JP2015026252A - 異常検知装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の動作データから精度良く車両の異常を検知する異常検知装置等を提供する。
【解決手段】異常検知装置2は、学習データ学習処理として、学習データに対し、変数の分割(S3)、時系列の分割(S4)、第1の主成分分析(S5)、第1の独立成分分析(S6)、第1の再構成(S7)、第1の差分計算(S8)、第2の主成分分析(S9)、第2の独立成分分析(S10)、乖離度の計算(S16)、閾値の設定(S17)、異常候補の検出(S18)を行い、評価モデルを記憶する(S21)。そして、異常検知装置2は、異常データ検知処理として、学習データ学習処理と同様の処理を行い、異常検知を行う。
【選択図】図3
【解決手段】異常検知装置2は、学習データ学習処理として、学習データに対し、変数の分割(S3)、時系列の分割(S4)、第1の主成分分析(S5)、第1の独立成分分析(S6)、第1の再構成(S7)、第1の差分計算(S8)、第2の主成分分析(S9)、第2の独立成分分析(S10)、乖離度の計算(S16)、閾値の設定(S17)、異常候補の検出(S18)を行い、評価モデルを記憶する(S21)。そして、異常検知装置2は、異常データ検知処理として、学習データ学習処理と同様の処理を行い、異常検知を行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両の動作データから車両の異常を検知する異常検知装置等に関するものである。
近年、車載システムでは、複数のECU(「Electronic Control
Unit」の略)が、CAN(「Controller Area Network」の略)等の車載ネットワークに接続されており、大規模化、複雑化の傾向にある。
Unit」の略)が、CAN(「Controller Area Network」の略)等の車載ネットワークに接続されており、大規模化、複雑化の傾向にある。
システムの異常検知を行う技術の一例として、例えば、特許文献1には、鉄鋼製品の製造工程における操業条件を管理する操業条件管理装置が開示されている。この操業条件管理装置は、データベース読込部によって抽出された複数の操業条件の実績値を、相関係数が所定値以上である操業条件の実績値のグループと相関係数が所定値未満である操業条件の実績値のグループとにグループ分けするグループ化部と、グループ化部によって生成された各グループについて、主成分分析によって操業条件の実績値からT2統計量とQ統計量との少なくとも一方を算出する統計量演算部と、統計量演算部によって算出されたT2統計量とQ統計量との管理範囲を演算する管理範囲演算部と、管理範囲演算部によって演算されたT2統計量とQ統計量との管理範囲に基づいて監視対象の操業条件の実績値が正常状態であるか否かを判定する異常判定部とを備える。
また、例えば、特許文献2には、多変量統計管理手法を用いた品質管理における品質不良の原因解析方法が開示されている。この原因解析方法では、以下の工程が実行される。(1)プロセスデータを検索・収集し、主成分分析を利用して、残差変数と距離変数を計算する。(2)残差変数が許容範囲を外れていたときは、残差変数への各プロセス変数の寄与度を計算・比較して、寄与度の大きいプロセス変数を品質不良の原因の候補として抽出する。(3)距離変数が許容範囲を外れていたときは、距離変数への各スコア変数の寄与度を計算・比較して、寄与度の大きいスコア変数を品質不良の原因の候補として抽出する。(4)さらにこのとき、抽出されたスコア変数への各プロセス変数の寄与度を計算・比較し、抽出されたスコア変数寄与度の大きいプロセス変数を最終的な品質不良の原因の候補として抽出する。
また、例えば、特許文献3には、プラントや設備などの異常を早期に検知する異常検知方法が開示されている。この異常検知方法では、以下の工程が実行される。(1)クラスタリングでは、時間的なデータの振舞いに着目し、時間を追って軌跡をクラスタに分割する。さらに、(2)分割したクラスタ群に対して、部分空間でモデル化し、はずれ値を異常候補として算出する。(3)学習データをリファレンスとして活用(比較・参照など)し、経時変化、環境変動、保守(部品交換)、稼動状態による状態遷移を把握する。(4)モデル化は、データのN個抜き(N0,1,2,・・・)の回帰分析法や投影距離法等の部分空間法(例えばN=1の場合は、異常データが1個混入していると考え、これを除いてモデル化する)、或いは局所部分空間法によるものとする。
しかしながら、以下に示すように、上記の特許文献1〜3のいずれも、車両の動作データから車両の異常を検知する異常検知装置に適用する場合には、異常検知の精度に問題がある。特に、車両の動作データは、非線形な相関が存在したり、異常ではない外れ値が多く発生したりするため、特許文献1〜3では、このようなデータ特性に起因して異常検知の精度が下がってしまう。
特許文献1に記載の操業条件管理装置は、複数の操業条件の実績値を、相関係数が所定値以上である操業条件の実績値のグループと相関係数が所定値未満である操業条件の実績値のグループとにグループ分けしている。しかしながら、ピアソンの積率相関係数の場合、データ分布に正規分布を仮定する統計量であるため、相関係数が所定値未満である操業条件の実績値のグループにおいて異常検知を行う際、車両の動作データ(非線形な相関、又は非正規分布が存在するデータ)に対して適切に異常検知を行うことができず、誤検知の可能性も高くなる。
また、車両の動作データでは、その挙動形態(例えば、シフト段数等)に応じて相関関係が非線形に変化するため、挙動形態毎にデータ系列の分割を行う必要がある。しかしながら、特許文献1に記載の操業条件管理装置は、そのような分割を行っていないため、適切に異常を検知することができない。
その他、T2統計量はデータ分布に正規分布を仮定しており、車両の動作データ(非線形な相関、又は非正規分布が存在するデータ)に適用することは好ましくない。また、Q統計量は、各系列間の相関関係を考慮していないため、相関関係の異常について正しく検知することができない。更に、T2統計量及びQ統計量が予め設定された閾値を超えた場合には異常と判断するが、車両の動作データでは、異常ではない突発的な外れ値が数多く発生し、誤検知率が高くなってしまう。
次に、特許文献2に記載の原因解析方法に用いる距離変数は、データ分布に正規分布を仮定しており、車両の動作データ(非線形な相関、又は非正規分布が存在するデータ)に適用することは好ましくない。また、残差変数は、各系列間の相関関係を考慮していないため、相関関係の異常について正しく検知することができない。更に、距離変数及び残差変数の統計量が予め設定された閾値を超えた場合には異常と判断し、それに対する各プロセス変数の寄与度を算出するが、車両の動作データででは、異常ではない外れ値を候補として検出し、かつ異常ではないプロセス変数を原因として表示してしまう可能性があり、精度が低下してしまう。
