JP6675315B2 - 軽度脳損傷の治療方法 - Google Patents

軽度脳損傷の治療方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6675315B2
JP6675315B2 JP2016550213A JP2016550213A JP6675315B2 JP 6675315 B2 JP6675315 B2 JP 6675315B2 JP 2016550213 A JP2016550213 A JP 2016550213A JP 2016550213 A JP2016550213 A JP 2016550213A JP 6675315 B2 JP6675315 B2 JP 6675315B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ghrelin
subject
pharmaceutical composition
mbi
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016550213A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017506625A (ja
Inventor
バンサル,ヴィシャル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of California
Original Assignee
University of California
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of California filed Critical University of California
Publication of JP2017506625A publication Critical patent/JP2017506625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6675315B2 publication Critical patent/JP6675315B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/22Hormones
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/18Growth factors; Growth regulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

本出願は、それぞれ参照によりその全体を本明細書に組み入れる、2014年2月5日に出願された米国仮出願第61/936,143号、及び2014年9月15日に出願された米国出願第14/486,636号に基づく優先権の利益を主張する。
本発明は、グレリン(ghrelin)を含む有効量の組成物を被験体に投与することによって、被験体における軽度脳障害及びそうした障害に起因する他の神経学的障害を治療する方法を提供する。
主として胃粘膜から分泌される28アミノ酸のペプチドであるグレリンは、成長ホルモン分泌促進物質受容体に対する内在性リガンドとして作用する神経内分泌ホルモンである。空腹調節に対する既知の効果に加えて、グレリンは、強力な抗炎症特性を有することが知られており、いくつかの重度ニューロン損傷モデルにおいて防御的であることが示されている。
外傷後脳損傷(すなわちTBI)の浮腫及び頭蓋内圧の上昇(ICP)に伴う合併症は、入院患者の死亡のおよそ50%を占める。頭蓋内圧亢進の内科的治療は、鎮静剤と、マンニトール及び高張食塩水等の浸透圧性薬剤とを組合せる戦略を使用している。グレリンが強力な抗炎症効果を有することを知り、我々は、グレリンがTBI後の血液脳関門(BBB)透過性、腸機能不全、及び全身性炎症を抑制することを示した。これらの観察された事象のメカニズムは不明であるが、少なくとも一部は、炎症性サイトカインの転写の減少、及びアポトーシスの低減及び血液脳関門の漏出を含むカスケード末端効果(end-cascade effects)の結果であり得る。グレリンで処置したTBI動物は、BBBの血管透過性の低下と相関する脳蛍光の顕著な減少を有していた。我々は、グレリンがTBI後のアクアポリン4(Aquaporin 4 (AQP-4))のアップレギュレーションを抑制することを示した。以前の研究から、AQP-4の発現低下はBBBの破綻及び脳浮腫の防止と関連していることが示されている。
典型的に脳震とうを含み、「(your bell rung)」等を有する軽度脳損傷(mBI)は、脳に対する損傷であって、次に脳に対する長期の損傷を引き起こし得る損傷を言う。今日、こうした軽度脳損傷(mBI)の信頼できる治療法は殆ど又は全くない。従って、望ましくないコスト及び遅延を課すことなく、有効であるmBIの治療方法に対して満たされていない顕著な需要が存在する。
本発明は、有効量のグレリン又はグレリンアゴニストを被験体に投与し、それによってmBIを治療することを含む、軽度脳損傷(mBI)を有する被験体における損傷の治療方法を提供する。一部の実施形態において、グレリンは、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Arg-Val-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg(配列番号1)の天然の形態のアミノ酸配列に対して少なくとも1個の改変を含むポリペプチドを含む。一部の場合では、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンがオクタノイル基(-C(O)(CH2)6CH3)でアシル化されている。グレリン又はグレリンアゴニストの配列番号1の位置1〜5のアミノ酸は改変を有し得る。一部の実施形態では、グレリンは脱共役タンパク質-2(UCP-2)の発現を上昇させる。一部の実施形態では、グレリンはミトコンドリアでのUCP-2発現を上昇させる。本明細書に記載の方法に従って送達される量は、例えば用量当たり及び/又は1日当たり2μg/kgの用量であり得る。本発明の一実施形態において、グレリンは、デスアシルグレリン(des-acyl-ghrelin)、又は配列番号1で示される一次アミノ酸配列の改変を含まないグレリンである。別の実施形態において、グレリンは、GHSR-1a以外の受容体又はグレリン受容体に結合し、GHSR-1a以外の受容体又はグレリン受容体への結合によって、mBI後の治療効果、例えばmBI、反復性mBI又はCTE後の神経防護作用がもたらされる。mBI又は反復性mBI後の神経防護作用等の治療効果は、酸化ストレスの減少又はアポトーシスの減少を含み得る。
一部の実施形態において、軽度脳損傷は脳震とうを含む。一部の実施形態において、被験体は哺乳動物である。一部の実施形態において、被験体はヒトである。一部の実施形態において、グレリンは、mBI後約8、24又は72時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンは、mBI後約24時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンは、mBI後約0.1、0.3、0.5、0.7、1、2、3、6、8、12、18、24、36、48、若しくは72時間の時点、又はそれより前に投与される。
本発明は、有効量のグレリンを被験体に投与し、それによってmBIの発症率又は重症度を低減することを含む、被験体におけるmBIの発症率又は重症度を低減する方法を提供する。一部の実施形態において、グレリンは、mBI発症の可能性のある事象又は活動に先立って投与される。
本発明は、軽度脳損傷に罹患している患者に、軽度脳損傷から72時間以内に治療的有効量のグレリンを投与することを含む、軽度脳損傷からの回復のために必要な時間を短縮する方法を提供する。一部の実施形態において、グレリンは単回用量で投与される。一部の実施形態において、グレリンは、1日当たり10ng/kg〜10mg/kgの用量で投与される。
更に、グレリンは、ミトコンドリアにおける非共役タンパク質-2(UCP-2)発現の上昇を含む、UCP-2発現の上昇をもたらす候補化合物の能力を評価するためのアッセイにおいて使用することができる。このようなアッセイにおいて、グレリンは、1種以上の候補化合物の相対的有効性を決定するための対照として使用される。好適なアッセイとしては、例示のためのみであるが、グレリンの存在下における成長ホルモン分泌促進物質受容体1a(すなわちGHSR)に対する1種又は複数種の候補化合物の結合のための競合的アッセイ、並びにフロンタルアフィニティークロマトグラフィーが挙げられる。
更に別の実施形態において、mBI、及び特に反復性mBIのために認知能力又は運動能力障害に罹患した患者を、そうした能力の治療又は進行をその患者の脳での経時的なグレリン濃度と関連づけることによってモニタリングすることができる。グレリン濃度が低下するにつれて、介入の必要が増大するであろう。本発明はまた、血中濃度を決定するための試験又はアッセイのような、グレリン濃度を測定するための試験又はアッセイを利用することによって、活動前に、例えばフットボール、サッカー、ラグビー若しくは他のスポーツ又は活動の季節の始まる前にグレリン濃度を測定し、選手が競技又は参加に適さないレベルにあるかどうかを確認するためにその季節の間モニタリングする方法も提供する。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうと関連する代謝異常に罹患している被験体の治療方法を提供し、そのような方法は、有効量のグレリンを被験体に投与して、それによってmBI又は脳震とうと関連する代謝異常に罹患している被験体を治療することを含む。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうと関連するニューロン中の活性酸素種(reactive oxidative species; ROS)のレベルが増大している被験体の治療方法を提供し、そのような方法は、有効量のグレリンを被験体に投与して、mBI又は脳震とうと関連するニューロン中のROSのレベルを低下させ、それによってmBI又は脳震とうと関連する代謝異常に罹患している被験体を治療することを含む。
一部の実施形態において、本発明は、被験体における反復性mBI又は脳震とうと関連する慢性外傷性脳症(CTE)の予防方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して、それによって被験体における反復性mBI又は脳震とうと関連する慢性外傷性脳症(CTE)を予防することを含む。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンの損傷の予防方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して、それによって、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンの損傷を予防することを含む。
一部の実施形態において、本発明は、脳震とうを含むmBIを1回以上発症した被験体の脳におけるニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損を治療する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して、それによって脳震とうを含むmBIを1回以上発症した被験体の脳におけるニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損を治療することを含む。一部の実施形態において、ニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損は、ニューロン又は軸索の細胞骨格の機械的破壊である。別の実施形態において、ニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損は、ニューロン又は軸索での輸送の中断又は変化である。別の実施形態において、ニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損は、タンパク質分解、変性退縮(die-back)切断及び再編成である。一実施形態において、mBIを1回以上発症した被験体の脳における損傷若しくは破損したニューロン又は軸索の接続の治療によって、脳震とうを含むmBIの1回以上の発症後の被験体の脳におけるニューロン又は軸索の接続が修復される。別の実施形態において、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体の脳における損傷若しくは破損したニューロン又は軸索の接続の治療によって、脳震とうを含むmBIの1回以上の発症後の被験体の脳におけるニューロン又は軸索の接続の修復が促進される。
一部の実施形態において、本発明は、脳震とうを含むmBIを1回以上発症した被験体の脳におけるニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損の発生を予防又は低減する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して、それによって脳震とうを含むmBIを1回以上発症した被験体の脳におけるニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損の発生を予防又は低減することを含む。一実施形態において、ニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損は、ニューロン又は軸索の細胞骨格の機械的破壊である。別の実施形態において、ニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損は、ニューロン又は軸索での輸送の中断又は変化である。別の実施形態において、ニューロン若しくは軸索の接続の損傷又は破損は、タンパク質分解、変性退縮切断及び再編成である。一実施形態において、グレリンは、脳震とうを含む1回以上のmBIの発症前に投与される。別の実施形態において、グレリンは、脳震とうを含むmBIの発症直後に投与される。別の実施形態において、グレリンは、脳震とうを含む1回以上のmBIの発症前後に投与される。別の実施形態において、複数用量のグレリンが投与される。
一部の実施形態において、本発明は、脳震とうを含むmBIを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理の治療方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して正常なニューロンの脱分極を回復させ、それによって脳震とうを含むmBIを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療することを含む。一実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理が回復する。別の実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理の回復が促進される。
一部の実施形態において、本発明は、脳震とうを含むmBIを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を予防する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して正常なニューロンの脱分極を維持し、それによって脳震とうを含むmBIを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を低減又は予防することを含む。一実施形態において、グレリンは、脳震とうを含む1回以上のmBIの発症前に投与される。別の実施形態において、グレリンは、脳震とうを含むmBIの発症直後に投与される。別の実施形態において、グレリンは、脳震とうを含む1回以上のmBIの発症前後に投与される。別の実施形態において、複数用量のグレリンが投与される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して興奮性神経伝達物質の正常な放出を回復させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療することを含む。一実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理が回復する。別の実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理の回復が促進される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を予防する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して興奮性神経伝達物質の正常な放出を維持させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を低減又は予防することを含む。一実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前に投与される。別の実施形態において、グレリンは、mBI又は脳震とうの発症直後に投与される。別の実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前後に投与される。別の実施形態において、複数用量のグレリンが投与される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して正常な脳血流を回復させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療することを含む。一実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理が回復する。別の実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理の回復が促進される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を予防する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して正常な脳血流を維持させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を低減又は予防することを含む。一実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前に投与される。別の実施形態において、グレリンは、mBI又は脳震とうの発症直後に投与される。別の実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前後に投与される。別の実施形態において、複数用量のグレリンが投与される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して適切若しくは正常な軸索機能を回復させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療することを含む。一実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理が回復する。別の実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理の回復が促進される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を予防する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して適切若しくは正常な軸索機能を維持させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を低減又は予防することを含む。一実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前に投与される。別の実施形態において、グレリンは、mBI又は脳震とうの発症直後に投与される。別の実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前後に投与される。別の実施形態において、複数用量のグレリンが投与される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して脳代謝機能を回復させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療することを含む。一実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理が回復する。別の実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理の回復が促進される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を予防する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与して脳代謝機能又は均衡を維持させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を低減又は予防することを含む。一実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前に投与される。別の実施形態において、グレリンは、mBI又は脳震とうの発症直後に投与される。別の実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前後に投与される。別の実施形態において、複数用量のグレリンが投与される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与してグルコース代謝を回復させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における混乱した脳生理を治療することを含む。一実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理が回復する。別の実施形態において、グレリンでの混乱した脳生理の治療によって、正常な脳生理の回復が促進される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を予防する方法を提供し、そのような方法は、1以上の用量のグレリンを被験体に投与してグルコース代謝を維持させ、それによってmBI又は脳震とうを1回以上発症した被験体における脳生理の混乱を低減又は予防することを含む。一実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前に投与される。別の実施形態において、グレリンは、mBI又は脳震とうの発症直後に投与される。別の実施形態において、グレリンは、1回以上のmBI又は脳震とうの発症前後に投与される。別の実施形態において、複数用量のグレリンが投与される。
一部の実施形態において、本発明は、mBI又は脳震とうを有する被験体における記憶障害又は頭痛を予防する方法を提供し、そのような方法は、有効量のグレリンを被験体に1以上の用量で投与し、それによってmBI又は脳震とうを有する被験体における記憶障害及び/又は頭痛を予防することを含む。
一部の実施形態は、被験体に投与するための、製薬上許容される担体、及び1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有するグレリンを含み得る製剤に関連し、該製剤は、有効量のグレリンを被験体の脳に送達して軽度脳損傷を治療するために好適である。例えば、上記及び本明細書中に記載の方法のいずれかにおいて、1ppt未満のC14含量を有するグレリン分子を利用し得る。
一部の実施形態は、軽度脳損傷、損傷の重症度及び/又はそのような損傷からの回復をモニタリングする方法に関する。この方法は、例えば、製薬上許容される組成物中の、1ppt未満のC14含量を有するグレリン等の精製グレリン化合物を、軽度脳損傷に罹患した被験体に投与することを含み得る。
一部の実施形態は、軽度脳損傷の治療、被験体におけるmBIの発症率若しくは重症度の低減、及び/又は軽度脳損傷からの回復に必要な時間の短縮の方法に関する。この方法は、それを必要とする被験体(例えばmBIに罹患した被験体、罹患するリスクを有する被験体、罹患傾向のある被験体、及び/又は罹患する高いリスクのある活動に参加しようとしている被験体)に、グレリンの治療的有効なin vivo濃度であって、被験体におけるグレリンの内在的濃度よりも高い濃度をもたらすのに十分な量のグレリン(1ppt未満のC14含量を有するグレリンを含む)を提供又は投与することを含む。例えば、投与されるグレリンの量は、グレリンの通常又は平均の内在血中濃度よりも高いグレリンの血中濃度をもたらすのに十分な量、例えば正常な内在血中濃度の1.5倍、2倍、3倍、5倍、10倍、20倍、50倍、100倍、1,000倍、又は2,000倍まで(あるいはその間の任意の値若しくは任意の範囲)であり得る。場合によって、投与される量は、1ミリリットル当たり少なくとも55ピコグラムの血中又は血漿濃度をもたらし得る。一部の実施形態において、より高いグレリン濃度は、損傷の数時間以内(例えば損傷の8時間後以内)に達成することができる。これらは、所望の治療的効果をもたらすのに十分な時間の間、例えば少なくとも30分〜24時間の間(あるいはその間の任意の値若しくは任意の範囲の間)、内在的濃度以上に維持することもできる。内在グレリン濃度は、反復性震とう性損傷(mBI)によって脳に与えられる長期的ダメージから容易に示される通り、mBIの治療、又は発症率、重症度若しくは回復に必要な時間の低減のために十分なものではない。本実施形態は、内在的濃度を有する体内で自然には生じない利益及び結果をもたらす。そのような利益は、本発明に関連する本実施形態以前には知られていなかった。一部の実施形態において、本方法は、グレリンの投与に先立って、mBIに罹患した被験体、罹患するリスクを有する被験体、罹患傾向のある被験体、及び/又は罹患する高いリスクのある活動に参加しようとしている被験体を選択又は同定することを更に含み得る。
一部の実施形態は、軽度脳損傷(mBI)に罹患している被験体を治療する化合物の効力を決定する方法に関する。この方法は、例えば、i)化合物で治療された患者から得られた生物学的サンプル中の非共役タンパク質-2(UCP-2)の発現レベルを決定し、ii)UCP-2の発現レベルを(本明細書中に記載した改変を有するものを含めて、本明細書中に記載したように)グレリンで治療した被験体から得られた生物学的サンプルと比較し、そしてiii)該化合物の効力を決定する、ことを含むことができ、該化合物によって誘導されたUCP-2の発現レベルがグレリンによって誘導されたUCP-2の発現レベルと等しい(少なくとも10%以内)か又はそれより高い場合に該化合物が有効である。
一部の実施形態は、軽度脳損傷(mBI)のために認知能力又は運動能力を喪失した患者を治療するための方法に関する。この方法は、例えば、i)患者の脳におけるグレリン濃度を長期間測定し、ii)患者にグレリン(本明細書に記載の改変型及びC14型を含む)を投与し、そしてiii)治療効果を決定するための根拠としてグレリン濃度が正常範囲以下に下がった場合に治療中に定期的にステップii)を反復する、ことを含むことができ、脳中のグレリン濃度の上昇が患者の認知能力又は運動能力の状態の改善を示す。
本開示の実施形態は、限定ではなく例示のみのために示す以下の図面である。
