JP5167237B2 - 回転センサの異常判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転体が所定角度回転する毎にその回転方向に応じて異なる出力態様をもってパルス信号を出力する回転センサについての異常の発生を判定する異常判定装置に関するものである。
近年、燃料消費量の低減やエミッションの低減を図るために、車両駆動源として内燃機関と電動機とを備えたハイブリッド車両や交差点等での車両停止時において内燃機関の運転を一時的に停止させる車両などのように、車両の運転に際して内燃機関の運転を間欠的に停止させる制御(自動停止再始動制御)を実行することが提案され、実用されている。こうした車両では、自動停止再始動制御における内燃機関の自動停止に際してその出力軸の回転角を正確に把握しておくことにより、その後の内燃機関の再始動に際して機関制御(燃料噴射制御など)を適切に実行することが可能になり、その再始動を適正に実行して速やかに完了させることが可能になる。
内燃機関の出力軸は常に一方向に回転するとは限らず、その停止過程や停止中において一時的に通常運転時における方向(正方向)と反対の方向(逆方向)に回転することがある。そのため、仮に内燃機関の出力軸の回転角を検出するための回転センサとして回転量のみを検出するものを採用すると、内燃機関の出力軸が逆回転した際にこれを同回転センサの出力信号によって把握することができず、その分だけ回転センサによって検出される内燃機関の出力軸の回転角と実際の回転角との間にずれが生じてしまう。したがって、この場合には内燃機関の再始動を適正に行うことができなくなるおそれがある。
そのため従来、そうした回転センサとして、内燃機関の出力軸が所定角度回転する毎にその回転方向に応じて異なる出力幅のパルス信号を出力するものを採用することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
この回転センサは、内燃機関の出力軸に取り付けられた円板形状のシグナルロータと同シグナルロータの近傍に設けられた二つのセンサ部(第1センサ部および第2センサ部)とを備えている。シグナルロータの外周には所定角度毎に多数の突起が形成され、二つのセンサ部は共にシグナルロータの突起が近傍を通過する度にパルス状の信号を出力し、それらセンサ部は互いに位相のずれたパルス状の信号を出力するようになっている。そして、この回転センサは各センサ部からの信号出力に合わせてパルス信号を出力する。また、このパルス信号の出力幅が、第2センサ部の出力信号の変化時における同出力信号の変化態様(ロー信号からハイ信号への変化[立ち上がり]、あるいはハイ信号からロー信号への変化[立ち下がり])と第1センサ部の出力値(ハイ信号あるいはロー信号)との関係に応じて異なる幅に設定される。この回転センサによれば、パルス信号の数によって内燃機関の出力軸の回転量を把握するとともに、同パルス信号の幅によって機関出力軸の回転方向を把握することができ、逆方向への回転を考慮したうえで内燃機関の出力軸の回転角を精度良く求めることが可能になる。
ところで、上記回転センサにおいて、例えばパルス信号を伝送する信号線が断線する等の異常が発生した場合に、内燃機関の出力軸の回転角を検出することができなくなってしまう。そのため従来、そうした回転センサについての異常の発生を判定する異常判定装置が提案されている(特許文献1参照)。この異常判定装置では、パルス信号の電圧レベルが検出されて、同パルス信号がハイ信号又はロー信号の状態が所定時間以上にわたって継続した場合に、回転センサの異常が発生していると判定される。
特開2005−233622号公報(第5−6頁、図2−3)
ここで、上記回転センサでは、例えば第1センサ部の出力信号が一定値(ハイ信号またはロー信号)から変化しなくなる異常が発生した場合など、発生する異常によっては内燃機関の出力軸の回転に伴って周期的なパルス信号の出力が継続される場合がある。
こうした場合には、回転センサから出力されるパルス信号の信頼性がごく低く、同パルス信号をもとに把握される内燃機関の出力軸の回転角と実際の回転角との間にずれが生じることが避けられないために、その異常の発生を検知して適切に対処することが望まれる。しかしながら、上述した異常判定装置では、パルス信号の電圧レベルが所定時間にわたって変化しないことをもとに異常発生の判定が行われるため、そうした異常の発生を判定することができないという問題がある。
なお、このような問題は、内燃機関の出力軸の回転方向に応じて異なる幅のパルス信号を出力する回転センサに限らず、例えば電圧レベル等、その他の出力態様を異ならせる回転センサであっても、パルス信号の周期的な出力が継続される異常が発生する場合には同様に生じ得る。また、内燃機関の出力軸の回転を検出するための回転センサに限らず、なんらかの回転体の回転を検出するための回転センサであれば、上記問題は同様に生じ得る。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転センサの異常発生を的確に判定することのできる異常判定装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の出力軸が所定角度回転する毎にパルス状の信号を出力するセンサ部であって互いに位相のずれた信号を出力する第1センサ部および第2センサ部を有して、前記第1センサ部の出力信号が予め定められた所定値であり且つ前記第2センサ部の出力信号が変化したとの条件が成立したときに同条件の成立時における前記第2センサ部の出力信号の変化方向に応じて異なる出力態様でパルス信号を出力する回転センサに適用されて、同回転センサの異常の発生を検出する異常判定装置であって、前記出力軸回転しかしない判定期間内において前記回転センサから連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力態様と他方の出力態様とが異なる態様になったと判定した判定回数を計数し、該判定回数が閾値以上になったときに、同回転センサが異常であると判定する判定手段を備え、前記判定手段は、前記出力軸の回転速度が該出力軸の逆回転が生じない下限回転速度以上である所定回転速度期間および前記内燃機関の始動時に前記出力軸を正回転させるスタータモータが駆動状態である始動期間をそれぞれ前記判定期間とし、前記下限回転速度は前記始動期間の回転速度の下限値よりも高い速度に設定され、前記所定回転速度期間においては、前記閾値を第1判定値とし、前記所定回転速度期間でなく前記始動期間であるときには、前記閾値を第1判定値よりも小さい第2判定値とすることをその要旨とする。
上記構成では、第2センサ部の出力信号が予め定められた所定値(例えばハイ信号、あるいはロー信号)から変化しなくなる異常が発生すると、回転体が一方向に回転する際に、回転センサから異なる出力態様のパルス信号が交互に出力される状態になってしまう。上記構成によれば、回転センサから異なる出力態様のパルス信号が交互に出力されていることをもって上記異常の発生を的確に判定することができる。
また、上記構成によれば、内燃機関の出力軸が正回転しかしない判定期間において回転センサから正回転を示す出力態様のパルス信号と逆回転を示す出力態様のパルス信号とが交互に出力される状態になったことをもって、回転センサの異常を的確に判定することができる。
