JP3816333B2 - 剥離紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生可能な剥離紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
剥離紙は、シリコーン樹脂などからなる剥離剤を片面又は両面に塗工した加工紙であり、粘着ラベルや粘着ステッカーなどの台紙として使用されている。これらの剥離紙は、その上に担持されていた粘着テープを剥離した後で、廃棄することになるので、環境保護などの観点から、再生して古紙として再利用することが望まれている。
しかしながら、従来の代表的な剥離紙であるグラシンタイプの剥離紙や、ラミネートタイプの剥離紙、又はコート紙タイプの剥離紙から常法によって古紙パルプを製造しても、良好な古紙パルプを得ることができないことは良く知られている。
グラシンタイプの剥離紙は、グラシン紙の片面又は両面に剥離剤を塗工した加工紙である。グラシン紙は、原料として使用されるパルプが高叩解されており、しかもスーパーカレンダー処理されているため、再生処理の際の水分散性が極めて悪く、再生処理には適していないだけでなく、水分の影響による伸縮が大きく寸法安定性が悪いという欠点もある。
また、ラミネートタイプの剥離紙は、例えば、通常の上質紙の表面にポリエチレン樹脂をラミネートし、そのポリエチレンの上に剥離剤を塗工した加工紙である。このラミネートタイプの剥離紙は水分の影響を受けにくく寸法安定性はよいが、再生処理すると、ポリエチレン樹脂がパルプに混じって良好な古紙パルプにならないとか、あるいは上質紙とポリエチレン層とが分離しないなどの問題があった。また、ラミネートタイプの剥離紙では、ポリエチレン層の上に剥離剤を塗工する必要があるので、製造工程上からも制約がある。すなわち、ポリエチレン樹脂は耐熱性の点で劣っているにもかかわらず、剥離剤の塗工工程では一般に加熱処理が必要になる。従って、剥離剤を硬化させるための加熱温度を高くすることができないという問題がある。
更に、コート紙タイプの剥離紙は、表面に、クレーコートによる目止め処理を行った後に、剥離剤を塗工した加工紙である。クレーコートによる目止め処理を行った剥離紙は、グラシン紙に比べてパルプを高叩解していないために寸法安定性は良好であるが、一般にバインダーとしてラテックスを使用しているため、再生処理すると、それらのラテックスがパルプに混じって良好な古紙パルプにならず、あるいは水離解性が悪いなどの問題があった。
また、再生可能な剥離紙としては、特開平5−269932号公報に、アルカリ可溶性樹脂からなるアンカー層の上に剥離層を設けるリサイクル型剥離紙が記載されている。しかしながら、この剥離紙は、再生処理に水酸化ナトリウムなどのアルカリ性の薬品を溶解させたアルカリ浴を使用する必要があるので、再生処理の作業や排水管理などの問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、剥離紙としての寸法安定性が良好で、製造過程において剥離剤の乾燥を高温下で実施することができ、しかも、再生処理の際にはアルカリ浴を使用する必要がなく、水離解性が良好で、優れた古紙パルプを供給することができる剥離紙を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明による、叩解度が20〜44°SRのパルプを使用した原紙の少なくとも一方の表面上に、ポリビニルアルコール又は変性化ポリビニルアルコールによる目止め層と、ポリビニルアルコール又は変性化ポリビニルアルコールとデンプン又は変性デンプンとの固形分重量比(ポリビニルアルコール:デンプン)で100:0〜20:80の水溶性樹脂による中間層と、剥離層とを順次設け、前記目止め層形成用塗工液の塗工量(固形分)が1〜10g/m2であり、前記中間層形成用塗工液の塗工量(固形分)が1〜10g/m2であり、前記中間層形成用塗工液をコーターによって塗工することを特徴とする、水離解再生利用用剥離紙によって解決することができる。
