JP6680909B2 - 免疫検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、免疫検査装置に関する。
インフルエンザ等のウイルス感染症の検査に、抗原抗体反応を利用して検体中のウイルス等の抗原を検出し又は定量する免疫検査装置が用いられている。この種の免疫検査装置では、典型的には、検体液がクロマトグラフィー試験片に滴下される。滴下された検体液は、試験片を長手方向に流れ、試験片に設けられている反応部を通過する。反応部は検体液中の分析対象物質を抗原抗体反応によって捕捉することにより呈色し、この反応部が撮像され、得られた画像中の反応部の濃度に基づいて抗原が検出され又は定量される。
試験片の長手方向軸が水平に対して傾斜していると、検体液に作用する重力の影響により、試験片を長手方向に流れる検体液の流れが速く又は遅くなり、所定時間内に反応部を通過する検体液の量が変化する。このため、検体液中の抗原の濃度が同じであっても反応部の呈色強度に差が生じ、分析精度が低下する。そこで、特許文献1に記載された検査装置では、試験片の長手軸の水平に対する傾きが検出され、傾きが所定の範囲を超える場合には、試験片の姿勢異常を示す警告が出力され、且つ分析が中止される。
日本国特開2009−115521号公報
特許文献1に記載された検査装置では、試験片の短手方向軸の傾きは考慮されていない。試験片の短手方向軸が水平に対して傾いた場合に、試験片の短手方向の両端部のうち相対的に下方に配置される端部側に検体液が偏り、反応部の呈色に短手方向のムラが生じ得る。
分析の基礎とされる反応部の濃度は、例えば試験片に付着したゴミ等に起因するノイズの影響を低減する観点から、短手方向の濃度分布の平均値とされる場合がある。反応部の呈色に短手方向のムラが生じていると、平均化に起因して、反応部の濃度が本来の濃度と異なってしまい、分析精度が低下する。このように、試験片の短手方向の傾きによっても分析精度が低下する虞がある。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、クロマトグラフィー試験片の姿勢にかかわらず分析精度を向上させることを目的とする。
本発明の一態様の免疫検査装置は、検体液が長手方向に流されるクロマトグラフィー試験片の画像を取得する撮像部と、上記クロマトグラフィー試験片の短手方向軸の水平に対する傾きを検出する傾き検出部と、上記撮像部によって取得される画像に対して単一の分析領域を設定し、且つ上記傾き検出部によって検出される上記短手方向軸の傾きに基づいて上記分析領域の短手方向の範囲を変更し、変更された上記分析領域の濃度情報に基づいて上記検体液を分析する分析部と、を備える。
本発明によれば、クロマトグラフィー試験片の姿勢にかかわらず分析精度を向上させることができる。
本発明の実施形態を説明するための、クロマトグラフィー試験片を収納したカートリッジの一例の斜視図である。 図1のクロマトグラフィー試験片の模式図である。 本発明の実施形態を説明するための、免疫検査装置の一例のブロック図である。 図3の免疫検査装置の撮像部の模式図である。 反応部が呈色したクロマトグラフィー試験片の一例を示す模式図である。 図5のクロマトグラフィー試験片の画像から生成される濃度情報を示すグラフである。 反応部が呈色したクロマトグラフィー試験片の他の例を示す模式図である。 クロマトグラフィー試験片の画像に対する分析領域の設定例を示す模式図である。 クロマトグラフィー試験片の画像に対する分析領域の設定例を示す模式図である。 クロマトグラフィー試験片の画像に対する分析領域の設定例を示す模式図である。 図3の免疫検査装置の制御部が実行する処理のフローチャートである。 クロマトグラフィー試験片の画像に対する分析領域の設定例を示す模式図である。 クロマトグラフィー試験片の画像に対する分析領域の設定例を示す模式図である。 クロマトグラフィー試験片の画像に対する分析領域の設定例を示す模式図である。 図3の免疫検査装置の制御部が実行する処理のフローチャートである。
図1及び図2は、本発明の実施形態を説明するための、検体液の分析に用いられるクロマトグラフィー試験片及びクロマトグラフィー試験片を収納したカートリッジの一例を示す。
図1及び図2に示すクロマトグラフィー試験片(以下、試験片という)1は、抗原抗体反応を利用して検体液中のウイルス等の抗原を検出し又は定量する分析に用いられるものである。試験片1は、例えばセルロース等の多孔質材料からなる帯状の薄片であり、典型的には白色である。試験片1は、長手方向xの一方側の端部に設けられている滴下部2と、長手方向xに滴下部2に隣設されている展開部3とを備える。検体液は滴下部2に滴下され、滴下部2に滴下された検体液は、毛細管現象によって滴下部2から展開部3に流れ、さらに滴下部2とは反対側の端部に向けて展開部3を長手方向xに流れる。
滴下部2には、金コロイド粒子によって標識された標識抗体bが設けられている。標識抗体bは、滴下部2に滴下された検体液に溶解し、検体液に抗原aが含まれている場合には抗原aと結合して抗原抗体複合物abを形成する。抗原抗体複合物abは検体液の流れに乗って移動され、抗原aと結合することなく残った余剰の標識抗体bもまた検体液の流れに乗って移動される。