炎症細胞内の酸化的破壊のアッセイの原理を示す。ジヒドロローダミン123(DHR123)は細胞膜を通して拡散する。活性酸素種(ROS)と遭遇すると、DHR123は酸化され、緑色の蛍光を発する。次いで蛍光を測定し、任意蛍光単位(AFU)として表す。ここで、より高い強度はより大きな酸化的破壊を意味し、従ってより高濃度のROS量を意味する(参照によりその全体を本明細書に組み入れる、Chen等、「好中球における酸化的バーストの測定(Measurement of oxidative burst in neutrophils)」 Methods Mol Biol., 844: 115-124 (2012)を参照されたい)。 グレリンの皮下投与によってmBI後の炎症細胞における酸化的破壊の減少がもたらされることを示す。ピークの右側へのシフトはより高い酸化的破壊を反映する。より高い酸化的破壊はmBI単独で観察され、より低い酸化的破壊はグレリン処置したmBIで観察される。グレリン処置の場合、ピークは対照と比較して左側にシフトしており、より低い酸化的破壊を意味する。 軽度BI後の同側全脳の酸化的破壊を示す。軽度BI+グレリンで、任意蛍光単位(AFU)で定量した酸化的破壊が低減する。酸化的破壊はmBI後の動物でシャム対照と比較して上昇する(7963 AFU±2900(軽度BI) vs. 4624 AFU±1858(シャム);各群 n = 5匹)。グレリン処置によってmBIと比較して酸化的破壊が低減される(7963 AFU±2900(軽度BI) vs. 3257AFU±1031(軽度BI+グレリン(2用量));Student t-検定を用いたp-値:0.048)。AFUは平均蛍光強度に等しい。
図面の一部又は全ては例示のための模式図である。従って、これらは必ずしも示した要素の実際の相対的なサイズ又は位置を示すものではない。図面は、添付した請求項の範囲又は意味を限定するために使用されるものではないことの明確な理解と共に、1以上の実施形態を説明する目的で示される。
本開示は、記載された特定の実施形態に限定されないこと、従って、当然ながら変動し得るものであることが理解されるべきである。また、本開示の範囲は添付した請求項によってのみ限定されるものであるため、本明細書で用いた技術は特定の実施形態を記載する目的のためのみのものであり、限定することを意図するものではない。
本開示の詳細な記載は、読者の便宜のためにのみ様々なセクションに分けられており、いずれのセクションに見られる開示も、別のセクションの開示と組み合わせることができる。別に規定のない限り、本明細書において使用する全ての技術的及び科学的用語は、本開示が属する分野における通常の技術を有する者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。
定義
本明細書及び添付した請求項において使用する場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明らかに異なる記載をしていない限り、複数形の指示対象を含む。従って、例えば「化合物(a compound)」への言及は、複数の化合物を含む。
別に規定のない限り、本明細書において使用する全ての技術的及び科学的用語は、本開示が属する分野における通常の技術を有する者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本明細書において使用する場合、以下の用語は以下の意味を有する。
本明細書において使用する場合、数字表示、例えば温度、時間、量、濃度、及び同様の他の記載(範囲を含む)の前に使用する用語「約(about)」は、(+)又は(−)10%、5%又は1%まで変化し得る近似値(approximations)を示す。
本明細書において使用する場合、用語「投与(administration)」は、一用量、連続的若しくは断続的、又は総計で単回用量をもたらす数回の分割用量(subdoses)によって達成され得る。投与(dosing)は治療期間を通じて実施し得る。投与の最も効果的な手段及び投与量を決定する方法は当業者に公知であり、治療に用いる組成物、治療目的、治療される標的細胞及び治療される被験体によって変動するであろう。単回又は複数回の投与が、治療を行う医師によって選択される投与レベル及びパターンで実施することができる。好適な投与量の製剤及び薬剤の投与方法は当分野において公知である。投与経路も決定することができ、最も有効な投与経路を決定する方法は当業者に公知であり、治療に用いる組成物、治療目的、治療される被験体の健康状態若しくは疾患の段階、及び標的細胞又は組織によって変動するであろう。投与経路の非限定的な例としては、経口投与、経膣、経鼻投与、注入、局所適用、舌下、経肺、及び坐剤による投与が挙げられる。
本明細書において使用する場合、用語「親和性(affinity)」とは、受容体とそのリガンドとの間、例えば抗体とその抗原との間の結合の強度をいう。
本明細書において使用する場合、用語「アミノ酸残基」とは、ポリペプチドのペプチド結合での化学的消化(加水分解)で形成されるアミノ酸をいう。他に特定しない限り、アミノ酸はL-アミノ酸を包含し、所望の機能的特定がペプチドに保持されている限り、天然のアミノ酸及び合成のアミノ酸等の双方を含む。NH2はポリペプチドのアミノ末端に存在する遊離アミノ基をいう。COOHはポリペプチドのカルボキシ末端に存在する遊離カルボキシ基をいう。アミノ酸残基に対する標準的なポリペプチドの略号は以下の通りである:A(Ala又はアラニン);C(Cys又はシステイン);D(Asp又はアスパラギン酸);E(Glu又はグルタミン酸);F(Phe又はフェニルアラニン);G(Gly又はグリシン);H(His又はヒスチジン);I(Ile又はイソロイシン);K(Lys又はリシン);L(Leu又はロイシン);M(Met又はメチオニン);N(Asn又はアスパラギン);P(Pro又はプロリン);Q(Gln又はグルタミン);R(Arg又はアルギニン);S(Ser又はセリン);T(Thr又はトレオニン);V(Val又はバリン);W(Trp又はトリプトファン);X(Xaa又は未知若しくはその他);Y(Tyr又はチロシン);及びZ(Glx/Gln/Glu又はグルタミン酸/グルタミン)。本明細書において式で表される全てのアミノ酸残基の配列は、アミノ末端からカルボキシ末端への伝統的な方向での左から右への配列を有する。用語「アミノ酸残基」は、天然の、改変された、及び非天然のアミノ酸を含むように広く定義される。アミノ酸残基の配列の最初又は最後のダッシュ記号は、1以上のアミノ酸残基の更なる配列へのペプチド結合、又はNH2若しくはアセチル等のアミノ末端基への共有結合、又はCOOH等のカルボキシ末端基への共有結合を示す。
本明細書において使用する場合、用語「含んでいる(comprising)」又は「含む(comprises)」は、組成物及び方法が記載された要素を含む(include)が、他を排除しないことを意味することが意図される。組成物及び方法を規定するために使用する場合の「本質的に〜からなる」とは、記載された目的のための組合せに必須の重要な他の要素を排除することを意味するものとする。従って、本質的に本明細書に規定された要素からなる組成物は、本開示の基本的及び新規な特徴に実質的に影響を与えない他の材料又はステップを排除するものではない。「〜からなる」とは、他の成分及び実質的な方法のステップの痕跡量より多い(more than trace)要素を排除することを意味するものとする。これらの移行句(transition term)のそれぞれによって規定される実施形態は、本開示の範囲内にある。
本明細書において使用する場合、用語「グレリン(ghrelin)」は、配列番号1に示す28個のアミノ酸の配列を有し得るポリペプチドであり、上記のオクタノイルアシル化を含み得る。ヒトグレリンは、GenBank(登録商標) Accession No. NP_057446、又はSwiss-Prot Identifier GHRL_HUMANに示されるアミノ酸配列を有するポリペプチドであり得る。ヒトグレリンのプレタンパク質は117個のアミノ酸を有する。このプレタンパク質は、以下の翻訳後プロセシングを受け得る。シグナルペプチド(アミノ酸1-23)が除去され、残りの94アミノ酸がプロテアーゼで切断されて28アミノ酸の成熟グレリン(アミノ酸24-51)又は27アミノ酸の成熟グレリン(アミノ酸24-50)及び23アミノ酸の成熟オベスタチン(obestatin)(アミノ酸76-98)がもたらされる。別の実施形態において、グレリンは、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Ser-Gln-Lys-Pro-Gln-Asn-Lys-Val-Lys-Ser-Ser-Arg-Ile(例えば配列番号4)のアミノ酸配列の天然の形態に少なくとも1個の改変を含むポリペプチドを含む。別の形態において、グレリンは、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Lys-Ala-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg(配列番号5)のアミノ酸配列の天然の形態に少なくとも1個の改変を含むポリペプチドを含む。別の形態において、グレリンは、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Lys-Val-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Ala-Ala-Lys-Leu-Lys-Pro-Arg(配列番号6)のアミノ酸配列の天然の形態に少なくとも1個の改変を含むポリペプチドを含む。別の形態において、グレリンは、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Arg-Ala-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg(配列番号7)のアミノ酸配列の天然の形態に少なくとも1個の改変を含むポリペプチドを含む。別の形態において、グレリンは、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Thr-Tyr-Lys-Asn-Ile-Gln-Gln-Gln-Lys-Asp-Thr-Arg-Lys-Pro-Thr-Ala-Arg-Leu-His(配列番号8)のアミノ酸配列の天然の形態に少なくとも1個の改変を含むポリペプチドを含む。更に別の形態において、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Lys-Leu-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg(配列番号9)のアミノ酸配列の天然の形態に少なくとも1個の改変を含むポリペプチドを含む。グレリンへの改変は、改変されたグレリンが(例えば分子からの1、2、3、4又は5個のいずれかのアミノ酸の付加又は除去によって)その治療的価値を保持する限りでアミノ酸の付加又は除去を含み得る。
いくつかの実施形態は、内在的に産生されるグレリン分子、又は大気中の炭素14(C14)レベルとほぼ同じC14含量を有するグレリン中に見られるよりも少ないC14含量を有するグレリン分子に関し、これを利用することができる。例えば、グレリン分子は、内在的分子に見られるより少ない、又は大気レベルよりも少ないC14含量を有する化石由来の試薬から得られる少なくとも1個の炭素原子又は炭素含有部分を有し得る。一部の実施形態において、グレリン分子は、内在的に見られるよりも少ない、又は大気レベルよりも少ないC14含量を有する炭素を、全て、実質的に全て、又は少なくとも一部有し得る。例えば、配列中の1以上のアミノ酸は、内在性アミノ酸に見られるよりも少ない、又は大気レベルよりも少ないC14含量を有する炭素を含み得る。他の場合、全ての配列が、内在的に見られるよりも少ない、又は大気レベルよりも少ないC14含量を有する炭素を含み得る。更に他の実施形態において、グレリン分子は、例えばオクタノイル又は他の類似の基を有するように改変することができ、オクタノイル基が、内在性グレリンのC14レベル未満又は大気レベル未満のC14含量を有し得る。更なる例及び実施形態は以下及び本明細書中に記載される。
一部の実施形態において、グレリン分子は、0.9 ppt、0.95 ppt、1.05 ppt、1.10 ppt、1.15 ppt、1.2 ppt又は大気中のC14含量未満のC14含量を有し得る。一部の実施形態において、グレリン分子は、内在性グレリン中のC14含量又は大気中のC14含量よりも約1%〜50%(又はその間の任意の値若しくは範囲)少ないC14含量を有し得る。例えば、一部の実施形態の分子は、約5%〜約11%少ないC14含量を有し得る。0.9 ppt、0.95 ppt、1.0 ppt、1.05 ppt、1.10 ppt、1.15 ppt、1.2 ppt又は大気中のC14含量未満のC14含量を有するグレリン、あるいは本明細書で議論したより少ないC14のパーセンテージを有するグレリンは、C14を含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を有する反応物質を使用して、ペプチド又は化学合成によって得ることができる。あるいはまた、0.9 ppt、0.95 ppt、1.0 ppt、1.05 ppt、1.10 ppt、1.15 ppt、1.2 ppt又は大気中のC14含量未満のC14含量を有するグレリンは、C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を有する出発物質を使用して、酵素的方法によってin vitroで製造することができる。そのような酵素的方法は、C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を有するアミノ酸を結合させたアミノアシル-tRNAを用いる、細菌、酵母、コムギ胚芽、昆虫及び/又は哺乳動物細胞から調製した細胞抽出物に基づく無細胞タンパク質合成システム、又はin vitro転写-翻訳共役システムを挙げることができる。別法として、0.9 ppt、0.95 ppt、1.0 ppt、1.05 ppt、1.10 ppt、1.15 ppt、1.2 ppt又は大気中のC14含量未満のC14含量を有するグレリンは、グレリンをコードする配列を含むcDNAを有する発現系を導入し、C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を含む培地中で細胞を培養する、細菌、酵母、昆虫及び/又は哺乳動物細胞中での組換え方法によって製造することができる。あるいはまた、培地は、C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を有するグルコース、ガラクトース、糖類、グリセロール、ピルビン酸、酢酸、代謝物質、脂肪酸、及び/又はアミノ酸を含み得る。タンパク質中の安定同位体含量を変更するための方法は、Becker等、2008(G. W. Becker (2008) Stable isotopic labeling of proteins for quantitative proteomic applications. Briefings in Functional Genomics Proteins 7(5): 371-382、参照によりその全体を本明細書に組み入れる)に見ることができる。グレリンは、グレリン O-アシルトランスフェラーゼ(GOAT)と共に共発現させるか、又はこれに暴露させて、アミノ酸位置3のセリンでグレリンの一次配列の脂肪酸改変を可能とし、グレリン受容体(GHSR-1a又は成長ホルモン分泌促進物質受容体1a型)に結合して活性化することができる生物学的に活性のあるグレリンを製造することができる。改変は、C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を有するオクタノイル-グレリンを製造するように、グレリンのオクタン酸改変とすることができる。
一部の実施形態において、0.9 ppt、0.95 ppt、1.0 ppt、1.05 ppt、1.10 ppt、1.15 ppt、1.2 ppt又は大気中のC14含量未満のC14含量を有する(又は本明細書中に記載したパーセンテージを有する)グレリンは、C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を有する脂肪酸によるグレリン(配列番号1)の一次配列の改変後に得ることができる。そのような脂肪酸は、C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を用いて化学的に合成するか、あるいは、脂肪酸を合成するために用いる炭素源がC14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している培地中で細胞培養によって製造することができる。一部の実施形態において、脂肪酸を補酵素A(CoA)にコンジュゲートさせ、得られた脂肪酸-CoAチオエステル中の脂肪酸をグレリンO-アシルトランスフェラーゼ(GOAT)によってグレリンのアミノ酸位置3のセリンに移し、C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を有する脂肪酸改変グレリンが製造される。一部の実施形態において、脂肪酸はC2、C3、C4、C5、C6、C7、C8、C9、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19又はC20の炭素を含有し、一般的な化学式(CH)3-(CH2)n-2-COOH(式中「n」は脂肪酸中の炭素数である)を有する直鎖脂肪酸である。好ましい実施形態において、脂肪酸はC8オクタン酸又はC14テトラデカン酸である。より好ましい実施形態において、脂肪酸はオクタン酸であり、脂肪酸改変グレリンはアミノ酸位置3のセリンがオクタノイル改変されたグレリンである。
一部の実施形態において、1種又は複数種の脂肪酸は、アミノ酸位置3のセリンでグレリンにコンジュゲートしていても良い。一部の実施形態において、1種又は複数種の脂肪酸は、アミノ酸位置3のセリン以外の位置でグレリンにコンジュゲートしていても良い。一部の実施形態において、1種又は複数種の脂肪酸は、アミノ酸位置2のセリンでグレリンにコンジュゲートしていても良い。一部の実施形態において、1種又は複数種の脂肪酸は、アミノ酸位置2のセリン及びアミノ酸位置3のセリンでグレリンにコンジュゲートしていても良い。一部の実施形態において、1種又は複数種の脂肪酸は、1以上のアミノ酸でグレリンにコンジュゲートしていても良い。
一部の実施形態において、1種又は複数種の脂肪酸は、未成熟グレリン(例えばプレプログレリン又はプログレリン)にコンジュゲートしていても良く、脂肪酸で改変されたグレリンは、グレリン受容体(GHSR-1a)を活性化し得る成熟グレリンにプロセシングされる。未成熟グレリンのプロセシングはin vitroであってもin vivoであっても良く、タンパク分解酵素によって行うことができる。一部の実施形態において、1種又は複数種の脂肪酸は、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する成熟グレリンにコンジュゲートさせることができる。
一部の実施形態において、1以上の改変を有するグレリンは、1以上の改変を有する単離されたグレリンである。好ましい実施形態において、1以上の改変を有するグレリンは、1以上の脂肪酸改変を有する単離されたグレリンである。より好ましい実施形態において、1以上の改変を有するグレリンは、セリン3がオクタン酸でアシル化された単離されたグレリン、例えば単離されたオクタノイルグレリンである。
C14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を有するグレリンの合成で使用されるC14-欠乏型出発物質は、大気中の炭素循環に関わっていない炭素源から取得するか、あるいは天然の炭素同位体を分画してC14を含まないか、C14を実質的に含まないか、1 ppt未満のC14を含むか、又は大気中のC14含量と比較してC14が欠乏している炭素を取得することによって取得することができる。そのような炭素は、炭素-12(C12)及び/又は炭素-13(C13)に富み、かつC14が枯渇しているであろう。同位体の分画、濃縮(enrichment)又は枯渇化の方法は当分野において公知であり、同位体分画の多くの他の方法の中で、拡散、遠心分離、電磁気力、レーザー励起、速度論的同位体効果、化学的方法、重力、蒸発、及び低温蒸留に基づくものとすることができる。
本明細書に記載する種々の実施形態で使用されるグレリンは、例えば組換え方法を用いて製造されるグレリン、及び化学的に合成されるグレリンを含め、任意の好適なグレリンであり得る。その起源によらず、グレリンは、本明細書に記載のように使用し、投与することができる。グレリンは、単離されたグレリン、例えばグレリンが製造若しくは合成され、並びに改変されたサンプル中に存在する他の構成成分からグレリンを分画又は分離した後に得られたグレリンであり得る。単離されたグレリンは、純粋なグレリンである必要はない。純粋なグレリン又は本質的に純粋なグレリンを有することが望ましいが、単離されたグレリンの調製においてその存在が望ましくない構成成分からグレリンが分画又は分離されている限り、単離されたグレリンは完全な純度を達成することなく使用することができる。グレリンの分画後、グレリンを溶液中に導入し、又は、混合物若しくは他の成分、例えば医薬担体、潤滑剤、保存剤、緩衝剤、塩、糖、着色剤、製薬上許容される賦形剤、及びこれらの組合せの存在下での混合物として使用することができることに留意すべきである。
本明細書において使用する場合、用語「グレリン受容体」は、グレリンが結合し、生物学的活性が誘導される任意の天然の分子をいう。グレリンは成長ホルモン分泌促進物質受容体1a(すなわちGHSR)に結合することが知られているが、本開示は特定の型の受容体に限定されるものではない。
本明細書において使用する場合、用語「個体」又は「被験体」は、ある状態、特にmBI又は脳震とうに罹患しやすい動物又はヒトである。一部の実施形態において、個体は哺乳動物であり、ヒト、及びイヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ラット、及びマウス等の非ヒト哺乳動物を含む。
本明細書において使用する場合、用語「軽度脳損傷」(mBI)(場合により「軽度外傷性脳損傷」(mTBI)という)は、一般的に脳への損傷(insult)をもたらす損傷(injury)によって引き起こされる非疾患的事象をいう。mBIは、例えば頭部の打撲(strikes)若しくは何かによる頭部の殴打(is struck)での衝撃力(impact forces)、又は鈍的外傷を受けずに頭部が動いた場合(例えば胸部が何かに当たって頭部が前に倒れた場合;頭部の急な加速若しくは減速の結果として;被験者の機能的健康に関連する定性的若しくは定量的臨床パラメーターの変化をもたらす被験者の脳の加速又は減速;あるいは加速又は減速の差が被験者の機能的健康に関連する定性的若しくは定量的臨床パラメーターの変化をもたらす場合の被験者の頭蓋骨に対する被験者の脳の加速又は減速)の衝撃力(impulsive forces)によって引き起こされ得る。mBIは、一般に、例えばスポーツに関連した怪我、交通事故、偶発的な落下、又は暴行によって生じる。このような損傷の大部分は自然に回復して改善するが、損傷又は反復的な損傷によって生じたダメージが認知能力及び/又は運動能力の機能に長期の欠陥を引き起こし得る。
軽度BIは、例えば脳卒中(虚血性又は出血性)等の急性外傷性脳損傷、AVM、脳腫瘍等の疾患と比較すると異なっており、明確に異なる病理を有している。
更に、mBIは、重度TBIと明確に異なっている。軽度脳損傷及び重度外傷性脳損傷は著しく異なる損傷である。軽度BI及び重度TBIは異なる特徴及び症状、異なる死亡率、異なる治療プロトコル等を有する。重度TBIは、損傷から数時間又は数日以内にヒトにおいて許容できないレベルの死亡及び永久的な障害となる損傷状態である。疾病管理センターによれば、このような損傷は米国における全ての損傷関連死の三分の一(30%)の要因である(米国人口動態統計(National Vital Statistics System, NVSS)、2006-2010を参照されたい)。重度TBIは、例えば交通事故及び頭部への戦闘での銃撃及び爆弾による負傷によって生じることが多い。重度TBIは、典型的には直接的かつ明白な脳出血、脳細胞の破壊、重度の脳浮腫及び重度の細胞アポトーシスを有し、全てが損傷を受けた患者の脳への解剖学的変化又は解剖学的損傷の特徴を有し、その全てが非侵襲的な解剖学的画像検査法によって検出することができる。こうした症状の重症性、及び死及び障害が差し迫っているために、外科的介入及び救命救急が最優先である。重量TBIは患者の脳に(肉眼解剖学レベルで観察可能な)不利な解剖学的変化をもたらし、死亡を回避できたとしても、脳機能の直接的かつ永久的な損失をもたらす。
一方、軽度脳損傷(mBI)は罹患したニューロン内の代謝/分子レベルで脳機能に変化を生じさせる。従って、これは典型的には上記した期間内に死亡又は永久的な障害をもたらすものではなく、患者はしばしば日常生活の正常な活動及び機能をmBIから数時間又は数日以内に再開できる。
重度TBIに対する身体の応答は、ほんの数例を挙げると低酸素症、失血及び顕著なニューロン死に起因するものを含む、多数の様々な応答からなる。mBIに対する身体の応答は、出血及び失血、組織の損失、低酸素症、顕著なニューロン死等とは明らかに異なり、この状態の症状の一部ではない。
従って、それぞれの損傷に対する治療的処置は顕著に異なる。重度TBIに対して用いるのと同じ治療法、例えば手術、強い鎮静(deep sedation)、マンニトール療法及び手術による減圧(operative decompression)は、mBI、例えば軽度脳損傷の1タイプである脳震とうの治療では行うべきではないとの指示(contra-indicated)が出されるであろう。mBIからの回復のための介入をほとんどせずに休養(rest)及び精神的な休養をさせる等の逆のものが同様に当てはまる。
本明細書において使用する場合、用語「ポリペプチド」又は「ペプチド」は、単数の「ポリペプチド(polypeptide)」並びに複数の「ポリペプチド(polypeptides)」を包含することが意図され、アミド結合(ペプチド結合としても知られる)によって線状に連結された単量体(アミノ酸)から構成される分子をいう。用語「ポリペプチド」は、2個以上のアミノ酸の任意の鎖をいい、特定の長さの産物をいうものではない。従って、2個以上のアミノ酸の鎖をいうために使用するペプチド、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド、「タンパク質」、「アミノ酸鎖」、又は他の任意の用語が「ポリペプチド」の定義に含まれ、用語「ポリペプチド」は、これらの用語の任意のものの代わりに、あるいは互換的に使用することができる。用語「ポリペプチド」はまた、ポリペプチドの発現後改変の産物をいうことも意図され、その改変は、限定するものではないが、グリコシル化、アセチル化、リン酸化、アミド化、アシル化、脂肪酸によるアシル化、脂肪酸改変、既知の保護基による誘導体化、タンパク分解的切断、又は非天然アミノ酸による改変を含む。改変は、脂肪酸改変又はトリグリセリド改変であり得る。脂肪酸改変は、短鎖から中程度の鎖の脂肪酸であり得る。短鎖脂肪酸は2個の炭素の脂肪酸すなわち酢酸であり得る。中程度の鎖の脂肪酸は14個の炭素の脂肪酸すなわちテトラデカン酸であり得る。脂肪酸による改変は、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンでの配列番号1のアシル化であり得る。改変は、脂肪酸チオエステル及びグレリンを基質としてグレリンO-アシルトランスフェラーゼによって触媒され得る。一実施形態において、翻訳後改変されたグレリンは、成長ホルモン分泌促進物質受容体1a型(GHSR-1a)又はグレリン受容体に結合し、及び/又はそれによって認識され得る。一実施形態において、翻訳後改変されたグレリンは、GHSR-1a又はグレリン受容体に結合し、及び/又はそれによって認識される、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンが脂肪酸でアシル化されたグレリンであり得る。ポリペプチドは、天然の生物資源由来であっても、組換え技術によって製造されても良いが、必ずしも設計された核酸配列から翻訳されなくて良い。化学合成によるものを含む、任意の方法で産生され得る。用語「ポリペプチド」又は「ペプチド」はまた、ペプチド結合を介してそれに連結された複数のアミノ酸を含む化合物をいう。ここで、アミノ酸(アミノ酸残基とも呼ばれる)は、式:NH2-CH(R')-COOH(式中R'は天然の置換基)で表される天然のアミノ酸、並びにそのD、L-光学異性体等を含む。また、特定の天然アミノ酸が改変アミノ酸によって置換されたペプチドも存在する。改変アミノ酸としては、置換基R'が更に改変された上記の式のアミノ酸、そのD、L-光学異性体、及び、例えば様々な置換基が上記の式の置換基R'にエステル、エーテル、チオエステル、チオエーテル、アミド、カルバミド又はチオカルバミド結合を介して、あるいは介さずに結合している非天然アミノ酸が含まれる。改変アミノ酸はまた、アミノ基が低級アルキル基によって置換されている非天然アミノ酸も含む。
