JP6687314B2 - ゼリー成形物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、果実又は野菜を原料として、該原料中のペクチンによるゲル化反応により得られるゼリー成形物及びその製造方法に係り、詳しくは耐熱性を向上させたゼリー成形物及びその製造方法に関する。
一般に、果実又は野菜等の植物の細胞壁や中層には、複合多糖類であるペクチンが多く含有されていることが知られている。例えば、果実又は野菜の食感を変えたり、果実又は野菜の搾汁残渣を再利用するために、水不溶性固形分からなる果実又は野菜パルプを原料とし、その原料中に含まれるペクチンを利用して、ゼリー成形物を得る方法が知られている。果実又は野菜パルプのゲル化反応は、例えば、金属イオンを添加したり、ペクチンメチルエステラーゼにより脱メトキシ化(低メトキシ化)することにより促進される。
しかしながら、ペクチンにより得られるゲルは、熱により容易に崩壊してしまうため、特に生の原料が用いられる場合、ゼリー成形物を長期保存することは困難であった。
そこで、従来より、特許文献1に開示される長期保存可能なゼリー成形物の製造方法が知られている。かかるゼリー成形物は、超高圧力条件下で、フルーツパルプ中のペクチンをペクチンメチルエステラーゼの酵素の働きによって脱メトキシ化し、包装することにより長期保存を可能にしている。
特表2009−502130号公報
ところが、特許文献1のゼリー成形物は、依然として加熱することができず、例えば加熱により改めて殺菌処理したり、加熱を伴う調理等に利用することは困難であった。
この発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、ペクチンによるゲル化反応により得られるゼリー成形物において、ゼリー成形物の酸度に着目し、所定の酸度に調整することにより、ゼリー成形物の耐熱性を向上できることを見出したことによりなされたものである。その目的とするところは、ペクチンのゲル化反応により得られるゼリー成形物において、耐熱性を向上させたゼリー成形物及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために本発明は、ペクチンを含有する果実又は野菜を原料として、二価の金属イオン及び脱メトキシ化させた低メトキシ化による該原料中のペクチンのゲル化によって得られるゼリー成形物において、該原料中のペクチン以外にゲル化剤が添加されておらず、前記ゼリー成形物の酸度が4%以下に調整されていることを特徴とする。
前記ゼリー成形物は、85℃以上で加熱処理されたもの又は85℃以上での加熱処理に用いるためのゼリー成形物であることが好ましい。前記原料は、柑橘類の搾汁残渣であることが好ましい。前記ゼリー成形物は、糖度がBrix値で10%以上であり、pHが2.7以上であることが好ましい。
本発明の別の一様態では、前記ゼリー成形物の製造方法において、ペクチンを含有する果実又は野菜を原料として、該原料を粉砕する工程、該原料中のペクチンのみにより、二価の金属イオン及び脱メトキシ化させた低メトキシ化によるゲル化によってゼリー状に成形する工程、次に、前記ゼリー状の成形物を酸度が4%以下の溶液に浸漬することにより前記ゼリー成形物の酸度を4%以下に調整する工程を含んでなることを特徴とする。前記ゼリー成形物の酸度を4%以下に調整する工程を経た後、次に、前記ゼリー成形物を85℃以上に加熱する工程を含むことが好ましい。前記原料を粉砕した後の原料のメジアン径は、500μm以下であることが好ましい。
本発明によれば、ペクチンのゲル化反応により得られるゼリー成形物において、耐熱性を向上できる。
以下、本発明を具体化したゼリー成形物の一実施形態を説明する。
本実施形態のゼリー成形物は、ペクチンを含有する果実又は野菜を原料として得られる。ペクチンを含有する果実又は野菜の具体例としては、特に限定されず、公知の素材を適宜使用することができる。これらの原料は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
