JPH11326236A - 表面層欠陥検出装置 - Google Patents

表面層欠陥検出装置

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JPH11326236A
JPH11326236A JP13035398A JP13035398A JPH11326236A JP H11326236 A JPH11326236 A JP H11326236A JP 13035398 A JP13035398 A JP 13035398A JP 13035398 A JP13035398 A JP 13035398A JP H11326236 A JPH11326236 A JP H11326236A
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JP
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light
surface layer
line sensor
defect
line
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JP13035398A
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English (en)
Inventor
Ryuji Sakida
隆二 崎田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】感光体表面に予想される凹凸や色ムラ等すべて
の欠陥を効率良く適確に検出する。 【解決手段】ライン状光源3によって感光体ドラム2上
に写像された輝線8の境界部である位置P2でラインセ
ンサカメラ4により感光体ドラム1を撮像して感光体ド
ラム1表面の凹凸欠陥を検出し、輝線8から離れた位置
P3でラインセンサカメラ4により感光体ドラム1を撮
像して感光体ドラ1ムの色ムラや白ポチや黒ポチの凹凸
はなく色の差がある色差欠陥を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば電子写真
方式で画像を形成する複写機やレーザプリンタなどに使
用される感光体ドラム表面の感光層等、基材の表面に形
成された表面層の欠陥を検出する表面欠陥検査装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機に使用される感光体は、
その表面に傷や感光層の膜厚にムラが存在していると、
感光体上に形成される画像に欠陥が生じてその品質を低
下する。この画質の低下を防止するために、感光体ドラ
ムを複写機へ装着する前に厳密な表面検査を実施して表
面状態が完全なものだけ使用される。この感光体の表面
を目視で検査する場合、色ムラや黒ポチ等の色差欠陥は
感光体の色あいの微妙な変化として表れ、目視では念入
りに観察して初めて検出できるものである。これらの表
面欠陥を目視で検査していると、検査品質のばらつきや
検査工数の増大や目視疲労による作業能率の悪化ととも
に作業者確保の困難や作業者教育時間の増大などの問題
があった。このような問題に対処するため、感光体ドラ
ムの表面を自動的に検査する方法が例えば、特開平5−
107197号公報や特開平7−128240号公報,
特開平7−128240号公報等に示されている。
【0003】特開平5−107197号公報に示された
表面層欠陥検出装置は、図10に示すように、感光体ド
ラム1の表面層に検査用のスリット光を照射するライン
状光源3と、感光体ドラム1からのスリット光の反射光
量を検出する多数の受光素子が直線に沿って配置された
ラインセンサ21と、ラインセンサ21と感光体ドラム
1とを多数の受光素子が列設された方向Xと垂直な方向
Zに相対的に移動させる移動装置22とを備え、ライン
状光源3が出射するスリット光を白色拡散光とし、ライ
ンセンサ21の受光視野を感光体ドラム1表面上のスリ
ット光の長手方向に伸びる境界線部分または中心線部分
に設定するようにしている。そしてスリット光像の境界
線部分において、感光層表面の凸凹により、本来直線と
