JP5531408B2 - 汚染性評価方法、汚染性評価装置、光学部材の製造方法、光学積層体及びディスプレイ製品 - Google Patents

汚染性評価方法、汚染性評価装置、光学部材の製造方法、光学積層体及びディスプレイ製品 Download PDF

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Description

本発明は、試験体から透過又は反射される散乱光を利用する汚染性評価方法、この方法を用いた汚染性評価装置、光学部材の製造方法、光学積層体及び該光学積層体を用いたディスプレイ製品に関する。
ディスプレイ用反射防止フィルムや、タッチパネル用反射防止フィルム等の光学フィルムに代表される光学部材において求められる性能の一つに防汚性がある。防汚性で重要視される点として、具体的には、指紋付着性や指紋拭き取り性を挙げることができる。すなわち、光学部材においては、指紋の付着による汚れや、指紋拭き取り後に残留する汚れにより、本来発現すべき光学特性が低減されてしまうことから、指紋付着性が低く、付着しても簡単に拭き取れるような性能が求められる。
また、光学部材の防汚性の向上が求められることに従い、当該防汚性自体の評価の再現性も重要となっている。例えば、特許文献1においては、光ディスク表面の防汚性、指紋付着性又は指紋除去性を定量的に再現性よく評価するための人工指紋液について記載されている。
特許第3745317号公報(段落0006、0057)
上記のように、防汚性自体の評価の再現性が重要視されてきているにも関わらず、防汚性を再現性よく定量評価する方法は提案されていないのが実情である。例えば、特許文献1は、人工指紋液の開発により、指紋の付着の段階における再現性の向上を目的とするものである。指紋付着性や指紋除去性の定量的な評価については、同文献では、光ディスクに記録された信号のジッタを測定することによって評価している。これは、光ディスクでのみ実現可能な評価手法であり、他の用途に用いる光学部材(例えば、ディスプレイ用反射防止フィルムやタッチパネル用反射防止フィルム等の光学フィルム)に広く採用することができない。
このため、指紋付着性や指紋除去性の防汚性の評価は、専ら目視による官能評価が行われているのが現状である。しかしながら、目視観察では、微妙な汚れの差異の検出、評価が難しく、必ずしも再現性が高いとはいえない。
また、指紋付着性や指紋除去性の防汚性の評価を少しでも定量化しようとするディスプレイ用の光学部材における試みとしては、例えば、光学部材を評価する装置を用い、ヘイズの変化や、水滴やその他溶剤の接触角、反射率の変化で評価するものがあった。しかしながら、ヘイズや反射率の測定に用いる光は正反射光であり、この正反射光の光量は強いため、感度(分光器としてはS/N比)が低く、一度指紋によって汚染され、それを拭き取った後の残留している指紋等の微小異物が存在していても、うまく検出することができないという問題があった。つまり、正反射光を用いた装置では、正確な指紋付着、除去後の差異を定量化できないという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、様々な部材に適用可能で、再現性が高く、微妙な汚れの差異の検出が可能となる汚染性評価方法、汚染性評価装置、及び光学部材の製造方法を提供することにある。
上記目的の下、本発明者は、防汚性がなぜ問題となるのかの根本に立ち返り検討を行った。その結果、通常、人間が、例えばディスプレイ表面等に異物があると感じるのは、透過光(ディスプレイの中からの透過光)、反射光(ディスプレイ表面への外光反射)ともに、室内照明光に対する異物の拡散光の色や輝度の変化を見て感知するのがほとんどであり、異物が存在することで、正反射光が変化することを見て感知することはほとんどない。光学部材等の試験体に付着した汚れ(例えば指紋)で乱反射される散乱光が人間の目に汚れとなって観測されている。本発明者らは、このことに着目し、上記散乱光を検出することによって、光学部材等の試験体の汚染度合いを再現性よく評価できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の汚染性評価方法は、試験体に光を照射し、該試験体で反射又は透過した散乱光を検出して前記試験体の表面の汚染度合いを評価する汚染性評価方法であって、前記試験体の表面が、人為的に汚染されており、前記人為的な汚染が、指紋付着による汚染であり、前記試験体は、ディスプレイの最表面に用いられる光学部材であり、前記試験体の表面の汚染度合いの評価を、国際照明委員会(CIE)で規定されるL*a*b*カラーモデルにより行い、前記試験体の表面の汚染度合いを評価した後、該試験体の表面を洗浄し、該試験体の汚染度合いを再び評価することにより、前記表面の汚染からの回復度合いを評価することを特徴とする。
この発明によれば、様々な光学部材をはじめとする試験体に適用可能で、再現性が高く、微妙な汚れの差異の検出が可能となる防汚性の定量的な汚染性評価方法が提供される。
また、この発明によれば、試験体の汚染度合いのみならず試験体の防汚性能(耐汚染性)の評価も可能となり、指紋付着による汚染においては、特に再現性よく、試験体の汚染度合いや、試験体の防汚性能(耐汚染性)の評価を行うことが可能となり、
また、この発明によれば、定量性、客観性の高い評価結果を得ることができるようになる。
また、本発明の汚染性評価方法においては、前記試験体の表面の汚染度合いを評価した後、該試験体の表面を洗浄し、該試験体の汚染度合いを再び評価することにより、前記表面の汚染からの回復度合いを評価することができる。この発明によれば、試験体の汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)を評価できるようになる。
本発明の光学部材の製造方法は、光学部材を得る工程と、前記光学部材の表面が人為的に汚染された後に、該光学部材に光を照射し、該光学部材で反射又は透過した散乱光を検出して前記光学部材の汚染度合いを評価する検査工程と、を有し、前記人為的な汚染が、指紋付着による汚染であり、前記光学部材は、ディスプレイの最表面に用いられる光学部材であり、前記光学部材の表面の汚染度合いの評価を、国際照明委員会(CIE)で規定されるL*a*b*カラーモデルにより行い、前記検査工程において、前記光学部材の表面の汚染度合いを評価した後、該光学部材の表面を洗浄し、該光学部材の汚染度合いを再び評価することにより、前記表面の汚染からの回復度合いを評価することを特徴とする。
この発明によれば、様々な光学部材をはじめとする試験体に適用可能で、再現性が高く、微妙な汚れの差異の検出が可能となる防汚性の定量的な検査工程が提供される。
また、この発明によれば、指紋付着による汚染においては、特に再現性よく、試験体の汚染度合いや、試験体の防汚性能(耐汚染性)の評価を行うことが可能となり、定量性、客観性の高い評価結果を得ることができるようになる。
また、本発明の光学部材の製造方法においては、前記検査工程において、前記光学部材の表面の汚染度合いを評価した後、該光学部材の表面を洗浄し、該光学部材の汚染度合いを再び評価することにより、前記表面の汚染からの回復度合いを評価するこの発明によれば、試験体の汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)を評価することができる検査工程が提供される。
また、本発明の光学部材の製造方法においては、表面が人為的に汚染された後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abと、その後洗浄処理を施した後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abとの差(汚染からの回復度)が1.5以下であることが好ましい。また、表面が人為的に汚染された後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abによって表される耐汚染性が3.5以下であることが好ましい。
また、本発明の光学部材の製造方法においては、前記光学部材が、光学フィルムであることが好ましい。この発明によれば、光学部材として好ましい例である光学フィルムの有効な製造方法が提供される。光学フィルムとしては、例えば液晶ディスプレイ用の光学フィルムだけではなく、PDP、CRT、ELDなど、あらゆるディスプレイに適用できる光学フィルムを挙げることができる。
本発明によれば、様々な光学部材をはじめとする試験体に適用可能で、再現性が高く、微妙な汚れの差異の検出が可能となる防汚性の定量的な汚染性評価方法、この評価方法を実施するための汚染性評価装置、及びこの評価方法を利用した光学部材の製造方法が提供される。
反射型の汚染性評価装置の模式的な断面図を示す。 透過型の汚染性評価装置の模式的な断面図を示す。 ΔE*abによる汚染度合いの定量評価の関係を示すグラフ。
符号の説明
1a、1b 光源
2a、2b 設置台
3a、3b 積分球
4 散乱光検出器
5、5a、5b 試験体
6 アクリル板
10、11 汚染性評価装置
次に、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明においては、試験体に光を照射し、この試験体で反射又は透過した散乱光を検出して試験体の表面の汚染度合いを評価する。
本発明は、散乱光を利用した評価手法を採用したことに特徴がある。ディスプレイ用反射防止フィルムや、タッチパネル用反射防止フィルム等の光学フィルムに代表される光学部材の表面に付着した汚れによって、当該表面からの反射光が乱反射され、この乱反射による散乱光が人間の目から見て「汚れ(乱れ)」として認識される。例えば、携帯電話のディスプレイに付着した指紋が人間の目から見て気になるのは、付着した指紋によって携帯電話のディスプレイからの反射光が乱反射されて、当該ディスプレイの表示が人間の目に見づらくなるからである。したがって、汚れとして人間の目に認識される散乱光を、光学部材表面の汚染度合いの評価指標として利用することにより、汚染度合いを定量化できるようになる。