ここで、上記閾値として大きい値を設定するほど、判定回数が多くならないと回転センサが異常であると判定されなくなるために、異常発生についての判定を高精度で行うことが可能になる。その一方で、回転センサが異常であると判定するまでに要する時間が長くなるために、回転センサの異常時において速やかにフェイルセーフ処理を実行することができなくなり、内燃機関の始動に際してその始動時間の長期化を招いてしまうおそれがある。
この点、上記構成では、前記所定回転速度期間での閾値が前記始動期間での閾値より大きく設定される。そのため、所定回転速度期間においては回転センサの異常を精度良く判定できるようになり、始動期間では速やかに異常発生を判定してフェイルセーフ処理を実行することが可能になって始動時間の長期化を抑制することができるようになる。このように上記構成によれば、所定回転速度期間および始動期間においてそれぞれ回転センサの異常判定を適切に実行することができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の回転センサの異常判定装置において、前記内燃機関は駆動源として車両に搭載されるものであり、前記判定手段は、前記始動期間として、前記スタータモータが駆動状態であることに加えて前記内燃機関に接続される変速機が動力伝達を遮断するニュートラル状態である期間を設定することをその要旨とする。
例えば登坂路において車載内燃機関を再始動する際に運転者がブレーキペダルを踏んでいない場合など、車両がその自重によって後進することがある。このように車両が後進するときに変速機がニュートラル状態になっていない場合には、内燃機関の出力軸が逆回転してしまう。
この点、上記構成によれば、スタータモータが駆動状態であり且つ変速機がニュートラル状態である期間を始動期間とすることにより、内燃機関の出力軸が確実に正回転しかしない期間を始動期間、すなわち判定期間とすることができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の回転センサの異常判定装置において、前記内燃機関は駆動源として車両に搭載されるものであり、前記判定手段は、前記始動期間として、前記スタータモータが駆動状態であることに加えて前記車両が停止状態である期間を設定することをその要旨とする。
車両が停止状態であれば、上述したように車両がその自重によって後進する状態にはなっておらず、同車両の後進に起因して内燃機関の出力軸が逆回転する現象も発生していないと判断することができる。
上記構成によれば、スタータモータが駆動状態であり且つ内燃機関が搭載された車両が停止状態である期間を始動期間とすることにより、内燃機関の出力軸が確実に正回転しかしない期間を始動期間、すなわち判定期間とすることができる。
請求項4に記載の発明は、内燃機関の出力軸が所定角度回転する毎にパルス状の信号を出力するセンサ部であって互いに位相のずれた信号を出力する第1センサ部および第2センサ部を有して、前記第1センサ部の出力信号が予め定められた所定値であり且つ前記第2センサ部の出力信号が変化したとの条件が成立したときに同条件の成立時における前記第2センサ部の出力信号の変化方向に応じて異なる出力態様でパルス信号を出力する回転センサに適用されて、同回転センサの異常の発生を検出する異常判定装置であって、前記出力軸が正回転しかしない判定期間内において前記回転センサから連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力態様と他方の出力態様とが異なるときに、同回転センサが異常であると判定する判定手段を備え、前記内燃機関は駆動源として車両に搭載されるものであり、前記判定手段は、前記内燃機関の始動時に前記出力軸を正回転させるスタータモータが駆動状態であり、且つ前記内燃機関に接続される変速機が動力伝達を遮断するニュートラル状態である始動期間を前記判定期間とすることをその要旨とする。
例えば登坂路において車載内燃機関を再始動する際に運転者がブレーキペダルを踏んでいない場合など、車両がその自重によって後進することがある。このように車両が後進するときに変速機がニュートラル状態になっていない場合には、内燃機関の出力軸が逆回転してしまう。この点、上記構成によれば、スタータモータが駆動状態であり且つ変速機がニュートラル状態である期間を始動期間とすることにより、内燃機関の出力軸が確実に正回転しかしない期間を始動期間、すなわち判定期間とすることができる。
したがって、内燃機関の出力軸が正回転しかしない判定期間において回転センサから正回転を示す出力態様のパルス信号と逆回転を示す出力態様のパルス信号とが交互に出力される状態になったことをもって、回転センサの異常を的確に判定することができる。
請求項5に記載の発明は、内燃機関の出力軸が所定角度回転する毎にパルス状の信号を出力するセンサ部であって互いに位相のずれた信号を出力する第1センサ部および第2センサ部を有して、前記第1センサ部の出力信号が予め定められた所定値であり且つ前記第2センサ部の出力信号が変化したとの条件が成立したときに同条件の成立時における前記第2センサ部の出力信号の変化方向に応じて異なる出力態様でパルス信号を出力する回転センサに適用されて、同回転センサの異常の発生を検出する異常判定装置であって、前記出力軸が正回転しかしない判定期間内において前記回転センサから連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力態様と他方の出力態様とが異なるときに、同回転センサが異常であると判定する判定手段を備え、前記内燃機関は駆動源として車両に搭載されるものであり、前記判定手段は、前記内燃機関の始動時に前記出力軸を正回転させるスタータモータが駆動状態であり、且つ前記車両が停止状態である始動期間を前記判定期間とすることをその要旨とする。
車両が停止状態であれば、上述したように車両がその自重によって後進する状態にはなっておらず、同車両の後進に起因して内燃機関の出力軸が逆回転する現象も発生していないと判断することができる。したがって、上記構成によれば、スタータモータが駆動状態であり且つ内燃機関が搭載された車両が停止状態である期間を始動期間とすることにより、内燃機関の出力軸が確実に正回転しかしない期間を始動期間、すなわち判定期間とすることができる。
したがって、内燃機関の出力軸が正回転しかしない判定期間において回転センサから正回転を示す出力態様のパルス信号と逆回転を示す出力態様のパルス信号とが交互に出力される状態になったことをもって、回転センサの異常を的確に判定することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の回転センサの異常判定装置において、前記判定手段は前記出力軸の回転速度が該出力軸の逆回転が生じない下限回転速度以上である期間を前記判定期間とすることをその要旨とする。
内燃機関の出力軸は同内燃機関の運転停止に際して一時的に逆回転することがあるものの、出力軸の回転速度(機関回転速度)がある程度高くなると逆回転しなくなる。そのため上記構成のように、機関回転速度が内燃機関の出力軸の逆回転が生じない下限回転速度以上である期間を、同出力軸が正回転しかしない判定期間とすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載の回転センサの異常判定装置において、前記判定手段は、前記判定期間内において前記二つのパルス信号の一方の出力態様と他方の出力態様とが異なる態様になったと判定した判定回数を計数し、該判定回数が閾値以上になったときに前記回転センサが異常であると判定することをその要旨とする。
