JP6649702B2 - 剥離紙用原紙及び剥離紙 - Google Patents

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Description

本発明は、粘着ラベル、粘着シール、粘着テープ等に使用する剥離紙に用いられる剥離紙用原紙に関し、特に、原紙上にポリエチレンをラミネートすることなく、剥離剤である溶剤系シリコーン樹脂、水系エマルジョン系シリコーン樹脂又は無溶剤系シリコーン樹脂を直接塗工することが可能である剥離紙用原紙、及び、該原紙に剥離剤を塗布することによって得られる、優れた光沢性、密着性、並びに、剥離性を有する剥離紙に関する。
剥離紙は、粘着ラベル、粘着シール、粘着テープ等の、粘着面に、ごみ等が付着しないように保護するための台紙として用いられ、該粘着面と接する表面には、シリコーン樹脂等の剥離剤が塗布されている。
従来の剥離紙は、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙、クレーコート紙、クリアコート紙等の原紙の表面に、剥離剤を塗工して製造するが、これらの剥離剤は、トルエン等の有機溶剤で希釈して使用するため、環境破壊を引き起こすという問題があった。
そこで、近年においては、水系エマルジョン型のシリコーン樹脂や、無溶剤系シリコーン樹脂に対する需要が高くなっている。
また、剥離剤として使用するシリコーン樹脂は非常に高価であるので、少量のシリコーン樹脂塗工液を均一に塗工することを可能にするために、シリコーン樹脂塗工液が原紙の内部に浸透することを極力抑えることが剥離紙用原紙の特性として必要であるが、近年においては、省資源の観点から、リサイクル性も求められるようになっている。
シリコーン樹脂等の剥離剤の浸透を抑制するためには、基紙にポリエチレンがラミネートされた剥離紙用原紙が好適であるが、使用後の剥離紙の離解が困難であるため、再生使用するには適していないという欠点があった。
上記欠点を改善するために、シリコーン樹脂塗工液の原紙内部への浸透を防止するために、顔料と合成ラテックスからなる顔料塗工層を設けた、再生使用が可能な剥離紙用原紙に関する発明が開示されている(特許文献1)が、シリコーン樹脂塗工液の浸透が十分に防止されず、十分な光沢性・密着性・剥離性等を有する剥離紙を得ることはできなかった。
特開2000−282397号公報
本発明者等は前記課題を解決するために鋭意検討したところ、特定のメジアン径(D50)の顔料及び特定の接着剤成分が特定の比率の範囲で配合された目止め層を基紙表面に設けることにより、再生使用が可能であると共にシリコーン樹脂等の剥離剤の目止め層への浸み込みを十分に抑えることのできる剥離紙用原紙が得られることを見出し、本発明に至った。
従って本発明の第一の目的は、再生使用が可能であると共に、剥離剤が目止め層に浸み込むことを抑えることのできる剥離紙用原紙を提供することにある。
また、本発明の第二の目的は、該剥離紙用原紙にシリコーン樹脂等の剥離剤を塗布してなる、光沢性、密着性及び剥離性に優れた剥離紙を提供することにある。
即ち本発明は、基紙の少なくとも一方の面に、少なくとも顔料成分及び接着剤成分を含有する目止め層を設けてなる剥離紙用原紙であって、前記顔料成分の散乱式粒度分布測定器を用いたレーザー回折によるメジアン径(D50)が2.0〜7.0μmであり、前記接着剤成分が少なくとも合成樹脂ラテックスを含有、前記顔料成分の絶乾100質量部に対する該合成樹脂ラテックスの配合量が、絶乾で8〜20質量部であると共に、前記剥離紙用原紙のJIS P 8117:2009に基づいて測定した透気抵抗度が100,000秒以上であり、前記合成樹脂ラテックスのガラス転移温度が、-20〜30℃であることを特徴とする剥離紙用原紙、及び、該剥離紙用原紙の目止め層上に剥離剤を塗布してなる剥離剤層を有する剥離紙であって、JIS P 8111:1998の環境下で、JIS P8124:2011に基づいて測定した、該剥離紙用原紙と該剥離紙との坪量差から求める前記剥離剤層の塗工量が、0.5〜2.0g/mであることを特徴とする剥離紙である。
但し、本発明において「絶乾」とは105℃で1〜2時間乾燥することをいい、以下、本発明で使用する顔料及び合成樹脂ラテックスの質量部は「絶乾後の質量部」とする。
本発明の剥離紙用原紙に使用する、前記顔料はカオリンであることが好ましく、また、前記合成樹脂ラテックスは、ガラス転移温度が−20〜30℃であることが好ましく、特に、前記合成樹脂ラテックスはスチレン・ブダジエン系共重合体ラテックスであることが好ましい。
また、JIS P 8111:1998の環境下で、JIS P 8124:2011に基づいて測定した、基紙と剥離紙用原紙との坪量差から求める目止め層の塗工量は、8〜20g/m2であることが好ましい。
