JP6688478B2 - 蒸着マスクの製造方法および蒸着マスク - Google Patents

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Description

本発明は、複数の貫通孔が形成された蒸着マスクを、めっき処理を利用して製造する方法に関する。また本発明は、蒸着マスクに関する。
近年、スマートフォンやタブレットPC等の持ち運び可能なデバイスで用いられる表示装置に対して、高精細であること、例えば画素密度が400ppi以上であることが求められている。また、持ち運び可能なデバイスにおいても、ウルトラフルハイビジョンに対応することへの需要が高まっており、この場合、表示装置の画素密度が例えば800ppi以上であることが求められる。
応答性の良さ、消費電力の低さやコントラストの高さのため、有機EL表示装置が注目されている。有機EL表示装置の画素を形成する方法として、所望のパターンで配列された貫通孔を含む蒸着マスクを用い、所望のパターンで画素を形成する方法が知られている。具体的には、はじめに、有機EL表示装置用の基板に対して蒸着マスクを密着させ、次に、密着させた蒸着マスクおよび基板を共に蒸着装置に投入し、有機材料などの蒸着を行う。この場合、高い画素密度を有する有機EL表示装置を精密に作製するためには、蒸着マスクの貫通孔の位置や形状を設計に沿って精密に再現することや、蒸着マスクの厚みを小さくすることが求められる。
蒸着マスクの製造方法としては、例えば特許文献1に開示されているように、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチングによって金属板に貫通孔を形成する方法が知られている。例えば、はじめに、金属板の第1面上に第1レジストパターンを形成し、また金属板の第2面上に第2レジストパターンを形成する。次に、金属板の第1面のうち第1レジストパターンによって覆われていない領域をエッチングして、金属板の第1面に第1凹部を形成する。その後、金属板の第2面のうち第2レジストパターンによって覆われていない領域をエッチングして、金属板の第2面に第2凹部を形成する。この際、第1凹部と第2凹部とが通じ合うようにエッチングを行うことにより、金属板を貫通する貫通孔を形成することができる。なお金属板の第1面とは、有機EL表示装置用の基板(以下、有機EL基板とも称する)と対向する蒸着マスクの第1面を構成するようになる面のことである。また金属板の第2面とは、蒸着材料を保持するるつぼなどの蒸着源側に位置する蒸着マスクの第2面を構成するようになる面のことである。
ところでエッチング工程において、金属板の浸食は、金属板の法線方向のみに進むのではなく、金属板の板面に沿った方向にも進んでいく。すなわち、金属板のうちレジストパターンによって覆われている部分においても、金属板の浸食が少なくとも部分的に生じる。従って、エッチングを用いた方法においては、レジストパターンのとおりに金属板に貫通孔を形成することができず、このため蒸着マスクの貫通孔の形状を設計に沿って精密に再現することは困難である。また、金属面の第1面側と第2面側とで貫通孔の寸法が異なる場合など、貫通孔が複雑な形状を有する場合は、実際に作製される蒸着マスクの貫通孔の、設計に対する再現性がさらに低下してしまう。
またエッチングを用いて蒸着マスクを製造する場合、金属板の法線方向におけるエッチングが完了するまでの時間の長短に応じて、金属板の板面に沿った方向における金属板の浸食の程度が変化する。すなわち、金属板の厚みに応じて、貫通孔の形状が変動する。このため、金属板の厚み、すなわち蒸着マスクの厚み、および貫通孔の形状の両者を精密に再現することは容易ではない。
蒸着マスクの製造方法としては、上述のエッチングを用いた方法以外にも、例えば特許文献2に開示されているように、めっき処理を利用して蒸着マスクを製造する方法が知られている。例えば特許文献2に記載の方法においては、はじめに、導電性を有する母型板を準備する。次に、母型板の上に、所定の隙間を空けてレジストパターンを形成する。このレジストパターンは、蒸着マスクの貫通孔が形成されるべき位置に設けられている。その後、レジストパターンの隙間にめっき液を供給して、電解めっき処理によって母型板の上に金属層を析出させる。その後、金属層を母型板から分離させることにより、複数の貫通孔が形成された蒸着マスクを得ることができる。
めっき処理を利用して蒸着マスクを製造する方法によれば、レジストパターンのとおりに金属板に貫通孔を形成することができる。すなわち、蒸着マスクの貫通孔の位置や形状を設計に沿って精密に再現することができる。また、めっき処理を継続する時間を調整することにより、蒸着マスクの貫通孔の位置や形状とは独立に、蒸着マスクの厚みを設定することができる。
特許第5382259号公報 特開2001−234385号公報
蒸着工程においてシャドーが発生することを抑制したり、有機EL基板に付着する蒸着材料の面積、形状や厚みを精密に制御したりするためには、蒸着マスクの貫通孔の形状や寸法が位置に応じて変化することが必要になることがある。例えば上述の特許文献1においては、蒸着マスクの第1面側における貫通孔の開口寸法が、第2面側における貫通孔の開口寸法よりも小さくなっている例が示されている。しかしながら、特許文献2に記載の方法によっては、このような複雑な形状を有する貫通孔が形成された蒸着マスクを作製することはできない。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、複雑な形状を有する貫通孔が形成された蒸着マスクを、めっき処理を利用して製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、複数の貫通孔が形成された蒸着マスクを製造する蒸着マスク製造方法であって、絶縁性を有する基板上に所定のパターンで第1開口部が設けられた第1金属層を形成する第1成膜工程と、前記第1開口部に連通する第2開口部が設けられた第2金属層を前記第1金属層上に形成する第2成膜工程と、前記第1金属層および前記第2金属層の組み合わせ体を前記基板から分離させる分離工程と、を備え、前記第2成膜工程は、前記基板上および前記第1金属層上に、所定の隙間を空けてレジストパターンを形成するレジスト形成工程と、前記レジストパターンの前記隙間において前記第1金属層上に前記第2金属層を析出させるめっき処理工程と、を含み、前記レジスト形成工程は、前記第1金属層の前記第1開口部が前記レジストパターンによって覆われるとともに、前記レジストパターンの前記隙間が前記第1金属層上に位置するように実施される、蒸着マスク製造方法である。
本発明による蒸着マスクの製造方法において、前記基板上には、前記第1金属層に対応するパターンを有する導電性パターンが形成されており、前記第1成膜工程は、前記導電性パターン上に前記第1金属層を析出させるめっき処理工程を含んでいてもよい。
本発明による蒸着マスクの製造方法において、前記第1成膜工程の前記めっき処理工程は、前記導電性パターンに電流を流すことによって前記導電性パターン上に前記第1金属層を析出させる電解めっき処理工程を含んでいてもよい。
前記第1成膜工程において、前記第1金属層は、前記基板の法線方向に沿って見た場合に前記導電性パターンと重なる部分及び前記導電性パターンと重ならない部分のいずれにも形成され、前記分離工程において、前記基板および前記導電性パターンから分離された前記第1金属層には、前記導電性パターンに対応する形状を有する窪み部が形成されていてもよい。
本発明による蒸着マスクの製造方法において、前記第2成膜工程の前記めっき処理工程は、前記第1金属層に電流を流すことによって前記第1金属層上に前記第2金属層を析出させる電解めっき処理工程を含んでいてもよい。
本発明は、第1面から第2面に至る複数の貫通孔が形成された蒸着マスクであって、所定のパターンで前記貫通孔が形成された金属層を備え、前記貫通孔のうち前記第1面上に位置する部分を第1開口部と称し、前記貫通孔のうち前記第2面上に位置する部分を第2開口部と称する場合、前記貫通孔は、前記蒸着マスクの法線方向に沿って前記蒸着マスクを見た場合に、前記第2開口部の輪郭が前記第1開口部の輪郭を囲うよう構成されており、前記第1面には窪み部が形成されている、蒸着マスクである。
本発明による蒸着マスクにおいて、前記第1面のうち前記窪み部が形成されていない部分の幅は、0.5〜5.0μmの範囲内であってもよい。