上記構成によれば、ノイズ等の影響によって偶発的に回転センサから異なる出力態様のパルス信号が交互に出力される状態になった場合に、回転センサが異常であると誤って判定されることを抑えることができ、回転センサの異常を精度よく判定することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の回転センサの異常判定装置において、所定の停止条件が成立した場合に前記内燃機関を自動停止する一方、所定の再始動条件が成立した場合に前記内燃機関を自動始動する自動停止再始動制御を実行する制御手段と、前記判定期間内に前記回転センサの異常を検出した場合に、前記自動停止再始動制御の実行を禁止する禁止手段とを備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、異常が生じた回転センサにより算出される内燃機関の出力軸の回転角、すなわち信頼性のごく低い回転角に基づいて内燃機関の再始動が行われることを回避することができ、始動不良などの不都合の発生を抑えることができる。
本発明を具体化した一実施の形態にかかる回転センサの異常判定装置が適用される車両の概略構成を示す略図。 自動停止処理の実行手順を示すフローチャート。 再始動処理の実行手順を示すフローチャート。 メインセンサの出力信号の変化態様とサブセンサの出力信号と出力機器により出力されるクランクシャフトの回転方向についての情報との関係を示す表。 クランクシャフトの正回転時における各出力信号の推移を示すタイミングチャート。 クランクシャフトの逆回転時における各出力信号の推移を示すタイミングチャート。 異常発生時における各出力信号の推移を示すタイミングチャート。 異常判定処理の実行手順を示すフローチャート。 異常判定処理の実行態様の一例を示すタイミングチャート。 他の実施の形態にかかる異常判定処理の実行手順を示すフローチャート。
以下、本発明にかかる回転センサの異常判定装置を具体化した一実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態にかかる回転センサの異常判定装置が適用される車両の概略構成を示す。
図1に示されるように、車両10には駆動源としての内燃機関11が搭載されている。内燃機関11の出力軸であるクランクシャフト12には自動変速機13を介して駆動輪14が接続されている。そして、内燃機関11が発生する動力は、自動変速機13を介して駆動輪14に伝達される。
上記クランクシャフト12にはスタータモータ17が接続されている。このスタータモータ17は、乗員による運転スイッチ(図示略)の操作によって内燃機関11を始動する際や後述のように内燃機関11を自動始動する際に電動機として機能する。詳しくは、スタータモータ17の駆動によって内燃機関11のクランクシャフト12が強制的に回転駆動(クランキング)されて、同クランクシャフト12に内燃機関11の始動のための補助トルクが付与される。
上記内燃機関11の燃焼室18には吸気通路19を通じて空気が吸入されるとともに、燃料噴射弁20から噴射された燃料が供給される。そして、そうした吸入空気と噴射燃料とからなる混合気に対して点火プラグ21による点火が行われると、その混合気が燃焼してピストン22が往復移動し、内燃機関11のクランクシャフト12が回転する。燃焼後の混合気は排気として内燃機関11の燃焼室18から排気通路23に送り出される。
本実施の形態にかかる異常判定装置は、車両10の運転のための各種制御を実行する電子制御装置30を備えている。この電子制御装置30は、各種制御に関係する各種の演算処理を実行する中央処理装置(CPU)、その演算に必要なプログラムやデータが記憶された不揮発性メモリ(ROM)、CPUの演算結果が一時的に記憶される揮発性メモリ(RAM)、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えている。
電子制御装置30の入力ポートには各種のセンサ類が接続されている。そうしたセンサ類としては、例えば車両10の走行速度SPDを検出するための速度センサ31や、アクセルペダル(図示略)の踏み込み量(アクセル踏み込み量AC)を検出するためのアクセルセンサ32、同アクセルペダルの踏み込みの有無を検出するためのアイドルスイッチ33が設けられている。また、ブレーキペダル(図示略)の踏み込みの有無を検出するためのブレーキスイッチ34や、吸気通路19に設けられたスロットルバルブ24の開度(スロットル開度TA)を検出するためのスロットルセンサ36、吸気通路19を通過する空気の量(通路空気量GA)を検出するための空気量センサ37が設けられている。その他、内燃機関11の冷却水の温度THWを検出するための水温センサ38や、クランクシャフト12の回転速度(機関回転速度)および回転角(クランク角「°CA」)を検出するための回転センサ40等も設けられている。
電子制御装置30は、各種センサ類の出力信号に基づき、機関回転速度や機関負荷KLなどといった内燃機関11の運転状態を把握する。なお機関負荷KLは、アクセル踏み込み量AC、スロットル開度TAおよび通路空気量GAに基づいて求められる内燃機関11の吸入空気量と機関回転速度とに基づき算出される。電子制御装置30は、そのようにして把握した内燃機関11の運転状態に応じて、出力ポートに接続された各種の駆動回路に指令信号を出力する。このようにして電子制御装置30により、自動変速機13の作動制御や、スタータモータ17の駆動制御、燃料噴射弁20の作動制御(燃料噴射制御)や点火プラグ21の作動制御(点火時期制御)、スロットルバルブ24の作動制御(スロットル制御)などといった各種制御が実行される。
本実施の形態にかかる車両10は、その燃費改善やエミッション低減を図るべく交差点等で車両10が停止したときに内燃機関11を自動停止させるとともに同自動停止中における任意のタイミングで内燃機関11を自動始動して車両10を発進可能とさせる自動停止始動機能を備えている。
以下、本実施の形態の自動停止再始動制御にかかる処理について、図2および図3を参照して説明する。なお、図2は内燃機関11を自動停止させる処理(自動停止処理)の処理手順を示すフローチャートであり、図3は内燃機関11を自動始動させる処理(再始動処理)の処理手順を示すフローチャートである。また、これらフローチャートに示される一連の処理は、それぞれ所定周期毎の割り込み処理として、電子制御装置30により実行される。本実施の形態では、電子制御装置30が自動停止再始動制御を実行する制御手段、および同自動停止再始動制御の実行を禁止する禁止手段として機能する。
ここでは先ず、図2を参照して、自動停止処理の処理手順を説明する。
同図2に示されるように、この処理では先ず、上記各種のセンサ類の出力信号を通じて車両10や内燃機関11の運転状態が読み込まれるとともに(ステップS101)、それらの運転状態から自動停止条件が成立したか否かが判断される(ステップS102)。具体的には、例えば以下の各条件[条件1]〜[条件5]が全て満たされたことをもって、自動停止条件が成立したと判断される。
