JP6425135B2 - 蒸着マスクの製造方法 - Google Patents

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本発明は、複数の貫通孔が形成された蒸着マスクを、めっき処理を利用して製造する方法に関する。
近年、スマートフォンやタブレットPC等の持ち運び可能なデバイスで用いられる表示装置に対して、高精細であること、例えば画素密度が400ppi以上であることが求められている。また、持ち運び可能なデバイスにおいても、ウルトラフルハイビジョンに対応することへの需要が高まっており、この場合、表示装置の画素密度が例えば800ppi以上であることが求められる。
応答性の良さ、消費電力の低さやコントラストの高さのため、有機EL表示装置が注目されている。有機EL表示装置の画素を形成する方法として、所望のパターンで配列された貫通孔を含む蒸着マスクを用い、所望のパターンで画素を形成する方法が知られている。具体的には、はじめに、有機EL表示装置用の基板に対して蒸着マスクを密着させ、次に、密着させた蒸着マスクおよび基板を共に蒸着装置に投入し、有機材料などの蒸着を行う。この場合、高い画素密度を有する有機EL表示装置を精密に作製するためには、蒸着マスクの貫通孔の位置や形状を設計に沿って精密に再現することや、蒸着マスクの厚みを小さくすることが求められる。
蒸着マスクの製造方法としては、例えば特許文献1に開示されているように、フォトリソグラフィー技術を用いたエッチングによって金属板に貫通孔を形成する方法が知られている。例えば、はじめに、金属板の第1面上に第1レジストパターンを形成し、また金属板の第2面上に第2レジストパターンを形成する。次に、金属板の第1面のうち第1レジストパターンによって覆われていない領域をエッチングして、金属板の第1面に第1凹部を形成する。その後、金属板の第2面のうち第2レジストパターンによって覆われていない領域をエッチングして、金属板の第2面に第2凹部を形成する。この際、第1凹部と第2凹部とが通じ合うようにエッチングを行うことにより、金属板を貫通する貫通孔を形成することができる。なお金属板の第1面とは、有機EL表示装置用の基板(以下、有機EL基板とも称する)と対向する蒸着マスクの第1面を構成するようになる面のことである。また金属板の第2面とは、蒸着材料を保持するるつぼなどの蒸着源側に位置する蒸着マスクの第2面を構成するようになる面のことである。
ところでエッチング工程において、金属板の浸食は、金属板の法線方向のみに進むのではなく、金属板の板面に沿った方向にも進んでいく。すなわち、金属板のうちレジストパターンによって覆われている部分においても、金属板の浸食が少なくとも部分的に生じる。従って、エッチングを用いた方法においては、レジストパターンのとおりに金属板に貫通孔を形成することができず、このため蒸着マスクの貫通孔の形状を設計に沿って精密に再現することは困難である。また、金属面の第1面側と第2面側とで貫通孔の寸法が異なる場合など、貫通孔が複雑な形状を有する場合は、実際に作製される蒸着マスクの貫通孔の、設計に対する再現性がさらに低下してしまう。
またエッチングを用いて蒸着マスクを製造する場合、金属板の法線方向におけるエッチングが完了するまでの時間の長短に応じて、金属板の板面に沿った方向における金属板の浸食の程度が変化する。すなわち、金属板の厚みに応じて、貫通孔の形状が変動する。このため、金属板の厚み、すなわち蒸着マスクの厚み、および貫通孔の形状の両者を精密に再現することは容易ではない。
蒸着マスクの製造方法としては、上述のエッチングを用いた方法以外にも、例えば特許文献2に開示されているように、めっき処理を利用して蒸着マスクを製造する方法が知られている。例えば特許文献2に記載の方法においては、はじめに、導電性を有する母型板を準備する。次に、母型板の上に、所定の隙間を空けてレジストパターンを形成する。このレジストパターンは、蒸着マスクの貫通孔が形成されるべき位置に設けられている。その後、レジストパターンの隙間にめっき液を供給して、電解めっき処理によって母型板の上に金属層を析出させる。その後、金属層を母型板から分離させることにより、複数の貫通孔が形成された蒸着マスクを得ることができる。
めっき処理を利用して蒸着マスクを製造する方法によれば、レジストパターンのとおりに金属板に貫通孔を形成することができる。すなわち、蒸着マスクの貫通孔の位置や形状を設計に沿って精密に再現することができる。また、めっき処理を継続する時間を調整することにより、蒸着マスクの貫通孔の位置や形状とは独立に、蒸着マスクの厚みを設定することができる。
特許第5382259号公報 特開2001−234385号公報
蒸着工程においてシャドーが発生することを抑制したり、有機EL基板に付着する蒸着材料の面積、形状や厚みを精密に制御したりするためには、蒸着マスクの貫通孔の形状や寸法が位置に応じて変化することが必要になることがある。例えば上述の特許文献1においては、蒸着マスクの第1面側における貫通孔の開口寸法が、第2面側における貫通孔の開口寸法よりも小さくなっている例が示されている。しかしながら、特許文献2に記載の方法によっては、このような複雑な形状を有する貫通孔が形成された蒸着マスクを作製することはできない。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、複雑な形状を有する貫通孔が形成された蒸着マスクを、めっき処理を利用して製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は、複数の貫通孔が形成された蒸着マスクを製造する蒸着マスク製造方法であって、複数の高密着性領域と、前記高密着性領域を取り囲む低密着性領域と、に区画された表面を有する基板を準備する準備工程と、前記基板の前記表面上に、所定の隙間を空けてめっき用レジストパターンを形成するめっき用レジスト形成工程と、前記めっき用レジストパターンの前記隙間において前記基板の前記表面上に金属層を析出させるめっき処理工程と、前記金属層を前記基板の前記表面から分離させる分離工程と、を備え、前記めっき用レジストパターンは、前記基板の前記表面に対向する第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記隙間に面する側面と、を含み、前記高密着性領域に対する前記めっき用レジストパターンの前記第1面の密着力は、前記低密着性領域に対する前記めっき用レジストパターンの前記第1面の密着力よりも高く、前記めっき用レジスト形成工程は、前記めっき用レジストパターンの前記第1面が前記高密着性領域を覆うとともに前記低密着性領域にまで広がり、かつ、前記めっき用レジストパターンの前記隙間が前記低密着性領域上に位置するよう、実施され、前記めっき処理工程においては、前記低密着性領域と前記めっき用レジストパターンの前記第1面との間にも前記金属層が析出する、蒸着マスク製造方法である。
