JP6652779B2 - 可塑性油中水型乳化物 - Google Patents

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本発明は、持続性のある自然なバター風味を有し、雑味の少ない可塑性油中水型乳化物、また、持続性のある自然なバター風味を有し、雑味の少ないベーカリー製品に関する。
近年、嗜好の多様化に伴って、ベーカリー製品の種類に合わせた様々な風味の可塑性油脂が開発されているが、依然としてバターの人気は高く、バター風味は、多くの場合、もっとも好ましい風味と位置づけられる。しかし、バターは世界的な需給の逼迫から品薄状態が続いており、バターを用いた場合にはコストアップにつながるといった課題がある。また、バターは良好な可塑性を示す温度帯がおおよそ13〜18℃と狭く、作業性という点でも課題が多い。特に、クロワッサン、デニッシュ、パイ等の層状ベーカリー製品を得る際に使用されるロールイン用油脂としてバターを利用する場合に課題が顕著となる。そのため、バターに替わるバター風味を有する可塑性油脂組成物の開発が行われてきた。
例えば、特許文献1には、上昇融点が38.0〜42.0℃、固体脂含量が10℃で60.0〜75.0%、30℃で25.0〜40.0%である乳脂肪を10.0〜35.0重量%、上昇融点が3.0〜7.0℃、固体脂含量が5℃で0.0〜4.0%、10℃で0.0%である乳脂肪を10.0〜35.0重量%含有することを特徴とするシート状油中水型乳化油脂組成物について開示されており、また特許文献2には、乳脂肪を20〜40重量%、20℃で液体状の油脂を20〜35重量%、パーム硬化油を25〜45重量%を含有し、パーム硬化油を構成する脂肪酸において、ステアリン酸/(ステアリン酸+エライジン酸)≦0.40である、ロールイン用油中水型乳化組成物について開示されている。さらに、特許文献3には、バター風味を有する可塑性油中水型乳化物として、乳脂肪のリパーゼ分解物や生クリームのリパーゼ分解物を利用することが記載されている。
特許文献1に記載のシート状油中水型乳化油脂組成物や特許文献2に記載のロールイン用油中水型乳化組成物は、物性面での改良は見られるものの、バターに比べると風味が十分とはいえず、また、特許文献3に記載のリパーゼ分解物を利用した場合、風味の強化は見られるものの、雑味が感じられることに加え、また風味が、持続性のない不自然なバター風味になってしまうという問題があった。
このように、依然として自然なバター風味を有する可塑性油脂組成物を得るには多くの課題があった。
特開2007−60913号公報 WO2006/011331号パンフレット 特開2014−33644号公報
よって本発明の目的は、持続性のある自然なバター風味を有し、雑味の少ない可塑性油脂組成物を得ること、また、持続性のある自然なバター風味を有し、雑味の少ないベーカリー製品を得ることにある。
本発明者らは、バター以外の乳原料を利用して新規の風味を有する可塑性油中水型乳化物を開発すべく検討を進めていたところ、バターのような加工度の高い乳素材の代替として、全く逆に乳やクリームといった加工度の少ない特定の乳原料を使用した場合、持続性のある自然なバター風味を有する可塑性油中水型乳化物が得られることを知見した。
本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。すなわち、本発明は下記(I)及び(II)を満たすことを特徴とする可塑性油中水型乳化物である。
(I)「乳及び/又はクリーム」を5〜50質量%含有
(II)「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対し、「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量が1質量部未満
本発明によれば、持続性のある自然なバター風味を有し、雑味の少ない可塑性油中水型乳化物を得ることができる。また、持続性のある自然なバター風味を有し、雑味の少ないベーカリー製品を得ることができる。
以下、本発明の可塑性油中水型乳化物について詳述する。
本発明は下記(I)及び(II)を満たすことを特徴とする可塑性油中水型乳化物である。
(I)「乳及び/又はクリーム」を5〜50質量%含有
(II)「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対し、「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量が1質量部未満
まず、本発明で用いることのできる乳について説明する。
本発明において「乳」とは、乳等省令で定められた「乳」を意味し、生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳及び加工乳をいう。
また、本発明に用いることのできるクリームについて説明する。
本発明において「クリーム」とは、乳等省令で定められた「クリーム」を意味し、乳脂肪分18.0%以上であって、植物性脂肪や乳化剤、安定剤などの添加物は一切加えられていないものをいう。
本発明の可塑性油中水型乳化物における上記「乳及び/又はクリーム」の含有量は、可塑性油中水型乳化物基準で5〜50質量%であること必要であり、好ましくは7〜45質量%、より好ましくは10〜40質量%である。
可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」の含有量が5質量%よりも少ないと、本発明の効果である自然なバター風味が得られず、また50質量%よりも多いと乳化が不安定になってしまう。