[条件1]内燃機関11の暖機が終了していること(冷却水温度THWが水温下限値より高いこと)。
[条件2]アクセルペダルが踏まれていないこと(アイドルスイッチが「オン」されていること)。
[条件3]ブレーキペダルが踏み込まれていること(ブレーキスイッチが「オン」されていること)。
[条件4]車両10が停止していること。
[条件5]上記[条件1]〜[条件4]の全てが満たされた後において、内燃機関11の自動停止が実行された履歴がないこと。
そして、上記[条件1]〜[条件5]のいずれか一つでも満足されていない場合には(ステップS102:NO)、自動停止条件が成立しておらず、内燃機関11の自動停止を実行する条件下にないとして、本処理は一旦終了される。その後、交差点にて車両10が停止する等して、上記自動停止条件が成立したと判断されるようになると(ステップ102:YES)、例えば内燃機関11への燃料供給が停止される等して、内燃機関11の運転が停止される(ステップS103)。そしてその後、本処理は一旦終了される。
次に、図3を参照して、再始動処理の処理手順を説明する。
同図3に示されるように、この処理では先ず、上記各種のセンサ類の出力信号を通じて車両10や内燃機関11の運転状態が読み込まれるとともに(ステップS201)、それらの運転状態から再始動条件が成立したか否かが判断される(ステップS202)。具体的には、上述した自動停止処理を通じて内燃機関11が停止状態にあるとの条件下において、上記[条件1]〜[条件4]のうちの1つでも満足されなくなった場合に再始動条件が成立したと判断される。
そして、内燃機関11が自動停止されていない場合、あるいは内燃機関11が自動停止されている場合であっても上記[条件1]〜[条件4]の全てが満足されている場合には(ステップS202:NO)、再始動条件が成立しておらず、内燃機関11の再始動を実行する条件下にないとして、本処理は一旦終了される。その後、内燃機関11の自動停止状態において上記[条件1]〜[条件4]の一つでも満足されなくなると(ステップS202:YES)、再始動条件が成立したとして、内燃機関11を再始動させる処理が実行される(ステップS203)。具体的には、前記スタータモータ17が駆動されて前記クランキング動作の実行が開始される。また、これに併せて周知の燃料噴射制御や点火時期制御が実行されて、内燃機関11が再始動される。そしてその後、本処理は一旦終了される。
ここで上記車両10(図1)では、自動停止処理を通じた内燃機関11の自動停止に際してクランク角を正確に把握しておくことにより、その後の再始動処理を通じた内燃機関11の再始動に際して機関制御(燃料噴射制御や点火時期制御など)を適切に実行することができ、その再始動を適正に実行して速やかに完了させることができる。
クランクシャフト12は常に一方向に回転するとは限らず、その回転が停止する過程や停止中において一時的に内燃機関11の通常運転時における方向(正方向)と反対の方向(逆方向)に回転することがある。そのため、仮にクランクシャフト12の回転量に応じた信号のみを出力するものを回転センサとして採用すると、クランクシャフト12が逆方向に回転した際にこれを同システムの出力信号から把握することができず、その分だけ回転センサの出力信号によって求められるクランク角と実際のクランク角との間にずれが生じてしまう。
本実施の形態では、回転センサ40として、クランクシャフト12の回転量を検出することに併せて回転方向を検出し、それら検出した回転量および回転方向に応じた信号(クランク角NE)を出力するものが採用されている。このクランク信号NEに基づいて電子制御装置30によってクランク角を求めることにより、クランクシャフト12の逆方向への回転を考慮しつつクランク角が精度良く求められる。
ちなみに本実施の形態の装置では、クランクシャフト12が逆回転する現象はその回転が停止する過程や停止中においてのみ発生する現象であるため、同現象が発生する可能性のある期間(詳しくは、逆回転検出期間)においてのみ電子制御装置30による逆方向への回転の検出が行われる。具体的には、逆回転検出期間においては回転センサ40の出力信号における逆回転を示す信号を有効とし、逆回転検出期間以外の期間においては同逆回転を示す信号を無効とする。なお逆回転検出期間としては、以下の[開始条件]が成立してから[終了条件]が成立するまでの期間が設定される。
[開始条件]内燃機関11を自動停止させるべく燃料噴射弁20からの燃料噴射が停止されており、且つ機関回転速度が所定速度(例えば、400回転/分)以下になっていること。
[終了条件]内燃機関11を再始動させるべくスタータモータ17の作動が開始された後にクランクシャフト12が正方向に所定数(例えば1回転)以上回転したこと。
次に、回転センサ40およびその周辺の具体構造について説明する。
内燃機関11のクランクシャフト12には同クランクシャフト12と一体回転する円板形状のシグナルロータ41が取り付けられている。シグナルロータ41の外周には所定角度(10°CA)毎に突起が形成されている。また、このシグナルロータ41は突起(連続する位置の二つの突起)が形成されていない部分、いわゆる欠け歯部を備えている。上記シグナルロータ41の近傍には回転センサ40が設けられている。この回転センサ40は、上記シグナルロータ41の近傍に設けられた二つのセンサ(メインセンサ42およびサブセンサ43)と、クランク角の変化に応じた信号(クランク信号NE)を出力する出力機器44とを備えている。本実施の形態では、メインセンサ42が第2センサ部として機能し、サブセンサ43が第1センサ部として機能する。
メインセンサ42およびサブセンサ43は、共にクランクシャフト12の回転に伴ってシグナルロータ41の突起が近傍を通過する度にパルス状の信号を出力するものであり、互いに所定角度(5°CA)だけ位相のずれた信号を出力する位置に取り付けられている。出力機器44は、メインセンサ42およびサブセンサ43の出力信号を取り込むとともに、それら出力信号をもとにクランク角の変化に伴って変化するクランク信号NEを形成して出力する。
クランク信号NEは以下のような考えのもとに形成される。
図4に、メインセンサ42の出力信号の変化時における同出力信号の変化態様と、サブセンサ43の出力信号と、出力機器44により出力されるクランクシャフト12の回転方向についての情報との関係を示す。
図4の[条件A]に示すように、メインセンサ42の出力信号のハイ信号からロー信号への変化(立ち下がり)時においてサブセンサ43の出力信号がハイ信号であるときには、クランクシャフト12が正方向に回転して所定角度毎のクランク角になったことが検出される。また図4の[条件B]に示すように、メインセンサ42の出力信号のロー信号からハイ信号への変化(立ち上がり)時においてサブセンサ43の出力信号がハイ信号であるときに、クランクシャフト12が逆方向に回転して所定角度毎のクランク角になったことが検出される。このように本実施の形態では、サブセンサ43の出力信号がハイ信号であり且つメインセンサ42の出力信号が変化したとの条件が成立したときにクランクシャフト12が所定角度だけ回転したことが検出され、同条件の成立時におけるメインセンサ42の出力信号の変化方向に基づいてクランクシャフト12の回転方向が検出される。
そして、それら情報をもとにクランク信号NEが以下のように作成されて出力される。
