート24a,24b間の隙間を保つガラスクロステープ25と、光ファイバ23の捲回部26の位置を大まかに決めるスリット入り金属管27とを有する。
光ファイバ23は、複数回巻きまわされた状態でシート24a,24bに保持された捲回部26a〜26h(以下、捲回部26と総称する)を有する。図17(c)は、光ファイバ23が1重に巻きまわされた例を表す。捲回部26a〜26hは、1本の光ファイバ23により構成されるか、上段下段で各1本ずつ、計2本の光ファイバ23で構成される。後者の場合、たとえば、図17(a)における上段下段接続部で融着接続する。シート24aは測定対象に接している。シート24aには粘着テープ28が設けられている。それにより、シート24aを温度測定対象物に貼り付けることができる。
捲回部26a〜26hは、それぞれ、例えば2〜8回、巻き回されている。例えば4回巻き回された捲回部である場合を考えると、光ファイバ23の直径は耐熱温度により異なるが、0.16〜0.4mmであるので、金属管27の内径は光ファイバ23の直径の2倍以上の1〜2mm程度が必要となる。金属管27の板厚は0.5mm程度なので、シート24aから24bに向かって2〜3mm程度の厚みを持っている。
第2実施形態において、各領域に含まれる光ファイバの各位置の温度からそれらの平均値や最高値、最低値などを求め、それを各領域の温度データとしているが、変形例3の捲回部26は図17(b)のごとく厚みを持つ構成となっており、捲回部26のうち、測定対象から離れた部分の温度は測定対象の実際の温度から大きく外れる場合がある。
そこで、捲回部26a〜26hに含まれる複数の測定点が示す温度値の中から、あらかじめ定められた数点、例えば、最も温度の高い値から順に5点を選択して平均値を求め、各圏回部に各捲回部に対応する領域の温度とする。これにより、測定される温度の精度が高まり、測定対象の温度の異常状態の予兆を更に精度よく検出することができる。
(第3実施形態)
第2実施形態とは別の目的を保持する実施形態として、第3実施形態について説明する。図10で例示した第2実施形態では、さまざまなセンシングデータを用いることを前提としていたものの、その具体的な方法は示していなかった。そこで、本実施形態ではまず、その方法の一例を示す。この方法自体は、特許第5308501号においても、確率変数への変換として開示されているものと同様で、通常の多変量解析では一般的な方法である。
図18は、時刻tにおけるN個のセンシングデータS1(t)〜SN(t)を用いてモデリングをする場合の無次元化手続きを表すフローチャートを例示する図である。この無次元化手続きは、モデル作成部31が図7のステップS3およびステップS4を実行する場合、異常判定部33が図8のS15または図10のステップS27を実行する場合に行われる。なお、N個のセンシングデータS1(t)〜SN(t)は、各目的変数および各説明変数である。ここでは、モデル作成部31を主体とする場合について説明する。
モデル作成部31は、現在の基準時刻tから所定の過去時間(モデリング期間)における各センシングデータの平均値と標準偏差を求める(ステップS31)。時刻tにおけるN個の各センシングデータS1(t)〜SN(t)のその時点t0からの、モデリングに用いる所定の過去時間ΔT間の各平均値S1_ave〜SN_aveは、下記式で表される。
S1_ave=Average(S1(t0),…,S1(t0−ΔT)),
S2_ave=Average(S2(t0),…,S2(t0−ΔT)),

SN_ave=Average(SN(t0),…,SN(t0−ΔT))
標準偏差S1_sigma〜SN_sigmaは、下記式で表される。
S1_sigma=Standard Deviation(S1(t0),…,S1(t0−ΔT)),
S2_sigma=Standard Deviation(S2(t0),…,S2(t0−ΔT)),

SN_sigma=Standard Deviation(SN(t0),…,SN(t0−ΔT))
次に、モデル作成部31は、パラメータ導出の際にはまず各センシングデータ値から各平均値を差し引いてゼロ基準の値とし、さらに標準偏差値もしくはその数倍の値で割り算を行う(ステップS32)。それにより、各センシングデータが無次元化される。異常判定部33が無次元化手続きを行った場合には、図8のステップS11または図10のステップS21を実行する際に、新しいデータ群に対して上記の無次元化処理を行う。
上記無次元化処理によれば、各センシングデータはいずれもモデリング期間においては、平均値がゼロになり、また、値のばらつきも一様になる。値のばらつきは後のパラメータ導出の方法により是正可能なので、標準偏差値は用いずに、算出した各平均値で各センシングデータ値の割り算を行い、その結果得られた値でパラメータ導出してもよい。その場合は、モデリング期間における平均値は1になる。この無次元化手続きにより、図6で例示された壁面温度1〜3、電力量、給炭量、圧力1〜3等々の次元の異なるセンシングデータをたとえば図8や図10の方法で扱うことが可能になる。
