JP6658423B2 - 耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ Download PDF

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Description

本発明は、耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤに関する。
長期間使用することによって大気腐食環境中に暴露されている耐候性鋼材は、一般的には、その表面に保護性のあるさび層が形成される。このさび層が外界からの腐食性物質を遮蔽することで、それ以降の鋼材腐食が抑制されて耐候性を発揮する。そのため、耐候性鋼材は、塗装せずに裸のまま使用可能な鋼材として、橋梁等の構造物に用いられている。
しかしながら、海浜地域に加え、内陸部でも融雪剤が散布される地域のように飛来塩分量が多い環境下では、耐候性鋼材の表面に保護性のあるさび層が形成されにくく、腐食を抑制する効果が発揮されにくい。そのため、これらの地域では、裸のままの耐候性鋼材を用いることができず、塗装をして用いる必要がある。
さらに、前述の飛来塩分量が多い環境下では、塗膜劣化によって塗膜傷が生じ、塗膜傷部直下の鋼材が直接的に腐食環境にさらされるために、傷部を中心としてコブ状に塗膜が膨れ上がる腐食形態を示す。このような腐食形態の進行によってさらに塗膜傷部が累進的に拡大することで構造物の腐食が進展し続けるため、構造物の寿命延長を目的として約10年毎に再塗装を実施することが多い。このような補修工程には多大な工数がかかることから、塗装寿命を延長し、補修塗装間隔を大きく延ばすことで維持管理費用を低減できる耐食性鋼材について、いくつかの技術提案がなされている。
例えば、特許文献1(特開2008−163374号公報)には、飛来塩分量が多い海浜地域、あるいは、融雪剤が散布される地域における構造物に塗装を施して使用する場合、塗膜欠陥部などからの腐食を抑制可能であることを特徴とする耐食鋼についての開示がある。
特許文献2(特開2007−262555号公報)には、石炭・鉱石運搬船のホールド内の高湿度、かつ、硫黄分や塩分のような腐食性物質が存在する環境下において、さらに、荷下ろし時の機械的摩擦によって塗膜が剥がれやすい前提で塗膜の寿命延長と塗膜が剥がれた後の腐食抑制が可能であることを特徴とする耐食鋼についての開示がある。
また、鋼材自体の耐食性に加え、上記特許文献1及び特許文献2に開示された耐候性鋼・耐食鋼を溶接した場合の溶接金属にも優れた耐候性・塗装耐食性を付与させることが求められている。
特に溶接継手において余盛は溶接金属の最終層であり、通常はこれを切削除去せずに母材表面から突出した形状のままで使用することが通例である。余盛の領域に施された塗膜は、その周囲の平滑な母材に施された塗膜表面に比較して、使用中の積載物からの衝突や機械的摩擦を相対的により頻回に、強く受けやすい。また、余盛自体が凸形で複雑な形状を呈するため、塗装施工において、周囲の母材と比較して相対的に塗膜の膜厚が薄手となる傾向があり、これらの理由から余盛表面は、塗膜の剥離を誘引しやすく、鋼構造物の使用開始から早期に、累進的な塗膜破壊が進行する腐食形態の起点となりやすい。
そのため、継手の最表面でもある余盛、すなわち溶接金属に母材同等、あるいは、それ以上の優れた耐候性・塗装耐食性を付与させることができる新規な溶接材料が求められている。
上記課題に対し、例えば特許文献3(特開2003−311471号公報)に高Ni系高耐候性鋼の溶接に適し、良好な溶接作業性、スラグ剥離性が得られ、母材の耐食性を損なうことなく海塩に対する耐食性を溶接金属に付与するガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤが提案されている。しかし、溶接金属を含めた構造物の塗装寿命延長の効果は得られない。
また、特に橋梁の溶接においては、リブといわれる補強材の水平すみ肉溶接の比率が高く、水平すみ肉溶接における溶接作業性、ビード形状、ビード外観及び耐欠陥性に優れたガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤの要望が強い。さらに、ワイヤ中にNiを比較的多く含有するため、溶接時に高温割れが発生しやすいという問題もある。
