JP4371873B2 - 剥離紙用原紙 - Google Patents
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Description
これらの基材の中で、シリコーン樹脂等の剥離剤溶液の浸透を抑制し、少量で剥離剤としての性能を最大限に発揮させるために、木材パルプ系繊維を主原料とする上質紙、片艶紙及びクラフト紙等の表面にポリエチレンをラミネートしたポリエチレンラミネートタイプの基材が一般的に用いられている。しかしながら、ポリエチレンフィルムは疎水性であるため、この基材を再度回収し、製紙工程で再生利用することは困難であるので、廃棄処分されているのが現状である。
上記の理由から、安全面及び公害面で優れている無溶剤型剥離剤の浸透を抑制し、基材表面に均一な薄膜を形成することのできる剥離紙用基材の開発が強く望まれている。さらに、森林資源保護の観点から再生利用可能な剥離紙が強く望まれているが、現状ではこれらの要件を充分満たし得る剥離紙は提供されていない。
本発明における、上記の塗工液中には、剥離紙の性能を落とさない範囲で、公知の他のバインダーを配合することも可能である。
また、ここでいう、透気抵抗度、塗工層のベタツキ、剥離層の被覆性及び離解性は、下記の方法によって評価した。さらに、抄紙機のドライヤーやカンバス等のマシン汚れ、マシンカレンダ部での断紙の状況、無溶剤型シリコーン剥離剤塗工時における顔料塗工層と接する塗工ロール汚れの状況を確認した。
Japan Tappi No.5に準じて測定した。
<塗工層のベタツキ>
剥離紙原紙の顔料塗工層とアルミ箔を、ロール温度が70℃のテストカレンダーで処理して貼合紙を得た。この貼合紙から、抄紙機の流れ方向を長辺とする20mm×250mmのサンプルを作製し、テンシロンRTC―1210A型(ORIENTEC社製)を用い、剥離速度0.3m/分の試験条件で、流れ方向に180度の引張り角度で剥離させたときの剥離力を測定した。
<剥離剤層の被覆性>
オイルレッドをトルエンに溶解して染色液を作製した。この染色液を、試料である剥離紙の剥離剤層上に均一に塗布し、2秒後にガーゼにより拭き取った後、班点状のピンホールを観察してその被覆効果を判定した。
<離解性>
Tappi標準の離解機を用い、試料濃度1.5%、容量2.0リットル、離解時間10分間としたときの剥離紙試料の離解の程度を評価した。
各評価結果を表1に示す。
それぞれフリーネス450mlに叩解したLBKP90部とNBKP10部のパルプサスペンジョンに、サイズ剤としてロジンサイズ剤(商品名「サイズパインE」,荒川化学工業(株)製)を絶乾パルプに対して0.5%添加した。このパルプスラリーに硫酸バンドを添加して定着させた後、長網多筒式ドライヤ抄紙機で抄紙した。
この原紙に、抄紙機の乾燥機中間部に設置されたブレードコータによって、固形分濃度が60重量%の下記塗工液を、塗工量が7g/m2となるように片面に塗工した。更に、同長網抄紙機のマシンカレンダー処理を行って、平滑度が250秒で坪量が80g/m2の剥離紙用原紙を作製した。
塗工液:顔料としてカオリン(商品名:アマゾンプラス、Cadam社製)100重量部、バインダーとしてゲル含量が95%で、ガラス転移点が10℃のスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックス35重量部、及び、分散剤、消泡剤、潤滑剤を適宜配合した。
加熱付加反応型無溶剤シリコーン剥離剤(信越化学工業(株)製:KNS−320)100部に対して触媒(信越化学工業(株)製:PL−56)2部を添加したシリコーン樹脂液を作製し、前記剥離紙用原紙の顔料塗工層上に、マルチロールコーターで1.0g/m2となるように塗布した後、熱風で乾燥硬化させて剥離紙を得た。
実施例1の剥離紙用原紙に使用したスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスの代わりに、ゲル含量が80%でガラス転移温度が0℃のスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスを使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして原紙を作製し、シリコーン樹脂液を塗工し、熱風で乾燥硬化させて剥離紙を得た。
実施例1の剥離紙用原紙に使用したスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスの代わりに、ゲル含量が95%で、ガラス転移温度が−20℃のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックスを使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして原紙を作製し、シリコーン樹脂液を塗工し、熱風で乾燥硬化させて剥離紙を得た。
実施例1の剥離紙用原紙に使用したスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスの配合部数を60重量部としたこと以外は、実施例1と全く同様にして原紙を作製し、シリコーン樹脂液を塗工し、熱風で乾燥硬化させて剥離紙を得た。
実施例1の剥離紙用原紙に使用したスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスの配合部数を13重量部としたこと以外は、実施例1と全く同様にして原紙を作製し、シリコーン樹脂液を塗工し、熱風で乾燥硬化させて剥離紙を得た。
実施例1における剥離紙用原紙の塗工層の塗工量を3g/m2に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にして原紙を作製し、シリコーン樹脂液を塗工し、熱風で乾燥硬化させて剥離紙を得た。
実施例3における剥離紙用原紙の塗工層の塗工量を15g/m2に変更したこと以外は、実施例3と全く同様にして原紙を作製し、シリコーン樹脂液を塗工し、熱風で乾燥硬化させて剥離紙を得た。
市販の剥離紙である片面ポリエチレンラミネート紙(基紙坪量75g/m2、ラミ厚15μm)に対し、実施例1と全く同様にしてシリコーン樹脂液を塗工し、熱風で乾燥硬化させて剥離紙を得た。
以上の結果から明らかなように、本発明の剥離紙用原紙は、特に無溶剤型剥離剤に対してポリラミネート紙に匹敵する加工性を有し、ポリラミネート紙にはない機能である離解再生性のあることが実証された。また、安価な填料と樹脂との組み合わせに加え、生産効率が優れた汎用のブレードコータで、しかもオンマシン塗工が可能であるため、非常に安価に製造が可能となる。これらの点から、本発明は実用上極めて有益である。
Claims (1)
- 木材パルプ系繊維を主体とする基紙の少なくとも片面に顔料とバインダーを主成分とする顔料塗工層を設けてなる、王研式透気抵抗度が500秒以上25,000秒以下である剥離紙用原紙であって、前記顔料塗工層のバインダーとして、トルエンに対するゲル含量が90重量%以上100重量%未満であると共にガラス転移温度が5〜30℃であるスチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスを、前記顔料100重量部に対して15〜45重量部使用すると共に、前記顔料塗工層を、抄紙機の乾燥機中央部に設置された塗工機によって、片面当たり4〜13g/m 2 の塗工量となるように塗工してなることを特徴とする剥離紙用原紙。
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