JP2013205144A - エンコーダ装置および位置データの生成方法 - Google Patents

エンコーダ装置および位置データの生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エンコーダが出力する位置データに異常が生じた場合等に推定される位置データと正しい位置データとの差異を抑制することが可能なエンコーダ装置を提供する。
【解決手段】エンコーダ装置は、エンコーダと、エンコーダが出力する処理前位置データを処理して処理後位置データを生成する位置データ処理部4とを備えている。位置データ処理部4は、所定のサンプリング周期ごとに取得される処理前位置データのうちの、今回、取得された処理前位置データと、サンプリング周期において、前回、生成された処理後位置データとの差分値である処理前後1階差分値データを算出するとともに、処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えていると、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値を、今回の処理前後1階差分値データと推定し、平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転体の回転角度等を検出するためのエンコーダ装置に関する。また、本発明は、回転体の回転角度等を検出するためのエンコーダ装置における位置データの生成方法に関する。
従来、モータの回転角度を検出するためのエンコーダと、エンコーダで検出された位置データに基づいてモータを制御するACサーボドライバとが広く利用されている。エンコーダで検出された位置データは、エンコーダからACサーボドライバへ送られる際の電磁ノイズ等の影響で、ビット誤りが生じて、誤った位置データとなることがある。ACサーボドライバへ送られる位置データが誤った位置データであると、回転中のモータの挙動が不安定になり、モータの回転ムラや振動が発生するおそれがある。
そこで、従来、エンコーダからACサーボドライバへ送られる際の電磁ノイズ等の影響で、エンコーダで検出された位置データが誤った位置データになったことを検出して(すなわち、位置データの異常を検出して)、正しい位置データを推定することが可能となる検出位置データのビット誤り検出・推定方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のビット誤り検出・推定方法では、使用時におけるモータの最大回転数とエンコーダ分解能Nとからサンプリング周期hの間の最大位置変化量を算出するとともに、今回のサンプリング時の位置データpos#bと前回のサンプリング時の位置データpos#aとの変化量(差分)の絶対値であるpos#s1と、エンコーダの分解能Nとpos#s1との変化量の絶対値であるpos#s2とを算出している。そして、pos#s1およびpos#s2がサンプリング周期h間の最大位置変化量を超えている場合には、pos#bの中に大きなビット誤りがあると判定している。すなわち、pos#s1およびpos#s2がサンプリング周期h間の最大位置変化量を超えているか否かを判定することで、エンコーダからACサーボドライバへ送られる際の電磁ノイズ等の影響で、位置データに異常が生じたことを検出している。
また、このビット誤り検出・推定方法では、位置データに異常が生じたことが検出されると、前回のサンプリング時の位置データpos#aと、前回のサンプリング周期h間の速度Vbと、サンプリング周期hとを用いた下記の式に基づいて、正しい位置データpos#bsを推定している。
pos#bs=pos#a+Vb×h
また、ACサーボドライバは、推定された位置データpos#bsに基づいてモータを制御している。
特開2004−37246号公報
特許文献1に記載のビット誤り検出・推定方法のように、位置データに異常が生じたことが検出されたときに、位置データを推定し、推定した位置データに基づいてモータを制御することで、モータを滑らかに回転させることが可能になる。しかしながら、推定された位置データが実際にエンコーダで検出された位置データから大きくかけ離れてしまうと、その後、正常な位置データがエンコーダからACサーボドライバへ送られたときに、モータの制御に使用される位置データが急激に変動して、モータを滑らかに回転させることが困難になるおそれがある。
そこで、本発明の課題は、エンコーダが出力する位置データに異常が生じた場合等に推定される位置データと正しい位置データとの差異を抑制することが可能なエンコーダ装置を提供することにある。また、本発明の課題は、エンコーダが出力する位置データに異常が生じた場合等に推定される位置データと正しい位置データとの差異を抑制することが可能となる位置データの生成方法を提案することにある。
上記の課題を解決するため、本発明のエンコーダ装置は、エンコーダと、エンコーダが出力する処理前位置データを処理して処理後位置データを生成する位置データ処理部とを備え、位置データ処理部は、所定のサンプリング周期ごとに取得される処理前位置データのうちの、今回、取得された処理前位置データと、サンプリング周期において、前回、生成された処理後位置データとの差分値である処理前後1階差分値データを算出するとともに、処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えていると、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値を、今回の処理前後1階差分値データと推定し、この平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成することを特徴とする。
今回算出された処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えている場合(すなわち、今回算出された処理前後1階差分値データが想定した値よりも大きくなっている場合)には、今回取得された処理前位置データが異常であることが想定されるとともに、前回生成された処理後位置データが推定値であり、この推定された処理後位置データが正常な処理前位置データに対して大きくかけ離れた値となっていることが想定される。推定された前回のサンプリング時の処理後位置データが正常な処理前位置データに対して大きくかけ離れた値となっている場合に、推定された前回のサンプリング時の処理後位置データに基づいて算出される今回の処理前後1階差分値データに基づいて、今回の処理後位置データが生成されると、生成された今回の処理後位置データが正しい処理後位置データからさらに大きくかけ離れた値になるおそれがある。