また、本発明の可塑性油中水型乳化物における上記「乳及び/又はクリーム」由来の固形分含有量は、可塑性油中水型乳化物基準で2〜25質量%であることが好ましく、好ましくは5〜22質量%、より好ましくは8〜20質量%である。
更に、本発明の可塑性油中水型乳化物においては、上記「乳及び/又はクリーム」由来の固形分のうち、70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上がクリーム由来であることが好ましい。
クリームは乳に比べ、雑味成分を生じることなく風味成分が濃縮されているため、「乳及び/又はクリーム」由来の固形分のうち、70質量%以上をクリーム由来とすることで、より自然なバター風味の強い可塑性油中水型乳化物及びベーカリー製品を得ることができる。
本発明においては、上記「乳及び/又はクリーム」以外の乳成分(以下、「その他の乳成分」ということもある)が、乳固形分として、上記「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対し1質量部未満であること必要であり、好ましくは0.7質量部未満、より好ましくは0.5質量部未満、最も好ましくは0.1質量部未満である。
上記その他の乳成分は、乳やクリームと異なり、一般に様々な加工処理を経て製造されるため、加工処理の過程で風味が変化し、雑味成分が生成する。このような乳成分が多く含まれると、乳やクリームを使用することによる風味特性が大きく損なわれるほか、風味が自然なバター風味とは異なったものとなってしまう。
上記その他の乳成分としては、バター、バターオイル、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、アイスクリーム類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、サワークリーム、乳清蛋白質、ホエイ、ホエイパウダー、脱乳糖ホエイ、脱乳糖ホエイパウダー、ホエイ蛋白質濃縮物(WPC及び/又はWPI)、ミルクプロテインコンセントレート(MPC)、バターミルク、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、はっ酵乳、ヨーグルト、乳酸菌飲料、乳飲料、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、カゼインカリウム、カゼインマグネシウム、ホエイプロテインコンセートレート、トータルミルクプロテイン及びバター等が挙げられる。
なお、上記その他の乳成分のうち、バターについては本来バター風味を付与できるものであり、好ましい成分であるが、本発明の趣旨、及び可塑性油中水型乳化物の製造方法によっては雑味の発生を伴う場合もあるため、バターは、本発明の可塑性油中水型乳化物中で30質量%未満であることが好ましく、より好ましくは10質量%未満、さらに好ましくは3質量%未満、最も好ましくは含有しないことが好ましい。
また、上記乳固形分とは、乳由来の固形分全般を指すものとし、前述した乳のほか、乳に由来するクリーム、上記その他の乳成分に由来する脂肪分、無脂乳成分を含むものとする。
本発明の可塑性油中水型乳化物では、油相に使用する油脂として、一般に可塑性油中水型乳化物に使用する油脂をとくに制限なく使用することができる。
上記油脂としては、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、オリーブ油、キャノーラ油、牛脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂及び動物油脂、並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂等が挙げられる。これらの油脂は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明の可塑性油中水型乳化物においては、油相中のトリグリセリド組成におけるトリ飽和トリグリセリド(SSS)含量が、1〜10質量%であることが好ましく、3〜9.5質量%であることがより好ましく、5〜8.5質量%であることが最も好ましい。油相中のトリグリセリド組成におけるトリ飽和トリグリセリド含量が10質量%よりも多いと、風味発現が弱くなる場合があり、その結果、得られる可塑性油中水型乳化物の自然なバター風味が弱くなる場合があるため好ましくない。
なお、上記トリ飽和トリグリセリドを構成する飽和脂肪酸の炭素数についてはとくに限定されないが、好ましくは16〜22、より好ましくは16〜18である。
ここで、本発明の可塑性油中水型乳化物には、上記トリ飽和トリグリセリドの起源としてエステル交換油脂を含有させることが好ましく、とくに、油相中のトリグリセリド組成における上記トリ飽和トリグリセリド含量を上述の範囲とするために、本発明では、上記油脂としてエステル交換油脂を、油相中に40〜90質量%、好ましくは50〜80質量%含有させることが、風味発現性を向上させ、自然なバター風味が得られる点に加え、良好な可塑性が得られる点で好ましい。
なかでも本発明では、ヨウ素価52〜75のパーム分別軟部油を70質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100質量%含む油脂配合物をエステル交換したエステル交換油脂を、油相中に40〜80質量%、好ましくは50〜75質量%含有させることが、乳化安定性の向上、クリーミング性や伸展性の向上などの物性改良効果が得られる点で特に好ましい。