ところで、プラントにおける異常予兆とは、ほとんどの場合、何らかの事象が1発だけ起きてすぐ収束するものではなく、図19(a)で例示する石炭の自然発火現象や、図19(b)で例示する軸受劣化故障のように、じわじわと悪化してあるとき加速度的に頻発しはじめて、それが連続現象となって事故に至る、というものであり、実際の発電所・プラントなどでみられる、突発的にある短時間のみ何らかの異常が発生するが、その後すぐに正常に収まる、という場合などとは切り分けて考える必要がある。なお、図19(a)においては、石炭種A〜Hのいずれにおいても、加速度的に自然発火現象が頻発することが表されている。
そこで、図20の手順を本実施形態の1つの方法として開示する。装置構成は、実施形態2と同様である。異常判定部33は、閾値設定部32によって許容値1,2および推定有効時間の閾値が設定された後のデータセットを収集する(ステップS41)。このデータセットは、温度センサ20の各箇所の検出値ごとに収集される。
次に、異常判定部33は、いずれかの箇所のマハラノビス平方距離が許容値1を超え、かつ当該箇所のマハラノビス平方距離の積算値が許容値2を超えたか否かを判定する(ステップS42)。ステップS42で「No」と判定された場合、ステップS41から再度実行される。ステップS42で「Yes」と判定された場合、異常判定部33は、マハラノビス平方距離が許容値3を超えたか否かを判定する(ステップS43)。
ステップS43で「Yes」と判定された場合、出力部34は、異常に係る信号を出力する(ステップS44)。ステップS43で「No」と判定された場合、異常判定部33は、その時点から過去データ(例えば30秒間隔の測定で1時間)を用いて再度マハラノビス平方距離やMSD法におけるマハラノビス平方距離に相当する統計量を導出するためのパラメータを求める(ステップS45)。この場合のパラメータとして、温度センサ20の各箇所における新規モデリング期間における平均値や不偏分散共分散行列および逆行列などが含まれる。
次に、異常判定部33は、ステップS41で収集した現在のデータセットを用いて以下のステップS47,S48の外れ値検定を開始する(ステップS46)。まず、異常判定部33は、いずれかの箇所のマハラノビス平方距離が許容値1を超え、かつ当該箇所のマハラノビス平方距離の積算値が許容値2を超えたか否かを判定する(ステップS47)。ステップS47で「No」と判定された場合、異常判定部33は、推定有効時間が所定の時間(例えば30秒間隔での測定で10分)未満であるか否かを判定する(ステップS48)。ステップS48で「Yes」と判定された場合、異常判定部33は、異常に係る信号を出力する(ステップS49)。
ステップS47で「No」と判定された場合、異常判定部33は、推定有効時間を、所定の時間よりも大きな固定値にセットする(ステップS50)。その後、ステップS41から再度実行される。ステップS48で「No」と判定された場合、異常判定部33は、推定有効時間をゼロにリセットする(ステップS51)。その後、ステップS41から再度実行される。
図20の例では、図10と異なり、モデリングの後に新しいデータセットを用いて外れ値検定を行うのではなく、現在のデータセットで再度外れ値検定を行い、その結果により推定有効時間をリセットするか否かを決めている。これは、モデリングが行われずに一定程度時間が経過している状態である時点で新しいデータセットで許容値1または許容値2を超えた場合に、それが実際に突発的な事象の発生に起因したものなのか、それとも、単純に炭種変更や出力指令変更に起因したものかを切り分けるためである。この技術思想は、実施形態1にも適用することができる。もしモデリング後に再度許容値1または許容値2を超過したとすればそれは前者に相当すると考えてよく、推定有効時間を評価できる状態にすることで、加速度的な状況に入っているのか否かを判断できるようになる。この方法を用いる際には、データセットの次元に関わらず、図18に開示した方法、もしくは上述の通り、標準偏差で割り算するのではなく、平均値で割り算する方法を用いて無次元化を行うのがより好適である。なお、図20のステップS42およびステップS47において、「and」判定を「or」判定としてもよい。
図20で例示する第3実施形態と、特許第5308501号などでも使われている標準的なムービングウィンドウという、逐次的に外れ値検定の前段階で必ずモデリングを行う図21の比較例とを比較し、第3実施形態の効果を明確化する。図21の比較例では、セットされたデータ群を用いて(ステップS61)、いずれかの箇所のマハラノビス距離が許容値1および許容値2を超えた場合(ステップS62)に異常に係る信号が出力される(ステップS63)。ステップS62で「No」の場合にマハラノビス距離が許容値3を超えた場合(ステップS64)にも異常に係る信号が出力される(ステップS65)。ステップS64で「No」の場合に、その時点から過去データ(例えば30秒間隔の測定で1時間)を用いて再度マハラノビス平方距離やMSD法におけるマハラノビス平方距離に相当する統計量を導出するためのパラメータが求められる(ステップS66)。