なるスリット光像の境界線が凹凸状の乱れた線として見
えること、すなわち、感光層表面の凸凹による微弱な散
乱光が発生し、感光層表面のスリット光の長手方向に沿
う境界線部分において散乱光に差異がみられることから
感光層表面の凸凹を検出している。このようにして正反
射光から色ムラや膜厚ムラ等の色差欠陥を検出し、正反
射光からわずかに離れた位置における散乱光から凹凸欠
陥を検出するようにしている。
【0004】特開平7−128240号公報に示された
欠陥検査装置は、図11に示すように、駆動装置により
感光体ドラム1を反時計方向に低速で回転させながら、
高周波蛍光灯23を点灯して感光体ドラム1表面からの
正反射光を第1ラインセンサ21aで受光してその出力
する電気信号により画像処理装置24aで色ムラの有無
を検出し、同時に感光体ドラム1表面からの散乱光を、
正反射光を受光する角度から3〜10度傾いた第2ライ
ンセンサ21bで受光してその出力する電気信号により
画像処理装置24bで凹凸の有無を検出するようにして
いる。
【0005】また、特開平7−128241号公報に示
された欠陥検査装置は、図12に示すように、駆動装置
により感光体ドラム1を反時計方向に低速で回転させな
がら、まず第1高周波蛍光灯23aを点灯して感光体ド
ラム1表面からの正反射光をラインセンサ21で受光し
てその出力する電気信号により画像処理装置24で色ム
ラの有無を検出し、さらに、第1高周波蛍光灯23aに
替えて第2高周波蛍光灯23bを点灯して感光体ドラム
1表面からの散乱光をラインセンサ21で受光してその
出力する電気信号により画像処理装置24で凹凸の有無
を検出するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記いずれの装置も正
反射光から色ムラや膜厚ムラ等の色差欠陥を検出し、散
乱光から凹凸欠陥を検出するようにしているが、色差欠
陥の検出を考えた場合、目視観察では拡散面光源により
感光体ドラムを照射し、明るく光っている正反射光が混
入しないような位置で観察を行うようにしている。ま
た、JIS−Z8722で定められた物体色の測定方法
においても、正反射光成分を除いて拡散反射光成分によ
って色の測定を行っている。すなわち、凹凸のない色差
欠陥に対しては、正反射光ではなく拡散反射光のみを検
出したほうが目視検査結果との整合性が高くなる。さな
に、微妙な色変化のある欠陥を検出するためには、コン
トラストの高い欠陥画像を得ることが必要である。
【0007】また、感光体ドラムには白ポチという色差
欠陥の一種がある。これは感光層が抜けて白い下地が表
面化したものである。この白ポチ欠陥と突起欠陥を正反
射光で検出する場合、図13に示すように、白ポチ欠陥
は正反射光受光位置では感光層よりも反射率が高いので
正常部よりも受光量が多く、正反射光受光位置からわず
かに離れた位置においても拡散反射光が受光されるので
受光量は多くなる。一方、突起欠陥は正反射光受光位置
では突起により光が散乱されるので受光量が減り、正反
射光受光位置からわずかに離れた位置では散乱光により
受光量が増す。このようにして正反射光の受光出力から
突起欠陥と白ポチの区別することは可能である。しかし
正反射光受光による検出能力を考えると、照射光がレー
ザビームのように欠陥と同程度の大きさ(数10μm)
のスポット光の場合は、突起により光がきれいに散乱さ
れるため検出能力が高い。しかし照射光が蛍光灯などか
らの光の場合は、欠陥周辺からの正反射光が影響し、結
果的に正反射光受光位置からわずかに離れた位置よりも
検出能力が低くなる。突起欠陥は他の欠陥よりも有害度
が高く、目視検査規格が厳しく設定されている。そこ
で、十分な検出感度を確保するために正反射光の受光位
置からわずかに離れた位置で突起欠陥を検出する。その
信号だけをみると白ポチ欠陥と区別が付かない。このた
め正反射光受光位置での信号と照らし合わせることによ
り識別を行いたいが、正反射光受光位置では十分な検出
感度を有していないため、白ポチ欠陥と突起欠陥の識別
が十分行うことができなくなる。通常、白ポチ欠陥の目
視検査規格は突起欠陥に比べてゆるいが、良否判定の閾