一方、耐食性に優れたガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤとして、例えば特許文献4(特開2000−102893号公報)、特許文献5(特開2000−288781号公報)及び特許文献6(特開2004-230456)が提案されている。
しかし、特許文献4、特許文献5及び特許文献6に提案されているガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、水平すみ肉溶接に適用した場合、ピットが生じるとともにビード形状、ビード外観、スラグ剥離性等の溶接作業性が不良であるという問題がある。また、Cu、Cr、Niといった従来成分の検討で溶接金属の耐食性を向上させる効果は得られているものの、溶接金属を含めた構造物の塗装寿命延長の効果は得られない。
さらに、特許文献3〜6に記載の溶接材料は、溶接継手の最終層に施された塗膜が、その周囲の平坦な母材に施された塗膜表面に比較して、余盛が凸状で複雑な形状を呈するため、塗装皮膜が薄くなる傾向にあり、塗膜の剥離を誘引しやすく、飛来塩分量の多い環境下では、腐食形態の起点となるという問題もあった。
特開2008―163374号公報 特開2007―262555号公報 特開2003−311471号公報 特開2000−102893号公報 特開2000−288781号公報 特開2004―230456号公報
本発明は、橋梁、港湾構造物及び海浜地域などの飛来塩分量が多い環境下で使用される耐食鋼を溶接する場合において、溶接作業性及び溶接部の耐候性及び塗装耐食性に優れ、機械的性能の良好な溶接金属が得られる耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、種々のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを試作して検討した結果、なされた本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)鋼製外皮にフラックスを充填してなる耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、前記ワイヤ中に、ワイヤの全質量に対する質量%で、C:0.03〜0.10%、Si:0.40〜0.85%、Mn:1.5〜3.5%、Cu:0.03〜0.70%、Al:0.05〜0.50%、Ti酸化物のTiO換算値:1.5〜5.0%、Si酸化物のSiO換算値:0.3〜1.0%、Zr酸化物のZrO換算値:0.1〜0.5%、Fe酸化物のFeO換算値:0.1〜1.0%、Al酸化物のAl換算値:0.05〜0.50%、Mg:0.05〜0.50%、Sn:0.05〜0.30%、Na化合物及びK化合物のNaO換算値とKO換算値の合計:0.05〜0.20%、弗素化合物のF換算値:0.02〜0.20%を含有し、残部は鋼製外皮のFe分、合金鉄中のFe分、鉄粉及び不可避不純物であることを特徴とする耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
(2)ワイヤ全質量に対する質量%で、金属BiとBi酸化物のBi換算値の合計:0.035%以下をさらに含有することを特徴とする前記(1)に記載の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
(3)ワイヤ全質量に対する質量%で、Ti:0.30%以下、B:0.01%以下の1種又は2種をさらに含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
(4)ワイヤ全質量に対する質量%で、Ni:2.5%以下をさらに含有することを特徴とする前記(1)から(3)のいずれかに記載の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
本発明の耐食鋼用の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤによれば、海浜地域など飛来塩分量が多い環境下などに使用される耐食鋼の溶接において、優れた耐食性及び機械的性能を備えた溶接部が得られ、さらに、優れた耐ピット性が得られるとともに、スパッタ発生量が少なく、溶接時に割れが発生せず、ビード形状、ビード外観及びスラグ剥離性が優れるなど溶接作業性が良好で溶接の高能率化及び溶接部の品質向上を図ることができる。