以下に、本発明の汚染性評価方法及び汚染性評価装置の具体的な例について、図面を参照しながら説明する。まず汚染性評価装置から説明する。
[汚染性評価装置]
汚染性評価装置は、試験体の設置台と、設置台に設置された試験体に光を照射する光源と、試験体で反射又は透過した散乱光を集光する積分球と、集光した散乱光を検出して試験体の表面の汚染度合いを評価する散乱光検出器と、を有する。
図1は、反射型の汚染性評価装置の模式的な断面図を示す。図1の汚染性評価装置10は、試験体5の設置台2a、設置台2aに設置された試験体5に光を照射する光源1a、試験体5で反射又は透過した散乱光を集光する積分球3a、及び集光した散乱光を検出して試験体5の表面の汚染度合いを評価する散乱光検出器4を有する。
設置台2aは、試験体5を設置するために用いられる。試験体5としては、表面の汚染度合いを評価する必要性のあるものであれば制限はされない。このような試験体5としては、例えば、ディスプレイ用反射防止フィルム、タッチパネル用反射防止フィルム等の光学フィルムに代表される光学部材や、CD、DVD、青色レーザー対応ディスク等の光ディスクを挙げることができる。試験体5は設置台2aに設置できるような大きさとする必要があるので、必要に応じ、上記光学フィルムや光ディスクは所定の大きさなるようにそれぞれ切り出される。なお、試験体5は、汚染を受けた又は汚染を受けたおそれのある試験体5aと、汚染を受けていない試験体5bとの二つを準備する。
設置台2aへ、試験体5a、5bをそれぞれ設置し、測定することにより、汚染を受けていない試験体5bをリファレンス(基準)として、汚染を受けた又は汚染を受けたおそれのある試験体5aの汚染度合いの確認を行うことができる。ここで、それぞれの試験体5a、5bがフィルム状のサンプルである場合には、設置に際しては、フィルムにしわ・たるみが生じないようにする。このとき、設置台2aに粘着シートを貼り付けておけば、試験体5a、5bの固定が容易となるので好ましい。なお、汚染性評価装置10においては、設置台2aを黒色のアクリル板6のみで構成してもよい。
設置台2aへの試験体5aの設置・固定においては、光源1aから照射される光が試験体5aの汚染を受けた部位又は汚染を受けたおそれのある部位に確実に照射されるように、治具で位置合わせを行う。
光源1aは、設置台2aに設置された試験体5に光を照射するために用いられる。具体的には、設置台2aに試験体5a、5bを固定した後、標準の光であるD65光源ないしC光源である光源1aから光を試験体5a、5bに照射する。これらの標準の光は、印刷物の色校正や、色の比較に使用されるもので、評価の精度を確保する上で好ましい。
積分球3aは、試験体5で反射又は透過した散乱光を集光するために用いられる。積分球3aには、図1に示すように、光源1aから試験体5a、5bへ照射される光が入射するためのスリット、及び試験体5a、5bから正反射される光が出射するためのスリットが設けられている。照射された光のうち正反射光は、図1に示すようにスリットから積分球3a外へ出射する一方で、反射した散乱光は、積分球3aの内壁で反射を繰り返しながら、散乱光検出器4に集光される(図1中の点線で示された矢印参照)。
散乱光検出器4は、上記集光された散乱光を検出して試験体5の表面の汚染度合いを評価するために用いられる。散乱光検出器4としては、通常、分光器が用いられる。これにより、試験体5a、5bの分光拡散反射率を測定することができる。この結果、試験体5a、5bについて、拡散反射光の色度x、y、及び輝度Y値が得られる。そして、図1には図示しないソフトウェア等を用いて、上記データをさらにa*b*L*値に変換し、試験体5aと試験体5bとの色差(ΔE*ab)を求めることで、汚染を受けた又は汚染を受けたおそれのある試験体5aの汚染度合いを定量的に評価することができる。このように、本発明においては、試験体5aの表面の汚染度合いの評価を、国際照明委員会(CIE)で規定されるL*a*b*カラーモデル(L*a*b*表色系)により行うことが好ましい。国際照明委員会(CIE)で規定されるL*a*b*カラーモデルを用いることにより、定量性、客観性の高い評価結果が得られるというメリットがある。x、y、Y及びL*a*b*及びΔE*abは、全てCIE規定に準拠した値である。
なお、図3にΔE*abによる汚染度合いの定量評価の関係を表すグラフを示す。
図3において、X1→X2は指紋付着等の汚染が生じた場合を示し、X2→X3は指紋等の汚染を洗浄(拭き取り)した場合を示す。このとき、X1−X2間距離が小さいと、汚染防止性(指紋付着防止性)が高いことを示し、X1−X3間距離が小さいと、汚染からの回復度(指紋拭き取り性)が高いことを示す。
汚染性評価装置10としては、例えば、積分球ユニットを搭載した市販の分光光度計を用いることができる。したがって、基本的には、光源1a、設置台2a、積分球3a、散乱光検出器4としては、分光光度計で従来から用いられているものをそのまま利用することができる。但し、一般的な分光光度計やヘイズメーターでは、積分球が小型であり、また検出部のスリット立体角が大きいため、指紋の付着等による試験体表面の汚れからの反射光または透過光中に生じる微弱な散乱光を検出しにくい場合がある。
汚染性評価装置10において、散乱光が微弱であるために、より高感度での検出が必要となる場合には、例えば、試験体5を設置する積分球の窓の大きさが一定ならば、積分球3aを大きくしてS/N比を大きくし、立体角を小さくし、積分球3aの大きさが一定ならば、試験体5を設置する積分球の窓を小さくして散乱光量を大きく取るような装置構成を採用することが好ましい。より具体的には、積分球3aの大きさを150mmφ以上とすることが好ましい。また、試験体を設置する積分球の窓の大きさを1cm×1cm以下とすることが好ましい。
図2は、透過型の汚染性評価装置の模式的な断面図を示す。図2の汚染性評価装置11は、光源1b、試験体5を設置するための設置台2b、積分球3b、及び散乱光検出器4を有する。図2においては、図1と同一の要素については同一の符号を付してある。
汚染性評価装置11は、基本的な装置構成、測定の際の操作、測定原理等については汚染性評価装置10と同様とすればよい。ただ、汚染性評価装置11は、以下の点において汚染性評価装置10と異なる。まず、汚染性評価装置10においては、光源1aからの反射光強度を確保するために、設置台2aの背面に黒色のアクリル板6が設けられているが、試験体5から透過される散乱光を利用する汚染性評価装置11においては、上記のような黒色のアクリル板は不要である。また、装置構成の違いにより積分球3a、3bに若干の形状の違いがある。さらに、汚染性評価装置10においては、試験体5が光透過性を有するか否かを問わずに汚染度合いの評価を行うことができる一方で、汚染性評価装置11においては、試験体5はある程度の光透過性を有することが必要となる。但し、試験体の代表的な例である光学部材は、光透過性を有することが一般的であるので、反射型の汚染性評価装置10及び透過型の汚染性評価装置11のいずれであっても評価を行うことができる。
以下、図2を用いて、透過型の汚染性評価装置11における、試験体の表面の評価手法について説明する。
設置台2bは、試験体5を設置するために用いられる。試験体5の設置台2bへの固定は、反射型の汚染性評価装置10と同様にして行えばよい。具体的には、設置台2aへ、試験体5a、5bをそれぞれ設置し、測定することにより、汚染を受けていない試験体5bをリファレンス(基準)として、汚染を受けた又は汚染を受けたおそれのある試験体5aの汚染度合いの確認を行うことができることや、必要に応じて、設置台2bに粘着シートを用いてもよいこと等、反射型の汚染性評価装置10と同様にして行えばよい。
光源1bは、設置台2bに設置された試験体5に光を照射するために用いられる。具体的には、設置台2bに試験体5a、5bを固定した後、標準の光であるD65光源ないしC光源である光源1aから光を試験体5a、5bに照射する。照射する光は、汚染性評価装置10と同様、可視光であることが好ましい。但し、反射型の汚染性評価装置10と異なり、汚染性評価装置11における光源1bからの光は、試験体5a、5bの裏面から照射し、試験体5a、5bを透過させるようにする。
積分球3bは、試験体5で反射又は透過した散乱光を集光するために用いられる。積分球3bは、汚染性評価装置10で用いた積分球3aと同様のものを用いることができるが、入射光用のスリットが不要となる一方で、出射光用のスリットが試験体5に入射する光の延長線上に設けられている。このため、試験体5a、5bを透過した後に直進する光は、スリットから積分球3b外へ出射する一方で、透過した散乱光は、積分球3bの内壁で反射を繰り返しながら、散乱光検出器4に集光される(図2中の点線で示された矢印参照)。
散乱光検出器4は、上記集光された散乱光を検出して試験体5の表面の汚染度合いを評価するために用いられる。散乱光検出器4としては、汚染性防止装置10の場合と同様に、通常、分光器が用いられる。散乱光の測定方法も、反射型の汚染性評価装置10と同様とすればよい。例えば、試験体5a、5bの色差も、国際照明委員会(CIE)で規定されるL*a*b*カラーモデルを利用すればよい。
[汚染性評価方法]
本発明の汚染性評価方法においては、試験体で反射又は透過した散乱光を検出して試験体の表面の汚染度合いを評価する。汚染性評価方法については、上記汚染性評価装置の説明の際にすでに言及している部分もあるので、説明の重複を避けるために、以下では、本発明の汚染性評価方法の応用的な評価について説明する。