果実又は野菜の中でも、ペクチンの含有量が多く含まれる観点から柑橘類が好ましく用いられる。柑橘類の具体例としては、レモン、ライム、シークワサー、スダチ、ユズ、ダイダイ、カボス等の香酸柑橘類、グレープフルーツ、ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ、サワーオレンジ、ハッサク、温州ミカン、イヨカン、ポンカン、あま夏、ブンタン等が挙げられる。さらに、ペクチンの含有量が多く含まれる観点及び廃棄物の再利用の観点から、柑橘類の搾汁残渣がより好ましく用いられる。搾汁残渣には、水不溶性固形分からなるパルプと搾汁しきれなかった極少量の果汁が含有されている。パルプは、果皮(アルベド、フラベド)と、じょうのう膜と、さのうの一部と、種子等の組織から構成され、食物繊維の他、ゲル化に必要なペクチンを含有している。
本実施形態のゼリー成形物の酸度は4%以下に調整されている。本発明における調整の具体例としては、原料からゼリー成形物を得る工程において、4%を超える酸度を4%以下に調整する場合、濃縮等により酸度が一旦4%を超えたものを、ゲルの耐熱性付与を目的として酸度を4%以下に調整する場合、及び例えば味覚・風味等を変える目的で酸度を高くする場合においてゲルの耐熱性が失われないように酸度を4%以下の範囲内で調整する場合等が含まれる。したがって、例えば原料からゼリー成形物を得る工程において、酸度を調整することなく得られた酸度4%以下のゼリー成形物は、本実施形態のゼリー成形物に該当しない。尚、酸度とは、対象に含まれている酸の質量%(w/w%)濃度を示す。酸度は、酸度の測定器(酸度計)を用いて、中和滴定法を利用して測定することができる。例えば、試験液に対し、アルカリ溶液(JAS酸測定法の場合は0.1mol/L水酸化ナトリウムを使用)を用いて中和し、中和に必要なアルカリ溶液の分量にて酸度を求めることができる。酸度の調整に用いられる酸は、飲食品に適用可能な無機酸又は有機酸であれば特に限定されないが、好ましくは有機酸が適用される。酸の具体例としては、リン酸、塩酸等の無機酸、並びにクエン酸、フマル酸、リンゴ酸、コハク酸、グルタル酸、ピルビン酸、酢酸、ギ酸、酒石酸、乳酸、アスコルビン酸、各種アミノ酸等のカルボン酸が挙げられる。これらの酸は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの酸は、酸度、味覚、風味等を考慮して所望のものが適宜選択される。また、塩を添加することにより緩衝作用を付与してもよい。ゼリー成形物の酸度は、製造工程において、酸を添加したり、加水又は濃縮することにより調整することができる。
本実施形態のゼリー成形物の糖度は、特に限定されないが、Brix値で10%以上が好ましく、15%以上がより好ましく、20%以上がさらに好ましい。Brix値が10%以上の場合、ゼリー成形物のゲル構造がより壊れにくい構造となる。また、耐熱性をより向上させることができる。
本実施形態のゼリー成形物のpHは、特に限定されないが、2.7以上が好ましく、3以上がより好ましい。pHの値が2.7以上の場合、ゼリー成形物のゲル構造がより壊れにくい構造となり、食感をより向上させることができる。また、耐熱性をより向上させることができる。また、ゼリー成形物からの離水をより少なくすることができる。
次に、上記のように構成された本実施形態のゼリー成形物の製造方法を説明する。
本実施形態の酸度が4%以下に調整されたゼリー成形物は、例えば以下の2つの製造方法により得られる。第1の製造方法は、上述したペクチンを含有する果実又は野菜を原料として、該原料中のペクチンによるゲル化反応によりゼリー状に成形する工程、次に、前記ゼリー状の成形物を酸度が4%以下の溶液に浸漬することにより前記ゼリー成形物の酸度を4%以下に調整する工程よりなる。
