JP5515525B2 - 防眩性ハードコートフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、油性の汚れ及び水性の汚れの拭取り性並びに耐擦傷性に優れた防眩性ハードコートフィルムに関する。
液晶ディスプレイ等の表示体の表面は様々な環境に晒されるため、非常に傷がつきやすい、或いは汚れやすい状況にある。通常、表示体の表面には、傷を付きにくくするため(ハードコート性を持たせるため)、若しくは傷を目立ち難くするため(防眩性を持たせるため)、防眩性ハードコートフィルムが用いられている(例えば、特許文献1を参照)。
この表示体の表面に付着した皮脂等の汚れは、水及び洗剤等の界面活性剤を染みこませた布等により拭取ることで除去しているが、水及び洗剤などによる汚れの除去は、汚れの種類によっては十分に拭取れないだけでなく、拭取れるまで何回も拭く操作を繰り返すために非常に煩わしいものとなっていた。
このような問題に対して、例えばフッ素系添加剤を用いる方法が知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2009−037046号公報 特開平10−104403号公報 特開2009−9138号公報
しかしながら、特許文献2に記載の防眩性ハードコートフィルムにおいては、油性(油性ペン)の汚れは拭取りやすいが、水性(水性ペン)の汚れは拭き取り難いという問題があった。
ところで、特許文献3に記載されているフッ素モノマー(特許文献3の例えば第75頁、化95)は、低屈折率を維持しながら、耐擦傷性、耐摩耗性が改善された反射防止膜を実現できるフッ素モノマーであると記載されているが、防汚性に優れるハードコート層へ用いることに関する記載はない。
そこで、本発明の目的とするところは、油性(油性ペン)の汚れ及び水性(水性ペン)の汚れの拭取りやすさに優れると共に、耐擦傷性に優れる防眩性ハードコートフィルムを提供することにある。
前記の目的を達成するために、第1の発明の防眩性ハードコートフィルムは、透明基材フィルム上に防眩性ハードコート層を積層した防眩性積層体であって、前記防眩性ハードコート層は、a)下記に示す化学式(1)のフッ素モノマーを0.2〜0.5質量部、b)化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーを60〜90質量部、c)透光性有機微粒子を10〜40質量部及びd)シリコン系添加剤を0.1〜0.4質量部含有する防眩性ハードコート層用塗液の硬化物であることを特徴とする。
(但し、b)化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーと、c)透光性有機微粒子の合計は100質量部である。)
Figure 0005515525
(式中、nは0〜100の整数である。また、XはH又はFである。)
第2の発明の防眩性ハードコートフィルムは、第1の発明において、前記シリコン系添加剤が、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンであることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
第1の発明の防眩性ハードコートフィルムでは、油性(油性ペン)の汚れ及び水性(水性ペン)の汚れの拭取りが良好となると共に、耐擦傷性も向上する。
第2の発明の防眩性ハードコートフィルムでは、第1の発明の効果に加えて、油性(油性ペン)の汚れ及び水性(水性ペン)の汚れの拭取りがより一層良好となる。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
<防眩性ハードコートフィルム>
本実施形態の防眩性ハードコートフィルムは、透明基材フィルム上に防眩性ハードコート層が積層されて構成されている。前記防眩性ハードコート層は、a)下記に示す化学式(1)のフッ素モノマーを0.2〜0.5質量部、b)化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーを60〜90質量部、c)透光性有機微粒子を10〜40質量部及びd)シリコン系添加剤を0.1〜0.4質量部含有する防眩性ハードコート層用塗液の硬化物である。
〔但し、b)化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーと、c)透光性有機微粒子の合計は100質量部である。〕
Figure 0005515525
〔式中、nは0〜100の整数である。また、XはH(水素)又はF(フッ素)である。〕
次に、防眩性ハードコートフィルムの構成要素について順に説明する。
〔透明基材フィルム〕