本発明のエンコーダ装置では、今回算出された処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えている場合に、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値を、今回の処理前後1階差分値データと推定し、この平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成している。そのため、本発明では、推定された今回の処理後位置データが正しい処理後位置データからさらに大きくかけ離れるのを防止することが可能になる。すなわち、本発明では、推定された処理後位置データと正しい処理後位置データとの差異を抑制することが可能になる。したがって、推定された処理後位置データを正常な処理前位置データに追従させることが可能になり、推定された処理後位置データが正常な処理前位置データに対して大きくずれるのを抑制することが可能になる。その結果、たとえば、エンコーダによってモータの回転角度が検出される場合には、モータの挙動を安定させることが可能になる。
本発明において、位置データ処理部は、たとえば、処理前後1階差分値データが基準値以内であると、サンプリング周期において、今回、算出された処理前後1階差分値データを用いて、今回の処理後位置データを生成する。
また、本発明において、位置データ処理部は、たとえば、処理前後1階差分値データが基準値を超えていると、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値と、前回までに算出された処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の処理後位置データを生成し、処理前後1階差分値データが基準値以内であると、サンプリング周期において、今回、算出された処理前後1階差分値データと、前回までに算出された処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の処理後位置データを生成する。
本発明において、位置データ処理部は、サンプリング周期ごとに取得される処理前位置データの差分値である処理前1階差分値データを算出し、サンプリング周期ごとに処理前1階差分値データの差分値である2階差分値データを算出し、処理前1階差分値データが所定の第1基準範囲内にあり、かつ、2階差分値データが所定の第2基準範囲内にあるときに、処理前位置データは正常であると判定し、処理前1階差分値データが第1基準範囲から外れているとき、および/または、2階差分値データが第2基準範囲から外れているときに、処理前位置データが異常であると判定することが好ましい。
このように構成すると、処理前位置データの差分値である処理前1階差分値データに加え、処理前1階差分値データの差分値である2階差分値データを用いて、処理前位置データの異常を検出しているため、処理前1階差分値データのみを用いて処理前位置データの異常を検出する場合と比較して、処理前位置データの異常検出の精度を高めることが可能になる。
本発明において、位置データ処理部は、処理前位置データが正常であると判定すると、サンプリング周期において、今回、算出された処理前後1階差分値データを用いて、今回の処理後位置データを生成し、処理前位置データが異常であると判定すると、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値を、今回の処理前後1階差分値データと推定し、この平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成することが好ましい。
このように構成すると、処理前位置データが正常であれば、今回、取得された処理前位置データに基づいて、今回の処理後位置データが生成されるため、たとえば、エンコーダによってモータの回転角度が検出される場合には、モータの回転特性に悪影響が及ぶのを防止することが可能になる。また、このように構成すると、処理前位置データが異常であれば、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値に基づいて、今回の処理後位置データが生成されるため、たとえば、エンコーダによってモータの回転角度が検出される場合には、異常な処理前位置データに基づいて生成される処理後位置データに起因してモータの挙動が不安定になるといった現象(具体的には、モータの振れや振動等)の発生を防止することが可能になる。
本発明において、位置データ処理部は、たとえば、処理前位置データが正常であると判定すると、サンプリング周期において、今回、算出された処理前後1階差分値データと、前回までに算出された処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の処理後位置データを生成し、処理前位置データが異常であると判定すると、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値と、前回までに算出された処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の処理後位置データを生成する。
また、上記の課題を解決するため、本発明の位置データの生成方法は、エンコーダと、エンコーダが出力する処理前位置データを処理して処理後位置データを生成する位置データ処理部とを備えるエンコーダ装置における位置データの生成方法であって、所定のサンプリング周期ごとに取得される処理前位置データのうちの、今回、取得された処理前位置データと、サンプリング周期において、前回、生成された処理後位置データとの差分値である処理前後1階差分値データを算出する1階差分値算出ステップと、処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えている場合に、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値を、今回の処理前後1階差分値データと推定し、この平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成する処理後位置データ生成ステップとを備えることを特徴とする。