なお、本発明の可塑性油中水型乳化物における油分は、好ましくは40〜95質量%、より好ましくは50〜90質量%、最も好ましくは60〜85質量%である。なお、上記油分には、上記油脂、上記乳やクリーム、その他の乳成分に含まれる油分、さらには下記のその他の成分に含まれる油分も含めたものとする。
また、本発明の可塑性油中水型乳化物における水分は、好ましくは5〜49.9質量%、より好ましくは9.7〜39.7質量%、最も好ましくは12.5〜29.7質量%である。なお、上記水分には、上記乳やクリーム、その他の乳成分に含まれる水分、さらには下記のその他の成分に含まれる水分も含めたものとする。
本発明の可塑性油中水型乳化物は、上記乳原料、油脂以外に、必要に応じて、本発明の効果を妨げない範囲において、その他の成分を含有することができる。その他の成分としては、乳化剤、糖類・甘味料、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、アルギン酸類、ペクチン、キサンタンガム、プルラン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、結晶セルロース、CMC、メチルセルロース、寒天、グルコマンナン、ゼラチン等の増粘安定剤、澱粉類、食塩や塩化カリウム等の塩味剤、アミラーゼ、プロテアーゼ、アミログルコシダーゼ、プルラナーゼ、ペントサナーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ホスフォリパーゼ、カタラーゼ、リポキシゲナーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、スルフィドリルオキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ等の酵素、β―カロチン、カラメル、紅麹色素等の着色料類、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、卵類、調味料、アミノ酸、pH調整剤、水、原料アルコール、焼酎、ウイスキー、ウォッカ、ブランデー等の蒸留酒、ワイン、日本酒、ビール等の醸造酒、各種リキュール、食品保存料、日持ち向上剤、果実、果汁、ナッツペースト、香辛料、カカオマス、ココアパウダー、コーヒー、紅茶、緑茶、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材、トコフェロール、茶抽出物等の酸化防止剤、着香料等を挙げることができる。
上記の糖類としては、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、はちみつ、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、還元乳糖、ソルビトール、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、トレハロース等が挙げられる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記の甘味料としては、スクラロース、ステビア、アスパルテーム、ソーマチン、サッカリン、ネオテーム、アセスルファムカリウム、甘草、羅漢果等があげられる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の可塑性油中水型乳化物において、上記の糖類の含有量及び上記の甘味料の含有量の合計は、固形物換算で好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
本発明においては、乳化型が油中水型であることが必要である。ここでいう油中水型とは連続相が油相であればよく、油中水型のほか、油中水中油型等の多重乳化型を含むものとする。
本発明の可塑性油中水型乳化物において、上記乳及び/又はクリーム由来の成分を含めた油相と水相との質量比率(前者:後者)は、好ましくは50〜95:5〜50、さらに好ましくは60〜90:10〜40、最も好ましくは70〜87:13〜30である。本発明において油相が50質量%よりも少なく水相が50質量%よりも多いと乳化が不安定となりやすい。また、油相が95質量%よりも多く、水相が5質量%よりも少ないと、良好な可塑性が得られにくい。
また、本発明の可塑性油中水型乳化物中、水相の30質量%以上が「乳及び/又はクリーム」由来であることが好ましく、40質量%以上がより好ましく、50質量%以上が最も好ましい。
水相における「乳及び/又はクリーム」由来成分の割合が30質量%未満であると、自然なバター風味が弱くなる場合があるため好ましくない。
次に、本発明の可塑性油中水型乳化物の製造方法について以下に説明する。
本発明の可塑性油中水型乳化物の製造方法は下記(I)及び(II)を満たすように「乳及び/又はクリーム」を添加する工程を有するものである。
(I)「乳及び/又はクリーム」を5〜50質量%含有
(II)「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対し、「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量が1質量部未満