図5に、クランクシャフト12が正回転しているときにおけるメインセンサ42の出力信号とサブセンサ43の出力信号とクランク信号NEとの関係を示す。
同図5に示すように、ハイ信号になっているクランク信号NEが上記[条件A](図4参照)の成立したタイミングから予め定められた所定時間T1(例えば、数十ミリ秒)が経過するまでの間(時刻t11〜t12,t13〜t14,t15〜t16)においてロー信号に変更される。
電子制御装置30は、このクランク信号NEのパルス信号の数をカウントしてクランク角に相当する値(詳しくは、図5に併せ示すクランクカウンタのカウント値)を求めることにより同クランク角を検出する。この場合には、クランク信号NEがハイ信号からロー信号に変化する度にクランクカウンタのカウント値がインクリメントされる(時刻t11,t13,t15)。なおクランクカウンタのカウント値は、大きい値になるほどクランク角が大きいことを示す値であり、720°CAに相当する値になると[0°CA]に相当する値になる。またクランク信号NEをもとに電子制御装置30によって上記欠け歯部を通過したことが検出されることにより、クランク角が基準角(例えば0°CA)になったと判断されて、クランクカウンタのカウント値が同基準角に対応する値に変更される。
図6に、クランクシャフト12が逆回転しているときにおけるメインセンサ42の出力信号とサブセンサ43の出力信号とクランク信号NEとの関係を示す。
同図6に示すように、この場合にはハイ信号になっているクランク信号NEが上記[条件B](図4参照)の成立したタイミングから予め定められた所定時間T2が経過するまでの間(時刻t21〜t23,t24〜t26,t27〜t29)においてロー信号に変更される。この所定時間T2としては、クランクシャフト12が正回転しているときの所定時間T1(図5参照)より長い時間(例えば、数百ミリ秒)が設定される。
また、この場合には電子制御装置30により次のようにしてクランクカウンタのカウント値が求められる。すなわち先ず、クランク信号NEがハイ信号からロー信号に変化したときに一旦クランクカウンタのカウント値がインクリメントされる(時刻t21,t24,t27)。その後においてクランク信号NEがロー信号になっている期間が判定値(ただし、所定時間T1<判定値<所定時間T2)以上になると(時刻t22,t25,t28)、同クランク信号NEのパルス幅がクランクシャフト12の逆回転を示す値になっているとして、クランクカウンタのカウント値から「2」が減算される。これら一連の操作を通じてクランクカウンタのカウント値がデクリメントされる。
ところで図7に示すように、上記サブセンサ43の出力信号がハイ信号から変化しなくなる異常が発生すると、クランクシャフト12が正回転している場合に、クランク信号NEとして正回転したことを示す信号と逆回転したことを示す信号とが交互に出力されるようになってしまう。このとき、クランクカウンタのカウント値のインクリメント(時刻t31,t33,t35,t37)とデクリメント(時刻t32,t34,t36)とが交互に繰り返されるために、クランクシャフト12が正回転しているにもかかわらず、同カウント値が大きくならず、電子制御装置30により検出されるクランク角と実際のクランク角との間にずれが生じてしまう。そして、これにより内燃機関11の再始動を速やかに完了させることができなくなるおそれがある。
そのため本実施の形態では、クランクシャフト12が正回転しかしない判定期間内において回転センサ40の出力機器44から連続して出力された二つのパルス信号(クランク信号NE)の一方の出力幅と他方の出力幅とが異なるときに、同回転センサ40が異常であると判定する処理(後述する異常判定処理)を実行するようにしている。
この異常判定処理を通じて、サブセンサ43の出力信号がハイ信号から変化しなくなる異常が発生して回転センサ40から正回転を示す出力幅のパルス信号と逆回転を示す出力幅のパルス信号とが交互に出力される状態になったときに、そうした状態になったことが判断されて上記異常の発生が的確に判定されるようになる。
なお、判定期間において単に正回転を示す出力幅のパルス信号が入力されたことをもって回転センサ40が異常であると判定することもできる。しかしながら、この場合には正回転を示す出力幅のパルス信号が出力されたタイミングで異常発生の判定が実行されると、回転センサ40に異常が発生していないと誤って判定されてしまう。また、異常判定の実行間隔によっては、その実行タイミングにおいて常に正回転を示す出力幅のパルス信号が出力される状況になる可能性があり、そうした場合には回転センサ40の異常を判定することができなくなる。この点、本実施の形態では、異常判定の実行タイミングや実行間隔によることなく、回転センサ40の異常発生を的確に且つ早期に判定することができる。
そして、そうした判定をもとに、上記異常の発生に適切に対処することができるようになる。
なお、クランクシャフト12が正回転しかしない判定期間内に限って異常発生の判定を実行するようにしたのは、以下の理由による。
クランクシャフト12の回転が停止する際には、内燃機関11の燃焼室18内に充填された吸気の圧縮と膨張とが交互に繰り返されることによってクランクシャフト12が正方向と逆方向とに交互に揺れ動く現象、いわゆるチャタリング現象が生じることがある。こうしたチャタリング現象の発生時においては、サブセンサ43から正常に信号が出力されている場合であっても、クランクシャフト12が実際に正回転と逆回転とを交互に繰り返すために、回転センサ40から連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力幅が正回転を示す幅になり、他方の出力幅が逆回転を示す幅になる。そのため、単に上記二つのパルス信号の一方の出力幅と他方の出力幅とが異なる状態になったことをもって上記異常の発生を判定するようにすると、そうしたチャタリング現象の発生時において回転センサ40に異常が発生していると誤って判定されてしまう。
また、チャタリング現象の発生時に限らず、クランクシャフト12の回転停止に際してその回転方向が正回転から逆回転に切り替わったり逆回転から正回転に切り替わったりすると、回転センサ40から連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力幅が正回転を示す幅になり、他方の出力幅が逆回転を示す幅になる。そのため、こうした場合にもチャタリング現象の発生時と同様に、単に上記二つのパルス信号の一方の出力幅と他方の出力幅とが異なる状態になったことをもって上記異常の発生を判定するようにすると、回転センサ40に異常が発生していると誤って判定されてしまう。
本実施の形態では、クランクシャフト12が正回転しかしない判定期間、すなわちチャタリング現象やクランクシャフト12の回転方向の切り替わる現象が発生しないときに限って異常発生の判定が実行されるため、それら現象の発生による誤判定が回避されて、回転センサ40の異常発生の判定が高い精度で行われるようになる。
本実施の形態では、そうした判定期間として、以下の所定回転速度期間および始動期間が設定される。