本発明の位置データの生成方法では、処理後位置データ生成ステップにおいて、今回算出された処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えている場合に、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値を、今回の処理前後1階差分値データと推定し、この平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成している。そのため、本発明では、推定された今回の処理後位置データが正しい処理後位置データからさらに大きくかけ離れるのを防止することが可能になる。すなわち、本発明では、推定された処理後位置データと正しい処理後位置データとの差異を抑制することが可能になる。したがって、推定された処理後位置データを正常な処理前位置データに追従させることが可能になり、推定された処理後位置データが正常な処理前位置データに対して大きくずれるのを抑制することが可能になる。その結果、たとえば、エンコーダによってモータの回転角度が検出される場合には、モータの挙動を安定させることが可能になる。
本発明において、処理後位置データ生成ステップでは、たとえば、処理前後1階差分値データが基準値以内である場合に、サンプリング周期において、今回、算出された処理前後1階差分値を用いて、今回の処理後位置データを生成する。
以上のように、本発明のエンコーダ装置では、エンコーダが出力する位置データに異常が生じた場合等に推定される位置データと正しい位置データとの差異を抑制することが可能になる。また、本発明の位置データの生成方法によれば、エンコーダが出力する位置データに異常が生じた場合等に推定される位置データと正しい位置データとの差異を抑制することが可能になる。
本発明の実施の形態にかかるエンコーダ装置の概略構成を説明するためのブロック図である。 図1に示すエンコーダの概略構成を説明するための図である。 図1に示す位置データ処理部の概略構成を説明するためのブロック図である。 図3に示す位置データ処理部における処理前位置データの異常検出方法を説明するためのフローチャートである。 図3に示す位置データ処理部における処理後位置データの生成方法を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(エンコーダ装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるエンコーダ装置1の概略構成を説明するためのブロック図である。図2は、図1に示すエンコーダ3の概略構成を説明するための図である。図3は、図1に示す位置データ処理部4の概略構成を説明するためのブロック図である。
本形態のエンコーダ装置1は、回転体の回転角度(回転位置)を検出するための装置であり、具体的には、たとえば、サーボモータ2のロータの回転角度を検出するための装置である。このエンコーダ装置1は、図1に示すように、エンコーダ3と、位置データ処理部4とを備えている。位置データ処理部4は、エンコーダ3の出力側に接続されている。位置データ処理部4の出力側は、サーボモータ2を駆動制御するモータ制御部(モータドライバ)5に接続されている。
エンコーダ3は、アブソリュートエンコーダ(絶対値エンコーダ)である。また、本形態のエンコーダ3は、磁気式のロータリーエンコーダであり、図2に示すように、サーボモータ2のロータを構成する回転軸7等に固定されるセンサ磁石8と、センサ磁石8に対向配置される磁気抵抗素子9および2個のホール素子10とを備えている。
センサ磁石8は、円板状に形成された永久磁石である。センサ磁石8の、磁気抵抗素子9およびホール素子10との対向面には、その周方向において、N極とS極とが1極ずつ形成されている。磁気抵抗素子9は、回転軸7の軸方向から見たときにセンサ磁石8の中心と磁気抵抗素子9の中心とが略一致するように配置されている。磁気抵抗素子9には、互いに略直交する方向に配置される磁気抵抗パターンが形成されている。2個のホール素子10は、回転軸7の軸方向から見たときに、センサ磁石8の中心に対して互いに90°ずれた位置に配置されている。
エンコーダ3は、磁気抵抗素子9での検出結果に基づいて、回転体(ロータ)の1回転(360°)の範囲内の回転角度を示す位置データ(1回転データ)を生成して、この位置データを位置データ処理部4に向かって出力する。また、エンコーダ3は、ホール素子10での検出結果に基づいて、所定の原点位置から回転体が何回転しているのかを示す多回転データを生成して、この多回転データを位置データ処理部4に向かって出力する。さらに、エンコーダ3は、エンコーダ3のエラー状態を示すエラー状態データを位置データ処理部4に向かって出力する。たとえば、エンコーダ3から出力されるべき位置データ等が出力されないときに、エンコーダ3は、エラー状態データを出力する。また、エンコーダ3は、位置データ処理部4と一定のサンプリング周期で通信を行う。すなわち、位置データ処理部4は、一定のサンプリング周期で、位置データや多回転データ等を取得する。
位置データ処理部4は、マイクロプロセッサ(MPU)である。この位置データ処理部4は、エンコーダ3が出力する処理前の位置データ(1回転データ)に所定の処理を行って処理後の位置データ(機械角)を生成する。すなわち、位置データ処理部4は、エンコーダ3が出力する処理前位置データを処理して処理後位置データを生成する。この位置データ処理部4は、図3に示すように、処理前位置データが入力されるスケーリング部15を備えている。スケーリング部15は、処理前位置データをスケーリングする。