本明細書において使用する場合、用語「分泌促進物質」は、グレリン等の、成長ホルモンの放出を刺激する物質である。一部の実施形態において、グレリンは、成長ホルモン分泌促進物質受容体GHS-R 1a(GHSR)に結合する。本明細書に記載するグレリン化合物は、成長ホルモン分泌促進物質(GHS)に対する受容体、例えば受容体GHS-R 1aにおいて活性である。一部の実施形態において、化合物は他の受容体に結合し、場合によって、それらの活性を刺激することができる。一部の実施形態において、グレリンは非共役タンパク質-2(UCP-2)発現を増大させる。一部の実施形態において、グレリンはミトコンドリアにおけるUCP-2発現を増大させる。一部の実施形態において、グレリンはmBIの代謝結果、及び関連する任意の慢性状態を予防する。
軽度脳損傷(mBI)及び他の神経学的障害の治療
本開示は、mBIにおけるグレリンの新規用途の同定に関する。脳震とうを含む軽度BIは、脳疾患に関連する他の外傷、及び虚血を生じるもの等の重度外傷性脳損傷(重度TBI)とは顕著に異なる病理を有する。軽度BIは、重度外傷性脳疾患で観察されるような大きな組織及び細胞の損傷を引き起こすものではない。むしろ、mBIは脳内にわずかな代謝的変化、特に酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生を生じさせ、これらが次いで神経の接続にダメージを与え、再発性の損傷を伴うニューロン損傷並びに脳障害及び心理的変化につながり得る。
本開示は、mBIの治療においてグレリンを利用する。脳への重度の外傷性損傷とは異なり、mBIは急性のニューロンの組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫(すなわち血液脳関門の破壊)を示さない。むしろ、mBIは、一般的には一連の臨床的症状を伴う臨床状態である。mBIは時に意識消失を伴うが、必ずしも顕著な放射線学的変化(radiological changes)を示さない。しばしば報告される症状としては、限定するものではないが、頭痛、「頭内圧(pressure in head)」、頸部痛、吐き気又は嘔吐、めまい、視力障害、平衡感覚障害、光に対する過敏症、音に対する過敏症、動きが低下した感覚(feeling slowed down)、「霧の中にいる」ような感覚、「正しいと感じない」こと、集中力低下、記憶力低下、倦怠感若しくはエネルギー低下、混乱、眠気、入眠障害、過度に感情的な状態、興奮性、悲しみ及び神経質又は不安感が挙げられる。一部の非限定的な実施形態において、本明細書の方法は、上記の症状の1以上を治療又は低減することを含み、あるいはそれに関するものであり得る。最も重要なことは、軍隊で、またフットボールやホッケー等のスポーツにおいて見られるような反復性の脳震とうは一連の代謝異常及びROSの形成を引き起こすことである。これらの一連の事象は、数名の亡くなったプロのフットボール選手の剖検によって証明されているように、慢性の外傷性脳症(CTE)につながる。
一部の実施形態において、グレリンはROS、及びmBI後のニューロンに引き続いて生じる障害を低減させる能力を有する。このことは、ROSの興奮性環境である炎症の予防が顕著な臨床的影響を有する慢性的脳震とうにおいて特に重要である。グレリンによる処置はROSを低減させ、従って脳震とう並びにそれに関連する慢性状態の代謝結果を予防する。
一部の実施形態において、mBIにおけるグレリンの治療効果を、重度TBIにおけるその治療効果と比較する。mBIの病因論、画像化及び評価は、慢性的な頭痛、記憶障害及び睡眠障害の観察される認知的欠陥に対してまとまりのある説明を欠いている。最も高度かつ煩雑な技術のみが、mBIと関連したわずかな変化を検出することができる。従って、解剖学的及び細胞的変化を有する明確な大きな病変が同定される重度TBIとは異なり、mBIは放射線で検出されないが、特定の代謝異常は生じている。本開示は、グレリンがmBIにおいて潜在的な神経保存剤(neuro-conservative agent)であり得ることを記載する。
いかなる理論にも拘束されるものではないが、本開示はまた、mBI後のグレリンの生物学的機能を記載する。mBIの後、グルコース要求性等の細胞の代謝要求が増大する。軽度損傷細胞は、ニューロン上に活性酸素種を生じさせる顕著な代謝異常を有する。この代謝的ストレス及び増大した代謝要求は、急性脳震とうの管理の元となる基本概念である。ROSの低減及び脳又はニューロン細胞及び軸索のグルコース取り込みの改善は、細胞内の機能を回復させ、生存させる。このことは、脳震とうによって誘導される機能不全を予防又は低減し、全体として神経認知結果を改善し、並びに記憶障害、及び慢性mBI状態の頭痛、及び慢性外傷性脳症の進行を防止する。
本開示は、グレリンを含む有効量の化合物を被験体(例えばmBIを有する被験体)に投与し、それによってmBIを治療することを含む、被験体における軽度脳損傷(軽度BI又はmBI)の治療方法を提供する。グレリンは、mBIを治療する目的で、mBIに対する治療的有効量で投与することができる。一部の実施形態において、本方法は、グレリンの投与に先立って、mBIに罹患しているか、罹患するリスクを有するか、罹患しやすい傾向にあるか、及び/又は罹患するリスクが高い活動に参加しようとしている被験体を選択又は同定するステップを更に含み得る。
一部の実施形態において、軽度脳損傷は脳震とうを含む。一部の実施形態において、治療方法を受ける被験体は哺乳動物である。一部の実施形態において、被験体は、ヒト、サル、ウシ、ヤギ、ヒツジ、マウス、ラット、ネコ、イヌ、ウマ、ハムスター、ブタ、魚及び鶏である。一部の実施形態において、グレリンは、mBIから約72時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンは、mBIから約24時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンは、mBIから約0.1、0.3、0.5、0.7、1、2、3、6、12、18、24、36、48、又は72時間の時点で投与される。
本開示はまた、治療的有効量のグレリンを被験体に投与して、それによってmBIを治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体における軽度脳損傷(mBI)の治療方法を提供する。一部の実施形態において、グレリンは、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Arg-Val-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg(配列番号1)の配列を有する。一部の実施形態において、グレリンは、1以上の脂肪酸で改変されている。一部の実施形態において、脂肪酸はオクタン酸である。一部の実施形態において、グレリンは、配列番号1のアミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンで改変されている。一部の実施形態において、グレリンは、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンがオクタン酸で改変されている。一部の実施形態において、グレリンの改変はアミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンでのオクタン酸によるグレリンのアシル化である。一部の実施形態において、改変されたグレリンは、アミノ酸位置3のセリンがオクタン酸によってアシル化されたオクタノイルグレリンである。一部の実施形態において、mBIは脳震とうを含む。一部の実施形態において、被験体は哺乳動物である。一部の実施形態において、グレリンは、mBIから約24時間以内、又は48時間以内、又は72時間以内に、あるいは損傷直後から上記の時間の間の任意の時点若しくは時間の範囲内で、(限定するものではないが)少なくとも第1の投与のために投与される。一部の実施形態において、グレリンは、mBIから約8時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンは、mBIから約6時間以内に投与することができる。一部の実施形態において、グレリンは、単回用量、又は複数回用量、例えば2-3回用量で投与することができる。複数回用量は、本明細書に記載した時点で投与される少なくとも第1の用量と、その時点後の1以上の後続する用量とを有し得る。一部の実施形態において、グレリンは、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1倍、少なくとも1.5倍、少なくとも2倍(又はそれ以上)高いグレリンの血中濃度をもたらす量で投与される。一部の実施形態において、グレリンは単回用量で投与される。一部の実施形態において、グレリンは、1日当たり、又は用量当たり10ng/kg〜10mg/kgの用量で投与される。一部の実施形態において、グレリンの用量は、1kg当たり1マイクログラムから15マイクログラムの間、例えば約10μg/kgであり得る。一部の実施形態において、グレリンは、用量当たり、あるいは場合によっては1日当たり2μg/kgの用量で投与される。一部の実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。
本開示はまた、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによってmBIを治療することを含む、被験体における軽度脳損傷(mBI)の治療方法を提供する。グレリンは唯一の活性剤であり得る。一部の実施形態において、グレリンは、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Arg-Val-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg(配列番号1)の配列を有する。一部の実施形態において、グレリンは、1以上の脂肪酸で改変されている。一部の実施形態において、脂肪酸はオクタン酸である。一部の実施形態において、グレリンは、配列番号1のアミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンで改変されている。一部の実施形態において、グレリンは、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンがオクタン酸で改変されている。一部の実施形態において、グレリンの改変はアミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンでのオクタン酸によるグレリンのアシル化である。一部の実施形態において、改変されたグレリンは、アミノ酸位置3のセリンがオクタン酸によってアシル化されたオクタノイルグレリンである。一部の実施形態において、mBIは脳震とうを含む。一部の実施形態において、グレリンは単回用量で投与される。一部の実施形態において、投与された量は、被験体において内在的に見出される量よりも少なくとも1.0〜100倍高い血中濃度をもたらす。一部の実施形態において、投与された量は、少なくとも55ピコグラム/mLの血中濃度をもたらす。一部の実施形態において、グレリンは、用量当たり及び/又は1日当たり10ng/kg〜10mg/kgの用量で投与される。一部の実施形態において、グレリンの用量は、1kg当たり1マイクログラムから15マイクログラムの間、例えば約10μg/kgであり得る。一部の実施形態において、グレリンは、用量当たり、あるいは場合によっては1日当たり2μg/kgの用量で投与される。一部の実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一部の実施形態において、グレリンは、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.0倍、2.0倍、又はそれ以上高いグレリンの血中濃度をもたらす量で投与され、それによってmBIを治療する。
本開示は、本質的にグレリンからなる治療有効量の医薬組成物を被験体に投与することを含む、被験体における軽度脳損傷(mBI)の治療方法を提供する。一部の実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一部の実施形態において、グレリンは、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.0倍、少なくとも1.5倍、少なくとも2.0倍又はそれ以上高いグレリンの血中濃度をもたらす量で被験体に投与され、それによってmBIを治療する。一部の実施形態において、グレリンは、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも2.0倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で投与され、それによってmBIを治療する。
一部の実施形態において、被験体は頭蓋内圧亢進を有さない。一部の実施形態において、被験体は血液脳関門の血管透過性を有さない。一部の実施形態において、被験体は脳組織の壊死を有さない。一部の実施形態において、被験体は脳損傷と関連した脳組織又は細胞の大きな障害を有さない。一部の実施形態において、被験体は頭部に重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫を有さない。一部の実施形態において、被験体は頭部に損傷と関連した肉眼的な解剖学的変化を有さない。
一部の実施形態において、被験体は頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、又は脳組織の壊死を有さない。一部の実施形態において、被験体は脳損傷と関連した脳組織又は細胞の大きな障害、頭部に重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫、又は頭部に損傷と関連した肉眼的な解剖学的変化を有さない。
一部の実施形態において、被験体は、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、脳組織の壊死、脳損傷と関連した脳組織又は細胞の大きな障害、頭部に重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫、又は頭部に損傷と関連した肉眼的な解剖学的変化を有さない。一部の実施形態において、被験体は、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、脳組織の壊死、脳損傷と関連した脳組織又は細胞の大きな障害、頭部に重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫、及び頭部に損傷と関連した肉眼的な解剖学的変化、あるいはこれらの組合せを有さない。
一部の実施形態において、mBIは認知能力又は運動能力の喪失と関連する。一部の実施形態において、mBIは代謝異常と関連する。一部の実施形態において、mBIは慢性外傷性脳症(CTE)と関連する。一部の実施形態において、mBIは神経接続障害と関連する。一部の実施形態において、mBIは脳障害及び/又は精神的変化と関連する。一部の実施形態において、mBIは意識消失と関連する。
一部の実施形態において、mBIは認知能力又は運動能力の喪失及び代謝異常と関連する。一部の実施形態において、mBIは慢性外傷性脳症(CTE)及び神経接続障害と関連する。一部の実施形態において、mBIは精神的変化及び意識消失と関連する。一部の実施形態において、mBIは認知能力若しくは運動能力の喪失、代謝異常、慢性外傷性脳症(CTE)、神経接続障害、精神的変化、又は意識消失と関連する。一部の実施形態において、mBIは認知能力又は運動能力の喪失、代謝異常、慢性外傷性脳症(CTE)、神経接続障害、精神的変化、及び意識消失、あるいはこれらの組合せと関連する。
本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与することを含む、被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを低減、阻害及び/又は最小限化するための方法であって、投与されたグレリンが酸化ストレス及びROSの過剰産生を低減し、それによって被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを阻害する方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、グレリンは唯一の活性剤である。
本発明は更に、治療的有効量のグレリンを被験体に投与することを含む、被験体における脳震とうを含む軽度脳損傷(mBI)の1回以上の発症による酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを阻害するための方法であって、投与されたグレリンが酸化ストレス及びROSの過剰産生を低減し、かつグレリンが唯一の活性剤であり、それによって被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを阻害する方法を提供する。
本発明は更に、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与することを含む、被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを阻害するための方法であって、投与されたグレリンが酸化ストレス及びROSの過剰産生を低減し、それによって被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを阻害する方法を提供する。
本発明はまた、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与することを含む、被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを阻害するための方法であって、投与されたグレリンが酸化ストレス及びROSの過剰産生を低減し、かつグレリンが唯一の活性剤であり、それによって被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを阻害する方法を提供する。
更に、本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与してROSを低減させかつ脳又はニューロン細胞及び軸索のグルコースの取り込みを改善し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)後の細胞内機能を回復させることを含む、被験体におけるmBI後の細胞内機能の回復方法を開示する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は更に、治療的有効量のグレリンを被験体に投与してROSを低減させかつ脳又はニューロン細胞及び軸索のグルコースの取り込みを改善し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)後の細胞内機能を回復させることを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBI後の細胞内機能の回復方法を提供する。
本発明は更に、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与してROSを低減させかつ脳又はニューロン細胞及び軸索のグルコースの取り込みを改善し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)後の細胞内機能を回復させることを含む、被験体におけるmBI後の細胞内機能の回復方法を提供する。
本発明はまた、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与してROSを低減させかつ脳又はニューロン細胞及び軸索のグルコースの取り込みを改善し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)後の細胞内機能を回復させることを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBI後の細胞内機能の回復方法を提供する。
更に、本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)を治療することを含む、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、壊死、又は脳損傷と関連する大きな組織若しくは細胞のダメージのない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は更に、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、壊死、又は脳損傷と関連する大きな組織若しくは細胞のダメージのない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。本発明は、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)を治療することを含む、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、壊死、又は脳損傷と関連する大きな組織若しくは細胞のダメージのない被験体におけるmBIの治療方法を開示する。
本発明は更にまた、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、壊死、又は脳損傷と関連する大きな組織若しくは細胞のダメージのない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
また、本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)を治療することを含む、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、壊死、又は脳損傷と関連する大きな組織及び細胞のダメージのない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、壊死、又は脳損傷と関連する大きな組織及び細胞のダメージのない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明は更に、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、かつ被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)を治療することを含む、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、壊死、又は脳損傷と関連する大きな組織及び細胞のダメージのない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明はまた、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、かつ被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、脳浮腫、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血管透過性、壊死、又は脳損傷と関連する大きな組織及び細胞のダメージのない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明は更に、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうと関連する代謝異常を治療することを含む、被験体におけるmBI又は脳震とうと関連する代謝異常の治療方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうと関連する代謝異常を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBI又は脳震とうと関連する代謝異常の治療方法を開示する。
本発明は、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうと関連する代謝異常を治療することを含む、被験体におけるmBI又は脳震とうと関連する代謝異常の治療方法を提供する。
本発明は更に、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうと関連する代謝異常を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBI又は脳震とうと関連する代謝異常の治療方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうと関連する代謝異常を治療することを含む、被験体におけるmBI又は脳震とうと関連する代謝異常の治療方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうと関連する代謝異常を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBI又は脳震とうと関連する代謝異常の治療方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうと関連する代謝異常を治療することを含み、グレリンが1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する、被験体におけるmBI又は脳震とうと関連する代謝異常の治療方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうと関連する代謝異常を治療することを含み、グレリンが1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である、被験体におけるmBI又は脳震とうと関連する代謝異常の治療方法を提供する。
本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを予防することを含み、グレリン処置によって酸化的ストレス及びROSの過剰産生が低減する、被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージの予防方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを予防することを含み、グレリン処置によって酸化的ストレス及びROSの過剰産生が低減し、かつグレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージの予防方法を開示する。
本発明は、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを予防することを含み、グレリン処置によって酸化的ストレス及びROSの過剰産生が低減する、被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージの予防方法を提供する。
本発明は、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを予防することを含み、グレリン処置によって酸化的ストレス及びROSの過剰産生が低減し、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージの予防方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを予防することを含み、グレリン処置によって酸化的ストレス及びROSの過剰産生が低減する、被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージの予防方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを予防することを含み、グレリン処置によって酸化的ストレス及びROSの過剰産生が低減し、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージの予防方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを予防することを含み、グレリン処置によって酸化的ストレス及びROSの過剰産生が低減し、グレリンが1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する、被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージの予防方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって被験体における軽度脳損傷(mBI)又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージを予防することを含み、グレリン処置によって酸化的ストレス及びROSの過剰産生が低減し、グレリンが1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、かつ唯一の活性剤である、被験体におけるmBI又は脳震とうの1回以上の発症による酸化的ストレス及び活性酸素種(ROS)の過剰産生と関連するニューロンへのダメージの低減方法を提供する。