溶接部の耐食性評価のための腐食試験片用の試料の採取位置を示した図である。 溶接部の塗装耐食性評価のための腐食試験片の形状、及び、クロスカットの概略を示した図である。 腐食試験方法(SAE J2334試験、1サイクルあたりの実施条件)の概略を示した図である。
本発明者らは、前記課題を解決するために種々のフラックス入りワイヤを試作して、詳細を検討した。
先ず、飛散塩分量が多い腐食環境での耐食性について、化学成分の影響を調査した。この結果、フラックス入りワイヤの組成成分として、Cu及びSnを添加することにより、当該環境での耐食性を向上させることが可能であるとの知見を得た。
さらに、ビード形状及びビード外観は、Ti酸化物、Si酸化物、Zr酸化物、Al、Fe酸化物、Al酸化物及び弗素化合物量の調整で、スラグ剥離性は、Si酸化物、Zr酸化物、Al、Fe酸化物及びK化合物とNa化合物量の調整で、耐ピット性及びスパッタ発生量の低減は、Ti酸化物、Si酸化物、Mg量の調整で、機械的性能はC、Si及びMn量の調整で、それぞれ良好となることを知見した。
以下に本発明の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤの成分組成及び含有量の限定理由について説明する。なお、各成分組成の含有量は、ワイヤ全質量(鋼製外皮とフラックスの合計質量)に対する質量%で示す。
[C:0.03〜0.10%]
Cは、溶接構造物に要求される溶接金属の強度及び靭性を得るために添加する。Cは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスとしてFe−Si、Fe−Mn及びFe−Si−Mn等の鉄合金が微量含有する金属粉から添加される。Cが0.03%未満では、溶接金属の強度及び靭性が低下する。一方、Cが0.10%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。従って、Cは0.03〜0.10%とする。好ましくは、0.05%〜0.10%である。
[Si:0.40〜0.85%]
Siは、脱酸剤として作用して、溶接金属の強度及び靭性を確保するために添加する。Siは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスとして金属Si、Fe-Si及びFe-Si-Mn等から添加される。Siが0.40%未満では、脱酸不足となりピットが発生する。また、溶接金属の強度及び靭性が低下する。一方、Siが0.85%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。従って、Siは0.40〜0.85%とする。好ましくは、0.65〜0.75%である。
[Mn:1.5〜3.5%]
Mnは、脱酸剤として作用するとともに、溶接金属の強度及び靭性を確保するために添加する。Mnは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスとして金属Mn、Fe−Mn及びFe−Si−Mn等から添加される。Mnが1.5%未満では、脱酸不足となり、ピットが発生する。また、溶接金属の強度及び靭性も低下する。一方、Mnが3.5%を超えると、溶接金属の強度が高くなり靭性が低下する。従って、Mnは、1.5〜3.5%とする。好ましくは、2.4〜3.0%である。
[Cu:0.03〜0.70%]
Cuは、耐食性を向上させる作用を有する。Cuは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスとしての金属Cu及びワイヤ表面のCuめっき等から添加される。Cuが0.03%未満では、耐食性が劣る。一方、Cuが0.70%を超えると、耐食性向上効果は飽和する。また、溶接金属の靭性が低下する。従って、Cuは、0.03〜0.70%とする。好ましくは、0.15〜0.35%である。
Cuが溶接金属の耐候性および耐塗装剥離性を向上させる理由は、Cuを含有した溶接金属そのものの溶解反応(腐食反応)の反応速度を低減すること、および、Cuを含有する溶接金属では、表面(余盛部など)に生成する腐食生成物(錆)が、特徴的な微細かつ緻密な構造を呈することにより、水、酸素、塩化物イオン等の透過を抑制する防食性の高い錆層を形成するからである。
[Al:0.05〜0.50%]