本発明による蒸着マスクの製造方法において、前記準備工程は、前記基板の前記表面のうち前記低密着性領域に対応する領域の上に表面処理用レジストパターンを形成する表面処理用レジスト形成工程と、前記基板の前記表面のうち前記表面処理用レジストパターンによって覆われていない領域を表面処理して前記高密着性領域を形成する表面処理工程と、を含んでいてもよい。
本発明による蒸着マスクの製造方法において、前記準備工程は、前記基板の前記表面のうち前記高密着性領域に対応する領域の上に表面処理用レジストパターンを形成する表面処理用レジスト形成工程と、前記基板の前記表面のうち前記表面処理用レジストパターンによって覆われていない領域を表面処理して前記低密着性領域を形成する表面処理工程と、を含んでいてもよい。
本発明による蒸着マスクの製造方法において、前記基板の前記表面のうち少なくとも前記低密着性領域は、導電性を有する導電層によって構成されており、前記めっき処理工程は、前記基板の前記導電層に電流を流すことによって前記基板の前記表面の前記低密着性領域に前記金属層を析出させる電解めっき処理工程を含んでいてもよい。
本発明による蒸着マスクの製造方法において、前記金属層は、前記基板の前記低密着性領域と前記めっき用レジストパターンの前記第1面との間において析出した金属によって形成される第1部分と、前記めっき用レジストパターンの前記隙間において析出した金属によって形成される第2部分と、を含み、前記第1部分のうち前記第2部分に接続される部分の厚みは、5μm以下であってもよい。
本発明による蒸着マスクの製造方法において、前記金属層の厚みは、1〜50μmの範囲内、より好ましくは3〜30μmの範囲内、さらに好ましくは3〜25μmの範囲内、さらに好ましくは3〜20μmの範囲内であってもよい。
本発明による蒸着マスク製造方法は、複数の高密着性領域と、高密着性領域を取り囲む低密着性領域と、に区画された表面を有する基板を準備する準備工程と、基板の表面上に、所定の隙間を空けてめっき用レジストパターンを形成するめっき用レジスト形成工程と、めっき用レジストパターンの隙間において基板の表面上に金属層を析出させるめっき処理工程と、を含んでいる。めっき用レジスト形成工程は、めっき用レジストパターンが高密着性領域を覆うとともに低密着性領域にまで広がり、かつ、めっき用レジストパターンの隙間が低密着性領域上に位置するよう、実施される。このため、めっき処理工程の際、低密着性領域とめっき用レジストパターンとの間にめっき液を少なくとも部分的に浸入させることができる。これによって、金属層は、基板の低密着性領域とめっき用レジストパターンとの間に浸入しためっき液によって形成される第1部分と、めっき用レジストパターンの隙間に供給されためっき液によって形成される第2部分と、を含むようになる。この場合、蒸着マスクの貫通孔の形状は、一方の面においては第1部分によって画定され、他方の面においては第2部分によって画定される。従って、複雑な形状を有する貫通孔を得ることができる。また、低密着性領域とめっき用レジストパターンとの間に浸入しためっき液を利用して第2部分を形成することにより、小さな厚みを有する第2部分を得ることができる。
図1は、本発明の実施の形態において、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例を示す概略平面図。 図2は、図1に示す蒸着マスク装置を用いて蒸着する方法を説明するための図。 図3は、図1に示された蒸着マスクを示す部分平面図。 図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図。 図5は、図4に示す蒸着マスクの第1部分および第2部分の一部を拡大して示す断面図。 図6は、表面および裏面を有する基板を示す断面図。 図7は、基板の表面上に表面処理用レジストパターンを形成する表面処理用レジスト形成工程を示す断面図。 図8は、基板の表面上に表面処理液を供給する表面処理工程を示す断面図。 図9Aは、被処理領域からなる高密着性領域が形成された基板を示す断面図。 図9Bは、被処理領域からなる高密着性領域が形成された基板を示す平面図。 図10Aは、基板の表面上にめっき用レジストパターンを形成するめっき用レジスト形成工程を示す断面図。 図10Bは、図10Aのめっき用レジストパターンを示す平面図。 図11は、基板の表面上に金属層を析出させるめっき処理工程を示す断面図。 図12は、めっき用レジストパターンを除去する除去工程を示す図。 図13Aは、金属層を基板から分離させることによって得られた蒸着マスクを示す図。 図13Bは、図13Aの蒸着マスクを第2面側から見た場合を示す平面図。 図14は、本発明の実施の形態の第1の変形例において、基板の表面上に表面処理用レジストパターンを形成する表面処理用レジスト形成工程を示す断面図。 図15は、基板の表面上に表面処理液を供給する表面処理工程を示す断面図。 図16は、本発明の実施の形態の第1の変形例において、被処理領域からなる低密着性領域が形成された基板を示す断面図。 図17は、本発明の実施の形態の第2の変形例において、基板の表面上にめっき用レジストパターンを形成するめっき用レジスト形成工程を示す断面図。 図18は、本発明の実施の形態の第2の変形例において、基板の表面上に金属層を析出させるめっき処理工程を示す断面図。 図19は、本発明の実施の形態の第2の変形例において、金属層を基板から分離させることによって得られた蒸着マスクを示す断面図。 図20は、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の変形例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図20は、本発明による一実施の形態およびその変形例を説明するための図である。以下の実施の形態およびその変形例では、有機EL表示装置を製造する際に有機材料を所望のパターンで基板上にパターニングするために用いられる蒸着マスクの製造方法を例にあげて説明する。ただし、このような適用に限定されることなく、種々の用途に用いられる蒸着マスクの製造方法に対し、本発明を適用することができる。
なお、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「板」はシートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。