展開部3には、反応部4が設けられている。反応部4は、検体液中の抗原aを検出又は定量するための判定ライン5を有し、さらに本例では、検体液が試験片1に適切に流れたことを検出するためのコントロールライン6を有する。判定ライン5及びコントロールライン6は、長手方向xと直交する短手方向yに展開部3を横断して設けられており、コントロールライン6は、判定ライン5よりも検体液の流れの下流側に設けられている。
検体液中の抗原aを検出又は定量するための判定ライン5には、抗原aと結合する第1捕捉抗体cが固定的に設けられている。検体液の流れに乗って移動される抗原抗体複合物abは、判定ライン5の第1捕捉抗体cに捕捉され、判定ライン5に固定される。抗原抗体複合物abが判定ライン5に固定されることにより、抗原抗体複合物abの標識抗体bに付着している金コロイド粒子によって判定ライン5が呈色し、固定される抗原抗体複合物abが増加するほどに判定ライン5の呈色が強くなる。この判定ライン5の呈色が吸光度の変化として光学的に検出され、検体液中の抗原aが検出又は定量される。
検体液が試験片1に適切に流れたことを検出するためのコントロールライン6には、標識抗体bと結合する第2捕捉抗体dが固定的に設けられている。検体液の流れに乗って移動される余剰の標識抗体bは、第1捕捉抗体cに捕捉されずに判定ライン5を通過し、コントロールライン6の第2捕捉抗体dに捕捉され、コントロールライン6に固定される。標識抗体bがコントロールライン6に固定されることにより、標識抗体bに付着している金コロイド粒子によってコントロールライン6が呈色し、固定される標識抗体bが増加するほどにコントロールライン6の呈色が強くなる。すなわち、コントロールライン6は、検体液に抗原aが含まれているか否かにかかわらず、検体液と接触することによって呈色する。このコントロールライン6の呈色が吸光度の変化として光学的に検出され、検体液が試験片1に適切に流れたことが検出される。
試験片1は、カートリッジ7に収納されて用いられる。カートリッジ7には、収納されている試験片1の滴下部2に対向する開口部8が設けられており、検体液は開口部8を通して滴下部2に滴下される。カートリッジ7は、透明な樹脂材料からなり、試験片1の反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の呈色は、カートリッジ7を通して光学的に検出される。
図3及び図4は、試験片1を用いて分析を実施する免疫検査装置の一例を示す。
免疫検査装置10は、操作部11と、撮像部12と、傾き検出部13と、報知部14と、記憶部15と、これら操作部11、撮像部12、傾き検出部13、報知部14、及び記憶部15の動作を統括する制御部16とを備える。
操作部11は、オペレータの各種指示(例えば分析開始指示等)を受け付ける。操作部11は、例えばスイッチ等のハードウェアキーによって構成される。操作部11によって受け付けられた指示は、制御部16に入力される。
撮像部12は、試験片1の反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の呈色を光学的に検出する。撮像部12は、試験片1を収納したカートリッジ7が設置される設置部20と、LED(Light Emitting Diode)等の光源21と、CCD(Charge-Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子22とを含む。設置部20に設置されたカートリッジ7の試験片1は、光源21によって照明され、照明された状態で撮像素子22によって撮像される。取得された試験片1の画像は、制御部16に入力される。
傾き検出部13は、カートリッジ7が設置される設置部20の上面20aの水平に対する傾きを検出する。設置部20の上面20aの水平に対する傾きが検出されることにより、設置部20に設置されている試験片1の短手方向yに延びる軸Ay(以下、短手方向軸という)の水平に対する傾き、及び長手方向xに延びる軸Ax(以下、長手方向軸という)の水平に対する傾きが間接的に検出される。傾き検出部13は、特に限定されるものではないが、ロードセルと錘とを組み合わせた機械式センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ等のセンサによって構成される。検出された傾きは、制御部16に入力される。
報知部14は、オペレータに各種の情報(例えば分析結果等)を報知する。報知部14は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro-Luminescence Display)等の表示パネルを含み、表示パネルの表示画面に画像や文字を表示することによって情報を報知してもよい。また、報知部14は、LED(Light Emitting Diode)等の表示灯を含み、表示灯の点灯、点滅等によって情報を報知してもよい。また、報知部14は、ブザーを含み、音声によって情報を報知してもよい。
記憶部15は、制御部16によって実行される制御プログラム及び制御データを記憶しており、また、分析結果等の各種の情報を記憶する。記憶部15は、例えばフラッシュメモリ、ハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の格納媒体によって構成される。