原料は、ゲル化反応の前に原料中からゲル化に必要なペクチンをゲル化反応させ易くするために粉砕処理されることが好ましい。粉砕処理は、公知の粉砕器、例えばミキサー等を用いて実施することができる。粉砕処理することにより、パルプが微細化される。粉砕後のパルプの粒度は、特に限定されないが、粒子が小さい方がゲルの架橋構造への障害が少ないため、より壊れにくいゲルが得られる。パルプの粒子径は、好ましくはメジアン径(50%径)として500μm以下、より好ましくは150μm以下である。パルプの粒子径は、粉砕時間、及びメッシュの使用等により調節することができる。
微細化されたパルプ中のペクチンの含有量は特に限定されないが、ゲル化反応前の溶液中において、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.66質量%以上、さらに好ましくは0.9質量%以上、最も好ましくは1質量%以上含有する。ペクチンの含有量が0.5質量%以上の場合、ゼリー成形物の耐熱性をより向上させることができる。また、ゼリー成形物からの離水がより少なくなる。パルプ中のペクチンの含有量は、加水又は濃縮処理により適宜調節することができる。
原料中のペクチンによるゲル化反応は、公知の方法を適宜採用することができるが、例えば金属イオンの添加、ペクチンメチルエステラーゼにより脱メトキシ化(低メトキシ化)等により実施することができる。金属イオンの具体例としては、二価の金属イオン、例えばカルシウムイオン及びマグネシウムイオンが挙げられる。ペクチンメチルエステラーゼによる脱メトキシ化反応の条件は、適用されるペクチンメチルエステラーゼの種類・由来等により適宜決定される。ゲル化反応における金属イオンの添加、及びペクチンメチルエステラーゼによる脱メトキシ化は、一方のみ行ってもよいが、ゲル化による成形をより促進させる観点から両方行うことが好ましい。また、両方行う場合、順番は特に限定されず、同時に行ってもよい。
ゼリー状の成形物を酸度が4%以下の溶液に浸漬する工程において用いられる酸度が4%以下の溶液の組成は、目的とするゼリー成形物の組成に応じて適宜決定される。目的とするゼリー成形物の組成は、浸漬処理前のゼリー状の成形物の体積及び組成、並びに浸漬の際に用いられる酸度が4%以下の溶液の容量及びその組成に応じて決定される。目的とするゼリー成形物のBrix値が好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上、pHが好ましくは2.7以上、より好ましくは3以上の範囲となるように、酸度が4%以下の溶液の組成が調整されることが好ましい。
ゼリー状の成形物を酸度が4%以下の溶液に浸漬する工程における浸漬処理の条件は、特に限定されないが、ゼリー状の成形物の内部全てが酸度4%以下の溶液で平衡化されることが好ましい。ゼリー状の成形物の内部全てを酸度4%以下とすることにより、ゼリー成形物のゲル構造がより壊れにくい構造となる。また、耐熱性をより向上させることができる。
浸漬処理の温度は、品質の低下を防ぐ観点及び効率の観点から、0〜40℃が好ましく、3〜30℃がより好ましい。浸漬処理の時間は、処理温度、処理効率及び全体の平衡化の完遂等の観点から適宜設定されるが、1〜24時間が好ましく、5〜20時間がより好ましい。
第2の製造方法は、ペクチンを含有する果実又は野菜原料に溶媒を加え、原料を含んでなる溶液の酸度を4%以下に調整した後、原料中のペクチンによるゲル化反応によりゼリー状に成形する工程よりなる。ペクチンを含有する果実又は野菜原料に溶媒を加える工程は、例えば酸度が4%以下の水溶液を粉砕処理後の果実又は野菜パルプに添加及び混合し、得られた混合液の酸度を4%以下にすることにより実施することができる。また、酸度が4%以下の水溶液を果実又は野菜原料に添加した後、粉砕処理することにより、混合液の酸度を4%以下に調整してもよい。原料に溶媒を加えた場合、最終的に得られるゼリー成形物中のペクチン含有量が低下するため、添加後のペクチンの含有量が好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.66質量%以上、さらに好ましくは0.9質量%以上となる添加量であることが好ましい。溶媒の添加によるペクチンの含有の低下をできるだけ抑制するために、添加する溶媒の酸度はより低い方が好ましい。