本発明による蒸着マスクにおいて、前記金属層は、前記第1開口部及び前記窪み部が形成された第1金属層と、前記第1金属層に積層され、前記第2開口部が形成された第2金属層と、を有していてもよい。
本発明による蒸着マスクにおいて、前記蒸着マスクの法線方向に沿って前記蒸着マスクを見た場合に、前記第1金属層と前記第2金属層とが接続される接続部の輪郭は、前記第1金属層に形成された前記窪み部の輪郭を囲っていてもよい。
本発明による蒸着マスクにおいて、前記金属層は、めっき層であってもよい。
本発明による蒸着マスクおよびその製造方法において、前記第1金属層のうち前記第2金属層に接続される部分の厚みは、5μm以下であってもよい。
本発明による蒸着マスクおよびその製造方法において、前記第2金属層の厚みは、3〜50μmの範囲内、より好ましくは3〜30μmの範囲内、さらに好ましくは3〜25μmの範囲内であってもよい。
本発明による蒸着マスク製造方法は、絶縁性を有する基板上に所定のパターンで第1開口部が設けられた第1金属層を形成する第1成膜工程と、第1開口部に連通する第2開口部が設けられた第2金属層を第1金属層上に形成する第2成膜工程と、を備えている。第2成膜工程は、基板上および第1金属層上に、所定の隙間を空けてレジストパターンを形成するレジスト形成工程と、レジストパターンの隙間において第1金属層上に第2金属層を析出させるめっき処理工程と、を含んでいる。このため、蒸着マスクの貫通孔に、第1金属層の第1開口部によって画定される形状、および、第2金属層の第2開口部によって画定される形状の両方を付与することができる。従って、複雑な形状を有する貫通孔を精密に形成することができる。また、めっき処理を利用して第2金属層を形成することにより、貫通孔の形状とは独立に、蒸着マスクの厚みを任意に設定することができる。
図1は、本発明の実施の形態において、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例を示す概略平面図。 図2は、図1に示す蒸着マスク装置を用いて蒸着する方法を説明するための図。 図3は、図1に示された蒸着マスクを示す部分平面図。 図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図。 図5は、図4に示す蒸着マスクの第1金属層および第2金属層の一部を拡大して示す断面図。 図6は、基板上に形成された導電性パターンを含むパターン基板を示す断面図。 図7Aは、導電性パターン上に第1金属層を析出させる第1めっき処理工程を示す断面図。 図7Bは、図7Aの第1金属層を示す平面図。 図8Aは、パターン基板上および第1金属層上にレジストパターンを形成するレジスト形成工程を示す断面図。 図8Bは、図8Aのレジストパターンを示す平面図。 図9は、第1金属層上に第2金属層を析出させる第2めっき処理工程を示す断面図。 図10は、レジストパターンを除去する除去工程を示す図。 図11Aは、第1金属層および第2金属層の組み合わせ体をパターン基板から分離させる分離工程を示す図。 図11Bは、図11Aの蒸着マスクを第2面側から見た場合を示す平面図。 図12は、本発明の実施の形態の第1の変形例において、基板上に第1金属層を形成する第1成膜工程を示す断面図。 図13は、図12に示す第1金属層上に、第2金属層を析出させる第2めっき処理工程を示す断面図。 図14は、本発明の実施の形態の第1の変形例における蒸着マスクを示す断面図。 図15は、本発明の実施の形態の第2の変形例において、パターン基板上および第1金属層上にレジストパターンを形成するレジスト形成工程を示す断面図。 図16は、本発明の実施の形態の第2の変形例において、第1金属層上に第2金属層を析出させる第2めっき処理工程を示す断面図。 図17は、本発明の実施の形態の第2の変形例における蒸着マスクを示す断面図。 図18は、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の変形例を示す図。 図19は、窪み部が明示された蒸着マスクを示す断面図。 図20は、図19に示す蒸着マスクを拡大して示す断面図。 図21は、蒸着マスクを第1面側から見た場合を示す平面図である。 図22Aは、有機EL基板の面方向における蒸着マスクの位置を調整する位置調整工程を示す図。 図22Bは、蒸着マスクを有機EL基板に密着させる密着工程を示す図。 図22Cは、蒸着マスクの窪み部の窪み面が有機EL基板に密着する例を示す図。 図23は、蒸着マスクの複数の貫通孔の配置の一変形例を示す平面図。 図24Aは、パターン基板の製造方法を説明するための図。 図24Bは、パターン基板の製造方法を説明するための図。 図24Cは、パターン基板の製造方法を説明するための図。 図24Dは、パターン基板の製造方法を説明するための図。 図25は、パターン基板の導電性パターンの一例を拡大して示す断面図。 図26は、図25に示すパターン基板を用いて第1成膜工程を実施した場合に得られる蒸着マスクを拡大して示す断面図。 図27は、パターン基板の導電性パターンのその他の例を拡大して示す断面図。 図28は、図27に示すパターン基板を用いて第1成膜工程を実施した場合に得られる蒸着マスクを拡大して示す断面図。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図28は、本発明による一実施の形態およびその変形例を説明するための図である。以下の実施の形態およびその変形例では、有機EL表示装置を製造する際に有機材料を所望のパターンで基板上にパターニングするために用いられる蒸着マスクの製造方法を例にあげて説明する。ただし、このような適用に限定されることなく、種々の用途に用いられる蒸着マスクの製造方法に対し、本発明を適用することができる。
なお、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「板」はシートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。
また、「板面(シート面、フィルム面)」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となる板状部材(シート状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。また、板状(シート状、フィルム状)の部材に対して用いる「法線方向」とは、当該部材の板面(シート面、フィルム面)に対する法線方向のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件および物理的特性並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」、「同等」等の用語や長さや角度並びに物理的特性の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
(蒸着マスク装置)
まず、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例について、図1〜図4を参照して説明する。ここで、図1は、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例を示す平面図であり、図2は、図1に示す蒸着マスク装置の使用方法を説明するための図である。図3は、蒸着マスクを第1面の側から示す平面図であり、図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。
図1及び図2に示された蒸着マスク装置10は、平面視において略矩形状の形状を有する複数の蒸着マスク20と、複数の蒸着マスク20の周縁部に取り付けられたフレーム15と、を備えている。各蒸着マスク20には、蒸着マスク20を貫通する複数の貫通孔25が設けられている。この蒸着マスク装置10は、図2に示すように、蒸着マスク20が蒸着対象物である基板、例えば有機EL基板92の下面に対面するようにして蒸着装置90内に支持され、有機EL基板92への蒸着材料の蒸着に使用される。