ここで上記「乳及び/又はクリーム」を添加する方法としては、例えば、油相と水相を乳化した予備乳化物を急冷可塑化して可塑性油中水型乳化物を製造する際に、(a)油相に、乳及び/又はクリームを添加する方法、(b)水相に、乳及び/又はクリームを添加する方法、(c)水相として、乳及び/又はクリームを添加する方法、(d)予備乳化物に、乳及び/又はクリームを添加する方法、(e)急冷可塑化後に、乳及び/又はクリームを添加する方法を挙げることができるが、可塑性油中水型乳化物の品質がより安定したものとなる点で、(c)水相として、乳及び/又はクリームを添加する方法、または、(d)予備乳化物に、乳及び/又はクリームを添加する方法がより好ましく、(d)予備乳化物に、乳及び/又はクリームを添加する方法が特に好ましい。
そのため、以下(d)予備乳化物に、乳及び/又はクリームを添加する方法の具体的な製造方法について述べる。
まず油脂を50〜80℃に加温し、必要に応じ油溶性の成分を添加し、混合し、油相を得る。続いて、必要に応じて水、その他水溶性の成分を混合した水相を調製し、上記油相へ添加・混合し予備乳化物とする。その後、得られた予備乳化物に乳及び/又はクリームを添加し、さらに混合・乳化する。
上記乳及び/又はクリーム由来の成分を含めた、可塑性油中水型乳化物の油相と水相との質量比率(前者:後者)は、上述のとおり、好ましくは50〜95:5〜50、さらに好ましくは60〜90:10〜40、最も好ましくは70〜87:13〜30である。本発明において、油相が50質量%よりも少なく水相が50質量%よりも多いと乳化が不安定となりやすい。また、油相が95質量%よりも多く、水相が5質量%よりも少ないと、良好な可塑性が得られにくい。
そして次に殺菌処理をすることが望ましい。殺菌方式は、タンクでのバッチ式でも、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続方式でも構わない。また殺菌温度は好ましくは80〜100℃、更に好ましくは80〜95℃、最も好ましくは80〜90℃とする。その後、必要により油脂結晶が析出しない程度に予備冷却を行なう。予備冷却の温度は好ましくは40〜60℃、更に好ましくは40〜55℃、最も好ましくは40〜50℃とする。
次に冷却・可塑化、好ましくは急冷可塑化を行なう。この急冷可塑化は、コンビネーター、ボテーター、パーフェクター、ケムテーターなどの密閉型連続式掻き取りチューブチラー冷却機(Aユニット)、プレート型熱交換機等を用いて、また開放型冷却機のダイヤクーラーとコンプレクターの組み合わせを用いて行う。この急冷可塑化を行なうことにより、可塑性を有する油中水型乳化物となる。
急冷可塑化の際に、ピンマシン等の捏和装置(Bユニット)やレスティングチューブ、ホールディングチューブを使用してもよい。
上記の可塑性油中水型乳化物の製造工程において、窒素、空気等を含気させても、含気させなくても構わない。
本発明の可塑性油中水型乳化物は、各種食品に用いることができ、例えば食パン、菓子パン、デニッシュ・ペストリー、パイ、シュー、ドーナツ、ケーキ、クッキー、ハードビスケット、ワッフル、スコーン等のベーカリー製品に、練り込み用、ロールイン用、サンド・フィリング用、スプレー・コーティング用、フライ用として使用することができる。さらには、カレールウ用、バッター用、ソース用、フライ用等の調理・総菜用としてもまた使用することができる。
本発明の可塑性油中水型乳化物は、焼成工程を経ることで、より優れた自然なバター風味を呈することから、ベーカリー製品、特にイーストを用いたベーカリー食品であるパン類に使用することが好ましい。
また本発明の可塑性油中水型乳化物は、良好な可塑性、とくに伸展性を呈することから、ロールイン用に使用することが好ましい。
ここで、上記の各用途における本発明の可塑性油中水型乳化物の使用量は、用途により異なるものであり、特に限定されるものではない。
なお、本発明の可塑性油中水型乳化物をロールイン用として使用する場合、シート状、ブロック状、円柱状等の形状として使用することができる。各々の形状についての好ましいサイズは、シート状:縦50〜1000mm、横:50〜1000mm、厚さ:1〜50mm、ブロック状:縦50〜1000mm、横50〜1000mm、厚さ50〜500mm、円柱状:直径1〜25mm、長さ5〜100mmである。
次に本発明のベーカリー生地について述べる。
本発明のベーカリー生地は、上記本発明の可塑性油中水型乳化物を用いたものであり、その使用方法としては、練り込み用、ロールイン用、フィリング用、サンド用、トッピング用、スプレッド用、スプレー用、コーティング用などが挙げられるが、より自然なバター風味が強く感じられる点で、ロールイン用として使用されたものであることが特に好ましい。
なお、ベーカリー生地の種類としては、特に限定されるものではないが、例えば、食パン生地、バラエティブレッド生地、菓子パン生地、フランスパン生地、イギリスパン生地、ライ麦パン生地、デニッシュ・ペストリー生地、イングリッシュマフィン生地、グリッシーニ生地、コーヒーケーキ生地、ブリオッシュ生地、シュトーレン生地、パネトーネ生地、クロワッサン生地、イーストパイ生地、ピタ生地、ナン生地、マフィン生地、蒸しパン生地、イーストドーナツ生地、ワッフル生地、パイ生地等のパン類生地や、スナックカステラ生地、バターケーキ生地、スポンジケーキ生地、シフォンケーキ生地、サンドケーキ生地等のケーキ生地、さらにはこれらの冷凍品や冷蔵品が挙げられる。