Alは、脱酸剤として作用するとともに、溶融スラグ中でAl酸化物となってスラグの粘性を高めて、水平すみ肉溶接で溶融プールの後退を抑制し十分なスラグ被包性を保持する作用を有する。Alは、鋼製外皮、フラックスとしての金属Al、Fe−Al及びAl−Mg合金等より添加される。Alが0.05%未満では、ビード形状が凸状になり、上脚部にアンダーカットが発生する。一方、Alが0.50%を超えると、ビード形状に滑らかさがなくなり止端部が膨らんだ形状となる。また、溶融スラグの凝固むらが生じてスラグ剥離性が不良となる。従って、Alは、0.05〜0.50%とする。好ましくは、0.07〜0.25%である。
[Ti酸化物のTiO換算値:1.5〜5.0%]
Ti酸化物は、ビード全体を均一にスラグで被包させる作用を有する。Ti酸化物は、フラックスとして、ルチール、酸化チタン、チタンスラグ、イルメナイト、チタン酸ソーダ、チタン酸カリ等から添加される。また、アークの持続を安定させ、スパッタ発生量を低減させる効果がある。Ti酸化物のTiO換算値が1.5%未満であると、スラグ生成量が不足してビードを均一に被包できないので、スラグがビード表面に焼き付きビード外観が不良になる。また、アークを安定させる効果がなくなり、スパッタ発生量も増加する。一方、Ti酸化物のTiO換算値が5.0%を超えると、アークは安定してスパッタ発生量は減少するが、スラグが厚くなり、スラグの粘性が高まり、ビードの止端部が膨らんだ形状となる。また、ピットが発生しやすくなる。従って、Ti酸化物のTiO換算値は、1.5〜5.0%とする。好ましくは、2.5〜4.0%である。
ここで、換算値の計算の仕方について、Ti酸化物のTiO換算値を例にとって説明する。ワイヤ中に含まれているすべてのTi酸化物(例えば,TiO2、Ti、Ti、チタン酸ソーダ、チタン酸カリ等)について、(一旦Oを除外して)Tiのみの質量の総和を取り、この総Ti量がすべてTiO由来であると仮定した場合の、ワイヤ全質量に対するTiOの質量%を換算値とする。
[Si酸化物のSiO換算値:0.3〜1.0%]
Si酸化物は、溶融スラグの粘性を高め、スラグ剥離性を改善する作用を有する。Si酸化物は、フラックスとして、珪砂、ジルコンサンド、カリ長石、珪酸ソーダ、珪酸カリ等から添加される。Si酸化物のSiO換算値が0.3%未満では、スラグ被包状態が悪くスラグ剥離性が不良になり、ビード形状及びビード外観も不良になる。一方、Si酸化物のSiO換算値が1.0%を超えると、スパッタ発生量が多くなる。さらに、ピットやガス溝も発生しやすくなる。従って、Si酸化物のSiO換算値は、0.3〜1.0%とする。好ましくは、0.6〜0.8%である。
[Zr酸化物のZrO換算値:0.1〜0.5%]
Zr酸化物は、水平すみ肉溶接でスラグ被包性を高めてビード形状を平滑にする作用を有する。Zr酸化物は、フラックスとして、ジルコンサンド、酸化ジルコニウム等から添加される。Zr酸化物のZrO換算値が0.1%未満では、ビード形状が平滑にならず、凸状のビード形状となり、スラグ剥離性が不良となる。一方、Zr酸化物のZrO換算値が0.5%を超えると、ビード形状が凸状になりやすい。従って、Zr酸化物のZrO換算値は、0.1〜0.5%とする。好ましくは、0.2〜0.4%である。
[Fe酸化物のFeO換算値:0.1〜1.0%]
FeO、Fe等のFe酸化物は、溶融スラグの粘性及び凝固温度を調整し、ビード止端部の膨らみをなくし、下板とのなじみ性を良好にする。Fe酸化物は、フラックスとして添加される。Fe酸化物のFeO換算値が0.1%未満であると、ビード止端部が膨らんで形状が不良になる。一方、Fe酸化物のFeO換算値が1.0%を超えると、スラグ被包状態が悪くなり、スラグ剥離性が不良でビード止端部が膨らみビード形状及びビード外観も不良となる。従って、Fe酸化物のFeO換算値は、0.1〜1.0%とする。好ましくは、0.2〜0.7%である。
[Al酸化物のAl換算値:0.05〜0.50%]
Al酸化物は、アルミナ、長石等から添加され、溶融スラグ成分としてスラグ被包性を良好にしてすみ肉ビードの上脚側のアンダーカットを防止する。Al酸化物は、フラックスとして添加される。Al酸化物のAl換算値が0.05%未満では、上脚側にアンダーカットが生じやすくなる。一方、Al酸化物のAl換算値が0.50%を超えると、下脚側のビード止端部が膨らんだビード形状となる。従って、Al酸化物のAl換算値は、0.05〜0.50%とする。好ましくは、0.10〜0.25%である。
[Mg:0.05〜0.50%]