値は検査規格の厳しい突起欠陥にあわせざるを得ないの
で、白ポチ欠陥に対しては過検出になってしまい、良品
を不良品と判定する率が上がり、良品率を低下させてし
まう。
【0008】この発明はかかることを考量してなされた
ものであり、感光体表面に予想される凹凸や色ムラ等す
べての欠陥を効率良く適確に検出するとともに欠陥画像
のコントラストを向上させることができる表面層欠陥検
出装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る表面層欠
陥検出装置は、基材とその表面に形成された表面層とを
有する被検査体に光源からライン状の光を照射し、被検
査体からの反射光をラインセンサカメラで受光し、ライ
ンセンサカメラによって得られた画像から被検査体の表
面層欠陥を検出する表面層欠陥検出装置において、光源
によって被検査体上に写像された輝線の境界部である位
置と輝線より離れた位置の2個所でラインセンサカメラ
により撮像を行うことを特徴とする。
【0010】この発明に係る第2の表面層欠陥検出装置
は、基材とその表面に形成された表面層とを有する被検
査体に光源からライン状の光を照射し、被検査体からの
反射光をラインセンサカメラで受光し、ラインセンサカ
メラによって得られた画像から被検査体の表面層欠陥を
検出する表面層欠陥検出装置において、光源によって被
検査体上に写像された輝線の境界部である位置と輝線よ
り離れた位置の2個所にラインセンサカメラを移動して
撮像を行うことを特徴とする。
【0011】上記2個所で撮像された2つの画像の同じ
位置に発生している欠陥の2つの画像間における最大輝
度値の変化量と所定輝度値以上の画素数の変化量から、
その欠陥が白ポチか突起であるかを識別すると良い。
【0012】また、上記光源から被検査体の表面層によ
る吸収度の高い波長の光を選択的に照射すると良い。さ
らにラインセンサカメラの分光感度ピークを表面層によ
る吸収度の高い波長に一致させることが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の表面層欠陥検出装置
は、低速で回転している感光体ドラムの表面にライン状
光源から光を照射し、感光体ドラムからの反射光をライ
ンセンサカメラで受光し、ラインセンサカメラによって
得られた画像から感光体ドラムの表面層の欠陥を欠陥を
検出するものであり、ライン状光源によって感光体ドラ
ム上に写像された輝線の境界部である位置でラインセン
サカメラにより感光体ドラムを撮像して感光体ドラム表
面の凹凸欠陥を検出し、輝線の境界部より輝線から離れ
た位置でラインセンサカメラにより感光体ドラムを撮像
して感光体ドラムの色ムラや白ポチや黒ポチの凹凸はな
く色の差がある色差欠陥を検出し、感光体ドラムに現わ
れるあらゆる欠陥を効率良く、かつ的確に検出する。
【0014】
【実施例】図1はこの発明の一実施例の光学系を示す配
置図である。図に示すように、感光体ドラム1の表面欠
陥を検出する表面層欠陥検出装置の光学系2は蛍光灯等
のライン状光源3とラインセンサカメラ4を有する。感
光体ドラム1は、図2の断面図に示すように、アルミ素
管11の上に反射層であるUL層12と光を吸収して電
荷を発生させるCGL層13と光に対して均質で電荷を
輸送するCTL14が積層されている。ラインセンサカ
メラ4はレンズ5を有する縮小光学系とラインセンサを
有する。
【0015】ライン状光源3はある所定の角度で感光体
ドラム1に光を照射し、ラインセンサカメラ4は感光体
ドラム1からの反射光をレンズ5を用いた縮小光学系で
ラインセンサに結像させ、ラインセンサから画像信号を
信号処理部6に出力する。このラインセンサカメラ4は
光軸を感光体ドラム1の表面に対してほぼ垂直になるよ
うに配置してある。普通、ライン状光源3から感光体ド
ラム1に入射した光の正反射の位置にラインセンサカメ
ラ4を配置すると、ラインセンサカメラ4の光軸は感光
体ドラム1の表面に対して垂直ではなくなる。このよう
にラインセンサカメラ4を配置すると、感光体ドラム1
上の撮像面とラインセンサカメラ5の結像面が平行でな
くなるため、撮像面全体に渡りピントを合わせることが