なかでも本発明では、より優れた自然なバター風味を呈することから、パン類生地であることが好ましく、より好ましくは、食パン生地、バラエティブレッド生地、菓子パン生地、フランスパン生地、デニッシュ・ペストリー生地である。
なお、該ベーカリー生地は、一般的なベーカリー生地の製造方法に従って得ることができ、製造方法は、パン類であれば中種法、ストレート法等、ケーキ類であれば、オールインミックス法、シュガーバッター法、フラワーバッター法等から適宜選択可能である。
最後に本発明のベーカリー製品について述べる。
本発明のベーカリー製品は、上記の本発明のベーカリー生地を、適宜、成形し、必要に応じホイロ、リタード、レストをとった後、加熱したものである。
上記成形においては、どのような形状に成形してもよく、型詰めを行っても構わない。これらの成形は、手作業で行っても、連続ラインを用いて全自動で行っても構わない。
上記加熱としては、例えば、焼成、フライ、蒸し、蒸し焼きが挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上の処理を行うことができるが、焼成であることが好ましい。
焼成する場合の加熱条件は、ベーカリー製品の種類によって異なるが、例えばオーブンを使用する場合、好ましくは150〜240℃で4〜40分、さらに好ましくは180〜230℃で8〜30分である。また、フライする場合の加熱条件は、好ましくは180〜260℃で1〜10分、さらに好ましくは200〜250℃で2〜5分である。
本発明のベーカリー製品は、持続性のある自然なバター風味を有し、雑味の少ないものとなる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<エステル交換油脂Aの製造>
ヨウ素価55のパーム分別軟部油を、ナトリウムメチラートを触媒として、非選択的エステル交換反応を行なった後、漂白(白土3%、85℃、0.93kPa以下の減圧下)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、0.4kPa以下の減圧下)を行ない、エステル交換油脂Aを得た。
<エステル交換油脂Bの製造>
ヨウ素価60のパーム分別軟部油を、ナトリウムメチラートを触媒として、非選択的エステル交換反応を行なった後、漂白(白土3%、85℃、0.93kPa以下の減圧下)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、0.4kPa以下の減圧下)を行ない、エステル交換油脂Bを得た。
[実施例1]
エステル交換油脂Aとナタネ油を85:15で混合した配合油A61質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。続いて水相として生クリーム(油分48%)38質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、本発明のシート状である可塑性油中水型乳化物Aを得た。
(「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対する「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量:0質量部、可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」由来の固形分の含有量:19.8質量%、水相に占める「乳及び/又はクリーム」由来の割合:100質量%、油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:65質量%)
[実施例2]
配合油A66質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。油相を撹拌しながら、水相として水3質量部、続いて生クリーム(油分48%)30質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、本発明のシート状である可塑性油中水型乳化物Bを得た。
(「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対する「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量:0質量部、可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」由来の固形分の含有量:15.6質量%、水相に占める「乳及び/又はクリーム」由来の割合:84質量%、油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:69質量%)
[実施例3]
配合油A71質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。油相を撹拌しながら、水相として水8質量部、続いて生クリーム(油分48%)20質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、本発明のシート状である可塑性油中水型乳化物Cを得た。
(「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対する「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量:0質量部、可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」由来の固形分の含有量:10.4質量%、水相に占める「乳及び/又はクリーム」由来の割合:57質量%、油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:74質量%)