また、「板面(シート面、フィルム面)」とは、対象となる板状(シート状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となる板状部材(シート状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。また、板状(シート状、フィルム状)の部材に対して用いる法線方向とは、当該部材の板面(シート面、フィルム面)に対する法線方向のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件および物理的特性並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」、「同等」等の用語や長さや角度並びに物理的特性の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
(蒸着マスク装置)
まず、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例について、図1〜図4を参照して説明する。ここで、図1は、蒸着マスクを含む蒸着マスク装置の一例を示す平面図であり、図2は、図1に示す蒸着マスク装置の使用方法を説明するための図である。図3は、蒸着マスクを第1面の側から示す平面図であり、図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。
図1及び図2に示された蒸着マスク装置10は、平面視において略矩形状の形状を有する複数の蒸着マスク20と、複数の蒸着マスク20の周縁部に取り付けられたフレーム15と、を備えている。各蒸着マスク20には、蒸着マスク20を貫通する複数の貫通孔25が設けられている。この蒸着マスク装置10は、図2に示すように、蒸着マスク20が蒸着対象物である基板、例えば有機EL基板92の下面に対面するようにして蒸着装置90内に支持され、有機EL基板92への蒸着材料の蒸着に使用される。
蒸着装置90内では、不図示の磁石からの磁力によって、蒸着マスク20と有機EL基板92とが密着するようになる。蒸着装置90内には、蒸着マスク装置10の下方に、蒸着材料(一例として、有機発光材料)98を収容するるつぼ94と、るつぼ94を加熱するヒータ96とが配置されている。るつぼ94内の蒸着材料98は、ヒータ96からの加熱により、気化または昇華して有機EL基板92の表面に付着するようになる。上述したように、蒸着マスク20には多数の貫通孔25が形成されており、蒸着材料98はこの貫通孔25を介して有機EL基板92に付着する。この結果、蒸着マスク20の貫通孔25の位置に対応した所望のパターンで、蒸着材料98が有機EL基板92の表面に成膜される。図2において、蒸着マスク20の面のうち蒸着工程の際に有機EL基板92と対向する面(以下、第1面とも称する)が符号20aで表されている。また、蒸着マスク20の面のうち蒸着材料98の蒸着源(ここではるつぼ94)側に位置する面(以下、第2面とも称する)が符号20bで表されている。
上述したように、本実施の形態では、貫通孔25が各有効領域22において所定のパターンで配置されている。なお、複数の色によるカラー表示を行いたい場合には、各色に対応する蒸着マスク20が搭載された蒸着機をそれぞれ準備し、有機EL基板92を各蒸着機に順に投入する。これによって、例えば、赤色用の有機発光材料、緑色用の有機発光材料および青色用の有機発光材料を順に有機EL基板92に蒸着させることができる。
なお、蒸着マスク装置10のフレーム15は、矩形状の蒸着マスク20の周縁部に取り付けられている。フレーム15は、蒸着マスク20が撓んでしまうことがないように蒸着マスク20を張った状態に保持する。蒸着マスク20とフレーム15とは、例えばスポット溶接により互いに対して固定されている。
ところで蒸着処理は、高温雰囲気となる蒸着装置90の内部で実施される場合がある。この場合、蒸着処理の間、蒸着装置90の内部に保持される蒸着マスク20、フレーム15および有機EL基板92も加熱される。この際、蒸着マスク20、フレーム15および有機EL基板92は、各々の熱膨張係数に基づいた寸法変化の挙動を示すことになる。この場合、蒸着マスク20やフレーム15と有機EL基板92の熱膨張係数が大きく異なっていると、それらの寸法変化の差異に起因した位置ずれが生じ、この結果、有機EL基板92上に付着する蒸着材料の寸法精度や位置精度が低下してしまう。このような課題を解決するため、蒸着マスク20およびフレーム15の熱膨張係数が、有機EL基板92の熱膨張係数と同等の値であることが好ましい。例えば、有機EL基板92としてガラス基板が用いられる場合、蒸着マスク20およびフレーム15の主要な材料として、ニッケルを含む鉄合金を用いることができる。具体的には、34〜38質量%のニッケルを含むインバー材や、ニッケルに加えてさらにコバルトを含むスーパーインバー材などの鉄合金を、蒸着マスク20を構成する後述する第1部分32および第2部分37の材料として用いることができる。なお本明細書において、「〜」という記号によって表現される数値範囲は、「〜」という符号の前後に置かれた数値を含んでいる。例えば、「34〜38質量%」という表現によって画定される数値範囲は、「34質量%以上かつ38質量%以下」という表現によって画定される数値範囲と同一である。
なお蒸着処理の際に、蒸着マスク20、フレーム15および有機EL基板92の温度が高温には達しない場合は、蒸着マスク20およびフレーム15の熱膨張係数を有機EL基板92の熱膨張係数と同等の値にする必要は特にない。この場合、蒸着マスク20を構成する後述する第1部分32および第2部分37の材料として、ニッケルやニッケル−コバルト合金など、上述の鉄合金以外の様々な材料を用いることができる。
(蒸着マスク)
次に、蒸着マスク20について詳細に説明する。図1に示すように、本実施の形態において、蒸着マスク20は、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有している。蒸着マスク20は、規則的な配列で貫通孔25が形成された有効領域22と、有効領域22を取り囲む周囲領域23と、を含んでいる。周囲領域23は、有効領域22を支持するための領域であり、基板へ蒸着されることを意図された蒸着材料が通過する領域ではない。例えば、有機EL表示装置用の有機発光材料の蒸着に用いられる蒸着マスク20においては、有効領域22は、有機発光材料が蒸着して画素を形成するようになる有機EL基板92の表示領域となる区域に対面する、蒸着マスク20内の領域のことである。ただし、種々の目的から、周囲領域23に貫通孔や凹部が形成されていてもよい。図1に示された例において、各有効領域22は、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有している。なお図示はしないが、各有効領域22は、有機EL基板92の表示領域の形状に応じて、様々な形状の輪郭を有することができる。例えば各有効領域22は、円形状の輪郭を有していてもよい。
図示された例において、蒸着マスク20の複数の有効領域22は、蒸着マスク20の長手方向と平行な一方向に沿って所定の間隔を空けて一列に配列されている。図示された例では、一つの有効領域22が一つの有機EL表示装置に対応するようになっている。すなわち、図1に示された蒸着マスク装置10(蒸着マスク20)によれば、多面付蒸着が可能となっている。