本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによってニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体における軽度脳損傷(mBI)を治療することを含む、ニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによってニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体における軽度脳損傷(mBI)を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、ニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明は、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによってニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体における軽度脳損傷(mBI)を治療することを含む、ニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明は、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによってニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体における軽度脳損傷(mBI)を治療することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、ニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量の治療的有効量のグレリンを、ニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体に投与し、それによってニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体における軽度脳損傷(mBI)を治療することを含む、被験体におけるmBIの治療方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量の治療的有効量のグレリンを、ニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体に投与し、それによってニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体における軽度脳損傷(mBI)を治療することを含む、被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量の治療的有効量のグレリンを、ニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体に投与し、それによってニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体における軽度脳損傷(mBI)を治療することを含み、グレリンが1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する、被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量の治療的有効量のグレリンを、ニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体に投与し、それによってニューロンの急性組織学的変化、重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫のない被験体における軽度脳損傷(mBI)を治療することを含み、グレリンが1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、かつ唯一の活性剤である、被験体におけるmBIの治療方法を提供する。
本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)の症状を治療又は低減することを含む、被験体におけるmBIの症状の治療又は低減方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は、治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)の症状を治療又は低減することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBIの症状の治療又は低減方法を提供する。
本発明は、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)の症状を治療又は低減することを含む、被験体におけるmBIの症状の治療又は低減方法を提供する。
本発明は、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)の症状を治療又は低減することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBIの症状の治療又は低減方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)の症状を治療又は低減することを含む、被験体におけるmBIの症状の治療又は低減方法を提供する。一実施形態において、グレリンは、1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する。一実施形態において、グレリンは唯一の活性剤である。一実施形態において、グレリンは1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)の症状を治療又は低減することを含み、グレリンが唯一の活性剤である、被験体におけるmBIの症状の治療又は低減方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)の症状を治療又は低減することを含み、グレリンが1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有する、被験体におけるmBIの症状の治療又は低減方法を提供する。
本発明は、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを被験体に投与し、それによって軽度脳損傷(mBI)の症状を治療又は低減することを含み、グレリンが1兆分の1(ppt)未満の炭素14(C14)含量を有し、唯一の活性剤である、被験体におけるmBIの症状の治療又は低減方法を提供する。
一部の実施形態において、mBIの症状は、頭痛、「頭内圧(pressure in head)」、頸部痛、吐き気又は嘔吐、めまい、視力障害、平衡感覚障害、光に対する過敏症、音に対する過敏症、動きが低下した感覚(feeling slowed down)、「霧の中にいる」ような感覚、「正しいと感じない」こと、集中力低下、記憶力低下、倦怠感若しくはエネルギー低下、混乱、眠気、意識消失、入眠障害、過度に感情的な状態、興奮性、悲しみ及び神経質又は不安感のいずれかである。
本明細書において議論するように、グレリンは、例えば脳震とう等の軽度脳損傷を治療する、及び/又はその重症度を低減するために使用することができる。グレリンは、本明細書に記載のようにして提供又は投与することができる。本明細書に記載したように、グレリンは、被験体に投与される唯一の活性剤であり得る。例えば、グレリンは、mBIを治療するための、又はmBIの重症度を低減するための、唯一の活性成分であり得る。一部の実施形態において、更なる活性剤が特に排除される。例えば、グレリンが投与される本明細書の方法の一部において、該方法は、他の化合物、例えば選択的アンドロゲン受容体モジュレーター、ステロイド受容体モジュレーター、グルココルチコイド受容体のリガンド、又はNF-kBシグナル伝達経路のモジュレーター等の使用又は投与を特に排除し得る。
本明細書に記載する実施形態において、mBIは重度TBIとは異なり、重度TBIではないことが理解されるべきである。
一部の実施形態において、mBI又は脳震とうは、衝撃後の非侵襲的な機能的画像によって診断される。一部の実施形態において、mBI又は脳震とうは、衝撃後の神経心理学的評価によって診断される。一部の実施形態において、mBI又は脳震とうは、衝撃後の脳の神経解剖学的評価によって診断される。一部の実施形態において、衝撃後の脳の神経解剖学的評価は、細胞レベル又は分子レベルのものである。一部の実施形態において、mBI又は脳震とうは、衝撃後の認知機能評価によって診断される。一部の実施形態において、mBI又は脳震とうは、衝撃後の覚醒状態の評価によって診断される。一部の実施形態において、mBI及び脳震とうは、意識、覚醒状態評価、見当識(orientation)評価、認知機能評価、心理状態評価、神経心理学的評価の1以上を評価することによって診断及び/又は評価することができる。
一部の実施形態において、mBI又は脳震とうは、グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)を用いて13〜15のスコアを有すると診断される。一部の実施形態において、mBI又は脳震とうは、グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)を用いて13以上のスコアを有すると診断される。
対照的に、例えば、重度TBIは一般的に8以下のGCSスコアを有する。
一部の実施形態において、グレリンの静脈内注射が用いられる。投与経路は、ペプチドの分解されていない生物活性形態が循環中で優勢の形態であり、これがmBIに対するグレリン治療の最大効果を得るためにグレリン受容体に到達してこれを刺激することを確実にするものでなければならない。一部の実施形態において、グレリンはmBIをもたらす事故後約30分以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンはmBIをもたらす事故後約30分〜約2時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンはmBIをもたらす事故後約30分〜約6時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンはmBIをもたらす事故後約30分〜約12時間以内に投与される。
典型的な投与量は、体重1kg当たり10ng〜10mgのグレリンに等価な濃度である。一部の実施形態において、グレリンは、体重1kg当たり約0.1μg〜約1mgのグレリン、例えば体重1kg当たり約0.5μg〜約0.5mgのグレリン、例えば体重1kg当たり約1.0μg〜約0.1mgのグレリン、例えば体重1kg当たり約1.0μg〜約50μgのグレリン、例えば体重1kg当たり約1.0μg〜約10μgのグレリンに等価な濃度である。一部の実施形態において、約10μgのグレリン粉末を、投与前に約100μLの無菌食塩水中で再構成する。一部の実施形態において、無菌食塩水は運搬の便宜のためのIV袋中に含有される。
一部の実施形態において、グレリン又はグレリンアゴニストは、ミトコンドリア中の非共役タンパク質-2(UCP-2)発現の増大を含む、UCP-2発現の増大に影響し得る候補化合物の能力を評価するためのアッセイで使用される。このようなアッセイにおいて、グレリンは、1種以上の候補化合物の相対的な効果を決定するための対照として使用される。好適なアッセイとしては、単なる例として挙げれば、グレリンの存在下で成長ホルモン分泌促進物質受容体1a(すなわちGHSR-1a)に対する1種以上の候補化合物の結合についての競合アッセイ、並びに前端(frontal)アフィニティクロマトグラフィーが挙げられる。
グレリンの存在下での成長ホルモン分泌促進物質受容体に対する1種以上の化合物の結合について、1種以上の試薬を用い、かつ標識及び検出方法を用いる不均一法又は均一法のいずれかを使用して、当分野で公知の任意の競合結合アッセイが適用可能である。非限定的な例として、検出方法は、放射性法;多くの型のインタクトな酵素、例えばβ-ガラクトシダーゼ、グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼ、アルカリホスファターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、又はグルコースオキシダーゼを使用する酵素法;酵素断片を使用する技術、例えばβ-ガラクトシダーゼ相補性アッセイ;発色性基質を含む検出系;直接蛍光、時間分解蛍光、蛍光偏光、又は蛍光エネルギー移動によって検出される蛍光法;及び化学的又は生物発光検出系を含み得る。
一部の実施形態において、化合物ライブラリーのスクリーニングのために前端(frontal)アフィニティクロマトグラフィー(FAC)を使用することができる。FACの根本的な前提は、化合物の持続注入がリガンドの遊離状態と結合状態との間の平衡を可能とするということであり、ここで遊離のリガンドの正確な濃度が知られている。カラムから溶出する化合物の検出は、蛍光、放射活性、又はエレクトロスプレー質量分析等の方法を使用して達成することができる。前者の2つの方法は、通常標識されたライブラリーを利用するか、あるいは、既知の未標識化合物に対して競合し、より強い結合リガンドが存在する場合により早く置換される標識されたインジケーター化合物を使用する。
一部の実施形態において、mBIのために、特に反復性mBIのために認知能力又は運動能力を喪失した患者を、経時的な患者の脳内のグレリン濃度と相関させることによって、そうした能力の治療又は進行についてモニタリングすることができる。グレリン濃度が低下するにつれて、介入の必要性が増大するであろう。
本発明はまた、スポーツ又は活動を開始する前に、例えばフットボールの季節(又は本明細書中で挙げたものを含む他の任意のスポーツ若しくは活動)の始まる前にグレリン濃度を測定し、その季節の間グレリン濃度をモニタリングして選手又は参加者が競技又は参加に適さないレベルにあるかどうかを確かめる方法を提供する。本方法は、例えば血液からのグレリン濃度を測定して血中濃度が脳内濃度と相関するかどうかを決定するための任意の好適な測定又はアッセイ技術の使用を含み得る。
本実施形態によって、当業者はグレリン濃度を測定するための任意の好適な技術を選択することができる。タンパク質又はホルモンレベルを測定するための当分野で公知の多くのアッセイが、グレリン濃度を測定するために適用可能である。非限定的な例として、血液一滴を採取してデバイスに載せることによる血糖検査のようなアッセイはグレリンの量を定量的に評価することができ、また、特定の反応化学を光学測量的に(photo-metrically)、例えばラテックス粒子状に被覆したグレリンに特異的な抗体を利用し、測定されるグレリンがグレリンと抗グレリン抗体との間の反応が進行するにつれてラテックス粒子の凝集を促進する場合に生じる濁度の上昇を測定することによって、経時的に追跡する、物質の範囲の測定を含むアッセイがある。この濁度の上昇の測定は、伝統的な光度計を使用し、光度計測定に関連する科学的原理を使用して達成することができる。このような濃度依存的濁度を、次いで当分野において確立されている標準によって得られるものと比較する。
更なる適合可能な、しかし非限定的な方法論として、全血サンプルの血漿画分中のグレリンを酵素的に促進される反応によって変更し、最終的に無色の反応構成成分から有色色素をもたらす、溶液中の一連の酵素連結反応を実施することが挙げられる。色素は時間依存的に発色し、光学測量的にモニタリングされる。この色変化の測定はまた、伝統的な光度計を使用し、光度計測定に関連する科学的原理を使用して達成することもできる。こうした濃度依存的透過率変化を、次いで標準によって得られるものと比較する。
全血サンプルにおいて、ヘマトクリット、すなわち全血サンプル中の体積当たりの赤血球のパーセンテージは可変であり、血漿成分中に存在するグレリン濃度を分析する際に考慮することができる。患者の血液中のヘマトクリットが上昇するにつれて、試験デバイス中に導入される固定体積のサンプル中の血漿の体積は減少し、逆の場合も同じである。測定されるグレリンレベルを専ら運ぶのは血漿成分であるため、反応混合物に添加される血漿成分の体積が減少すると、反応混合物中の測定対象物質の濃度及び得られるアッセイ結果の値が低下し、逆の場合も同じである。
全血中の血漿物質の濃度をもたらすいかなる分析も、真の血漿濃度を得るためにヘマトクリットの変動について補正することができる。これらの状況において、2つの物質、一方は調査対象のグレリンであり、他方はサンプルのヘマトクリットを評価又は標準化するためのマーカーと考えられるもの、を測定することが最も有用であり得る。赤血球が溶解した後の全血のヘモグロビン濃度は全血サンプル中の赤血球の体積に直接比例する。
医薬組成物
本明細書に記載するグレリンは、医薬組成物として製剤化することができ、例えば保存及び/又は輸送のために急速冷凍又は凍結乾燥することができる。一部の実施形態において、化合物は、例えば無菌食塩水と共に組成物中に含めることができる。一部の実施形態において、グレリンは、そのような食塩水又は他の許容される希釈剤中に再構成することができる。一部の実施形態において、約10μgのグレリン粉末を、投与前に約100μLの生理食塩水溶液中に再構成する。更に、組成物は、単独で、又は担体、例えば薬学上許容される担体若しくは生体適合性を有する骨格(scaffold)と組み合わせて投与することができる。本発明の組成物は、非経口的に、注射によって、例えば静脈内、皮下、又は筋肉内に通常の方法で投与することができる。他の投与方法に適した更なる製剤としては経口製剤が挙げられる。経口製剤は、通常使用される賦形剤、例えば医薬グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム等を含む。これらの組成物は、溶液、懸濁液、錠剤、丸剤、カプセル剤、持続放出製剤又は粉末の形態をとり、約10%〜約95%、例えば約25%〜約70%の活性成分を含有する。
典型的には、組成物は投与製剤と適合する方法で、かつ治療される疾患又は状態に治療的に有効であるであろう量で投与される。投与される量は治療対象の被験体に依存する。投与される組成物の正確な量は、医師の判断に依存する。初期投与及びブースターのための好適なレジメンも変動し得るが、後続する投与がある初期投与が典型的である。
一部の実施形態において、本明細書に記載した組成物を支持又は増強するために更なる医薬組成物が被験体に投与される。本発明の様々な態様は、有効量の組成物を被験体に投与することに関連する。更に、そのような組成物は、他の薬剤と組み合わせて投与することができる。そのような組成物は、一般的に薬学的に許容される担体又は水性媒体中に溶解又は分散されるであろう。
「薬学上許容される」又は「製薬上許容される」との用語は、動物、又はヒトに投与された場合に副作用、アレルギー、又は他の有害反応をもたらさない分子及び組成物をいう。本明細書において使用する場合、「薬学上許容される担体」としては、任意及び全ての溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤及び抗真菌剤、等張化剤及び吸収遅延剤等が挙げられる。薬学的活性物質のためのそのような媒体及び薬剤の使用は当分野において周知である。通常の媒体又は薬剤が活性成分と不適合である場合を除き、免疫原性及び治療用組成物におけるその使用が検討される。
好適な医薬担体としては、不活性の固体希釈剤又は充填剤、無菌の水溶液及び種々の有機溶媒が挙げられる。固体担体の例はラクトース、白土、スクロース、シクロデキストリン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシアゴム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はセルロースの低級アルキルエーテルである。液体担体の例はシロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、リン脂質、脂肪酸、脂肪酸アミン、ポリオキシエチレン又は水である。鼻エアロゾル又は吸入製剤は、例えば、ベンジルアルコール又は他の好適な防腐剤、バイオアベイラビリティーを高めるための吸収促進剤を用いて、フッ化炭素を用いて、及び/又は他の可溶化剤若しくは分散剤を用いて、生理食塩水中の溶液として調製することができる。
治療用組成物の有効量は、意図する目的に基づいて決定される。用語「単位用量」又は「用量」は、被験体において使用するのに好適な物理的に個別の単位をいい、各単位はその投与、すなわち適切な経路及びレジメンと関連して上記の所望の応答をもたらすために計算された組成物の既定の量を含有する。処置の回数及び単位用量の双方に従って、投与される量は、所望の結果及び/又は保護に依存する。組成物の正確な量は医師の判断にも依存し、かつ各個人に特有のものである。用量に影響する因子としては、被験体の身体的状態及び臨床状態、投与経路、意図する治療の目標(治療に対する症状の軽減)、及び特定の組成物の効力、安定性及び毒性が挙げられる。製剤化にあたり、溶液は投与製剤と適合するように、かつ治療的又は予防的に有効な量で投与されるであろう。製剤は、上記の注射用溶液型等の様々な投与形態で容易に投与される。
グレリン組成物は、当分野において周知の技術を使用して製造することができる。例えば、グレリンのポリペプチド部分を化学的又は生化学的に合成し、改変することができる。ポリペプチドの化学合成のための技術は当分野において周知である(Lee V. H. L., "Peptide and Protein Drug Delivery", New York, N.Y., M. Dekker, 1990)。細胞への核酸の導入及び核酸の発現を含む生化学的合成のための技術の例は、Ausubel F. M.等、"Current Protocols in Molecular Biology", John Wiley, 1987-1998、及びSambrook J.等, "Molecular Cloning, A Laboratory Manual", 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989に記載されており、それぞれを参照により本明細書に組み入れる。参照により本明細書に組み入れる米国特許第5,304,489号に記載される別の例示的な技術は、乳腺を標的とする突然変異を有するトランスジェニック哺乳動物の使用であり、このトランスジェニック哺乳動物においてグレリンが産生され、その乳中に合成されたグレリンが分泌される。
グレリンはまた、当分野において公知の慣用的な発現方法を使用して、組換えによって製造することもできる。所望のグレリン(例えば配列番号1に示すグレリンの一次配列)をコードするポリヌクレオチドを、任意の宿主に適した発現ベクター中にプロモーターに機能的に連結する。組換えグレリンを形成するために、真核生物及び原核生物の双方の宿主系が使用される。次いで、溶解した細胞又は培地からグレリンを単離し、意図される用途のために必要な程度まで精製する。単離されたグレリンは、改変され、又はin vivo若しくはin vitroで脂肪酸アシル化によってアミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンで更に改変することができ、後者のin vitroのアシル化反応条件は、脂肪酸チオエステル、グレリン、及びグレリンO-アシルトランスフェラーゼ(GOAT)を含むミクロソームを含む。一部の実施形態において、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンが脂肪酸で改変されたアシルグレリンを細胞又は反応構成成分から単離する。
グレリン組成物は、化合物の薬学的に許容される塩を含み得る。これらの塩は、医薬用途への適用において許容されるものであり、塩が親化合物の生物学的活性を保持し、かつその適用及び疾患を治療する用途において悪影響又は有害な効果を有さないことを意味する。
グレリン組成物は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩の形態で、薬学的に許容される担体又は希釈剤と共に、同時に、あるいは一緒に、特にその医薬組成物の形態で、様々な(例えば経口、直腸、非経口、皮下)経路で有効量で投与することができる。
組成物の投与
本開示は、グレリンを含有する有効量の化合物を被験体に投与し、それによってmBIの発症又は重症度を低減することを含む、被験体におけるmBIの発症又は重症度の低減方法を提供する。本開示はまた、有効量のグレリンを被験体に投与し、それによってmBIの発症又は重症度を低減することを含む、被験体におけるmBIの発症又は重症度の低減方法を提供する。本発明は更に、軽度脳損傷に罹患した患者に治療的有効量のグレリンを軽度脳損傷から特定の時間内(例えば72時間内)に投与することを含む、軽度脳損傷からの回復のために必要な時間を短縮する方法を提供する。
一部の実施形態において、グレリンは、mBIの発症の可能性を有する事象又は活動前に投与される。一部の実施形態において、事象又は活動は、スポーツイベント、身体トレーニング、又は戦闘への参加である。一部の実施形態において、事象又は活動は、野球、バスケットボール、ラグビー、フットボール、ホッケー、ラクロス、サッカー、サイクリング、ボクシング、体操、武術、総合格闘技、軍事演習、自動車レース、スキー、スノーボード、アイススケート、スケートボード、モトクロス、マウンテンバイク、オートバイ及びATV乗車等である。一部の実施形態において、被験体はmBIに罹患していない。一部の実施形態において、被験体はmBIの罹患歴があるか、又はmBIに罹患しやすい。
一部の実施形態において、グレリンの投与経路は以下から選択される:バッカル送達、舌下送達、経皮送達、吸入及び無針注射、例えばPowderJet社によって開発された方法を用いるもの。吸入のために、グレリンは当業者に公知の方法、例えばそのような送達のために意図されるデバイス(例えばAradigm Corp. (Hayward, Calif.)、Alkermes, Inc. (Cambridge, Mass.)、Nektar Therapeutics (San Carlos, Calif.)、Windgap Medical, Inc. (例えばAbilijectTM)、又はMannKind Corporation (Valencia, Calif.; 例えばTechnoshere(登録商標), Dreamboat(登録商標), 及びCricketTM technologies))からの市販のデバイス及び製剤技術)中のエアゾール、乾燥粉末又は微液滴等に可溶化したものとして製剤化することができる。
一部の実施形態において、グレリンは粉末又は安定な製剤を介して投与され、グレリンは以下からなる群から選択される投与形態に製剤化される:液体、飲料、薬用スポーツドリンク、粉末、カプセル、チュアブル錠、カプレット、内服用錠剤、バッカル錠剤、トローチ、ロゼンジ、ソフトチュー(soft chew)、溶液、懸濁液、スプレー、坐剤、チンキ(tincture)、煎じ薬(decoction)、注入薬、及びこれらの組合せ。
一部の実施形態において、グレリンは、吸入、経口、静脈内、非経口、バッカル、皮下、経皮、パッチ、舌下、筋肉内、又は鼻内経路を介して投与される。一部の実施形態において、グレリンは単回用量で投与される。一部の実施形態において、グレリンは複数回用量で投与される。一部の実施形態において、グレリンは1日当たり10ng/kg〜10mg/kg(又はその間の任意の値若しくは任意の範囲、例えば1日当たり0.1μg/kg〜5mg/kg)の投与形態で投与される。一部の実施形態において、投与レジメン(例えば静脈内送達で2μg/kg)を損傷から8時間以内に投与する。投与は患者の症状によって反復投与の可能性を有する1回投与である。