図20および図21のいずれの例においても、図18で例示した無次元化処理を行った。但し、ここでは上述に示したもう一つの方法である、標準偏差で割り算する方法ではなく平均値で割り算する方法を用いた。対象として第1実施形態に示した石炭の燃焼サイクルを利用する火力発電設備を例にする。図6の壁面温度1〜3の代わりに、図9(b)、図13、図17で示される、多数の捲回部を持つシート形状に加工したものを図16のごとく設備の壁面に設置し、64点の測定データを抽出し、それを測定毎のデータセットとして扱う。
図22に比較例の結果を例示する。瞬間値とは、新しいデータセットを用いて計算した外れ値距離であり、2点平均とは、前回計算した外れ値距離と今回計算した外れ値距離の2点平均値のことである。許容値1はモデル更新期間の瞬間値の平均値+瞬間値の標準偏差の3倍(3σ)値とし、許容値2は2点平均値の平均値+瞬間値の標準偏差の3倍(3σ)値とした。許容値3は瞬間値の平均値+瞬間値の標準偏差の8倍(8σ)値とした。異常判定は、図21で異常でない場合には0を出力し、異常確定の場合に1を出力するものである。図22の例では、システムが停止した18:18よりも4分はやい18:14に異常判定が頻発している。しかしながら、図22では午前0時から3回誤検知が発生しており、システムとしての信頼性が損なわれていることがわかる。
図23に図20に記載の方法の結果を例示する。瞬間値、2点平均、異常判定、許容値1〜3の定義は図22と同じである。推定有効時間の閾値は4分とした。システムが停止した18:18よりも2分早いが図21の方法よりも2分遅い18:16で異常判定が頻発している。しかしながら、図22と異なり、誤検知がなく、異常判定の信頼度が保たれていることがわかる。
図22および図23に対して、許容値1を瞬間値の平均値+瞬間値の標準偏差の2倍(2σ)値とし、許容値2を2点平均の平均値+瞬間値の標準偏差の2倍(2σ)値に変更したものを図24および図25に示す。いずれも異常判定が頻発し始める時刻は図22および23と変化はない。図21に記載の方法ではさらに誤検知が頻発しているが、図20の方法では誤検知が発生しておらず、異常判定の信頼度が保たれていることがわかる。
すなわち、特許第5308501号にみられるようなムービングウィンドウ型の外れ値検定等とは異なる本実施形態を用いることで、許容値1,2について、平均値+標準偏差の2倍(2σ)〜標準偏差の3倍(3σ)というあいまいな幅で設定しても予兆検知を行うことが可能となるといえる。
実施例4では、温度だけでなく、第1実施形態で例示した石炭の燃焼サイクルを利用する火力発電設備の様々なセンシングデータに対して図26で例示する異常予兆の検知を実行する。具体的には、図6に示す石炭火力発電設備の目的変数1〜3および説明変数群を合わせた16個のセンシングデータの時系列データに対して、図26で例示する処理を実施する。図18で例示した方法を用いてまずは無次元化を行う。但し、ここでは、実施例3と同様に、標準偏差で割り算する方法ではなく平均値で割り算する方法を用いる。
図26の処理と図20の処理との違いは、逐次的処理をしていく中で、一定の長期の時間を超えたら強制的に再度モデリングを行う点にある。具体的には、ステップS41の実行後かつステップS42の実行前に、異常判定部33が、現時点が強制更新時間以内であるか否かを判定する(ステップS52)点が異なる。ステップS52で「Yes」と判定された場合にはステップS42が実行される。ステップ52で「No」と判定された場合にはステップS45が実行される。ステップS52を実行するのは、外れ値としては問題ない値で推移したとしても、一定時間が経過すると外れ値に寄与するデータが明確に変化するため、それを修正することがより好適であるためである。これを強制更新時間とした。強制更新時間は推定有効時間よりも数倍以上の長い時間で設定する。
本実施例では、実施例3と同様に許容値1はモデル更新間の瞬間値の平均値+瞬間値の標準偏差の3倍(3σ)値とし、許容値2は2点平均値の平均値+瞬間値の標準偏差の3倍(3σ)値とした。許容値3は瞬間値の平均値+瞬間値の標準偏差の8倍(8σ)値とした。推定有効時間は5分間、強制更新時間40分とした。なお、各センシングデータは2分毎に収集している。
図27に結果を例示する。図27において、システムが停止した18:18よりも1時間近く早い17:24の時点で異常が判定されている。また、その後一旦平常に戻り、再度18:10に異常が頻発している。そこで、各センシングデータを、同一日の0時〜2時の各平均値を用いて規格化したものを図28に例示する。このように固定値で規格化したのは、モデリング等を行っていないゆえに、同じ指標で比較したかったためである。