図3に示すように、図示された例において、各有効領域22に形成された複数の貫通孔25は、当該有効領域22において、互いに直交する二方向に沿ってそれぞれ所定のピッチで配列されている。この貫通孔25の形状などについて、図3および図4を参照して更に詳述する。
図3および図4に示すように、蒸着マスク20の貫通孔25は、第1面20a側に位置し、第1面20aにおいて開口寸法S1を有する第1開口部30と、第2面20b側に位置し、第2面20bにおいて開口寸法S2を有する第2開口部35と、を含んでいる。言い換えると、第1面20a側の第1開口部30と第2面20b側の第2開口部35とが互いに連通することにより、貫通孔25が形成されている。図4において、蒸着マスク20の有効領域22のうち、第1面20a側の第1開口部30の輪郭を画定している部分(以下、第1部分とも称する)が符号32で表され、第2面20b側の第2開口部35の輪郭を画定している部分(以下、第2部分とも称する)が符号37で表されている。第1部分32および第2部分37は例えば、後述するめっき処理工程において基板51の表面51a上に析出する金属層28として同時に形成される。
図3に示すように、貫通孔25を構成する第1開口部30や第2開口部35は、平面視において略多角形状になっていてもよい。ここでは第1開口部30および第2開口部35が、略四角形状、より具体的には略正方形状になっている例が示されている。また図示はしないが、第1開口部30や第2開口部35は、略六角形状や略八角形状など、その他の略多角形状になっていてもよい。なお「略多角形状」とは、多角形の角部が丸められている形状を含む概念である。また図示はしないが、第1開口部30や第2開口部35は、円形状になっていてもよい。また、平面視において第2開口部35が第1開口部30を囲う輪郭を有する限りにおいて、第1開口部30の形状と第2開口部35の形状が相似形になっている必要はない。
図5は、図4の金属層28の第1部分32および第2部分37を拡大して示す図である。後述するように、第1部分32は、基板51の低密着性領域56とめっき用レジストパターン60の第1面61との間において析出した金属によって形成される部分である。一方、第2部分37は、めっき用レジストパターン60の隙間64において析出した金属によって形成される部分である。図5においては、第1部分32と第2部分37との間の仮想的な境界線が一点鎖線で示されている。また、第1部分32によって画定される第1開口部30の壁面31と、第2部分37によって画定される第2開口部35の壁面36とが接する接続部が符号41で表されている。なお「壁面31」とは、第1部分32の面のうち第1開口部30を画成する面のことである。上述の「壁面36」も同様に、第2部分37の面のうち第2開口部35を画成する面のことである。
図5に示すように、蒸着マスク20の第2面20bにおける金属層28の幅M2は、蒸着マスク20の第1面20aにおける金属層28の幅M1よりも小さくなっている。言い換えると、第2面20bにおける貫通孔25(第2開口部35)の開口寸法S2は、第1面20aにおける貫通孔25(第1開口部30)の開口寸法S1よりも大きくなっている。以下、このように金属層28を構成することの利点について説明する。
蒸着マスク20の第2面20b側から飛来する蒸着材料98は、貫通孔25の第2開口部35および第1開口部30を順に通って有機EL基板92に付着する。有機EL基板92のうち蒸着材料98が付着する領域は、第1面20aにおける貫通孔25の開口寸法S1や開口形状によって主に定められる。ところで、図4において第2面20b側から第1面20aへ向かう矢印L1で示すように、蒸着材料98は、るつぼ94から有機EL基板92に向けて蒸着マスク20の法線方向Nに沿って移動するだけでなく、蒸着マスク20の法線方向Nに対して大きく傾斜した方向に移動することもある。ここで、仮に第2面20bにおける貫通孔25の開口寸法S2が第1面20aにおける貫通孔25の開口寸法S1と同一であるとすると、蒸着マスク20の法線方向Nに対して大きく傾斜した方向に移動する蒸着材料98の多くは、貫通孔25を通って有機EL基板92に到達するよりも前に、貫通孔25の第2開口部35の壁面36に到達して付着してしまう。従って、蒸着材料98の利用効率を高めるためには、第2開口部35の開口寸法S2を大きくすること、すなわち第2面20b側における金属層28の幅M2を小さくすることが好ましいと言える。
図4において、第2部分37の端部38および第1部分32の端部33を通る直線L1が、蒸着マスク20の法線方向Nに対してなす最小角度が、符号θ1で表されている。斜めに移動する蒸着材料98を、第2開口部35の壁面36に到達させることなく可能な限り有機EL基板92に到達させるためには、角度θ1を大きくすることが有利となる。角度θ1を大きくする上では、第1面20a側における金属層28の幅M1に比べて第2面20b側における金属層28の幅M2を小さくすることが有効である。また図から明らかなように、角度θ1を大きくする上では、第1部分32の厚みT1や第2部分37の厚みT2を小さくすることも有効である。ここで「第1部分32の厚みT1」は、第1部分32と第2部分37との境界における第1部分32の厚みを意味している。また図5から明らかなように、第2部分37の厚みT2は、蒸着マスク20の有効領域22を構成する金属層の厚みと同義である。なお幅M2、厚みT1やの厚みT2を過剰に小さくしてしまうと、蒸着マスク20の強度が低下し、このため搬送時や使用時に蒸着マスク20が破損してしまうことが考えられる。例えば、蒸着マスク20をフレーム15に張設する際に蒸着マスク20に加えられる引張り応力によって、蒸着マスク20が破損してしまうことが考えられる。これらの点を考慮すると、蒸着マスク20の各部分の幅や厚みが以下の範囲に設定されることが好ましいと言える。これによって、上述の角度θ1を例えば45°以上にすることができる。
・第1面20a側における金属層28の幅M1:5〜25μm
・第2面20b側における金属層28の幅M2:2〜20μm
・第1部分32の厚みT1:5μm以下
・第2部分37の厚みT2:1〜50μm、より好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは3〜25μm、さらに好ましくは3〜20μm
・厚みT1と厚みT2との差ΔT:0.1〜50μm、より好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは3〜25μm、さらに好ましくは6〜25μm