次に、特許文献3に記載の異常検知方法は、データを時間軌跡に応じて分割しているが、車両データの特徴は、時間に依存するというよりもドライバの行動に依存する部分が多いため、この方法ではデータの局所的な特徴抽出が難しい。また、部分空間法(CLAFIC法)による異常検知では、各クラスタにおいて主成分分析により得た主成分軸に対する残差のみに注目し、主成分軸上に注目していないため、主成分軸上において発生する異常については検知することができない。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、車両の動作データから精度良く車両の異常を検知する異常検知装置等を提供することである。
前述した目的を達成するための第1の発明は、車両の動作データから車両の異常を検知する異常検知装置であって、前記動作データである多変数の時系列データを取得するデータ取得手段と、前記時系列データの変数を複数の変数群に分割する変数分割手段と、前記変数群毎に、前記時系列データの時系列を複数の時系列群に分割する時系列分割手段と、前記時系列群毎に、前記時系列データに対して第1の主成分分析を行い、第1主成分データを算出する第1主成分分析手段と、前記第1主成分データに対して第1の独立成分分析を行い、第1独立成分データを算出する第1独立成分分析手段と、前記時系列データを、前記第1主成分データに係る主成分軸上に直交射影し、第1再構成データを生成する第1再構成手段と、前記時系列データと前記第1再構成データとの差分を計算し、第1差分データを生成する第1差分計算手段と、前記第1差分データに対して第2の主成分分析を行い、第2主成分データを算出する第2主成分分析手段と、前記第2主成分データに対して第2の独立成分分析を行い、第2独立成分データを生成する第2独立成分分析手段と、前記第1独立成分データ及び/又は前記第2独立成分データに対して、中心的な値からの離れ度合を示す第1乖離度及び/又は第2乖離度を計算する乖離度計算手段と、前記第1乖離度及び/又は前記第2乖離度に対して異常候補データを検出するための閾値を設定する閾値設定手段と、前記第1乖離度及び/又は前記第2乖離度が前記閾値を超える前記時系列データを、前記異常候補データとして検出する異常候補検出手段と、を備え、各手段による処理を順次実行することによって、前記動作データに係る学習データを用いて評価モデルを学習するとともに、前記動作データに係る評価データに対して異常検知を行うことを特徴とする異常検知装置である。第1の発明によって、車両の動作データから精度良く車両の異常を検知することができる。
第1の発明は、前記異常候補データに対応する前記第1再構成データ及び/又は前記第1差分データに対して、各変数が中心的な値からの乖離にどの程度寄与したのかを示す第1寄与度及び/又は第2寄与度を算出する寄与度算出手段、を更に備えても良い。これによって、異常検知のみならず、異常の要因分析も行うことができる。
また、第1の発明は、前記評価データに係る前記異常候補データに対する前記第1寄与度及び/又は前記第2寄与度と、前記学習データに係る正常外れ値(前記学習データにおいて検出された前記異常候補データ)に対する前記第1寄与度及び/又は前記第2寄与度との第1類似度及び/又は第2類似度を算出する類似度算出手段と、前記第1類似度が一定の閾値以上、前記第2類似度が一定の閾値以上、又は両方が一定の閾値以上のいずれかを判定条件とし、前記判定条件を満たす前記異常候補データを前記正常外れ値として判定し、異常データとして出力する前記異常候補データの中から除去する正常外れ値除去手段と、を更に備えても良い。これによって、正常外れ値を異常データとして出力しないので、より精度良く車両の異常を検知することができる。
また、第1の発明における前記類似度算出手段は、例えば、前記学習データに係る前記正常外れ値に対する前記第1寄与度及び/又は前記第2寄与度の高い変数順に順位付けを行い、前記評価データに係る前記異常候補データに対する前記第1寄与度及び前記第2寄与度の高い変数順に順位付けを行い、変数毎に順位差を算出し、前記順位差に対する重みを考慮した重み付き順位差を算出し、前記重み付き順位差に基づいて前記第1類似度及び/又は前記第2類似度を算出するようにしても良い。これによって、適切に類似度を算出することができ、ひいては、より精度良く車両の異常を検知することができる。
また、第1の発明は、前記時系列データに対して第3の主成分分析を行い、第3主成分データを算出する第3主成分分析手段と、前記時系列データを、前記第3主成分データに係る主成分軸上に直交射影し、第2再構成データを生成する第2再構成手段と、前記時系列データと前記第2再構成データとの差分を計算し、第2差分データを生成する第2差分計算手段と、前記第1再構成データ及び/又は前記第2再構成データに対して、可視化のための主成分分析を行い、このときに得られる主成分軸のうち、1番目及び2番目の軸を用いて前記可視化を行う再構成データ可視化手段と、前記第1差分データ及び/又は前記第2差分データに対して、前記可視化のための主成分分析を行い、このときに得られる主成分軸のうち、1番目及び2番目の軸を用いて前記可視化を行う差分データ可視化手段と、を更に備えるようにしても良い。これによって、異常検知のみならず、データの大域的な動きを可視化することができる。
第2の発明は、コンピュータを、車両の動作データから車両の異常を検知する異常検知装置として機能させるためのプログラムであって、前記動作データである多変数の時系列データを取得するデータ取得手段と、前記時系列データの変数を複数の変数群に分割する変数分割手段と、前記変数群毎に、前記時系列データの時系列を複数の時系列群に分割する時系列分割手段と、前記時系列群毎に、前記時系列データに対して第1の主成分分析を行い、第1主成分データを算出する第1主成分分析手段と、前記第1主成分データに対して第1の独立成分分析を行い、第1独立成分データを算出する第1独立成分分析手段と、前記時系列データを、前記第1主成分データに係る主成分軸上に直交射影し、第1再構成データを生成する第1再構成手段と、前記時系列データと前記第1再構成データとの差分を計算し、第1差分データを生成する第1差分計算手段と、前記第1差分データに対して第2の主成分分析を行い、第2主成分データを算出する第2主成分分析手段と、前記第2主成分データに対して第2の独立成分分析を行い、第2独立成分データを生成する第2独立成分分析手段と、前記第1独立成分データ及び/又は前記第2独立成分データに対して、中心的な値からの離れ度合を示す第1乖離度及び/又は第2乖離度を計算する乖離度計算手段と、前記第1乖離度及び/又は前記第2乖離度に対して異常候補データを検出するための閾値を設定する閾値設定手段と、前記第1乖離度及び/又は前記第2乖離度が前記閾値を超える前記時系列データを、前記異常候補データとして検出する異常候補検出手段と、を備え、各手段による処理を順次実行することによって、前記動作データに係る学習データを用いて評価モデルを学習するとともに、前記動作データに係る評価データに対して異常検知を行う異常検知装置として機能させるためのプログラムである。第2の発明のプログラムを汎用のコンピュータにインストールすることによって、第1の発明の異常検知装置を得ることができる。
