JP6006069B2 - エンコーダおよびエンコーダの異常検出方法 - Google Patents

エンコーダおよびエンコーダの異常検出方法 Download PDF

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本発明は、回転体の回転角度を検出するエンコーダに関する。また、本発明は、かかるエンコーダが有する第1センサおよび第2センサの異常を検出するためのエンコーダの異常検出方法に関する。
従来、モータを構成するロータの回転角度を検出するためのエンコーダシステムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のエンコーダシステムは、ロータを構成する回転軸に固定される検出用の永久磁石と、永久磁石に対向配置される磁気センサとを備えている。磁気センサは、磁気抵抗素子(MR素子)を備えるMRセンサであり、正弦波信号および余弦波信号を出力する。
特許文献1に記載のエンコーダシステムでは、磁気センサから、機械角1回転(ロータの1回転)に対して電気角が2周期分出力されるため、ロータが、2周期のうちのどちらの周期に対応する回転角度にあるのかを判別することはできない。そこで、このエンコーダシステムでは、永久磁石に第1ホールICおよび第2ホールICが対向配置されており、磁気センサからの出力と、第1ホールICおよび第2ホールICからの出力とに基づいて、ロータの回転角度を検出することが可能になっている。
また、特許文献1に記載のエンコーダシステムは、モータを駆動および制御するモータ駆動装置に接続されている。モータ駆動装置は、エンコーダシステムで検出されたロータの回転角度に基づいて、モータを駆動および制御している。
特開2011−64470号公報
特許文献1に記載のエンコーダシステムでは、磁気センサ、第1ホールICおよび第2ホールICの全てが正常に動作しているときに、ロータの回転角度を適切に検出することが可能になる。すなわち、このエンコーダシステムでは、磁気センサ、第1ホールICおよび第2ホールICの少なくともいずれか1つに異常が発生すると、ロータの回転角度を適切に検出できない。適切なロータの回転角度の検出ができていないエンコーダシステムでの検出結果に基づいて、モータ駆動装置がモータを駆動および制御すると、モータが連結される動作対象物が予期せぬ動作をして、事故に繋がるおそれがある。
そこで、本発明の課題は、回転体の回転角度を検出するための第1センサおよび第2センサを備えるエンコーダにおいて、簡易な構成で、第1センサおよび第2センサの異常を検出することが可能なエンコーダを提供することにある。また、本発明の課題は、回転体の回転角度を検出するための第1センサおよび第2センサを備えるエンコーダにおいて、簡易な構成で、第1センサおよび第2センサの異常を検出することが可能なエンコーダの異常検出方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のエンコーダは、回転体の回転角度を検出するための第1センサおよび第2センサと、第1センサからの出力信号である第1出力信号と第2センサからの出力信号である第2出力信号とに基づいて回転体の回転角度を算出する回転角度検出部と、回転体に固定される検出用磁石とを備え、第1センサは、回転体の回転の軸方向から見たときに、回転体の回転中心に対して互いに90°ずれた位置に配置される2個のホール素子であり、第2センサは、軸方向から見たときに、回転中心とその中心とが略一致するように配置される磁気抵抗素子であり、検出用磁石の、ホール素子および磁気抵抗素子の対向面には、回転体の周方向においてN極とS極とが1極ずつ着磁され、第1出力信号のレベルは、回転体の回転角度に応じて周期的に変動し、第2出力信号のレベルは、回転体の回転角度に応じて周期的に変動するとともに、第1出力信号の周期と異なる周期で変動し、2個のホール素子は、第1出力信号として、回転体の1回転を1周期とする第1の正弦波信号および第1の余弦波信号を出力し、磁気抵抗素子は、第2出力信号として、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号の半分の周期を有する第2の正弦波信号および第2の余弦波信号を出力し、1周期分の第1の正弦波信号のレベルと第1の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて特定される回転体の1回転内の4つの状態を第1状態、第2状態、第3状態および第4状態とし、1周期分の第2の正弦波信号のレベルと第2の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて特定される回転体の半回転内の4つの状態を第5状態、第6状態、第7状態、第8状態とすると、回転体が一方向へ回転しているときには、回転体の状態は、第1状態、第2状態、第3状態および第4状態の順番に変わっていくとともに、回転体が1回転すると第4状態から第1状態に戻り、回転体が一方向へ回転しているときには、回転体の状態は、第5状態、第6状態、第7状態および第8状態の順番に変わっていくとともに、回転体が半回転すると第8状態から第5状態に戻り、回転角度検出部は、第1の正弦波信号のレベルの変動および第1の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第1状態から第4状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第5状態から第8状態のうちの所定の状態であるか否かによって、磁気抵抗素子が正常であるのか異常であるのかを判断するとともに、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第5状態から第8状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第1状態から第4状態のうちの所定の状態であるか否かによって、ホール素子が正常であるのか異常であるのかを判断することを特徴とする。