また、前記目止め層表面のJIS B 0601:1994に基づいて測定した表面粗さは、0.5〜1.0μmであることが好ましく、前記目止め層表面の、JIS P 8155:2010に基づいて測定した平滑度は、500〜2,000秒であることが好ましい。
また、本発明の剥離紙用原紙のJIS P 8117:2009に基づいて測定した透気抵抗度は、100,000秒以上であることが必要であり、本発明の剥離紙における前記剥離剤層表面の、JIS P 8142:2005に基づいて測定した75°光沢度は、70〜90%であることが好ましい。
また、前記剥離層はシリコーン層であることが好ましい。
本発明によって、再生使用が可能である上、剥離剤の目止め層への浸み込みが十分に抑えられた剥離紙用原紙を提供することができると共に、光沢性・密着性・剥離性に優れた剥離紙を提供することができる。
本発明の剥離紙用原紙は、基紙の少なくとも一方の面に目止め層を設けてなり、該目止め層は、少なくとも顔料成分と共に、接着剤成分として合成樹脂ラテックスを含有する。
該目止め層に含有する顔料の散乱式粒度分布測定器を用いたレーザー回折によるメジアン径(D50)は、2.0〜7.0μmであることが必要であり、3.0〜5.0μmであることが好ましい。
前記顔料のメジアン径(D50)が2.0μm未満であると、原紙表面の繊維間の空隙を埋める効果は得られるものの、ラテックスが顔料間を十分に接着することができず、微細な空隙が多くなるために、剥離剤塗工液の目止め層への浸み込みを防ぐことができない。また、メジアン径(D50)が7.0μmを超えると、剥離紙用原紙の目止め層の面の凹凸が大きくなり、剥離剤塗工液を均一に塗布することができなくなる。
本発明に使用する前記顔料は、散乱式粒度分布測定器を用いたレーザー回折によるメジアン径(D50)が2.0〜7.0μmの範囲であれば特に限定されることはなく、一般に製紙に使用されている顔料、例えば、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、マイカ等の顔料を、1種又は2種類以上組み合わせて使用することができる。
上記顔料の中でも、より平坦性に優れると共に、剥離性に優れた剥離紙が得られるという観点、また、剥離剤塗工液を均一に薄く塗布することが可能であると共に、剥離剤の硬化を阻害しない物質である必要があるという観点から、本発明においては、平板顔料であるカオリンを使用することが好ましい。
前記目止め層に使用される接着剤成分に含有される合成樹脂ラテックスの使用量は、前記顔料成分100質量部に対して、8〜20質量部であることが必要であり、10〜15質量部であることが好ましい。
前記顔料成分100質量部に対する合成樹脂ラテックスの使用量が8質量部未満であると、顔料の比率が高くなりすぎるために、顔料と顔料との空隙にラテックスが充分に充填されなくなり、その結果、微細な空隙が多数発生し剥離剤塗工液の目止め層への浸み込みを防ぐことができなくなる。
また、合成樹脂ラテックスの使用量が20質量部を超えると、剥離紙用原紙の水離解性が悪化するために、再生紙としての利用が難しくなる。
また、合成樹脂ラテックスのガラス転移温度(Tg)は−20〜30℃であることが必要である。合成樹脂ラテックスのガラス転移温度が−20℃より低いと、塗工層が柔らかくなりすぎ、キズが付きやすい等の不具合が生ずる。また、ガラス転移温度が30℃を超えると、目止め層が不均一になりやすくなり、ピンホール欠陥が発生し易くなる。
合成樹脂ラテックスのガラス転移温度(Tg)は、合成樹脂ラテックスを130℃で30分間の前処理を行った後、走査型差動熱量計(JIS K−7122に準拠して窒素雰囲気下で10mgの試料を20℃/分で昇温)での二次転移に伴う比熱の変化をガラス転移温度として、下記計算式から求める。

(Tg)=Tg1×α1+Tg2×α2+・・・+Tgn×αn
Tg1、Tg2・・・Tgn:実測した各組成単体のガラス転移温度(K)
α1、α2・・・αn:全樹脂質量に対する各組成単体の質量分率(%)
また、前記合成樹脂ラテックスは、ガラス転移温度の範囲が−20〜30℃であれば、1種類のみを使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明に使用される合成樹脂ラテックスとしては、スチレン・ブタジエン系共重合体、スチレン・アクリル系共重合体、エチレン・酢酸ビニル系共重合体、ブタジエン・メチルメタクリレート系共重合体、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系共重合体などの各種共重合体のラテックスが挙げられるが、本発明においては、カオリンとの相溶性がよい、スチレン・ブダジエン系共重合体ラテックスを使用することが好ましい。
また、接着剤成分として、前記合成樹脂ラテックスの他、必要に応じてデンプン、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂等のバインダーを、適宜併用してもよい。