鼻内送達は、鼻の粘膜上皮の相対的に高い透過性、肝臓の初回通過による排出の回避のために、中枢神経系を標的とする治療のための非浸潤性の経路である。鼻内送達は投与が容易であり、個人による自己治療が可能である。鼻の粘膜毛様体クリアランスは鼻への薬剤送達に対する重要な制限因子である。鼻の粘膜毛様体クリアランスは薬剤吸収が生じるのを可能とする時間を大きく制限し、持続的な薬物投与を実際上抑制し得る。しかしながら、ある種のホルモンの鼻内投与によってより完全な投与がもたらされたことが報告されている。一部の実施形態において、本開示は、グレリンの鼻内送達を利用する。
一部の実施形態において、鼻内投与に適したグレリン含有組成物は、1種以上の生体接着性ポリマーを含有し得る。カーボポール等の一部のポリマーは、かなり長い期間鼻粘膜上に接着し、鼻からの急速なクリアランスを防止することができる。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の生体接着性ポリマーのパーセンテージは約0.1%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の生体接着性ポリマーのパーセンテージは約0.5%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の生体接着性ポリマーのパーセンテージは約1%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の生体接着性ポリマーのパーセンテージは約5%である。
一部の実施形態において、鼻内投与に適したグレリン含有組成物は、1種以上の界面活性剤を含有し得る。本発明の組成物において使用可能な界面活性剤としては、種々のポリエチレングリコール(PEGS)及びポリエチレングリコール誘導体が挙げられる。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の界面活性剤のパーセンテージは約1%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の界面活性剤のパーセンテージは約2%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の界面活性剤のパーセンテージは約5%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の界面活性剤のパーセンテージは約10%である。
一部の実施形態において、鼻内投与に適したグレリン含有組成物は、組成物のpHを調整するための1種以上の緩衝剤を含有し得る。本発明の組成物において使用可能な緩衝剤としては、クエン酸及びクエン酸ナトリウム二水和物が挙げられる。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の緩衝剤のパーセンテージは約0.001%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の緩衝剤のパーセンテージは約0.005%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の緩衝剤のパーセンテージは約0.01%である。一部の実施形態において、鼻内投与に適した組成物で、グレリンの好適な溶液中の緩衝剤のパーセンテージは約0.1%である。
一部の実施形態において、グレリン含有組成物の浸透圧は、プロピレングリコールによって調整することができる。グレリンを含有する組成物がゲルである場合、組成物は、ヒドロキシプロピルセルロース、カーボポール、カルボキシメチルセルロース、及びエチルセルロース等のゲル化剤を含有し得る。一部の実施形態において、グレリン含有組成物は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及び塩化ベンザルコニウム等の防腐剤を含有し得る。本発明の組成物のための好適な溶媒の非限定的な例としては、水、植物油及びエタノールが挙げられる。一部の実施形態において、鼻内吸入剤の使用によって、mBIを治療し、望まれない副作用を防止するために必要な濃度が低減される。
一部の実施形態において、鼻内投与は、軍事的又はスポーツの状況における送達のより実用的な手段である。一部の実施形態において、本発明は、兵士又は選手におけるmBIを予防的及び急性期経過後の(post-acute)鼻内治療を通して予防又は治療するための標準的治療を向上させる方法を提供する。一部の実施形態において、治療剤の活性成分はグレリンである。一部の実施形態において、グレリンは、フィールドでの利用し易さ及び使用を促進するため、かつ副作用を更に抑えるために必要な用量を最小限化するために、鼻内送達される製剤の一部であり得る。治療薬としてグレリンを使用することで、損傷後の予後不良(poor outcomes)、特に神経心理学的及び神経変性疾患、例えば今日の兵士及び選手について関心が高まっている反復性脳損傷と関連する慢性外傷性脳症(CTE)及び心的外傷後ストレス障害(PTSD)が低減され得る。
一部の実施形態において、本発明は、点鼻薬、点眼薬及び鼻スプレーとして適用されるグレリン含有組成物を提供する。鼻への適用のために、スプレーとして、すなわち空気中の微細分散液の形態で、又は伝統的なスプレースクイーズ(spray-squeeze)ボトル又はポンプを用いて適用される溶液又は懸濁液を使用することができる。グレリンの鼻内投与のための薬剤送達システムで使用するために好適な非毒性の薬学的に許容される担体としては、限定するものではないが、他のステロイド、例えばエストロゲンの鼻用医薬製剤のために使用される担体を挙げることができる。
一部の実施形態において、本発明の製剤は、防腐剤及び/又は安定化剤を含み得る。これらには、限定するものではないが、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びそのアルカリ塩(例えば二ナトリウム塩、カルシウム塩、カルシウム-ナトリウム塩等のジアルカリ塩)、低級アルキルp-ヒドロキシベンゾエート、クロルヘキシジン(例えばアセテート又はグルコネートの形態)及びホウ酸フェニル水銀が挙げられる。他の好適な防腐剤は、薬学上有用な第四級アンモニウム化合物、例えば塩化セチルピリジニウム、一般的に「セトリミド(cetrimide)」として知られる臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、一般的に「塩化ベンゼトニウム」として知られるN-ベンジル-N,N-ジメチル-2-{2-[4-(2,4,4-トリメチルペンタン-2-イル)フェノキシ]エトキシ}塩化エタナミニウム、及び塩化ミリスチルピコリニウム(myristyl picolinium chloride)である。これらの化合物はそれぞれ、約0.002〜0.05%、例えば約0.02%(液体製剤中の重量/体積、あるいは重量/重量)の濃度で使用することができる。一部の実施形態において、第四級アンモニウム化合物中の防腐剤は、限定するものではないが、塩化アルキルベンジルジメチルアンモニウム及びそれらの混合物、例えば塩化ベンザルコニウムである。
一部の実施形態において、本発明は、mBIに罹患した運動選手のための、競技に安全に戻るために必要な時間を短縮するだけでなく、更なるmBIからの防御をもたらすこともできる治療戦略を提供する。
鼻内(IN)投与は、鼻スプレー、点鼻薬及びゲルについての製薬研究の変化のために、腹腔内(IP)投与よりも副作用が少ないものであり得る。すなわち、薬剤投与の経鼻経路は経口的送達と関連する肝臓の初回通過による排出を回避し、入手が容易であり、かつ自己治療に適しているため、製薬科学者及び臨床医からの注目度が高まり続けている。ある種の薬剤溶液は血液脳関門(BBB)を迂回して鼻腔から直接中枢神経系(CNS)に到達することができるため、鼻内投与はまた、脳を標的とする薬剤に適している。これらの薬剤の取り込みは、その分子量及び親油性に依存する。鼻内送達は薬剤の脳内濃度を増大させ、一方で全身濃度を低減させるため、有害な副作用がより少ないはずである。
一部の実施形態において、本発明は、グレリン含有組成物を、mBIに罹患する個人である可能性のある接触型スポーツ等の活動に関わる個人又は武装部隊で働く個人に予防的に投与する方法を提供する。一部の実施形態において、本発明は、mBIに罹患した個人を急性期に治療する方法を提供する。急性期治療では、グレリンを含有する組成物の鼻内投与によって、グレリンを取り込み、血液又は脳に到達するグレリンの濃度を上昇させるための時間が短縮され得る。
経口投与の場合、そのような賦形剤としては、例えば医薬グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、ゼラチン、スクロース、炭酸マグネシウム等が挙げられる。粉末において、担体は、微細に粉砕された活性成分との混合物である、微細に粉砕された固体である。錠剤において、活性成分は、必要な結合能を有する担体と適切な比率で混合され、所望の形状及び大きさに圧縮される。粉末及び錠剤は1〜約70%の活性化合物を含有する。好適な担体は炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバター等である。用語「調製」は、担体としてのカプセル化物質と共に本明細書に開示される活性化合物を含む組成物を包含することが意図され、担体は、(担体を含むか含まない)活性成分が、活性成分と結合する(in association with)担体によって囲まれたカプセルをもたらす。同様に、カシェー及びロゼンジが含まれる。錠剤、粉末剤、カプセル剤、丸剤、カシェー、及びロゼンジは、経口投与のために適した固体形態として製剤化され得る。
経口投与のための液状調製物に使用直前に変換させることが意図される固形状調製物も含まれる。そのような液状形態には、溶液、懸濁液、及び乳液が含まれる。これらの調製物は、活性成分に加えて、着色剤、香料、安定化剤、緩衝剤、人工及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含んでいても良い。
経口投与に適した他の形態としては、液状調製物、例えばエマルジョン、シロップ、エリキシル、水溶液、水性懸濁液、練り歯磨き、ゲル状歯磨き、チューインガム、又は使用直前に液状調製物に変換させることが意図される固形状調製物が挙げられる。エマルジョンは、プロピレングリコール水溶液中の溶液中に調製することができ、あるいはレシチン、ソルビタンモノオレエート、又はアカシアゴム等の乳化剤を含み得る。水溶液は、活性成分を水に溶解し、適切な着色剤、香料、安定化剤及び増粘剤を添加することによって調製することができる。水性懸濁液は、微細に粉砕した活性成分を、粘性物質、例えば天然若しくは合成ガム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及び他の周知の懸濁化剤と共に水に分散させることによって調製することができる。固体状調製物は、溶液、懸濁液、及びエマルジョンを含み、活性成分に加えて、着色剤、香料、安定化剤、緩衝剤、人工及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含有し得る。
グレリンの投与は、当分野において周知の因子、例えば投与される被験体の型;被験体の年齢、体重、性別及び病状;投与経路;被験体の腎機能及び肝機能;所望の効果;及び用いる特定の化合物、を考慮する適切な投与レジメンに基づく。毒性を伴わずに効果をもたらす範囲内の薬剤濃度を最適精度で達成するためには、標的部位への薬剤のアベイラビリティーの速度論に基づくレジメンを必要とする。これは、薬剤の分布、平衡、及び排出の考慮を含む。
一部の実施形態において、グレリン組成物は皮下投与される。一部の実施形態において、グレリン組成物はボーラスとして投与され、投与形態は任意の適切な非経口形態であり得る。
非経口投与のための医薬組成物としては、無菌の水性及び非水性注射用溶液、分散液、懸濁液又は乳液、並びに使用前に無菌の注射用溶液又は分散液に再構成させるための無菌の粉末が挙げられる。他の好適な投与形態としては、坐剤、噴霧剤、軟膏、クリーム、ゲル、吸入剤、皮膚パッチ、インプラント、丸剤、錠剤、ロゼンジ及びカプセル剤が挙げられる。
典型的な非限定的投与量は、体重1kg当たり10ng〜10mgのグレリンに等価な濃度である。一部の実施形態において、グレリンは、体重1kg当たり約0.1μg〜約1mgのグレリン、例えば体重1kg当たり約0.5μg〜約0.5mgのグレリン、例えば体重1kg当たり約1.0μg〜約0.1mgのグレリン、例えば体重1kg当たり約1.0μg〜約50μgのグレリン、例えば体重1kg当たり約1.0μg〜約10μgのグレリンに等価な濃度である。
一部の実施形態において、グレリンの静脈内注射が用いられる。投与経路は、ペプチドの分解されていない生物活性形態が循環中で優勢の形態であり、これがmBIに対するグレリン治療の最大効果を得るためにグレリン受容体に到達してこれを刺激することを確実にするものでなければならない。一部の実施形態において、グレリンはmBIをもたらす事故後約30分以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンはmBIをもたらす事故後約30分〜約2時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンはmBIをもたらす事故後約30分〜約6時間以内に投与される。一部の実施形態において、グレリンはmBIをもたらす事故後約30分〜約12時間以内に投与される。
グレリン組成物は、(例えばボーラス注射又は持続注入などの注入による)非経口投与のために製剤化され、また、アンプル、予め充填されたシリンジ、少量注入又は防腐剤が添加された複数用量の容器内に単位用量形態で提供され得る。組成物は、懸濁液、溶液、又は油性若しくは水性ベヒクル中のエマルジョン、例えば水性ポリエチレングリコール中の溶液等の形態をとり得る。あるいはまた、活性成分は、無菌の固体の無菌単離によって、又は使用前に好適なベヒクル、例えば無菌の発熱物質を含まない水で再構成するための溶液からの凍結乾燥によって取得される粉末形態であっても良い。水溶液は必要に応じて適切に緩衝化させ、液体希釈剤は最初に十分量の生理食塩水又はグルコースで等張化させるべきである。水溶液は静脈内、筋肉内、皮下及び腹腔内投与のために特に好適である。使用される無菌の水性媒体は全て、当業者に公知の標準的な技術によって容易に入手することができる。
注射又は注入のために適した医薬投与形態としては、リポソーム中へのカプセル化による投与に適した活性成分を含む無菌の水溶液又は分散液を挙げることができる。全ての場合において、最終的な投与形態は、製造及び保存の条件下において無菌であり、液体であり、安定でなければならない。無菌の注射溶液は、必要量のグレリン又は薬学的に許容されるその塩を、必要に応じて先に列挙した種々の他の成分と共に適切な溶媒中に組み込み、次いで例えば濾過滅菌することによって調製される。
グレリン化合物はまた、局所的に送達され得る。局所投与のための部位としては、皮膚表面及びまた直腸、鼻、口、及び喉の粘膜組織が挙げられる。皮膚及び粘膜を介した局所投与のための組成物は、腫脹又は発赤等の刺激の徴候を引き起こすべきではない。
グレリン化合物は、局所投与に適合する製薬上許容される担体を含み得る。従って、組成物は、例えば懸濁液、溶液、軟膏、ローション、クリーム、フォーム、エアゾール、スプレー、坐剤、インプラント、吸入剤、錠剤、カプセル剤、乾燥粉末、シロップ、バーム又はロゼンジの形態をとり得る。こうした組成物の調製方法は、製薬業界で周知である。
グレリン化合物は経皮的に投与され得るが、これは患者の全身循環への薬剤の経皮的通過のための薬剤の送達に関連する。皮膚の部位は薬剤を経皮的に投与するための解剖学的領域を含み、前腕、腹部、胸部、背中、臀部等が挙げられる。経皮送達は、活性化合物供給源(source)を患者の皮膚に長期間曝露することによって達成される。経皮パッチは身体への化合物複合体の制御送達をもたらすという利点を追加することができる。このような投与形態は、グレリン化合物を適切な媒体、例えばエラストマーマトリクス物質等に溶解、分散、又は他の方法で組み込むことによって製造することができる。皮膚を通しての化合物の流れ(flux)を増大させるために吸収促進剤を使用することもできる。そのような流れの速度は、速度調節膜を備えること、又はポリマーマトリクス若しくはゲル中に化合物を分散させることによって調節することができる。
キット
グレリン組成物は、単独で、又は製薬上許容される担体若しくは賦形剤と組み合わせて、単回用量又は複数回用量で投与することができる。製剤は、便宜的に当業者に公知の方法によって単位用量形態で提示することができる。化合物はキットで提供することができる。そのようなキットは、典型的には投与のための投与形態中に活性化合物を含む。キットは、投与レジメンに対応した用量単位の量を含む。一部の実施形態において、キットは、グレリン化合物又は薬学的に許容されるその塩、及び薬学的に許容される担体、ベヒクル及び/又は賦形剤を含む医薬組成物を含み、そのキットは複数の用量単位を有する。用量単位は、約0.3μg〜約600mgのグレリン、例えば約2.0μg〜約200mgのグレリン、例えば約5.0μg〜約100mgのグレリン、例えば約10μg〜約50mgのグレリン、例えば約10μg〜約5mgのグレリン、例えば約10μg〜約1.0mgのグレリンに等価な量のグレリン又はその塩を含む。
キットは、所望の効果を達成するための投与形態の使用、及び特定の期間にわたって投与されるべき投与形態の量を示す説明書を含む。従って、一実施形態において、キットは、医薬組成物を投与するための説明書を含む。特に、上記説明書は、mBI又は脳震とう後、あるいはmBI又は脳震とうを生じさせる事故の遅くとも約12時間後、例えばmBI又は脳震とうを生じさせる事故の遅くとも約6時間後、例えばmBI又は脳震とうを生じさせる事故の遅くとも約3時間後、例えばmBI又は脳震とうを生じさせる事故の遅くとも約1時間後、例えばmBI又は脳震とうを生じさせる事故の遅くとも約30分後、例えばmBI又は脳震とうを生じさせる事故の遅くとも約10分後、例えばmBI又は脳震とうを生じさせる事故の遅くとも約5分後の、上記医薬組成物の投与に関する説明書を含み得る。
以下の実施例は、本開示の特定の実施形態を更に説明することを意図するものであり、その範囲を制限することを意図するものではない。
[実施例1]
グレリンの投与によって、mBI後の炎症細胞における酸化的破壊(oxidative burst)が低減される。脳震とうについて広く受け入れられた動物モデルは存在しないため、mBIに非常に類似する(closely mimics)非常に小さな脳病変をmBIのモデルとして使用する。酸素(1.7L/分)中5%のイソフルランで麻酔したC57/B6マウスに、軽度脳損傷状態にさせる前に、鎮痛のために0.3mg/kgのブプレノルフィンを皮下投与する。麻酔はpaw pinch reflexによって評価する。麻酔は足の反射(paw pinch reflex)によって評価する。歯科用ドリルで硬膜(dura)を通る穿頭孔を開けた後、制御式皮質衝撃法(controlled cortical impactor、CCI)を使用した病変部を用いてブレグマ(bregma)の後方側面に1mmの損傷を作製する(1.0mmの深さに5.0mm/秒)。
動物を3つの治療群に分けた:1)シャム、2)mBI、及び3)mBI+グレリン。特定のグレリンによって様々な用量を試験することができる。グレリンは、例えばPhoenix Pharmaceuticals, Inc.(Burlingame, CA)から入手することができる。例えば、1〜50μgを1以上の時点で使用する。一例として、グレリンの皮下投与による処置:mBI後に10μgの1用量及び1時間後に10μgの追加の用量。損傷後2-8時間、好ましくは約6時間後に脳組織を回収する。炎症細胞内の酸化的破壊をアッセイするための原理を記載した図1に示すように、脳組織から単離した白血球中の好中球酸化的破壊によって活性酸素種(ROS)を測定する。ジヒドロローダミン123(DHR 123)は細胞膜を通過して拡散する。これが活性酸素種(ROS)と出会うと、DHR 123は酸化され、緑色の蛍光を発する。次いで蛍光を測定し、任意の蛍光単位(AFU)で表す。より高い強度はより大きな酸化的破壊を意味し、従ってROSのより高い濃度又は量を意味する。脳細胞を(例えばコラゲナーゼ ディスパーゼ(Dispase)/DNAse及び100μLのHBSSを使用したペレットの再懸濁を含むPercoll勾配によって)単離する。ROSのマーカーである酸化的破壊は、フローサイトメトリー(例えば488nmレーザーを用いるFL1チャンネル)によって測定することができる。
酸化的破壊は、対照と比較してmBI後の動物で増大する。動物数は各群3匹とした(各群n=3匹)。グレリン処置により、mBIを有する未処置の動物と比較して酸化的破壊が低減した(図2)。図2は、グレリンの皮下投与によってmBI後の炎症細胞における酸化的破壊が低減する。グレリンを投与する場合のmBIに対する影響を、例えば任意の蛍光単位(AFU)によって定量化することができる(図3)。図3は、軽度BI後の同側全脳の酸化的破壊の定量化を示す。酸化的破壊は、対照と比較してmBI後の動物で増大した。グレリン処置によって未処置mBIと比較して酸化的破壊が低減した(図2及び図3)。
図3に定量的に示すように、酸化的破壊は、シャム対照と比較してmBI後の動物で増大した(7963 AFU±2900 (軽度BI) vs. 4624 AFU±1858 (シャム)、各群n=5匹)。グレリン処置はmBIと比較して酸化的破壊を低減した(7963 AFU±2900 (軽度BI) vs. 3257 AFU±1031(軽度BI+グレリン(2用量)); Student t検定を使用してp-値 0.048)。
[実施例2]
GHS-Rに対するグレリンの結合能は、結合アッセイによって決定することができる。チャイニーズハムスター卵巣細胞株の細胞であるCHO-K1を、ヒト組換えGHS受容体を発現するように調製する。
細胞は、任意の適切な方法で調製することができる。そのような方法の一つは、以下を含み得る:鋳型としてヒト脳RNA(Clontech、Palo Alto, Calif.)、hGHS-Rの全長コード配列に隣接する遺伝子特異的プライマー(S: 5'-ATGTGGAACGCGACGCCCAGCGAAGAG-3'(配列番号2)及びAS: 5'-TCATGTATTAATACTAGATTCTGTCCA-3'(配列番号3))、及びAdvantage2 PCRキット(Clontech)を使用するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によってヒト成長ホルモン分泌促進物質受容体(hGHS-R1a、又はグレリン受容体)のcDNAをクローニングする。PCR産物は、Original TAクローニングキット(Invitrogen, Carlsbad, Calif.)を使用してpCR2.1ベクター中にクローニングする。全長ヒトGHS-Rを哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1(Invitrogen)中にサブクローニングする。プラスミドをチャイニーズハムスター卵巣細胞株、CHO-K1(American Type Culture Collection, Rockville, Md.)中にリン酸カルシウム法(Wigler, M等、Cell 11, 223, 1977)によってトランスフェクトする。hGHS-Rを安定に発現する単一細胞のクローンを、10%ウシ胎児血清及び1mMピルビン酸ナトリウムを添加し、0.8 mg/mlのG418(Gibco, Grand Island, N.Y.)を含有するRPMI 1640培地中のクローニングリング中に増殖したトランスフェクト細胞を選択することによって取得する。
GHS-R結合アッセイは、ヒト組換えGHS受容体を発現するCHO-K1細胞を20mlの氷冷50mM Tris-HCl中にBrinkman Polytron(Westbury, N.Y.)と共にホモジナイズすることによって実施する。ホモジネートを遠心分離(39,000g/10分間)によって2回洗浄し、最終のペレットを、2.5mM MgCl2 及び0.1% BSAを含有する50mM Tris-HCl中に再懸濁する。GHS-R結合アッセイのために、0.05nM(125I)グレリン(約2000Ci/mmol, Perkin Elmer Life Sciences, Boston, Mass.)と共に、0.05mlの非標識競合試験ペプチドと共に若しくはペプチドなしで、アリコート(0.4ml)をインキュベートする。60分間のインキュベーション(4℃)の後、予め0.5%ポリエチレンイミン/0.1%BSAに浸漬しておいたGF/Cフィルター(Brandel, Gaithersburg, Md.)を通した急速濾過によって、結合した(125I)グレリンを遊離グレリンから分離する。次いでフィルターを50mM Tris-HCl及び0.1%ウシ血清アルブミンの5mlアリコートで3回洗浄し、フィルター上に捕捉された結合放射活性をγ線スペクトロメトリー(Wallac LKB, Gaithersburg, Md.)でカウントする。特異的結合は、結合した全(125I)グレリンから1000nMグレリンの存在下で結合したグレリンを差し引いた値として定義される。
[実施例3]
グレリンの機能的活性を、GHS-R機能的活性アッセイを使用してin vitro及びin vivoで検討する。GSH受容体に対するグレリンの結合によって、in vitroにおける細胞内iCa2+の動員が改変され得る。グレリンはまた、成長ホルモン(GH)の放出をin vivoで刺激又は抑制する能力についても試験することができる。
ヒトGSH受容体を発現する細胞を使用することができる。例えば、ヒトGSH受容体を発現するCHO-K1細胞を、0.3%EDTA/リン酸緩衝生理食塩水中(25℃)でインキュベートして回収し、遠心分離によって2回洗浄する。洗浄した細胞を、蛍光Ca2+指示薬Fura-2AMのローディングのためにHank's緩衝生理食塩水(HBSS)中に再懸濁する。およそ106個/mlの細胞懸濁液を2μM Fura-2AMと共に30分間、約25℃でインキュベートする。ロードされていないFura-2AMをHBBS中での2回の遠心分離によって除去し、最終懸濁液を、磁気撹拌メカニズム及び温度制御したキュベットホルダーを備えた蛍光分光計(Hitachi F-2000)に移す。37℃まで平衡化した後、細胞内Ca2+動員の測定のためにグレリンを添加する。励起波長及び発光波長は、例えばそれぞれ340nm及び510nmであり得る。
グレリンは、成長ホルモン(GH)のin vivoにおける放出を刺激又は抑制するその能力のために試験することができる(Deghenghi, R.等、Life Sciences, 1994, 54, 1321-1328; 国際出願公開第WO 02/08250、これらのそれぞれを参照によりその全体で本明細書に組み入れる)。従って、例えばグレリンのin vivoにおけるGH放出刺激能を確かめるために、10日齢のラットに例えば300mg/kgの用量で化合物を皮下注射することができる。例えば注射から15分後に循環GHを測定し、溶媒対照を注射したラットにおけるGHレベルと比較することができる。
本開示は上記の実施形態と関連づけて記載してきたが、上記の記載及び実施例は本開示を説明することが意図されるものであり、その範囲を限定するものではないことは理解されるべきである。本開示の範囲内に含まれる他の態様、利点及び改変は、本開示が関連する分野の技術者には明らかであろう。
本開示は、本開示の個々の態様の個別の説明として意図される記載の特定の実施形態によってその範囲が制限されるべきではなく、機能的に等価である任意の組成物又は方法が本開示の範囲内にある。本開示の精神又は範囲から逸脱することなく本開示の方法及び組成物に様々な改変及び変更を行うことができることは当業者には明らかであろう。従って、添付した請求項及びその等価物の範囲内に含まれることを前提として、本開示は本開示の改変及び変更を包含することが意図される。
本明細著中で言及した全ての刊行物及び特許出願は、個々の刊行物又は特許出願が参照により組み入れられることを具体的かつ個別に示されている場合と同じ程度に、参照によって本明細書に組み入れられる。