制御部16は、制御プログラムに従って動作することにより、操作部11、撮像部12、傾き検出部13、報知部14、及び記憶部15の動作を統括する。また、制御部16は、制御プログラムに従って動作することにより、画像処理部23及び分析部24としても機能する。
画像処理部23は、試験片1の画像に表れる反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の呈色強度を、画像の濃度(輝度及び/又は明度)によって数値化した濃度情報を生成する。
分析部24は、濃度情報によって示される判定ライン5の呈色強度に基づいて検体液中の抗原aを検出又は定量し、また、濃度情報によって示されるコントロールライン6の呈色強度に基づいて検体液が試験片1に適切に流れたことを検出する。そして、分析部24は、以上の分析の結果を生成する。
画像処理部23及び分析部24として各種の処理を行う制御部16のハードウェア的な構造は、汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
制御部16の各処理部(画像処理部23、分析部24等)は、処理部毎に、上記各種のプロセッサのうちの一つのプロセッサによって構成されてもよいし、同種又は異種の二つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAや、CPUとFPGAとの組み合わせ)によって構成されてもよい。また、複数の処理部が一つのプロセッサによって構成されてもよい。
複数の処理部を一つのプロセッサによって構成する例としては、第1に、クライアントやサーバなどのコンピュータに代表されるように、一つ以上のCPUとソフトウェアの組み合せで一つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を一つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサを一つ以上用いて構成される。さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
上記構成において、制御部16は、制御プログラムに従って動作することにより、操作部11から分析開始指示が入力されると、所定の分析プロセスを実行する。所定の分析プロセスは、分析開始から所定の反応時間の経過を計時するステップと、所定の反応時間経過後に撮像部12に試験片1を撮像させるステップと、取得された試験片1の画像に表れる反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の呈色強度を画像の濃度によって数値化した濃度情報を生成するステップと、生成した濃度情報に基づいて分析結果を生成するステップとを含む。なお、反応時間は、反応部4が検体液と接触している時間であり、所定の反応時間は、抗原を所定の濃度で含む検体液が水平に置かれた試験片1を流れた場合に、反応部4が検出に十分な強度で呈色する時間であり、適宜設定される。
そして、制御部16は、上記所定の分析プロセスを経て生成された分析結果を報知部14に報知させ、また、記憶部15に記憶させる。
図5は、反応部4が呈色した試験片1の一例を示す。
図5の例は、試験片1が水平に置かれた状態で検体液が試験片1を流れ、上記所定の反応時間が経過した場合を示している。検体液は試験片1を長手方向xに流れきっており、すなわち検体液の流れの先端が試験片1の滴下部2とは反対側の端部に達しており、反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)は呈色している。
そして、試験片1が水平であることから、検体液は、試験片1の短手方向yの一端側に偏ることなく、短手方向yの全長に亘って略均等に試験片1を流れている。試験片1を短手方向yに横断している判定ライン5及びコントロールライン6は、短手方向yの全長に亘って略均質に呈色している。
検体液が流れていない状態で試験片1は白色であるが、検体液が流れて試験片1が濡れることにより、検体液に濡れた試験片1の領域の色調は白色に比べて暗くなり、呈色した反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の色調は、検体液に濡れた試験片1の領域よりもさらに暗くなる。
図6は、図5の試験片1の画像から生成される濃度情報の一例を示す。
濃度情報は、試験片1の画像を濃度(輝度及び/又は明度)によって数値化したものであり、試験片1の長手方向xの濃度変化を示している。
数値化の手法は、特に限定されるものではないが、例えば撮像部12からRGB(R:赤色成分、G:緑色成分、B:青色成分)形式の画像信号が出力されるものとして、輝度によって数値化する場合には、画像を構成する各画素のR値、G値、B値と、R値に対する係数X、G値に対する係数Y、B値に対する係数Zとを用い、式(1)によって各画素位置の濃度Dを算出することができる。
D=X×R+Y×G+Z×B・・・(1)
なお、式(1)のX、Y、Zは、例えばX=0.299、Y=0.587、Z=0.144とすることができるが、これに限定されない。上記の例では、R値、G値、B値の全てが輝度に反映されるが、例えばY=0、Z=0とされてR値だけが輝度に反映されてもよいし、Z=0とされてR値とG値だけが輝度に反映されてもよい。X、Y、Zは、例えば反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の呈色に対するR、G、Bの各色成分の感度に応じて適宜設定可能である。