表1に、5インチの有機EL表示装置において、表示画素数、および表示画素数に応じて求められる、蒸着マスク20の各部分の幅や厚みの値の例を示す。なお「FHD」は、Full High Definitionを意味し、「WQHD」は、Wide Quad High Definitionを意味し、「UHD」は、Ultra High Definitionを意味している。
Figure 0006425135
次に、第1部分32の形状についてより詳細に説明する。仮に図5において点線で示すように、端部33において第1部分32が、第2面20b側へ向かって大きく切り立った形状を有している場合、貫通孔25の第2開口部35を通過した後の蒸着材料98の多くが第1部分32の壁面31に到達して付着してしまうことが考えられる。このような、端部33近傍における第1部分32への蒸着材料98の付着を抑制するため、図5に示すように、第1部分32は、端部33およびその近傍において、第1部分32のうち第2部分37に接する部分における厚みT1よりも小さな厚みを有することが好ましい。例えば図5に示すように、第1部分32の厚みが、第1部分32のうち第2部分37に接する部分から端部33に向かうにつれて単調に減少していることが好ましい。このような第1部分32の形状は、後述するように、めっき処理によって第1部分32を形成することによって実現され得る。
(蒸着マスクの製造方法)
次に、以上のような構成からなる蒸着マスク20を製造する方法について、図6〜図13Bを参照して説明する。
(準備工程)
はじめに、めっき処理の際の下地となる基板51を準備する準備工程を実施する。ここでは、めっき処理が電解めっき処理である例について説明する。この場合、基板51の表面51aのうち少なくとも金属層が析出する部分は、導電性を有する導電層によって構成されている。例えば基板51全体が、導電性を有する導電層によって構成されていてもよい。この場合、基板51のうち表面51aの反対側に位置する裏面51bには、裏面51bが他の部材と導通してしまうことを防ぐための、絶縁性を有するカバーフィルム52が設けられていてもよい。
後述するめっき処理の際に所定の金属を析出させることができる限りにおいて、基板51の導電層を構成する材料が特に限られることはない。例えば、基板51の導電層を構成する材料としては、金属材料や酸化物導電性材料等の導電性を有する材料が適宜用いられる。金属材料の例としては、例えばステンレススチールや銅などを挙げることができる。好ましくは、後述するめっき用レジストパターン60に対する高い密着性を有する材料が、基板51の導電層を構成する材料として用いられる。例えばめっき用レジストパターン60が、アクリル系光硬化性樹脂を含むレジスト膜など、いわゆるドライフィルムと称されるものをパターニングすることによって作製される場合、基板51の導電層を構成する材料として、ドライフィルムに対する高い密着性を有する銅が用いられることが好ましい。
準備工程においては、基板51を準備した後、基板51の表面51aに高密着性領域55および低密着性領域56を形成する工程を実施する。ここで「高密着性領域55および低密着性領域56」は、高密着性領域55に対する、後述するめっき用レジストパターン60の第1面61の密着力が、低密着性領域56に対するめっき用レジストパターン60の第1面61の密着力よりも相対的に高くなるよう構成された領域として定義される。図9Aおよび図9Bは、高密着性領域55および低密着性領域56が形成された基板51を示す断面図および平面図である。高密着性領域55は、めっき処理によって基板51の表面51a上に作製される蒸着マスク20の第1面20a側の第1開口部30に対応する領域である。図9Aおよび図9Bに示すように、高密着性領域55は、基板51の表面51a上に複数形成される。また各高密着性領域55は、第1開口部30に対応する形状、例えば略矩形状を有している。一方、低密着性領域56は、各高密着性領域55を取り囲むよう形成される。高密着性領域55および低密着性領域56とめっき用レジストパターン60との間の密着力の評価方法としては、例えば、JIS K5400−8に記載の碁盤目試験、JIS−5600−5−6に記載のクロスカット法、JIS K5600−5−7に記載のプルオフ法などを用いることができる。
〔表面処理用レジスト形成工程〕
以下、基板51上に高密着性領域55および低密着性領域56を形成する方法の一例について、図7および図8を参照して説明する。はじめに図7に示すように、基板51の表面51aのうち低密着性領域56に対応する領域の上に表面処理用レジストパターン53を形成する表面処理用レジスト形成工程を実施する。言い換えると、基板51の表面51aのうち高密着性領域55に対応する領域に隙間53aが空けられるよう、基板51の表面51a上に表面処理用レジストパターン53を設ける。具体的には、はじめに、基板51の表面51aにドライフィルムを貼り付けることによって、ネガ型のレジスト膜を形成する。ドライフィルムの例としては、例えば日立化成製のRY3310など、アクリル系光硬化性樹脂を含むものを挙げることができる。次に、レジスト膜のうち隙間53aとなるべき領域に光を透過させないようにした露光マスクを準備し、露光マスクをレジスト膜上に配置する。その後、真空密着によって露光マスクをレジスト膜に十分に密着させる。なおレジスト膜として、ポジ型のものが用いられてもよい。この場合、露光マスクとして、レジスト膜のうちの除去したい領域に光を透過させるようにした露光マスクが用いられる。
その後、レジスト膜を露光マスク越しに露光する。さらに、露光されたレジスト膜に像を形成するためにレジスト膜を現像する。以上のようにして、図7に示す表面処理用レジストパターン53を形成することができる。なお、表面処理用レジストパターン53を基板51の表面51aに対してより強固に密着させるため、現像工程の後に表面処理用レジストパターン53を加熱する熱処理工程を実施してもよい。
〔表面処理工程〕
次に、基板51の表面51aのうち表面処理用レジストパターン53によって覆われていない領域を表面処理して被処理領域54を形成する表面処理工程を実施する。ここでは、表面処理液として、基板51の表面51aをソフトエッチングすることによって表面51aを粗化することができるものが用いられる。例えば表面処理液として、過酸化水素水および硫酸を含む、いわゆる過酸化水素/硫酸系のソフトエッチング剤などが用いられ、具体的にはAtoteck社製のボンドフィルムなどが用いられ得る。このような表面処理液を用いて基板51の表面51aを部分的に粗化することにより、後述するめっき用レジストパターン60に対する表面51aの被処理領域54の密着力を部分的に高めることができる。すなわち、表面処理液によって表面処理された被処理領域54が、めっき用レジストパターン60に対する高い密着力を有する高密着性領域55となる。また、表面処理用レジストパターン53によって覆われているために表面処理が施されなかった領域が、めっき用レジストパターン60に対する密着力が高密着性領域55に比べて相対的に低い低密着性領域56となる。高密着性領域55に施される粗化処理の程度、例えば高密着性領域55の表面粗さは、高密着性領域55を構成する材料や後述するめっき用レジストパターン60を構成する材料などに応じて適宜定められる。例えば、菱化システム社製の走査型白色干渉計VertScanを用いて表面粗さを測定した場合、高密着性領域55および低密着性領域56における表面粗さはそれぞれ以下の範囲内になっている。