応用的な評価方法として、試験体の表面が人為的に汚染されており、この表面の汚染度合いを評価する方法を採用することが好ましい。このような応用的な評価により、試験体の汚染度合いのみならず試験体の防汚性能(耐汚染性)の評価も可能となる。
様々な種類の試験体に対して、それぞれ人為的な汚染を施した後に、汚染された試験体とリファレンス(汚染されていない試験体)との色差を測定して、それぞれの試験体で得られた色差の大小を比較することにより、汚れやすさ、汚れにくさ(防汚性能)の精密な相対評価を行うことができるようになる。この結果、例えば、汚れにくい試験体(例えば光学部材)の開発における有効な評価手段を得ることができる。
防汚性能の評価を行う際に重要なのは、人為的な汚染を再現性よく行うことである。複数の試験体間で防汚性能を比較する場合に、客観的な汚染の度合いが試験体ごとに異なると、正確な評価が行われにくくなるからである。具体的には、上記人為的な汚染を指紋付着による汚染とすることが好ましい。さらに、評価間のバラツキを抑えるために、人間の指を用いて試験体に指紋を付着させる方法よりも、人工指紋液を一定の加重により試験体に押圧して、当該人工指紋液を試験体に付着させるという方法を採用することが好ましい。人間の指を用いると、体調によって分泌される皮脂が一定とならない可能性があるからである。
人工指紋液としては、例えば、特許第3745317号明細書に紹介されているものを用いることができる。具体的には、トリオレイン及び微粒子を含有する疑似指紋液を挙げることができる。そして、所定の重さを有する転写部材(例えば円筒形の圧子)を用いて、上記人工指紋液を試験体表面に押圧して付着させる。
本発明のさらなる応用的な評価として、試験体の表面の汚染度合いを評価した後、この試験体の表面を洗浄し、試験体の汚染度合いを再び評価することが好ましい。これにより、前記表面の汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)を評価することができる。
洗浄後に上記色差の値が小さくなって、リファレンスにより近くなる試験体ほど、清浄度の回復度合いが高いといえるので、この応用的な評価により、試験体の汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)の評価も可能となる。試験体表面の汚染度合いのみの評価であれば、精度は低いものの、人間の目による目視評価でもある程度の評価は可能である。しかし、洗浄された試験体は、通常は汚染されていない試験体と見分けがつかないので、試験体の汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)を目視で評価することは困難である。これに対して、本発明の評価方法は、微弱な散乱光を精度よく検出できるので、試験体の汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)という微妙な評価を精度よくかつ再現性よく行いやすくなるという利点がある。
本発明では、汚染性の試験と、清浄度の回復度合いの試験とを切り分けて行うことができる利点もある。試験体の一例である光学部材においては、汚れにくく、汚れをきれいにふき取れる(清浄度の回復度合いが高い)ものが好ましく求められるが、たとえ汚れやすくても、汚れをきれいにふき取れる(清浄度の回復度合いが高い)ものであっても用途によっては、実使用に適する場合がある。このような、「よごれやすくても、汚れをきれいにふき取れる(清浄度の回復度合いが高い)」光学部材の開発を行うに際して、本発明の汚染性評価方法を好ましく採用することができる。
試験体の汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)の評価に際して行う洗浄の具体的な方法は、特に制限はない。但し、重要なのは、試験体の表面の洗浄を再現性よく行うことである。複数の試験体間で清浄度の回復度合いを比較する場合に、客観的な洗浄の度合いが試験体ごとに異なると、正確な評価が行われにくくなるからである。
試験体が、ディスプレイ用反射防止フィルムや、タッチパネル用反射防止フィルム等の光学フィルムに代表される光学部材である場合には、一般的には、洗浄は、キムワイプ(登録商標)等のふき取りアイテムで試験体表面の汚れ(汚染部位)を一定の力、角度加減でふき取る方法が採用される。洗浄ごとに力、角度加減を一定にできるのであれば、人力で行ってもよいが、機械的に洗浄を行う方法の一例として耐摩耗試験機を利用する方法を挙げることができる。なお、本発明の反射防止フィルムとは、光学干渉による反射防止フィルムと、凹凸形状による防眩性付与による反射防止フィルムの両方を意味する。
機械的な洗浄を耐摩耗試験機で行う場合、耐摩耗試験機(例えば、ヘイドン社製の耐摩耗試験機TYPE F)の圧子部位に巻き付けたキムワイプ(登録商標)等のふき取りアイテムを、一定の加重で試験体の汚染された表面に押圧した後、上記圧子部位を往復運動させて試験体の汚れを拭き取ればよい。ふき取りアイテムや拭き取る際の加重を制御することによって、再現性の高い洗浄を行いやすくなる。
以上のようにして洗浄された試験体について、上述した、反射型又は透過型の汚染性評価装置で汚染性を再度評価すれば、試験体の汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)の評価を定量的にかつ再現性よく行うことができる。
[光学部材の製造方法]
本発明の光学部材の製造方法は、光学部材を得る工程と、光学部材の表面が人為的に汚染された後に、光学部材に光を照射し、光学部材で反射又は透過した散乱光を検出して光学部材の汚染度合いを評価する検査工程と、を有する。本発明の光学部材の製造方法は、上述した汚染性評価方法を製造工程中に含めたものである。その結果、試験体の表面の汚染度合い、耐汚染性、汚染からの回復度合い(清浄度の回復度合い)を、光学部材の製造工程中で評価できる。このため、例えば光学部材の製造工程の最後の段階で汚染性評価方法により検査工程を行えば、光学部材の品質管理又は性能確認を行うことができる。
光学部材として、ディスプレイ用反射防止フィルムや、タッチパネル用反射防止フィルム等の光学フィルムに代表される光学部材を挙げることができる。なお、光学部材以外であっても、例えば、上記試験体の例として述べた通り、表面の汚染度合いを評価する必要性のあるものであれば上記製造方法に適用可能である。
光学部材の代表例としては、上記の通り、ディスプレイ用反射防止フィルムや、タッチパネル用反射防止フィルム等の光学フィルムがある。光学フィルムも様々な態様がある。代表的な例としては、例えば、光透過性基材上に少なくともハードコート層が積層された構造の光学積層体が挙げられる。また、例えば、光透過性基材/ハードコート層(高屈折率層を兼ねてもよい)/高屈折率層(又は中屈折率層)/低屈折率層、光透過性基材/ハードコート層(高屈折率層を兼ねてもよい)/低屈折率層等の層構成を有する反射防止性能に優れる反射防止積層体(Anti Reflection製品)や、最表面に凹凸形状を有する、光透過性基材/防眩層(ハードコート機能を有する)の層構成を有する防眩性光学積層体(Anti Glare製品)等が挙げられる。なお、上記防眩層は、単層であっても、多層であってもよい。また、上記防眩層の上に低屈折率層を積層してもよい。更に、上記反射防止積層体、防眩性光学積層体の各層に、又は、層の間に帯電防止性等様々な機能性を持たせてもよい。
(光学部材を得る工程)
光学部材を得る工程として、以下では、上記光学積層体を得るための工程を例として説明する。
上記光学積層体を得る工程は、通常、光透過性基材上にハードコート層形成用組成物を塗工する工程を有する。
上記光透過性基材としては、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度に優れたものが好ましい。
上記光透過性基材を形成する材料としては、例えば、ポリエステル系(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、セルロース系(セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート等)、アクリル系(ポリメチルメタクリレート等)、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂が挙げられる。更に、脂環構造を有した非晶質オレフィンポリマー(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)フィルムも挙げられる。これは、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体樹脂などが用いられる基材である。例えば、日本ゼオン(株)製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト(株)製のスミライトFS−1700(スミライトは登録商標)、JSR(株)製のアートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学(株)製のアペル(環状オレフィン共重合体、アペルは登録商標)、Ticona社製のTopas(環状オレフィン共重合体、Topasは登録商標)、日立化成(株)製のオプトレッツOZ−1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)等が挙げられる。
また、トリアセチルセルロースの代替基材として旭化成ケミカルズ(株)製のFVシリーズ(低複屈折率、低光弾性率フィルム)も好ましい。
上記光透過性基材の厚さとしては、通常、20μm以上300μm以下であるが、場合によっては、300μm以上5000μm以下であってもよい。