透明基材フィルムは防眩性ハードコートフィルムの基材(ベース材)となるものであって、透明樹脂フィルム等が用いられ、特に制限されない。透明基材フィルムを形成する樹脂材料として具体的には、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、トリアセテートセルロース(TAC)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。それらの中でも、汎用性などの観点からトリアセテートセルロース(TAC)系樹脂及びポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂が好ましい。
透明基材フィルムの厚みは通常10〜5000μm、好ましくは25〜1000μm、さらに好ましくは35〜500μmである。
〔防眩性ハードコート層〕
続いて、防眩性ハードコート層について説明する。防眩性ハードコート層はその表面に凹凸を有し、その凹凸に光が反射して拡散され(表面拡散性)、防眩性を発現することができる機能を備えている。さらに、油性(油性ペン)の汚れ及び水性(水性ペン)の汚れの拭取り性と防汚性の機能並びに耐擦傷性の機能を備えている。
該防眩性ハードコート層は、前述のように化学式(1)のフッ素モノマーと、化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーと、シリコン系添加剤と、透光性有機微粒子とを少なくとも含有する防眩性ハードコート層用塗液を硬化させた硬化物により形成される。また、防眩性ハードコート層用塗液中には、通常希釈溶剤、光重合開始剤、或いはその他の成分が配合される。
(化学式(1)のフッ素モノマー)
化学式(1)のフッ素モノマーは、汚れの拭取り性機能、防汚性機能、耐擦傷性機能等を発現するためのものである。また、化学式(1)のフッ素モノマーは、特開2009−9138号公報に記載の方法により製造することができる。そのような化学式(1)のフッ素モノマーとしては、ダイキン工業(株)製のDAC−HP等を入手して用いることができる。
化学式(1)のフッ素モノマーの含有量は、前記b)のモノマー及びc)の透光性有機微粒子の合計量100質量部に対して0.2〜0.5質量部である。フッ素モノマーの含有量が0.2質量部より少ない場合には、フッ素モノマーの機能を十分に発揮することができず、油性(油性ペン)の汚れ、及び水性(水性ペン)の汚れの拭取り性が低下する。その一方、0.5質量部より多い場合には、化学式(1)のフッ素モノマーがb)のモノマーに比べて耐擦傷性に劣るため、防眩性ハードコート層表面の耐擦傷性が低下する。
(化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマー)
化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーは、防眩性とハードコート性を発現するための防眩性ハードコート層用塗液の主成分であり、任意に用いることができる。そのような化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーとしては、単官能単量体、多官能単量体、ビニル基や(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー及びビニル基や(メタ)アクリロイル基を有する重合体の中から1種又は2種以上が選択して用いられる。
単官能単量体として具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸(ポリ)エチレングリコール基含有(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、フマル酸アルキルエステル、N−ビニル−2−ピロリドン等が好ましい。
多官能単量体としては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化合物、ウレタン変性アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を2個以上含む多官能重合性化合物等が挙げられる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2,2'−チオジエタノール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上のアルコール等が挙げられる。
化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーの含有量は、該モノマー及びc)の透光性有機微粒子の合計量100質量部に対して60〜90質量部である。このb)のモノマーの含有量が60質量部より少ない場合には、相対的に透光性有機微粒子の割合が過剰になって防眩性ハードコート層のヘイズ値が高くなり過ぎる。その一方、90質量部より多い場合には、透光性有機微粒子の割合が不足し、透光性有機微粒子の機能が十分に発揮されず、防眩性ハードコート層の防眩性が悪化する。
(シリコン系添加剤)
前記シリコン系添加剤は、汚れの拭取り性機能、防汚性機能、耐擦傷性機能等を発現するためのものである。そのようなシリコン系添加剤としては、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとして具体的には、ビックケミー・ジャパン(株)製のBYK306、BYK330、BYK331、BYK333、BYK337、BYK341、BYK344、BYK345、BYK346、BYK378等が挙げられる。