本発明の剥離紙用原紙に使用される基紙は、木材パルプ系繊維を主成分とする。木材パルプ系繊維としては、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプ、リファイナーグラインドパルプ等の機械パルプ、及び、新聞、コート紙、上質紙等から得られる再生パルプ等を、適宜配合して使用することができる。
また、必要に応じてケナフ、麻、竹等の非木材系のパルプ、ガラス繊維、ポリエチレン繊維等のセルロース繊維以外の繊維材料を配合してもよい。
上記基紙の抄紙に際しては、サイズ剤、紙力増強剤、定着剤、歩留まり向上剤、染料等の内添薬品、タルク、カオリン、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等の内添填料を添加したり、抄紙工程の途中で、デンプン、ポリビニルアルコール等の紙力向上剤、表面サイズ剤、及び染料等を、サイズプレス、ゲートロール等を用いて塗布する等、表面処理を適宜行ってもよい。
目止め層塗工液の基紙への塗布方法としては、ブレードコータ、エアナイフコータ、ロッドブレードコータ、バーブレードコータ等の各種塗工装置を用いる方法を適宜選択することができる。
本発明の剥離紙用原紙における目止め層の塗工量は、8〜20g/mであることが好ましく、10〜15g/mであることがより好ましい。
目止め層の塗工量が8g/m未満であると、均一な目止め層が得られない。また、目止め層の塗工量が20g/m2を超えても、塗工量の増加に伴う品質の向上は期待できないため、不経済である。
また、必要に応じて、目止め層の塗工液中に分散剤、耐水化剤、潤滑剤、消泡剤、防腐剤、染料等を適宜添加してもよい。
また、前記目止め層のJIS B 0601:1994に基づいて測定した表面粗さは、0.5〜1.0μmであることが好ましく、0.6〜0.8μmであることがより好ましい。
表面粗さが0.5μm未満であると、目止め層と剥離剤層との密着性が低下する。また、表面粗さが1.0μmを超えると、剥離剤層の均一性が低下する。
本発明の剥離紙用原紙における目止め層の、JIS P 8155:2010に基づいて測定した平滑度は、500〜2,000秒であることが好ましく、700〜1,500秒であることがより好ましい。平滑度が500秒未満であると、剥離剤を薄く均一に塗布することが困難になる。また、平滑度が2,000秒を超えると、剥離紙用原紙と剥離剤層との密着性が低下する。
本発明の剥離紙用原紙のJIS P 8117:2009に基づいて測定した透気抵抗度は、100,000秒以上であることが必要である。透気抵抗度が100,000秒未満では、目止めが不十分となり剥離剤の浸透を抑制できない。
本発明の剥離紙用原紙に使用することができる剥離剤としては、例えば、シリコーン樹脂、フッ素化合物、アミノアルキド化合物、ポリエステル化合物等が挙げられる。
本発明においては、シリコーン樹脂を使用することが特に好ましい。剥離剤として使用するシリコーン樹脂としては、無溶剤系シリコーン樹脂、溶剤系シリコーン樹脂、水系エマルジョン系シリコーン樹脂及び無溶剤UV硬化型シリコーン樹脂等が挙げられる。
本発明の剥離紙は、本発明の剥離紙用原紙の目止め層の上に、剥離剤を、0.5〜2.0g/m2となるように塗工することによって得られる。
また、剥離剤の剥離用原紙への塗布方法としては、ブレードコータ、エアナイフコータ、ロッドブレードコータ、バーブレードコータ、グラビアコータ、等の各種塗工装置を適宜選択して使用することもできる。
また、本発明の剥離紙の剥離剤層表面の75°光沢度は、70〜90%であることが好ましく、75〜85%であることがより好ましい。
75°光沢度が70%未満であると、均一な剥離剤の塗工面が得られない。また、75°光沢度が90%を超えると、剥離剤層が過剰に厚くなり、剥離紙用原紙と剥離剤層との密着が不十分となる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本発明はこれらによって何等限定されるものではない。
尚、実施例における部及び%は、特に記載がない限り、それぞれ質量部及び質量%を示す。
実施例に使用する顔料の体積分布平均粒子径、並びに、剥離紙用原紙の品質及び剥離紙の品質は、下記の方法により測定・評価した。
<顔料の体積分布平均粒子径>
レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(マルバーン(株)製、機器名:マスターサイザーS)を用いて顔料粒子の体積粒度分布を測定し、メジアン径(D50)を求めた。
<剥離紙用原紙の品質評価>
(1)透気抵抗度
JIS P 8117:2009に基づいて測定した。
(2)平滑度
JIS P 8155:2010に基づいて目止め層の塗工面を測定した。
(3)表面粗さ