[実施例4]
配合油A75質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。油相を撹拌しながら、水相として水12質量部、続いて生クリーム(油分48%)12質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、本発明のシート状である可塑性油中水型乳化物Dを得た。
(「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対する「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量:0質量部、可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」由来の固形分の含有量:6.2質量%、水相に占める「乳及び/又はクリーム」由来の割合:34質量%、油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:78質量%)
[実施例5]
配合油A78質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。油相を撹拌しながら、水相として水16質量部、続いて生クリーム(油分48%)5質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、本発明のシート状である可塑性油中水型乳化物Eを得た。
(「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対する「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量:0質量部、可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」由来の固形分の含有量:2.6質量%、水相に占める「乳及び/又はクリーム」由来の割合:14質量%、油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:81質量%)
[実施例6]
配合油A54質量部及びバターオイル10質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。油相を撹拌しながら、水相として水5質量部、続いて生クリーム(油分48%)30質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、本発明のシート状である可塑性油中水型乳化物Fを得た。
(「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対する「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量:0.64質量部、可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」由来の固形分の含有量:15.6質量%、水相に占める「乳及び/又はクリーム」由来の割合:76質量%、油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:58質量%)
[実施例7]
エステル交換油脂Aとエステル交換油脂B及びヨウ素価36のパームステアリンを75:15:10で混合した配合油B71質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。油相を撹拌しながら、水相として水8質量部、続いて生クリーム(油分48%)20質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、本発明のシート状である可塑性油中水型乳化物Gを得た。
(「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対する「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量:0質量部、可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」由来の固形分の含有量:10.4質量%、水相に占める「乳及び/又はクリーム」由来の割合:57質量%、油相中のSSS含量:9.7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:65質量%)
配合油A71質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。油相を撹拌しながら、水相として牛乳(油分3.8%)8質量部、続いて生クリーム(油分48%)20質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、本発明のシート状である可塑性油中水型乳化物Hを得た。
(「乳及び/又はクリーム」の固形分1質量部に対する「乳及び/又はクリーム」以外の乳固形分含有量:0質量部、可塑性油中水型乳化物における「乳及び/又はクリーム」由来の固形分の含有量:11.4質量%、水相に占める「乳及び/又はクリーム」由来の割合:100質量%、油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:74質量%)