また、上記の課題を解決するため、本発明のエンコーダの異常検出方法は、回転体の回転角度を検出するための第1センサおよび第2センサと、回転体に固定される検出用磁石とを有し、第1センサは、回転体の回転の軸方向から見たときに、回転体の回転中心に対して互いに90°ずれた位置に配置される2個のホール素子であり、第2センサは、軸方向から見たときに、回転中心とその中心とが略一致するように配置される磁気抵抗素子であり、検出用磁石の、ホール素子および磁気抵抗素子の対向面には、回転体の周方向においてN極とS極とが1極ずつ着磁されているエンコーダにおいて第1センサおよび第2センサの異常を検出するエンコーダの異常検出方法であって、第1センサからの出力信号である第1出力信号のレベルは、回転体の回転角度に応じて周期的に変動し、第2センサからの出力信号である第2出力信号のレベルは、回転体の回転角度に応じて周期的に変動するとともに、第1出力信号の周期と異なる周期で変動し、2個のホール素子は、第1出力信号として、回転体の1回転を1周期とする第1の正弦波信号および第1の余弦波信号を出力し、磁気抵抗素子は、第2出力信号として、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号の半分の周期を有する第2の正弦波信号および第2の余弦波信号を出力し、1周期分の第1の正弦波信号のレベルと第1の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて特定される回転体の1回転内の4つの状態を第1状態、第2状態、第3状態および第4状態とし、1周期分の第2の正弦波信号のレベルと第2の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて特定される回転体の半回転内の4つの状態を第5状態、第6状態、第7状態、第8状態とすると、回転体が一方向へ回転しているときには、回転体の状態は、第1状態、第2状態、第3状態および第4状態の順番に変わっていくとともに、回転体が1回転すると第4状態から第1状態に戻り、回転体が一方向へ回転しているときには、回転体の状態は、第5状態、第6状態、第7状態および第8状態の順番に変わっていくとともに、回転体が半回転すると第8状態から第5状態に戻り、第1の正弦波信号のレベルの変動および第1の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第1状態から第4状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第5状態から第8状態のうちの所定の状態であるか否かによって、磁気抵抗素子が正常であるのか異常であるのかを判断するとともに、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第5状態から第8状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第1状態から第4状態のうちの所定の状態であるか否かによって、ホール素子が正常であるのか異常であるのかを判断することを特徴とする。
本発明で、第1の正弦波信号のレベルの変動および第1の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第1状態から第4状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第5状態から第8状態のうちの所定の状態であるか否かによって、磁気抵抗素子が正常であるのか異常であるのかを判断するとともに、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第5状態から第8状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第1状態から第4状態のうちの所定の状態であるか否かによって、ホール素子が正常であるのか異常であるのかを判断している。すなわち、本発明では、第1センサを用いて第2センサの異常を検出し、第2センサを用いて第1センサの異常を検出している。そのため、本発明では、第1センサや第2センサの異常を検出するための構成を別途、設けなくても、第1センサおよび第2センサの異常を検出することが可能になる。すなわち、本発明では、簡易な構成で、第1センサおよび第2センサの異常を検出することが可能になる。
また、本発明では、回転体の状態が第1状態から第4状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことが検出された時点で、磁気抵抗素子に異常があるか否かを判断することできるとともに、回転体の状態が第5状態から第8状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことが検出された時点で、ホール素子に異常があるか否かを判断することができる。すなわち、定期的に、磁気抵抗素子やホール素子に異常があるか否かを判断することができる。また、回転体の状態が第1状態から第4状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことが検出された時点で磁気抵抗素子に異常があるか否かが判断され、回転体の状態が第5状態から第8状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことが検出された時点で、ホール素子に異常があるか否かが判断されるため、常時、磁気抵抗素子やホール素子に異常があるか否かが判断される場合と比較して、回転角度検出部での処理の負担を低減することが可能になる。
本発明において、たとえば、回転角度検出部は、第1の正弦波信号のレベルの変動および第1の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第1状態から第2状態に変わったことを検出したとき、および/または、回転体の状態が第3状態から第4状態に変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第6状態または第7状態であれば、磁気抵抗素子は正常であると判断し、回転体の状態が第5状態または第8状態であれば、磁気抵抗素子は異常であると判断する。この場合には、回転体が1回転する間に、1回または2回、定期的に、磁気抵抗素子に異常があるか否かを判断することができる。また、この場合には、回転体の状態が第2状態から第3状態に変わったことが検出されたときや、回転体の状態が第4状態から第1状態に変わったことが検出されたときに、磁気抵抗素子の異常検出を行う場合と比較して、回転角度検出部における磁気抵抗素子の異常判断処理を容易に行うことが可能になる。
