JP2002090258A - レンズの検査方法及び装置並びにシステム - Google Patents

レンズの検査方法及び装置並びにシステム

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JP2002090258A
JP2002090258A JP2000279874A JP2000279874A JP2002090258A JP 2002090258 A JP2002090258 A JP 2002090258A JP 2000279874 A JP2000279874 A JP 2000279874A JP 2000279874 A JP2000279874 A JP 2000279874A JP 2002090258 A JP2002090258 A JP 2002090258A
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inspection
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light
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JP2000279874A
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Akira Mori
亮 森
Fumio Yuhito
文夫 由比藤
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズの欠陥検査を効果的に行う。 【解決手段】 洗浄・ブロー処理が行われた撮影レンズ
は、傷検査装置にセットされる。撮影レンズの下部に配
置された投光器から検査光が照射され、上部に配置され
た撮像装置において暗視野撮影が行われる。傷の部分に
おいて散乱された検査光が撮像装置によって検出され
る。階調値の高い領域(明領域)が110画素以上ある
ときに、撮影レンズに傷が存在すると判定する。次に、
撮影レンズは異物検査装置にセットされる。撮影レンズ
の上部に配置された投光器から検査光が照射され、撮像
装置において暗視野撮影が行われる。異物の部分におい
て反射された検査光が撮像装置によって検出される。撮
影レンズの検査領域を複数の基本領域に分割し、隣接す
る基本領域間での平均階調値の差が120以上あるとき
に、撮影レンズに異物が存在すると判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明なレンズに傷や異
物等の欠陥が存在しているか否かを検査する方法及び装
置並びにシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラに用いられる撮影レンズやファイ
ンダーレンズ等の光学部品では、その表面に傷が生じて
いたり、塵埃や汚れ等の異物が存在していると、その光
学性能を著しく低下させる。このため、傷や異物の存在
を確実に検出して除去することが極めて重要である。特
に、レンズ付きフイルムユニットでは撮影レンズやファ
インダレンズの再使用が行われており、レンズの表面に
ゴミや指紋等が付着していたり、あるいは傷が付いてい
ることが多いため、全数検査を施して傷や異物の有無を
確認した上で、その再使用の可否を判断する必要があ
る。
【0003】このようなレンズを検査する方法として
は、従来より、限度見本に基づく目視検査が施されてき
たが、検査速度を高めることができないこと、評価基準
にばらつきが生じること、という問題が生じていた。か
かる問題を解決するために、特開平8−304052号
公報には、レンズ面に対して検査光を一定方向に走査さ
せ、当該レンズを散乱透過してきた検査光を撮像して得
られる信号レベルが設定レベルを超えたときに欠陥信号
を発生するレンズの検査装置が記載されている。この検
査装置によれば、信号レベルと設定レベルとを比較する
ことにより傷や異物の存在を検出することができるた
め、効率的且つ定量的にレンズの検査を行うことができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載された
レンズの検査装置では、ライン状の検査光を照射しなが
ら検査を行っており、検査速度を迅速に行うことができ
なかった。また、検査光の走査方向に対して傷や異物等
の欠陥が発生している場合には、検査光が散乱されにく
くなるために検出精度が悪化してしまう。
【0005】また、レンズの表面に異物が付着している
場合には、検査光が反射されて受光器に到達しない等の
理由から、傷が発生している場合と比べて適正な検出感
度が異なると考えられる。しかしながら、上記公報に記
載されたレンズの検査装置では、欠陥の種別に関わらず
同一の検査手段により検査を行っているため、欠陥の種