上記ハードコート層形成用組成物としては、硬化型樹脂を含有することが好ましい。
上記硬化型樹脂としては、例えば、紫外線又は電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂(塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)との混合物、熱硬化型樹脂の三種類が挙げられ、好ましくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。また、本発明の好ましい態様によれば、電離放射線硬化型樹脂又は熱硬化型樹脂を少なくとも含んでなる樹脂を用いることができる。なお、本明細書において、「樹脂」は、モノマー、オリゴマー等の樹脂成分も包含する概念である。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、アクリレート系の官能基を有する化合物等の1又は2以上の不飽和結合を有する化合物が挙げられる。
上記1の不飽和結合を有する化合物としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
また、上記2以上の不飽和結合を有する化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の多官能化合物と(メタ)アルリレート等の反応生成物(例えば多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートエステル)等が挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、メタクリレート及びアクリレートを指すものである。
上記化合物のほかに、不飽和二重結合を有する比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も上記電離放射線硬化型樹脂として使用することができる。
上記電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤の具体例としては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミノキシムエステル、チオキサントン類、プロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、アシルホスフィンオキシド類が挙げられる。また、光増感剤を混合して用いることが好ましく、その具体例としては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
上記光重合開始剤としては、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類(例えば、商品名イルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュアは登録商標)として市販されている1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、プロピオフェノン類、ベンジル類、アシルホスフィンオキシド類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合して用いることが好ましい。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独又は混合物として用いることが好ましい。上記光重合開始剤の添加量は、電離放射線硬化性組成物100質量部に対し、0.1〜10質量部であることが好ましい。
上記電離放射線硬化型樹脂に混合して使用される溶剤乾燥型樹脂としては、主として熱可塑性樹脂が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂としては一般的に例示されるものが利用される。上記溶剤乾燥型樹脂の添加により、塗布面の塗膜欠陥を有効に防止することができる。好ましい熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂、及び、ゴム又はエラストマー等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂としては、通常、非結晶性であり、かつ有機溶剤(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶剤)に可溶な樹脂を使用することが好ましい。特に、成形性又は製膜性、透明性や耐候性の高い樹脂、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
本発明の好ましい態様によれば、光透過性基材の材料がトリアセチルセルロース「TAC」等のセルロース系樹脂の場合、熱可塑性樹脂の好ましい具体例として、セルロース系樹脂、例えば、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。セルロース系樹脂を用いることにより、光透過性基材とハードコート層との密着性及び透明性を向上させることができる。
上記硬化反応性を有する樹脂として使用できる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂を用いる場合、必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を併用して使用することもできる。
上記ハードコート層形成用組成物は、凹凸形成性微粒子を含有していてもよい。この場合、形成するハードコート層は、凹凸形状を有することとなり防眩性を有する防眩層とすることができる。
上記凹凸形成性微粒子としては、種類、大きさ、形の異なるものを何種類か適宜選択して用いることができる。一般的には、粒径が1μm以上20μm以下である、ポリスチレンビーズ、メラミンビーズ、アクリル(ポリメチルメタクリレートなど)ビーズ、アクリル−スチレンビーズ、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒドビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ等のプラスチックビーズや、シリカビーズが使用される。ビーズは、数種類を同時に使うこともでき、例えば、粒径が1〜20μm(好ましくは1〜10μm)である、アクリルビーズ等のプラスチックビーズと平均粒径が1〜3μmの不定形シリカビーズとを併用することができる。
上記ハードコート層形成用組成物は、上記硬化型樹脂や凹凸形成性微粒子を適切な溶剤、例えば、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ハロゲン化炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;又はこれらの混合物に混合することで得ることができる。
また、上記ハードコート層形成用組成物は、フッ素系又はシリコーン系等のレベリング剤を含有していてもよい。上記レベリング剤を添加した上記ハードコート層用組成物は、塗布適性が向上し、かつ、形成するハードコート層に耐擦傷性という効果を付与することができる。
上記ハードコート層形成用組成物を光透過性基材に塗布する方法としては、ロールコート法、ミヤバーコート法、グラビアコート法、ダイコート法等の塗布方法が挙げられる。
上記ハードコート層形成用組成物の塗布後に、必要に応じて乾燥と紫外線硬化を行う。
上記紫外線源の具体例としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が挙げられる。
上記紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができる。
上記電子線源の具体例としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
上記硬化型樹脂を硬化させることで、上記光透過性基材上にハードコート層を積層することができ、また、上述した凹凸形成性微粒子を含有する場合、硬化型樹脂中の凹凸形成性微粒子が固定されて、ハードコート層の最表面に所望の凹凸形状が形成される(すなわち、光透過性基材上に防眩層が形成される)。
上記光学積層体の形成工程では、上記ハードコート層が表面に凹凸形状を有する防眩層である場合、該防眩層上に樹脂バインダーを含有する表面調整層形成用組成物によって表面調整層を形成する工程を有していてもよい。
上記表面調整層とは、該凹凸を有する防眩層の凹凸形状を、より好ましい形に調整するための層である。特に、防眩層においては、黒色の階調が不良であること(光が凹凸面で散乱するため、黒が灰色がかって見えてしまうこと)が課題となっており、表面調整層を形成することで、この課題を良好に改良することができる。ここで、黒色の階調が向上し、黒が艶のある黒に見えるような物性を、艶黒感と呼ぶ。
上記表面調整層形成用組成物は、樹脂バインダーを含有するものである。上記樹脂バインダーとしては特に限定されないが、透明性のものが好ましく、例えば、上述した紫外線又は電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
また、上記表面調整層形成用組成物は、上述した溶剤やレベリング剤を含有することが好ましい。