Figure 0006425135
なお表2において、「表面積率(s-ratio)」は、高密着性領域55や低密着性領域56の表面の起伏や凹凸を考慮しない、表面の二次元的な投影面積に対する、高密着性領域55や低密着性領域56の表面の起伏や凹凸を含めた、表面の三次元的な実測面積の比を意味している。
なお、めっき用レジストパターン60に対する基板51の表面51aの密着力を部分的に高めることができる限りにおいて、表面処理工程の内容が、上述の粗化処理に限られることはない。例えば表面処理工程は、めっき用レジストパターン60に対する高い密着性を有する層を、基板51の表面51aのうち表面処理用レジストパターン53によって覆われていない領域に設ける工程であってもよい。
その後、表面処理用レジストパターン53を除去する除去工程を実施する。例えばアルカリ系剥離液を用いることによって、表面処理用レジストパターン53を基板51の表面51aから剥離させることができる。このようにして、図9Aおよび図9Bに示すように、複数の高密着性領域55と、高密着性領域55を取り囲む低密着性領域56と、に区画された表面51aを有する基板51を準備することができる。
(めっき用レジスト形成工程)
次に、基板51の表面51a上に、所定の隙間64を空けてめっき用レジストパターン60を形成するめっき用レジスト形成工程を実施する。図10Aおよび図10Bは、めっき用レジストパターン60が形成された基板51を示す断面図および平面図である。図10Aに示すように、めっき用レジストパターン60は、基板51の表面51aに対向する第1面61と、第1面61の反対側に位置する第2面62と、隙間64に面する側面63と、を含んでいる。
めっき用レジスト形成工程は、図10Aおよび図10Bに示すように、めっき用レジストパターン60の第1面61が高密着性領域55を覆うとともに低密着性領域56にまで広がり、かつ、めっき用レジストパターン60の隙間64が低密着性領域56上に位置するよう、実施される。この場合、図10Aに示すように、めっき用レジストパターン60の第1面61は、高密着性領域55および低密着性領域56の両方に接し、まためっき用レジストパターン60の側面63は低密着性領域56に接するようになる。なお上述のように高密着性領域55には粗化処理が施されているので、高密着性領域55に対するめっき用レジストパターン60の密着力は、低密着性領域56に対するめっき用レジストパターン60の密着力よりも高くなっている。
後述するように、蒸着マスク20の第1部分32は、低密着性領域56とめっき用レジストパターン60との間に浸入しためっき液によって形成される。めっき用レジストパターン60のうち高密着性領域55から低密着性領域56へはみ出している部分の幅kは、第1面20a上における第1部分32の幅M3に対応しており、例えば0.5〜5.0μmの範囲内になっている。
めっき用レジスト形成工程においては、上述の表面処理用レジスト形成の場合と同様に、はじめに、基板51の表面51aにドライフィルムを貼り付けることによって、ネガ型のレジスト膜を形成する。ドライフィルムの例としては、例えば日立化成製のRY3310など、アクリル系光硬化性樹脂を含むものを挙げることができる。次に、レジスト膜のうち隙間64となるべき領域に光を透過させないようにした露光マスクを準備し、露光マスクをレジスト膜上に配置する。その後、真空密着によって露光マスクをレジスト膜に十分に密着させる。なおレジスト膜として、ポジ型のものが用いられてもよい。この場合、露光マスクとして、レジスト膜のうちの除去したい領域に光を透過させるようにした露光マスクが用いられる。
その後、レジスト膜を露光マスク越しに露光する。さらに、露光されたレジスト膜に像を形成するためにレジスト膜を現像する。以上のようにして、図10Aおよび図10Bに示すめっき用レジストパターン60を形成することができる。なお、めっき用レジストパターン60を基板51の表面51aに対して、特に高密着性領域55に対してより強固に密着させるため、現像工程の後にめっき用レジストパターン60を加熱する熱処理工程を実施してもよい。また現像工程の後、酸性の溶液などを用いてめっき用レジストパターン60を活性化する活性化工程を実施してもよい。これによって、めっき用レジストパターン60と低密着性領域56との間の密着性をより低くすることができる。酸性の溶液としては、例えばスルファミン酸を用いることができる。
(めっき処理工程)
次に、めっき用レジストパターン60の隙間64にめっき液を供給するめっき処理工程を実施する。例えば、めっき用レジストパターン60が設けられた基板51を、めっき液が充填されためっき槽に浸してもよい。これによって、図11に示すように、隙間64において基板51の表面51a上に金属層28を析出させることができる。めっき液の成分は、金属層28に求められる特性に応じて適宜定められる。例えば金属層28が、ニッケルを含む鉄合金によって構成される場合、めっき液として、ニッケル化合物を含む溶液と、鉄化合物を含む溶液との混合溶液を用いることができる。例えば、スルファミン酸ニッケルを含む溶液と、スルファミン酸鉄を含む溶液との混合溶液を用いることができる。めっき液には、マロン酸やサッカリンなどの添加剤が含まれていてもよい。その他にも、金属層28を構成する材料に応じて、例えば、ニッケルおよびコバルトを含むめっき液や、ニッケルを含むめっき液などを用いることができる。
基板51の表面51a上に金属層を析出させることができる限りにおいて、めっき処理工程の具体的な方法が特に限られることとはない。例えば、めっき処理工程は、基板51の導電層に電流を流すことによって基板51の表面51aの低密着性領域56上に金属層を析出させる、いわゆる電解めっき処理工程として実施されてもよい。若しくは、めっき処理工程は、無電解めっき処理工程であってもよい。なおめっき処理工程が無電解めっき処理工程である場合、基板51の導電層上には適切な触媒層が設けられる。電解めっき処理工程が実施される場合にも、基板51の導電層上に触媒層が設けられていてもよい。