本発明の好ましい態様によれば、前記ポリビニルアルコールは、平均重合度が3000以下のポリビニルアルコールである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の剥離紙において、原紙に使用するパルプの叩解度を20〜44°SR、好ましくは25〜43°SRに処理する必要がある。本明細書において叩解度(°SR)は、Schopper−Riegler形試験器によって測定される値を意味する。
叩解度が44°SRを越えたパルプを使用した原紙は、再生処理時の水分散性が悪くなるだけでなく、水分の影響を受けやすくなるため寸法安定性が悪くなる。また、叩解度が20°SR未満になると、剥離剤を塗工するための充分なバリヤー性を得ることが困難となる。
パルプとしては、特に木材繊維からなる木材パルプが、再生時の離解性と再生後の使用の容易さの点で好ましい。木材パルプの具体例としては、N−BKP(針葉樹晒硫酸塩パルプ)、N−BSP(針葉樹晒亜硫酸パルプ)、L−BKP(広葉樹晒硫酸塩パルプ)、又はL−BSP(広葉樹晒亜硫酸パルプ)等を挙げることができる。
【0006】
こうして得られる原紙の坪量は、特に限定されるものではないが、好ましくは20〜250g/m2、より好ましくは30〜150g/m2である。坪量が20g/m2未満になると紙の強度が低下し、剥離剤の塗工工程において作業性が劣ることがあり、250g/m2を越えるとバリヤー性を得るために水溶性樹脂の塗工量を増加させる必要があるため、生産性が低下し、コストが高くなる。
【0007】
本発明の剥離紙においては、叩解度が20〜44°SRのパルプを使用した原紙の少なくとも一方の表面上に、まず水溶性樹脂による目止め層を設ける。目止め層用の水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコールやデンプンを挙げることができる。
本発明のポリビニルアルコールとしては、ケン化度が95mol%を越える完全ケン化タイプといわれるポリビニルアルコールや、70〜90mol%の部分ケン化タイプといわれるポリビニルアルコールのいずれをも使用することができる。また、ポリビニルアルコールを変性した化合物、例えば、アセトアセチル化ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールと多価カルボン酸とのエステル化物、カルボキシ変性化ポリビニルアルコール、スルホン酸変性化ポリビニルアルコール、オレフィン変性化ポリビニルアルコール、ニトリル変性化ポリビニルアルコール、アミド変性化ポリビニルアルコール、又はピロリドン変性化ポリビニルアルコールなどの変性化ポリビニルアルコール化合物を挙げることができる。また、ポリビニルアルコールの平均重合度は、低い程離解性が高くなり、好ましくは3000以下、より好ましくは2500以下である。
【0008】
本発明のデンプンとしては、トウモロコシデンプン、ポテトデンプン、あるいはタピオカデンプン等のほか、それらの変性デンプン、例えば、酸化デンプン、エーテル化デンプン、ジアルデヒド化デンプン、又はエステル化デンプンなどを挙げることができる。
前記に挙げた水溶性樹脂の内、被膜形成能が高い点、及び高いバリヤー性を得ることができる点で、ポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
【0009】
また、前記の目止め層を形成するために用いる前記水溶性樹脂は、場合により、サイズ剤、着色剤、及び/又は消泡剤等を含むことができる。
前記目止め層を設けるための水溶性樹脂の塗工方法としては、公知の方法、例えば、エアードクターコーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ナイフコーター、又はリバースコーターなどを用いる方法を挙げることができる。前記方法の内、含浸塗工で目止め層を原紙の両面に設けることができるオンマシン(抄紙中)でのサイズプレスコーターが、生産性や品質安定性を高くすることができる点で好ましい。