上記表面調整層は、前述したように、艶黒感を向上させるために有効である。一方、表面調整層によっては、艶黒感は向上するが、防眩性が悪化してしまう場合もある。よって、艶黒感を失わずに防眩性を向上させる目的から、流動性調整剤を含有させてもよい。流動性調整剤としては有機微粒子や無機微粒子が一般的に用いられる。流動性調製剤としては、好ましくは、コロイダルシリカ、ATO、ジルコニア超微粒子、超微粒子酸化アンチモン等が用いられ、コロイダルシリカが特に好ましい。その好ましいサイズは、1〜70nm程度である。なお、本発明において「コロイダルシリカ」とは、コロイド状態のシリカ粒子を水又は有機溶媒に分散させたコロイド溶液を意味する。上記コロイダルシリカの粒子径(直径)は、例えば1〜70nmの超微粒子のものであることが好ましい。なお、本明細書におけるコロイダルシリカの粒子径は、BET法による平均粒子径(BET法により表面積を測定し、粒子が真球であるとして換算して平均粒子径を算出する)である。
また、表面調整層は、上述したような機能のほかに、帯電防止、屈折率調整、高硬度化、防汚染性等を付与する機能を有するものであってもよい。この場合、上記表面調整層は、必要に応じてその他の添加剤(例えば防汚剤)を含有する表面調整層形成用組成物によって形成することができる。特に防汚剤を含有する場合、作製する光学積層体の表面の汚染からの回復度が優れ、また、指紋付着防止性等の耐汚染性に優れたものとなるため、好ましい。
上記表面調整層の形成方法は特に限定されないが、例えば、上記した有機微粒子又は無機微粒子、樹脂バインダー(モノマー、オリゴマー等の樹脂成分を包含する)、溶剤及び任意成分とを混合して得た表面調整層形成用組成物を防眩層上に塗布することにより形成することができる。
上記表面調整層形成用組成物は、ミヤバーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、ダイコート法等の公知の塗布方法によって塗装することができる。表面調整層形成用組成物の塗布後に、必要に応じて乾燥と硬化を行う。
また、上記表面調整層の形成方法としては、上述したハードコート層と同様の方法が挙げられる。
また、上記防眩層は、単層であっても多層であってもよいが、その凹凸形状は、光学積層体の最表面の層の凹凸の平均間隔をSmとし、凹凸部の平均傾斜角をθaとし、凹凸の十点平均粗さをRzとした場合に(Sm、θa、Rzの定義は、JIS B0601 1994に準拠する)、Smが40μm以上600μm以下であり、θaが0.3度以上5.0度以下であり、Rzが0.3μm以上4.0μm以下であることが好ましい。
上記光学積層体の形成工程では、上記ハードコート層上に低屈折率層を形成する工程を有していてもよい。
上記低屈折率層は、外部からの光(例えば蛍光灯、自然光等)が光学積層体の表面にて反射する際、その反射率を低くするという役割を果たす層である。これらの低屈折率層は、その屈折率が1.45以下、特に1.42以下であることが好ましく、1.35以下であることが最も好ましい。
また、低屈折率層の乾燥厚みは限定されないが、通常は30nm〜1μm程度の範囲内から適宜設定すれば良い。
上記低屈折率層としては、好ましくは1)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有する樹脂、2)低屈折率樹脂であるフッ素系樹脂、3)シリカ又はフッ化マグネシウムを含有するフッ素系樹脂、4)シリカ又はフッ化マグネシウムの薄膜等のいずれかにより構成される。上記フッ素系樹脂以外の樹脂については、上記ハードコート層形成用組成物を構成する樹脂と同様の樹脂を用いることができる。
上記フッ素系樹脂としては、少なくとも分子中にフッ素原子を含む重合性化合物又はその重合体を用いることができる。上記重合性化合物としては特に限定されず、例えば、電離放射線硬化性基、熱硬化性極性基等の硬化反応性基を有するものが好ましい。また、これらの反応性基を同時に併せ持つ化合物でもよい。この重合性化合物に対し、上記重合体とは、上記のような反応性基等を一切もたないものである。
上記低屈折率層の形成にあっては、例えば、原料成分を含む組成物(屈折率層用組成物)を用いて形成することができる。より具体的には、原料成分(樹脂等)及び必要に応じて添加剤(例えば、後述の「空隙を有する微粒子」、重合開始剤、帯電防止剤、防眩剤、防汚剤等)を溶剤に溶解又は分散してなる溶液又は分散液を、低屈折率層用組成物として用い、上記組成物による塗膜を形成し、上記塗膜を硬化させることにより低屈折率層を得ることができる。なお、重合開始剤、帯電防止剤、防眩剤、防汚剤等の添加剤は特に限定されず、公知のものが挙げられる。特に防汚剤を含有する場合、作製する光学積層体の表面の汚染からの回復度が優れ、また、指紋付着防止性等の耐汚染性に優れたものとなるため、好ましい。
上記低屈折率層においては、低屈折率剤として、「空隙を有する微粒子」を利用することが好ましい。「空隙を有する微粒子」は低屈折率層の層強度を保持しつつ、その屈折率を下げることができる。本発明において、「空隙を有する微粒子」とは、微粒子の内部に気体が充填された構造及び/又は気体を含む多孔質構造体を形成し、微粒子本来の屈折率に比べて微粒子中の気体の占有率に反比例して屈折率が低下する微粒子を意味する。また、本発明にあっては、微粒子の形態、構造、凝集状態、被膜内部での微粒子の分散状態により、内部及び/又は表面の少なくとも一部にナノポーラス構造の形成が可能な微粒子も含まれる。この微粒子を使用した低屈折率層は、屈折率を1.30〜1.45に調節することが可能である。
空隙を有する無機系の微粒子としては、例えば、特開2001−233611号公報に記載された方法によって調製されたシリカ微粒子が挙げられる。また、特開平7−133105、特開2002−79616号公報、特開2006−106714号公報等に記載された製法によって得られるシリカ微粒子であってよい。空隙を有するシリカ微粒子は製造が容易でそれ自身の硬度が高いため、バインダーと混合して低屈折率層を形成した際、その層強度が向上され、かつ、屈折率を1.20〜1.45程度の範囲内に調製することを可能とする。特に、空隙を有する有機系の微粒子の具体例としては、特開2002−80503号公報で開示されている技術を用いて調製した中空ポリマー微粒子が好ましく挙げられる。
上記溶剤としては特に限定されず、例えば、上記ハードコート層形成用組成物で例示したものが挙げられ、好ましくは、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソプロピルアルコール(IPA)、n−ブタノール、t−ブタノール、ジエチルケトン、PGME等である。
上記低屈折率層用組成物の調製方法は、成分を均一に混合できれば良く、公知の方法に従って実施すれば良い。例えば、ハードコート層形成用組成物において上述した公知の装置を使用して混合することができる。
また、塗膜の形成方法は、公知の方法に従えば良い。例えば、ハードコート層の形成で上述した各種方法を用いることができる。
得られた塗膜の硬化方法は、組成物の内容等に応じて適宜選択すれば良い。例えば、紫外線硬化型であれば、塗膜に紫外線を照射することにより硬化させれば良い。硬化処理のために加熱手段が利用される場合には、加熱により、例えばラジカルを発生して重合性化合物の重合を開始させる熱重合開始剤が添加されることが好ましい。
更に、上記光学積層体の形成工程では、防汚層や帯電防止層を形成する工程を有していてもよい。これらの防汚層や帯電防止層を形成する方法としては特に限定されず、従来公知の方法と同様の方法を用いることができる。
(検査工程)
以上のようにして得られた光学積層体に例示される光学フィルムについて以下の検査工程を行う。すなわち、光学フィルムの表面が人為的に汚染された後に、光学フィルムに対して光を照射し、反射又は透過した散乱光を検出してこの光学フィルムの汚染度合いを評価する。このような評価は、光学フィルムの製造ラインにおいて自動で行ってもよいし、製造直後の光学フィルムを所定の頻度で製造ラインから採取し、この採取された光学フィルム(試験体)を別途評価してもよい。光学フィルムの表面の評価を、国際照明委員会(CIE)で規定されるL*a*b*カラーモデルにより行うことが好ましい旨等の評価手法の詳細については、上記汚染性評価方法及び汚染性評価装置において説明した原理・手法・装置等を利用できるので、ここでの説明は省略する。なお、上記検査工程においては、光学フィルムの人為的な汚染を行わずに、光学フィルムを得た直後の表面状態を評価してもよい。このような評価を行うことにより、得られた光学フィルムの表面状態(汚染度合い)を評価できるので、万が一不純物や汚染物が製造ラインに混入した場合においても、これら不純物や汚染物による不具合の発生を容易に検知できるようになる。
上記検査工程は、光学フィルムの表面状態の評価が、人為的に汚染された後に行われる汚染度合いの評価となる。これにより、光学フィルムの防汚性能の品質確認を行うことができる。特に、製造直後の光学フィルムを所定の頻度で製造ラインから採取し、この採取された光学フィルム(試験体)を別途評価する場合に、上記評価を行うことが好ましい。上記人為的な汚染が、指紋付着による汚染であることが好ましい旨等の評価手法の詳細については、上記汚染性評価方法及び汚染性評価装置において説明した原理・手法・装置等を利用できるので、ここでの説明は省略する。
上記検査工程においては、光学フィルムの表面の汚染度合いを評価した後、この光学フィルムの表面を洗浄し、光学フィルムの汚染度合いを再び評価することにより、上記表面の汚染からの回復度合いを評価してもよい。このようなさらなる応用的な評価により、光学フィルムの清浄度の回復性能の品質確認を行うことができる。特に、製造直後の光学フィルムを所定の頻度で製造ラインから採取し、この採取された光学フィルム(試験体)を別途評価する場合に、上記のさらなる応用的な評価を行うことが好ましい。評価手法の詳細については、上記汚染性評価方法及び汚染性評価装置において説明した原理・手法・装置等を利用できるので、ここでの説明は省略する。