別に応じて適切な検出感度を設定することができないと
いう問題がある。
【0006】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、傷や異物等の欠陥が存在するか否かを効果的に検
出することができるレンズの検査方法及び装置並びにシ
ステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のレンズの検査方法では、被検査体で
あるレンズの一方の側より検査光を照射し、前記レンズ
の他方の側よりレンズ表面の暗視野像を撮像して当該レ
ンズ表面から散乱される間接光を光電的に検出し、一定
領域における撮像信号の信号強度が設定レベルを超えた
ときに前記レンズは不良レンズであると判定している。
【0008】また、請求項2記載のレンズの検査方法で
は、被検査体であるレンズの一方の側に投光器と撮像装
置とを配置し、前記投光器よりレンズに対して検査光を
照射するとともに撮像装置においてレンズ表面の暗視野
像を撮像して当該レンズ表面から反射される間接光を光
電的に検出し、前記レンズ面を複数の検査領域に分割し
て各検査領域毎に撮像信号の平均レベルを算出し、隣接
する検査領域における平均レベルの差が設定値を超えた
ときに前記レンズは不良レンズであると判定している。
【0009】請求項3記載のレンズの検査方法は、被検
査体であるレンズの一方の側より検査光を照射し、前記
レンズの他方の側よりレンズ表面の暗視野像を撮像して
当該レンズ表面から散乱される間接光を光電的に検出
し、一定領域における撮像信号の信号強度が設定レベル
を超えたときに前記レンズに傷が存在すると判定する第
1工程と、前記レンズの一方の側に投光器と撮像装置と
を配置し、前記投光器よりレンズに対して検査光を照射
するとともに撮像装置においてレンズ表面の暗視野像を
撮像して当該レンズ表面から反射される間接光を光電的
に検出し、前記レンズ面を複数の検査領域に分割して各
検査領域毎に撮像信号の平均レベルを算出し、隣接する
検査領域における平均レベルの差が設定値を超えたとき
に前記レンズに異物が付着していると判定する第2工程
と、からなる。
【0010】請求項4記載のレンズの検査装置は、被検
査体であるレンズの一方の側に配置され、前記レンズの
撮像を行う撮像装置と、前記レンズの他方の側に配置さ
れ、前記撮像装置による撮像範囲から外れた位置から前
記レンズに検査光を照射する照明装置と、前記撮像装置
で得られた撮像信号の信号強度が設定レベルを超えたと
きに前記レンズは不良レンズであると判定する判定手段
と、から構成される。
【0011】請求項5記載のレンズの検査装置は、被検
査体であるレンズの撮像を行う撮像装置と、前記レンズ
に対して前記撮像装置と同じ側に配置され、前記撮像装
置による撮像範囲から外れた位置から前記レンズに検査
光を照射する照明装置と、前記レンズを複数の微小な検
査領域に分割して各検査領域毎に撮像信号の平均レベル
を算出し、隣接する検査領域における平均レベルの差が
設定値を超えたときに前記レンズは不良レンズであると
判定する判定手段と、から構成される。
【0012】また、請求項6記載のレンズの検査システ
ムは、被検査体であるレンズの一方の側に配置され、前
記レンズの撮像を行う第1の撮像装置と、前記レンズの
他方の側に配置され、前記第1の撮像装置による撮像範
囲から外れた位置から前記レンズに検査光を照射する第
1の照明装置と、前記第1の撮像装置で得られた撮像信
号の信号強度が設定レベルを超えたときに前記レンズに
傷が存在すると判定する第1の判定手段と、を有する第
1の欠陥検出装置と、前記レンズの撮像を行う第2の撮
像装置と、前記レンズに対して前記第2の撮像装置と同
じ側に配置され、前記第2の撮像装置による撮像範囲か
ら外れた位置から前記レンズに検査光を照射する第2の
照明装置と、前記レンズを複数の微小な検査領域に分割
して各検査領域毎に撮像信号の平均レベルを算出し、隣
接する検査領域における平均レベルの差が設定値を超え
たときに前記レンズに異物が付着していると判定する第
2の判定手段と、を有する第2の欠陥検出装置と、から
構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をレンズ付きフイル
ムユニット用撮影レンズの検査装置に適用した例につい
て説明する。図1に示すように、レンズ付きフイルムユ
ニット用撮影レンズの検査装置(以下、「検査装置」と
する)10は、大別して、レンズ洗浄装置11、傷検出
装置12、異物検出装置13、及びピント検査装置14
から構成される。
【0014】図2及び図3に示すように、傷検出装置1
2及び異物検出装置13には、撮影レンズ14に検査光
を照射する投光器15,16と、撮影レンズ14のレン