蒸着装置90内では、不図示の磁石からの磁力によって、蒸着マスク20と有機EL基板92とが密着するようになる。蒸着装置90内には、蒸着マスク装置10の下方に、蒸着材料(一例として、有機発光材料)98を収容するるつぼ94と、るつぼ94を加熱するヒータ96とが配置されている。るつぼ94内の蒸着材料98は、ヒータ96からの加熱により、気化または昇華して有機EL基板92の表面に付着するようになる。上述したように、蒸着マスク20には多数の貫通孔25が形成されており、蒸着材料98はこの貫通孔25を介して有機EL基板92に付着する。この結果、蒸着マスク20の貫通孔25の位置に対応した所望のパターンで、蒸着材料98が有機EL基板92の表面に成膜される。図2において、蒸着マスク20の面のうち蒸着工程の際に有機EL基板92と対向する面(以下、第1面とも称する)が符号20aで表されている。また、蒸着マスク20の面のうち蒸着材料98の蒸着源(ここではるつぼ94)側に位置する面(以下、第2面とも称する)が符号20bで表されている。
上述したように、本実施の形態では、貫通孔25が各有効領域22において所定のパターンで配置されている。なお、カラー表示を行いたい場合には、貫通孔25の配列方向(前述の一方向)に沿って蒸着マスク20(蒸着マスク装置10)と有機EL基板92とを少しずつ相対移動させ、赤色用の有機発光材料、緑色用の有機発光材料および青色用の有機発光材料を順に蒸着させていってもよい。若しくは、各色に対応する蒸着マスク20が搭載された蒸着機をそれぞれ準備し、有機EL基板92を各蒸着機に順に投入してもよい。
なお、蒸着マスク装置10のフレーム15は、矩形状の蒸着マスク20の周縁部に取り付けられている。フレーム15は、蒸着マスク20が撓んでしまうことがないように蒸着マスク20を張った状態に保持する。蒸着マスク20とフレーム15とは、例えばスポット溶接により互いに対して固定されている。
ところで蒸着処理は、高温雰囲気となる蒸着装置90の内部で実施される場合がある。この場合、蒸着処理の間、蒸着装置90の内部に保持される蒸着マスク20、フレーム15および有機EL基板92も加熱される。この際、蒸着マスク20、フレーム15および有機EL基板92は、各々の熱膨張係数に基づいた寸法変化の挙動を示すことになる。この場合、蒸着マスク20やフレーム15と有機EL基板92の熱膨張係数が大きく異なっていると、それらの寸法変化の差異に起因した位置ずれが生じ、この結果、有機EL基板92上に付着する蒸着材料の寸法精度や位置精度が低下してしまう。このような課題を解決するため、蒸着マスク20およびフレーム15の熱膨張係数が、有機EL基板92の熱膨張係数と同等の値であることが好ましい。例えば、有機EL基板92としてガラス基板が用いられる場合、蒸着マスク20およびフレーム15の主要な材料として、ニッケルを含む鉄合金を用いることができる。例えば、34〜38質量%のニッケルを含むインバー材や30〜34質量%のニッケルに加えてさらにコバルトを含むスーパーインバー材などの鉄合金や、38〜54質量%のニッケルを含む低熱膨張Fe−Ni系めっき合金などを、蒸着マスク20を構成する後述する第1金属層32および第2金属層37の材料として用いることができる。なお本明細書において、「〜」という記号によって表現される数値範囲は、「〜」という符号の前後に置かれた数値を含んでいる。例えば、「34〜38質量%」という表現によって画定される数値範囲は、「34質量%以上かつ38質量%以下」という表現によって画定される数値範囲と同一である。
なお蒸着処理の際に、蒸着マスク20、フレーム15および有機EL基板92の温度が高温には達しない場合は、蒸着マスク20およびフレーム15の熱膨張係数を有機EL基板92の熱膨張係数と同等の値にする必要は特にない。この場合、蒸着マスク20を構成する後述する第1金属層32および第2金属層37の材料として、上述のニッケルを含む鉄合金以外の様々な材料を用いることができる。例えば、クロムを含む鉄合金、ニッケル、ニッケル−コバルト合金などを用いることができる。クロムを含む鉄合金としては、例えば、いわゆるステンレスと称される鉄合金を用いることができる。
(蒸着マスク)
次に、蒸着マスク20について詳細に説明する。図1に示すように、本実施の形態において、蒸着マスク20は、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有している。蒸着マスク20は、規則的な配列で貫通孔25が形成された有効領域22と、有効領域22を取り囲む周囲領域23と、を含んでいる。周囲領域23は、有効領域22を支持するための領域であり、基板へ蒸着されることを意図された蒸着材料が通過する領域ではない。例えば、有機EL表示装置用の有機発光材料の蒸着に用いられる蒸着マスク20においては、有効領域22は、有機発光材料が蒸着して画素を形成するようになる有機EL基板92の表示領域となる区域に対面する、蒸着マスク20内の領域のことである。ただし、種々の目的から、周囲領域23に貫通孔や凹部が形成されていてもよい。図1に示された例において、各有効領域22は、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有している。なお図示はしないが、各有効領域22は、有機EL基板92の表示領域の形状に応じて、様々な形状の輪郭を有することができる。例えば各有効領域22は、円形状の輪郭を有していてもよい。
図示された例において、蒸着マスク20の複数の有効領域22は、蒸着マスク20の長手方向と平行な一方向に沿って所定の間隔を空けて一列に配列されている。図示された例では、一つの有効領域22が一つの有機EL表示装置に対応するようになっている。すなわち、図1に示された蒸着マスク装置10(蒸着マスク20)によれば、多面付蒸着が可能となっている。
図3に示すように、図示された例において、各有効領域22に形成された複数の貫通孔25は、当該有効領域22において、互いに直交する二方向に沿ってそれぞれ所定のピッチで配列されている。この貫通孔25の形状などについて、図3および図4を参照して更に詳述する。
図3および図4に示すように、蒸着マスク20は、所定のパターンで複数の貫通孔25が形成された金属層を備えている。金属層は、所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32と、第1開口部30に連通する第2開口部35が設けられた第2金属層37と、を備えている。第2金属層37は、第1金属層32よりも蒸着マスク20の第2面20b側に配置されている。図4に示す例においては、第1金属層32が蒸着マスク20の第1面20aを構成し、第2金属層37が蒸着マスク20の第2面20bを構成している。なお、本実施の形態において、金属層は、後述するように、めっき処理工程によって作製されためっき層である。例えば、第1金属層32は、後述する第1めっき処理工程によって作製された第1めっき層であり、第2金属層37は、後述する第2めっき処理工程によって作製された第2めっき層である。
本実施の形態においては、第1開口部30と第2開口部35とが互いに連通することにより、蒸着マスク20を貫通する貫通孔25が構成されている。この場合、蒸着マスク20の第1面20a側における貫通孔25の開口寸法や開口形状は、第1金属層32の第1開口部30によって画定される。一方、蒸着マスク20の第2面20b側における貫通孔25の開口寸法や開口形状は、第2金属層37の第2開口部35によって画定される。言い換えると、貫通孔25には、第1金属層32の第1開口部30によって画定される形状、および、第2金属層37の第2開口部35によって画定される形状の両方が付与されている。
図3に示すように、貫通孔25を構成する第1開口部30や第2開口部35は、平面視において略多角形状になっていてもよい。ここでは第1開口部30および第2開口部35が、略四角形状、より具体的には略正方形状になっている例が示されている。また図示はしないが、第1開口部30や第2開口部35は、略六角形状や略八角形状など、その他の略多角形状になっていてもよい。なお「略多角形状」とは、多角形の角部が丸められている形状を含む概念である。また図示はしないが、第1開口部30や第2開口部35は、円形状になっていてもよい。また、平面視において第2開口部35が第1開口部30を囲う輪郭を有する限りにおいて、第1開口部30の形状と第2開口部35の形状が相似形になっている必要はない。
なお図示はしないが、貫通孔25を構成する第1開口部30や第2開口部35は、平面視において多角形状以外の形状、例えば円形状を有していてもよい。
図4において、符号41は、第1金属層32と第2金属層37とが接続される接続部を表している。なお図4においては、第1金属層32と第2金属層37とが接している例を示したが、これに限られることはなく、第1金属層32と第2金属層37との間にその他の層が介在されていてもよい。例えば、第1金属層32と第2金属層37との間に、第1金属層32上における第2金属層37の析出を促進させるための触媒層が設けられていてもよい。