本発明において、たとえば、回転角度検出部は、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第5状態から第6状態に変わったことを検出したときに、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第1状態または第3状態であれば、ホール素子は正常であると判断し、回転体の状態が第2状態または第4状態であれば、ホール素子は異常であると判断すること、および/または、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて回転体の状態が第7状態から第8状態に変わったことを検出したときに、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号に基づいて検出される回転体の状態が第2状態または第4状態であれば、ホール素子は正常であると判断し、回転体の状態が第1状態または第3状態であれば、ホール素子は異常であると判断する。この場合には、回転体が1回転する間に、2回または4回、定期的に、ホール素子に異常があるか否かを判断することができる。
本発明において、回転体は、産業用ロボットのアームを上下動させる昇降用モータのロータであり、回転角度検出部は、第1センサまたは第2センサの異常を検出すると、昇降用モータを駆動および制御するモータ駆動装置に第1センサまたは第2センサが異常であることを伝えることが好ましい。回転体が産業用ロボットのアームを上下動させる昇降用モータのロータである場合、適切なロータの回転角度の検出ができていないエンコーダでの検出結果に基づいてモータ駆動装置が昇降用モータを駆動および制御すると、アーム等が落下して、事故に繋がるおそれがあるが、このように構成すると、第1センサまたは第2センサが異常であることを伝えられたモータ駆動装置が昇降用モータを停止させることで、かかる事故を防止することが可能になる。
以上のように、本発明のエンコーダでは、簡易な構成で、第1センサおよび第2センサの異常を検出することが可能になる。また、本発明のエンコーダの異常検出方法によれば、簡易な構成で、第1センサおよび第2センサの異常を検出することが可能になる。
本発明の実施の形態にかかるエンコーダおよびその関連部分の概略構成を説明するためのブロック図である。 図1に示すエンコーダの機械的な構成を説明するための概略図である。 図1に示すコンパレータから回転角度検出部へ入力される入力信号と、磁気抵抗素子からの入力信号に基づいて回転角度検出部で算出される計算値とを説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(エンコーダの構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるエンコーダ1およびその関連部分の概略構成を説明するためのブロック図である。図2は、図1に示すエンコーダ1の機械的な構成を説明するための概略図である。図3は、図1に示すコンパレータ12から回転角度検出部11へ入力される入力信号S1、S2と、磁気抵抗素子10からの入力信号に基づいて回転角度検出部11で算出される計算値とを説明するための図である。
本形態のエンコーダ1は、回転体の回転角度(回転位置)を検出するための装置である。具体的には、エンコーダ1は、回転体としてのサーボモータ2のロータの回転角度を検出するための装置である。このエンコーダ1は、サーボモータ2に取り付けられている。また、エンコーダ1は、サーボモータ2を駆動および制御するモータ駆動装置(モータドライバ)3に接続されている。
サーボモータ2は、たとえば、産業用ロボット(図示省略)のアームを上下動させる昇降用モータである。このサーボモータ2は、ロータの回転を停止させるブレーキ4を有するブレーキ付きのモータである。ブレーキ4は、たとえば、電磁ブレーキである。このブレーキ4は、モータ駆動装置3からの制御指令に基づいてロータにブレーキをかける。
エンコーダ1は、アブソリュートエンコーダ(絶対値エンコーダ)である。また、本形態のエンコーダ1は、磁気式のロータリーエンコーダである。このエンコーダ1は、図1、図2に示すように、サーボモータ2のロータを構成する回転軸7に固定される検出用磁石8と、ロータの回転角度を検出するための第1センサとしての2個のホール素子9と、ロータの回転角度を検出するための第2センサとしての1個の磁気抵抗素子10と、2個のホール素子9からの出力信号である第1出力信号と磁気抵抗素子10からの出力信号である第2出力信号とに基づいてロータの回転角度を算出する回転角度検出部11とを備えている。2個のホール素子9および磁気抵抗素子10は、検出用磁石8に対向配置されている。
検出用磁石8は、円板状に形成された永久磁石である。検出用磁石8の、ホール素子9および磁気抵抗素子10との対向面には、ロータの周方向において、N極とS極とが1極ずつ形成されている。検出用磁石8は、回転軸7の軸方向から見たときに、ロータの回転中心と検出用磁石8の中心とが一致するように回転軸7に固定されている。
2個のホール素子9は、回転軸7の軸方向から見たときに、ロータの回転中心に対して(すなわち、検出用磁石8の中心に対して)互いに90°ずれた位置に配置されている。2個のホール素子9のうちの一方のホール素子9は、第1出力信号として、ロータの1回転を1周期とする第1の正弦波信号を出力し、他方のホール素子9は、第1出力信号として、ロータの1回転を1周期とする第1の余弦波信号を出力する。すなわち、ホール素子9は、ロータの回転角度に応じて周期的にそのレベルが変動する第1の正弦波信号および第1の余弦波信号を出力する。第1の余弦波信号の位相は、第1の正弦波信号の位相に対して90°ずれている。
磁気抵抗素子10は、回転軸7の軸方向から見たときに、ロータの回転中心と磁気抵抗素子10の中心とが略一致するように配置されている。磁気抵抗素子10には、互いに略直交する方向に配置される磁気抵抗パターンが形成されている。磁気抵抗素子10は、第2出力信号として、ロータの半回転を1周期とする第2の正弦波信号および第2の余弦波信号を出力する。すなわち、磁気抵抗素子10は、ホール素子9が出力する第1の正弦波信号および第1の余弦波信号の半分の周期を有するとともに、ロータの回転角度に応じて周期的にそのレベルが変動する第2の正弦波信号および第2の余弦波信号を出力する。第2の余弦波信号の位相は、第2の正弦波信号の位相に対して90°ずれている。