難しくなる。これを防ぐために、ラインセンサカメラ4
の光軸が感光体ドラム1の表面に対してほぼ垂直になる
ように設定している。
【0016】ライン状光源3は数千本の光ファイバをス
リット状に束ねた光ファイバアレイや蛍光燈等が使用さ
れるが、レーザ光線ほどの指向性はなく、図3の出射角
度に対する相対光量の分布図に示すように、出射する光
は広がっている。したがって、図1に示すように、ライ
ンセンサカメラ5の光軸と一致する感光体ドラム1の位
置以外に入射した光Aも感光体ドラム1の表面で正反射
し、その正反射光Bがラインセンサカメラ5に入射す
る。そしてラインセンサカメラ4の方向から感光体ドラ
ム1をみると、図4に示すように、感光体ドラム1の中
心線からややライン状光源3側の位置に正反射光である
非常に明るい輝線8が観察される。ここでラインセンサ
カメラ4の光軸方向にX軸をとり、ラインセンサカメラ
4の光軸と垂直方向にY軸をとって、ラインセンサカメ
ラ4をY軸方向に移動させたときにラインセンサカメラ
4に入射する感光体ドラム1からの反射光量の変化を図
5に示す。ラインセンサカメラ4が輝線8の中心位置P
1にあるときは正反射光を受光するため非常に光量が高
く、輝線8の境界部分の位置P2では正反射光がなくな
り、色差欠陥の発生するCGL層13からの拡散反射光
をラインセンサカメラ4で受光することになり、中心位
置P1より光量はかなり減少する。さらに輝線8から離
れるにしたがいラインセンサカメラ4で受光する光量は
減少し、輝線8の境界部分である位置P2から離れた位
置P3ではラインセンサカメラ4で受光する光量は少な
くなる。この輝線8の境界部分である位置P2でライン
センサカメラ4により感光体ドラム1を撮像して感光体
ドラム1表面の凹凸欠陥を検出し、輝線8から離れた位
置P3でラインセンサカメラ4により感光体ドラム1を
撮像して感光体ドラム1の色ムラや白ポチや黒ポチの凹
凸はなく色の差がある色差欠陥を検出する。
【0017】この輝線8の境界部分である位置P2でラ
インセンサカメラ4により感光体ドラム1を撮像して感
光体ドラム1表面の凹凸欠陥を検出する理由を説明す
る。欠陥のないとき、撮像位置P2では主にCGL層1
3からの拡散光を受光して、感光体ドラム1の色あいを
観察していることになる。また、凹凸欠陥があった場合
は、その散乱光を効率よく受光することができる。そし
て輝線8より離れるにしたがい、その散乱光が受光しに
くくなることが実験から確認されている。また、正反射
光を受光している中心位置P1でも、レーザビームのよ
うに欠陥サイズとほぼ同等あるいはそれ以下のようなス
ポット光が感光体ドラム1の表面に入射する場合には、
凹凸欠陥により光が散乱され、ラインセンサカメラ4で
受光する光量が減少することから凹凸欠陥を確実に検出
することができる。しかし蛍光燈や光ファイバーアレイ
のように指向性が少なく、欠陥サイズ程度に絞られてい
ないライン状光源3を使用した場合、凹凸欠陥で入射光
が散乱しても欠陥周囲からの正反射光の影響等が有り、
中心位置P1における検出感度は輝線8との境界部分で
ある撮像位置P2よりも低くなる。したがって感光体ド
ラム1上の凹凸欠陥に対して最も検出感度が高い撮像位
置は、輝線8との境界部分である位置P2である。
【0018】次に、感光体ドラム1の色差欠陥を検出す
るための最適な撮像位置について説明する。目視観察で
は拡散面光源により感光体ドラム1を照射し、明るく光
っている正反射光が混入しないような位置で観察を行
う。また、JIS−Z8722で定められた物体色の測
定方法においても、正反射成分を除いて拡散反射光成分
によって色の測定を行っている。すなわち、凹凸の無い
色差欠陥に対しては正反射光ではなく拡散反射光のみを
検出したほうが目視検査結果との整合性が高くなる。感
光体ドラム1の色差欠陥の発生場所であるCGL層13
からの拡散反射光は輝線8との境界部分である位置P2
でも検出することはできるが、位置P2よりも輝線8か
離した位置P3のほうが正反射光の混入が避けられ、C
GL層13からの拡散反射光だけを受光でき画像のコン
トラストが向上する。このことから色差欠陥を検出する