Mgは、強脱酸剤として作用してピットを防止する。Mgは、フラックスから添加することが好ましく、金属Mg、Al−Mg等の合金粉末から添加できる。Mgが0.05%未満であると、脱酸剤としての効果がなく、ピットが発生する。一方、Mgが0.50%を超えると、アークが荒くなりスパッタ発生量が多くなる。従って、Mgは、0.05〜0.50%とする。好ましくは、0.15〜0.25%である。
[Sn:0.05〜0.30%]
Snは、溶接金属の耐食性を向上させる効果を有する。Snは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスとして金属SnあるいはSn化合物から添加される。Snが0.05未満では、耐食性が劣る。一方、Snが0.30%を超えると、高温割れが生じやすくなる。従って、Snは、0.05〜0.30%とする。好ましくは、0.10〜0.20%である。
Snが溶接金属の耐候性及び耐塗装剥離性を向上させる理由は、溶接金属中の金属Snがスズイオン(II)(Sn2+)として溶出し、環境中に暴露されている部位、すなわち、酸性塩化物溶液中でインヒビター作用を示し、pHが低下したアノードでの腐食を抑制するからである。また、鉄(III)イオン(Fe3+)を還元させる作用(2Fe3++Sn2+→2Fe2++Sn4+)も持つため、Fe3+の腐食促進作用を抑制し、飛来塩分の多い環境での耐候性を向上させる。
[Na化合物及びK化合物のNaO換算値とKO換算値の合計:0.05〜0.20%]
Na化合物及びK化合物は、アーク安定剤としての作用だけではなく、スラグ形成剤として溶融スラグの凝固過程の急激な粘性増加を抑えて耐ピット性を高め、平滑なビード形状にする作用がある。Na化合物及びK化合物は、フラックスとして、珪酸ソーダや珪酸カリからなる水ガラスの固質成分、弗化ソーダや珪弗化カリなどの弗素化合物より添加される。
Na化合物及びK化合物のNaO換算値とKO換算値の合計が0.05%未満では、大粒のスパッタが多発し、ピットやガス溝なども発生しやすく、ビードはごつごつした表面となり、ビード形状及びビード外観が不良になる。一方、Na化合物及びK化合物のNaO換算値とKO換算値の合計が0.20%を超えると、スラグ剥離性、ビード形状及びビード外観が不良となり、スパッタ発生量も多くなる。従って、Na化合物及びK化合物のNaO換算値とKO換算値の合計は、0.05〜0.20%とする。好ましくは、0.08〜0.15%である。
[弗素化合物のF換算値:0.02〜0.20%]
弗素化合物は、アークの指向性を高めて安定した溶融プールにするとともに、スラグの粘性を調整してビード形状を平滑にする作用並びに耐ピット性を良好にする作用を有する。弗素化合物は、フラックスとして、弗化マグネシウム、氷晶石、弗化ソーダや珪弗化カリ等より添加される。
弗素化合物のF換算値が0.02%未満では、アークが不安定になり、下板側下脚部のなじみ性が不良となる。また、ピットが発生しやすくなる。一方、弗素化合物のF換算値が0.20%を超えると、スラグの粘性が低下してビード上脚部に除去しにくい薄いスラグが残り、スラグ剥離性が不良となり、ビード形状は凸状になる。従って、弗素化合物のF換算値は、0.02〜0.20%とする。好ましくは、0.03〜0.10%である。
本発明は以上の元素や化合物を含有することを基本的な要件とするが、さらに以下に記載する元素や化合物を必要に応じて含有できる。
[金属BiとBi酸化物のBi換算値の合計:0.035%以下]
Biは、スラグ剥離性を向上させ、ビード表面に光沢を出し、ビード外観を良好にする作用を有するので添加してもよい。Biは、鋼製外皮に含まれる成分の他、フラックスとして金属Biや酸化Bi等より添加される。しかし、金属BiとBi酸化物のBi換算値の合計が0.035%を超えると、ビード上部のスラグが流れて、ビード全面をスラグで被包することができなくなり、ビード外観が不良となる。従って、フラックス中の金属BiとBi酸化物のBi換算値の合計は、0.035%以下とする。なお、スラグ剥離性を向上させる効果を得るためにはBi換算値の合計は、0.005%以上添加することが好ましい。
[Ti:0.30%以下、B:0.01%以下の1種又は2種]
TiおよびBは、溶接金属の低温における靭性を確保するために添加してもよい。Tiは、鋼製外皮、フラックスとしての金属TiやFe−Tiから添加される。Bは、鋼製外皮、フラックスとしてのFe−BやFe−Mn−B等から添加される。しかし、Tiが0.30%を超えると、スラグがビード表面に焼き付き、ビード外観が不良になり、スパッタ発生量も多くなる。さらに、溶接金属の靭性も低下する。また、Bが0.01%を超えると、高温割れが生じやすくなる。従って、Tiは、0.30%以下、Bは、0.01%以下の1種又は2種とする。なお、溶接金属の低温における靭性を確保するためにはTi:0.03%以上、B:0.002%以上の1種又は2種を添加することが好ましい。