回転角度検出部11は、マイクロプロセッサ(MPU)である。回転角度検出部11とホール素子9との間には、コンパレータ12が配置されている。ホール素子9から出力される第1の正弦波信号および第1の余弦波信号は、コンパレータ12でロータの1回転を1周期とする矩形波状の入力信号S1および入力信号S2に変換され、入力信号S1および入力信号S2が回転角度検出部11へ入力される。たとえば、ロータが一定速度で回転している場合には、図3に示すような入力信号S1および入力信号S2が回転角度検出部11に入力される。
入力信号S2の位相は、入力信号S1の位相に対して90°ずれている。そのため、1周期分の入力信号S1および入力信号S2に基づいて、入力信号S1のレベルおよび入力信号S2のレベルがともに「ロー」である第1状態A1と、入力信号S1のレベルが「ロー」で入力信号S2のレベルが「ハイ」である第2状態A2と、入力信号S1のレベルおよび入力信号S2のレベルがともに「ハイ」である第3状態A3と、入力信号S1のレベルが「ハイ」で入力信号S2のレベルが「ロー」である第4状態A4とのロータの1回転内の4つの状態を特定することができる(図3参照)。すなわち、1周期分の入力信号S1のレベルと入力信号S2のレベルとの組合せからロータの1回転内の4つの状態を特定することができる。
また、回転角度検出部11は、磁気抵抗素子10から入力される第2の正弦波信号および第2の余弦波信号を用いた所定の演算を行って、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号の1周期ごとに所定値から所定値まで増加する計算値を算出する。具体的には、回転角度検出部11は、第2の正弦波信号の値と第2の余弦波信号の値との比のATAN(アークタンジェント)を算出する。たとえば、回転角度検出部11は、ロータが一定速度で回転している場合に、図3に示すのこぎり刃状の直線をなす計算値を算出する。また、回転角度検出部11は、この計算値と、1周期分の入力信号S1および入力信号S2に基づいて特定されるロータの4つの状態から、ロータの1回転内の回転角度の絶対値を検出する。
(ホール素子および磁気抵抗素子の異常検出方法)
上述のように、1周期分の入力信号S1のレベルと入力信号S2のレベルとの組合せから第1状態A1〜第4状態A4のロータの1回転内の4つの状態を特定することができる。すなわち、1周期分の第1の正弦波信号のレベルと第1の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいてロータの1回転内の4つの状態を特定することができる。また、回転角度検出部11は、所定のサンプリングタイムで入力信号S1、S2のレベルを取得しており、ロータの状態が第1状態A1〜第4状態A4のどの状態であるのかを検出することができる。
ロータが一方向へ回転しているときに、2個のホール素子9が正常であれば、回転角度検出部11で検出されるロータの状態は、第1状態A1、第2状態A2、第3状態A3および第4状態A4の順番に変わっていくとともに、ロータが1回転すると第4状態A4から第1状態A1に戻る。また、所定の原点を基準にすると、理想的には、ロータの回転角度が0°〜90°の間であるときに、ロータの状態は第1状態A1であり、ロータの回転角度が90°〜180°であるときに、ロータの状態は第2状態A2であり、ロータの回転角度が180°〜270°であるときに、ロータの状態は第3状態A3であり、ロータの回転角度が270°〜360°であるときに、ロータの状態は第4状態A4である。
同様に、磁気抵抗素子10から出力される1周期分の第2の正弦波信号のレベルと第2の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて、第5状態B1、第6状態B2、第7状態B3および第8状態B4のロータの半回転内の4つの状態を特定することができる(図3参照)。第5状態B1は、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて回転角度検出部11で算出される計算値がC0〜C1の範囲にあるときのロータの状態であり、第6状態B2は、計算値がC1〜C2の範囲にあるときのロータの状態であり、第7状態B3は、計算値がC2〜C3の範囲にあるときのロータの状態であり、第8状態B4は、計算値がC3〜C4の範囲にあるときのロータの状態である。また、回転角度検出部11は、所定のサンプリングタイムで第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づく計算値を取得しており、ロータの状態が第5状態B1〜第8状態B4のどの状態であるのかを検出することができる。
また、ロータが一方向へ回転しているときに、磁気抵抗素子10が正常であれば、回転角度検出部11で検出されるロータの状態は、第5状態B1、第6状態B2、第7状態B3および第8状態B4の順番に変わっていくとともに、ロータが半回転すると第8状態B4から第5状態B1に戻る。原点を基準にすると、理想的には、ロータの回転角度が0°〜45°および180°〜225°の間であるときに、ロータの状態は第5状態B1であり、ロータの回転角度が45°〜90°および225°〜270°であるときに、ロータの状態は第6状態B2であり、ロータの回転角度が90°〜135°および270°〜315°であるときに、ロータの状態は第7状態B3であり、ロータの回転角度が135°〜180°および315°〜360°であるときに、ロータの状態は第8状態B4である。
入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第1状態A1から第2状態A2に変わったことを回転角度検出部11が検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態は、磁気抵抗素子10が正常であれば、図3に示すように、第6状態B2または第7状態B3である。したがって、回転角度検出部11は、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第1状態A1から第2状態A2に変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第6状態B2または第7状態B3であるか否かを判断し、ロータの状態が第6状態B2または第7状態B3であれば、磁気抵抗素子10が正常であると判断する。