ところで上述のように、めっき用レジストパターン60の隙間64は基板51の低密着性領域56上に位置している。まためっき用レジストパターン60は、高密着性領域55から低密着性領域56へはみ出している。この場合、めっき用レジストパターン60の隙間64に供給されためっき液は、低密着性領域56とめっき用レジストパターン60の第1面61との間にも浸入し得る。このようなめっき液の浸入が生じるため、図11に示すように、隙間64だけでなく、基板51の低密着性領域56とめっき用レジストパターン60の第1面61との間においても金属(金属層28)の析出が生じる。このため、めっき処理工程によって基板51の表面51a上に生じる金属層28は、めっき用レジストパターン60の隙間64において析出した金属によって形成される第2部分37に加えて、基板51の低密着性領域56とめっき用レジストパターン60の第1面61との間において析出した金属によって形成される第1部分32を含むようになる。一方、高密着性領域55においては粗化処理によってめっき用レジストパターン60に対する密着力が高められている。このため図11に示すように、めっき液の浸入を高密着性領域55によって食い止めることができる。このため、金属層28に上述の第1開口部30を確保することができる。
(除去工程)
めっき処理工程によって基板51の表面51a上に金属層を形成した後、図12に示すように、めっき用レジストパターン60を除去する除去工程を実施する。例えばアルカリ系剥離液を用いることによって、めっき用レジストパターン60を基板51の表面51aから剥離させることができる。
(分離工程)
次に、金属層28を基板51の表面51aから分離させる分離工程を実施する。これによって、図13Aに示すように、第1面20aから第2面20bまで延びる第2部分37と、第1面20a側において第2部分37から貫通孔25の中心側に向かって広がる第1部分32と、を含む金属層28を有する蒸着マスク20を得ることができる。図13Bは、蒸着マスク20を第2面20b側から見た場合を示す平面図である。
以下、分離工程の一例について詳細に説明する。はじめに、粘着性を有する物質が塗工などによって設けられているフィルムを、基板51上に形成された金属層28に貼り付ける。次に、フィルムを引き上げたり巻き取ったりすることにより、フィルムを基板51から引き離し、これによって、金属層28を基板51から分離させる。その後、金属層28からフィルムを剥がす。
なお粘着性を有する物質としては、UVなどの光を照射されることによって、または加熱されることによって粘着性を喪失する物質を使用してもよい。この場合、金属層28を基板51から分離させた後、フィルムに光を照射する工程やフィルムを加熱する工程を実施する。これによって、金属層28からフィルムを剥がす工程を容易化することができる。例えば、フィルムと金属層28とを可能な限り互いに平行な状態に維持した状態で、フィルムを剥がすことができる。これによって、フィルムを剥がす際に金属層28が湾曲することを抑制することができ、このことにより、蒸着マスク20に湾曲などの変形のくせがついてしまうことを抑制することができる。
本実施の形態によれば、上述のように、めっき用レジスト形成工程は、めっき用レジストパターン60が高密着性領域55を覆うとともに低密着性領域56にまで広がり、かつ、めっき用レジストパターン60の隙間64が低密着性領域56上に位置するよう、実施される。このため、めっき処理工程の際、低密着性領域56とめっき用レジストパターン60との間にめっき液を少なくとも部分的に浸入させることができる。これによって、金属層28は、基板51の低密着性領域56とめっき用レジストパターン60との間において析出した金属によって形成される第1部分32と、めっき用レジストパターン60の隙間64において析出した金属によって形成される第2部分37と、を含むようになる。この場合、蒸着マスク20の貫通孔25の形状は、第1面20aにおいては第1部分32によって画定され、第2面20bにおいては第2部分37によって画定される。従って、複雑な形状を有する貫通孔25を得ることができる。
また、低密着性領域56とめっき用レジストパターン60との間に浸入しためっき液を利用して第2部分を形成することにより、小さな厚みを有する第2部分32を得ることができる。さらに、第1部分32の厚みを、第1部分32のうち第2部分37に接する部分から端部33に向かうにつれて単調に減少させることも可能になる。これによって、有機EL基板92に到達し得る蒸着材料98の飛来角度に対応する上述の角度θ1を効率的に大きくすることができる。
また、めっき処理を利用して金属層28を形成することにより、貫通孔25の形状とは独立に、蒸着マスク20の厚みを任意に設定することができる。このため、十分な強度を蒸着マスク20に持たせることができる。従って、高精細な有機EL表示装置を製造することができ、かつ耐久性に優れた蒸着マスク20を提供することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、必要に応じて図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
上述の本実施の形態においては、複数の高密着性領域55と、高密着性領域55を取り囲む低密着性領域56と、に区画された表面51aを有する基板51を準備する準備工程が、基板51の表面51aを部分的に粗化することによって実現される例を示した。すなわち、基板51の表面51aに対して部分的に実施される表面処理が、粗化処理である例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、めっき用レジストパターン60に対する基板51の表面51aの密着性を低下させるための表面処理を基板51の表面51aに対して部分的に実施することにより、上述の準備工程を実現してもよい。
例えば、はじめに、上述の本実施の形態の場合と同様に、導電層を含む基板51を準備する。基板51の導電層を構成する材料としては、例えば、古河電工社製のEFTEC-64Tなどの銅合金を用いることができる。次に図14に示すように、基板51の表面51aのうち高密着性領域55に対応する領域の上に表面処理用レジストパターン53を形成する表面処理用レジスト形成工程を実施する。その後、図15に示すように、基板51の表面51aのうち表面処理用レジストパターン53によって覆われていない領域を表面処理して被処理領域54を形成する表面処理工程を実施する。例えば、めっき用レジストパターン60に対する低い密着性を有し、かつ導電性を有する層を、基板51の表面51aのうち表面処理用レジストパターン53によって覆われていない領域に設ける。具体的な表面処理としては、例えば、表面処理用レジストパターン53が設けられた基板51の表面51aに離形処理剤を供給する離型処理を挙げることができる。離形処理剤としては、日本化学産業社製のニッカノンタックAなどを用いることができる。その後、表面処理用レジストパターン53を除去する除去工程を実施する。