原料に添加する溶媒の組成は、目的とするゼリー成形物の組成に応じて適宜決定される。目的とするゼリー成形物の組成は、酸度を調整する前の原料(パルプ)の体積及び組成、並びに添加する溶媒の容量及びその組成に応じて決定される。目的とするゼリー成形物のBrix値が好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上、pHが好ましくは2.7以上、より好ましくは3以上の範囲となるように、添加する溶媒の組成が調整されることが好ましい。酸度を調整した後の原料中のペクチンによるゲル化反応は、第1の製造方法と同様の方法を適用することができる。
上記のように得られた酸度が4%以下に調整されたゼリー成形物は、常温保存又は常温流通を可能にする観点から、加熱処理されてもよい。加熱温度は、目的に応じ適宜設定されるが、好ましくは85℃以上、より好ましくは90℃以上である。ゲルの崩壊を抑制する観点から加熱温度は100℃未満が好ましい。加熱処理の時間は、加熱温度により適宜設定される。
次に、上記のように構成された本実施形態のゼリー成形物の作用を説明する。
本実施形態のゼリー成形物は、特に酸度が4%を超える果実又は野菜を原料として、原料中のペクチンによるゲル化反応により得られるゼリー成形物について、酸度を調整する工程を経ることにより、酸度が4%以下に調整されている。それにより、ゼリー成形物の耐熱性は、単なるペクチンのゲル化反応により得られるゼリー成形物に対して著しく向上している。そして、ゼリー成形物をゲル構造が維持した状態で加熱処理することができる。
本実施形態のゼリー成形物によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態のゼリー成形物では、ゼリー成形物の酸度が4%以下に調整されている。したがって、ペクチンを含有する果実又は野菜を原料として、該原料中のペクチンによるゲル化反応により得られるゼリー成形物において、耐熱性を向上させることができる。
(2)本実施形態のゼリー成形物では、耐熱性が向上している。よって、ゼリー成形物の形態で常温保存又は常温流通を可能とするために、加熱処理を施すことができる。また、ゼリー成形物の形態で加熱を伴う調理等に利用することができる。それにより、ペクチンを含有する果実又は野菜の利用可能性を広げることができる。
(3)また、超高圧力処理するための装置を用いて殺菌処理する必要がなく、常温保存等するための殺菌処理コストを大幅に低減させることができる。
(4)好ましくは、本実施形態のゼリー成形物は、ゲル化剤を添加していない。したがって、ゲル化剤を添加せずに果実又は野菜を原料として得られるゼリー成形物について、加熱処理することが可能となる。
(5)本実施形態のゼリー成形物は、好ましくはペクチンを含有する果実又は野菜中のペクチンによるゲル化反応によりゼリー状に成形する工程、次に、ゼリー状の成形物を酸度が4%以下の溶液に浸漬することによりゼリー成形物の酸度を4%以下に調整する工程により得ることができる。したがって、溶媒を加えることによるゼリー成形物中のペクチンの濃度を低下させる必要がなく、ゼリー成形物の酸度を4%以下に調整することができる。
(6)本実施形態のゼリー成形物は、好ましくはペクチンを含有する果実又は野菜原料に溶媒を加え、原料を含んでなる溶液の酸度を4%以下に調整した後、原料中のペクチンによるゲル化反応によりゼリー状に成形する工程により得ることができる。したがって、ゼリー状の成形物の組成を置換するために浸漬処理する必要がなく、短時間に製造することができる。