ズ面14aを撮像する撮像装置20,21とが備えられ
る。被検査体である撮影レンズ14は、専用のパレット
22に形成された窪みの中に入り込んで保持される。図
示しないパレット移動機構によってパレット22がスラ
イドすることにより、撮影レンズ14が傷検出装置12
から異物検出装置13へと移動する。
【0015】図4に示すように、傷検出装置12では、
撮影レンズ14は凸状のレンズ面14aを上方に向けた
状態で投光器15と撮像装置20との間に配置される。
また、パレット22の下面には略円筒形状の開口23が
形成されており、投光器15からの検査光が撮影レンズ
14の底面より照射される。なお、投光器15から照射
される検査光のケラレを防止するために、撮影レンズ1
4側の開口径が小さくされており、本実施形態では8m
m厚のパレット22に対して、撮影レンズ14側の開口
径が7.5mm、投光器15側の開口径が13mmとな
っている。
【0016】撮像装置12は、2次元状に受光素子(画
素)が配列されたCCDイメージセンサ24と、このC
CDイメージセンサ24の前面に取り付けられた接写リ
ング25及び結像レンズ26とから構成され、これらの
中心が撮影レンズ14の光軸Lと一致するように配置さ
れる。撮影レンズ14の光学像は、結像レンズ26によ
ってCCDイメージセンサ24の光電面に結像され、入
射光の光強度に比例した光電変換信号が傷判定部30に
送られる。
【0017】なお、結像レンズ26の焦点距離は16〜
50mmの範囲内で、また、接写リング25は6〜40
mmの範囲内で設定することができ、本実施形態では結
像レンズ26の焦点距離を50mmと、また、接写リン
グ25を30mmとしている。また、パレット14の上
面とCCDイメージセンサ24との間隔L1は、30〜
200mmの範囲内で設定することができ、本実施形態
では130mmと定められている。
【0018】投光器15は、その発光面がパレット14
の下面から距離L2だけ離れた位置に固定されている。
投光器15の内部には赤色LEDが備えられ、撮影レン
ズ14に対して均一な検査光を照射する。発光面の中央
部には遮光マスク31が取り付けられており、撮像装置
20による撮像領域に投光器15が含まれるのを防止す
る。このため、CCDイメージセンサ24の受光面には
投光器15からの検査光が直接照射されず、撮影レンズ
14において散乱された間接光が照射される。したがっ
て、撮像装置20では、撮影レンズ14の暗視野像が得
られる。なお、検査光がCCDイメージセンサ24に直
接照射されなければ、遮光マスク31の直径L3を10
〜20mmの範囲内で適宜変更することができ、本実施
形態では12mmと定められている。
【0019】傷判定部30では、CCDイメージセンサ
24から送られる撮像信号を基にして、撮影レンズ14
に傷があるか否かを検出する。上述したように、CCD
イメージセンサ24には検査光が直接的に照射されない
ようになっている。図5に示すように、傷のない正常な
撮影レンズ14を検査する場合には、CCDイメージセ
ンサ24には暗視野像が写し込まれるため、明度の高い
画素は検出されない。
【0020】一方、撮影レンズ14に傷32が発生して
いる場合には、図6に示すように、投光器15から照射
された検査光が傷32において散乱され、CCDイメー
ジセンサ24に照射される。この場合には、図7に示す
ように、傷32が発生している箇所に対応する画素から
の信号強度が高くなり、傷32の大きさに応じた明るい
領域(明領域)33が検出される。なお、図7において
は、発生箇所を明確にするために明領域33を黒色で表
し、その他の暗い領域(暗領域)34を白色で表してい
る。
【0021】傷判定部30では、撮影レンズ14の中心
を基準とした直径6mmの円を検査領域38と定め、当
該検査領域に対応する画素からの信号強度を8ビットの
階調値(0〜255)で表現する。そして、階調値が1
40以上である画素を明画素と定め、明画素が110画
素以上連続する領域があるか否かを判定する。傷判定部
30は、110画素以上の明画素領域があることを検出
したときは撮影レンズ14に傷が発生していると判定
し、そうでない場合には傷が発生していないと判定す
る。
【0022】なお、本実施形態では、明画素を定める際
の階調値を140と定め、傷が発生していると判定する
際の明画素数を110と定めているが、これらの値は検
出感度に応じて適宜変更することができる。
【0023】図8に示すように、異物検出装置13側の
撮像装置21は、CCDイメージセンサ35、接写リン
グ36、結像レンズ37から構成され、それぞれ傷検出
装置12に用いられているものと同様である。投光器1
6は、パレット22と撮像装置21との間に配置されて
おり、光軸Lを中心とした略円環状の形状をなしてい
る。投光器16の内部にはLEDが組み込まれており、