Claims (36)

  1. 治療的有効量のグレリンを含む、被験体における軽度外傷性脳損傷(mTBI)の治療のための医薬組成物。
  2. グレリンが、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Arg-Val-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg(配列番号1)の配列を有する、請求項記載の医薬組成物。
  3. グレリンが1種以上の脂肪酸で改変されている、請求項記載の医薬組成物。
  4. 脂肪酸がオクタン酸である、請求項記載の医薬組成物。
  5. グレリンが、配列番号1のアミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンが改変されている、請求項記載の医薬組成物。
  6. グレリンが、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンがオクタン酸で改変されている、請求項記載の医薬組成物。
  7. グレリンの改変が、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンのオクタン酸によるアシル化である、請求項記載の医薬組成物。
  8. 改変されたグレリンが、アミノ酸位置3のセリンのオクタン酸によるアシル化を有するオクタノイルグレリンである、請求項記載の医薬組成物。
  9. mTBIが脳震とうを含む、請求項記載の医薬組成物。
  10. 被験体が哺乳動物である、請求項記載の医薬組成物。
  11. mTBIから約24時間以内にグレリンを投与する、請求項記載の医薬組成物。
  12. mTBIから約8時間以内にグレリンを投与する、請求項11記載の医薬組成物。
  13. グレリンが、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも2倍高いグレリン血中濃度をもたらす量で投与される、請求項記載の医薬組成物。
  14. グレリンが単回用量として製剤化される、請求項記載の医薬組成物。
  15. 組成物が1日当たり10ng/kg〜10mg/kgの投与量でグレリンを含有する、請求項記載の医薬組成物。
  16. グレリンが1日当たり2μg/kgの投与量である、請求項15記載の医薬組成物。
  17. 被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量で治療的有効量のグレリンを含有し、それによって軽度外傷性脳損傷(mTBI)を治療する、被験体におけるmTBIの治療のための医薬組成物。
  18. グレリンが、Gly-Ser-Ser-Phe-Leu-Ser-Pro-Glu-His-Gln-Arg-Val-Gln-Gln-Arg-Lys-Glu-Ser-Lys-Lys-Pro-Pro-Ala-Lys-Leu-Gln-Pro-Arg(配列番号1)の配列を有する、請求項17記載の医薬組成物。
  19. グレリンが1種以上の脂肪酸で改変されている、請求項17記載の医薬組成物。
  20. 脂肪酸がオクタン酸である、請求項19記載の医薬組成物。
  21. グレリンが、配列番号1のアミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンが改変されている、請求項18記載の医薬組成物。
  22. グレリンが、アミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンがオクタン酸で改変されている、請求項21記載の医薬組成物。
  23. グレリンの改変が、グレリンのアミノ酸位置2のセリン及び/又はアミノ酸位置3のセリンのオクタン酸によるアシル化である、請求項22記載の医薬組成物。
  24. 改変されたグレリンが、アミノ酸位置3のセリンのオクタン酸によるアシル化を有するオクタノイルグレリンである、請求項23記載の医薬組成物。
  25. mTBIが脳震とうを含む、請求項17記載の医薬組成物。
  26. グレリンが単回用量として製剤化される、請求項17記載の医薬組成物。
  27. 組成物が、被験者において内在的に見出される量よりも少なくとも1.5〜100倍高いグレリンの血中濃度をもたらす、請求項17記載の医薬組成物。
  28. 組成物が少なくとも55pg/mLのグレリンの血中濃度をもたらす、請求項27記載の医薬組成物。
  29. 組成物が1日当たり10ng/kg〜10mg/kgの投与量でグレリンを含有する、請求項27記載の医薬組成物。
  30. グレリンが1日当たり2μg/kgの投与量である、請求項29記載の医薬組成物。
  31. グレリンが唯一の活性剤である、請求項1又は17記載の医薬組成物。
  32. 本質的に単離されたグレリンからなる医薬組成物の治療的有効量を含む、被験体における軽度外傷性脳損傷(mTBI)の治療のための医薬組成物。
  33. 単離されたグレリンが、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも1.5倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量であり、それによってmTBIを治療する、請求項32記載の医薬組成物。
  34. 単離されたグレリンが、被験体の内在グレリン血中濃度よりも少なくとも2.0倍高いグレリンの血中濃度をもたらす量であり、それによってmTBIを治療する、請求項17又は32記載の医薬組成物。
  35. 被験体が、頭蓋内圧亢進、血液脳関門の血液透過性、脳組織の壊死、脳損傷と関連する重度の脳組織若しくは細胞障害、被験体の頭部における重度のニューロン炎症又は顕著な細胞若しくは血管原性浮腫、又は被験体の脳での損傷に関連した肉眼的な解剖学的変化を有さない、請求項1又は17記載の医薬組成物。
  36. mTBIが、認知能力若しくは運動能力の喪失、代謝異常、慢性外傷性脳症(CTE)、神経接続(neuroconnectivity)障害、脳障害及び精神的(psychological)変化、又は意識消失と関連する、請求項1又は17記載の医薬組成物。
JP2016550213A 2014-02-05 2015-02-05 軽度脳損傷の治療方法 Active JP6675315B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201461936143P 2014-02-05 2014-02-05
US61/936,143 2014-02-05
US14/486,636 US9119832B2 (en) 2014-02-05 2014-09-15 Methods of treating mild brain injury
US14/486,636 2014-09-15
PCT/US2015/014692 WO2015120203A1 (en) 2014-02-05 2015-02-05 Methods of treating mild brain injury