一方、回転角度検出部11は、このときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第5状態B1または第8状態B4であれば、第2の正弦波信号のレベルや第2の余弦波信号のレベルが変動していないと判断して、磁気抵抗素子10に異常が生じていると判断する。すなわち、回転角度検出部11は、このときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第5状態B1または第8状態B4であれば、磁気抵抗素子10が異常であると判断する。
また、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータの状態が第5状態B1から第6状態B2に変わったことを回転角度検出部11が検出したときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態は、2個のホール素子9が正常であれば、図3に示すように、第1状態A1または第3状態A3である。したがって、回転角度検出部11は、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータの状態が第5状態B1から第6状態B2に変わったことを検出したときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が第1状態A1または第3状態A3であるか否かを判断し、ロータの状態が第1状態A1または第3状態A3であれば、2個のホール素子9が正常であると判断する。
一方、回転角度検出部11は、このときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が第2状態A2または第4状態A4であれば、入力信号S1、S2のレベルが変動していないと判断して(すなわち、第1の正弦波信号のレベルや第1の余弦波信号のレベルが変動していないと判断して)、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方に異常が生じていると判断する。すなわち、回転角度検出部11は、このときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が第2状態A2または第4状態A4であれば、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方は異常であると判断する。
また、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータの状態が第7状態B3から第8状態B4に変わったことを回転角度検出部11が検出したときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態は、2個のホール素子9が正常であれば、図3に示すように、第2状態A2または第4状態A4である。したがって、回転角度検出部11は、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータの状態が第7状態B3から第8状態B4に変わったことを検出したときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が第2状態A2または第4状態A4であるか否かを判断し、ロータの状態が第2状態A2または第4状態A4であれば、2個のホール素子9が正常であると判断する。
一方、回転角度検出部11は、このときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が第1状態A1または第3状態A3であれば、入力信号S1、S2のレベルが変動していないと判断して、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方に異常が生じていると判断する。すなわち、回転角度検出部11は、このときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が第1状態A1または第3状態A3であれば、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方は異常であると判断する。
このように、本形態の回転角度検出部11は、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号のレベルの変動状況と、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号のレベルの変動状況とに基づいて、ホール素子9および磁気抵抗素子10の異常を検出する。すなわち、回転角度検出部11は、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号が変換されて生成される入力信号S1、S2のレベルが変動して入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が変わっているもかかわらず、第2の正弦波信号のレベルや第2の余弦波信号のレベルが変動していない場合に、磁気抵抗素子10の異常を検出している。また、回転角度検出部11は、第2の正弦波信号のレベルおよび第2の余弦波信号のレベルが変動して第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が変わっているにもかかわらず、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号に基づいて算出される入力信号S1、S2のレベルが変動していない場合に、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方の異常を検出している。
なお、回転角度検出部11は、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方、または、磁気抵抗素子10の異常を検出すると、モータ駆動装置3に、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方、または、磁気抵抗素子10が異常であることを伝える。すなわち、回転角度検出部11は、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方、または、磁気抵抗素子10が異常であることを伝えるエラー信号をモータ駆動装置3に向かって出力する。このエラー信号が入力されたモータ駆動装置3は、たとえば、ブレーキ4を効かせて、サーボモータ2を停止させる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、回転角度検出部11は、第1の正弦波信号および第1の余弦波信号のレベルの変動状況と、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号のレベルの変動状況とに基づいて、ホール素子9および磁気抵抗素子10の異常を検出している。すなわち、本形態では、ホール素子9を用いて磁気抵抗素子10の異常を検出し、磁気抵抗素子10を用いてホール素子9の異常を検出している。そのため、本形態では、ホール素子9や磁気抵抗素子10の異常を検出するための構成を別途、設けなくても、ホール素子9および磁気抵抗素子10の異常を検出することができる。すなわち、本形態では、簡易な構成で、ホール素子9および磁気抵抗素子10の異常を検出することが可能になる。