のに最適な撮像位置は、輝線8との境界部分である位置
P2よりさらに輝線8から離れた位置P3であると言え
る。また、正反射光を受光する中心位置P1ではライン
状光源3自体の光量ムラが影響するが、輝線8から離れ
た位置P3ではその影響を受けないですむ。
【0019】このように輝線8の境界部分である位置P
2で感光体ドラム1表面の凹凸欠陥を検出し、輝線8か
ら離れた位置P3で感光体ドラム1の色差欠陥を検出す
ることにより、感光体ドラム1に現われるあらゆる欠陥
を効率良く、かつ的確に検出することができる。
【0020】そこでラインセンサカメラ4をY方向に移
動させる自動ステージに搭載し、自動ステージによりラ
インセンサカメラ4を位置P2に配置して、感光体ドラ
ム1を回転させで感光体ドラム1の全面を撮像する。次
に自動ステージを移動させ、ラインセンサカメラ4を位
置P3に配置して感光体ドラム1の全面を撮像する。信
号処理部6は、位置P2と位置P3で撮像したラインセ
ンサカメラが出力する画像信号から欠陥の有無と欠陥の
種類を検出する。このようにラインセンサカメラ4を移
動して2個所で撮像することにより、1台のラインセン
サカメラ4で2個所の画像を得ることができる。
【0021】このように1台のラインセンサカメラ4で
2個所の位置P2と位置P3で撮像しながら、複数の感
光体ドラム1の検査をする場合、位置P2で1回目の撮
像を行った後、ラインセンサカメラ4を移動して位置P
3で2回目の撮像を行ったほうが良い。すなわち位置P
2では輝線8との境界部分を撮像しているので、ライン
センサカメラ4が振動して正反射光が混入すると画像に
大きな影響を及ぼす。そこで、感光体ドラム1を交換す
るのに数秒かかるので、その間にラインセンサカメラ4
を位置P3から位置P2にゆっくり戻して、位置P2で
撮像するときにラインセンサカメラ4が振動していない
ようにする。その後、ラインセンサカメラ4を位置P3
に移動して2回目の撮像をする。この位置P3における
2回目の撮像では、ラインセンサカメラ4が多少振動し
ていても、画像に与える影響は少ないため、位置P3に
移動してから直ちに2回目の撮像を行うことができ、1
本毎の感光体ドラム1の検査時間を短縮することができ
る。
【0022】上記のように位置P2と位置P3で白ポチ
を撮影した場合、図6に示すように、輝度値と面積とも
あまり変化はない。一方、突起を位置P2で撮像した場
合、突起により光が四方へ散乱されるため実際の面積以
上に輝度値の高い画素が検出される。また、位置P3で
突起を撮像すると、散乱光を捕らえにくくなり、最も光
が散乱されやすい突起頂点付近からの散乱光のみが検出
される。その結果、位置P2で撮像した画像に比べて輝
度の最高値は同じかあるいは低くなり、明るい部分の画
素数も減少する。ここで明るい部分とは所定の輝度値よ
りも高い画素のことである。また、突起の周辺部分から
の散乱光は検出されず、突起の周辺部分は黒っぽくな
る。この特徴を利用して白ポチと突起を識別することが
できる。すなわち信号処理部6は位置P2と位置P3で
撮像した各画像に対して、ノイズ除去などの前処理と微
分等のエッジ検出処理とある閾値による2値化処理など
の処理を行って点状の欠陥を検出と、その部分の輝度値
がある閾値以上であれば白ポチか突起欠陥の候補とし
て、その最大輝度値とある閾輝度値以上の画素数及び感
光体ドラム1の軸方向および周方向の欠陥の位置を記憶
しておく。そして2つの画像において欠陥候補の位置が
同じであるかどうか調べる。感光体ドラム1の軸方向の
位置は2つの撮像位置でともに変化しないので、特別な
処理を行わなくても軸方向の画像の位置合わせは容易に
できる。周方向の位置は感光体ドラム1の回転速度と撮
像位置の移動量と1回目と2回目の撮像開始時刻の差が
わかれば計算できる。この2つの欠陥候補の位置がある
許容範囲内で一致していた場合、その最大輝度値とある
閾輝度値以上の画素数を比較し、位置P2における最大
輝度値が位置P3における最大輝度値と同じかあるいは
大きく、位置P2におけるある閾輝度値以上の画素数が
位置P3におけるある閾輝度値以上の画素数よりも大き