(7)本実施形態のゼリー成形物は、特に85℃以上での加熱処理に用いられるものに好ましく適用される。一般に、ペクチンによりゲル化されたゼリー成形物は、85℃の高温条件下ではゲルの崩壊が生じやすい。しかしながら、本実施形態のゼリー成形物では、耐熱性が向上しているため、加熱処理を容易に実施することができる。
(8)本実施形態のゼリー成形物では、好ましくは85℃以上で加熱処理されている。したがって、ゼリー成形物の形態で殺菌処理が施され、常温保存又は常温流通を可能にする。
(9)本実施形態のゼリー成形物では、好ましくは原料として柑橘類の搾汁残渣が用いられる。したがって、果汁搾取後の副産物を再利用することができ、資源の有効活用を図ることができる。また、ゼリー成形物を安価に製造することができる。
(10)本実施形態のゼリー成形物は、生のフルーツ等に比べ保存性を大きく向上させるものであり、また、ペクチンの含有量等を調節することにより、ゲルの硬さを容易に調節することができる。そのため、特に子供や高齢者において、青果に比べてより容易に摂取することができる。
また、従来より、食感を付与する観点から、青果組織を直接使用した加工飲食品が知られているが、取り扱い及び加工等が容易でなく、加熱処理により青果組織は容易に崩壊し易くなるため、安価に製造することは困難であった。一方、本実施形態のゼリー成形物は、常温保存が可能であり、また取り扱い性及び加工性が青果組織に比べ著しく向上している。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態のゼリー成形物は、原料中のペクチンによるゲル化反応により得られるゼリー成形物であり、添加物としてのゲル化剤、例えばゼラチン、寒天、カラギーナン、グルコマンナン等を配合しない
・上記実施形態のゼリー成形物は、本発明の効果を損なわない範囲内において、添加剤、例えばグルコース、ショ糖、果糖、乳糖、デキストリン、食物繊維、及び多糖類等の糖類、ステビア、アスパルテーム、及び糖アルコール等の甘味料、香料、色素、安定剤、ビタミン類、アミノ酸類、各種ミネラル、植物性油脂及び動物性油脂等の油性成分、並びに果汁等の天然成分を適宜配合してもよい。
・上記実施形態のゼリー成形物の原料として、粉砕後の果実又は野菜パルプより、ペクチンを粗抽出又は精製したものを適用してもよい。かかる原料を使用したとしても、酸度調整後のゼリー成形物の耐熱性を向上させることができる。尚、果実又は野菜の風味を得る観点、又は果実等由来の栄養分を摂取する観点から、果実又は野菜を粉砕処理することにより得られるパルプをそのまま原料として適用することが好ましい。
・上記実施形態のゼリー成形物の第1の製造方法において、ゲル化処理前に微細化されたパルプの流動性を変化させる観点、及びパルプの酸度又はBrix値を調整する観点から加水又は濃縮処理を行ってもよい。また、ゲル化処理前にパルプのpHを調整する観点から有機酸又はその塩を含んでなるpH調整剤を添加しても良い。
・上記実施形態のゼリー成形物は、上記第1の製造方法又は第2の製造方法により製造した。しかしながら、原料を含んでなる溶液の酸度を調整した後、原料中のペクチンによるゲル化反応によりゼリー状に成形し、さらにゼリー状の成形物を酸度が4%以下の溶液に浸漬することにより、ゼリー成形物の酸度を4%以下に調整してもよい。
・上記実施形態のゼリー成形物の包装形態は、特に限定されず、公知の包装形態、例えば合成樹脂、ガラス、金属製の各容器に充填する構成を採用することができる。加熱処理後に常温での長期保存又は運搬を可能にする観点から、耐熱性を有するとともに、気密性又は遮光性を有する密閉可能な容器を用いることもできる。
・上記実施形態のゼリー成形物の形状、大きさは、特に限定されず、目的等に応じて適宜決定することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
各実施例及び比較例に記載される製造方法によりゼリー成形物を製造し、得られたゼリー成形物について耐熱性試験を行った。
<試験例1:ゲル化処理後、浸漬処理により酸度を調整する方法>
(実施例1)