また、明度によって数値化する場合には、各画素のR値、G値、B値の最大値Maxと最小値Minとを用い、下式(2)によって各画素位置の濃度Dを算出することができる。
D=(Max+Min)/2・・・(2)
また、濃度Dは、各画素のR値、G値、B値の最大値Maxとすることもできる。
なお、濃度による画像の数値化において、白色を最も高い濃度値とする。上記の輝度による数値化、及び明度による数値化では、R、G、Bの値域が0〜1であるものとして、(R、G、B)=(0、0、0)を黒色とし、(R、G、B)=(1、1、1)を白色とすればよい。
そして、試験片1、カートリッジ7に付着したゴミ等に起因するノイズの影響を軽減する観点から、試験片1の短手方向yに延びるy方向画素列毎に、各画素位置の濃度の平均値が算出される。試験片1の長手方向xの濃度変化を示す濃度情報は、各y方向画素列の平均値によって生成される。
このようにして生成される濃度情報において、呈色した判定ライン5はピークP1となって表れ、呈色したコントロールライン6はピークP2となって表れる。分析部24は、ピークP1の濃度値に基づいて検体液中の抗原aを検出又は定量し、ピークP2の濃度値に基づいて検体液が試験片1に適切に流れたことを検出する。
図7は、反応部4が呈色した試験片1の他の例を示す。
図7の例は、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾き、且つ試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち端部1aが相対的に下方に配置された状態で検体液が試験片1を流れ、上記所定の反応時間が経過した場合を示している。なお、試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち端部1aが相対的に下方に配置されているとは、端部1aの鉛直方向位置が端部1bの鉛直方向位置よりも低いことを言う。検体液は、端部1a側に偏って流れており、反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の呈色には、端部1a側で呈色強度が相対的に強く、端部1b側で呈色強度が相対的に弱くなるムラが生じている。
この場合、濃度情報が生成される際に、試験片1の短手方向yに延びるy方向画素列毎に、短手方向yの全長に亘って各画素位置の濃度の平均値が算出されると、例えば判定ライン5に対応するピークP1の濃度値には、呈色強度が相対的に低い端部1b側の画素群の濃度値が含まれることになる。上記の輝度及び/又は明度による数値化によれば、呈色強度が相対的に低い(色調が相対的に明るい)端部1b側の画素群の濃度値は高くなるので、ピークP1の濃度値は、図6に一点鎖線で示すように、試験片1が水平に置かれた状態で検体液が試験片1を流れた場合に得られる本来の濃度値よりも高くなる。コントロールライン6に対応するピークP2の濃度値もまた、同様に、本来の濃度値よりも高くなる。
このように、試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きによって、ピークP1及びピークP2の濃度値が本来の濃度値と異なると、ピークP1及びピークP2の濃度値に基づく分析の精度が低下する。そこで、以下に説明する濃度情報の生成方法では、試験片1の画像に単一の分析領域が設定され、この分析領域の濃度情報に基づいて分析が行われるものとし、試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きに基づいて分析領域の短手方向の範囲が変更される。
図8〜図10は、試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きに応じた分析領域の設定例を示す。
図8の例は、試験片1の短手方向軸Ayが水平である場合に設定される分析領域を示しており、図9の例は、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾いており、且つ試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち端部1aが相対的に下方に配置されている場合に設定される分析領域を示しており、図10の例は、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾いており、且つ試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち端部1bが相対的に下方に配置されている場合に設定される分析領域を示している。
まず、試験片1の画像が短手方向yに複数に区分される。なお、図示の例では、短手方向yに4つに区分されているが、2つに区分されてもよいし、5つ以上に区分されてもよい。
図8に示すとおり、試験片1の短手方向軸Ayが水平である場合に、分析領域R1は、4つの区分領域r1〜区分領域r4を覆う範囲、すなわち試験片1の画像の全体に設定されている。