クランクシャフト12は内燃機関11の運転停止に際して一時的に逆回転することがあるものの、機関回転速度がある程度高い領域では逆回転しない。この点をふまえて本実施の形態では、クランクシャフト12の逆回転が生じない速度範囲についての下限値(下限回転速度[具体的には、400回転/分])が予め求められて設定されており、機関回転速度が同下限回転速度以上である期間(所定回転速度期間)が上記判定期間として設定されている。
また、内燃機関11の始動のためにスタータモータ17が駆動されているときには、クランクシャフト12が正回転している。さらに、例えば登坂路において内燃機関11を再始動する際に運転者がブレーキペダルを踏んでいない場合など、車両10がその自重によって後進することがあり、そうした場合に内燃機関11に接続される自動変速機13が動力伝達を遮断する状態(ニュートラル状態)になっていないと、クランクシャフト12が逆回転してしまう。これらをふまえて本実施の形態では、内燃機関11の始動時においてスタータモータ17が駆動状態であり且つ自動変速機13がニュートラル状態である期間(始動期間)が判定期間として設定されている。なおニュートラル状態は詳しくは、クランクシャフト12と駆動輪14との連結が解除された状態を示す。
以下、本実施の形態の異常判定処理の実行手順について図8を参照しつつ説明する。
図8は異常判定処理の実行手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される一連の処理は、所定クランク角(例えば、30°CA)毎の割り込み処理として、電子制御装置30により実行される。本実施の形態では、この異常判定処理が判定手段として機能する。
図8に示すように、この処理では先ず、機関回転速度が下限回転速度以上であるか否かが判断される(ステップS301)。そして、機関回転速度が下限回転速度未満である場合には(ステップS301:NO)、スタータモータ17が駆動状態であり且つ自動変速機13がニュートラル状態であるか否かが判断される(ステップS302,S303)。スタータモータ17が駆動状態ではない場合や(ステップS302:NO)、自動変速機13がニュートラル状態でない場合には(ステップS303:NO)、このとき上述した判定期間になっていないとして、異常カウンタのカウント値Cが「0」にリセットされた後(ステップS304)、本処理は一旦終了される。
一方、機関回転速度が下限回転速度以上である場合には(ステップS301:YES)、このとき所定回転速度期間であり、判定期間になっていると判断される。また、機関回転速度が下限回転速度未満であっても(ステップS301:NO)、スタータモータ17が駆動状態であり且つ自動変速機13がニュートラル状態である場合には(ステップS302:YES且つステップS303:YES)、このとき始動期間であり、判定期間になっていると判断される。そして、判定期間になっていると判断されると、以下の[判定条件]が成立しているか否かが判断される(ステップS305)。
[判定条件]回転センサ40から連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力幅が正回転を示す幅であり、他方の出力幅が逆回転を示す幅であること。
なお、電子制御装置30は、回転センサ40からパルス信号が入力される度に、同パルス信号の出力幅が正回転を示す幅および逆回転を示す幅のいずれであるかを判断するとともに、その判断結果を今回のパルス入力時と前回のパルス入力時とについてそれぞれ記憶している。そして、ステップS305の処理では、それら記憶されている判断結果に基づいて上記[判定条件]が成立しているか否かの判断が行われる。
そして、上記[判定条件]が成立しているときには(ステップS305:YES)、異常カウンタのカウント値Cがインクリメントされる一方(ステップS306)、[判定条件]が成立していないときには(ステップS305:NO)、カウント値Cがインクリメントされない(ステップS306の処理がジャンプされる)。
このように異常カウンタのカウント値Cが操作された後、同カウント値Cが所定の閾値(例えば、24)以上であるか否かが判断される(ステップS307)。そして、異常カウンタのカウント値Cが閾値未満である場合には(ステップS307:NO)、回転センサ40に異常が発生していると判定されることなく(ステップS308の処理がジャンプされて)、本処理は一旦終了される。
一方、異常カウンタのカウント値Cが閾値以上になると(ステップS307:YES)、回転センサ40に異常が発生していると判定された後(ステップS308)、本処理は一旦終了される。
図9に異常判定処理の実行態様の一例を示すように、判定期間(時刻t41以降)において判定条件が成立すると(時刻t42,t43,t44・・・)、その成立の度に異常判定カウンタのカウント値Cがインクリメントされる。そして、異常カウンタのカウント値Cが所定の閾値以上になると(時刻tn)、回転センサ40が異常であると判定される。このように本実施の形態では、異常カウンタのカウント値Cの操作を通じて判定期間内において判定条件が成立したと判定した判定回数が計数され、その判定回数が所定の閾値より大きくなると回転センサ40が異常であると判定される。そのため、判定期間においてノイズ等の影響によって偶発的に回転センサ40から正回転を示す出力幅のパルス信号と逆回転を示す出力幅のパルス信号とが交互に出力される状態になった場合であっても、そうした状態になった期間がごく短ければ、回転センサ40の異常であると判定されない。これにより、回転センサ40の異常であると誤って判定されることを抑えることができ、回転センサ40の異常を精度よく判定することができる。
本実施の形態では、上述した異常判定処理において回転センサ40に異常が発生していると判定されると(図8のステップS308)、その後において以下に記載するフェイルセーフ処理が実行されるようになる。
本実施の形態のフェイルセーフ制御では、自動停止再始動制御の実行が禁止される。具体的には、自動停止処理を通じた内燃機関11の自動停止が禁止される。また内燃機関11が自動停止されている場合には、同内燃機関11の再始動に適した始動方法(クランク角が予め判明している状況に適した始動方法)を通じて機関始動を行うことが禁止されて、内燃機関11の通常始動(運転スイッチの操作による始動)に適した始動方法(クランク角が不明である状況に適した始動方法)を通じて機関始動が行われる。これは、電子制御装置30により求められて記憶されているクランク角、すなわち回転センサ40の異常によって信頼性が低下しているクランク角に基づいて内燃機関11の再始動を実行すると、かえって機関始動に時間がかかってしまったり、機関始動を完了させることができなくなってしまったりするおそれがあるためである。
また、クランク信号NEがクランクシャフト12の逆回転を示す値になっているときのクランクカウンタのカウント値の操作が禁止される。すなわち、クランク信号NEをもとにクランクシャフト12の逆方向の回転を適正に検出することができない状態になっている可能性が高いために、その検出が禁止される。なお、サブセンサ43の出力信号がハイ信号から変化しなくなる異常が発生した場合であっても、クランク信号NEにおける正回転を示す出力幅のパルス信号に基づいてクランクシャフト12の正方向への回転についてはこれを検出することが可能であるため、その検出については許容される。