図5は、図4の第1金属層32および第2金属層37の一部を拡大して示す図である。図5に示すように、蒸着マスク20の第2面20bにおける第2金属層37の幅M2は、蒸着マスク20の第1面20aにおける第1金属層32の幅M1よりも小さくなっている。言い換えると、第2面20bにおける貫通孔25(第2開口部35)の開口寸法S2は、第1面20aにおける貫通孔25(第1開口部30)の開口寸法S1よりも大きくなっている。以下、このように第1金属層32および第2金属層37を構成することの利点について説明する。
蒸着マスク20の第2面20b側から飛来する蒸着材料98は、貫通孔25の第2開口部35および第1開口部30を順に通って有機EL基板92に付着する。有機EL基板92のうち蒸着材料98が付着する領域は、第1面20aにおける貫通孔25の開口寸法S1や開口形状によって主に定められる。ところで、図4において第2面20b側から第1面20aへ向かう矢印L1で示すように、蒸着材料98は、るつぼ94から有機EL基板92に向けて蒸着マスク20の法線方向Nに沿って移動するだけでなく、蒸着マスク20の法線方向Nに対して大きく傾斜した方向に移動することもある。ここで、仮に第2面20bにおける貫通孔25の開口寸法S2が第1面20aにおける貫通孔25の開口寸法S1と同一であるとすると、蒸着マスク20の法線方向Nに対して大きく傾斜した方向に移動する蒸着材料98の多くは、貫通孔25を通って有機EL基板92に到達するよりも前に、貫通孔25の第2開口部35の壁面36に到達して付着してしまう。従って、蒸着材料98の利用効率を高めるためには、第2開口部35の開口寸法S2を大きくすること、すなわち第2金属層37の幅M2を小さくすることが好ましいと言える。
図4において、第2金属層37の端部38および第1金属層32の端部33を通る直線L1が、蒸着マスク20の法線方向Nに対してなす最小角度が、符号θ1で表されている。斜めに移動する蒸着材料98を、第2開口部35の壁面36に到達させることなく可能な限り有機EL基板92に到達させるためには、角度θ1を大きくすることが有利となる。角度θ1を大きくする上では、第1金属層32の幅M1に比べて第2金属層37の幅M2を小さくすることが有効である。また図から明らかなように、角度θ1を大きくする上では、第1金属層32の厚みT1や第2金属層37の厚みT2を小さくすることも有効である。ここで「第1金属層32の厚みT1」は、第1金属層32のうち第2金属層37に接続される部分における厚みを意味している。なお第2金属層37の幅M2、第1金属層32の厚みT1や第2金属層37の厚みT2を過剰に小さくしてしまうと、蒸着マスク20の強度が低下し、このため搬送時や使用時に蒸着マスク20が破損してしまうことが考えられる。例えば、蒸着マスク20をフレーム15に張設する際に蒸着マスク20に加えられる引張り応力によって、蒸着マスク20が破損してしまうことが考えられる。これらの点を考慮すると、第1金属層32および第2金属層37の寸法が以下の範囲に設定されることが好ましいと言える。これによって、上述の角度θ1を例えば45°以上にすることができる。
・第1金属層32の幅M1:5〜25μm
・第2金属層37の幅M2:2〜20μm
・蒸着マスク20の厚みT0:5〜50μm
・第1金属層32の厚みT1:5μm以下
・第2金属層37の厚みT2:2〜50μm、より好ましくは3〜50μm、さらに好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは3〜25μm
表1に、5インチの有機EL表示装置において、表示画素数、および表示画素数に応じて求められる、第1金属層32および第2金属層37の寸法の値の例を示す。なお「FHD」は、Full High Definitionを意味し、「WQHD」は、Wide Quad High Definitionを意味し、「UHD」は、Ultra High Definitionを意味している。
Figure 0006688478
次に、第1金属層32の形状についてより詳細に説明する。仮に図5において点線で示すように、端部33において第1金属層32が、第2面20b側へ向かって大きく切り立った形状を有している場合、貫通孔25の第2開口部35を通過した後の蒸着材料98の多くが第1金属層32の壁面31に到達して付着してしまうことが考えられる。このような、端部33近傍における第1金属層32への蒸着材料98の付着を抑制するため、図5に示すように、第1金属層32は、端部33およびその近傍において、第1金属層32のうち第2金属層37に接続される部分における厚みT1よりも小さな厚みを有することが好ましい。例えば図5に示すように、第1金属層32の厚みが、第1金属層32のうち第2金属層37に接続される部分から端部33に向かうにつれて単調に減少していることが好ましい。このような第1金属層32の形状は、後述するように、めっき処理によって第1金属層32を形成することによって実現され得る。
図5において、符号θ2は、第1金属層32の壁面31への接平面L2と蒸着マスク20の法線方向Nとが端部33において成す角度を表している。貫通孔25の第2開口部35を通過した後の蒸着材料98が第1金属層32の壁面31に付着することを抑制する上では、角度θ2を0°よりも大きくすることも有効である。好ましくは、角度θ2は、30°以上になっており、より好ましくは45°以上になっている。このような角度θ2も、めっき処理によって第1金属層32を形成することによって実現され得る。なお「壁面31」とは、第1金属層32の面のうち第1開口部30を画成する面のことである。上述の「壁面36」も同様に、第2金属層37の面のうち第2開口部35を画成する面のことである。
(蒸着マスクの製造方法)
次に、以上のような構成からなる蒸着マスク20を製造する方法について、図6〜図11Bを参照して説明する。
(第1成膜工程)
はじめに、絶縁性を有する基板51上に所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32を形成する第1成膜工程について説明する。まず図6に示すように、絶縁性を有する基板51と、基板51上に形成された導電性パターン52と、を有するパターン基板50を準備する。導電性パターン52は、第1金属層32に対応するパターンを有している。絶縁性および適切な強度を有する限りにおいて基板51を構成する材料や基板51の厚みが特に限られることはない。例えば基板51を構成する材料として、ガラスや合成樹脂などを用いることができる。
導電性パターン52を構成する材料としては、金属材料や酸化物導電性材料等の導電性を有する材料が適宜用いられる。金属材料の例としては、例えばクロムや銅などを挙げることができる。好ましくは、後述するレジストパターン54に対する高い密着性を有する材料が、導電性パターン52を構成する材料として用いられる。例えばレジストパターン54が、アクリル系光硬化性樹脂を含むレジスト膜など、いわゆるドライフィルムと称されるものをパターニングすることによって作製される場合、導電性パターン52を構成する材料として、ドライフィルムに対する高い密着性を有する銅が用いられることが好ましい。
後述するように、導電性パターン52の上には、導電性パターン52を覆うように第1金属層32が形成され、この第1金属層32はその後の工程で導電性パターン52から分離される。このため、第1金属層32のうち導電性パターン52と接する側の面の上には、通常、導電性パターン52の厚みに対応する窪みが形成される。この点を考慮すると、電解めっき処理に必要な導電性を導電性パターン52が有する限りにおいて、導電性パターン52の厚みは小さい方が好ましい。例えば導電性パターン52の厚みは、50〜500nmの範囲内になっている。
次に、導電性パターン52が形成された基板51上に第1めっき液を供給して、導電性パターン52上に第1金属層32を析出させる第1めっき処理工程を実施する。例えば、導電性パターン52が形成された基板51を、第1めっき液が充填されためっき槽に浸す。これによって、図7Aに示すように、パターン基板50上に、所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32を得ることができる。図7Bは、基板51上に形成された第1金属層32を示す平面図である。