一方、図9に示すとおり、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾いており、且つ試験片1の短手方向yの端部1aが相対的に下方に配置されている場合に、分析領域R2は、端部1a側の隣り合う2つの区分領域r1及び区分領域r2を覆う範囲に設定されている。つまり、分析領域R2の短手方向yの範囲は、図8に示した分析領域R1に対して、試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち相対的に下方に配置されている端部1a側に向けて縮小されている。
濃度情報が生成される際には、試験片1の短手方向yに延びるy方向画素列毎に、分析領域R2内で各画素位置の濃度の平均値が算出される。これにより、判定ライン5に対応するピークP1の濃度値に、呈色強度が相対的に低い端部1b側の画素群の濃度値が含まれず、ピークP1の濃度値と本来の濃度値との差が小さくなる。同様に、コントロールライン6に対応するピークP2の濃度値と本来の濃度値との差もまた小さくなる。
また、図10に示すとおり、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾いており、且つ試験片1の短手方向yの端部1bが相対的に下方に配置されている場合に、分析領域R3は、端部1b側の隣り合う2つの区分領域r3及び区分領域r4を覆う範囲に設定されている。つまり、分析領域R3の短手方向yの範囲は、図8に示した分析領域R1に対して、試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち相対的に下方に配置されている端部1b側に向けて縮小されている。
濃度情報が生成される際には、試験片1の短手方向yに延びるy方向画素列毎に、分析領域R3内で各画素位置の濃度の平均値が算出され、判定ライン5に対応するピークP1の濃度値と本来の濃度値との差が小さくなり、コントロールライン6に対応するピークP2の濃度値と本来の濃度値との差もまた小さくなる。
図11は、制御部16が実行する、試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きに応じて分析領域の範囲を変更する処理のフローを示す。
制御部16は、分析開始指示が入力されると、分析開始から所定の反応時間tの経過を計時する(ステップS1)。所定の反応時間tは、抗原を所定の濃度で含む検体液が水平に置かれた試験片1に流れた場合に、反応部4が検出に十分な強度で呈色する時間であり、例えば10分とすることができる。
所定の反応時間経過後、制御部16は、撮像部12に試験片1を撮像させる(ステップS2)。撮像部12によって取得された試験片1の画像は、制御部16(画像処理部23)に入力される。
そして、制御部16は、傾き検出部13から、撮像部12の設置部20の水平に対する傾きを取得し、設置部20に設置された試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きθを検出する(ステップS3)。
制御部16は、ステップS2にて取得された試験片1の画像に対し、ステップS3にて検出した試験片1の短手方向軸Ayの傾きθに基づいて分析領域を設定する(ステップS4)。本例では、制御部16は、傾きθに対して二つの閾値θ及び閾値θを適用し、分析領域の設定を行う。なお、閾値θ及び閾値θは、いずれも正の値であり、θ<θである。また、試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち端部1aが相対的に下方に配置される傾き方向を正方向とする。
傾きθが−θ≦θ≦θである場合に、制御部16は、検体液の偏よりが生じていないものと判定する。閾値θは、特に限定されないが、例えば10°とすることができる。そして、制御部16は、分析領域を、図8に示した分析領域R1、すなわち試験片1の画像の全体に設定する(ステップS5)。
傾きθがθ<θ≦θである場合に、制御部16は、試験片1の短手方向yの端部1a側に検体液の偏よりが生じているものと判定する。閾値θは、特に限定されないが、例えば45°とすることができる。そして、制御部16は、分析領域を、図9に示した分析領域R2に設定する(ステップS6)。
傾きθが−θ≦θ<−θである場合に、制御部16は、試験片1の短手方向yの端部1b側に検体液の偏よりが生じているものと判定する。そして、制御部16は、分析領域を、図10に示した分析領域R3に設定する(ステップS7)。
そして、制御部16は、ステップS5、ステップS6、又はステップS7にて設定した分析領域の濃度情報を生成し(ステップS8)、生成した濃度情報に基づいて分析(検体液中の抗原の検出又は定量、検体液が試験片1に適切に流れたことの検出)を行い、得られた分析結果を報知部14に報知させる(ステップS9)。
一方、傾きθがθ<−θであるか又はθ>θである場合には、制御部16は、検体液の偏りが生じており且つ偏りが過度であるものと判定し、分析を中止し、試験片1の姿勢異常を示す情報を報知部14に報知させる(ステップS10)。
このように、試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きに基づいて画像に設定される分析領域の短手方向yの範囲を変更することにより、画像から取得される反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の濃度値が、検体液の偏りに起因して本来の濃度値から乖離してしまうことを抑制でき、濃度値に基づく分析の精度を向上させることができる。