その内環側に設けられた発光面から検査光が照射され
る。
【0024】投光器16の発光面は撮影レンズ14の方
向に向けられており、CCDイメージセンサ35には、
投光器16からの直接光は照射されず、撮影レンズ14
において散乱された間接光が照射され、入射光の光強度
に比例した光電変換信号が異物判定部40に送られる。
したがって、撮像装置21では、撮影レンズ14の暗視
野像が得られる。
【0025】ここで、撮像装置21の撮像範囲に投光器
16が含まれないようにするために、投光器16の内径
L4はある程度大きくする必要があるが、この値を過度
に大きくすると、撮影レンズ14に照射される光量が低
下して検出精度が低下する。このため、内径L4の値は
130〜180mmの範囲内で定めることが好ましく、
本実施形態では130mmとされている。また、上記と
同様の理由から、パレット22の上面と投光器16との
間隔L5は10〜30mmの範囲で定めることが好まし
く、本実施形態では16mmと定められている。
【0026】異物判定部40では、CCDイメージセン
サ35から送られてくる光電変換信号に基づき、レンズ
面14aに塵埃や汚れ等の異物が付着しているか否かを
検出する。上述のように、撮像装置21では撮影レンズ
14の暗視野像を撮像しており、異物の付着していない
撮影レンズ14を検査する場合には、図9に示すよう
に、検査光は撮影レンズ14を透過してCCDイメージ
センサ35に直接照射されないため、各画素における信
号強度は小さくなる。
【0027】これに対し、図10に示すように、異物4
1が付着している撮影レンズ14を検査する場合には、
投光器16から発せられた検査光は異物41において反
射され、CCDイメージセンサ35の受光面に到達す
る。このため、異物41が付着している領域は明るく写
り、当該領域に対応する画素からの信号強度が高くな
る。
【0028】異物判定部40では、図11に示すよう
に、レンズ面に対して、0.5mm幅の向きの異なる複
数の領域42を定め、各領域42に対して、長さ0.1
mmの長方形状の領域を基本領域43として規定する。
そして、CCDイメージセンサ35の各画素からの信号
強度を8ビットの階調値(0〜255)で表現し、各々
の基本領域43に対応する階調値の平均値(平均階調
値)を算出する。隣接する基本領域間における平均階調
値の差が120を越えた場合に、撮影レンズ14に異物
が付着していると判定する。一方、隣接する全ての基本
領域間における平均階調値の差が120以下であるとき
は、撮影レンズ14には異物が付着していないと判定さ
れ、当該撮影レンズ14は再利用に供される。
【0029】なお、本実施形態では異物の付着を判定す
る際の平均階調値の差を120と設定しているが、この
値は検出感度に応じて適宜変更することができる。ま
た、基本領域43の大きさを幅0.5mm、長さ0.1
mmの長方形と定めているが、この値は検出すべき異物
の大きさに応じて適宜変更することができる。
【0030】次に、図12のフローチャートを用いて、
上記構成による作用について説明する。検査工場に持ち
込まれたユニット本体は、シャッタ機構やストロボ機構
等の個々の部品に分解される。この際、撮影レンズ14
もユニット本体から取り外され、表面に付着した塵埃や
皮脂を除去するために洗浄・ブロー処理が行われる。
【0031】洗浄・ブロー処理が完了した撮影レンズ1
4は、パレット22の上に保持されて傷検査装置12へ
と搬送される。傷検査装置12では、撮影レンズ14に
対して投光器15から検査光が照射され、撮像装置20
において暗視野撮影が行われる。撮影レンズ14に傷が
存在する場合には、傷の部分において検査光が散乱さ
れ、CCDイメージセンサ24に照射される。CCDイ
メージセンサ24において得られた光電変換信号は傷判
定部30に送られる。傷判定部30では、上述したよう
に、階調値140以上の画素を明画素と定め、この明画
素が110以上連続しているか否かを検出することによ
り、撮影レンズ14に傷が生じているか否かを判定す
る。
【0032】判定の結果、撮影レンズ14に傷が生じて
いると認められた場合には、再使用することができない
ため、溶融・ペレット化される。一方、傷の発生が認め
られなかった撮影レンズ14は、異物検出装置へと送ら
れる。
【0033】異物検出装置13では、撮影レンズ14の
上部に配された投光器16より円環状の検査光が照射さ
れ、撮像装置21において暗視野撮影が行われる。撮影
レンズ14の表面に異物が付着している場合には、異物
が存在する部分において検査光が反射されてCCDイメ
ージセンサ35に到達する。CCDイメージセンサに3
5で得られた光電変換信号は異物判定部40へ送られ
る。異物判定部40では、上述のように、レンズ面14
aを複数の基本領域43に分割し、隣接する2領域にお