なおめっき処理の特性上、図7Aに示すように、第1金属層32は、基板51の法線方向に沿って見た場合に導電性パターン52と重なる部分だけでなく、導電性パターン52と重ならない部分にも形成され得る。これは、導電性パターン52の端部53と重なる部分に析出した第1金属層32の表面にさらに第1金属層32が析出するためである。この結果、図7Aに示すように、第1金属層32の端部33は、基板51の法線方向に沿って見た場合に導電性パターン52と重ならない部分に位置するようになり得る。一方、金属の析出が厚み方向でなく基板51の板面方向に進んだ分だけ、端部33における第1金属層32の厚みは、中央部における厚みに比べて小さくなる。例えば図7Aに示すように、第1金属層32の中央部から端部33に向かうにつれて第1金属層32の厚みが少なくとも部分的に単調に減少する。この結果、上述の角度θ2も、0°よりも大きな値になる。
図7Aにおいて、第1金属層32のうち導電性パターン52と重ならない部分の幅が符号wで表されている。幅wは、例えば0.5〜5.0μmの範囲内になる。導電性パターン52の寸法は、この幅wを考慮して設定される。
導電性パターン52上に第1金属層32を析出させることができる限りにおいて、第1めっき処理工程の具体的な方法が特に限られることはない。例えば第1めっき処理工程は、導電性パターン52に電流を流すことによって導電性パターン52上に第1金属層32を析出させる、いわゆる電解めっき処理工程として実施されてもよい。若しくは、第1めっき処理工程は、無電解めっき処理工程であってもよい。なお第1めっき処理工程が無電解めっき処理工程である場合、導電性パターン52上には適切な触媒層が設けられる。電解めっき処理工程が実施される場合にも、導電性パターン52上に触媒層が設けられていてもよい。
用いられる第1めっき液の成分は、第1金属層32に求められる特性に応じて適宜定められる。例えば第1金属層32が、ニッケルを含む鉄合金によって構成される場合、第1めっき液として、ニッケル化合物を含む溶液と、鉄化合物を含む溶液との混合溶液を用いることができる。例えば、スルファミン酸ニッケルを含む溶液と、スルファミン酸鉄を含む溶液との混合溶液を用いることができる。めっき液には、マロン酸やサッカリンなどの添加剤が含まれていてもよい。
(第2成膜工程)
次に、第1開口部30に連通する第2開口部35が設けられた第2金属層37を第1金属層32上に形成する第2成膜工程を実施する。まず、パターン基板50の基板51上および第1金属層32上に、所定の隙間56を空けてレジストパターン55を形成するレジスト形成工程を実施する。図8Aおよび図8Bは、基板51上に形成されたレジストパターン55を示す断面図および平面図である。図8Aおよび図8Bに示すように、レジスト形成工程は、第1金属層32の第1開口部30がレジストパターン55によって覆われるとともに、レジストパターン55の隙間56が第1金属層32上に位置するように実施される。
以下、レジスト形成工程の一例について説明する。はじめに、パターン基板50の基板51上および第1金属層32上にドライフィルムを貼り付けることによって、ネガ型のレジスト膜を形成する。ドライフィルムの例としては、例えば日立化成製のRY3310など、アクリル系光硬化性樹脂を含むものを挙げることができる。次に、レジスト膜のうち隙間56となるべき領域に光を透過させないようにした露光マスクを準備し、露光マスクをレジスト膜上に配置する。その後、真空密着によって露光マスクをレジスト膜に十分に密着させる。なおレジスト膜として、ポジ型のものが用いられてもよい。この場合、露光マスクとして、レジスト膜のうちの除去したい領域に光を透過させるようにした露光マスクが用いられる。
その後、レジスト膜を露光マスク越しに露光する。さらに、露光されたレジスト膜に像を形成するためにレジスト膜を現像する。以上のようにして、図8Aおよび図8Bに示すように、第1金属層32上に位置する隙間56が設けられるとともに第1金属層32の第1開口部30を覆うレジストパターン55を形成することができる。なお、レジストパターン55を基板51および第1金属層32に対してより強固に密着させるため、現像工程の後にレジストパターン55を加熱する熱処理工程を実施してもよい。
次に、レジストパターン55の隙間56に第2めっき液を供給して、第1金属層32上に第2金属層37を析出させる第2めっき処理工程を実施する。例えば、第1金属層32が形成された基板51を、第2めっき液が充填されためっき槽に浸す。これによって、図9に示すように、第1金属層32上に第2金属層37を形成することができる。
第1金属層32上に第2金属層37を析出させることができる限りにおいて、第2めっき処理工程の具体的な方法が特に限られることとはない。例えば、第2めっき処理工程は、第1金属層32に電流を流すことによって第1金属層32上に第2金属層37を析出させる、いわゆる電解めっき処理工程として実施されてもよい。若しくは、第2めっき処理工程は、無電解めっき処理工程であってもよい。なお第2めっき処理工程が無電解めっき処理工程である場合、第1金属層32上には適切な触媒層が設けられる。電解めっき処理工程が実施される場合にも、第1金属層32上に触媒層が設けられていてもよい。
第2めっき液としては、上述の第1めっき液と同一のめっき液が用いられてもよい。若しくは、第1めっき液とは異なるめっき液が第2めっき液として用いられてもよい。第1めっき液の組成と第2めっき液の組成とが同一である場合、第1金属層32を構成する金属の組成と、第2金属層37を構成する金属の組成も同一になる。
なお図9においては、レジストパターン55の上面と第2金属層37の上面とが一致するようになるまで第2めっき処理工程が継続される例を示したが、これに限られることはない。第2金属層37の上面がレジストパターン55の上面よりも下方に位置する状態で、第2めっき処理工程が停止されてもよい。
(除去工程)
その後、図10に示すように、レジストパターン55を除去する除去工程を実施する。例えばアルカリ系剥離液を用いることによって、レジストパターン55を基板51、第1金属層32や第2金属層37から剥離させることができる。
(分離工程)
次に、第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体をパターン基板50の基板51から分離させる分離工程を実施する。これによって、図11Aに示すように、所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32と、第1開口部30に連通する第2開口部35が設けられた第2金属層37と、を備えた蒸着マスク20を得ることができる。図11Bは、蒸着マスク20を第2面20b側から見た場合を示す平面図である。
以下、分離工程の一例について詳細に説明する。はじめに、粘着性を有する物質が塗工などによって設けられているフィルムを、基板51上に形成された第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体に貼り付ける。次に、フィルムを引き上げたり巻き取ったりすることにより、フィルムを基板51から引き離し、これによって、第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体をパターン基板50の基板51から分離させる。その後、第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体からフィルムを剥がす。
その他にも、分離工程においては、はじめに、第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体と基板51との間に、分離のきっかけとなる間隙を形成し、次に、この間隙にエアを吹き付け、これによって分離工程を促進してもよい。
なお粘着性を有する物質としては、UVなどの光を照射されることによって、または加熱されることによって粘着性を喪失する物質を使用してもよい。この場合、第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体を基板51から分離させた後、フィルムに光を照射する工程やフィルムを加熱する工程を実施する。これによって、第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体からフィルムを剥がす工程を容易化することができる。例えば、フィルムと第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体とを可能な限り互いに平行な状態に維持した状態で、フィルムを剥がすことができる。これによって、フィルムを剥がす際に第1金属層32および第2金属層37の組み合わせ体が湾曲することを抑制することができ、このことにより、蒸着マスク20に湾曲などの変形のくせがついてしまうことを抑制することができる。