本発明により、車両の動作データから精度良く車両の異常を検知する異常検知装置等を提供することができる。
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、異常検知システムの概要を示す図である。図1に示すように、異常検知システム1は、異常検知装置2と車両3とから構成される。車両3には、異常検知対象となる車載電子制御システム4が搭載される。車載電子制御システム4には、データロガー装置5が設けられる。
図1は、異常検知システムの概要を示す図である。図1に示すように、異常検知システム1は、異常検知装置2と車両3とから構成される。車両3には、異常検知対象となる車載電子制御システム4が搭載される。車載電子制御システム4には、データロガー装置5が設けられる。
車載電子制御システム4は、複数の実行パスが並行して動作する制御システムである。車載電子制御システム4では、複数のECUが並行動作したり、単一のECUが複数の変数の値を同時に出力したりする。
データロガー装置5は、車両3の動作データ(走行データ)を記録する。データロガー装置5は、無線又は有線の通信手段によって、車両3の動作データを異常検知装置2に送信する。
異常検知装置2は、データロガー装置5から送信される車両3の動作データに基づいて、車載電子制御システム4の異常を検知する。異常検知装置2は、後述するように、学習データ学習処理(図3参照)と異常データ検知処理(図4参照)を実行する。
尚、図1では、単一の車両3のみを図示したが、異常検知システム1には、複数の車両3を含めても良い。例えば、異常検知装置2は、同一の制御プログラムに従う車載電子制御システム4を同一の評価対象とし、複数のデータロガー装置5から複数の車両3の動作データを受信しても良い。
また、図1では、単一の異常検知装置2のみを図示したが、学習データ学習処理と異常データ検知処理を別々のコンピュータが実行しても良い。すなわち、異常検知装置2は、複数のコンピュータから構成されても良い。
図2は、異常検知装置のハードウエア構成図である。尚、図2のハードウエア構成は一例であり、用途、目的に応じて様々な構成を採ることが可能である。
図2に示すように、異常検知装置2は、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等が、バス18を介して接続される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成される。
CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各装置を駆動制御し、異常検知装置2が行う後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)等であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(Operating System)等が格納される。プログラムに関しては、OSに相当する制御プログラムや、後述する処理をコンピュータに実行させるためのアプリケーションプログラムが格納されている。これらの各プログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
メディア入出力部13(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、CDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)等のメディア入出力装置を有する。通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワークを介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
入力部15は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。入力部15を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。表示部16は、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。尚、入力部15及び表示部16は、タッチパネルディスプレイのように、一体となっていても良い。
周辺機器I/F(Interface)部17は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USB(Universal Serial Bus)やIEEE1394やRS−232C等によって構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図3は、学習データ学習処理の流れを示すフローチャートである。図4は、異常データ検知処理の流れを示すフローチャートである。以下では、図3、図4を参照しながら、異常検知装置2の処理の詳細について説明する。
最初に、図3を参照しながら、学習データ学習処理について説明する。図3に示すように、異常検知装置2の制御部11は、データロガー装置5から学習データを取得する(ステップS1)。
学習データは、例えば、車両3が市場に投入される前に、テストドライバによる車両3の運転によって得られる動作データである。動作データには、複数の変数の値が時系列データとして含まれている。すなわち、動作データは、多変量の時系列データである。例えば、n個の変数(x1、・・・、xn)に対して、時系列(t1、・・・、ts)のサンプリングを行ったとすると、動作データは次式で表される。
次に、制御部11は、ステップS1によって得られる学習データを正規化する(ステップS2)。具体的には、制御部11は、例えば、変数毎の各時系列データ(x1(t1)、・・・、x1(ts))に対して、それぞれ平均0、分散1となるように線形変換を行う。
次に、制御部11は、ステップS2によって得られる正規化後の学習データに対して、変数の分割を行う(ステップS3)。変数分割処理では、n個の変数(x1、・・・、xn)を複数の群に分割する。