小型表面粗さ形状測定機(SURFCOM 130A)を使用して、JIS B 0601:1994に基づいて、目止め層塗工面の中心線平均粗さ(μm)を測定した。
(4)塗工適性
塗工速度500m/分で、10,000mのブレード塗工を行った時の、目止め層塗工面のストリーク、スクラッチ及び塗布ムラの発生度合いを評価した。
[評価基準]
○:発生しない
△:若干発生する
×:多く発生する
(5)均一性
染色液として、10%のオイルブルーのトルエン溶液を調製した。この染色液を目止め層の塗工面に均一に塗布し、5秒後にガーゼで拭き取った後、目止め層の欠陥(ピンホール等の抜け)を目視によって観察して評価した。
[評価基準]
○:欠陥がほとんどなく目止めが均一
△:欠陥が若干あり
×:欠陥が多い
(6)離解性
剥離紙用原紙の濃度が2.0%となるように水に浸漬させ、Tappi標準離解機で60分間離解したときの、水中への離解の程度を評価した。
[評価基準]
○:パルプ繊維が分散しており、離解性が良好
×:パルプ繊維の塊やパルプ繊維の結束が残っており、離解不能
(1)シリコーン樹脂の光沢性
JIS P 8142:2005に基づいて75°光沢度を測定した。
[評価基準]
○:70%以上
×:70%未満
(2)シリコーン樹脂の密着性
指でシリコーン樹脂層の表面を擦り(3kg荷重)、表面状態を評価した。
[評価基準]
○:擦った跡無し
△:擦った跡あり
×:擦った箇所にシリコーン樹脂の剥がれが発生
(3)シリコーン樹脂の被覆性
表面をマジックインキで書いて、インキのハジキ状態を評価した。
[評価基準]
○:ムラ無くはじいている
×:はじいていない部分あり
<剥離紙用原紙の作製>
LBKPが100質量%の原料パルプを用い、紙力剤としてカチオン化澱粉を原料パルプ100質量部に対して0.3質量部添加した。次いで、硫酸バンドを1.5質量部添加した後、長網多筒式の抄紙機を用いて抄紙を行い、坪量120g/mの原紙を製造した。
顔料としてカオリンKCS(イメリス社製、D50:4.6μm)を絶乾で100質量部、接着剤としてスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックス(商品名:PA0330、日本A&L社製、Tg−10℃)を、12質量部、更に、増粘剤及び分散剤、消泡剤及び潤滑剤を適宜微量配合して、目止め層用塗工液を調製した。
次に、ブレードコータを用いて、上記塗工液を、原紙の片面に、塗工量が10g/m2になるように塗布して目止め層を設け、剥離紙用原紙を得た。
顔料として製紙用カオリンHydrasperse(Kamin社製、D50:3.2μm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により、剥離紙用原紙を得た。
顔料として、前記カオリンKCS(イメリス社製)を50質量部、及び、前記カオリンHydrasperse(Kamin社製)を50質量部使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
顔料として重質炭酸カルシウム(商品名:サンライトSL−100、竹原化学工業製、D50:6.5μm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
接着剤として、前記ラテックス(PA0330)を20質量部使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
接着剤として、前記ラテックス(PA0330)の他に、更に、酸化澱粉(MS#3800、日本食品化工製)を10質量部配合したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
[比較例1]
顔料のカオリンとして、アストラグレース(イメリス社製、D50:0.7μm)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
[比較例2]
顔料として市販の重質炭酸カルシウムTP−SO−10(奥多摩工業社製、D50:8.0μm)に変更したこと以外は、実施例1と同様に剥離紙用原紙を得た。
[比較例3]
顔料として、カオリンKCS(D50:4.6μm)を50質量部、及び、アストラグレース(D50:0.7μm)を50質量部使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
[比較例4]
ラテックスの配合量を7質量部としたこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
[比較例5]
ラテックスの配合量を23質量部としたこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
[比較例6]