本実施の形態によれば、上述のように、レジストパターン55の隙間56に第2めっき液を供給して、第1金属層32上に第2金属層37を析出させることによって、蒸着マスク20が作製される。このため、蒸着マスク20の貫通孔25に、第1金属層32の第1開口部30によって画定される形状、および、第2金属層37の第2開口部35によって画定される形状の両方を付与することができる。従って、複雑な形状を有する貫通孔25を精密に形成することができる。例えば、上述の角度θ1を大きくすることが可能な貫通孔25を得ることができる。これによって、蒸着材料98の利用効率を高めることができる。また、めっき処理を利用して第2金属層37を形成することにより、貫通孔25の形状とは独立に、蒸着マスク20の厚みT0を任意に設定することができる。このため、十分な強度を蒸着マスク20に持たせることができる。従って、高精細な有機EL表示装置を製造することができ、かつ耐久性に優れた蒸着マスク20を提供することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
上述の本実施の形態においては、第1成膜工程が、パターン基板50の導電性パターン52上に第1金属層32を析出させる第1めっき処理工程を含む例を示した。すなわち、めっき処理によって第1金属層32が形成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、その他の方法によって第1金属層32が形成されてもよい。
例えば、はじめに絶縁性を有する基板51を準備し、次に、基板51の全域にわたって第1金属層32を設ける。基板51上に第1金属層32を形成する方法としては、スパッタリングなどの物理成膜法や、化学成膜法などを適宜用いることができる。その後、第1金属層32のうち第1開口部30が形成されるべき部分以外の部分の上にレジストパターンを形成し、次に第1金属層32をエッチングする。このように第1金属層32をパターニングすることによって、図12に示すように、所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32を基板51上に形成することができる。この場合、基板51上に上述の導電性パターン52が形成されている必要はない。
その後、上述のレジスト形成工程および第2めっき処理工程を実施することにより、図13に示すように、第1開口部30に連通する第2開口部35が設けられた第2金属層37を第1金属層32上に形成することができる。また、上述の除去工程および分離工程を実施することにより、図14に示すように、所定のパターンで第1開口部30が設けられた第1金属層32と、第1開口部30に連通する第2開口部35が設けられた第2金属層37と、を備えた蒸着マスク20を得ることができる。
(第2の変形例)
図15に示すように、基板51上および第1金属層32上に設けられるレジストパターン55は、基板51から遠ざかるにつれてレジストパターン55の幅が広くなる形状、いわゆる逆テーパ形状を有していてもよい。言い換えると、隙間56を画成するレジストパターン55の側面57の間の間隔が、基板51から遠ざかるにつれて狭くなっていてもよい。図16は、このようなレジストパターン55の隙間56に第2めっき液を供給して、第1金属層32上に第2金属層37を析出させた場合を示す断面図である。また図17は、上述の除去工程および分離工程を実施することによって得られた蒸着マスク20を示す断面図である。図17に示すように、本変形例による蒸着マスク20の第2金属層37は、第1面20a側から第2面20b側に向かうにつれて先細になる形状を有している。このため、第2金属層37の厚みや第2金属層37の体積を十分に確保しながら、角度θ1を効率的に大きくすることができる。例えば、第1面20aにおける貫通孔25の開口寸法S1、および第2面20bにおける貫通孔25の開口寸法S2を、上述の本実施の形態の場合と同一にしながら、第1金属層32と第2金属層37との接続部41における貫通孔25の寸法S0を、上述の本実施の形態の場合に比べて小さくすることができる。
(その他の変形例)
また上述の本実施の形態においては、蒸着マスク20の長手方向に複数の有効領域22が割り付けられる例を示した。また、蒸着工程において、複数の蒸着マスク20がフレーム15に取り付けられる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図18に示すように、幅方向および長手方向の両方に沿って格子状に配置された複数の有効領域22を有する蒸着マスク20が用いられてもよい。
(蒸着マスクの第1面の窪み部について)
上述の実施の形態および各変形例においては、第1金属層32を形成する第1成膜工程を実施するためのパターン基板50として、所定の厚みを有する導電性パターン52が設けられた基板51を用いる。また、第1金属層32は、基板51の法線方向に沿って見た場合に導電性パターン52と重なる部分だけでなく、導電性パターン52と重ならない部分にも形成される。このため、第1金属層32及び前記第2金属層37を含む蒸着マスク20をパターン基板50の基板51及び導電性パターン52から分離すると、第1金属層32によって構成される蒸着マスク20の第1面20aには、図19および図20に示すように、導電性パターン52に対応する形状を有する窪み部34が形成される。図19は、窪み部34が明示された蒸着マスク20を示す断面図である。また、図20は、図19に示す蒸着マスク20を拡大して示す断面図である。
以下の説明において、蒸着マスク20の第1面20aのうち、窪み部34が形成されていない部分を最表面20cと称し、窪み部34が形成されている部分を窪み面20dと称する。また、最表面20cと窪み部34の窪み面20dとの境界を窪み部34の外縁34eと称する。最表面20cは、第1成膜工程において析出した第1金属層32のうち、導電性パターン52と重ならない部分に析出した第1金属層32の表面である。蒸着マスク20の法線方向において、最表面20cと第2面20bとの間の距離は、窪み面20dと第2面20bとの間の距離よりも大きい。
窪み部34の深さDは、パターン基板50の導電性パターン52の厚みに応じて定まる。例えば、導電性パターン52の厚みが50〜500nmの範囲内である場合、窪み部34の深さDは50〜500nmの範囲内になる。第1金属層32の厚みT1は、上述の実施の形態の場合と同様に、0.5〜5.0μmの範囲内である。
図21は、蒸着マスク20の法線方向に沿って蒸着マスク20を第1面20a側から見た場合を示す平面図である。図21においては、蒸着マスク20の第1面20aの最表面20cおよび窪み面20dに、互いに異なるハッチングを付している。また、図21においては、蒸着マスク20の第2面20b側に形成される第2金属層37の端部38、および、第1金属層32と第2金属層37とが接続される接続部41を点線で表している。第2金属層37の壁面36が蒸着マスク20の法線方向に平行に広がる場合、平面図において、接続部41の位置は第2金属層37の端部38の位置に一致する。
図21に示すように、最表面20cおよび窪み部34の外縁34eは、第1金属層32の端部33に沿って延びており、また、貫通孔25を囲う閉じた輪郭を有している。貫通孔25の輪郭線に直交する方向における最表面20cの幅wは、図7Aに示す、第1金属層32のうち導電性パターン52と重ならない部分の幅wに等しく、例えば0.5〜5.0μmの範囲内である。
好ましくは、図21に示すように、蒸着マスク20の法線方向に沿って蒸着マスク20を見た場合、第1金属層32と第2金属層37とが接続される接続部41の輪郭が、窪み部34の外縁34eの輪郭を囲っている。言い換えると、第2金属層37は、第1金属層32のうち窪み部34が形成されている部分の上に積層されている。このように構成することの利点については後述する。蒸着マスク20の面方向における窪み部34の外縁34eと接続部41の輪郭との間の距離dは、例えば1.0〜16.5μmの範囲内である。
以下、蒸着マスク20の第1面20aに窪み部34が形成されることの利点の一例を説明する。図22Aは、有機EL基板92の面方向における蒸着マスク20の位置を調整する位置調整工程を示す図である。図22Bは、蒸着マスク20を有機EL基板92に密着させる密着工程を示す図である。