制御部11は、例えば、入力部15及び表示部16を介する対話処理によって、ユーザに変数の分割を指示させる。車両3の動作データの場合、専門家による事前知識によって、相関が強い変数のペアが分かる場合がある。例えば、ブレーキペダルの変数と車速の変数は相関が強いことが分かっているとすると、ユーザは、これらの変数が同じ群に分割されるように入力部15を介して指示する。
また、制御部11は、例えば、変数毎の時系列データ間{(xi(t1)、・・・、xi(ts))、(xj(t1)、・・・、xj(ts))}(1≦i、j≦n)の相関関係を計算し、所定の分割数の群に分割されるまで、相関が強い順に変数をクラスタリングしていく。制御部11は、所定の分割数について、ユーザから入力部15を介して受け付けておく。
図5は、変数分割処理を説明する図である。図5では、クラスタリングの例を図示している。所定の分割数は「2」とする。図5に示すクラスタリングの例であれば、制御部11は、「AT_AccelControlData 〜 A_Distance」が第1変数群、「「A_VehicleSpeed 〜 AT_ACC_BrakeContorolData」が第2変数群となるように分割し、このときに得られる分割基準を変数分割モデルとして記憶部12に記憶しておく。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS3によって得られる変数群毎に、時系列の分割を行う(ステップS4)。時系列分割処理では、変数群毎に、時系列(t1、・・・、ts)を複数の群に分割する。
制御部11は、例えば、入力部15及び表示部16を介する対話処理によって、ユーザに時系列の分割を指示させる。車両3の動作データの場合、専門家による事前知識によって、時系列の分割すべき時点が分かる場合がある。例えば、シフト段数が変化する時点は、変数間の関係が非線形に変化するために、時系列を分割すべきことが分かっているとすると、ユーザは、シフト段数の変化時点で時系列が分割されるように入力部15を介して指示する。
また、制御部11は、例えば、データ間の距離に基づき、k−means法等のデータ分割手法を用いて、変数群毎の時系列データを所定の分割数の群に分割する。制御部11は、所定の分割数について、ユーザから入力部15を介して受け付けておく。
図6は、時系列分割処理を説明する図である。所定の分割数は「2」とする。ある変数群について、図6(a)は分割前の時系列データを図示し、図6(b)は分割後の時系列データを図示している。図6では、便宜上、データを2次平面にプロットしているが、実際のデータの次元数は、各変数群に含まれる変数の数と同一である。図6(b)を参照すると、時系列データが、第1時系列群(「1」にて図示)と第2時系列群(「2」にて図示)に分割されている。制御部11は、このときに得られる分割基準を時系列分割モデルとして記憶部12に記憶しておく。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS4によって得られる時系列群毎に、第1の主成分分析を行う(ステップS5)。主成分分析とは、直交回転を用いて、変数間に相関がある元の観測値を、相関の無い主成分と呼ばれる値に変換するための手法である。主成分分析によれば、車両3の動作データを互いに相関のない、より少ない個数の特性値に纏めることができる。言い換えれば、車両3の動作データの関係を代表する低次元空間を得ることができる。このようにして得られる低次元空間を主成分空間と称する。
図7は、主成分分析処理を説明する図である。図7(a)には、主成分分析の対象となる高次元データのプロットが図示されている。制御部11は、図7(a)に示す高次元データに対して主成分分析を行い、データ関係を代表する方向の軸を順番に学習していく。図7(b)には、学習結果の第1軸と第2軸が図示されている。制御部11は、変換後の次元数について、ユーザから入力部15を介して受け付けておく。ここでは、変換後の次元数は「1」とする。図7(c)には、変換後の軸として、第1軸が図示されている。制御部11は、このときに得られる主成分空間を第1主成分分析モデルとして記憶部12に記憶しておく。
図8は、変数分割処理から主成分分析処理までの概要を示す図である。図8に示すように、制御部11は、全変数を複数の変数群(第1変数群〜第m変数群)(2≦m≦n)に分割し、変数群毎に時系列を分割し、時系列毎に主成分軸を決定する。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS5によって得られる第1主成分分析モデルに対して、第1の独立成分分析を行う(ステップS6)。独立成分分析とは、多変量データを複数の加法的な成分に分離するための計算手法である。独立成分分析によれば、互いに独立な成分を得ることができる。
図9は、独立成分分析処理を説明する図である。図9(a)は、独立成分分析の対象となる元データのプロットである。図9(b)は、前処理としての主成分分析の結果のプロットである。図9(b)を参照すると、プロットを見ると、主成分分析により各軸が互いにピアソンの積率相関のない空間へ変換(無相関化)されているが、データは一様に分布しておらず互いに独立ではないことが分かる。図9(c)は、独立成分分析の結果のプロットである。図9(c)を参照すると、プロットが一様に分布していることが分かる。すなわち、各成分は互いに独立であることが分かる。制御部11は、このときに得られる独立成分を第1独立分析モデルとして記憶部12に記憶しておく。
車両3の動作データの変数同士は、相関関係を持っている場合が多い。相関関係を持っているデータのまま異常検知を行う場合、相関関係も評価する必要があり、異常検知の精度が低下する。本実施の形態では、元の動作データ(=観測可能なデータ)には、互いに独立した本質的な因子が存在し、それらの組合せにより元の動作データが構成されると仮定し、異常検知装置2が独立成分分析を行うことで、元の動作データ(=観測可能なデータ)から互いに独立な本質因子を抽出している。そして、独立なため相関関係を評価する必要のない本質因子のみを評価することによって、異常検知の精度向上を図っている。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS5によって得られる第1主成分分析モデルに対して、第1の再構成を行う(ステップS7)。具体的には、制御部11は、元データ(=主成分分析を行う前のデータ)を第1主成分分析モデルの主成分軸上に直交射影し、第1再構成データを生成する。制御部11は、このときに得られる第1再構成データを記憶部12に記憶しておく。