レモン生果を原料とし、インライン搾汁機にて搾汁し、果汁及びパルプの混合物を得た。この混合物をパルパーフィニッシャー(約0.5mmメッシュ)に通すことで濾過し、パルプと果汁を分離した。得られたパルプを家庭用ミキサーにて微細化(粉砕)し、メジアン径94μmのペースト状にした。このペースト状のパルプはBrix値9.3%、酸度5.6%(w/w)、pH2.5、ペクチン含有量1.5質量%であった。これを150g計量して別容器に移し、pH調整剤としてのクエン酸三ナトリウム0.2gをイオン交換水9.8gに溶解した後に添加した。
その後、ゲル化反応に必要であるカルシウムイオン源として、発酵乳酸カルシウム1.5gを、イオン交換水8.5gに溶解した後に添加した。これにより調製されたものを以下「調合液」と呼ぶ。調合液のBrix値は10.3%、酸度は5.0%、pHは2.7であった。得られた調合液に、ペクチンメチルエステラーゼ溶液(新日本化学工業製:スミチームPME)0.5mLを添加し、よく攪拌した後に、アルミ製トレイ(標準バット7号:外寸189×132×27mm)に注ぎ、45℃恒温槽にて1時間静置しゲル化反応を行った。得られたゲル(ゼリー状の成形物)をトレイから取り出し、包丁にて約7mm角のダイス状にカットした。これをメッシュ上に置き室温にて静置し、30分後に離水量を測定した。次に、耐熱性のプラスチック製パウチに、酸度が4%以下の溶液として下記表1に記載のシロップ液(Brix値50%のショ糖液)を添加し、離水量測定後のゼリー状の成形物約70gを浸漬した後に密封した。尚、ゼリー状の成形物とシロップ液は等量(質量比)になるよう調整されている。前記パウチを冷蔵(4℃)で約1日保管することによりゼリー状の成形物とシロップ液を平衡化した。平衡化後のゼリー状の成形物を実施例1のゼリー成形物とした。実施例1のゼリー成形物について、Brix値、酸度、pHの各値を表2に示す。尚、測定は、ゼリー成形物をホモゲナイズした後に行った。また、平衡化処理後に、前記パウチを湯浴中に入れ、ゼリー成形物を95℃まで昇温した後、10分間保持することにより加熱殺菌し、その後水冷した。
(実施例2)
実施例1において、パルプを微細化処理後にpH調整剤としてのクエン酸三ナトリウム0.5gをイオン交換水9.5gに溶解した後に添加して、調合液のpHを2.8とした以外、同様に実施した。
(実施例3)
実施例1において、パルプを微細化処理後にpH調整剤としてのクエン酸三ナトリウム1gをイオン交換水9gに溶解した後に添加して、調合液のpHを2.9とした以外、同様に実施した。
(実施例4)
実施例1において、パルプを微細化処理後にpH調整剤としてのクエン酸三ナトリウム1.5gをイオン交換水8.5gに溶解した後に添加して、調合液のpHを3とした以外、同様に実施した。
(実施例5)
実施例1において、パルプを微細化処理後にpH調整剤としてのクエン酸三ナトリウム2gをイオン交換水8gに溶解した後に添加して、調合液のpHを3.1とした以外、同様に実施した。
(実施例6)
実施例1において、パルプを微細化処理後にpH調整剤としてのクエン酸三ナトリウム2.75gをイオン交換水7.25gに溶解した後に添加して、調合液のpHを3.2とした以外、同様に実施した。
(実施例7)
実施例5において、微細化処理後のパルプのメジアン径を481μmとした以外、同様に実施した。
(実施例8)
実施例5において、微細化処理後のパルプのメジアン径を346μmとした以外、同様に実施した。
(実施例9)
実施例5において、微細化処理後のパルプのメジアン径を255μmとした以外、同様に実施した。
(実施例10)
実施例5において、微細化処理後のパルプのメジアン径を151μmとした以外、同様に実施した。
(実施例11)
実施例5において、酸度が4%以下の溶液として、表1に記載のシロップ液について、ショ糖の含有量を10質量%とし、Brix値10%と変更した以外、同様に実施した。
(比較例1〜10)