[Ni:2.5%以下]
Niは、溶接金属の低温における靭性を確保するために添加してもよい。Niは、鋼製外皮、フラックスとしての金属NiやFe−Ni等から添加され。しかし、Niが2.5%を超えると、高温割れが生じやすくなる。従って、Niは、2.5%以下とする。なお、溶接金属の低温における靭性を確保するためには、0.1%以上添加することが好ましい。
以上、本発明の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤの構成要件の限定理由を述べたが、その他のワイヤ成分は、鋼製外皮のFe分、合金鉄中のFe分、鉄粉及び不可避不純物である。
また、本発明の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、通常のフラックス入りワイヤと同様の方法で製造することができる。
フラックス充填後の伸線加工性が良好な軟鋼または低合金鋼の外皮内に、前記限定した成分のフラックスをワイヤ全質量に対して10〜16%程度充填後、孔ダイス伸線やローラダイス等により所定のワイヤ径(0.9〜1.6mm)に縮径して製造する。なお、鋼製外皮に貫通した隙間がないシームレス又は隙間があるシームタイプのいずれのワイヤも適用できる。
以下、実施例により本発明の効果をさらに詳細に説明する。
JIS G 3141で規定されるSPCCを鋼製外皮として使用してフラックスを充填後、縮径して(外皮の軟化および脱水素のため中間焼鈍を1回実施)、表1に示す成分(数値はワイヤの全質量に対する質量%で示す)を有し、フラックス充填率13.5%、ワイヤ径1.2mmの鋼製外皮に貫通した隙間が無いシームレスタイプのフラックス入りワイヤを各種試作した。なお、ワイヤは、残部として、鋼製外皮のFe分、合金鉄のFe分、鉄粉及び不可避不純物を含む。
Figure 0006658423
はじめに溶接作業性の調査を実施した。表1に示す試作ワイヤを用いて、T字すみ肉試験体を用いて自動溶接機で水平すみ肉溶接試験を行った。試験体は、鋼種SM490B、板厚12mm、試験体長さ600mmで、ピットの発生を助長するために鋼板表面に無機ジンクプライマを膜厚が20〜25μmになるように塗装した。溶接条件は、表2に示す溶接条件で、両側同時溶接を2回行い、ピット発生数、ビード形状、ビード外観、スラグ剥離性、スパッタ発生状態を調べた。なお、ピット発生量は、1個/m以下を良好とした。
Figure 0006658423
次いで、溶着金属の機械的性質および耐食性を評価した。これらの評価では、JIS Z 3111に準じて溶着金属試験を実施し、X線透過試験を実施した後、引張試験、衝撃試験及び耐食性評価試験を実施した。使用した母材は、C:0.11%、Si:0.18%、Mn:1.44%、P:0.011%、S:0.002%、Sn:0.12%の化学成分を含有した耐食鋼の鋼板である。溶接条件は、表2に示す条件とした。
溶着金属の機械的性質の合格判定基準は、引張試験における引張強さが510〜660MPa、衝撃試験は、試験温度0℃における吸収エネルギーが60J以上を合格とした。また、低温靭性確保のため、Ti、B、Niを添加したものについては、試験温度−40℃の吸収エネルギーが60J以上の場合を合格とした。
耐食性の評価では、まず、図1に示すように、腐食試験片作製用の試料(厚さ3mm×幅60mm×長さ150mm)を溶着金属2が中心となるように母材1表面から深さ1mmの採取位置3から採取し、その表面をショットブラスト処理した後、炉内温度80℃で加熱乾燥させて腐食試験片素材とした。次に、腐食試験片素材の両面に、塗料A(中国塗料(株)製バンノー#200)または塗料B(神東塗料(株)製ネオゴーセイプライマーHB)のいずれかの塗料を鋼材表面に膜厚200〜350μmの厚さで塗装し腐食試験片を作製した。この腐食試験片に、図2に示すように溶着金属2を跨ぐようにクロスカット4を施すことで塗膜傷を模擬した腐食試験片5を作製した。クロスカット4は、塗膜の上から下地の鋼表面まで達するスクラッチ疵をカッターナイフで施した。