図10は、再構成処理を説明する図である。図10(a)は、元データの空間を示している。図10(b)は、主成分空間を示している。図10(c)は、再構成データを示している。元データは「●」、再構成データは「○」で図示されている。再構成データは、元データを主成分軸上に直交射影したものとなっている。尚、主成分分析によって次元が削減され、情報損失が発生するため、元データと再構成データは一致しない。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS7によって得られる第1再構成データと、元データとに対して、第1の差分計算を行う(ステップS8)。具体的には、制御部11は、再構成データと元データとの変数毎の差分を計算し、第1差分データを生成する。制御部11は、このときに得られる第1差分データを記憶部12に記憶しておく。
図11は、差分計算処理を説明する図である。元データは「●」、再構成データは「○」で図示されている。図11に示す例では、変数の数が「2」である。制御部11は、再構成データの第1変数の値と元データの第1変数の値との差分を算出し、再構成データの第2変数の値と元データの第2変数の値との差分を算出し、第1差分データとする。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS8によって得られる第1差分データに対して、第2の主成分分析を行う(ステップS9)。主成分分析処理の内容は、ステップS5と同様である。制御部11は、このときに得られる主成分空間を第2主成分分析モデルとして記憶部12に記憶しておく。
次に、制御部11は、ステップS9によって得られる第2主成分分析モデルに対して、第2の独立成分分析を行う(ステップS10)。独立成分分析処理の内容は、ステップS6と同様である。制御部11は、このときに得られる独立成分を第2独立成分分析モデルとして記憶部12に記憶しておく。
次に、制御部11は、ステップS2によって得られる正規化後の学習データに対して、第3の主成分分析を行う(ステップS11)。主成分分析処理の内容は、ステップS5と同様である。制御部11は、このときに得られる主成分空間を第3主成分分析モデルとして記憶部12に記憶しておく。
図12、図13は、主成分分析処理による次元削減の意義を説明する図である。図12(a)に示すように、再構成データの各変数は、本質的な関係上での値であるから、再構成データは元データの本質的な関係のみを持つ。また、元データと再構成データとの差分データの各変数は、本質的関係からのズレ量であるから、差分データは元データの本質的な関係ではない部分のみを持つ。このように、主成分分析処理を行い、次元が削減されることによって、適切に本質的な部分とそうでない部分を分離することができる。
図13に示すように、元データは、本質的な部分とノイズ部分の組合せである。元データを直接評価して異常検知を行うと、ノイズの影響を受けて精度が低下するため、これらの部分を別々に評価して異常検知を行う方が良い。主成分分析処理を行い、次元が削減されることによって、適切に本質的な部分とそうでない部分、すなわち本質的な部分とノイズ部分に分離し、どちらも独立成分軸上で評価することができるため、異常検知の精度が向上する。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS11によって得られる第3主成分分析モデルに対して、第2の再構成を行い、第2再構成データを生成する。(ステップS12)。再構成処理の内容は、ステップS7と同様である。制御部11は、このときに得られる第2再構成データを記憶部12に記憶しておく。
次に、制御部11は、ステップS13によって得られる第2再構成データと、元データとに対して、第2の差分計算を行い、第2差分データを生成する(ステップS13)。差分計算処理の内容は、ステップS8と同様である。制御部11は、このときに得られる第2差分データを記憶部12に記憶しておく。
次に、制御部11は、ステップS7によって得られる第1再構成データ、及び/又はステップS12によって得られる第2再構成データに対して、可視化のための主成分分析を行い、このときに得られる主成分軸のうち、1番目及び2番目の軸を用いて可視化を行う(ステップS14)。ここで、再構成データは、変数分割や時系列分割によって分割されているところ、可視化のための主成分分析は、分割されている全てのデータに対して纏めて適用する。制御部11は、可視化の結果を表示部16に表示するとともに、このときに得られる主成分空間を再構成データ可視化モデルとして記憶部12に記憶しておく。
また、制御部11は、ステップS8によって得られる第1差分データ、及び/又はステップS13によって得られる第2差分データに対して、可視化のための主成分分析を行い、このときに得られる主成分軸のうち、1番目及び2番目の軸を用いて可視化を行う(ステップS15)。ここで、差分データは、変数分割や時系列分割によって分割されているところ、可視化のための主成分分析は、分割されている全てのデータに対して纏めて適用する。制御部11は、可視化の結果を表示部16に表示するとともに、このときに得られる主成分空間を差分データ可視化モデルとして記憶部12に記憶しておく。
図14は、可視化処理を説明する図である。図14(a)は、再構成データ(本質的空間)の可視化を示す図である。図14(a)は、可視化のための主成分分析により得られる主成分空間を張る軸の中で、特に1番目、2番目に元データの相関関係を代表する軸を座標軸とするプロット図となっている。これによって、本質的空間において、データの大域的な構造や動きを把握することができ、異常の可能性がある外れ値を視覚的に把握することができる。
また、図14(b)は、差分データ(ノイズ空間)の可視化を示す図である。図14(b)は、可視化のための主成分分析により得られる主成分空間を張る軸の中で、特に第1・第2番目に元データの相関関係を代表する軸を座標軸とするプロット図となっている。これによって、ノイズ空間において、データの大域的な構造や動きを把握することができ、異常の可能性がある外れ値を視覚的に把握することができる。
尚、可視化処理は、図14に示す例に限らない。制御部11は、例えば、図6のように、時系列分割処理の結果を示す図を表示部16に表示しても良い。これによって、データの大域的な構造や動きを把握することができる。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS6によって得られる第1独立成分分析モデル、及びステップS10によって得られる第2独立成分分析モデルに対して、乖離度の計算を行う(ステップS16)。乖離度とは、中心的な値(例えば、平均値、中央値、最頻値等)からの離れ度合を示す値である。
例えば、各独立成分の分布が正規分布と仮定できる場合、制御部11は、第1独立成分分析モデル及び第2独立成分分析モデルの各独立成分における平均からのずれ量を正規ユークリッド距離で計算し、二乗平均を取った値を、第1乖離度及び第2乖離度とする。ここで、正規ユークリッド距離は、平均μ、標準偏差σとすると、サンプル値xに対し(x−μ)/σで計算される。正規ユークリッド距離は、データのばらつき度合を考慮した距離と言える。