目止め層を形成する水溶性樹脂の塗工量(固形分)は、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜10g/m2、より好ましくは2〜5g/m2である。塗工量が1g/m2未満になると充分なバリヤー性を得られないことがあり、10g/m2を越えると水離解が遅くなることがある。
【0010】
本発明の剥離紙においては、原紙の少なくとも一方の表面上に設けた前記の目止め層の上に、水溶性樹脂による中間層を形成する。中間層用の水溶性樹脂としては、前記目止め層用として説明したポリビニルアルコール及びデンプンと同様の水溶性樹脂を使用することができ、ポリビニルアルコールとデンプンとの固形分重量比(ポリビニルアルコール:デンプン)が、好ましくは100:0〜20:80、より好ましくは100:0〜30:70の水溶性樹脂を使用するのが好ましい。デンプンの割合が、80重量%を越えると、充分な目止め性が得られないことがある。
【0011】
中間層を形成するために用いる塗工液には、ポリビニルアルコール及びデンプンに加えて、場合により、サイズ剤、着色剤、流動性調整剤、及び/又は消泡剤等の助剤を加えることができる。中間層を設けるための前記水溶性樹脂の塗工方法は、公知の方法、例えば、エアードクターコーター、サイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ナイフコーター、又はリバースコーターなどを用いる方法を挙げることができる。前記方法の内、オンマシン又はオフマシン(抄紙後)のエアードクターコーターを用いると、品質安定性が高くなるので好ましい。
【0012】
中間層用としてのポリビニルアルコール、又はポリビニルアルコールとデンプンとの混合物の塗工量は、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜10g/m2、より好ましくは2〜5g/m2である。塗工量が1g/m2未満になると充分なバリヤー性を得られないことがあり、10g/m2を越えると水離解が遅くなることがある。
【0013】
本発明の剥離紙においては、前記の中間層の上に剥離層を設ける。剥離剤は剥離効果を有するものであれば、特に限定されるものではなく、従来公知の剥離剤を用いることができる。具体的には、例えば、分子末端又は側鎖に官能基、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、エポキシ基、ビニルアミド基、ヒドロシリル基、シラノール基、ジアゾ基、アセチレン基、又はチオール基を有するシリコーン樹脂(主にポリジアルキルシロキサン)、含フッ素樹脂、アルキド樹脂、アミノアルキド樹脂、あるいは長鎖アルキル基含有樹脂などを挙げることができる。
剥離剤は、例えば、エマルジョン系、溶剤系、無溶剤系、又は混合溶融押し出し系の形態で塗布することができる。硬化機構としては、例えば、ラジカル重合型、縮合型、付加型、架橋型、又は開環重合型反応などを挙げることができる。
【0014】
剥離剤の塗工方法としては、公知の方法、例えば、グラビアコーター、ロッドコーター、又はエアードクターコーターなどを用いる方法を利用することができる。
剥離剤の塗工量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1〜20g/m2、より好ましくは0.3〜15g/m2である。塗工量が0.1g/m2未満になると剥離不良となることがあり、20g/m2を越えると不経済になるだけでなく剥離剤の硬化不良が発生することがある。
【0015】
本発明の剥離紙の製造方法も特に限定されるものではないが、例えば、叩解度を20〜44°SRにしたパルプを使用して抄紙し、オンマシンでのサイズプレスコーターにて前記水溶性樹脂を塗工して目止め層を両面に形成する。続いて、目止め層を形成した原紙の一方の表面上又は両面に中間層用の水溶性樹脂をエアードクターコーターにより塗工し、中間層を形成し、更に、中間層の上に剥離剤をグラビアコーターにより塗工して、本発明による剥離紙を得ることができる。また、本発明の剥離紙において、表面平滑性が必要な場合には、中間層又は剥離層を設ける前に、原紙に対してカレンダー処理を実施することもでき、この場合でも、再生可能で良好な古紙パルプを得ることができる。