その後、得られた腐食試験片5をSAE(Society of Automotive Engineers) J2334試験に従い、耐食性を評価した。
ここで、SAE J2334試験について説明する。SAE J2334試験とは、湿潤(50℃、100%RH、6時間)、塩分付着(0.5質量%NaCl、0.1質量%CaCl、0.075質量%NaHCO水溶液浸漬、0.25時間)、乾燥(60℃、50%RH、17.75時間)の3過程を1サイクル(合計24時間)とする乾湿繰り返しの条件で行う加速試験である。1サイクルの概略を図3に示す。
この腐食試験は、飛来塩分量が1mddを超えるような厳しい腐食環境を模擬する試験であり、この腐食形態が大気暴露試験に類似しているとされている(長野博夫、山下正人、内田仁著:環境材料学、共立出版(2004)、p.74参照)。
SAE J2334試験を80サイクル後に、各試験片の塗膜剥離、膨れ面積率を計測した。その後、表面の残存塗膜と生成した錆層を除去し、塗装被膜疵部の腐食深さを測定後、平均腐食深さを算出した。
耐候性・耐塗装剥離性の評価は、塗膜剥離・膨れ面積率が50%未満、かつ、塗膜傷部平均腐食深さが0.5mm未満の場合を合格とした。
これらの結果を表3にまとめて示す。
Figure 0006658423
表1及び表3中ワイヤNo.1〜18は、本発明例、ワイヤNo.19〜34は、比較例である。
本発明例であるワイヤNo.1〜18は、TiO換算値、SiO換算値、ZrO換算値、FeO換算値、Al換算値、C、Si、Mn、Cu、Al、Mg、Sn、NaO換算値とKO換算値の合計及びF換算値が適量であるので、ピットの発生がなく、スパッタ発生量が少なく、X線透過試験で欠陥が無く、ビード形状、ビード外観及びスラグ剥離性が良好で、溶着金属の引張強さ及び吸収エネルギーも良好な結果であった。また、耐食性評価試験結果も良好であり、満足な結果であった。
なお、Biを適量含むワイヤNo.4、5、6、13、14、17、18は、スラグ剥離性が非常に良好であった。また、Ti及びBの1種又は2種を適量含むワイヤNo.7、8、9、Niを適量含むワイヤNo.10、11、12、13、14及びTi及びBの1種又は2種とNiを適量含むワイヤNo.15、16、17、18は、−40℃における溶着金属の吸収エネルギーが60J以上と良好であった。
これに対し、比較例中、ワイヤNo.19は、TiO換算値が小さいので、スラグ生成量が不足してビードを均一に被包できなく、スラグが焼き付き、ビード外観が不良であった。また、スパッタ発生量が多かった。さらに、ZrO換算値が小さいので、ビード形状が平滑にならず、凸状のビード形状となり、スラグ剥離性も不良であった。
ワイヤNo.20は、TiO換算値が大きいので、スラグが厚くピットが発生し、スラグの粘性が高まり、ビードの止端部が膨らんだ形状になった。また、Cが少ないので、溶着金属の引張強さ及び吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤNo.21は、SiO換算値が小さいので、スラグ被包状態が悪くなり、スラグ剥離性、ビード形状及びビード外観が不良であった。また、C量が多いので、溶着金属の引張強さが過度に高くなることで延性低下を招いたことから吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤNo.22は、SiO換算値が大きいので、スパッタ発生量が多くなり、ピットも発生した。また、ZrO換算値が大きいので、ビード形状が凸状であった。
ワイヤNo.23は、FeO換算値が小さいので、ビード止端部の形状が不良であった。また、Si量が少ないので、ピットが発生し、溶着金属の引張強さ及び吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤNo.24は、FeO換算値が大きいので、スラグ被包状態が悪くスラグ剥離性が不良となり、ビード止端部が膨らみビード形状及びビード外観も不良であった。また、Sn量が多いのでクレータ割れが発生した。
ワイヤNo.25は、Al換算値が小さいので、上脚側にアンダーカットが生じ、ビード形状が不良であった。また、Si量が過剰であり、溶着金属の引張強さが高く、延性低下に起因して吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤNo.26は、Al換算値が大きいので、ビード止端部が膨らみ、なじみ性が悪くなり、ビード形状が不良であった。また、Mg量が少ないのでピットが発生した。