い場合、その欠陥候補を突起であると判断する。その条
件を満たさなければ白ポチと判断する。このようにして
区別された突起と白ポチは、それぞれに応じて設けられ
た判断レベルによって合否判定される。例えば、検査規
格の厳しい突起を検出した場合は、その感光体ドラムは
不良品とし、白ポチを検出した場合は、突起よりも検査
規格がゆるいため、その輝度値と面積がある一定レベル
以下であれば良品とする。このようにして白ポチと突起
の区別を行うことにより、白ポチの過検出が生じること
を防ぐことができる。
【0023】次に、上記のようにして色差欠陥を検出す
るときに、色差欠陥の画像コントラストを向上させるの
に最適な波長について説明する。主に色差欠陥の発生場
所であるCGL層13の吸収スペクトルの一例を図7に
示す。実際には400nm以下の光は感光層にダメージ
を与えるため照射させることはできず、図7は概念的な
ものを示したグラフであり実際のデータとは異なる。可
視光領域(約400〜800nm)でのスペクトルをみ
ると、吸収スペクトルは500nmあたりまではは下降
し、それ以降は増加していき750nm程度でピークに
なっている。正常部よりも色の濃いCGL層13の色ム
ラのような欠陥を、吸収度が最も高い750nmの単波
長光あるいは吸収度が最も低い500nmの単波長光を
用いて撮像した場合、750nmの光を用いた方が吸収
度が高いため500nmの単波長光を用いた場合よりも
欠陥部分が暗くなり、正常部とのコントラストが高くな
る。また、750nm程度の単波長光を用いた場合と、
500nmと750nmの波長が混ざり合った光を用い
た場合を比べると、750nm程度の単波長を用いた方
が感度が高くなるのが明らかである。すなわち、色差欠
陥の画像コントラストを高くする条件は、CGL層13
の吸収度が高い波長を、できるだけその波長帯域を狭め
て用いることである。
【0024】また、感光体ドラム1表面の凹凸欠陥に対
して最も検出感度が高い位置は、輝線8と境界部分の位
置P2である。この位置P2でも、欠陥のないときは主
にCGL層13からの拡散光を受光し、凹凸欠陥があっ
た場合は、その散乱光を効率よく捕らえることができ
る。この位置P2で凹凸欠陥からの散乱光を検出すると
きにも、CGL層13での吸収度が高い光を照射すれ
ば、反射光として外へ出て行く成分が減少するため、結
果的に突起による散乱光とCGL層13での拡散反射光
の比が大きくなり検出精度が向上させることができる。
ここで、CGL層13の上には均質で透明なCTL層1
4があり、波長λ0で屈折率nのCTL層14に入射し
た光は、波長がλ=λ0/nになってCGL層13に入
射する。そこで画像コントラストを高くするためにはλ
=750nm、即ち入射光の波長λ0 =750n、例え
ばN=1.585の場合には波長λ0=1189nmに
すれば良い。しかしながら、通常の光源では可視光領域
より長波長側の光は対称物に熱を与えてしまうためカッ
トされている場合が多いし、カットされていない場合で
もそのような光は当てないような熱線カットフィルタを
通すのが一般的である。そこで例えば1189nmの単
波長光ではなくでも、できるだけ長波長側の光の割合を
増やせば、図7に示すようにCGL層13における吸収
度が大きくなり、画像コントラストを向上することがで
きる。そこで、図8に示すように、長波長側のみを通す
分光透過率を有する一般的なカラーフィルタをライン状
光源3の前に配置することにより、色差欠陥の画像コン
トラストを容易に向上させることができる。さらに、ラ
インセンサカメラ4として、図9に示すような分光感度
特性を有し、分光感度ピークを感光体ドラム1に照射す
る光の波長と一致させることにより、画像のSN比を向
上させることができる。
【0025】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、光源に
よって被検査体上に写像された輝線の境界部である位置
でラインセンサカメラにより被検査体を撮像して被検査
体表面の凹凸欠陥を検出し、輝線の境界部より輝線から
離れた位置でラインセンサカメラにより被検査体を撮像
して被検査体の凹凸はなく色の差がある色差欠陥を検出