シリコン系添加剤の含有量は、前記b)のモノマー(バインダー)と前記c)の透光性有機微粒子の合計量100質量部に対して0.1〜0.4質量部である。シリコン系添加剤の含有量が0.1質量部より少ない場合には、シリコン系添加剤の機能を十分に発揮することができず、油性(油性ペン)の汚れ、及び水性(水性ペン)の汚れの拭取り性が低下する。その一方、0.4質量部より多い場合には、防眩性ハードコート層表面の耐擦傷性が低下する。
(透光性有機微粒子)
前記透光性有機微粒子は、防眩性ハードコート層における光拡散機能、表面の凹凸形成による防眩機能等を発現するためのものである。該透光性有機微粒子は、任意に用いることができる。そのような透光性有機微粒子としては、例えば塩化ビニル、(メタ)アクリル単量体、スチレン及びエチレンから選択される少なくとも1種の単量体を重合して得られる重合体などから形成される。その中でも、屈折率の調整が容易な点から(メタ)アクリル重合体(屈折率1.49)、ポリスチレン重合体(屈折率1.54)、さらに、両単量体の共重合組成を変化させることにより、両重合体の屈折率の間で屈折率を任意に調整することができる点でスチレン−(メタ)アクリル共重合体であることが好ましい。
透光性有機微粒子の平均粒子径は、その機能を十分に発揮させるために通常1〜6μm、好ましくは2〜5μmである。この平均粒子径が1μm未満の場合、防眩性ハードコート層表面における防眩性が不十分となる。その一方、6μmを超える場合、防眩性ハードコート層の膜厚が厚くなり、生産性が損なわれる。ここで、前記平均粒子径はコールターカウンター法により測定し、測定された分布を粒子数分布に換算し、得られた粒子数分布から算出される値である。なお、コールターカウンター法は、電気抵抗を利用した粒子径測定法であり、粒子が細孔を通過する際に生じる2電極間の電気抵抗の変化を測定して平均粒子径を測定する方法である。
透光性有機微粒子の含有量は、前記b)のモノマー及びc)の透光性有機微粒子の合計量100質量部中に10〜40質量部、好ましくは20〜35質量部である。透光性有機微粒子の含有量が10質量部より少ない場合には、透光性有機微粒子の機能を十分に発揮することができず、満足できる防眩性が得られなくなる。その一方、40質量部より多い場合には、防眩性ハードコート層のヘイズ値が高くなり過ぎ、防眩性ハードコートフィルムをディスプレイ表面に設置した際、白化等が生じると共に、シンチレーション(面ぎら)が生じて画像鮮明性が低下する。
(希釈溶剤)
防眩性ハードコート層用塗液の調製に用いられる希釈溶剤は、主に防眩性ハードコート層用塗液を透明基材フィルム上に塗布するにあたり、防眩性ハードコート層用塗液の粘度を調整するために用いられ、非重合性のものであれば特に制限されない。希釈溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
(その他の成分)
防眩性ハードコート層用塗液には、その他の成分を配合することができる。その他の成分としては、金属酸化物、光増感剤、安定化剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤等が用いられる。
〔防眩性ハードコート層の形成〕
まず、防眩性ハードコート層用塗液を透明基材フィルム上に塗布した後、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより、透明基材フィルム上に防眩性ハードコート層が積層される。
上記防眩性ハードコート層用塗液の塗布方法は特に制限されず、通常行なわれている塗布方法、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法等公知のいかなる方法も採用される。塗布に際しては、密着性を向上させるために、予め透明基材フィルム表面にコロナ放電処理等の前処理を施すことができる。
活性エネルギー線の照射に用いられる活性エネルギー線源としては、例えば高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、窒素レーザ、電子線加速装置、放射性元素等の線源等が使用される。この場合、活性エネルギー線の照射量は、紫外線の波長365nmでの積算光量として50〜5000mJ/cmであることが好ましい。照射量が50mJ/cm未満のときには、防眩性ハードコート層用塗液の硬化が不十分となるため好ましくない。一方、5000mJ/cmを超えるときには、前記a)のフッ素モノマー、b)のモノマー等の活性エネルギー線硬化型樹脂が着色する傾向を示すため好ましくない。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。ここで、実施例1〜3の防眩性ハードコートフィルムは、透明基材フィルムの一方の面に防眩性ハードコート層が積層された構成のものである。また、各例における蒸留水接触角、ヘキサデカン接触角、油性ペン拭取り性、水性ペン拭取り性、ヘイズ値及び耐擦傷性については、下記に示す方法により測定した。