【0016】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
叩解度を40°SRにした木材パルプ(N−BKP/L−BKP=33/67)100重量部に対して、ロジンサイズ0.4重量部と硫酸バンド2重量部とを添加した原料を長網抄紙機を用いて原紙(坪量=68g/m2)を抄紙し、同時にオンマシンのサイズプレスコーターにて平均重合度1700のポリビニルアルコール(商品名=ゴーセナールT−350;日本合成化学工業製)を2g/m2(固形分)となるよう塗工して目止め層を原紙の両面に形成した。
次に、原紙の表面側(フェルト面側)の上に形成された目止め層上に、平均重合度300のポリビニルアルコール(商品名=クラレポバールPVA203;(株)クラレ製)とエステル化デンプン(商品名=MC−3000;敷島スターチ(株)製)との混合物〔固形分重量比(ポリビニルアルコール:エステル化デンプン)=70:30〕を、水で煮沸溶解して濃度6.5%にして調製した塗工液を、エアードクターコーターにて2.6g/m2(固形分)となるよう塗工し、中間層を形成し、剥離紙用基材を得た。
続いて、剥離剤として、ビニル基を官能基とするポリジメチルシロキサンを主成分とした溶剤系付加型シリコーン系剥離剤(商品名=SRX−211;東レ ダウコーニング シリコーン(株)製)100重量部に白金系触媒(商品名=SRX−212;東レ ダウコーニング シリコーン(株)製)0.6重量部を加え、トルエンに溶解して固形分濃度6.5重量%の塗工液を調製した。
この塗工液を前記剥離紙用基材の中間層の上に塗工量が0.8g/m2(固形分)となるようにグラビアコーターにて塗工し、乾燥温度180℃で20秒間乾燥して剥離層を設け、剥離紙を得た。
【0017】
【実施例2】
木材パルプの叩解度を25°SRとし、中間層の水溶性樹脂の塗工量を3.5g/m2(固形分)にしたこと以外は、実施例1に記載の操作を繰り返して、剥離紙を得た。
【0018】
【実施例3】
中間層用の水溶性樹脂を平均重合度300のポリビニルアルコール(商品名=クラレポバールPVA203;(株)クラレ製)とし、塗工量を2.6g/m2(固形分)にしたこと以外は、実施例1に記載の操作を繰り返して、剥離紙を得た。
【0019】
【実施例4】
中間層用の水溶性樹脂を、平均重合度2400のポリビニルアルコール(商品名=クラレポバールPVA224;(株)クラレ製)とエステル化デンプン(商品名=MC−3000;敷島スターチ(株)製)との混合物〔固形分重量比(ポリビニルアルコール:エステル化デンプン)=30:70〕とし、塗工量を2.6g/m2(固形分)にしたこと以外は、実施例1に記載の操作を繰り返して、剥離紙を得た。
【0020】
【比較例1】
叩解度を46°SRにした木材パルプ(N−BKP/L−BKP=70:30)を使用し、実施例1に記載の操作と同様にして目止め層を設けることにより、坪量70g/m2のグラシン用原紙を抄造した。
次に、ダンピングマシンによってグラシン用原紙の水分を10.5%にした後、スーパーカレンダー処理して剥離紙用基材としてグラシン紙を得た。更に、このグラシン紙の表面に、実施例1に記載の操作と同様にして、剥離層を設け、剥離紙を得た。
【0021】
【物性評価】
(1)離解性
得られた剥離紙50gを5cm×5cm角に切断し、水(20℃)1200mlに加え、JISP8209の標準離解機によって5分間撹拌した。