図28を参照すると、17:22から給炭量が減少し、それに伴い複数のセンシングデータが異なる推移を示し始めていることがわかる。現在の推定有効時間が5分であるため、17:27以降には異常が確定する可能性が高いが、給炭量を減らし始めたその次の測定の17:24の時点で異常となった。これは、給炭量を含むいくつかのデータはさらに減少が進んだが、その他のデータは明確な変化がなかったために平均値+瞬間値の標準偏差の8倍(8σ)の値を超過したためである。給炭量の減少が緩和されて一旦落ち着いたが、再度18:10から給炭量を含む多くのパラメータが変化し始めるが、変化が急峻なので、その時点ですぐに判定結果は平均値+瞬間値の標準偏差の8倍(8σ)の値を超過したため、異常判定がなされている。
以上から、本発明を用いた予兆検知によれば、温度だけでなく、様々な次元をもつセンシングデータ同士の相関関係から、一定程度あいまいさを含む閾値を設定しても即応性が高くて正確な異常の予兆検知を行うことが可能であることがわかる。なお、図26のステップS42およびステップS47において、「and」判定を「or」判定としてもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記各例においては推定有効時間に対する閾値を1つとしたが、当該第1の閾値よりも大きい第2の閾値をさらに設定してもよい。この場合、推定有効時間が第1の閾値よりも長く第2の閾値未満である場合に、異常警報よりも安全度が1段階高いが注意を促すものとして注意情報警報を出力するようにしてもよい。
10 説明変数取得部
11 レーザ
12 ビームスプリッタ
13 光スイッチ
14 フィルタ
15a,15b 検出器
16 演算部
20 温度センサ
21 センサ部
22 測定器
30 判定部
31 モデル作成部
32 閾値設定部
33 異常判定部
34 出力部
40 ミル中間ハウジング部
41 石炭
42 貯留部
43 粉砕リング
44 ローラ
45 微粉炭
46 一次空気室
100 判定装置

Claims (17)

  1. 複数の第1センサ検出値の基準モデルを作成するモデル作成部と、
    所定の時点から、第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた推定誤差が第1閾値を超過するか否かを判定し、前記第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた前記推定誤差の積算値が第2閾値を超過するか否かを判定し、前記推定誤差が前記第1閾値を超えるまでの第1時間が第1の所定時間よりも短いか否かを判定し、前記推定誤差の積算値が前記第2閾値を超えるまでの第2時間が第2の所定時間より短いか否かを判定する判定部と、
    前記判定部が、前記推定誤差が前記第1閾値を超過したと判定し、且つ、前記第1時間が前記第1の所定時間より短いと判定した場合、及び前記積算値が前記第2閾値を超過したと判定し、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定した場合、異常に係る信号を出力する出力部と、を備えることを特徴とする判定装置。
  2. 前記判定部が、前記推定誤差が前記第1閾値を超過したと判定し、前記積算値が前記第2閾値を超過したと判定し、前記第1時間が前記第1の所定時間よりも短いと判定し、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定した場合、前記出力部は、異常に係る信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
  3. 前記モデル作成部は、前記複数の第1センサ検出値を用いて回帰分析により前記基準モデルを作成することを特徴とする請求項1又は2に記載の判定装置。
  4. 前記判定部が、前記推定誤差が前記第1閾値を超過したと判定し、且つ前記第1時間が前記第1の所定時間より短いと判定した場合、及び前記積算値が前記第2閾値を超過したと判定し、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定した場合、前記モデル作成部は、その時点から一定の過去時間における前記複数の第1センサ検出値を用いて前記基準モデルを再作成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の判定装置。
  5. 前記複数の第1センサ検出値及び/又は前記第2センサ検出値は、同一光ファイバの異なる長さ位置の後方散乱光によって得られる結果であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の判定装置。