接着剤として酸化澱粉(MS#3800、日本食品化工製)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
[比較例7]
接着剤として、PVA(PVA117、クラレ製)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
[比較例8]
接着剤として、エチレン酢酸ビニル(ポリゾールAM−3150、昭和電工製)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により剥離紙用原紙を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜8で得られた剥離紙用原紙について、前述した品質評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
Figure 0006649702
Figure 0006649702
<剥離紙の作製>
無溶剤型シリコーン樹脂(LTC-1053L:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)に必要な量の触媒を添加し、剥離剤用塗工液とした。次に、RI印刷機を用いて、実施例1の剥離紙用原紙の目止め層の上に、剥離剤用塗工液を、無溶剤型シリコーン樹脂の塗工量が1.0g/mとなるように塗工した後、乾燥機(130℃、10sec)で硬化処理を行い、剥離紙を得た。
実施例7で得られた剥離紙について前述した品質評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006649702
実施例1〜6及び比較例1〜8の結果から、本発明の剥離紙用原紙は、目止め層の品質が良好であることが確認された。
また、実施例7の結果から、本発明の剥離紙は、光沢性、密着性及び剥離性が良好であることが確認された。
本発明の剥離紙用原紙は、再生使用が可能である上、剥離剤の目止め層への浸み込みが抑えられているだけでなく、剥離剤を塗布することによって、光沢性、密着性及び剥離性に優れた剥離紙を提供することができるため、粘着ラベル、粘着シール、粘着テープ等の製造に好適であり、産業上極めて有用である。

Claims (10)

  1. 基紙の少なくとも一方の面に、少なくとも顔料成分及び接着剤成分を含有する目止め層を設けてなる剥離紙用原紙であって、前記顔料成分の散乱式粒度分布測定器を用いたレーザー回折によるメジアン径(D50)が2.0〜7.0μmであり、前記接着剤成分が少なくとも合成樹脂ラテックスを含有、前記顔料成分の絶乾100質量部に対する該合成樹脂ラテックスの配合量が、絶乾で8〜20質量部であると共に、前記剥離紙用原紙のJIS P 8117:2009に基づいて測定した透気抵抗度が100,000秒以上であり、前記合成樹脂ラテックスのガラス転移温度が、-20〜30℃であることを特徴とする剥離紙用原紙。
  2. 前記顔料が、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、マイカからなる群の中から選択された少なくとも1種の顔料である、請求項1に記載された剥離紙用原紙。
  3. 前記顔料がカオリンである、請求項1又は2に記載された剥離紙用原紙。
  4. 前記合成樹脂ラテックスがスチレン・ブダジエン系共重合体ラテックスである、請求項1〜3の何れかに記載された剥離紙用原紙。
  5. JIS P 8111:1998の環境下でJIS P 8124:2011に基づいて測定した、基紙と剥離紙用原紙との坪量差より求める前記目止め層の塗工量が、8〜20g/m2である、請求項1〜4の何れかに記載された剥離紙用原紙。
  6. 前記目止め層表面の、JIS B 0601:1994に基づいて測定した表面粗さが0.5〜1.0μmである、請求項1〜5の何れかに記載された剥離紙用原紙。
  7. 前記目止め層表面の、JIS P 8155:2010に基づいて測定した平滑度が500〜2,000秒である、請求項1〜6の何れかに記載された剥離紙用原紙。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載された剥離紙用原紙の目止め層上に剥離剤を塗布してなる剥離剤層を有する剥離紙であって、JIS P 8111:1998の環境下で、JIS P 8124:2011に基づいて測定した、前記剥離紙用原紙と前記剥離紙の坪量差より求める前記剥離剤層の塗工量が、0.5〜2.0g/m であることを特徴とする剥離紙
  9. 前記剥離剤層がシリコーン樹脂層である請求項8に記載された剥離紙。
  10. 前記剥離剤層表面の、JIS P 8142:2005に基づいて測定した75°光沢度が70〜90%である、請求項8又は9に記載された剥離紙。
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