次に、離解後のスラリー(固形分=6.25g)を用い、角形手漉きシートマシンによって手漉きシート(25cm×25cm)を作成し、脱水用濾紙に挟んで20kgのプレスロールで2往復させ、プレス機により3.5kg/cm2の圧力でプレスした。次に、濾紙に挟まれた状態のままで送風乾燥機で、2時間乾燥した後、濾紙から手漉きシートを剥がした。剥がした手漉きシートに含まれる未離解物を観察し、剥離紙の離解性を、以下の3段階で評価した。なお、未離解物とは剥離紙の一部が離解されず小さく残っている状態で、散光板(例えば、発光体を内側に有するすりガラス)に手漉きシートを乗せると黒い斑点として観察することができる。
◎・・・未離解物が観察されない
○・・・未離解物が少し観察された
×・・・未離解物が多く観察された
【0022】
(2)濾紙とられ
前記(1)の離解性試験において、濾紙から手漉きシート剥がした際に、手漉きシートが濾紙にとられる程度を、以下の3段階で評価した。
◎・・・濾紙とられがない
○・・・一部の面が濾紙にとられ、毛羽立った
×・・・全面が濾紙にとられ、毛羽立った
【0023】
(3)寸法安定性(浸水伸度)
得られた剥離紙を、縦(抄紙機の流れ方向)2cm×横(抄紙機の幅方向)30cmに切り取り、横の長さを1/100mmの単位まで測定した。次に、23℃の蒸留水に10分間浸漬した後、再度、横の長さを前記と同様に測定した。浸水伸度(%)を以下の計算式から求めた。
浸水伸度(%)=〔(L2−L1)/L1〕×100
ここで、L1は最初(浸水前)の横の長さであり、L2は浸水後の横の長さである。結果を表1に示す。浸水伸度が3%以下であれば上質紙と同様に、寸法安定性が良好であるといえる。
【0024】
(4)トルエンバリヤー性
実施例1〜4については、原紙に目止め層を設けた上から中間層を設けて調製した剥離紙用基材を用い、比較例1については、スーパーカレンダー処理後の剥離紙用基材を用いて、それぞれの基材に、溶剤系染料のオイルブルー0.3%含有トルエンを塗布し、5秒後に完全に拭き取った。裏面へのトルエンの浸透度を以下の3段階で評価した。トルエンバリヤー性が良好であれば、溶剤系の剥離剤において、良好な剥離効果が得られる。結果を表1に示す。
◎・・・裏面への浸透が全く観察されない(バリヤー性=極めて良好)
○・・・ピンホール状の浸透が1m2に数個発生(バリヤー性=良好)
×・・・ピンホール状の浸透が無数に発生(バリヤー性=不良)
【0025】
(5)剥離力
得られた剥離紙の剥離層表面にアクリルエマルジョン粘着剤(商品名=AT−22C;サイデン化学(株)製)を25g/m2(固形分)で塗工し、乾燥した後、その粘着剤層の上に上質紙(坪量=64g/m2)を貼付して粘着紙を製造した。この粘着紙の剥離紙からの剥離力を、JISZ0237に準じ、ピール角度180°及びピール速度300mm/minにて測定した。剥離力が200mN/20mm以下であれば剥離性は良好である。結果を表1に示す。
【0026】
(6)結果
物性評価の結果を以下の表1に示す。
【表1】
Figure 0003816333
【0027】
【発明の効果】
本発明の再生可能な剥離紙は、剥離紙としての寸法安定性が良好で、製造過程において剥離剤の乾燥を高温下で実施することができ、しかも、再生処理の際にはアルカリ浴を使用する必要がなく、水離解性が良好で、優れた古紙パルプを供給することができる。

Claims (2)

  1. 叩解度が20〜44°SRのパルプを使用した原紙の少なくとも一方の表面上に、ポリビニルアルコール又は変性化ポリビニルアルコールによる目止め層と、ポリビニルアルコール又は変性化ポリビニルアルコールとデンプン又は変性デンプンとの固形分重量比(ポリビニルアルコール:デンプン)で100:0〜20:80の水溶性樹脂による中間層と、剥離層とを順次設け、前記目止め層形成用塗工液の塗工量(固形分)が1〜10g/m2であり、前記中間層形成用塗工液の塗工量(固形分)が1〜10g/m2であり、前記中間層形成用塗工液をコーターによって塗工することを特徴とする、水離解再生利用用剥離紙。
  2. 前記ポリビニルアルコールが、平均重合度が3000以下のポリビニルアルコールである、請求項1に記載の水離解再生利用用剥離紙。
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