スケーリング部15の出力側には、一定のサンプリング周期ごとに取得されるスケーリング後の処理前位置データの差分値である処理前1階差分値データを算出する1階差分値算出部16が接続されている。1階差分値算出部16は、サンプリング周期において、今回取得された処理前位置データと、前回取得された処理前位置データとの差分(すなわち、今回のサンプリング時の処理前位置データと、前回のサンプリング時の処理前位置データとの差分)を取る後退差分によって処理前1階差分値データを算出する。すなわち、1階差分値算出部16は、処理前1階差分値データを一定のサンプリング周期で算出する。処理前1階差分値データは、今回のサンプリング時の回転体の回転速度に相当するデータである。1階差分値算出部16の出力側には、処理前1階差分値データを値域変換する値域変換部17が接続されている。
値域変換部17の出力側には、処理前1階差分値データが所定の基準範囲(第1基準範囲)内にあるか否かを評価するためのリミッタ部18が接続されている。リミッタ部18の出力側には、論理和回路19が接続されている。リミッタ部18は、処理前1階差分値データが第1基準範囲から外れている場合に、論理和回路19へ信号を出力し、処理前1階差分値データが第1基準範囲内である場合には、論理和回路19へ信号を出力しない。第1基準範囲の上限値は、サーボモータ2の最高回転速度(最高回転数)よりも高い値であり、経験的に設定される値である。また、第1基準範囲の上限値および下限値は、通常のサーボモータ2の回転時には生じえない値である。
また、値域変換部17の出力側には、サンプリング周期ごとに処理前1階差分値データの差分値である2階差分値データを算出する2階差分値算出部20が接続されている。2階差分値算出部20は、サンプリング周期において、今回算出された処理前1階差分値データと、前回算出された処理前1階差分値データとの差分(すなわち、今回のサンプリング時の処理前1階差分値データと、前回のサンプリング時の処理前1階差分値データとの差分)を取る後退差分によって2階差分値データを算出する。すなわち、2階差分値算出部20は、2階差分値データを一定のサンプリング周期で算出する。2階差分値データは、今回のサンプリング時の回転体の加速度に相当するデータである。
2階差分値算出部20の出力側には、2階差分値データが所定の基準範囲(第2基準範囲)内にあるか否かを評価するためのリミッタ部21が接続されている。リミッタ部21の出力側には、論理和回路19が接続されている。リミッタ部21は、2階差分値データが第2基準範囲から外れている場合に、論理和回路19へ信号を出力し、2階差分値データが第2基準範囲内である場合には、論理和回路19へ信号を出力しない。第2基準範囲の上限値は、サーボモータ2の最大加速度よりも高い値であり、経験的に設定される値である。また、第2基準範囲の上限値および下限値は、通常のサーボモータ2の回転時には生じえない値である。
論理和回路19の出力側には、論理和回路22が接続されている。論理和回路19は、リミッタ部18およびリミッタ部21の少なくともいずれか一方から信号が入力されると、論理和回路22に向かって信号を出力する。
また、スケーリング部15の出力側には、サンプリング周期において、今回取得されたスケーリング後の処理前位置データと、前回生成された処理後位置データとの差分値(すなわち、今回のサンプリング時の処理前位置データと、前回のサンプリング時に生成された処理後位置データとの差分値)である処理前後1階差分値データを算出する1階差分値算出部25が接続されている。1階差分値算出部25は、処理前後1階差分値データを一定のサンプリング周期で算出する。1階差分値算出部25の出力側には、処理前後1階差分値データを値域変換する値域変換部26が接続されている。
値域変換部26の出力側には、値域変換後の処理前後1階差分値データが所定の基準値(第3基準値)を超えているか否かを評価するためのリミッタ部27が接続されている。また、値域変換部26の出力側には、データ切替部28が接続されている。
リミッタ部27の出力側には、論理和回路22が接続されている。リミッタ部27は、処理前後1階差分値データが第3基準値を超えている場合に、論理和回路22へ信号を出力し、処理前後1階差分値データが第3基準値以内である場合には、論理和回路22へ信号を出力しない。第3基準値は、サーボモータ2の最高回転速度(最高回転数)よりも高い値であり、経験的に設定される値である。また、第3基準値は、通常のサーボモータ2の回転時には生じえない値である。なお、本形態の第3基準値は、第1基準範囲の上限値と同じ値であるが、第3基準値は、第1基準範囲の上限値と異なっていても良い。
また、リミッタ部27の出力側には、データ切替部28およびローパスフィルタ29が接続されている。リミッタ部27は、処理前後1階差分値データが第3基準値を超えている場合に、第3基準値のデータを処理前後1階差分値データとして、データ切替部28およびローパスフィルタ29へ出力する。すなわち、リミッタ部27は、飽和処理を行って、飽和処理後の処理前後1階差分値データをデータ切替部28およびローパスフィルタ29へ出力する。また、リミッタ部27は、処理前後1階差分値データが第3基準値以内である場合には、データ切替部28およびローパスフィルタ29へ処理前後1階差分値データを出力しない。ローパスフィルタ29の出力側には、データ切替部28が接続されている。ローパスフィルタ29は、リミッタ部27から出力された飽和処理後の処理前後1階差分値データから高周波成分を除去し、高周波成分除去後の処理前後1階差分値データを出力する。
データ切替部28の出力側には、データ切替部30が接続されている。データ切替部28は、値域変換部26から出力される処理前後1階差分値データ、リミッタ部27から出力される処理前後1階差分値データ、および、ローパスフィルタ29から出力される処理前後1階差分値データの中からいずれかの処理前後1階差分値データを、所定の条件に応じて選択して、データ切替部30へ出力する。
論理和回路22の出力側には、論理和回路31が接続されている。論理和回路22は、論理和回路19およびリミッタ部27の少なくともいずれか一方から信号が入力されると、論理和回路31に向かって信号を出力する。また、論理和回路19およびリミッタ部27の少なくともいずれか一方から論理和回路22に信号が入力されると、データ異常信号が位置データ処理部4から出力される。
論理和回路31には、エンコーダ3が出力するエラー状態データが入力可能となっている。論理和回路31は、論理和回路22からの信号およびエンコーダ3からのエラー状態データの少なくともいずれか一方が入力されると、データ切替部30に向かって信号を出力する。