さらには、電子制御装置30により求められているクランク角が予め定められた初期値にリセットされる。回転センサ40に異常が発生すると、クランク信号NEに基づき電子制御装置30により求められたクランク角と実際のクランク角とがずれた状態になってしまうために、そうした状態を解消するべくクランク角が一旦リセットされる。
このように本実施の形態では、サブセンサ43の出力信号がハイ信号から変化しなくなる異常が発生した場合に、その発生を的確に判定することができる。しかも、その異常発生の判定をもとにフェイルセーフ処理を実行することにより、回転センサ40の異常発生に適切に対処することができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)クランクシャフト12が正回転しかしない判定期間内において、回転センサ40から連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力幅と他方の出力幅とが異なるときに、同回転センサ40が異常であると判定するようにした。そのため、サブセンサ43の出力信号がハイ信号から変化しなくなる異常が発生して、クランクシャフト12が正回転する際に回転センサ40から正回転を示す出力幅のパルス信号と逆回転を示す出力幅のパルス信号とが交互に出力される状態になった場合に、同状態であることを判断して回転センサ40の異常発生を的確に判定することができる。
(2)判定期間内において[判定条件]が成立したと判定した判定回数を計数し、該判定回数が閾値以上になったときに回転センサ40が異常であると判定するようにした。そのため、ノイズ等の影響によって偶発的に回転センサ40から異なる出力幅のパルス信号が交互に出力される状態になった場合に、回転センサ40が異常であると誤って判定されることを抑えることができ、回転センサ40の異常を精度よく判定することができる。
(3)クランクシャフト12が正回転しかしない判定期間として、機関回転速度が下限回転速度以上である所定回転速度期間を設定することができる。
(4)クランクシャフト12が正回転しかしない判定期間として、スタータモータ17が駆動状態であり且つ自動変速機13がニュートラル状態である始動期間を設定することができる。
(5)判定期間内において回転センサ40の異常発生が判定された場合に、自動停止処理における内燃機関11の自動停止と再始動処理における内燃機関11の再始動(詳しくは、再始動に適した始動方法による機関始動)とを共に禁止するようにした。そのため、異常が生じた回転センサ40により算出されるクランク角、すなわち信頼性のごく低いクランク角に基づいて内燃機関11の再始動が行われることを回避することができ、同内燃機関11の始動不良などの不都合の発生を抑えることができる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・スタータモータ17が駆動状態であり且つ車両10が停止状態(走行速度SPD=「0」)である始動期間を判定期間として設定するようにしてもよい。車両10が停止状態であれば、前述したように車両10がその自重によって後進する状態にはなっておらず、同車両10の後進に起因してクランクシャフト12が逆回転する現象も発生していないと判断することができる。そのため上記構成によれば、クランクシャフト12が確実に正回転しかしない期間を判定期間とすることができる。また、スタータモータ17が駆動状態であり且つ車両10が走行状態(走行速度SPD>「0」)である始動期間を判定期間として設定することもできる。
・始動期間であることを判断するための条件から「自動変速機13がニュートラル状態であること」や「車両10が停止状態であること」、「車両10が走行状態であること」との条件を除いてもよい。
・所定回転速度期間および始動期間のいずれか一方のみを判定期間として設定するようにしてもよい。
・異常判定処理の閾値(図8のステップS307)は任意に変更することができる。
例えば閾値として「1」を設定して[判定条件]が一回成立したことをもって回転センサ40が異常であると判定してもよい。なお、[判定条件]が一回成立したことをもって回転センサ40が異常であると判定する構成を実現する上では、ステップS306の処理とステップS307の処理とを省略してもよい。この場合には、異常判定処理において前記判定条件が成立した場合に(ステップS305:YES)回転センサ40に異常が発生したと判定し(ステップS308)、判定条件が成立していない場合に(ステップS305:NO)回転センサ40に異常が発生していないと判定すればよい(ステップS308の処理をジャンプする)。
また、前記所定回転速度期間と始動期間とで異なる値を閾値として設定することもできる。図10に、異常判定処理の変形例の実行手順を示す。なお図10に示す一連の処理にあって先の図8に示した異常判定処理と同一の処理については同一の符号を付して示しており、その詳細な説明を割愛する。図10に示すように、所定回転速度期間と判断された場合には(ステップS301:YES)閾値として所定値K1を設定し(ステップS401)、始動期間と判断された場合には(ステップS302:YES且つステップS303:YES)閾値として所定値K2(ただし、K1>K2)を設定してもよい(ステップS402)。
上記閾値として大きい値を設定するほど、判定回数(詳しくは、カウント値C)が多くならないと回転センサ40が異常であると判定されなくなるために、異常発生についての判定を高精度で行うことが可能になる。その一方で、回転センサ40が異常であると判定するまでに要する時間が長くなるために、同回転センサ40の異常時において速やかにフェイルセーフ処理を実行することができなくなり、内燃機関11の始動に際してその始動時間の長期化を招いてしまうおそれがある。この点をふまえて上記構成では、所定回転速度期間における閾値(所定値K1)が始動期間における閾値(所定値K2)より大きく設定される。そのため、所定回転速度期間においては比較的大きい値K1を閾値として用いて回転センサ40の異常を精度良く判定することができる。しかも、始動期間においては比較的小さい値K2を閾値として用いて速やかに異常発生を判定してフェイルセーフ処理を実行することができ、始動時間の長期化を抑制することができる。このように上記構成によれば、所定回転速度期間および始動期間においてそれぞれ回転センサ40の異常判定を適切に実行することができるようになる。
・本発明は、サブセンサの出力信号が予め定められた所定値であり且つメインセンサの出力信号が変化したとの条件が成立したときに同条件の成立時におけるメインセンサの出力信号の変化方向に応じて異なる出力幅でパルス信号を出力する回転センサであれば、任意の構成の回転センサに適用することができる。そうした回転センサとしては、例えばメインセンサの出力信号の立ち上がり時におけるサブセンサの出力信号がロー信号であるときに正回転を示す出力幅のパルス信号を出力する一方、メインセンサの出力信号の立ち下がり時におけるサブセンサの出力信号がロー信号であるときに逆回転を示す出力幅のパルス信号を出力するものを挙げることができる。この回転センサに本発明の異常判定装置を適用した場合には、サブセンサの出力信号がロー信号から変化しなくなる異常の発生を的確に判定することができる。
・本発明は、車両駆動源として内燃機関のみが搭載された車両に限らず、車両駆動源として内燃機関と電動機とが搭載されたハイブリッド車両などにも適用することができる。