ワイヤNo.27は、Cu量が過剰であり、溶着金属の吸収エネルギーが低値であった。また、Al量が少ないので、ビードが凸状になり、上脚部にアンダーカットが生じた。
ワイヤNo.28は、Al量が多いので、ビード形状に滑らかさがなくなり、止端部が膨らんだ形状となり、溶融スラグにおいても凝固むらが生じてスラグ剥離性が不良であった。また、Mg量が多いので、アークが荒くなり、スパッタ発生量も多かった。さらに、Mn量が多いので、溶着金属の引張強さが高く、延性低下に起因して吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤNo.29は、Sn量が少ないので、溶着金属の塗膜剥離及び膨れの面積率が大きく、塗膜傷部の平均腐食深さも深かった。また、Bi換算値が大きいので、ビード外観が不良となった。
ワイヤNo.30は、NaO換算値とKO換算値の合計が大きいので、スパッタ発生量が多く、スラグ剥離性、ビード形状及びビード外観が不良であった。また、Mn量が少ないので、ピットが発生し、溶着金属の引張強さ及び吸収エネルギーが低値であった。
ワイヤNo.31は、Cu量が少ないので、溶着金属の塗膜剥離及び膨れの面積率が大きく、塗膜傷部の平均腐食深さも深かった。また、F換算値が小さいので、下板側下脚部のなじみ性が悪く、ビード形状が不良で、ピットも発生した。さらに、B量が多いので、クレータ割れが生じた。
ワイヤNo.32は、Sn量が少ないので、溶着金属の塗膜剥離及び膨れの面積率が大きく、塗膜傷部の平均腐食深さも深かった。また、F換算値が大きいので、スラグの粘性が低下し、ビード形状が凸状で、スラグ剥離性も不良であった。
ワイヤNo.33は、Mg量が少ないのでピットが発生した。また、Ti量が多いので、スパッタ発生量が多く、ビード表面にスラグが焼き付き、ビード外観が不良であった。
ワイヤNo.34は、NaO換算値とKO換算値の合計が少ないので、アークが不安定になり大粒のスパッタ発生量が多く、ビード形状及びビード外観が不良となり、ピットも発生した。また、Ni量が多いので、クレータ割れが生じた。
1 母材(鋼材)
2 溶着金属
3 腐食試験片の採取位置
4 クロスカット
5 腐食試験片

Claims (4)

  1. 鋼製外皮にフラックスを充填してなる耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、前記ワイヤ中に、ワイヤの全質量に対する質量%で、
    C:0.03〜0.10%、
    Si:0.40〜0.85%、
    Mn:1.5〜3.5%、
    Cu:0.03〜0.70%、
    Al:0.05〜0.50%、
    Ti酸化物のTiO換算値:1.5〜5.0%、
    Si酸化物のSiO換算値:0.3〜1.0%、
    Zr酸化物のZrO換算値:0.1〜0.5%、
    Fe酸化物のFeO換算値:0.1〜1.0%、
    Al酸化物のAl換算値:0.05〜0.50%、
    Mg:0.05〜0.50%、
    Sn:0.05〜0.30%、
    Na化合物及びK化合物のNaO換算値とKO換算値の合計:0.05〜0.20%、
    弗素化合物のF換算値:0.02〜0.20%
    を含有し、残部は鋼製外皮のFe分、合金鉄中のFe分、鉄粉及び不可避不純物であることを特徴とする耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  2. ワイヤ全質量に対する質量%で、金属BiとBi酸化物のBi換算値の合計:0.035%以下をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  3. ワイヤ全質量に対する質量%で、Ti:0.30%以下、B:0.01%以下の1種又は2種をさらに含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  4. ワイヤ全質量に対する質量%で、Ni:2.5%以下をさらに含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の耐食鋼の水平すみ肉ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
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