(1)蒸留水接触角
自動接触角計〔協和界面科学(株)製、型名 DM500〕を用いて蒸留水接触角を測定した。
(2)ヘキサデカン接触角
自動接触角計〔協和界面科学(株)製、型名 DM500〕を用いてヘキサデカン接触角を測定した。
(3)油性ペン拭取り性
油性ペンにゼブラ(株)製マッキーを用い、5cm内に重ならないよう連続して円を描く。その後、日本製紙クレシア(株)製キムワイプを用い、100g荷重にて5往復拭取りを実施した後、表面の跡を目視で観察し下記の3段階で評価した。
◎:油性ペンの跡が完全に無い場合
○:油性ペンの跡が一部残る場合
×:油性ペンの跡が残る場合
(4)水性ペン拭取り性
水性ペンに三菱鉛筆(株)製PROPUSを用い、5cm内に重ならないよう連続して円を描く。その後、日本製紙クレシア(株)製キムワイプを用い、100g荷重にて5往復拭取りを実施した後、表面の跡を目視で観察し下記の3段階で評価した。
◎:水性ペンの跡が完全に無い場合
○:水性ペンの跡が一部残る場合
×:水性ペンの跡が残る場合
(5)ヘイズ値
ヘイズメーター〔日本電色工業(株)製、NDH2000〕を使用し、光学特性としてのヘイズ値を測定した。
(6)耐擦傷性
(株)本光製作所製消しゴム摩耗試験機の先端に、#0000のスチールウールを固定し、2.5N(250gf)の荷重をかけて、被擦傷体であるフィルムの表面を10往復摩擦した後の表面の傷を目視で観察し、下記の4段階で評価した。
◎:ほぼ傷なし
○:傷5〜15本
△:傷15〜30本
×:傷31本以上
〔製造例1、防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)の調製〕
化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーとしてウレタンアクリレート〔1分子中にアクリロイル基を6個有するウレタンアクリレート(6官能ウレタンアクリレート)、分子量1400、日本合成化学工業(株)製、紫光UV7600B〕68質量部、光重合開始剤として1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア(Irg.)2959〕3質量部、メチルイソブチルケトン(MIBK)97質量部、透光性有機微粒子としてスチレン−アクリル共重合体の微粒子〔積水化成品(株)製、XX−24V、平均粒子径は5.5μm、屈折率は1.51〕32質量部、及びフッ素モノマー〔ダイキン工業(株)製、オプツールDAC−HP、固形分換算、化学式(1)n=16、X=F〕0.2質量部、シリコン系添加剤〔ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン、ビック・ケミー(株)製、BYK306〕0.2質量部を混合して防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)を調製した。
(実施例1)
防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)を、透明基材フィルムとして厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上にロールコーターにて塗布し、80℃で2分間乾燥した。その後、120W高圧水銀灯〔日本電池(株)製〕により紫外線を照射し(積算光量400mJ/cm)、硬化させて防眩性ハードコートフィルムを作製した。防眩性ハードコート層の厚みは8.5μmであった。
(実施例2)
防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)の透光性有機微粒子を、スチレン−アクリル共重合体の微粒子〔積水化成品(株)製、SSX−105TND、平均粒子径は5.0μm、屈折率は1.50〕に、フッ素モノマーを化学式(1)(n=2、X=F)0.3質量部に、シリコン系添加剤としてポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン〔ビック・ケミー(株)製、BYK378〕を用い、その含有量を0.1質量部とした防眩性ハードコート層用塗液(HC−2)に変更した以外は、実施例1と同様の条件で防眩性ハードコートフィルムを作製した。防眩性ハードコート層の厚みは8.4μmであった。
(実施例3)
防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)中の化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、KAYARAD DPHA〕を用い、その含有量を77質量部、透光性有機微粒子の含有量を23質量部、フッ素モノマーの含有量を0.5質量部、シリコン系添加剤の含有量を0.4質量部とした防眩性ハードコート層用塗液(HC−3)に変更した以外は、全て実施例1と同様の条件で防眩性ハードコートフィルムを作製した。防眩性ハードコート層の厚みは8.5μmであった。