本形態では、回転角度検出部11は、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第1状態A1から第2状態A2に変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第6状態B2または第7状態B3であるか否かを判断して、磁気抵抗素子10が異常であるか否かを判断している。そのため、本形態では、ロータが1回転する間に、1回、定期的に、磁気抵抗素子10に異常があるか否かを判断することができる。
また、本形態では、回転角度検出部11は、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータの状態が第5状態B1から第6状態B2に変わったことを検出したときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が第1状態A1または第3状態A3であるか否かを判断して、2個のホール素子9に異常があるか否かを判断するとともに、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータが第7状態B3から第8状態B4に変わったことを検出したときに、入力信号S1、S2に基づいて検出されるロータの状態が第2状態A2または第4状態A4であるか否かを判断して、2個のホール素子9に異常があるか否かを判断している。そのため、本形態では、ロータが1回転する間に、4回、定期的に、ホール素子9に異常があるか否かを判断することができる。
また、本形態では、回転角度検出部11が、定期的に、ホール素子9や磁気抵抗素子10に異常があるか否かを判断しているため、回転角度検出部11が常時、ホール素子9や磁気抵抗素子10に異常があるか否かを判断する場合と比較して、回転角度検出部11での処理の負担を低減することが可能になる。
本形態では、回転角度検出部11は、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方、または、磁気抵抗素子10の異常を検出すると、2個のホール素子9の少なくともいずれか一方、または、磁気抵抗素子10が異常であることを伝えるエラー信号をモータ駆動装置3に向かって出力している。また、本形態では、このエラー信号が入力されたモータ駆動装置3は、たとえば、ブレーキ4を効かせて、サーボモータ2を停止させている。本形態のサーボモータ2は、産業用ロボットのアームを上下動させる昇降用モータであるため、適切なロータの回転角度の検出ができていないエンコーダ1での検出結果に基づいてモータ駆動装置3がサーボモータ2を駆動および制御すると、アーム等が落下して、事故に繋がるおそれがあるが、本形態では、かかる事故を防止することが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態では、回転角度検出部11は、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第1状態A1から第2状態A2に変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第6状態B2または第7状態B3であるか否かを判断して、磁気抵抗素子10が異常であるか否かを判断している。この他にもたとえば、回転角度検出部11は、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第3状態A3から第4状態A4に変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第6状態B2または第7状態B3であるか否かを判断して、磁気抵抗素子10が異常であるか否かを判断しても良い。
また、回転角度検出部11は、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第2状態A2から第3状態A3に変わったことを検出したとき、および/または、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第4状態A4から第1状態A1に変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第8状態B4または第5状態B1であるか否かを判断して、磁気抵抗素子10が異常であるか否かを判断しても良い。
すなわち、回転角度検出部11は、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第1状態A1〜第4状態A4のうちの任意の状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第5状態B1〜第8状態B4のうちの所定の状態であるか否かを判断して、磁気抵抗素子11が正常であるのか異常であるのかを判断すれば良い。
ただし、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第2状態A2から第3状態A3に変わったことを検出したとき、および/または、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータの状態が第4状態A4から第1状態A1に変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第8状態B4または第5状態B1であるか否かを判断して、磁気抵抗素子10が異常であるか否かを判断する場合には、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて算出される計算値が不連続となる箇所で、ロータの状態が第8状態B4または第5状態B1であるか否かを判断しなければならないため、回転角度検出部11における処理が複雑になるおそれがある。これに対して、回転角度検出部11が、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータが第1状態A1から第2状態A2に変わったことを検出したとき、および/または、入力信号S1、S2のレベルの変動に基づいてロータが第3状態A3から第4状態A4に変わったことを検出したときに、第2の正弦波信号および第2の余弦波信号に基づいて検出されるロータの状態が第6状態B2または第7状態B3であるか否かを判断して、磁気抵抗素子10が異常であるか否かを判断する場合には、回転角度検出部11での処理を容易に行うことが可能になる。