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017506625A JP2017506625A (ja) 2017-03-09
JP6675315B2 true JP6675315B2 (ja) 2020-04-01

Family

ID=53753927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016550213A Active JP6675315B2 (ja) 2014-02-05 2015-02-05 軽度脳損傷の治療方法

Country Status (14)

Country Link
US (5) US9119832B2 (ja)
EP (1) EP3102226B1 (ja)
JP (1) JP6675315B2 (ja)
KR (1) KR102354384B1 (ja)
AU (1) AU2015214028B2 (ja)
BR (1) BR112016017886A8 (ja)
CA (1) CA2945487C (ja)
DK (1) DK3102226T3 (ja)
EA (1) EA039367B1 (ja)
ES (1) ES2714911T3 (ja)
IL (2) IL246957B (ja)
MX (1) MX2016010085A (ja)
NZ (1) NZ722600A (ja)
WO (1) WO2015120203A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9119832B2 (en) 2014-02-05 2015-09-01 The Regents Of The University Of California Methods of treating mild brain injury
EP3182992A4 (en) * 2014-08-19 2018-05-16 Oxeia Biopharmaceuticals Inc. Methods of treating mild brain injury
AU2015322029A1 (en) * 2014-09-25 2017-04-27 Oxeia Biopharmaceuticals, Inc. Methods of treating traumatic brain injury
US20170121385A1 (en) * 2015-10-28 2017-05-04 Oxeia Biopharmaceuticals, Inc. Methods of treating neurodegenerative conditions
US20210161926A1 (en) * 2018-08-08 2021-06-03 Neuro Biofuels Limited Methods for Treatment of Brain Injury and Brain Dysfunction
AU2020412765A1 (en) * 2019-12-23 2022-07-14 Oxeia Biopharmaceuticals, Inc. Treatment of mild traumatic brain injury
CN111666409B (zh) * 2020-05-28 2022-02-08 武汉大学 一种基于综合深度胶囊网络的复杂评论文本的整体情感智能分类方法
WO2024054875A2 (en) * 2022-09-07 2024-03-14 Oxeia Biopharmaceuticals, Inc. Treatment of mild traumatic brain injury