データ切替部30は、論理和回路31から信号が入力されると、前回のサンプリング時までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値(すなわち、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値)を今回の処理前後1階差分値データと推定し、この平均値を今回の処理前後1階差分値データとして出力する。すなわち、本形態では、処理前1階差分値データが第1基準範囲から外れている状況、2階差分値データが第2基準範囲から外れている状況、処理前後1階差分値データが第3基準値を超えている状況、および、エンコーダ3からエラー状態データが出力された状況の少なくともいずれか1つの状況が発生している場合に、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値がデータ切替部30から出力される今回の処理前後1階差分値データとなる。
また、データ切替部30は、論理和回路31から信号が入力されない場合には、データ切替部28から出力された処理前後1階差分値データを今回の処理前後1階差分値データとして出力する。ここで、処理前後1階差分値データが第3基準値以内である場合には、論理和回路31からデータ切替部30に信号は入力されない。また、リミッタ部27は、処理前後1階差分値データが第3基準値以内である場合には、データ切替部28およびローパスフィルタ29へ飽和処理後の処理前後1階差分値データを出力しない。そのため、論理和回路31からデータ切替部30に信号が入力されない場合には、データ切替部30は、値域変換部26から出力される処理前後1階差分値データを今回の処理前後1階差分値データとして出力する。すなわち、本形態では、論理和回路31からデータ切替部30に信号が入力されない場合、今回のサンプリング時に算出された処理前後1階差分値データがデータ切替部30から出力される今回の処理前後1階差分値データとなる。
データ切替部30から出力される今回の処理前後1階差分値データは、位置データ処理部4から機械角差分値データとして出力される。
データ切替部30の出力側には、累積加算部35が接続されている。累積加算部35は、データ切替部30から出力された今回の処理前後1階差分値データと、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階値差分値データとの総和を算出して総和値のデータを出力する。この総和値のデータは、位置データ処理部4から機械角積算値データとして出力される。
また、データ切替部30の出力側には、累積加算部36が接続されている。累積加算部36の出力側には、値域変換部37が接続されている。累積加算部36は、データ切替部30から出力された今回の処理前後1階差分値データと、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階値差分値データとの総和を算出し、値域変換部37は、この総和を値域変換する。値域変換部37から出力されるデータは、位置データ処理部4によって生成される処理後位置データである。この処理後位置データは、位置データ処理部4から機械角データとして出力される。値域変換部37の出力側には、1階差分値算出部25が接続されており、値域変換部37で生成された処理後位置データは、1階差分値算出部25に入力される。
また、データ切替部30の出力側には、処理前後1階差分値データの移動平均値を算出する移動平均値算出部38が接続されている。本形態の移動平均値算出部38は、単純移動平均によって、処理前後1階差分値データの移動平均値を算出する。移動平均値算出部38で算出された移動平均値は、データ切替部30に入力される。論理和回路31からデータ切替部30へ信号が入力されると、前回のサンプリング時に移動平均値算出部38で算出された移動平均値がデータ切替部30から今回の処理前後1階差分値データとして出力される。
値域変換部37の出力側および移動平均値算出部38の出力側には、機械角を電気角へ変換する電気角変換部39が接続されている。電気角変換部39は、正規化された電気角データおよび電気角データを生成して出力する。電気角変換部39で生成されたこれらのデータは、位置データ処理部4から出力される。
(処理前位置データの異常検出方法)
図4は、図3に示す位置データ処理部4における処理前位置データの異常検出方法を説明するためのフローチャートである。
位置データ処理部4に入力される処理前位置データは、エンコーダ3から位置データ処理部4へ送られる際の電磁ノイズ等の影響で、ビット誤りが生じて、誤った処理前位置データとなることがある。すなわち、エンコーダ3から位置データ処理部4へ送られる際の電磁ノイズ等の影響で、位置データ処理部4に入力される処理前位置データに異常が生じることがある。また、本形態のエンコーダ3は、磁気式のエンコーダであるため、電磁ノイズの影響を受けやすく、ノイズが重畳した誤った処理前位置データがエンコーダ3から出力されることがある。すなわち、エンコーダ3の内部で、位置データ処理部4に入力される処理前位置データに異常が生じることもある。
本形態の位置データ処理部4では、以下のように、位置データ処理部4に入力される処理前位置データの異常を検出している。すなわち、一定のサンプリング周期で、位置データ処理部4が処理前位置データを取得すると、1階差分値算出部16は、処理前1階差分値データを算出し(ステップS1)、2階差分値算出部20は、2階差分値データを算出する(ステップS2)。その後、位置データ処理部4は、リミッタ部18を用いて、処理前1階差分値データが第1基準範囲内にあるか否かを評価し(ステップS3)、リミッタ部21を用いて、2階差分値データが第2基準範囲内にあるか否かを評価する(ステップS4)。
処理前1階差分値データが第1基準範囲内にあり、かつ、2階差分値データが第2基準範囲内にある場合(ステップS3において“Yes”であり、かつ、ステップS4において“Yes”である場合)には、想定内の処理前位置データが今回のサンプリング時に取得されていると推定されるため、位置データ処理部4は、今回のサンプリング時の処理前位置データは正常であると判定する(ステップS5)。