また、例えば、各独立成分の分布が不明の場合、制御部11は、カーネル密度推定を用いて、乖離度の計算を行っても良い。カーネル密度推定は、確率変数の確率密度関数を推定する手法の一つであり、有限の標本から全体の分布を推定することができる。制御部11は、カーネル密度推定を用いて、第1独立成分分析モデル及び第2独立成分分析モデルの各独立成分における確率密度を計算し、負の平均対数をとった値を、第1乖離度及び第2乖離度としても良い。
図15は、乖離度計算処理を説明する図である。図15(a)、図15(b)は、それぞれ、第1乖離度、第2乖離度の計算結果を示す図である。いずれも、「●」が異常データ、「□」が正常データを示している。正常データは、学習データのうち、テストドライバによる動作確認によって、正常と確認された時点のデータである。また、異常データは、テストドライバによる動作確認によって、異常と確認された時点のデータである。図15(a)及び図15(b)のいずれも、時系列が「0」から「2700」付近までは正常データであり、時系列が「2700」付近を超えると異常データになっている。図15を参照すると、第1乖離度及び第2乖離度によって、ある程度、異常と正常の判別が可能であることが分かる。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS16によって得られる第1乖離度、第2乖離度に対して、それぞれ異常候補を抽出するための閾値(第1閾値及び第2閾値)を設定する(ステップS17)。ここで、各学習データは、正常と異常のどちらであるか既知とする。そこで、安全側に考えて、制御部11は、全ての異常が必ず異常候補データと判定されるように閾値を決定する。
次に、制御部11は、ステップS16によって得られる第1乖離度、第2乖離度が、ステップS17によって設定される閾値を超えるデータ(=時系列データの特定の時点tpに関するデータ(x1(tp)、・・・、xn(tp)))を、異常候補データとして検出する(ステップS18)。ここで、制御部11は、異常候補データのうち、正常と確認されているデータを、「正常外れ値」として記憶部12に記憶しておく。
図16は、異常候補検出処理を説明する図である。図16では、図15に示す第1乖離度、第2乖離度に対する閾値が設定されている。図16に示すように、制御部11は、閾値を超えるデータを異常候補データとして検出する。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS18によって得られる異常候補データに対して、対応する第1再構成データ(ステップS7によって得られるデータ)を記憶部12から取得し、第1再構成データに基づいて、各変数が中心的な値からの乖離にどの程度寄与したのかを示す第1寄与度を算出する(ステップS19)。具体的には、制御部11は、例えば、第1再構成データの平均からの絶対値ずれ量を計算し、変数毎の絶対値ずれ量の合計と、全ての変数に対する絶対値ずれ量の合計値を算出し、変数毎の絶対値ずれ量の合計を全ての変数に対する絶対値ずれ量の合計値で割った値を、各変数の第1寄与度として算出する。制御部11は、このときに得られる各変数の第1寄与度を記憶部12に記憶しておく。
図17は、寄与度計算処理を説明する図である。図17では、各変数の第1寄与度の計算結果が示されている。真の異常原因因子は高い寄与度を持っていると考えられるため、寄与度を計算することによって、異常検出だけでなく、異常の要因分析も可能となる。
図3の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS18によって得られる異常候補データに対して、対応する第1差分データを記憶部12から取得し、第1差分データ(ステップS8によって得られるデータ)に基づいて、各変数が中心的な値からの乖離にどの程度寄与したのかを示す第2寄与度を算出する(ステップS20)。具体的には、制御部11は、例えば、第1差分データの平均からの絶対値ずれ量を計算し、変数毎の絶対値ずれ量の合計と、全ての変数に対する絶対値ずれ量の合計値を算出し、変数毎の絶対値ずれ量の合計を全ての変数に対する絶対値ずれ量の合計値で割った値を、各変数の第2寄与度として算出する。制御部11は、このときに得られる各変数の第2寄与度を記憶部12に記憶しておく。
次に、制御部11は、今までの処理によって得られる各種モデルや閾値を評価モデルとして記憶部12に記憶する(ステップS21)。記憶部12に記憶される評価モデルは、異常データ検知処理に用いられる。
続いて、図4を参照しながら、異常データ検知処理について説明する。図4に示すように、異常検知装置2の制御部11は、データロガー装置5から評価データを取得する(ステップS22)。評価データは、学習データと同種類の車両3の動作データとする。
次に、制御部11は、ステップS22によって得られる評価データを正規化する(ステップS23)。正規化処理は、ステップS2と同様である。
次に、制御部11は、ステップS23によって得られる正規化後の評価データに対して、ステップS3において得られる変数分割モデルを適用して、変数の分割を行う(ステップS24)。
次に、制御部11は、ステップS24によって得られる変数群毎に、ステップS4において得られる時系列分割モデルを適用して、時系列の分割を行う(ステップS25)。
次に、制御部11は、ステップS25によって得られる時系列群毎に、ステップS5において得られる第1主成分分析モデルを適用して、第1主成分データを算出する(ステップS26)。
次に、制御部11は、ステップS26によって得られる第1主成分データに対して、ステップS6において得られる第1独立成分分析モデルを適用して、第1独立成分を算出する(ステップS27)。
次に、制御部11は、元データ(=主成分分析を行う前のデータ)を、ステップS26によって得られる第1主成分軸上に直交射影し、第1再構成データを生成する(ステップS28)。
次に、制御部11は、ステップS28によって得られる第1再構成データと元データとの変数毎の差分を計算し、第1差分データを生成する(ステップS29)。
次に、制御部11は、ステップS29によって得られる第1差分データに対して、ステップS9において得られる第2主成分分析モデルを適用し、第2主成分データを算出する(ステップS30)。
次に、制御部11は、ステップS30によって得られる第2主成分データに対して、ステップS10において得られる第2独立成分分析モデルを適用して、第2独立成分データを算出する(ステップS31)。
次に、制御部11は、ステップ23によって得られる正規化後の評価データに対して、ステップS11において得られる第3主成分分析モデルを適用し、第3主成分データを算出する(ステップS32)。
次に、制御部11は、元データ(=主成分分析を行う前のデータ)を、ステップS32によって得られる第3主成分軸上に直交射影し、第2再構成データを生成する(ステップS33)。