するようにしたから、被検査体に現われるあらゆる欠陥
を効率良く、かつ的確に検出することができる。
【0026】光源によって被検査体上に写像された輝線
の境界部である位置と輝線より離れた位置の2個所にラ
インセンサカメラを移動して撮像を行うことにより、簡
単な構成で被検査体の欠陥を効率良く検出することがで
きる。
【0027】さらに2個所で撮像された2つの画像の同
じ位置に発生している欠陥の2つの画像間における最大
輝度値の変化量と所定輝度値以上の画素数の変化量か
ら、白ポチか突起であるかを識別することにより、白ポ
チの過検出が生じることを防ぐことができ、良品率を向
上することができる。
【0028】また、光源から被検査体の表面層による吸
収度の高い波長の光を選択的に照射することにより、欠
陥画像のコントラストを向上することができる。
【0029】さらに、ラインセンサカメラの分光感度ピ
ークを表面層による吸収度の高い波長に一致させること
により、SN比の高い検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の光学系を示す配置図であ
る。
【図2】感光体ドラムの構成を示す断面図である。
【図3】ライン状光源の出射角度に対する相対光量の分
布図である。
【図4】感光体ドラム表面の輝線を示す光照射図であ
る。
【図5】ラインセンサカメラに入射する感光体ドラムか
らの反射光量の変化特性図である。
【図6】異なる撮影位置における白ボチと突起の輝度を
示す画像図である。
【図7】感光体ドラムのCGL層の吸収スペクトルの特
性図である。
【図8】フィルタの分光透過率を示す特性図である。
【図9】ラインセンサカメラの分光感度を示す特性図で
ある。
【図10】従来例の構成図である。
【図11】第2の従来例の構成図である。
【図12】第3の従来例の構成図である。
【図13】白ポチと突起の反射光の変化を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 表面層欠陥検出装置の光学系 3 ライン状光源 4 ラインセンサカメラ 8 感光体ドラム表面の輝線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材とその表面に形成された表面層とを
    有する被検査体に光源からライン状の光を照射し、被検
    査体からの反射光をラインセンサカメラで受光し、ライ
    ンセンサカメラによって得られた画像から被検査体の表
    面層欠陥を検出する表面層欠陥検出装置において、 光源によって被検査体上に写像された輝線の境界部であ
    る位置と輝線より離れた位置の2個所でラインセンサカ
    メラにより撮像を行うことを特徴とする表面層欠陥検出
    装置。
  2. 【請求項2】 基材とその表面に形成された表面層とを
    有する被検査体に光源からライン状の光を照射し、被検
    査体からの反射光をラインセンサカメラで受光し、ライ
    ンセンサカメラによって得られた画像から被検査体の表
    面層欠陥を検出する表面層欠陥検出装置において、 光源によって被検査体上に写像された輝線の境界部であ
    る位置と輝線より離れた位置の2個所にラインセンサカ
    メラを移動して撮像を行うことを特徴とする表面層欠陥
    検出装置。
  3. 【請求項3】 上記2個所で撮像された2つの画像の同
    じ位置に発生している欠陥の2つの画像間における最大
    輝度値の変化量と所定輝度値以上の画素数の変化量か
    ら、その欠陥が白ポチか突起であるかを識別する請求項
    1又は2記載の表面層欠陥検出装置。
  4. 【請求項4】 上記光源から被検査体の表面層による吸
    収度の高い波長の光を選択的に照射する請求項1,2又
    は3記載の表面層欠陥検出装置。
  5. 【請求項5】 上記ラインセンサカメラの分光感度ピー
    クを表面層による吸収度の高い波長に一致させた請求項
    4記載の表面層欠陥検出装置。
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