一方、処理前1階差分値データが第1基準範囲から外れている場合(ステップS3で“No”である場合)、または、2階差分値データが第2基準範囲から外れている場合(ステップS4で“No”である場合)には、想定外の処理前位置データが今回のサンプリング時に取得されていると推定されるため、位置データ処理部4は、今回のサンプリング時の処理前位置データは異常であると判定する(ステップS6)。すなわち、位置データ処理部4は、処理前1階差分値データが第1基準範囲から外れているとき、または、2階差分値データが第2基準範囲から外れているときに、今回のサンプリング時の処理前位置データが異常であることを検出する。
(処理後位置データの生成方法)
図5は、図3に示す位置データ処理部4における処理後位置データの生成方法を説明するためのフローチャートである。
位置データ処理部4では、以下のように、処理後位置データを生成している。すなわち、一定のサンプリング周期で、位置データ処理部4が処理前位置データを取得すると、1階差分値算出部25は、処理前後1階差分値データを算出する(ステップS11)。その後、位置データ処理部4は、リミッタ部27を用いて、処理前後1階差分値データが第3基準値以内であるか否かを評価する(ステップS12)。
処理前後1階差分値データが第3基準値以内である場合(ステップS12で“Yes”である場合)には、位置データ処理部4は、上述の処理前位置データの異常検出処理で、今回のサンプリング時の処理前位置データが正常であると判定されたか否かを判定する(ステップS13)。処理前後1階差分値データが第3基準値以内であり、かつ、今回のサンプリング時の処理前位置データが正常であると判定される場合(ステップS13で“Yes”である場合)には、論理和回路31からデータ切替部30に信号が入力されないため、今回のサンプリング時に算出された処理前後1階差分値データが今回の処理前後1階差分値データとして、データ切替部30から出力される(ステップS14)。
一方、処理前後1階差分値データが第3基準値を超える場合(ステップS12で“No”である場合)、あるいは、今回のサンプリング時の処理前位置データが異常であると判定される場合(ステップS13で“No”である場合)には、論理和回路31からデータ切替部30に信号が入力されるため、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値が今回の処理前後1階差分値データと推定され、この平均値が今回の処理前後1階差分値データとして、データ切替部30から出力される(ステップS15)。
その後、累積加算部36および値域変換部37は、累積加算等を行って、処理後位置データを生成する(ステップS16)。ステップS16では、今回のサンプリング時に算出された処理前後1階差分値データが今回の処理前後1階差分値データとしてデータ切替部30から出力される場合には、累積加算部36および値域変換部37は、今回のサンプリング時に算出された処理前後1階差分値データを用いて、今回の処理後位置データを生成する。具体的には、累積加算部36および値域変換部37は、今回のサンプリング時に算出された処理前後1階差分値データと、前回までに算出された処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の処理後位置データを生成する。この場合には、位置データ処理部4は、今回のサンプリング時にエンコーダ3から入力された実際の処理前位置データに基づく処理前後1階値差分値データに基づいて算出された処理後位置データをモータ制御部5へ出力し、モータ制御部5は、この処理後位置データに基づいてサーボモータ2を制御する。
また、ステップS16では、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値が今回の処理前後1階差分値データとして、データ切替部30から出力される場合には、累積加算部36および値域変換部37は、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成する。具体的には、累積加算部36および値域変換部37は、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値と、前回までに算出された処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の処理後位置データを生成する。この場合には、位置データ処理部4は、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値(すなわち、処理前後1階値差分値データの推定値)に基づいて算出された処理後位置データをモータ制御部5へ出力し、モータ制御部5は、この処理後位置データに基づいてサーボモータ2を制御する。
本形態のステップS11は、所定のサンプリング周期ごとに取得される処理前位置データのうちの、今回、取得された処理前位置データと、サンプリング周期において、前回、生成された処理後位置データとの差分値である処理前後1階差分値データを算出する1階差分値算出ステップである。また、ステップS16は、処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えている場合に、サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の処理前後1階差分値データの平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成し、処理前後1階差分値データが基準値以内である場合に、サンプリング周期において、今回、算出された処理前後1階差分値を用いて、今回の処理後位置データを生成する処理後位置データ生成ステップである。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、1階差分値算出部25で算出された処理前後1階差分値データが第3基準値を超えていると、位置データ処理部4は、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値を用いて、処理後位置データを生成している。1階差分値算出部25で算出された処理前後1階差分値データが第3基準値を超えている場合には、今回のサンプリング時に取得された処理前位置データが異常であることが想定されるとともに、前回生成された処理後位置データが推定値であり、この推定された処理後位置データが正常な処理前位置データに対して大きくかけ離れた値となっていることが想定される。推定された前回のサンプリング時の処理後位置データが正常な処理前位置データに対して大きくかけ離れた値となっている場合に、推定された前回のサンプリング時の処理後位置データに基づいて算出される今回の処理前後1階差分値データに基づいて、今回の処理後位置データが生成されると、生成された今回の処理後位置データが正しい処理後位置データからさらに大きくかけ離れた値になるおそれがある。