なお、以上述べた検査工程は、上記例示の如く光学部材を得る工程自体が完全に完了した後に実施することもできるが、光学部材を得る工程中の適宜の段階で(製造工程途中の半製品ではあっても、汚染性の評価を行う必要性や意義が生じた以降であれば)実施することもできる。また、光学部材を得る工程自体の完了後に検査工程を実施する場合も、二つの工程間の時間間隔は任意であり(1秒後、1日後、1箇月後等)、適宜設定すれば良い。
[光学積層体]
本発明の光学積層体は、表面が人為的に汚染された後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abと、その後洗浄処理を施した後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abとの差(汚染からの回復度)が1.5以下である。
上記汚染からの回復度が1.5を超えると、洗浄処理により汚染を取り除くことができた場合であっても、未汚染部分との色差が大きくなり実用的なディスプレイ製品を得ることができない。上記汚染からの回復度は、1.3以下であることが好ましく、1.0以下であることがより好ましい。
ここで、上記「汚染からの回復度」については、上述した本発明の汚染性評価方法や、本発明の光学部品の製造方法の検査工程において説明した原理・手法・装置等を利用できるので、ここでは、その説明は省略する。
表面が人為的に汚染された後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abによって表される耐汚染性(指紋付着防止性)が3.5以下である光学積層体もまた、本発明の1つである。
上記耐汚染性が3.5を超えると、本発明の光学積層体を通して文字等の表示物を見た場合に、表示物がゆがんで見え、実用的なディスプレイ製品を得ることができない。上記耐汚染性は、2.5以下であることが好ましく、1.5以下であることがより好ましく、1.0以下であることが最も好ましい。
ここで、上記「耐汚染性」については、上述した本発明の汚染性評価方法や、本発明の抗学部品の製造方法の検査工程において説明した原理・手法・装置等を利用できるので、ここでは、その説明は省略する。
このような汚染からの回復度や、耐汚染性(指紋付着防止性)を有する本発明の光学積層体としては、例えば、上述した反射防止性能に優れ、光透過性基材上に少なくともハードコート層が積層された構造の光学積層体が挙げられる。また、例えば、光透過性基材/ハードコート層(高屈折率層を兼ねてもよい)/高屈折率層(又は中屈折率層)/低屈折率層、光透過性基材/ハードコート層(高屈折率層を兼ねてもよい)/低屈折率層等の層構成を有する反射防止性能に優れる反射防止積層体(Anti Reflection製品)や、最表面に凹凸形状を有する、光透過性基材/防眩層(ハードコート機能を有する)の層構成を有する防眩性光学積層体(Anti Glare製品)等が挙げられる。なお、上記防眩層は、単層であっても、多層であってもよい。また、上記防眩層の上に低屈折率層を積層してもよい。更に、上記反射防止積層体、防眩性光学積層体の各層に、又は、層の間に帯電防止性等様々な機能性を持たせてもよい。
ここで、本発明の光学積層体は、反射防止積層体(Anti Reflection製品)である場合と、防眩性光学積層体(Anti Glare製品)である場合とでは、異なる表面を有することとなる。しかし、いずれの構成を有するものであっても、本発明の光学積層体は、上述した汚染からの回復度や、耐汚染性(指紋付着防止性)を有するものである。
更に、本発明の光学積層体は、上述した汚染からの回復度と耐汚染性(指紋付着防止性)とを両立するものであってもよい。
本発明の光学積層体は、例えば、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)等従来公知のディスプレイ製品に装着することができる。
このような本発明の光学積層体を備えるディスプレイ製品もまた、本発明の1つである。
本発明のディスプレイ製品は、上述した本発明の光学積層体を備えるため、表面の耐汚染性に優れ、また、汚染された場合であっても、回復性に優れたものとすることができる。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(光学積層体及び試験体の調製)
まず、下記材料を十分混合し、固形分40.5%の組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して防眩層形成用組成物を調製した。
紫外線硬化型樹脂;
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(屈折率1.51)
2.20質量部
イソシアヌル酸変性ジアクリレート M215(日本化薬(株)製、屈折率1.51)
1.21質量部
ポリメチルメタクリレート(分子量75,000) 0.34質量部
光硬化開始剤;
イルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
0.22質量部
イルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
0.04質量部
透光性第一微粒子;
単分散アクリルビーズ(粒子径9.5μm、屈折率1.535)
0.68質量部
透光性第二微粒子;
不定形シリカインキ(平均粒子径1.5μm、固形分60%、シリカ成分は全固形分の15%) 0.64質量部
レベリング剤;
シリコーン系レベリング剤
0.02質量部
溶剤;
トルエン 5.88質量部
シクロヘキサノン 1.55質量部
次に、下記材料を十分混合して組成物として調整した。この組成物を孔径10μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して固形分40.5%の表面調整層用組成物を調製した。
多官能ウレタンアクリレート UV1700B(日本合成化学工業(株)製屈折率1.51) 31.1質量部
アロニックスM315(商品名、東亞合成(株)製イソシアヌル酸のエチレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレート) 10.4質量部
光硬化開始剤;
イルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
1.49質量部
イルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
0.41質量部
防汚剤;
UT−3971(日本合成化学工業(株)製)
(固形分の5%添加) 2.07質量部
溶剤;
トルエン 525.18質量部
シクロヘキサノン 60.28質量部
厚さ100μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製、商品名「A4300」)を透明基材として用い、防眩層形成用組成物を、フィルム上にコーティング用巻線ロッド(ミヤバー)#8を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、紫外線を照射線量が30mJになるよう照射して塗膜を硬化させ防眩層を形成した。形成した防眩層の凹凸形状は、Sm:78μm、Rz:3.354μm、θa:4.8°であった。
更に防眩層の上に、表面調整層用組成物を、コーティング用巻線ロッド(ミヤバー)#10を用いて塗布し、70℃のオーブン中で1分間加熱乾燥し、溶剤分を蒸発させた後、窒素パージ下(酸素濃度200ppm以下)で、紫外線を照射線量が100mJになるよう照射して塗膜を硬化させ、表面調整層を積層し、光学積層体を得た(基材上の防眩層の総厚:約12.5μm)。この防眩性光学積層体の凹凸形状は、Sm:145μm、Rz:0.51μm、θa0.38°であった。
以上のようにして得られたフィルム状の光学積層体から、汚染性評価用の試験体として、10cm×10cmの大きさのフィルムを切り出した。n数は3とした。
(実施例1)
(試験体の汚染(指紋付着))
トリオレイン及び微粒子を含有する擬似指紋液(人工指紋液)を、500g荷重の加わる圧子(接触面は直径12mmφの円、人の指を想定しての径)により試験体上に押圧して、人工指紋液を試験体表面に付着させた。この付着方法により、指紋を定量的に試験体に付着させることが可能であり、本実験は、上記の付着条件にて、1mmあたり、0.04mgの人工指紋を付着させた。
(汚染性評価の試験)
指紋付着処理前の試験体(リファレンス)と、指紋付着の処理を行った試験体を、それぞれ、しわ、たるみのない様に、ローラーにより粘着シート付き黒色アクリル板に、光学フィルム用のアクリル系粘着剤(日立化成工業社製、DA−1000)を用いてそれぞれ貼り付けた。そして、日本分光(株)製150mmφ積分球ユニットを搭載した同社製分光光度計V−650(測定波長範囲190nm〜900nm)により、各評価サンプルの分光拡散反射率を測定した。具体的には、拡散反射光の色度x、y値、及び輝度Y値を求め、このデータをa*b*L*値に変換し、リファレンスの試験体と指紋付着処理を行った試験体の色差(ΔE*ab)を求めることで、指紋の付着度合いを数値化、定量化した。なお、この色差が小さいほど汚染物質(この場合は指紋)防付着性が高いと言える。本発明のx、y、Y値、a*b*L*値、色差ΔE*abの定義は、国際照明委員会(CIE)の規定に準拠した。
上述の方法にて作製した指紋付着処理試験体の、分光拡散反射率を、上述の分光光度計により測定し、拡散反射光の色度及び輝度x、y、Y値を求め、このデータをa*b*L*値に変換し、リファレンスの試験体との色差(ΔE*ab)を求める作業を、合計3回繰り返し行った。なお、分光拡散反射率測定の際には、上記記載の圧子の円内に測定スポット(測定範囲は0.8mmφの円)が位置するよう治具で位置合わせを行い、測定精度を確保した。その結果、3回の色差測定結果は、ΔE*ab=3.36±0.03の範囲内となった。この結果から、試験体の汚染(指紋付着)性を、ばらつきなく、また再現性よく定量評価できることが分かった。なお、ΔE*abの3回の実際の測定結果を下記に示す。