  6. 前記第1閾値は、前記基準モデルの作成後の一定期間の推定誤差を基に決定され、前記第2閾値は、前記基準モデルの作成後の一定期間の推定誤差の積算値を基に決定されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の判定装置。
  7. 前記判定部は、更に前記第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた推定誤差が前記第1閾値及び前記第2閾値よりも大きい第3閾値を超えたことを判定し、超えたと判定された場合は、前記出力部は、異常に係る信号を出力することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の判定装置。
  8. 前記判定部が更に新しい第2検出値を取得した時点が強制更新時間以内かどうかを判定し、強制更新時間以内でないと判断した場合は、前記モデル作成部は、前記時点からの過去データを用いて再度基準モデルを作成し、前記時点の第2検出値を用いて、前記判定部が異常判定を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の判定装置。
  9. 複数の第1センサ検出値を用いて基準モデルを作成するモデル作成部と、
    所定の時点から、複数の第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められたマハラノビス平方距離が第1閾値を超過するか否かを判定し、複数の前記第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められたマハラノビス平方距離の平均値が第2閾値を超過するか否かを判定し、前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値及び前記第2閾値よりも大きい第3閾値を超過したか否かを判定し、前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値を超えるまでの第1時間が第1の所定時間よりも短いか否かを判定し、前記マハラノビス平方距離の平均値が前記第2閾値を超えるまでの第2時間が第2の所定時間より短いか否かを判定する判定部と、
    前記判定部が、前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値と前記第3閾値とを超過したと判定し、且つ、前記第1時間が前記第1の所定時間より短いと判定した場合、及び前記平均値が前記第2閾値を超過したと判定し、前記マハラノビス平方距離が前記第3閾値を超過したと判定し、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定した場合、異常に係る信号を出力する出力部と、を備えることを特徴とする判定装置。
  10. 前記出力部は、前記判定部が、前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値を超過したと判定し、前記平均値が前記第2閾値を超過したと判定し、前記第1時間が前記第1の所定時間よりも短いと判定し、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定した場合、異常に係る信号を出力することを特徴とする請求項9に記載の判定装置。
  11. 前記モデル作成部は、前記複数の第1センサ検出値の平均値及び分散共分散行列を用いて前記基準モデルを作成することを特徴とする請求項9または10に記載の判定装置。
  12. 前記判定部が、更に新しい第2センサ検出値を取得した時点が強制更新時間以内かどうかを判定し、強制更新時間以内でないと判断した場合、前記モデル作成部は、前記時点からの過去データを用いて再度基準モデルを作成し、前記時点の第2センサ検出値を用いて、前記判定部は再度異常判定を行うことを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項に記載の判定装置。
  13. 前記複数の第1センサ検出値及び/又は前記複数の第2センサ検出値は、同一光ファイバの異なる長さ位置の後方散乱光によって得られる結果であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項に記載の判定装置。
  14. 複数の第1センサ検出値の基準モデルを作成し、
    所定の時点から、第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた推定誤差が第1閾値を超過するか否かを判定し、
    前記第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた推定誤差の積算値が第2閾値を超過するか否かを判定し、
    前記推定誤差が前記第1閾値を超えるまでの第1時間が第1の所定時間よりも短いか否かを判定し、