[比較例1]
配合油A59質量部、バターオイル20質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。一方、水相として水20質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、比較例であるシート状の可塑性油中水型乳化物Iを得た。
(油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:63質量%)
[比較例2]
配合油A56質量部、バター30質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。一方、水相として水13質量部を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、比較例であるシート状の可塑性油中水型乳化物Jを得た。
(油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:58質量%)
[比較例3]
配合油A65質量部、バターオイル15質量部を60℃に加温溶解し、ここにグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を添加し、油相を調製した。一方、水17質量部に脱脂粉乳2質量部を溶解させた水相を添加し、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化して5℃2週間保管し、比較例であるシート状の可塑性油中水型乳化物Kを得た。
(油相中のSSS含量:7質量%、油相中のステル交換油脂の含有量:68質量%)
<ベーカリー試験>
得られた本発明の可塑性油中水型乳化物A〜H及び比較例である可塑性油中水型乳化物I〜Kを用いて、下記配合と製法によりクロワッサンA〜Kを製造し、雑味とバター風味について下記評価基準により評価した。結果を[表1]に示す。
クロワッサンの製造
強力粉80質量部、薄力粉20質量部、練り込み用ショートニング5質量部、全卵(正味)5質量部、水50質量部、食塩2質量部、上白糖6質量部、イースト8質量部、イーストフード0.2質量部をミキサーボールに入れ、フックを用い、縦型ミキサーにて低速3分、中速3分ミキシングし、クロワッサン用生地を得た。
得られたクロワッサン用生地はフロアタイム20分、−5℃の冷凍庫で24時間リタードさせた後、定法により、上記可塑性油中水型乳化物(A〜Kのいずれか)45質量部をロールイン(3つ折り3回)し、クロワッサン生地を得た。クロワッサン生地は、使用した可塑性油中水型乳化物A〜Kに応じてそれぞれクロワッサン生地A〜Kとした。
このクロワッサン生地A〜Kをシーターにて延ばした後、底辺10cm、高さ15cmの二等辺三角形にカットし、丸めて成型し、34℃、60分ホイロをとった後、固定オーブンで200℃15分焼成し、それぞれクロワッサンA〜Kを得た。
得られたクロワッサンA〜Kをそれぞれ10人のパネラーにより下記評価基準に従って官能評価させ、10人のパネラーの合計点を評価点数として、結果を下記のようにして表1に示した。
41〜50点:◎+、31〜40点:◎、21〜30点:○、11〜20点:△、0〜10点:×
・雑味(焼成1日後)
5点…まったく雑味が感じられず、きわめて良好である。
3点…ほとんど雑味が感じられず、良好である。
1点…雑味が感じられ、やや不良である。
0点…強く雑味が感じられ、不良である。
・自然なバター風味(焼成1日後、2日後、3日後)
5点…きわめて良好である。
3点…良好である。
1点…あまり感じられない。
0点…ほとんど感じられない。
Figure 0006652779

Claims (7)

  1. 下記(I)及び(II)を満たすことを特徴とする、ロールイン用可塑性油中水型乳化物であって、油相中のトリグリセリド組成におけるトリ飽和トリグリセリド(SSS)含量が、1〜10質量%である、ロールイン用可塑性油中水型乳化物。
    (I)クリームを5〜50質量%含有
    (II)クリームの固形分1質量部に対し、クリーム以外の乳固形分含有量が1質量部未
  2. 上記ロールイン用可塑性油中水型乳化物中、水相の30質量%以上が上記クリーム由来である、請求項1記載のロールイン用可塑性油中水型乳化物。
  3. 油相中のトリグリセリド組成におけるトリ飽和トリグリセリド(SSS)含量が、5〜8.5質量%である請求項1又は2記載のロールイン用可塑性油中水型乳化物。
  4. 油相中のトリ飽和トリグリセリドの起源としてエステル交換油脂を使用したことを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載の可塑性油中水型乳化物。
  5. 下記(I)及び(II)を満たすようにクリームを添加する工程を有することを特徴とする、請求項1〜4いずれか一項記載のロールイン用可塑性油中水型乳化物の製造方法。
    (I)クリームを5〜50質量%含有
    (II)クリームの固形分1質量部に対し、クリーム以外の乳固形分含有量が1質量部未
  6. 請求項1〜4いずれか一項記載のロールイン用可塑性油中水型乳化物を用いたベーカリー生地。
  7. 請求項6記載のベーカリー生地を加熱してなるベーカリー製品。
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