なお、上述した例では、1つの閾値θとの関係で、試験片1の短手方向軸Ayの傾きθに基づき、図8に示した分析領域R1と、図9に示した分析領域R2又は図10に示した分析領域R3との二段階に分析領域の短手方向yの範囲を変更するものとして説明したが、複数の閾値を用いて、さらに多段階に分析領域の短手方向yの範囲を変更するようにしてもよい。
図12は、試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きに応じた分析領域の他の設定例を示す。
図12の例は、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾いている場合に設定される分析領域を示し、分析領域R4は、短手方向yの中央部の隣り合う2つの区分領域r2及び区分領域r3を覆う範囲に設定されている。分析領域R4の短手方向yの範囲は、試験片1の短手方向軸Ayの傾き方向にかかわりなく、図8に示した分析領域R1に対して、試験片1の短手方向yの中央部に向けて縮小されている。
濃度情報が生成される際には、試験片1の短手方向yに延びるy方向画素列毎に、分析領域R4内で各画素位置の濃度の平均値が算出されるが、本設定例によっても、例えば判定ライン5に対応するピークP1の濃度値に、呈色強度が相対的に低い端部側の画素群の濃度値が含まれず、ピークP1の濃度値と本来の濃度値との差が小さくなる。これにより、濃度情報に基づく分析の精度を向上させることができる。
図13及び図14は、試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きに応じた分析領域の他の設定例を示す。
図13の例は、試験片1の短手方向軸Ayが水平である場合に設定される分析領域を示しており、図14の例は、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾いており、且つ試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち端部1aが相対的に下方に配置されている場合に設定される分析領域を示している。
図13に示すとおり、試験片1の短手方向軸Ayが水平である場合に、分析領域R5は、4つの区分領域r1〜区分領域r4のうち、短手方向yの中央部の隣り合う2つの区分領域r2及び区分領域r3を覆う範囲に設定されている。
一方、図14に示すとおり、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾いており、且つ試験片1の短手方向yの端部1aが相対的に下方に配置されている場合に、分析領域R6は、端部1a側の隣り合う2つの区分領域r1及び区分領域r2を覆う範囲に設定されている。つまり、分析領域R6の短手方向yの範囲は、図13に示した分析領域R5に対して、短手方向yの長さを固定された状態で、試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち相対的に下方に配置されている端部1a側に向けてシフトされている。
なお、図示は省略するが、試験片1の短手方向軸Ayが水平に対して傾き、且つ試験片1の短手方向yの端部1bが相対的に下方に配置される場合には、分析領域は、端部1b側の隣り合う2つの区分領域r3及び区分領域r4を覆う範囲に設定され、換言すれば、図13に示した分析領域R5に対して、試験片1の短手方向yの端部1a及び端部1bのうち相対的に下方に配置されている端部1b側に向けてシフトされる。
濃度情報が生成される際には、試験片1の短手方向yに延びるy方向画素列毎に、分析領域R6内で各画素位置の濃度の平均値が算出されるが、本設定例によっても、例えば判定ライン5に対応するピークP1の濃度値に、呈色強度が相対的に低い端部側の画素群の濃度値が含まれず、ピークP1の濃度値と本来の濃度値との差が小さくなる。これにより、濃度情報に基づく分析の精度を向上させることができる。
ここまで、試験片1の画像が取得されるタイミングが、分析開始から所定の反応時間tを経過したタイミングに固定されているものとして説明したが、試験片1の画像の取得タイミングは、試験片1の長手方向軸Axの水平に対する傾きに応じて変更されてもよい。
まず、試験片1の長手方向軸Axが水平である場合の検体液の流れを基準とする。試験片1の長手方向軸Axが水平に対して傾き、且つ検体液の流れの下流側が相対的に上方に配置される場合に、検体液の流れは重力の影響によって遅くなる。一方、検体液の流れの下流側が相対的に下方に配置される場合には、検体液の流れは重力の影響によって速くなる。
上記所定の反応時間tは、抗原を所定の濃度で含む検体液が水平に置かれた試験片1を流れた場合に反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)が検出に十分な強度で呈色する時間であるところ、検体液の流れが遅くなると、所定の反応時間t内に反応部4を通過する検体液の量が少なくなり、反応部4の呈色は弱まる。一方、検体液の流れが速くなると、所定の反応時間t内に反応部4を通過する検体液の量が多くなくなり、反応部4の呈色は強まる。