ける平均階調値の差が120以上あるか否かを検出する
ことにより、撮影レンズ14に異物が付着しているか否
かを判定する。
【0034】判定の結果、異物が付着していると判断さ
れた撮影レンズ14に対しては、溶融・ペレット化され
る。あるいは、レンズ洗浄・ブロー処理を行った後に、
同様のレンズ検査を再び行っても良い。一方、異物の付
着が認められないと判断された撮影レンズ14は、ピン
ト検査等の工程を経た後、再利用に供される。
【0035】このように、検査光を撮影レンズ14の前
面に照射することにより、ライン状の検査光を照射する
従来の方式に比べて、レンズの欠陥検査を即座に行うこ
とができる。また、欠陥の検出精度は、欠陥の存在する
向きに依存しないため、撮影レンズ14の欠陥検査を効
率よく行うことができる。
【0036】また、傷の検査と異物の検査とに分けて行
うことにより、欠陥の種類ごとに検出感度を設定できる
ため、欠陥の存在する撮影レンズ14の検出精度を高め
ることができる。また、撮影レンズ14の下部から照射
された検査光が異物によって反射された結果、欠陥を検
出できないような場合でも、撮影レンズ14の上部から
光照射してその反射光を検出することにより、欠陥の存
在を的確に検出することができる。
【0037】本実施例では、明画素が連続して110画
素以上ある時に傷が発生していると判定しているが、微
小な傷(110画素未満である場合)であっても、その
発生回数が多くなれば光学性能を低下させるため、再使
用しないことが好ましい。従って、微小な傷に対しては
複数回の検出で不良品と判定し、大きな傷に対しては1
回の検出で不良品と判定するように傷検出部30を構成
することにより、不良レンズの検出精度を向上すること
ができる。
【0038】本実施例では、異物の存在を検出する際、
図11に示すようなライン状の領域42から基本領域4
3を規定しているが、図13に示すように、レンズ面1
4aの中心を基準とした複数の同心円を規定し、2つの
同心円に挟まれた円環状の領域を複数に分割することに
より、基本領域を定めても良い。また、上記実施形態で
は、照明装置として赤色LEDを用いたが、撮影レンズ
14に均一な検査光を照射できるものであれば、ハロゲ
ンランプ等を用いても良い。
【0039】本実施例では、傷検出と異物検出とを別々
に行っているが、いずれか一方のみ行うようにしても良
い。また、本実施例では、傷検出装置12による検査の
後に異物検出装置13による検査を行っているが、検査
の順番を逆にしても良い。また、本実施例において、傷
検出装置12及び異物検出装置13の外周を黒色の遮光
幕で覆うことにより、外光がCCDイメージセンサ2
4,35に照射されるのを防止することができるため、
不良レンズの検出精度が向上する。
【0040】なお、本実施例では、単玉の凸レンズの検
査を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定
されず、暗視野撮影を行うことのできるように光学系を
配置することにより、凹レンズや、複数枚のレンズを組
み合わせてなるレンズ系に対しても、総合的に検査を行
うことができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被検査体であるレンズの全面に検査光を同時に照射し
て、その暗視野像を撮像するようにしたから、欠陥検査
を迅速に行うことができる。また、欠陥の存在する向き
によって検出感度が変動することがないため、欠陥の存
在を効果的に検出することができる。
【0042】また、被検査体であるレンズの両面側から
検査光を照射し、レンズの暗視野像を撮像するようにし
たから、レンズに存在する欠陥の種類に応じて異なる検
出感度を設定できる。したがって、欠陥検査を効果的に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】撮影レンズ検査装置の構成を示す概略図であ
る。
【図2】傷検出装置の斜視図である。
【図3】異物検出装置の斜視図である。
【図4】傷検出装置の概略図である。
【図5】傷検出装置による検査において、傷のないレン
ズに検査光を照射したときの様子を示す説明図である。
【図6】傷検出装置による検査において、検査光が傷の
部分から散乱される様子を示す説明図である。
【図7】撮影レンズの検査範囲に明領域が発生している
様子を示す説明図である。
【図8】異物検出装置の概略図である。
【図9】異物検出装置による検査において、異物の付着
していないレンズに検査光を照射したときの様子を示す
説明図である。
【図10】異物検出装置による検査において、検査光が
異物の部分から反射される様子を示す説明図である。
【図11】検査領域の区切り方を示す説明図である。
【図12】撮影レンズの検査手順を示すフローチャート
である。