(比較例1)
防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)中のフッ素モノマーの含有量を0.4質量部とし、シリコン系添加剤として前記ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン〔ビック・ケミー(株)製、BYK378〕を用い、その含有量を0.05質量部に変更して防眩性ハードコート層形成用塗液(HC−4)を調製した以外は、全て実施例1と同様の条件で防眩性ハードコートフィルムを作製した。防眩性ハードコート層の厚みは8.7μmであった。
(比較例2)
防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)中の化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーの含有量を74質量部、透光性有機微粒子の含有量を26質量部、フッ素モノマーの含有量を0.0質量部、シリコン系添加剤の含有量を0.5質量部に変更して防眩性ハードコート層用塗液(HC−5)を調製した以外は、全て実施例1と同様の条件で防眩性ハードコートフィルムを作製した。防眩性ハードコート層の厚みは8.5μmであった。
(比較例3)
防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)中の化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーとして前記ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート〔日本化薬(株)製、KAYARAD DPHA〕を用い、その含有量を64質量部、透光性有機微粒子の含有量を36質量部、フッ素モノマーの含有量を0.1質量部、シリコン系添加剤の含有量を0.2質量部に変更して防眩性ハードコート層用塗液(HC−6)を調製した以外は、全て実施例1と同様の条件で防眩性ハードコートフィルムを作製した。
(比較例4)
防眩性ハードコート層用塗液(HC−6)中のフッ素モノマーの含有量を1.0質量部に変更して防眩性ハードコート層用塗液(HC−7)を調製した以外は、全て実施例1と同様の条件で防眩性ハードコートフィルムを作製した。
(比較例5)
防眩性ハードコート層用塗液(HC−1)中のフッ素モノマーとして、化学式(1)のフッ素モノマー以外のフッ素モノマー〔チバ・ジャパン(株)製、EFKA3600〕を使用した以外は、全て実施例1と同様の条件で防眩性ハードコートフィルムを作製した。
以上のようにして得られた防眩性ハードコートフィルムについて、蒸留水接触角、ヘキサデカン接触角、油性ペン拭取り性、水性ペン拭取り性、ヘイズ値及び耐擦傷性を前述の方法により測定し、それらの結果を表1に示した。
Figure 0005515525
表1に示したように、実施例1〜3においては、油性(油性ペン)の汚れ、及び水性(水性ペン)の汚れの拭取りが良好であった。さらに、耐擦傷性にも優れる結果となった。
その一方、比較例1においては、シリコン系添加剤の含有量が少ないことから、油性(油性ペン)の汚れ、及び水性(水性ペン)の汚れの拭取りが悪い結果であった。比較例2においては、フッ素モノマーを含有しないことから、水性(水性ペン)の汚れの拭取りが悪い結果であったことに加え、耐擦傷性に劣る結果となった。比較例3においては、フッ素系モノマーの含有量が少ないことから、水性(水性ペン)の汚れの付拭取り性が悪い結果であった。比較例4においては、フッ素モノマーの含有量が多いことから、耐擦傷性に劣る結果となった。比較例5においては、フッ素モノマーとして化学式(1)のフッ素モノマー以外のフッ素モノマーを用いたことから、油性ペン拭取り性及び水性ペン拭取り性が共に悪化した。

Claims (2)

  1. 透明基材フィルム上に防眩性ハードコート層を積層した防眩性積層体であって、前記防眩性ハードコート層は、a)下記に示す化学式(1)のフッ素モノマーを0.2〜0.5質量部、b)化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーを60〜90質量部、c)透光性有機微粒子を10〜40質量部及びd)シリコン系添加剤を0.1〜0.4質量部含有する防眩性ハードコート層用塗液の硬化物であることを特徴とする防眩性ハードコートフィルム。
    〔但し、b)化学式(1)のフッ素モノマーと共重合可能なモノマーと、c)透光性有機微粒子の合計は100質量部である。〕
    Figure 0005515525
    (式中、nは0〜100の整数である。また、XはH又はFである。)
  2. 前記シリコン系添加剤が、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載の防眩性ハードコートフィルム。
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