試験片1の画像の取得タイミングが所定の反応時間tに固定されていると、取得された画像から生成される濃度情報において、判定ライン5に対応するピークP1の濃度値、及びコントロールライン6に対応するピークP2の濃度値が、同じ検体液であっても試験片1の長手方向軸Axの水平に対する傾きによって変動する虞があり、ピークP1の濃度値及びピークP2の濃度値に基づく分析の精度が低下する虞がある。そこで、以下に説明する濃度情報の生成方法では、試験片1の長手方向軸Axの水平に対する傾きに基づいて、試験片1の画像の取得タイミングが変更される。
図15は、制御部16が実行する、試験片1の長手方向軸Axの水平に対する傾きに応じて画像の取得タイミングを変更する処理のフローを示す。
制御部16は、分析開始指示が入力されると、傾き検出部13から、撮像部12の設置部20の水平に対する傾きを取得し、設置部20に設置された試験片1の長手方向軸Axの水平に対する傾きφを検出する(ステップS11)。
制御部16は、ステップS11にて検出した試験片1の長手方向軸Axの傾きφに基づいて画像取得タイミングtを設定する(ステップS12)。本例では、制御部16は、傾きφに対して二つの閾値φ及び閾値φを適用し、画像取得タイミングtの設定を行う。なお、閾値φ及び閾値φは、いずれも正の値であり、且つφ<φである。また、検体液の流れの下流側が相対的に下方に配置される傾き方向を正方向とする。
傾きφが−φ≦φ≦φである場合に、制御部16は、検体液の流れの速さは、水平な試験片1を流れる場合の流れの速さと同視し得るものと判定する。閾値φは、特に限定されないが、例えば10°とすることができる。そして、制御部16は、画像取得タイミングtを、上記所定の反応時間tに設定する(ステップS13)。
傾きφがφ<φ≦φである場合に、制御部16は、検体液の流れの速さは、水平な試験片1を流れる場合の流れの速さよりも速くなっているものと判定する。閾値φは、特に限定されないが、例えば45°とすることができる。そして、制御部16は、画像取得タイミングtを、上記所定の反応時間tよりも短い時間tに設定する(ステップS14)。
傾きφが−φ≦φ<−φである場合に、制御部16は、検体液の流れの速さは、水平な試験片1を流れる場合の流れの速さよりも遅くなっているものと判定する。そして、制御部16は、画像取得タイミングtを、上記所定の反応時間tよりも長い時間tに設定する(ステップS15)。
そして、制御部16は、ステップS13、ステップS14、又はステップS15にて設定した画像取得タイミングtの経過を計時する(ステップS16)。
画像取得タイミングt経過後、制御部16は、撮像部12に試験片1を撮像させる(ステップS17)。撮像部12によって取得された試験片1の画像は、制御部16(画像処理部23)に入力される。
そして、制御部16は、画像の分析領域の濃度情報を生成し(ステップS18)、生成した濃度情報に基づいて分析(検体液中の抗原の検出又は定量、検体液が試験片1に適切に流れたことの検出)を行い、得られた分析結果を報知部14に報知させる(ステップS19)。
なお、分析領域は、上記のとおり、試験片1の短手方向軸Ayの水平に対する傾きに応じて、図8から図10に示した設定例、図12に示した設定例、又は図13及び図14に示した設定例のうち、いずれかの設定例によって適宜設定される。
一方、傾きφがφ<−φであるか又はφ>φである場合には、制御部16は、検体液の流れが過度に遅いか又は過度に速くなっているものと判定し、分析を中止し、試験片1の姿勢異常を示す情報を報知部14に報知させる(ステップS20)。
このように、試験片1の長手方向軸Axの水平に対する傾きに基づいて画像取得タイミングを変更することにより、画像取得タイミングまでに反応部4を通過する検体液の量を検体液の流れの速さにかかわらず安定させることができる。これにより、同じ検体液に対して画像から取得される反応部4(判定ライン5及びコントロールライン6)の濃度値を安定させることができ、濃度値に基づく分析の精度をさらに向上させることができる。
なお、上述した例では、1つの閾値φとの関係で、試験片1の長手方向軸Axの傾きφに基づき、画像取得タイミングを早める場合にはt1とt2との二段階に画像取得タイミングを変更し、また画像取得タイミングを遅らせる場合にはt1とt3との二段階に画像取得タイミングを変更するものとして説明したが、複数の閾値を用いて、さらに多段階に画像取得タイミングを変更するようにしてもよい。
以上、説明したとおり、本明細書に開示された免疫検査装置は、検体液が長手方向に流されるクロマトグラフィー試験片の画像を取得する撮像部と、上記クロマトグラフィー試験片の短手方向軸の水平に対する傾きを検出する傾き検出部と、上記撮像部によって取得される画像に対して単一の分析領域を設定し、且つ上記傾き検出部によって検出される上記短手方向軸の傾きに基づいて上記分析領域の短手方向の範囲を変更し、変更された上記分析領域の濃度情報に基づいて上記検体液を分析する分析部と、を備える。
また、上記分析部は、上記短手方向軸が傾いている場合に、上記短手方向軸が水平である場合の上記分析領域に対して、上記クロマトグラフィー試験片の上記短手方向の両端部のうち相対的に下方に配置される端部側に向けて上記分析領域を縮小する。
また、上記分析部は、上記短手方向軸が傾いている場合に、上記短手方向軸が水平である場合の上記分析領域に対して、上記クロマトグラフィー試験片の上記短手方向の中央部に向けて上記分析領域を縮小する。