次に、制御部11は、ステップS33によって得られる第2再構成データと元データとの変数毎の差分を計算し、第2差分データを生成する(ステップS34)。
次に、制御部11は、ステップS28によって得られる第1再構成データ、及び/又はステップS33によって得られる第2再構成データに対して、ステップS14によって得られる再構成データ可視化モデルを適用し、可視化を行う(ステップS35)。
次に、制御部11は、ステップS29によって得られる第1差分データ、及び/又はステップS34によって得られる第2差分データに対して、ステップS15によって得られる差分データ可視化モデルを適用し、可視化を行う(ステップS36)。
次に、制御部11は、ステップS27によって得られる第1独立成分、及びステップS31によって得られる第2独立成分データに対して、ステップS16と同様に、乖離度の計算を行い、第1乖離度及び第2乖離度を算出する(ステップS37)。
次に、制御部11は、ステップS37によって得られる第1乖離度或いは第2乖離度、又は両方が、ステップS17によって設定される閾値を超えるデータを、異常候補データとして検出する(ステップS38)。
次に、制御部11は、ステップS38によって得られる異常候補データに対して、対応する第1再構成データ(ステップS28によって得られるデータ)に基づいて、ステップS19と同様に第1寄与度を算出する。また、制御部11は、ステップS38によって得られる異常候補データに対して、対応する第1差分データ(ステップS29によって得られるデータ)に基づいて、ステップS20と同様に第2寄与度を算出する(ステップS39)。
次に、制御部11は、ステップS39によって得られる第1寄与度及び/又は第2寄与度と、ステップS19及びステップS20によって得られる正常外れ値に対する第1寄与度及び/又は第2寄与度との類似度を算出する(ステップS40)。類似度とは、寄与度を判断基準として、学習データと評価データとがどの程度似ているかを示す値である。ここで、学習データは、正常外れ値に対する第1寄与度及び第2寄与度のみを算出対象とする。一方、評価データは、全ての異常候補データが、正常か異常かについて未知であり、全ての異常候補データ(未知外れ値)に対する第1寄与度及び第2寄与度を算出対象とする。
図18、図19は、類似度計算処理を説明する図である。最初に、図18に示すように、制御部11は、学習データにおける全ての正常外れ値についての第1寄与度の合計値及び第2寄与度の合計値の高い変数順に、それぞれ正常外れ値順位を付ける。また、制御部11は、評価データにおける各異常候補データ(以下、「未知外れ値」とする。)に対する第1寄与度及び第2寄与度の高い変数順に、それぞれ未知外れ値順位を付ける。尚、順位付けは、第1寄与度及び第2寄与度のそれぞれに対して行われるが、図18及び図19には第2寄与度に対する結果のみが図示されている。
次に、図18に示すように、制御部11は、正常外れ値順位と未知外れ値順位との絶対値順位差を算出する。例えば、変数「AT_ACC_AccelControlData」については、正常外れ値順位が「1」、未知外れ値順位が「2」であるから、順位差は「1」である。
図19では、2つの異なる未知外れ値と、正常外れ値との類似度の計算結果が示されている。図19に示すように、制御部11は、予め正常外れ値順位毎に重みを設定しておく。この重みは、正常外れ値順位が高い方が大きい値となるように設定されることが望ましい。図19に示す例では、正常外れ値順位が高い順に、「0.4」、「0.3」、「0.2」、「0.1」の値が設定されている。そして、制御部11は、順位差と重みによる重み付き順位差を算出し、例えば、重み付き順位差の逆数を類似度とする。制御部11は、第1寄与度に対する結果を第1類似度、第2寄与度に対する結果を第2類似度として記憶部12に記憶しておく。
図19(a)に示す例では、正常外れ値順位が高順位の変数「AT_ACC_AccelControlData」、「A_ACC_AccelControlData」について順位差があるので、重み付き順位差が高い値となり、類似度は低くなる。一方、図19(b)に示す例では、正常外れ値順位が高順位の変数「AT_ACC_AccelControlData」、「A_ACC_AccelControlData」について順位差がなく、低順位の変数「AT_AccelControlData」、「AT_BrakeControlData」について順位差があるだけなので、重み付き順位差が低い値となり、類似度は高くなる。すなわち、図19(a)に示す未知外れ値よりも、図19(b)に示す未知外れ値の方が、正常外れ値との類似度が高い。
ここで、前述の重みについて、正常外れ値順位が高い方が大きい値となるように設定されることが望ましい理由について説明する。後述するように、本発明の実施の形態では、学習データ(既知)の正常外れ値との類似度が高い未知外れ値は、正常データの可能性が高いと判断されることになる。これは、「正常外れ値は、外れ方のパターンがある」という仮説の下、外れ方のパターンが既知の正常外れ値と類似している未知外れ値は、正常データの可能性が高いと判断するという思想に基づく。そして、外れ方のパターンが類似しているか否かの判断基準としては、寄与度が高い変数が一致しているか否かが重要である。そこで、最終的に異常検知の精度を向上させるためには、正常外れ値順位が高い変数が一致すれば、類似度が高いと判断されるように、正常外れ値順位が高い程、重みが大きい値となるように設定されることが望ましい。
図4の説明に戻る。次に、制御部11は、ステップS40によって得られる第1類似度が一定の閾値以上、第2類似度が一定の閾値以上、又は両方が一定の閾値以上のいずれかを判定条件とし、判定条件を満たす異常候補データを正常外れ値として判定し、異常データとして出力するリストから除去する(ステップS41)。
図20は、正常外れ値除去処理を説明する図である。図20(a)は、正常外れ値を除去する前の第2乖離度のプロット図である。図20(b)は、正常外れ値を除去した後の第2乖離度のプロット図である。図20(a)と図20(b)を比較すると、正常外れ値が除去されていることが分かる。
図4の説明に戻る。次に、制御部11は、評価結果を出力する(ステップS42)。評価結果としては、異常データのリスト、各異常データに対する寄与度が高い変数のリスト等が挙げられる。異常データのリストは、異常検知の結果である。各異常データに対する寄与度が高い変数のリストは、異常データの要因解析の結果である。