位置調整工程においては、蒸着マスク20が有機EL基板92に接触して有機EL基板92の表面が傷ついてしまうことを抑制するため、有機EL基板92と蒸着マスク20の第1面20aとの間に所定の間隔を空けた状態で蒸着マスク20を有機EL基板92の面方向に沿って移動させて、蒸着マスク20の位置を調整する。
この場合、有機EL基板92と蒸着マスク20の第1面20aとの間の間隔が小さいほど、有機EL基板92に対する蒸着マスク20の相対的な位置を精度よく検出することができ、従って、蒸着マスク20の位置を精密に調整することができる。一方、有機EL基板92と蒸着マスク20の第1面20aとの間の間隔が小さいほど、蒸着マスク20の位置調整の誤差や蒸着マスク20のたわみなどに起因して蒸着マスク20が有機EL基板92に接触する可能性が高くなる。
ここで本実施の形態によれば、蒸着マスク20の第1面20aに窪み部34が形成されている。窪み部34の窪み面20dは、最表面20cよりも有機EL基板92から遠ざかる位置にある。このため、窪み面20dが有機EL基板92に接触する可能性は、最表面20cが有機EL基板92に接触する可能性よりも低い。従って、蒸着マスク20の第1面20aに窪み部34を形成することにより、蒸着マスク20の位置調整の誤差や蒸着マスク20のたわみが生じた場合であっても、有機EL基板92に接触する蒸着マスク20の面積を低減することができる。このことにより、有機EL基板92の表面が傷つくことを抑制することができる。例えば、有機EL基板92に予め形成されている配線や電極が傷つくことを抑制することができる。
位置調整工程の後、図22Bに示すように、蒸着マスク20を有機EL基板92に密着させる密着工程を実施する。例えば、不図示の磁石からの磁力を利用して、蒸着マスク20を有機EL基板92へ近づけ、蒸着マスク20の第1面20aと有機EL基板92とを接触させる。その後、有機材料などを有機EL基板92に蒸着させる蒸着工程を実施する。
ところで、蒸着工程の際、蒸着マスク20の第1金属層32の端部33と有機EL基板92との間に隙間が空いていると、隙間に蒸着材料が入り込み、有機EL基板92に付着する蒸着材料の形状がばらついてしまう。従って、有機EL基板92に付着する蒸着材料の形状を精密に制御するためには、蒸着マスク20の第1金属層32の端部33を有機EL基板92に確実に接触させることが重要になる。隙間は、蒸着マスク20の厚みが小さく、このため蒸着マスク20にたわみや波打ち形状などが表れている場合などに生じやすい。
ここで本実施の形態によれば、蒸着マスク20の第1面20aに窪み部34が形成されているので、密着工程の際に蒸着マスク20を有機EL基板92へ近づけるとき、蒸着マスク20の最表面20cが窪み面20dよりも有機EL基板92に接触し易い。そして、蒸着マスク20の第1金属層32の端部33(第1面20a上における蒸着マスク20の外縁)は、最表面20cに位置している。従って、蒸着マスク20の第1金属層32の端部33をより確実に有機EL基板92に接触させることができる。
ところで、第1金属層32のうち蒸着マスク20の法線方向に沿って見た場合に第2金属層37と重ならない部分は、第1金属層32のうち第2金属層37と重なっている部分に比べて変形し易い。また、蒸着マスク20の第1金属層32に窪み部34が形成される場合、第1金属層32の厚みは、窪み部34の深さDの分だけ小さくなり、この結果、第1金属層32がさらに変形し易くなる。このため、磁石からの磁力などの力が蒸着マスク20に作用すると、図22Cに示すように、第1金属層32のうち窪み部34が形成されるとともに第2金属層37とは重ならない部分が変形して窪み部34の窪み面20dの一部が有機EL基板92に接触することが考えられる。蒸着マスク20の最表面20cに加えて窪み部34の窪み面20dの一部が有機EL基板92に接触することにより、蒸着マスク20をより強固に有機EL基板92に密着させることができる。
好ましくは、密着工程の際、はじめに、蒸着マスク20の最表面20cが有機EL基板92に接触し、その後、蒸着マスク20の窪み部34の窪み面20dが有機EL基板92に接触するよう、蒸着マスク20を有機EL基板92に近づける。これによって、蒸着マスク20の最表面20cの端部33を確実に有機EL基板92に接触させるとともに、蒸着マスク20を強固に有機EL基板92に密着させることができる。
また、図19乃至図22Cに示す例においても、蒸着マスク20は、第1開口部30が形成された第1金属層32と、第2開口部35が形成された第2金属層37と、を備える。このため、上述の本実施の形態の場合と同様に、第2面20bにおける開口寸法S2が第1面20aにおける開口寸法S1よりも大きい、という貫通孔25の形状を容易に実現することができる。このことにより、蒸着マスク20の法線方向Nに対して大きく傾斜した方向に移動する蒸着材料98が、貫通孔25の壁面に付着してしまうことを抑制することができる。これによって、例えば、シャドーの発生を抑制することができる。
なお、蒸着マスク20の第1面20aに窪み部34を形成することによって、有機EL基板92に接触する蒸着マスク20の面積を低減するという効果は、蒸着マスク20の層構成に依らず実現され得る。例えば、図示はしないが、蒸着マスク20を、1つの金属層(めっき層)のみによって構成し、金属層のうち蒸着マスク20の第1面20aを構成する面に、窪み部34を形成してもよい。
(貫通孔の配置の変形例)
上述の本実施の形態においては、蒸着マスク20の法線方向に沿って蒸着マスク20を見た場合に複数の貫通孔25が格子状に配置される例を示した。しかしながら、貫通孔25の配置が特に限られることはない。例えば図23に示すように、蒸着マスク20の法線方向に沿って蒸着マスク20を見た場合に複数の貫通孔25が千鳥足状に配置されていてもよい。
(窪み部の形状の例)
蒸着マスク20の第1面20aの窪み部34は、上述のように、パターン基板50の導電性パターン52に対応して形成される。従って、窪み部34の形状は、導電性パターン52の形状に基づいて定まる。以下、窪み部34の形状のいくつかの例について説明する。
はじめに、パターン基板50の製造方法の一例について、図24A〜図24Dを参照して説明する。まず、基板51を準備する。次に、図24Aに示すように、基板51上に導電性材料からなる導電層52aを形成する。導電層52aは、パターニングされることによって導電性パターン52となる層である。導電層52aを構成する材料としては、後述するレジストパターン54に対する高い密着性を有する金属材料を用いることが好ましい。例えば、銅または銅合金を用いることが好ましい。
次に、図24Bに示すように、導電層52a上に、所定のパターンを有するレジストパターン54を形成する。例えば、まず、導電層52a上にレジスト膜を設ける。例えば、いわゆるドライフィルムと称される、アクリル系光硬化性樹脂を含むフィルムを、導電層52aに貼りつける。次に、レジスト膜を所定のパターンで露光し、その後、レジスト膜を現像して、レジストパターン54を形成する。
その後、図24Cに示すように、導電層52aのうちレジストパターン54によって覆われていない部分を、ウェットエッチングによって除去する。次に、図24Dに示すように、レジストパターン54を除去する。このようにして、第1金属層32に対応するパターンを有する導電性パターン52が形成されたパターン基板50を得ることができる。
図25は、ウェットエッチングによって導電層52aをパターニングした場合に得られるパターン基板50の導電性パターン52の一例を拡大して示す断面図である。また、図26は、図25に示すパターン基板50を用いて第1成膜工程を実施した場合に得られる蒸着マスク20を拡大して示す断面図である。
ウェットエッチングのように等方的に進行するエッチングが採用される場合、図25に示すように、導電性パターン52の側面52cに窪みが形成されることがある。この場合、図26に示すように、蒸着マスク20の第1金属層32の窪み部34の側壁34cは、窪み部34に向かって突出する。この結果、第1金属層32のうち窪み部34が形成されている部分の、蒸着マスク20の法線方向における変形が抑制されると考えられる。このため、有機EL基板92の面方向における蒸着マスク20の位置を調整する位置調整工程の際に蒸着マスク20の第1面20aの窪み面20dが有機EL基板92に接触してしまうことをより確実に抑制することができる。また、蒸着マスク20の最表面20cの端部33をより確実に有機EL基板92に接触させることができる。