・自動停止再始動制御が実行されない車両にも、本発明は適用可能である。
・本発明は、内燃機関の出力軸の回転を検出するための回転センサに限らず、二方向(例えば正方向および逆方向)に回転する回転体の回転方向に応じて異なる出力幅のパルス信号を出力する回転センサであれば適用することができる。また回転体の回転方向に応じて異なる幅のパルス信号を出力する回転センサに限らず、例えば電圧レベル等、その他の出力態様を異ならせる回転センサにも、本発明は適用可能である。そうした構成では、回転体が所定方向(上記二方向のうちのいずれか一方のみ)への回転しかしない判定期間内において回転センサから連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力態様(出力幅や電圧レベルなど)と他方の出力態様とが異なることをもって、同回転センサが異常であると判定することができる。
10…車両、11…内燃機関、12…クランクシャフト、13…自動変速機、14…駆動輪、17…スタータモータ、18…燃焼室、19…吸気通路、20…燃料噴射弁、21…点火プラグ、22…ピストン、23…排気通路、24…スロットルバルブ、30…電子制御装置、31…速度センサ、32…アクセルセンサ、33…アイドルスイッチ、34…ブレーキスイッチ、36…スロットルセンサ、37…空気量センサ、38…水温センサ、40…回転センサ、41…シグナルロータ、42…メインセンサ、43…サブセンサ、44…出力機器。

Claims (8)

  1. 内燃機関の出力軸が所定角度回転する毎にパルス状の信号を出力するセンサ部であって互いに位相のずれた信号を出力する第1センサ部および第2センサ部を有して、前記第1センサ部の出力信号が予め定められた所定値であり且つ前記第2センサ部の出力信号が変化したとの条件が成立したときに同条件の成立時における前記第2センサ部の出力信号の変化方向に応じて異なる出力態様でパルス信号を出力する回転センサに適用されて、同回転センサの異常の発生を検出する異常判定装置であって、
    前記出力軸回転しかしない判定期間内において前記回転センサから連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力態様と他方の出力態様とが異なる態様になったと判定した判定回数を計数し、該判定回数が閾値以上になったときに、同回転センサが異常であると判定する判定手段を備え
    前記判定手段は、前記出力軸の回転速度が該出力軸の逆回転が生じない下限回転速度以上である所定回転速度期間および前記内燃機関の始動時に前記出力軸を正回転させるスタータモータが駆動状態である始動期間をそれぞれ前記判定期間とし、前記下限回転速度は前記始動期間の回転速度の下限値よりも高い速度に設定され、前記所定回転速度期間においては、前記閾値を第1判定値とし、前記所定回転速度期間でなく前記始動期間であるときには、前記閾値を第1判定値よりも小さい第2判定値とする
    ことを特徴とする回転センサの異常判定装置。
  2. 請求項に記載の回転センサの異常判定装置において、
    前記内燃機関は駆動源として車両に搭載されるものであり、
    前記判定手段は、前記始動期間として、前記スタータモータが駆動状態であることに加えて前記内燃機関に接続される変速機が動力伝達を遮断するニュートラル状態である期間を設定する
    ことを特徴とする回転センサの異常判定装置。
  3. 請求項に記載の回転センサの異常判定装置において、
    前記内燃機関は駆動源として車両に搭載されるものであり、
    前記判定手段は、前記始動期間として、前記スタータモータが駆動状態であることに加えて前記車両が停止状態である期間を設定する
    ことを特徴とする回転センサの異常判定装置。
  4. 内燃機関の出力軸が所定角度回転する毎にパルス状の信号を出力するセンサ部であって互いに位相のずれた信号を出力する第1センサ部および第2センサ部を有して、前記第1センサ部の出力信号が予め定められた所定値であり且つ前記第2センサ部の出力信号が変化したとの条件が成立したときに同条件の成立時における前記第2センサ部の出力信号の変化方向に応じて異なる出力態様でパルス信号を出力する回転センサに適用されて、同回転センサの異常の発生を検出する異常判定装置であって、
    前記出力軸回転しかしない判定期間内において前記回転センサから連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力態様と他方の出力態様とが異なるときに、同回転センサが異常であると判定する判定手段を備え
    前記内燃機関は駆動源として車両に搭載されるものであり、
    前記判定手段は、前記内燃機関の始動時に前記出力軸を正回転させるスタータモータが駆動状態であり、且つ前記内燃機関に接続される変速機が動力伝達を遮断するニュートラル状態である始動期間を前記判定期間とする
    ことを特徴とする回転センサの異常判定装置。
  5. 内燃機関の出力軸が所定角度回転する毎にパルス状の信号を出力するセンサ部であって互いに位相のずれた信号を出力する第1センサ部および第2センサ部を有して、前記第1センサ部の出力信号が予め定められた所定値であり且つ前記第2センサ部の出力信号が変化したとの条件が成立したときに同条件の成立時における前記第2センサ部の出力信号の変化方向に応じて異なる出力態様でパルス信号を出力する回転センサに適用されて、同回転センサの異常の発生を検出する異常判定装置であって、
    前記出力軸回転しかしない判定期間内において前記回転センサから連続して出力された二つのパルス信号の一方の出力態様と他方の出力態様とが異なるときに、同回転センサが異常であると判定する判定手段を備え
    前記内燃機関は駆動源として車両に搭載されるものであり、
    前記判定手段は、前記内燃機関の始動時に前記出力軸を正回転させるスタータモータが駆動状態であり、且つ前記車両が停止状態である始動期間を前記判定期間とする
    ことを特徴とする回転センサの異常判定装置。
  6. 請求項4又は5に記載の回転センサの異常判定装置において、
    前記判定手段は前記出力軸の回転速度が該出力軸の逆回転が生じない下限回転速度以上である期間を前記判定期間とする
    ことを特徴とする回転センサの異常判定装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の回転センサの異常判定装置において、
    前記判定手段は、前記判定期間内において前記二つのパルス信号の一方の出力態様と他方の出力態様とが異なる態様になったと判定した判定回数を計数し、該判定回数が閾値以上になったときに前記回転センサが異常であると判定する
    ことを特徴とする回転センサの異常判定装置。
  8. 所定の停止条件が成立した場合に前記内燃機関を自動停止する一方、所定の再始動条件が成立した場合に前記内燃機関を自動始動する自動停止再始動制御を実行する制御手段と、
    前記判定期間内に前記回転センサの異常を検出した場合に、前記自動停止再始動制御の実行を禁止する禁止手段と
    を備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の回転センサの異常判定装置。
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