図21は、本発明の全体像を示す図である。図21に示すように、本発明の実施の形態における異常検知装置2は、異常検知、可視化、要因解析といった3つの主要機能を有する。また、図21に示すように、異常検知装置2は、データを本質的空間とノイズ空間に分けて評価し、各空間において異常検知、可視化、要因解析を行っている。本発明の実施の形態における異常検知装置2によれば、車両の動作データから精度良く車両の異常を検知することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る異常検知装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………異常検知システム
2………異常検知装置
3………車両
4………車載電子制御システム
5………データロガー装置
2………異常検知装置
3………車両
4………車載電子制御システム
5………データロガー装置
Claims (6)
- 車両の動作データから車両の異常を検知する異常検知装置であって、
前記動作データである多変数の時系列データを取得するデータ取得手段と、
前記時系列データの変数を複数の変数群に分割する変数分割手段と、
前記変数群毎に、前記時系列データの時系列を複数の時系列群に分割する時系列分割手段と、
前記時系列群毎に、前記時系列データに対して第1の主成分分析を行い、第1主成分データを算出する第1主成分分析手段と、
前記第1主成分データに対して第1の独立成分分析を行い、第1独立成分データを算出する第1独立成分分析手段と、
前記時系列データを、前記第1主成分データに係る主成分軸上に直交射影し、第1再構成データを生成する第1再構成手段と、
前記時系列データと前記第1再構成データとの差分を計算し、第1差分データを生成する第1差分計算手段と、
前記第1差分データに対して第2の主成分分析を行い、第2主成分データを算出する第2主成分分析手段と、
前記第2主成分データに対して第2の独立成分分析を行い、第2独立成分データを生成する第2独立成分分析手段と、
前記第1独立成分データ及び/又は前記第2独立成分データに対して、中心的な値からの離れ度合を示す第1乖離度及び/又は第2乖離度を計算する乖離度計算手段と、
前記第1乖離度及び/又は前記第2乖離度に対して異常候補データを検出するための閾値を設定する閾値設定手段と、
前記第1乖離度及び/又は前記第2乖離度が前記閾値を超える前記時系列データを、前記異常候補データとして検出する異常候補検出手段と、
を備え、
各手段による処理を順次実行することによって、前記動作データに係る学習データを用いて評価モデルを学習するとともに、前記動作データに係る評価データに対して異常検知を行うことを特徴とする異常検知装置。 - 前記異常候補データに対応する前記第1再構成データ及び/又は前記第1差分データに対して、各変数が中心的な値からの乖離にどの程度寄与したのかを示す第1寄与度及び/又は第2寄与度を算出する寄与度算出手段、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の異常検知装置。 - 前記評価データに係る前記異常候補データに対する前記第1寄与度及び/又は前記第2寄与度と、前記学習データに係る正常外れ値に対する前記第1寄与度及び/又は前記第2寄与度との第1類似度及び/又は第2類似度を算出する類似度算出手段と、
前記第1類似度が一定の閾値以上、前記第2類似度が一定の閾値以上、又は両方が一定の閾値以上のいずれかを判定条件とし、前記判定条件を満たす前記異常候補データを前記正常外れ値として判定し、異常データとして出力する前記異常候補データの中から除去する正常外れ値除去手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の異常検知装置。 - 前記類似度算出手段は、前記学習データに係る前記正常外れ値に対する前記第1寄与度及び/又は前記第2寄与度の高い変数順に順位付けを行い、前記評価データに係る前記異常候補データに対する前記第1寄与度及び前記第2寄与度の高い変数順に順位付けを行い、変数毎に順位差を算出し、前記順位差に対する重みを考慮した重み付き順位差を算出し、前記重み付き順位差に基づいて前記第1類似度及び/又は前記第2類似度を算出することを特徴とする請求項3に記載の異常検知装置。
- 前記時系列データに対して第3の主成分分析を行い、第3主成分データを算出する第3主成分分析手段と、
前記時系列データを、前記第3主成分データに係る主成分軸上に直交射影し、第2再構成データを生成する第2再構成手段と、
前記時系列データと前記第2再構成データとの差分を計算し、第2差分データを生成する第2差分計算手段と、
前記第1再構成データ及び/又は前記第2再構成データに対して、可視化のための主成分分析を行い、このときに得られる主成分軸のうち、1番目及び2番目の軸を用いて前記可視化を行う再構成データ可視化手段と、
前記第1差分データ及び/又は前記第2差分データに対して、前記可視化のための主成分分析を行い、このときに得られる主成分軸のうち、1番目及び2番目の軸を用いて前記可視化を行う差分データ可視化手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の異常検知装置。 - コンピュータを、車両の動作データから車両の異常を検知する異常検知装置として機能させるためのプログラムであって、
前記動作データである多変数の時系列データを取得するデータ取得手段と、
前記時系列データの変数を複数の変数群に分割する変数分割手段と、
前記変数群毎に、前記時系列データの時系列を複数の時系列群に分割する時系列分割手段と、
前記時系列群毎に、前記時系列データに対して第1の主成分分析を行い、第1主成分データを算出する第1主成分分析手段と、
前記第1主成分データに対して第1の独立成分分析を行い、第1独立成分データを算出する第1独立成分分析手段と、
前記時系列データを、前記第1主成分データに係る主成分軸上に直交射影し、第1再構成データを生成する第1再構成手段と、
前記時系列データと前記第1再構成データとの差分を計算し、第1差分データを生成する第1差分計算手段と、
前記第1差分データに対して第2の主成分分析を行い、第2主成分データを算出する第2主成分分析手段と、
前記第2主成分データに対して第2の独立成分分析を行い、第2独立成分データを生成する第2独立成分分析手段と、
前記第1独立成分データ及び/又は前記第2独立成分データに対して、中心的な値からの離れ度合を示す第1乖離度及び/又は第2乖離度を計算する乖離度計算手段と、
前記第1乖離度及び/又は前記第2乖離度に対して異常候補データを検出するための閾値を設定する閾値設定手段と、
前記第1乖離度及び/又は前記第2乖離度が前記閾値を超える前記時系列データを、前記異常候補データとして検出する異常候補検出手段と、
を備え、
各手段による処理を順次実行することによって、前記動作データに係る学習データを用いて評価モデルを学習するとともに、前記動作データに係る評価データに対して異常検知を行う異常検知装置として機能させるためのプログラム。
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