しかしながら、本形態では、1階差分値算出部25で算出された処理前後1階差分値データが第3基準値を超えている場合に、位置データ処理部4が、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値を用いて、処理後位置データを生成しているため、推定された今回の処理後位置データが正しい処理後位置データからさらに大きくかけ離れるのを防止することが可能になる。すなわち、本形態では、推定された今回の処理後位置データと正しい処理後位置データとの差異を抑制することが可能になる。したがって、推定された処理後位置データを正常な処理前位置データに追従させることが可能になり、推定された処理後位置データが正常な処理前位置データに対して大きくずれるのを抑制することが可能になる。その結果、本形態では、処理後位置データに基づいて制御されるサーボモータ2の挙動を安定させることが可能になる。
本形態では、位置データ処理部4は、処理前1階差分値データと2階差分値データとを算出し、処理前1階差分値データが第1基準範囲から外れているとき、または、2階差分値データが第2基準範囲から外れているときに、処理前位置データが異常であると判定しており、処理前位置データの差分値である処理前1階差分値データに加え、処理前1階差分値データの差分値である2階差分値データを用いて、処理前位置データの異常を検出している。すなわち、本形態では、処理前位置データに基づいて算出される回転体の回転速度に急激な変化がある場合だけでなく、処理前位置データに基づいて算出される回転体の加速度に急激な変化がある場合にも、処理前位置データの異常を検出している。そのため、本形態では、処理前1階差分値データのみを用いて処理前位置データの異常を検出する場合と比較して、処理前位置データの異常検出の精度を高めることが可能になる。
本形態では、位置データ処理部4は、今回のサンプリング時の処理前位置データが正常であると判定すると、今回のサンプリング時に算出された処理前後1階差分値データを用いて、今回の処理後位置データを生成している。そのため、本形態では、正常な処理前位置データに基づいて生成された処理後位置データによってサーボモータ2を制御することが可能になり、サーボモータ2の回転特性に悪影響が及ぶのを防止することが可能になる。また、本形態では、位置データ処理部4は、今回のサンプリング時の処理前位置データが異常であると判定すると、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値を用いて、今回の処理後位置データを生成している。そのため、本形態では、異常な処理前位置データに基づいて生成される処理後位置データに起因してサーボモータ2の挙動が不安定になるといった現象の発生を防止することが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態では、位置データ処理部4は、処理前1階差分値データと2階差分値データとを用いて、処理前位置データの異常を検出している。この他にもたとえば、CRC(Cyclic Redundancy Check)コード等のチェックコードを用いて、処理前位置データの異常を検出しても良い。
上述した形態では、処理後位置データを生成する際に、ステップS13で、今回のサンプリング時の処理前位置データが正常であると判定されたか否かを判定している。この他にもたとえば、処理後位置データを生成する際に、ステップS13を省略しても良い。すなわち、ステップS12で“Yes”の場合に、ステップS14へ進んでも良い。今回のサンプリング時の処理前位置データが異常である場合には、1階差分値算出部25で算出された処理前後1階差分値データが第3基準値を超えている可能性が高くなるため、ステップS13を省略しても、ステップS16で、前回のサンプリング時までに算出された処理前後1階差分値データの移動平均値を用いて、今回の処理後位置データが生成される可能性が高くなる。したがって、ステップS13を省略しても、異常な処理前位置データに基づいて生成される処理後位置データに起因してサーボモータ2の挙動が不安定になるといった現象の発生を防止することが可能になる。
上述した形態では、図4のフローチャートに示すように、位置データ処理部4は、処理前1階差分値データが第1基準範囲内にあるか否かを評価した後に、2階差分値データが第2基準範囲内にあるか否かを評価している。この他にもたとえば、位置データ処理部4は、2階差分値データが第2基準範囲内にあるか否かを評価した後に、処理前1階差分値データが第1基準範囲内にあるか否かを評価しても良いし、処理前1階差分値データが第1基準範囲内にあるか否かの評価と2階差分値データが第2基準範囲内にあるか否かの評価とを同時に行っても良い。
上述した形態では、位置データ処理部4は、処理前後1階差分値データが第3基準値以内であるか否かを評価した後に、今回のサンプリング時の処理前位置データが正常であると判定されたか否かを判定している。この他にもたとえば、位置データ処理部4は、今回のサンプリング時の処理前位置データが正常であると判定されたか否かを判定した後に、処理前後1階差分値データが第3基準値以内であるか否かを評価しても良いし、処理前後1階差分値データが第3基準値以内であるか否かの評価と、今回のサンプリング時の処理前位置データが正常であると判定されたか否かの判定とを同時に行っても良い。