    前記推定誤差の積算値が前記第2閾値を超えるまでの第2時間が第2の所定時間より短いか否かを判定し、
    前記推定誤差が前記第1閾値を超過したと判定され、且つ、前記第1時間が前記第1の所定時間より短いと判定された場合、及び前記積算値が前記第2閾値を超過したと判定され、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定された場合、異常に係る信号を出力する、ことを特徴とする判定方法。
  15. コンピューターに、
    複数の第1センサ検出値の基準モデルを作成する処理と、
    所定の時点から、第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた推定誤差が第1閾値を超過するか否かを判定し、前記第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められた前記推定誤差の積算値が第2閾値を超過するか否かを判定し、前記推定誤差が前記第1閾値を超えるまでの第1時間が第1の所定時間よりも短いか否かを判定し、前記推定誤差の積算値が前記第2閾値を超えるまでの第2時間が第2の所定時間より短いか否かを判定する処理と、
    前記判定する処理において、前記推定誤差が前記第1閾値を超過したと判定し、且つ、前記第1時間が前記第1の所定時間より短いと判定した場合、及び前記積算値が前記第2閾値を超過したと判定し、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定した場合、異常に係る信号を出力する処理と、を実行させることを特徴とする判定プログラム。
  16. 複数の第1センサ検出値の基準モデルを作成し、
    所定の時点から、複数の第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められたマハラノビス平方距離が第1閾値を超過するか否かを判定し、
    複数の前記第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められたマハラノビス平方距離の平均値が第2閾値を超過するか否かを判定し、
    前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値及び前記第2閾値よりも大きい第3閾値を超えたことを判定し、
    前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値を超えるまでの第1時間が第1の所定時間よりも短いか否かを判定し、
    前記マハラノビス平方距離の平均値が前記第2閾値を超えるまでの第2時間が第2の所定時間より短いか否かを判定し、
    前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値と前記第3閾値とを超過したと判定され、且つ、前記第1時間が前記第1の所定時間よりも短いと判定された場合、及び前記平均値が前記第2閾値を超過したと判定され、前記マハラノビス平方距離が前記第3閾値を超過したと判定され、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定された場合、異常に係る信号を出力することを特徴とする判定方法。
  17. コンピューターに、
    複数の第1センサ検出値の基準モデルを作成する処理と、
    所定の時点から、複数の第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められたマハラノビス平方距離が第1閾値を超過するか否かを判定し、複数の前記第2センサ検出値と作成された前記基準モデルとから求められたマハラノビス平方距離の平均値が第2閾値を超過するか否かを判定し、前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値及び前記第2閾値よりも大きい第3閾値を超過したか否かを判定し、前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値を超えるまでの第1時間が第1の所定時間よりも短いか否かを判定し、前記マハラノビス平方距離の平均値が前記第2閾値を超えるまでの第2時間が第2の所定時間より短いか否かを判定する処理と、
    前記マハラノビス平方距離が前記第1閾値と前記第3閾値とを超過したと判定され、且つ、前記第1時間が前記第1の所定時間よりも短いと判定された場合、及び前記平均値が前記第2閾値を超過したと判定され、前記マハラノビス平方距離が前記第3閾値を超過したと判定され、且つ、前記第2時間が前記第2の所定時間より短いと判定された場合、異常に係る信号を出力する処理と、を実行させることを特徴とする判定プログラム。
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