上述した形態では、回転角度検出部11は、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータの状態が第5状態B1から第6状態B2に変わったことを検出したとき、および、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータが第7状態B3から第8状態B4に変わったことを検出したときに、2個のホール素子9に異常があるか否かを判断している。この他にもたとえば、回転角度検出部11は、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータの状態が第5状態B1から第6状態B2に変わったことを検出したとき、または、第2の正弦波信号のレベルの変動および第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいてロータが第7状態B3から第8状態B4に変わったことを検出したときのいずれか一方に、2個のホール素子9に異常があるか否かを判断しても良い。
上述した形態では、エンコーダ1は、ロータの回転角度を検出するための第1センサおよび第2センサとして、磁気式のホール素子9と磁気抵抗素子10とを備えているが、エンコーダ1は、第1センサおよび第2センサとして、たとえば、発光素子および受光素子を有する光学式のセンサを備えていても良い。この場合には、たとえば、発光素子からの光を受光素子へ透過するスリットが形成されたスリット板が回転軸7に固定される。また、エンコーダ1は、第1センサとして磁気式のセンサを備えるとともに、第2センサとして光学式のセンサを備えていても良い。また、エンコーダ1は、第1センサおよび第2センサとして、磁気式のセンサおよび光学式のセンサ以外のセンサを備えていても良い。
上述した形態では、エンコーダ1は、アブソリュートエンコーダであるが、エンコーダ1は、インクリメンタルエンコーダであっても良い。また、上述した形態では、エンコーダ1は、ロータリーエンコーダであるが、エンコーダ1は、リニアエンコーダであっても良い。また、上述した形態では、エンコーダ1が取り付けられるサーボモータ2は、産業用ロボットのアームを上下動させる昇降用モータであるが、サーボモータ2は、昇降用モータ以外のモータであっても良い。
1 エンコーダ
2 サーボモータ(昇降用モータ)
3 モータ駆動装置
8 検出用磁石
9 ホール素子(第1センサ)
10 磁気抵抗素子(第2センサ)
11 回転角度検出部
A1 第1状態
A2 第2状態
A3 第3状態
A4 第4状態
B1 第5状態
B2 第6状態
B3 第7状態
B4 第8状態

Claims (5)

  1. 回転体の回転角度を検出するための第1センサおよび第2センサと、前記第1センサからの出力信号である第1出力信号と前記第2センサからの出力信号である第2出力信号とに基づいて前記回転体の回転角度を算出する回転角度検出部と、前記回転体に固定される検出用磁石とを備え、
    前記第1センサは、前記回転体の回転の軸方向から見たときに、前記回転体の回転中心に対して互いに90°ずれた位置に配置される2個のホール素子であり、
    前記第2センサは、前記軸方向から見たときに、前記回転中心とその中心とが略一致するように配置される磁気抵抗素子であり、
    前記検出用磁石の、前記ホール素子および前記磁気抵抗素子の対向面には、前記回転体の周方向においてN極とS極とが1極ずつ着磁され、
    前記第1出力信号のレベルは、前記回転体の回転角度に応じて周期的に変動し、
    前記第2出力信号のレベルは、前記回転体の回転角度に応じて周期的に変動するとともに、前記第1出力信号の周期と異なる周期で変動し、
    2個の前記ホール素子は、前記第1出力信号として、前記回転体の1回転を1周期とする第1の正弦波信号および第1の余弦波信号を出力し、
    前記磁気抵抗素子は、前記第2出力信号として、前記第1の正弦波信号および前記第1の余弦波信号の半分の周期を有する第2の正弦波信号および第2の余弦波信号を出力し、
    1周期分の前記第1の正弦波信号のレベルと前記第1の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて特定される前記回転体の1回転内の4つの状態を第1状態、第2状態、第3状態および第4状態とし、
    1周期分の前記第2の正弦波信号のレベルと前記第2の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて特定される前記回転体の半回転内の4つの状態を第5状態、第6状態、第7状態、第8状態とすると、
    前記回転体が一方向へ回転しているときには、前記回転体の状態は、前記第1状態、前記第2状態、前記第3状態および前記第4状態の順番に変わっていくとともに、前記回転体が1回転すると前記第4状態から前記第1状態に戻り、
    前記回転体が一方向へ回転しているときには、前記回転体の状態は、前記第5状態、前記第6状態、前記第7状態および前記第8状態の順番に変わっていくとともに、前記回転体が半回転すると前記第8状態から前記第5状態に戻り、