また、上記分析部は、上記短手方向軸が傾いている場合に、上記短手方向軸が水平である場合の上記分析領域に対して、上記クロマトグラフィー試験片の上記短手方向の両端部のうち相対的に下方に配置される端部側に向けて上記分析領域を上記短手方向にシフトさせる。
また、上記分析部は、上記短手方向軸の傾きが所定角度を超える場合に分析を中止し、分析の中止を報知する報知部をさらに備える。
また、上記傾き検知部は、上記クロマトグラフィー試験片の長手方向軸の水平に対する傾きをさらに検出し、上記撮像部は、上記長手方向軸が水平である場合の上記画像の取得タイミングに対して、上記クロマトグラフィー試験片を上記長手方向に流れる上記検体液の流れの下流側が相対的に上方に配置される場合に上記画像の取得タイミングを遅くし、上記検体液の流れの下流側が相対的に下方に配置される場合に上記画像の取得タイミングを早くする。
また、上記分析部は、上記長手方向軸の傾きが所定角度を超える場合に分析を中止し、分析の中止を報知する報知部をさらに備える。
本発明は、クロマトグラフィー試験片の姿勢にかかわらず分析精度を向上させることができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。本出願は、2017年2月8日出願の日本特許出願(特願2017−021611)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 クロマトグラフィー試験片
1a 短手方向の端部
1b 短手方向の端部
2 滴下部
3 展開部
4 反応部
5 判定ライン
6 コントロールライン
7 カートリッジ
8 開口部
10 免疫検査装置
11 操作部
12 撮像部
13 傾き検出部
14 報知部
15 記憶部
16 制御部
20 設置部
20a 設置部の上面
21 光源
22 撮像素子
23 画像処理部
24 分析部
a 抗原
b 標識抗体
ab 抗原抗体複合物
c 第1捕捉抗体
d 第2捕捉抗体
Ax 長手方向軸
Ay 短手方向軸
P1 ピーク
P2 ピーク
r1 区分領域
r2 区分領域
r3 区分領域
r4 区分領域
R1 分析領域
R2 分析領域
R3 分析領域
R4 分析領域
R5 分析領域
R6 分析領域
t 画像取得タイミング
t1 反応時間
t2 時間
t3 時間
x 長手方向
y 短手方向
θ 閾値
θ 閾値
φ 閾値
φ 閾値

Claims (7)

  1. 検体液が長手方向に流されるクロマトグラフィー試験片の画像を取得する撮像部と、
    前記クロマトグラフィー試験片の短手方向軸の水平に対する傾きを検出する傾き検出部と、
    前記撮像部によって取得される画像に対して単一の分析領域を設定し、且つ前記傾き検出部によって検出される前記短手方向軸の傾きに基づいて前記分析領域の短手方向の範囲を変更し、変更された前記分析領域の濃度情報に基づいて前記検体液を分析する分析部と、
    を備える、免疫検査装置。
  2. 請求項1記載の免疫検査装置であって、
    前記分析部は、前記短手方向軸が傾いている場合に、前記短手方向軸が水平である場合の前記分析領域に対して、前記クロマトグラフィー試験片の前記短手方向の両端部のうち相対的に下方に配置される端部側に向けて前記分析領域を縮小する免疫検査装置。
  3. 請求項1記載の免疫検査装置であって、
    前記分析部は、前記短手方向軸が傾いている場合に、前記短手方向軸が水平である場合の前記分析領域に対して、前記クロマトグラフィー試験片の前記短手方向の中央部に向けて前記分析領域を縮小する免疫検査装置。
  4. 請求項1記載の免疫検査装置であって、
    前記分析部は、前記短手方向軸が傾いている場合に、前記短手方向軸が水平である場合の前記分析領域に対して、前記クロマトグラフィー試験片の前記短手方向の両端部のうち相対的に下方に配置される端部側に向けて前記分析領域を前記短手方向にシフトさせる免疫検査装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項記載の免疫検査装置であって、
    前記分析部は、前記短手方向軸の傾きが所定角度を超える場合に分析を中止し、
    分析の中止を報知する報知部をさらに備える免疫検査装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項記載の免疫検査装置であって、
    前記傾き検知部は、前記クロマトグラフィー試験片の長手方向軸の水平に対する傾きをさらに検出し、
    前記撮像部は、前記長手方向軸が水平である場合の前記画像の取得タイミングに対して、前記クロマトグラフィー試験片を前記長手方向に流れる前記検体液の流れの下流側が相対的に上方に配置される場合に前記画像の取得タイミングを遅くし、前記検体液の流れの下流側が相対的に下方に配置される場合に前記画像の取得タイミングを早くする免疫検査装置。
  7. 請求項6記載の免疫検査装置であって、
    前記分析部は、前記長手方向軸の傾きが所定角度を超える場合に分析を中止し、
    分析の中止を報知する報知部をさらに備える免疫検査装置。
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