比較例1〜10は、実施例1〜10の各実施例において、プラスチック製パウチ中にゼリー状の成形物とシロップ液を添加した後、平衡化処理することなく、直ぐに95℃まで昇温し、10分間保持することにより加熱殺菌処理した以外、それぞれ同様に実施した。ゲル化反応後に得られたゼリー状の成形物を各比較例のゼリー成形物として、Brix値、酸度、pHの各値を測定した。尚、測定は、ゼリー成形物をホモゲナイズした後に行った。結果を表2に示す。
(比較例11)
実施例5において、表1に記載のシロップ液について、ショ糖の含有量を3.7質量%、無水クエン酸5.0質量%、及びクエン酸三ナトリウム2.1質量%とし、pH3.1、酸度5.0%、及びBrix値10%と変更した以外、同様に実施した。
(実施例12)
実施例5において、表1に記載のシロップ液について、ショ糖の含有量を30質量%とし、pH5.3、酸度0%、及びBrix値30%と変更した以外、同様に実施した。
(実施例13)
実施例5において、表1に記載のシロップ液について、ショ糖の含有量を46.9質量%、無水クエン酸2.5質量%、及びクエン酸三ナトリウム1.0質量%とし、pH3.1、酸度2.6%、及びBrix値50%と変更した以外、同様に実施した。
(比較例12)
実施例5において、表1に記載のシロップ液について、ショ糖の含有量を43.4質量%、無水クエン酸5.0質量%、及びクエン酸三ナトリウム2.3質量%とし、pH3.1、酸度5.0%、及びBrix値50%と変更した以外、同様に実施した。
(耐熱性試験)
各例の加熱処理後のゼリー成形物の形状について、加熱処理前のものと比較し、目視によりダイス形状が維持されているか否かにより耐熱性を評価した。加熱処理前のものと同様にダイス形状が良好に維持されている場合:◎、ダイス形状がほぼ維持されている場合:○、ダイス形状の一部が崩れている場合:△、ダイス形状の多くが崩れている場合:×として評価した。
表2に示されるように、ゼリー成形物の酸度が4%以下の場合において、耐熱性が得られることが確認された。
(参考例1)
実施例11において、100℃まで昇温し、10分間保持することにより加熱殺菌処理した以外、同様に実施した。その結果、ダイス形状の一部が崩れている場合が見受けられた。加熱殺菌処理の温度は高すぎない方が好ましいことが確認された。
<試験例2:ゲル化処理前に酸度を調整する方法>
(実施例14)
レモン生果を原料とし、インライン搾汁機にて搾汁し、果汁及びパルプの混合物を得た。この混合物をパルパーフィニッシャー(約0.5mmメッシュ)に通すことで濾過し、パルプと果汁を分離した。得られたパルプを家庭用ミキサーにて微細化(粉砕)し、メジアン径94μmのペースト状にした。このペースト状のパルプはBrix値9.3%、酸度5.6%(w/w)、pH2.5、ペクチン含有量1.5質量%であった。これにBrix値9.3%に調整したショ糖溶液を20%(パルプ:ショ糖溶液(質量比)=80:20)添加し、よく混合した。これを150g計量して別容器に移し、pH調整剤としてのクエン酸三ナトリウム2gを、イオン交換水8gに溶解した後に添加した。
その後、ゲル化反応に必要であるカルシウムイオン源として、発酵乳酸カルシウム1.5gを、イオン交換水8.5gに溶解した後に添加し、調合液を調製した。調合液のBrix値は10.2%、酸度は4.0%、pHは3.25であった。得られた調合液に、ペクチンメチルエステラーゼ溶液(新日本化学工業製:スミチームPME)0.5mLを添加し、よく攪拌した後に、アルミ製トレイ(標準バット7号:外寸189×132×27mm)に注ぎ、45℃恒温槽にて1時間静置しゲル化反応を行った。得られたゲル(ゼリー状の成形物)をトレイから取り出し、包丁にて約7mm角のダイス状にカットした。これをメッシュ上に置き室温にて静置し、30分後に離水量を測定した。次に、耐熱性のプラスチック製パウチに、酸度が4%以下の溶液として表1に記載のシロップ液(Brix値50%のショ糖液)を添加し、離水量測定後のゼリー状の成形物約70gを浸漬した後に密封した。尚、ゼリー状の成形物とシロップ液は等量(質量比)になるよう調整されている。そして、平衡化処理することなく、直ぐに前記パウチを湯浴中に入れ、ゼリー成形物を95℃まで昇温した後、10分間保持することにより加熱殺菌し、その後水冷した。ゲル化反応により得られたゼリー状の成形物を実施例14のゼリー成形物として、Brix値、酸度、pHの各値を測定した。結果を表3に示す。