    前記回転角度検出部は、前記第1の正弦波信号のレベルの変動および前記第1の余弦波信号のレベルの変動に基づいて前記回転体の状態が前記第1状態から前記第4状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、前記第2の正弦波信号および前記第2の余弦波信号に基づいて検出される前記回転体の状態が前記第5状態から前記第8状態のうちの所定の状態であるか否かによって、前記磁気抵抗素子が正常であるのか異常であるのかを判断するとともに、前記第2の正弦波信号のレベルの変動および前記第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて前記回転体の状態が前記第5状態から前記第8状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、前記第1の正弦波信号および前記第1の余弦波信号に基づいて検出される前記回転体の状態が前記第1状態から前記第4状態のうちの所定の状態であるか否かによって、前記ホール素子が正常であるのか異常であるのかを判断することを特徴とするエンコーダ。
  2. 前記回転角度検出部は、前記第1の正弦波信号のレベルの変動および前記第1の余弦波信号のレベルの変動に基づいて前記回転体の状態が前記第1状態から前記第2状態に変わったことを検出したとき、および/または、前記回転体の状態が前記第3状態から前記第4状態に変わったことを検出したときに、前記第2の正弦波信号および前記第2の余弦波信号に基づいて検出される前記回転体の状態が前記第6状態または前記第7状態であれば、前記磁気抵抗素子は正常であると判断し、前記回転体の状態が前記第5状態または前記第8状態であれば、前記磁気抵抗素子は異常であると判断することを特徴とする請求項記載のエンコーダ。
  3. 前記回転角度検出部は、前記第2の正弦波信号のレベルの変動および前記第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて前記回転体の状態が前記第5状態から前記第6状態に変わったことを検出したときに、前記第1の正弦波信号および前記第1の余弦波信号に基づいて検出される前記回転体の状態が前記第1状態または前記第3状態であれば、前記ホール素子は正常であると判断し、前記回転体の状態が前記第2状態または前記第4状態であれば、前記ホール素子は異常であると判断すること、および/または、前記第2の正弦波信号のレベルの変動および前記第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて前記回転体の状態が前記第7状態から前記第8状態に変わったことを検出したときに、前記第1の正弦波信号および前記第1の余弦波信号に基づいて検出される前記回転体の状態が前記第2状態または前記第4状態であれば、前記ホール素子は正常であると判断し、前記回転体の状態が前記第1状態または前記第3状態であれば、前記ホール素子は異常であると判断することを特徴とする請求項または記載のエンコーダ。
  4. 前記回転体は、産業用ロボットのアームを上下動させる昇降用モータのロータであり、
    前記回転角度検出部は、前記第1センサまたは前記第2センサの異常を検出すると、前記昇降用モータを駆動および制御するモータ駆動装置に前記第1センサまたは前記第2センサが異常であることを伝えることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のエンコーダ。
  5. 回転体の回転角度を検出するための第1センサおよび第2センサと、前記回転体に固定される検出用磁石とを有し、前記第1センサは、前記回転体の回転の軸方向から見たときに、前記回転体の回転中心に対して互いに90°ずれた位置に配置される2個のホール素子であり、前記第2センサは、前記軸方向から見たときに、前記回転中心とその中心とが略一致するように配置される磁気抵抗素子であり、前記検出用磁石の、前記ホール素子および前記磁気抵抗素子の対向面には、前記回転体の周方向においてN極とS極とが1極ずつ着磁されているエンコーダにおいて前記第1センサおよび前記第2センサの異常を検出するエンコーダの異常検出方法であって、
    前記第1センサからの出力信号である第1出力信号のレベルは、前記回転体の回転角度に応じて周期的に変動し、
    前記第2センサからの出力信号である第2出力信号のレベルは、前記回転体の回転角度に応じて周期的に変動するとともに、前記第1出力信号の周期と異なる周期で変動し、
    2個の前記ホール素子は、前記第1出力信号として、前記回転体の1回転を1周期とする第1の正弦波信号および第1の余弦波信号を出力し、
    前記磁気抵抗素子は、前記第2出力信号として、前記第1の正弦波信号および前記第1の余弦波信号の半分の周期を有する第2の正弦波信号および第2の余弦波信号を出力し、
    1周期分の前記第1の正弦波信号のレベルと前記第1の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて特定される前記回転体の1回転内の4つの状態を第1状態、第2状態、第3状態および第4状態とし、
    1周期分の前記第2の正弦波信号のレベルと前記第2の余弦波信号のレベルとの組合せに基づいて特定される前記回転体の半回転内の4つの状態を第5状態、第6状態、第7状態、第8状態とすると、
    前記回転体が一方向へ回転しているときには、前記回転体の状態は、前記第1状態、前記第2状態、前記第3状態および前記第4状態の順番に変わっていくとともに、前記回転体が1回転すると前記第4状態から前記第1状態に戻り、
    前記回転体が一方向へ回転しているときには、前記回転体の状態は、前記第5状態、前記第6状態、前記第7状態および前記第8状態の順番に変わっていくとともに、前記回転体が半回転すると前記第8状態から前記第5状態に戻り、
    前記第1の正弦波信号のレベルの変動および前記第1の余弦波信号のレベルの変動に基づいて前記回転体の状態が前記第1状態から前記第4状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、前記第2の正弦波信号および前記第2の余弦波信号に基づいて検出される前記回転体の状態が前記第5状態から前記第8状態のうちの所定の状態であるか否かによって、前記磁気抵抗素子が正常であるのか異常であるのかを判断するとともに、前記第2の正弦波信号のレベルの変動および前記第2の余弦波信号のレベルの変動に基づいて前記回転体の状態が前記第5状態から前記第8状態のうちのある状態から次の状態へ変わったことを検出したときに、前記第1の正弦波信号および前記第1の余弦波信号に基づいて検出される前記回転体の状態が前記第1状態から前記第4状態のうちの所定の状態であるか否かによって、前記ホール素子が正常であるのか異常であるのかを判断することを特徴とするエンコーダの異常検出方法。
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