図27は、ウェットエッチングによって導電層52aをパターニングした場合に得られるパターン基板50の導電性パターン52のその他の例を拡大して示す断面図である。また、図28は、図27に示すパターン基板50を用いて第1成膜工程を実施した場合に得られる蒸着マスク20を拡大して示す断面図である。図27に示す導電性パターン52においては、側面52cのうち基板51に接する部分が、側面52cのうちレジストパターン54に接する部分よりも外側(導電性パターン52の中心から遠ざかる側)に位置する。言い換えると、導電性パターン52のすそ野部分が外側へ広がっている。図27に示す導電性パターン52は、導電層52aにウェットエッチングを施す時間が図25に示す形態の場合よりも短い場合に得られる。例えば、導電層52aにウェットエッチングを施す時間を、導電層52aの厚みを導電層52aのエッチングレートで割ることによって算出される時間、いわゆるジャストエッチング時間に設定することにより、図27に示す導電性パターン52が得られる。
図27に示す導電性パターン52のすそ野部分の位置は、ウェットエッチングを施す時間に応じて敏感に変動する。また、図28に示すように、導電性パターン52のすそ野部分の位置が外側にずれると、その分だけ蒸着マスク20の第1金属層32の端部33の位置も外側にずれる。従って、蒸着マスク20の第1金属層32の端部33の位置を安定に定めるためには、図25に示す形態のように、ウェットエッチング時間をジャストエッチング時間よりも大きくすることが好ましい。
一方、パターン基板50上に成膜された第1金属層32および第2金属層37からなる蒸着マスク20をパターン基板50から分離させる分離工程を容易化するためには、図27に示すように導電性パターン52が外側へ広がるすそ野部分を有することが好ましい。
(離型処理を実施する例)
蒸着マスク20をパターン基板50から分離させる分離工程を容易化するため、第1成膜工程を実施する前にパターン基板50に離型処理を施しておいてもよい。以下、離型処理の例について説明する。
まず、パターン基板50の表面の油分を除去する脱脂処理を実施する。例えば、酸性の脱脂液を用いて、パターン基板50の導電性パターン52の表面の油分を除去する。
次に、導電性パターン52の表面を活性化する活性化処理を実施する。例えば、その後のめっき処理において用いられるめっき液に含まれる酸性溶液と同一の酸性溶液を導電性パターン52の表面に接触させる。例えば、めっき液がスルファミン酸ニッケルを含む場合、スルファミン酸を導電性パターン52の表面に接触させる。
次に、導電性パターン52の表面に有機物の膜を形成する有機膜形成処理を実施する。例えば、有機物を含む離型剤を導電性パターン52の表面に接触させる。この際、有機膜の厚みを、有機膜の電気抵抗が、電解めっきによる第1金属層32の析出が有機膜によって阻害されない程度に薄く設定する。
なお、脱脂処理、活性化処理および有機膜形成処理の後には、パターン基板50を水で洗浄する水洗処理をそれぞれ実施する。
本変形例によれば、第1成膜工程を実施する前にパターン基板50に離型処理を施すことにより、蒸着マスク20をパターン基板50から分離させる分離工程を容易化することができる。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
20 蒸着マスク
20a 第1面
20b 第2面
20c 最表面
20d 窪み面
22 有効領域
23 周囲領域
25 貫通孔
30 第1開口部
31 壁面
32 第1金属層(第1めっき層)
33 端部
34 窪み部
34c 側壁
34e 外縁
35 第2開口部
36 壁面
37 第2金属層(第2めっき層)
38 端部
41 接続部
50 パターン基板
51 基板
52 導電性パターン
52a 導電層
52c 側面
53 端部
54 レジストパターン
55 レジストパターン
56 隙間
57 側面
92 有機EL基板
98 蒸着材料

Claims (12)

  1. 複数の貫通孔が形成された蒸着マスクを製造する蒸着マスク製造方法であって、
    絶縁性を有する基板上に所定のパターンで第1開口部が設けられた第1金属層を形成する第1成膜工程と、
    前記第1開口部に連通する第2開口部が設けられた第2金属層を前記第1金属層上に形成する第2成膜工程と、
    前記第1金属層および前記第2金属層の組み合わせ体を前記基板から分離させる分離工程と、を備え、
    前記第2成膜工程は、前記基板上および前記第1金属層上に、所定の隙間を空けてレジストパターンを形成するレジスト形成工程と、前記レジストパターンの前記隙間において前記第1金属層上に前記第2金属層を析出させるめっき処理工程と、を含み、
    前記レジスト形成工程は、前記第1金属層の前記第1開口部が前記レジストパターンによって覆われるとともに、前記レジストパターンの前記隙間が前記第1金属層上に位置するように実施され
    前記基板上には、前記第1金属層に対応するパターンを有する導電性パターンが形成されており、
    前記第1成膜工程は、前記導電性パターン上に前記第1金属層を析出させるめっき処理工程を含む、蒸着マスク製造方法。
  2. 前記第1成膜工程の前記めっき処理工程は、前記導電性パターンに電流を流すことによって前記導電性パターン上に前記第1金属層を析出させる電解めっき処理工程を含む、請求項に記載の蒸着マスク製造方法。
  3. 前記第1成膜工程において、前記第1金属層は、前記基板の法線方向に沿って見た場合に前記導電性パターンと重なる部分及び前記導電性パターンと重ならない部分のいずれにも形成され、
    前記分離工程において、前記基板および前記導電性パターンから分離された前記第1金属層には、前記導電性パターンに対応する形状を有する窪み部が形成されている、請求項1または2に記載の蒸着マスク製造方法。
  4. 前記第2成膜工程の前記めっき処理工程は、前記第1金属層に電流を流すことによって前記第1金属層上に前記第2金属層を析出させる電解めっき処理工程を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の蒸着マスク製造方法。
  5. 前記第1金属層のうち前記第2金属層に接続される部分の厚みは、5μm以下である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の蒸着マスク製造方法。
  6. 前記第2金属層の厚みは、3〜25μmの範囲内である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の蒸着マスク製造方法。
  7. 第1面から第2面に至る複数の貫通孔が形成された蒸着マスクであって、
    所定のパターンで前記貫通孔が形成された金属層を備え、
    前記貫通孔のうち前記第1面上に位置する部分を第1開口部と称し、前記貫通孔のうち前記第2面上に位置する部分を第2開口部と称する場合、前記貫通孔は、前記蒸着マスクの法線方向に沿って前記蒸着マスクを見た場合に、前記第2開口部の輪郭が前記第1開口部の輪郭を囲うよう構成されており、
    前記第1面には窪み部が形成されており、
    前記金属層は、前記第1開口部及び前記窪み部が形成された第1金属層と、前記第1金属層に積層され、前記第2開口部が形成された第2金属層と、を有し、
    前記蒸着マスクの法線方向に沿って前記蒸着マスクを見た場合に、前記第1金属層に形成された前記窪み部の輪郭は、前記第1開口部を囲っている、蒸着マスク。
  8. 前記第1面のうち前記窪み部が形成されていない部分の幅は、0.5〜5.0μmの範囲内である、請求項に記載の蒸着マスク。
  9. 前記蒸着マスクの法線方向に沿って前記蒸着マスクを見た場合に、前記第1金属層と前記第2金属層とが接続される接続部の輪郭は、前記第1金属層に形成された前記窪み部の輪郭を囲っている、請求項7または8に記載の蒸着マスク。
  10. 前記第1金属層のうち前記第2金属層に接続される部分の厚みは、5μm以下である、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の蒸着マスク。
  11. 前記第2金属層の厚みは、3〜25μmの範囲内である、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の蒸着マスク。
  12. 前記金属層は、めっき層である、請求項7乃至11のいずれか一項に記載の蒸着マスク。
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