(比較例13)
実施例14において、パルプ:ショ糖溶液の混合比を90:10(質量比)とした以外、同様に実施した。
(実施例15)
実施例14において、パルプ:ショ糖溶液の混合比を70:30(質量比)とした以外、同様に実施した。
(実施例16)
実施例14において、パルプ:ショ糖溶液の混合比を60:40(質量比)とした以外、同様に実施した。
表3に示されるように、ゲル化処理前に酸度を調整し、ゼリー成形物の酸度を4%以下にした場合においても、ゼリー成形物の耐熱性が得られることが確認された。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(イ)ペクチンを含有する果実又は野菜を原料として、該原料中のペクチンによるゲル化反応により得られるゼリー成形物の酸度を4%以下に調整するゼリー成形物の耐熱性向上方法。
(ロ)前記ゼリー状の成形物を酸度が4%以下の溶液に浸漬する工程は、前記ゼリー状の成形物の内部全てが前記酸度が4%以下の溶液で平衡化される工程であることを特徴とする前記ゼリー成形物の製造方法。
(ハ)前記ゼリー成形物の製造方法において、ペクチンを含有する果実又は野菜原料に溶媒を加え、前記原料を含んでなる溶液の酸度を4%以下に調整した後、前記原料中のペクチンによるゲル化反応によりゼリー状に成形する工程を含んでなることを特徴とするゼリー成形物の製造方法。
(ニ)ペクチンを含有する果実又は野菜を原料として、該原料中のペクチンによるゲル化反応により得られるゼリー成形物において、前記ゼリー成形物の酸度をゲルの耐熱性付与を目的として4%以下に調整されていることを特徴とするゼリー成形物。

Claims (7)

  1. ペクチンを含有する果実又は野菜を原料として、二価の金属イオン及び脱メトキシ化させた低メトキシ化による該原料中のペクチンのゲル化によって得られるゼリー成形物において、該原料中のペクチン以外にゲル化剤が添加されておらず、
    前記ゼリー成形物の酸度が4%以下に調整されていることを特徴とするゼリー成形物。
  2. 前記ゼリー成形物は、85℃以上で加熱処理されたもの又は85℃以上での加熱処理に用いるためのゼリー成形物であることを特徴とする請求項1に記載のゼリー成形物。
  3. 前記原料は、柑橘類の搾汁残渣であることを特徴とする請求項1又は2に記載のゼリー成形物。
  4. 前記ゼリー成形物は、糖度がBrix値で10%以上であり、pHが2.7以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のゼリー成形物。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のゼリー成形物の製造方法において、
    ペクチンを含有する果実又は野菜を原料として、該原料を粉砕する工程、
    該原料中のペクチンのみにより、二価の金属イオン及び脱メトキシ化させた低メトキシ化によるゲル化によってゼリー状に成形する工程、
    次に、前記ゼリー状の成形物を酸度が4%以下の溶液に浸漬することにより前記ゼリー成形物の酸度を4%以下に調整する工程を含んでなることを特徴とするゼリー成形物の製造方法。
  6. 前記ゼリー成形物の酸度を4%以下に調整する工程を経た後、次に、前記ゼリー成形物を85℃以上に加熱する工程を含むことを特徴とする請求項5に記載のゼリー成形物の製造方法。
  7. 前記原料を粉砕した後の原料のメジアン径は、500μm以下である請求項5又は6に記載のゼリー成形物の製造方法。
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