【図13】検査領域の別の区切り方を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10 撮影レンズ検査装置 12 傷検出装置 13 塵埃検出装置 14 撮影レンズ 15,16 投光器 20,21 撮像装置 22 パレット 30 傷検出部 32 傷 40 異物検出部 41 異物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査体であるレンズの一方の側より検
    査光を照射し、前記レンズの他方の側よりレンズ表面の
    暗視野像を撮像して当該レンズ表面から散乱される間接
    光を光電的に検出し、一定領域における撮像信号の信号
    強度が設定レベルを超えたときに前記レンズは不良レン
    ズであると判定することを特徴とするレンズの検査方
    法。
  2. 【請求項2】 被検査体であるレンズの一方の側に投光
    器と撮像装置とを配置し、前記投光器よりレンズに対し
    て検査光を照射するとともに撮像装置においてレンズ表
    面の暗視野像を撮像して当該レンズ表面から反射される
    間接光を光電的に検出し、前記レンズ面を複数の検査領
    域に分割して各検査領域毎に撮像信号の平均レベルを算
    出し、隣接する検査領域における平均レベルの差が設定
    値を超えたときに前記レンズは不良レンズであると判定
    することを特徴とするレンズの検査方法。
  3. 【請求項3】 被検査体であるレンズの一方の側より検
    査光を照射し、前記レンズの他方の側よりレンズ表面の
    暗視野像を撮像して当該レンズ表面から散乱される間接
    光を光電的に検出し、一定領域における撮像信号の信号
    強度が設定レベルを超えたときに前記レンズに傷が存在
    すると判定する第1工程と、 前記レンズの一方の側に投光器と撮像装置とを配置し、
    前記投光器よりレンズに対して検査光を照射するととも
    に撮像装置においてレンズ表面の暗視野像を撮像して当
    該レンズ表面から反射される間接光を光電的に検出し、
    前記レンズ面を複数の検査領域に分割して各検査領域毎
    に撮像信号の平均レベルを算出し、隣接する検査領域に
    おける平均レベルの差が設定値を超えたときに前記レン
    ズに異物が付着していると判定する第2工程と、 からなることを特徴とするレンズの検査方法。
  4. 【請求項4】 被検査体であるレンズの一方の側に配置
    され、前記レンズの撮像を行う撮像装置と、前記レンズ
    の他方の側に配置され、前記撮像装置による撮像範囲か
    ら外れた位置から前記レンズに検査光を照射する照明装
    置と、前記撮像装置で得られた撮像信号の信号強度が設
    定レベルを超えたときに前記レンズは不良レンズである
    と判定する判定手段と、からなることを特徴とするレン
    ズの検査装置。
  5. 【請求項5】 被検査体であるレンズの撮像を行う撮像
    装置と、前記レンズに対して前記撮像装置と同じ側に配
    置され、前記撮像装置による撮像範囲から外れた位置か
    ら前記レンズに検査光を照射する照明装置と、前記レン
    ズを複数の微小な検査領域に分割して各検査領域毎に撮
    像信号の平均レベルを算出し、隣接する検査領域におけ
    る平均レベルの差が設定値を超えたときに前記レンズは
    不良レンズであると判定する判定手段と、からなること
    を特徴とするレンズの検査装置。
  6. 【請求項6】 被検査体であるレンズの一方の側に配置
    され、前記レンズの撮像を行う第1の撮像装置と、前記
    レンズの他方の側に配置され、前記第1の撮像装置によ
    る撮像範囲から外れた位置から前記レンズに検査光を照
    射する第1の照明装置と、前記第1の撮像装置で得られ
    た撮像信号の信号強度が設定レベルを超えたときに前記
    レンズに傷が存在すると判定する第1の判定手段と、を
    有する第1の検査装置と、 前記レンズの撮像を行う第2の撮像装置と、前記レンズ
    に対して前記第2の撮像装置と同じ側に配置され、前記
    第2の撮像装置による撮像範囲から外れた位置から前記
    レンズに検査光を照射する第2の照明装置と、前記レン
    ズを複数の微小な検査領域に分割して各検査領域毎に撮
    像信号の平均レベルを算出し、隣接する検査領域におけ
    る平均レベルの差が設定値を超えたときに前記レンズに
    異物が付着していると判定する第2の判定手段と、を有
    する第2の検査装置と、 からなることを特徴とするレンズの検査システム。
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