Family Cites Families (191)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4411890A (en) 1981-04-14 1983-10-25 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
DE2122529A1 (de) 1971-05-06 1972-12-14 Max Planck Gesellschaft zur Förde rung der Wissenschaften e V , 3400 Gottin gen Thiophosphatanaloge der Nucleosid di und tnphosphate sowie Verfahren zu ihrer Herstellung
US4228157A (en) 1979-03-30 1980-10-14 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4223021A (en) 1979-03-30 1980-09-16 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4226857A (en) 1979-03-30 1980-10-07 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4228158A (en) 1979-03-30 1980-10-14 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4223020A (en) 1979-03-30 1980-09-16 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4228155A (en) 1979-03-30 1980-10-14 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4228156A (en) 1979-03-30 1980-10-14 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4223019A (en) 1979-03-30 1980-09-16 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4224316A (en) 1979-03-30 1980-09-23 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
AU549053B2 (en) 1981-12-28 1986-01-09 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US4410512A (en) 1981-12-28 1983-10-18 Beckman Instruments, Inc. Combinations having synergistic pituitary growth hormone releasing activity
US4410513A (en) 1981-12-28 1983-10-18 Beckman Instruments, Inc. Synthetic peptides having pituitary growth hormone releasing activity
US5416073A (en) 1983-08-10 1995-05-16 The Adminstrators Of The Tulane Educational Fund Growth hormone-releasing peptides and method of treating animals, therewith
US4485101A (en) 1983-10-11 1984-11-27 Administrators Of The Tulane Educational Fund Peptides
US4650787A (en) 1985-04-25 1987-03-17 Schally Andrew Victor Biologically active octapeptides
DE3642648A1 (de) 1986-12-13 1988-06-23 Boehringer Ingelheim Kg Verwendung von 6-allyl-2-amino-5,6,7,8-tetrahydro-4h-thiazolo-(5,4-d)azepin zur freisetzung von wachstumshormon
EP0279582A3 (en) 1987-02-17 1989-10-18 Pharming B.V. Dna sequences to target proteins to the mammary gland for efficient secretion
US4880777A (en) 1987-09-01 1989-11-14 Eastman Kodak Company Synthetic peptides having growth hormone releasing activity
AU637316B2 (en) 1988-01-28 1993-05-27 Eastman Kodak Company Polypeptide compounds having growth hormone releasing activity
WO1989007111A1 (en) 1988-01-28 1989-08-10 Eastman Kodak Company Polypeptide compounds having growth hormone releasing activity
JPH03504245A (ja) 1988-05-11 1991-09-19 ポリゲン ホールディング コーポレイション 成長ホルモン放出活性を有するポリペプチド化合物類
US5082767A (en) 1989-02-27 1992-01-21 Hatfield G Wesley Codon pair utilization
US5872100A (en) 1990-05-11 1999-02-16 Deghenghi; Romano Peptides containing D-2-Alkyl-Tryptophan
US5668254A (en) 1990-05-11 1997-09-16 Romano Deghenghi D-2-alkyl-tryptophan and peptides containing same
IL98910A0 (en) 1990-07-24 1992-07-15 Polygen Holding Corp Polypeptide compounds having growth hormone releasing activity and pharmaceutical compositions containing them
US5486505A (en) 1990-07-24 1996-01-23 Polygen Holding Corporation Polypeptide compounds having growth hormone releasing activity
US5206235A (en) 1991-03-20 1993-04-27 Merck & Co., Inc. Benzo-fused lactams that promote the release of growth hormone
WO1992021029A1 (en) 1991-05-10 1992-11-26 Genentech, Inc. Selecting ligand agonists and antagonists
US5663146A (en) 1991-08-22 1997-09-02 Administrators Of The Tulane Educational Fund Polypeptide analogues having growth hormone releasing activity
US5576301A (en) 1991-11-27 1996-11-19 The Penn State Research Foundation Low molecular growth potentiating peptides
US5283241A (en) 1992-08-28 1994-02-01 Merck & Co., Inc. Benzo-fused lactams promote release of growth hormone
JPH08502250A (ja) 1992-09-25 1996-03-12 スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション 成長ホルモン放出ペプチド
US5583130A (en) 1992-09-25 1996-12-10 Merck & Co., Inc. Benzo-fused lactams promote release of growth hormone
US5317017A (en) 1992-09-30 1994-05-31 Merck & Co., Inc. N-biphenyl-3-amido substituted benzolactams stimulate growth hormone release
US5374721A (en) 1992-10-14 1994-12-20 Merck & Co., Inc. Benzo-fused lactams promote release of growth hormone
EP0669830A4 (en) 1992-11-06 1997-02-26 Merck & Co Inc SUBSTITUTED DIPEPTIDE ANALOGS PROMOTING THE RELEASE OF GROWTH HORMONE.
US5726319A (en) 1992-11-06 1998-03-10 Merck & Co., Inc. Biphenyl substituted dipeptide analogs promote release of growth hormone
AU5727194A (en) 1992-11-13 1994-06-08 The Administrators Of The Tulane Eductional Fund Ghrh agonists
RO115804B1 (ro) 1992-12-11 2000-06-30 Merck & Co Inc Derivati de spiropiperidine, procedee de preparare si compozitii farmaceutice ale acestora
US5578593A (en) 1992-12-11 1996-11-26 Merck & Co., Inc. Spiro piperidines and homologs promote release of growth hormone
US5284841A (en) 1993-02-04 1994-02-08 Merck & Co., Inc. Benzo-fused lactams promote release of growth hormone
US5430144A (en) 1993-07-26 1995-07-04 Merck & Co., Inc. Benzo-fused lactams promote release of growth hormone
US5434261A (en) 1993-07-26 1995-07-18 Merck & Co., Inc. Benzo-fused lactams promote release of growth hormone
US5691377A (en) 1993-07-30 1997-11-25 University Of Maryland Eastern Shore And University Of Maryland College Park Use of N-methyl-aspartic acid for enhancing growth and altering body composition
US5545735A (en) 1993-10-04 1996-08-13 Merck & Co., Inc. Benzo-Fused Lactams promote release of growth hormone
US5438136A (en) 1993-11-02 1995-08-01 Merck & Co., Inc. Benzo-fused macrocycles promote release of growth hormone
KR960705808A (ko) 1993-11-09 1996-11-08 조셉 에프. 디프리마 성장 호르몬의 방출을 촉진시키는 피페리딘, 피롤리딘 및 헥사하이드로-1H-아제핀(Piperidines, pyrrolidines and hexahydro-1H-azepines promote release of growth hormone)
US5494919A (en) 1993-11-09 1996-02-27 Merck & Co., Inc. 2-substituted piperidines, pyrrolidines and hexahydro-1H-azepines promote release of growth hormone
US5492916A (en) 1993-12-23 1996-02-20 Merck & Co., Inc. Di- and tri-substituted piperidines, pyrrolidines and hexahydro-1H-azepines promote release of growth hormone
US5492920A (en) 1993-12-10 1996-02-20 Merck & Co., Inc. Piperidine, pyrrolidine and hexahydro-1H-azepines promote release of growth hormone
JPH09505601A (ja) 1993-11-24 1997-06-03 メルク エンド カンパニー インコーポレーテッド インドリル基含有化合物類および成長ホルモン放出を促進するためのそれらの使用
US5721251A (en) 1993-12-10 1998-02-24 Merck & Co., Inc. Piperidine, pyrrolidine and hexahydro-1H-azepines promote release of growth hormone
AU1371895A (en) 1993-12-13 1995-07-03 Merck & Co., Inc. Benzo-fused lactams promote release of growth hormone
US5606054A (en) 1993-12-14 1997-02-25 Merck & Co., Inc. Heterocyclic-fused lactams promote release of growth hormone
US5550212A (en) 1993-12-17 1996-08-27 The Administrators Of The Tulane Educational Fund Analogues of hGH-RH(1-29)NH2 having antagonistic activity
US5721250A (en) 1993-12-23 1998-02-24 Merck & Co. Inc. Di-and tri-substituted piperidines, pyrrolidines and hexahydro-1H-azepines promote release of growth hormone
HU224345B1 (hu) 1993-12-23 2005-08-29 Novo Nordisk A/S. Növekedési hormont felszabadító tulajdonságú peptidek, ezeket hatóanyagként tartalmazó gyógyszerkészítmények és alkalmazásuk
IL112111A (en) 1993-12-23 2000-07-16 Novo Nordisk As Peptides having growth hormone releasing properties and pharmaceutical compositions containing them
US5579301A (en) 1994-02-28 1996-11-26 Micom Communications Corp. System for, and method of, managing voice congestion in a network environment
AU2695795A (en) 1994-06-13 1996-01-05 Merck & Co., Inc. Piperazine compounds promote release of growth hormone
WO1996002530A1 (en) 1994-07-20 1996-02-01 Merck & Co., Inc. Piperidines and hexahydro-1h-azepines spiro substituted at the 4-position promote release of growth hormone
IL114955A (en) 1994-08-17 1999-12-22 Novo Nordisk As N-substituted naphthofused lactams and pharmaceutical compositions containing them
CA2201122A1 (en) 1994-09-27 1996-04-04 Romano Deghenghi Polypeptide compounds containing d-2-alkyltryptophan capable of promoting the release of growth hormone
US5767118A (en) 1994-10-26 1998-06-16 Merck & Co., Inc. 4-Heterocyclic peperidines promote release of growth hormone
US5798337A (en) 1994-11-16 1998-08-25 Genentech, Inc. Low molecular weight peptidomimetic growth hormone secretagogues
US5792747A (en) 1995-01-24 1998-08-11 The Administrators Of The Tulane Educational Fund Highly potent agonists of growth hormone releasing hormone
MX9705710A (es) 1995-01-27 1997-10-31 Novo Nordisk As Compuestos con propiedades de liberacion de la hormona del crecimiento.
AU4534696A (en) 1995-02-09 1996-08-27 Novo Nordisk A/S Compounds with growth hormone releasing properties
AU4534596A (en) 1995-02-09 1996-08-27 Novo Nordisk A/S Compounds with growth hormone releasing properties
US5656606A (en) 1995-02-17 1997-08-12 Merck & Co., Inc. Camphor compounds promote release of growth hormone
US5731317A (en) 1995-03-10 1998-03-24 Merck & Co., Inc. Bridged piperidines promote release of growth hormone
AU5441096A (en) 1995-04-14 1996-10-30 The Administrators Of The Tulane Eductional Fund Analogs of growth hormone-releasing factor
US5559128A (en) 1995-04-18 1996-09-24 Merck & Co., Inc. 3-substituted piperidines promote release of growth hormone
AU5486396A (en) 1995-04-19 1996-11-07 Merck & Co., Inc. Process for the preparation of spiroindolines
WO1996035713A1 (en) 1995-05-08 1996-11-14 Pfizer, Inc. Dipeptides which promote release of growth hormone
ATE288444T1 (de) 1995-05-29 2005-02-15 Pfizer Dipeptide, die die ausschüttung von wachstumshormonen stimulieren
CA2224434A1 (en) 1995-06-22 1997-01-09 Novo Nordisk A/S Compounds with growth hormone releasing properties
CA2203428A1 (en) 1995-08-21 1997-02-27 Philip Arthur Hipskind 2-acylaminopropanamides as growth hormone secretagogues
WO1997011697A1 (en) 1995-09-26 1997-04-03 Merck & Co., Inc. 3-spirolactam, 3-spiroamino, 3-spirolactone and 3-spirobenzopyran piperidines and pyrrolidines promote release of growth hormone
US5767124A (en) 1995-10-27 1998-06-16 Merck & Co., Inc. Polymorphic forms of a growth hormone secretagogue
BR9610887A (pt) 1995-10-27 1999-07-13 Merck & Co Inc Processo para a preparação de um composto
EE9800147A (et) 1995-10-27 1998-12-15 Merck & Co., Inc. Kasvuhormooni sekretagoogi polümorfsed vormid
CA2234817A1 (en) 1995-10-27 1997-05-01 Mandana Asgharnejad Wet granulation formulation of a growth hormone secretagogue
SE9504019D0 (sv) 1995-11-13 1995-11-13 Pharmacia Ab Method for production of proteins
DE69633637T2 (de) 1995-12-13 2006-03-09 Merck & Co., Inc. Wachstumshormonsekretionsförderer rezeptorfamilie
WO1997022622A1 (en) 1995-12-15 1997-06-26 The Salk Institute For Biological Studies Betide-substituted gnrh antagonists
GB2308362A (en) 1995-12-19 1997-06-25 Lilly Industries Ltd Pharmaceutical indole derivatives
WO1997022367A1 (en) 1995-12-20 1997-06-26 Merck & Co., Inc. Radiolabeled growth hormone secretagogue
IT1277113B1 (it) 1995-12-20 1997-11-04 Romano Deghenghi Composti oligopeptidici contenenti d-2-alchiltriptofano in grado di promuovere la liberazione dell'ormone della crescita
PL327227A1 (en) 1995-12-22 1998-12-07 Novo Nordisk As Compounds exhibiting growth hormone liberating properties
TW432073B (en) 1995-12-28 2001-05-01 Pfizer Pyrazolopyridine compounds
ATE238063T1 (de) 1996-01-11 2003-05-15 Upjohn Co Wässrige zusammensetzung mit verzögerter freisetzung, enthaltend rinderwachstumshormon- freisetzungsfaktor
FR2744123B1 (fr) 1996-01-26 1998-04-17 Carelli Claude Marcel Henri Molecules biologiquement actives plus particulierement peptidiques ayant un effet potentialisateur de l'activite biologique de l'hormone de croissance
WO1997034604A1 (en) 1996-03-21 1997-09-25 Merck & Co., Inc. 4-spiroindoline piperidines promote release of growth hormone
US5837861A (en) 1997-02-10 1998-11-17 Inspire Pharmaceuticals, Inc. Dinucleotides and their use as modulators of mucociliary clearance and ciliary beat frequency
US5804578A (en) 1996-04-03 1998-09-08 Merck & Co., Inc. Piperidines, pyrrolidines and hexahydro-1H-azepines promote release of growth hormone
WO1997040071A1 (en) 1996-04-19 1997-10-30 Novo Nordisk A/S Compounds with growth hormone releasing properties
US20020077461A1 (en) 1996-04-24 2002-06-20 Soren Bjorn Pharmaceutical formulation
EP0907643B1 (en) 1996-04-24 2003-01-15 Novo Nordisk A/S Compounds with growth hormone releasing properties
US5942489A (en) 1996-05-03 1999-08-24 The Administrators Of The Tulane Educational Fund HGH-RH(1-29)NH2 analogues having antagonistic activity
US5807985A (en) 1996-06-11 1998-09-15 Deghenghi; Romano Oligopeptide compounds containing D-2-alkyltryptophan capable of promoting the release of growth hormone
ATE304528T1 (de) 1996-07-22 2005-09-15 Novo Nordisk As Verbindungen mit wachstumshormon-freisetzenden eigenschaften
US5763447C1 (en) 1996-07-23 2002-05-07 Inspire Pharmaceuticals Method of preventing or treating pneumonia in immobilized patients with uridine triphosphates and related compounds
WO1998010653A1 (en) 1996-09-13 1998-03-19 Merck & Co., Inc. Piperidines, pyrrolidines and hexahydro-1h-azepines promote release of growth hormone
US5877182A (en) 1996-09-13 1999-03-02 Merck & Co., Inc. Piperidines promote release of growth hormone
JP2001502319A (ja) 1996-10-15 2001-02-20 藤沢薬品工業株式会社 成長ホルモンの放出を促進するベンズオキセピン誘導体
WO1998025622A1 (en) 1996-12-09 1998-06-18 Merck & Co., Inc. Methods and compositions for preventing and treating bone loss
AU5599898A (en) 1996-12-12 1998-07-03 Merck & Co., Inc. Piperidines, pyrrolidines and hexahydro-1h-azepines promote release of growth hormone
AU6747498A (en) 1997-04-11 1998-11-11 Sumitomo Pharmaceuticals Company, Limited Benzene derivatives
WO1998046220A1 (en) 1997-04-14 1998-10-22 Merck & Co., Inc. Combination therapy for the prevention and treatment of osteoporosis
US6329368B1 (en) 1997-05-09 2001-12-11 The Regents Of The University Of California Endocrine modulation with positive modulators of AMPA type glutamate receptors
WO1998051687A1 (en) 1997-05-14 1998-11-19 Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd. Piperidino derivatives which promote growth hormone release
WO1998058950A1 (en) 1997-06-20 1998-12-30 Novo Nordisk A/S Compounds with growth hormone releasing properties
UA53716C2 (uk) 1997-06-25 2003-02-17 Пфайзер Продактс Інк. Тартратна сіль заміщеного дипептиду, спосіб її одержання, проміжні сполуки та спосіб їх одержання, фармацевтична композиція (варіанти), спосіб підвищення рівнів ендогенного гормону росту та спосіб лікування або профілактики захворювань (варіанти)
UA64751C2 (uk) 1997-06-25 2004-03-15 Пфайзер Продактс Інк. Спосіб лікування інсулінової толерантності речовинами, які посилюють секрецію гормону росту (варіанти) та фармацевтична композиція (варіанти)
EP1001970B1 (en) 1997-06-25 2007-03-07 Pfizer Inc. Dipeptide derivatives as growth hormone secretagogues
ZA987385B (en) 1997-08-19 2000-04-18 Lilly Co Eli Growth hormone secretagogues.
WO1999009991A1 (en) 1997-08-22 1999-03-04 Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. Novel amide derivatives
EP1011688B1 (en) 1997-08-29 2005-02-02 The University of North Carolina at Chapel Hill Use of uridine 5'-diphosphate and analogs thereof for the treatment of lung diseases
AU5671099A (en) 1998-08-14 2000-03-06 The Administrators Of The Tulane Eductional Fund Compounds having growth hormone releasing activity
EP1158996A4 (en) 1999-02-18 2005-01-12 Kaken Pharma Co Ltd NEW AMID DERIVATIVES AS GROWTH HORMONE SECRETION CONVEYORS
WO2001047558A1 (fr) * 1999-12-28 2001-07-05 Kaken Pharmaceutical Co., Ltd. Medicaments protegeant les nerfs
WO2001092292A2 (en) 2000-05-30 2001-12-06 Merck & Co., Inc. Ghrelin analogs
MXPA03000738A (es) 2000-07-24 2003-06-04 Ardana Bioscience Ltd Antagonistas de grelina.
IL145106A0 (en) 2000-08-30 2002-06-30 Pfizer Prod Inc Intermittent administration of a geowth hormone secretagogue
WO2003049761A1 (en) 2000-12-08 2003-06-19 Neuronz Limited Use of insuline-like growth factor-i for promoting remyelination of axons
CU23157A1 (es) 2001-01-03 2006-07-18 Ct Ingenieria Genetica Biotech COMPOSICION FARMACéUTICA PARA EL TRATAMIENTO DEL DANO TISULAR DEBIDO A FALTA DE IRRIGACION SANGUINEA ARTERIAL
EP1312363A1 (en) 2001-09-28 2003-05-21 Pfizer Products Inc. Methods of treatment and kits comprising a growth hormone secretagogue
US7937145B2 (en) 2002-03-22 2011-05-03 Advanced Neuromodulation Systems, Inc. Dynamic nerve stimulation employing frequency modulation
EP1506786B1 (en) 2002-05-21 2016-11-23 Daiichi Sankyo Company, Limited Medicinal compositions containing ghrelin
WO2004007675A2 (en) 2002-07-15 2004-01-22 The Johns Hopkins University Neuronal and optic nerve gene expression patterns
TWI325003B (en) 2002-07-23 2010-05-21 Sod Conseils Rech Applic Ghrelin analogs
TWI331922B (en) 2002-08-09 2010-10-21 Ipsen Pharma Sas Growth hormone releasing peptides
US7491695B2 (en) 2003-06-18 2009-02-17 Tranzyme Pharma Inc. Methods of using macrocyclic modulators of the ghrelin receptor
ES2338789T3 (es) 2003-06-18 2010-05-12 Tranzyme Pharma Inc. Antagonistas macrociclicos del receptor de motilina.
US7476653B2 (en) 2003-06-18 2009-01-13 Tranzyme Pharma, Inc. Macrocyclic modulators of the ghrelin receptor
EP1651362A4 (en) 2003-07-03 2011-07-20 Chief R Davis APPARATUS AND METHOD FOR INSPECTING SEWAGE PIPING USING SMALL MOBILE VEHICLES
ATE419267T1 (de) 2003-07-31 2009-01-15 Tranzyme Pharma Inc Räumlich definierte makrocyclen, die peptidbindungssurrogate enthalten
EP1648922B9 (en) 2003-07-31 2013-04-03 Tranzyme Pharma Inc. Spatially-defined macrocyclic compounds useful for drug discovery
WO2005039625A1 (en) 2003-10-28 2005-05-06 Rheoscience A/S Growth hormone secretagogue receptor agonists
EP1529533A1 (en) 2003-11-06 2005-05-11 Sahltech I Göteborg AB Use of GH secretagogues in hypoxic-ischemic brain injury
US20110237664A1 (en) * 2004-06-07 2011-09-29 Dalton James T Selective androgen receptor modulators for treating diabetes
US8420602B2 (en) 2004-09-14 2013-04-16 Landon C. G. Miller Endocannabinoid conjugate and a pharmaceutical composition for treatment of neuronal disorders
WO2006045314A2 (en) 2004-10-27 2006-05-04 Gastrotech Pharma A/S Use of a growth hormone secretatogue for increasing or maintaining lean body mass and/or for treatment of chronic obstructive pulmonary disease
WO2006079077A2 (en) 2005-01-20 2006-07-27 Acadia Pharmaceuticals Inc. Use of diltiazem or analogs thereof as modulators of ghrelin receptor
AR052741A1 (es) 2005-04-08 2007-03-28 Noxxon Pharma Ag Acidos nucleicos de union a ghrelin
US7829589B2 (en) 2005-06-10 2010-11-09 Elixir Pharmaceuticals, Inc. Sulfonamide compounds and uses thereof
WO2007044641A2 (en) 2005-10-06 2007-04-19 University Technologies International Inc. Glutathione peroxidase mimetics and uses thereof
GB0603295D0 (en) 2006-02-18 2006-03-29 Ardana Bioscience Ltd Methods and kits
CU23592A1 (es) * 2006-02-28 2010-11-11 Ct Ingenieria Genetica Biotech Método para prevenir y eliminar las fibrosis y otras formas de depósito patológico en los tejidos aplicando el péptido secretagogo ghrp-6
US7763707B2 (en) 2006-03-13 2010-07-27 Liat Mintz Use of ghrelin splice variant for treating cachexia and/or anorexia and/or anorexia-cachexia and/or malnutrition and/or lipodystrophy and/or muscle wasting and/or appetite-stimulation
AU2007227641B2 (en) 2006-03-13 2012-11-29 Liat Mintz Use of ghrelin splice variant for treating cachexia and/or anorexia and/or anorexia-cachexia and/or malnutrition and/or lipodystrophy and/or muscle wasting and/or appetite stimulation
AU2007267579B2 (en) 2006-05-25 2013-05-30 Biogen Ma Inc. Methods of treating stroke
ES2596885T3 (es) 2006-06-07 2017-01-12 Genzyme Corporation Terapia génica para esclerosis lateral amiotrófica y otros trastornos de la medula espinal
CA2654834A1 (en) 2006-06-09 2007-12-21 Leptos Biomedical, Inc. Dynamic nerve stimulation employing frequency modulation
US8088733B2 (en) 2006-07-06 2012-01-03 Tranzyme Pharma Inc. Methods of using macrocyclic agonists of the ghrelin receptor for treatment of gastrointestinal motility disorders
KR20090060291A (ko) 2006-08-11 2009-06-11 고쿠리츠 다이가쿠 호징 미야자키 다이가쿠 그렐린 및 그 유도체 또는 GHS―R1a에 작용하는 물질을 유효성분으로 포함하는 척수 신경 수복 촉진 치료제
WO2008100629A2 (en) 2007-02-16 2008-08-21 Synvista Therapeutics, Inc. Glutathione peroxidase mimetics for the treatment of dermatoses
WO2008113072A2 (en) 2007-03-15 2008-09-18 Board Of Regents, The University Of Texas System Gpcr enhanced neuroprotection to treat brain injury
US20100216706A1 (en) 2007-05-15 2010-08-26 Horvath Tamas L Ghrelin Protects Substantia Nigra Dopamine Neurons
TW200916113A (en) 2007-08-08 2009-04-16 Sod Conseils Rech Applic Method for inhibiting inflammation and pro-inflammatory cytokine/chemokine expression using a ghrelin analogue
US8324151B2 (en) 2007-11-20 2012-12-04 The Feinstein Institute For Medical Research Treatment of sepsis and septic shock using ghrelin and growth hormone
EP2067481A1 (en) 2007-12-03 2009-06-10 Charité-Universitätsmedizin Berlin Therapeutic use of desacyl ghrelin
KR100977625B1 (ko) 2008-01-08 2010-08-23 경희대학교 산학협력단 그렐린을 함유하는 척수 손상 치료용 약학적 조성물
US8362277B2 (en) 2009-01-09 2013-01-29 Board Of Regents Of The University Of Texas System Pro-neurogenic compounds
US8604074B2 (en) 2009-01-09 2013-12-10 Board Of Regents Of The University Of Texas System Pro-neurogenic compounds
ES2610356T3 (es) 2009-02-03 2017-04-27 Amunix Operating Inc. Polipéptidos recombinantes extendidos y composiciones que comprenden los mismos
HUE060624T2 (hu) 2009-02-13 2023-04-28 Immunomedics Inc Sejten belüli hasítható kötést tartalmazó immunkonjugátumok
US8883721B2 (en) 2009-05-12 2014-11-11 Mcgill University Methods of inhibiting the ghrelin/growth hormone secretatogue receptor pathway and uses thereof
EA028572B1 (ru) 2011-03-10 2017-12-29 Ксерис Фармасьютикалс, Инк. Стабильная композиция для парентеральной инъекции и способы ее получения и использования
US9376481B2 (en) 2011-04-26 2016-06-28 The Regents Of The University Of California Methods of promoting CNS neuronal repair by inhibiting LRP-1
US20120302526A1 (en) 2011-05-27 2012-11-29 Regents Of The University Of Colorado, A Body Corporate Methods for treating post-traumatic stress disorder
JP6345590B2 (ja) 2011-06-21 2018-06-20 ブレント・ブシーン 自動混合デバイスおよび送達システム
CU23963B1 (es) 2011-07-01 2013-12-11 Ct De Ingeniería Genética Y Biotecnología Composiciones farmacéuticas a partir de derivados de la c-ficocianina y combinaciones con interferones del tipo i para el tratamiento de enfermedades cerebrales isquémicas y neurodegenerativas
SG11201400879SA (en) 2011-09-23 2014-04-28 Technophage Investigação E Desenvolvimento Em Biotecnologia Sa Anti-tumor necrosis factor-alpha agents and uses thereof
BR112014008328A2 (pt) 2011-10-07 2017-04-18 Florida State Univ Res Found mecanismo de entrega nasal para uso profilático e pós-agudo de progesterona e/ou seu enantiômero para uso no tratamento de traumatismos crânio-encefálico leves
EP2809339A2 (en) 2012-02-03 2014-12-10 Zealand Pharma A/S Ghrelin analogues
US20150306181A1 (en) 2012-02-06 2015-10-29 Board Of Regents Of The University Of Nebraska Delivery of biotherapeutics to the brain
CN107496932A (zh) 2012-02-27 2017-12-22 阿穆尼克斯运营公司 Xten缀合组合物和制造其的方法
CN107596518B (zh) 2012-02-29 2021-04-23 普马特里克斯营业公司 可吸入干粉剂
US20140018299A1 (en) 2012-07-10 2014-01-16 Banyan Biomarkers, Inc. Method and device to detect, monitor and promote neural regeneration and improvement of cognitive function in a subject suffering from neural injury
US20140024053A1 (en) 2012-07-20 2014-01-23 Banyan Biomarkers, Inc. Methods, kits and devices for detecting bii-spectrin, and breakdown products thereof, as biomarkers for the diagnosis of neural injury
US20140255517A1 (en) 2013-03-06 2014-09-11 Emory University Managing post-traumatic stress disorder
ES2844199T3 (es) 2013-04-16 2021-07-21 Childrens Hospital Philadelphia Composiciones y métodos para el tratamiento de lesiones cerebrales
EP3049095B1 (en) 2013-07-16 2018-08-29 Liat Mintz Ghrelin splice variant for treating neuronal damage,neurodegenerative disease, parkinsons disease, alzheimers disease, and/or depression
US9119832B2 (en) 2014-02-05 2015-09-01 The Regents Of The University Of California Methods of treating mild brain injury
EP3182992A4 (en) 2014-08-19 2018-05-16 Oxeia Biopharmaceuticals Inc. Methods of treating mild brain injury
AU2015322029A1 (en) 2014-09-25 2017-04-27 Oxeia Biopharmaceuticals, Inc. Methods of treating traumatic brain injury
US20180028617A1 (en) 2015-02-19 2018-02-01 The Regents Of The University Of California Methods of treating mild brain injury and post-traumatic stress disorder

Also Published As

Publication number Publication date
US9119832B2 (en) 2015-09-01
EA201691567A1 (ru) 2017-04-28
ES2714911T3 (es) 2019-05-30
US20190216900A1 (en) 2019-07-18
US20150216939A1 (en) 2015-08-06
US10105416B2 (en) 2018-10-23
NZ722600A (en) 2023-06-30
US10617740B2 (en) 2020-04-14
IL246957B (en) 2022-07-01
CA2945487A1 (en) 2015-08-13
US20210052702A1 (en) 2021-02-25
CA2945487C (en) 2022-12-06
IL293712B1 (en) 2023-04-01
DK3102226T3 (en) 2019-03-25
BR112016017886A8 (pt) 2018-04-17
EP3102226B1 (en) 2018-12-19
EA039367B1 (ru) 2022-01-19
BR112016017886A2 (pt) 2017-10-10
IL293712A (en) 2022-08-01
AU2015214028A1 (en) 2016-08-18
US20220401520A1 (en) 2022-12-22
IL246957A0 (en) 2016-09-29
KR20160110520A (ko) 2016-09-21
AU2015214028B2 (en) 2020-08-27
IL293712B2 (en) 2023-08-01
MX2016010085A (es) 2016-11-15
US11241483B2 (en) 2022-02-08
WO2015120203A1 (en) 2015-08-13
KR102354384B1 (ko) 2022-01-21
JP2017506625A (ja) 2017-03-09
EP3102226A1 (en) 2016-12-14
US20160367637A1 (en) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6675315B2 (ja) 軽度脳損傷の治療方法
US20180028617A1 (en) Methods of treating mild brain injury and post-traumatic stress disorder
US8889622B2 (en) Methods of inhibiting seizure in a subject
WO2016048488A1 (en) Methods of treating traumatic brain injury
EA011586B1 (ru) Новый карбамилированный еро и способ его получения
US20200261541A1 (en) Methods of treating mild brain injury
EP3268021A1 (en) Methods of treating cognitive impairments or dysfunction
WO2010121361A1 (en) Tissue kallikrein for the treatment of huntington's disease
US20220273768A1 (en) Intranasal leptin compositions and methods of use thereof for prevention of opioid induced respiratory depression in obesity
CN117062617A (zh) 脑损伤的组合治疗
Kim et al. Mild Hypothermia Suppresses Calcium-Sensing Receptor (CaSR) Induction Following Forebrain Ischemia While...

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20170502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170502

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181009

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20181226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190813

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200310

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6675315

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250