本変形例において、表面処理工程は、表面処理が施された被処理領域54の、めっき用レジストパターン60に対する密着力が、表面処理が施されなかった領域の、めっき用レジストパターン60に対する密着力よりも低くなるよう、実施される。このため図16に示すように、表面処理された被処理領域54が、めっき用レジストパターン60に対する低い密着力を有する低密着性領域56となる。また、表面処理用レジストパターン53によって覆われているために表面処理が施されなかった領域が、めっき用レジストパターン60に対する密着力が低密着性領域56に比べて相対的に高い高密着性領域55となる。
その後、上述の本実施の形態の場合と同様にして、めっき用レジスト形成工程、めっき処理工程および分離工程を実施することにより、基板51の低密着性領域56とめっき用レジストパターン60との間において析出した金属によって形成される第1部分32と、めっき用レジストパターン60の隙間64において析出した金属によって形成される第2部分37と、を含む金属層28を有する蒸着マスク20を作製することができる。
(第2の変形例)
図17に示すように、基板51上に設けられるめっき用レジストパターン60は、基板51から遠ざかるにつれてめっき用レジストパターン60の幅が広くなる形状、いわゆる逆テーパ形状を有していてもよい。言い換えると、隙間64を画成するめっき用レジストパターン60の側面63の間の間隔が、基板51から遠ざかるにつれて狭くなっていてもよい。図18は、このようなめっき用レジストパターン60の隙間64にめっき液をすることにより、隙間64において基板51の表面51a上に金属層28が析出した様子を示す断面図である。また図19は、上述の除去工程および分離工程を実施することによって得られた蒸着マスク20を示す断面図である。図19に示すように、本変形例による蒸着マスク20の第2部分37は、第1面20a側から第2面20b側に向かうにつれて部分的に先細になる形状を有している。このため、第2部分37の厚みや第2部分37の体積を十分に確保しながら、角度θ1を効率的に大きくすることができる。例えば、第1面20aにおける貫通孔25の開口寸法S1、および第2面20bにおける貫通孔25の開口寸法S2を、上述の本実施の形態の場合と同一にしながら、第1部分32と第1部分32との境界部41における貫通孔25の寸法S0を、上述の本実施の形態の場合に比べて小さくすることができる。
(その他の変形例)
また上述の本実施の形態においては、蒸着マスク20の長手方向に複数の有効領域22が割り付けられる例を示した。また、蒸着工程において、複数の蒸着マスク20がフレーム15に取り付けられる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図20に示すように、幅方向および長手方向の両方に沿って格子状に配置された複数の有効領域22を有する蒸着マスク20が用いられてもよい。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
20 蒸着マスク
20a 第1面
20b 第2面
22 有効領域
23 周囲領域
25 貫通孔
28 金属層
30 第1開口部
31 壁面
32 第1部分
33 端部
35 第2開口部
36 壁面
37 第2部分
38 端部
41 境界部
51 基板
52 カバーフィルム
53 表面処理用レジストパターン
54 被処理領域
55 高密着性領域
56 低密着性領域
60 めっき用レジストパターン
61 第1面
62 第2面
63 側面
64 隙間
92 有機EL基板
98 蒸着材料

Claims (6)

  1. 複数の貫通孔が形成された蒸着マスクを製造する蒸着マスク製造方法であって、
    複数の高密着性領域と、前記高密着性領域を取り囲む低密着性領域と、に区画された表面を有する基板を準備する準備工程と、
    前記基板の前記表面上に、所定の隙間を空けてめっき用レジストパターンを形成するめっき用レジスト形成工程と、
    前記めっき用レジストパターンの前記隙間において前記基板の前記表面上に金属層を析出させるめっき処理工程と、
    前記金属層を前記基板の前記表面から分離させる分離工程と、を備え、
    前記めっき用レジストパターンは、前記基板の前記表面に対向する第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面と、前記隙間に面する側面と、を含み、
    前記高密着性領域に対する前記めっき用レジストパターンの前記第1面の密着力は、前記低密着性領域に対する前記めっき用レジストパターンの前記第1面の密着力よりも高く、
    前記めっき用レジスト形成工程は、前記めっき用レジストパターンの前記第1面が前記高密着性領域を覆うとともに前記低密着性領域にまで広がり、かつ、前記めっき用レジストパターンの前記隙間が前記低密着性領域上に位置するよう、実施され、
    前記めっき処理工程においては、前記低密着性領域と前記めっき用レジストパターンの前記第1面との間にも前記金属層が析出する、蒸着マスク製造方法。
  2. 前記準備工程は、前記基板の前記表面のうち前記低密着性領域に対応する領域の上に表面処理用レジストパターンを形成する表面処理用レジスト形成工程と、前記基板の前記表面のうち前記表面処理用レジストパターンによって覆われていない領域を表面処理して前記高密着性領域を形成する表面処理工程と、を含む、請求項1に記載の蒸着マスク製造方法。
  3. 前記準備工程は、前記基板の前記表面のうち前記高密着性領域に対応する領域の上に表面処理用レジストパターンを形成する表面処理用レジスト形成工程と、前記基板の前記表面のうち前記表面処理用レジストパターンによって覆われていない領域を表面処理して前記低密着性領域を形成する表面処理工程と、を含む、請求項1に記載の蒸着マスク製造方法。
  4. 前記基板の前記表面のうち少なくとも前記低密着性領域は、導電性を有する導電層によって構成されており、
    前記めっき処理工程は、前記基板の前記導電層に電流を流すことによって前記基板の前記表面の前記低密着性領域に前記金属層を析出させる電解めっき処理工程を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の蒸着マスク製造方法。
  5. 前記金属層は、前記基板の前記低密着性領域と前記めっき用レジストパターンの前記第1面との間において析出した金属によって形成される第1部分と、前記めっき用レジストパターンの前記隙間において析出した金属によって形成される第2部分と、を含み、
    前記第1部分のうち前記第2部分に接続される部分の厚みは、5μm以下である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の蒸着マスク製造方法。
  6. 前記金属層の厚みは、3〜30μmの範囲内である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の蒸着マスク製造方法。
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