(ΔE*abの結果)
1回目測定値 3.33
2回目測定値 3.39
3回目測定値 3.36
次に、下記の方法により、各試験体上に付着した汚染物質(人工指紋液)の洗浄を行った後に、各試験体の汚染度合いを再度評価することにより、各試験体の汚染からの回復度合いを評価した。
(汚染物質の洗浄処理)
ヘイドン社製磨耗試験機TYPE Fの圧子部位に拭き取りアイテム(キムワイプ(登録商標))を巻きつけ、付着性を評価したサンプルに対し、500g加重、10cm幅×20往復させることで汚染物質を拭き取り、各試験体に洗浄処理を施した。
(各試験体の汚染からの回復度合いの評価)
上記洗浄後、上記した汚染性評価の試験と同様にして分光光度計により分光拡散反射率、色差を求める作業を、同様の方法により調製した洗浄処理試験体について、合計3回繰り返し行った。その結果、洗浄処理を施した各試験体の表面における色差は、全てΔE*ab=0.66±0.05の範囲で、洗浄による回復度合いを再現よく定量評価できることが分かった。ΔE*abの3回の実際の測定結果を下記に示す。
(ΔE*abの結果)
1回目測定値 0.71
2回目測定値 0.61
3回目測定値 0.66
さらに、ΔEa*b*に着目し、{洗浄処理前の数値(平均値)−洗浄処理後の数値(平均値)}を分子に、洗浄処理前の数値(平均値)を分母にとり、さらに100倍することで、洗浄による清浄度回復率を求めたところ、80.36%であることが分かった。なお、通常、評価結果の数値のばらつきが大きい場合には、極端に大きい乃至小さい値による統計値への影響を軽減するため中央値を用いるが、本発明による評価方法は、数値のばらつきが小さいため、平均値を用いることで有意な清浄度回復度率を得ることができる。
(比較例1)
(1)汚染度の目視評価(汚染処理後)
上述した方法で作製した3枚の試験体を準備し、実施例1の「(試験体の汚染(指紋付着))」と同様にして、この試験体に人為的な汚染処理を施した。この試験体の汚染度合いを、あらかじめ準備した評価指標見本と見比べることで人間の目(目視)により評価した。
目視による評価は以下のようにして行った。まず、予め指紋の付着(汚染)度合いを5段階に変えた評価指標見本を用意した。なお、評価指標見本は、評価指標見本のベースとなる光学積層体として、実施例に記載の防眩層を作製し、この防眩層の上に、以下のように5段階に汚染物付着させて作製した。そして、この評価指標見本と、上記汚染処理を施した試験体とを並べて、同一の照度1000luxの照明光の下で目視観察を行った。評価は、5段階の評価見本を元に、最も近しく見える段階をもって評価値とすることによって行った。ここで、汚染が最もひどい場合が「レベル1」、指紋の未付着面と同等の清浄度を有する場合(指紋未付着の場合)が「レベル5」となるようにした。また、評価は異なる観察者5名により実施した。得られた結果を表1に示す。
(レベル1〜5の評価指標見本作製方法)
実施例1の「(試験体の汚染(指紋付着))」と同様の方法で、500g荷重の加わる圧子で防汚層に押圧し、防眩層に、1mmあたり0.04mgの指紋汚染物を付着させた。ただし、用いた擬似指紋液の濃度を、以下のように変え、5段階の評価指標見本を作製した。
レベル1 レベル4の4倍濃度の擬似指紋液
レベル2 レベル4の3倍濃度の擬似指紋液
レベル3 レベル4の2倍濃度の擬似指紋液
レベル4 基本濃度の擬似指紋液
レベル5 擬似指紋液を付着させなかった
(2)汚染回復度の目視評価(洗浄処理後)
次に、実施例1の「(汚染物質の洗浄処理)」と同様にして、上記3枚の試験体に洗浄処理を施した。そして、洗浄処理後に、上記(1)の5段階の評価指標見本を用いた目視観察と同様の方法で、試験体の汚染からの回復度合いを評価した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0005531408
以上の結果から、照明は同じでも、汚れの度合いの感じ方は人によって異なり、特に洗浄処理後では評価レベルに大きなばらつきが生じることがわかる。人間の目だけによる評価は、評価方法としては信頼性、再現性に問題があるといえる。特に、ディスプレイは、人間の目による評価も重要な製品であるが、官能評価だけでは、再現性が得られない。
一方、本発明のように汚染性、汚染回復性を定量化し、この数値と官能評価を組み合わせることで、生産効率を大きく向上できると考えられる。
(実施例2)
下記組成物と製造方法で4種類の凹凸形状を有さない平坦な表面を持つAR試験体(4〜7)を作製した。ここでは、ディスプレイ表面に好ましい汚染性回復度がどの程度のΔE*abであるかを評価した。汚染回復度を比較するため、試験体(4〜7)は、試験体自身の防汚性を4段階に変化させたものとした。厳しく評価するために、各試験体としては、凹凸表面を有さない平坦な面を持つAR積層体を用いた(凹凸形状がある表面は、表面が外光を散乱させるため、汚染度合いを判断しにくくなるからである。)。n数は3とした。
(試験体4の製造)
ハードコート用組成物
・ウレタンアクリレート(UV1700B;日本合成社製) 5重量部
・ポリエステルアクリレート(M9050;東亞合成社製) 5重量部
・重合開始剤(イルガキュア184;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
0.4重量部
・メチルエチルケトン 10重量部
低屈折率層用組成物
・処理シリカゾル含有溶液(シリカゾル固形分20重量%「空隙を有する微粒子、溶液;
メチルイソブチルケトン」 14.3重量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 1.95重量部
・重合開始剤(イルガキュア127;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
0.1重量部
・防汚剤(フッ素系、メガファックRS:大日本インキ社製、固形分)
0.07重量部
・メチルイソブチルケトン 54.0重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 29.5重量部
この組成物中の防汚剤は、固形分に対し1.5%である。
製造方法
トリアセテートセルロース(TAC)フィルム(富士写真フィルム製、TF80UL、厚さ80μm)を用意し、このフィルムの表面にハードコート組成物を、湿潤重量20g/m(乾燥重量10g/m)塗布(バーコーティング)し、次いで、50℃にて乾燥することにより溶剤を除去した。その後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン(株))を用いて、照射線量50mJ/cmで紫外線照射を行うことにより、組成物を硬化させて、10μmのハードコート層を形成させた。
次に、ハードコート層の表面に、低屈折率層用組成物を乾燥重量0.1g/m塗布(バーコーティング)し、次いで、40℃にて乾燥することにより溶剤を除去した。その後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン(株))を用いて、照射線量200mJ/cmで紫外線照射を行い光学積層体(試験体4)を製造した。膜厚は、反射率の極小値が波長550nm付近(膜厚0.10μm)になるように形成させた。
(試験体5の製造)
低屈折率層用組成物の防汚剤量を固形分に対して1.0%とした以外は、試験体4と同様にして試験体5を製造した。
(試験体6の製造)
低屈折率組成物の防汚剤量を固形分に対して0.3%とした以外は、試験体4と同様にして試験体6を製造した。
(試験体7の製造)
低屈折率組成物の防汚剤を添加しなかった以外は、試験体4と同様にして試験体7を製造した。
(汚染からの回復度の評価)
ΔE*abによる汚染からの回復度の定量
一度汚染されたものが、同じ洗浄方法でどのレベルまで回復するかを評価した。
各試験体4〜7に、実施例1の「(試験体の汚染(指紋付着))」と同様にして、擬似指紋液を付着させ、実施例1の「(汚染性評価の試験)」と同様に分光拡散反射率を測定した。次いで、実施例1の「(汚染物質の洗浄処理)」と同様の方法で汚染物質の洗浄処理を実施し、その分光拡散反射率を測定し、上記指紋液付着積層体との間の色差ΔE*abを求めた。測定においては、実施例1と同様に実施し、測定精度を確保した。各試験体とも3枚ずつ同様の測定を実施した。得られた結果を表2に示した。
洗浄後の実用性評価
汚染物質洗浄後の各試験体4〜7を、照度1000luxの下、各試験体を水平な台に設置し、その30cm上部、試験体から45度の方向から目視で観察し、汚れ残りのレベルを以下の基準に基づいて判断した。なお、反射防止膜になっているため、黒板に貼った状態で観察すると、汚れが残っていると未汚染部分と比較し、干渉色が異なるために判断が容易にできる。
(評価基準)
○:汚染物が拭き取れていると同時に、未汚染部分との色の差が小さい(実用性あり)。
×:汚染物が拭き取れているが、未汚染部分と明らかに色が異なる(実用性なし)。
Figure 0005531408
(表面に凹凸形状を有する光学積層体及び試験体の作製)
まず、下記材料を十分混合し、固形分40.5%の組成物として調製した。この組成物を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して防眩層形成用組成物を調製した。
(防眩層形成用組成物の組成)
紫外線硬化型樹脂;
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)(屈折率1.51)
100質量部
セルロースアセテートプロピオネート(分子量50000)
1.25質量部
光硬化開始剤;
イルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
5質量部
イルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
1質量部
透光性微粒子;
単分散アクリル-スチレンビーズ(粒子径3.5μm、屈折率1.54)
8.1質量部
フッ素系 メガファックRS(大日本インキ社製) 1.73質量部
(固形分の1.5%)
溶剤;
トルエン 134質量部
メチルイソブチルケトン 34質量部
(試験体8の製造)
トリアセテートセルロース(TAC)フィルム(富士写真フィルム製、TF80UL、厚さ80μm)を用意し、このフィルムの表面に防眩層形成用組成物を、乾燥重量8g/m)塗布(バーコーティング)し、次いで、70℃にて乾燥することにより溶剤を除去した。その後、紫外線照射装置(フュージョンUVシステムジャパン(株))を用いて、照射線量100mJ/cmで紫外線照射を行うことにより、組成物を硬化させて、防眩性積層体(試験体8)を作製した。この凹凸形状は、Sm:108μm、Rz:0.61μm、θa:0.51°であった。
組成物中の防汚剤添加量を以下のように変更した以外は、試験体8と同様にして表面に凹凸形状を有する9、10を得た。
試験体9:防汚剤添加量を、固形分の1.0%とした。
試験体10:防汚剤添加量を、固形分の0.3%とした。
得られた試験体8〜10について、試験体4〜7と同様に、ディスプレイ表面に好ましい汚染からの回復度がどの程度のΔE*abであるかを評価した。得られた結果を表3に示した。なお、試験体8〜10は、汚染からの回復度を比較するため、試験体自身の防汚性を3段階に変化させたものである。
Figure 0005531408
試験体8〜10のような凹凸を有する他の試験体として、実施例1で調製した防眩層形成用組成物のレベリング剤を、フッ素系防汚剤(メガファックRS、大日本インキ社製)に変更し、表面調整層を積層しない防眩層や、用いる微粒子を数種類の平均粒子径を有する不定形シリカ、粒径2〜5μmのメラミンビーズ、ポリスチレンビーズにしたような防眩層試験体製造し、試験体8〜10と同様な試験を試みたところ、ΔE*abが、1.5〜1.3以下であれば、実用性の高い汚染からの回復度を有することを確認した。
本発明の汚染からの回復度評価方法を用いることにより、ディスプレイ最表面など、汚染からの回復(指紋付着し、拭き取りやすいこと)が必要とされる物品が、好ましいレベルを有するか否かを簡便に確認することができる。本発明によれば、ΔE*abが1.5以下であると、回復性を有する表面であるということができる。なお、ディスプレイ用表面には、1.5以下であることが好ましく、更には、1.3以下であることが好ましく、最も望ましいのは、1.0以下である。
(実施例3)
防汚剤として、フッ素系防汚剤「オプツールDAC(ダイキン工業製)」を用いた以外は、実施例2の試験体4〜7と同様に5種類の平面な表面のAR試験体(11〜15)を作製した。ここでは、どの程度の耐汚染性(指紋付着防止性、ΔE*abで評価)を有すると、ディスプレイ用表面に好ましいかを測定した。ただし、防汚剤の添加量は、以下の通りである。
試験体11:防汚剤添加量を、固形分に対して1.3%とした。
試験体12:防汚剤添加量を、固形分に対して0.7%とした。
試験体13:防汚剤添加量を、固形分に対して0.3%とした。
試験体14:防汚剤添加を添加しなかった。
試験体15:低屈折率組成物に防汚剤を添加しなかったこと以外は、試験体11と同様に光学積層体を作製し、低屈折率層上に、ノベックEGC−1720(3M社製、固形分0.1%、ハイドロフルオロエーテル希釈)を膜厚約10nmで塗布し、次いで110℃×1分にて溶剤を乾燥、及び、塗膜を硬化させて防汚層を積層した。なお、防汚層の膜厚は、塗布前と後に、白色干渉式精密顕微鏡(ZygoNewView6000シリーズ、Zygo社製)で観察し確認した。
(耐汚染性評価)
ΔE*abによる指紋付着防止性の定量
各試験体11〜15に、実施例1の「(試験体の汚染(指紋付着))」と同様にして、擬似指紋液を付着させ、試験体のリファレンスと、指紋液を付着させた試験体ともに、実施例1の「(汚染性評価の試験)」と同様に分光拡散反射率を測定し、色差ΔE*abを測定した。測定においては、実施例1と同様に実施し、測定精度を確保した。各試験体とも3枚ずつ同様の測定を実施した。得られた結果を表4に示した。
汚染による実用性評価
次に、各試験体11〜15を、1280×1024ピクセルのディスプレイモニターに、光学フィルム用アクリル系粘着剤を用いて貼り、指紋付着部分の下に、MS明朝体、12ポイントの大きさで“あ”文字を表示し、汚れ度合いによって、読み取りやすさをディスプレイから約30cm離れたところから目視で以下の基準に基づいて判断した。この判断は、照度1000lux下で実施した。
(評価基準)
○:文字がほぼゆがみなく見える。製品として使用できるレベル。
×:文字がゆがんで見える。製品として使用できないレベル。
Figure 0005531408
(表面に凹凸形状を有する光学積層体及び試験体の作製)
防汚剤を、フッ素系防汚剤「オプツールDAC」(ダイキン工業製)に変更し、その添加量を下記の通りとした以外は、実施例2の試験体8〜10と同様に表面に凹凸形状を有する3種類の積層体を製造した。その後実施例1と同様にして試験体16〜18を得た。
得られた試験体16〜18について、試験体11〜15と同様に、ディスプレイ表面に好ましい耐汚染性(指紋付着防止性)がどの程度のΔE*abであるかを評価した。得られた結果を表5に示した。なお、試験体16〜18は、指紋付着防止性を比較するため、試験体自身の防汚性を3段階に変化させたものである。
試験体16:防汚剤添加量を、固形分の1.3%とした。
試験体17:防汚剤添加量を、固形分の0.7%とした。
試験体18:防汚剤添加量を、固形分の0.1%とした。
Figure 0005531408
また、試験体16〜18のような凹凸を有する他の試験体として、実施例1で調製した防眩層形成用組成物のレベリング剤を、フッ素系防汚剤(オプツールDAC、ダイキン工業製)に変更し、表面調整層を積層しない防眩層や、用いる微粒子を数種類の平均粒子径を有する不定形シリカ、粒径2〜5μmのメラミンビーズ、ポリスチレンビーズにしたような防眩層試験体製造し、試験体16〜18と同様な試験を試みたところ、ΔE*abが、おおよそ3.5以下であれば、実用性の高い耐汚染性(指紋付着防止性)を有することを確認した。
本発明の指紋付着防止評価方法を用いることにより、ディスプレイ最表面など、耐汚染性(指紋付着防止性)が必要とされる物品が、好ましい耐汚染性を有するか否かを簡便に確認することができる。本発明によれば、ΔE*abが3.5以下であると、耐汚染性(指紋付着防止性)を有する表面であるということができ、更には、2.5以下であると、もっと優れた耐汚染性(指紋付着防止性)を有する表面であるということができる。ディスプレイ用表面には、ΔE*abが3.5以下であることが好ましく、更には、1.5以下であることが好ましく、最も望ましいのは、1.0以下である。
本発明の汚染性評価方法、汚染性評価装置、製造方法、及び、耐汚染性(指紋付着防止性)、汚染からの回復度を有する光学積層体は、ディスプレイ用反射防止フィルム、タッチパネル用反射防止フィルム等の光学フィルムや、CD、DVD等の光学ディスク等の各分野に好ましく用いることができる。

Claims (5)

  1. 試験体に光を照射し、該試験体で反射又は透過した散乱光を検出して前記試験体の表面の汚染度合いを評価する汚染性評価方法であって、
    前記試験体の表面が、人為的に汚染されており、前記人為的な汚染が、指紋付着による汚染であり、
    前記試験体は、ディスプレイの最表面に用いられる光学部材であり、
    前記試験体の表面の汚染度合いの評価を、国際照明委員会(CIE)で規定されるL*a*b*カラーモデルにより行い、
    前記試験体の表面の汚染度合いを評価した後、該試験体の表面を洗浄し、該試験体の汚染度合いを再び評価することにより、前記表面の汚染からの回復度合いを評価する
    ことを特徴とする汚染性評価方法。
  2. 光学部材を得る工程と、前記光学部材の表面が人為的に汚染された後に、該光学部材に光を照射し、該光学部材で反射又は透過した散乱光を検出して前記光学部材の汚染度合いを評価する検査工程と、を有し、
    前記人為的な汚染が、指紋付着による汚染であり、
    前記光学部材は、ディスプレイの最表面に用いられる光学部材であり、
    前記光学部材の表面の汚染度合いの評価を、国際照明委員会(CIE)で規定されるL*a*b*カラーモデルにより行い、
    前記検査工程において、前記光学部材の表面の汚染度合いを評価した後、該光学部材の表面を洗浄し、該光学部材の汚染度合いを再び評価することにより、前記表面の汚染からの回復度合いを評価する
    ことを特徴とする光学部材の製造方法。
  3. 前記光学部材が、光学フィルムであることを特徴とする請求項に記載の光学部材の製造方法。
  4. 表面が人為的に汚染された後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abと、その後洗浄処理を施した後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abとの差(汚染からの回復度)が1.5以下であることを特徴とする請求項又は記載の光学部材の製造方法。
  5. 表面が人為的に汚染された後の国際照明委員会(CIE)で規定されるΔE*abによって表される耐汚染性が3.5以下であることを特徴とする請求項2、3又は記載の光学部材の製造方法。
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