上述した形態では、エンコーダ3は、アブソリュートエンコーダであるが、エンコーダ3は、インクリメンタルエンコーダであっても良い。また、上述した形態では、エンコーダ3は、磁気式のエンコーダであるが、エンコーダ3は、たとえば、発光素子および受光素子と、発光素子からの光を受光素子へ透過するスリットが形成されたスリット板とを備える光電式のエンコーダであっても良い。また、エンコーダ3は、磁気式または光電式以外の他の形式のエンコーダであっても良い。また、上述した形態では、エンコーダ3は、ロータリーエンコーダであるが、エンコーダ3は、リニアエンコーダであっても良い。
1 エンコーダ装置
3 エンコーダ
4 位置データ処理部
S11 1階差分値算出ステップ
S16 処理後位置データ生成ステップ

Claims (8)

  1. エンコーダと、前記エンコーダが出力する処理前位置データを処理して処理後位置データを生成する位置データ処理部とを備え、
    前記位置データ処理部は、
    所定のサンプリング周期ごとに取得される前記処理前位置データのうちの、今回、取得された前記処理前位置データと、前記サンプリング周期において、前回、生成された前記処理後位置データとの差分値である処理前後1階差分値データを算出するとともに、
    前記処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えていると、前記サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の前記処理前後1階差分値データの平均値を、今回の前記処理前後1階差分値データと推定し、前記平均値を用いて、今回の前記処理後位置データを生成することを特徴とするエンコーダ装置。
  2. 前記位置データ処理部は、前記処理前後1階差分値データが前記基準値以内であると、前記サンプリング周期において、今回、算出された前記処理前後1階差分値データを用いて、今回の前記処理後位置データを生成することを特徴とする請求項1記載のエンコーダ装置。
  3. 前記位置データ処理部は、
    前記処理前後1階差分値データが前記基準値を超えていると、前記サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の前記処理前後1階差分値データの平均値と、前回までに算出された前記処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の前記処理後位置データを生成し、
    前記処理前後1階差分値データが前記基準値以内であると、前記サンプリング周期において、今回、算出された前記処理前後1階差分値データと、前回までに算出された前記処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の前記処理後位置データを生成することを特徴とする請求項2記載のエンコーダ装置。
  4. 前記位置データ処理部は、
    前記サンプリング周期ごとに取得される前記処理前位置データの差分値である処理前1階差分値データを算出し、
    前記サンプリング周期ごとに前記処理前1階差分値データの差分値である2階差分値データを算出し、
    前記処理前1階差分値データが所定の第1基準範囲内にあり、かつ、前記2階差分値データが所定の第2基準範囲内にあるときに、前記処理前位置データは正常であると判定し、
    前記処理前1階差分値データが前記第1基準範囲から外れているとき、および/または、前記2階差分値データが前記第2基準範囲から外れているときに、前記処理前位置データが異常であると判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエンコーダ装置。
  5. 前記位置データ処理部は、
    前記処理前位置データが正常であると判定すると、前記サンプリング周期において、今回、算出された前記処理前後1階差分値データを用いて、今回の前記処理後位置データを生成し、
    前記処理前位置データが異常であると判定すると、前記サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の前記処理前後1階差分値データの平均値を、今回の前記処理前後1階差分値データと推定し、前記平均値を用いて、今回の前記処理後位置データを生成することを特徴とする請求項4記載のエンコーダ装置。
  6. 前記位置データ処理部は、
    前記処理前位置データが正常であると判定すると、前記サンプリング周期において、今回、算出された前記処理前後1階差分値データと、前回までに算出された前記処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の前記処理後位置データを生成し、
    前記処理前位置データが異常であると判定すると、前記サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の前記処理前後1階差分値データの平均値と、前回までに算出された前記処理前後1階値差分値データとの総和を算出して、今回の前記処理後位置データを生成することを特徴とする請求項5記載のエンコーダ装置。
  7. エンコーダと、前記エンコーダが出力する処理前位置データを処理して処理後位置データを生成する位置データ処理部とを備えるエンコーダ装置における位置データの生成方法であって、
    所定のサンプリング周期ごとに取得される前記処理前位置データのうちの、今回、取得された前記処理前位置データと、前記サンプリング周期において、前回、生成された前記処理後位置データとの差分値である処理前後1階差分値データを算出する1階差分値算出ステップと、
    前記処理前後1階差分値データが所定の基準値を超えている場合に、前記サンプリング周期において、前回までに算出された所定個数の前記処理前後1階差分値データの平均値を、今回の前記処理前後1階差分値データと推定し、前記平均値を用いて、今回の前記処理後位置データを生成する処理後位置データ生成ステップとを備えることを特徴とする位置データの生成方法。
  8. 前記処理後位置データ生成ステップでは、前記処理前後1階差分値データが前記基準値以内である場合に、前記サンプリング周期において、今回、算出された前記処理前後1階差分値を用いて、今回の前記処理後位置データを生成することを特徴とする請求項7記載の位置データの生成方法。
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