JP6351981B2 - 低光沢離型紙用基材 - Google Patents
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Description
2.前記離型紙用基材表面の光沢度が2.7%以下である、1に記載の低光沢離型紙用基材。
3.前記剥離紙用基材の王研式透気抵抗度が30000sec以上である、1〜2に記載の低光沢離型紙用基材。
4.接着剤が合成樹脂ラテックスのエチレン−酢酸ビニル系共重合体及び/又はポリビニルアルコールである、1〜3に記載の低光沢離型紙用基材。
5.前記の低光沢層の塗工量が5〜20g/m2である、1〜4の何れかに記載の低光沢離型紙用基材。
6.前記の炭酸カルシウムが軽質炭酸カルシウムである、1〜5の何れかに記載の低光沢離型紙用基材。
7.1〜6の何れかに記載の低光沢離型紙用基材の上に、剥離層を設けてなる工程紙。
また、上記記載の工程紙は合成皮革製造工程にて使用されることにより、確実に剥離させるので、接着剤を含有する塗工液により形成された塗工層である目止め低光沢層の転移による合成皮革の外観不良の発生を抑制することができる上、再生可能であるという利点を有する。更に合成皮革面の光沢度は2.7%以下、好ましくは2.5%以下、更に好ましくは2.2%以下の低光沢で、かつ漆黒性に優れる合成皮革を、粘着シートの離型紙として使用される際には粘着シートを確実に剥離させることができる。
更に剥離性に優れるので、塗工層の転移による合成皮革の外観不良の発生を抑制することができる上、再生可能であるという利点を有する。
なお、低光沢離型紙用基材の目止め性の簡易評価として、透気抵抗度で評価し、王研式透気抵抗度で30000sec以上、かつ表面に欠陥がなければ、良好な目止め性を有する。また、漆黒性については、良好な目止め性を有し、かつ表面にムラがないことが重要である。
目止め低光沢層用の塗工液を塗工することにより形成された、本発明の低光沢離型紙用基材の目止め低光沢層で使用される顔料としては、体積分布平均粒子径が3〜10μmの炭酸カルシウムを配合することが必須である。また、その配合量は、全顔料分に対して50重量部以上であることが必須であり、好ましくは70重量部以上である。
また、体積分布平均粒子径が3μm未満では白紙光沢度が高くなり過ぎ、10μmを超えるとブレード塗工の際に大粒子径の粒で、ストリークやスクラッチなどが発生し易くなる。また、特に体積分布平均粒子径を4〜8μmとすることが塗工適性や塗工層の均一性を更に向上させる点において好ましい。
また、体積分布平均粒子径が3〜10μmの顔料を配合した場合であっても、その配合量が全顔料分に対して50重量部未満の場合には、光沢度、剥離剤の目止め性、塗工性などのすべての性能を満足させることができなくなる。
また、炭酸カルシウムの種類として、粒子径や形状を調整し易い軽質炭酸カルシウムが好ましい。
なお、低光沢の観点から紙表面に微細な凹凸を持ち、漆黒性の観点から紙表面は均一であることが好ましい。そのことから、顔料の形状はアスペクト比が小さく、均一に揃えることが重要となる。
本発明の低光沢離型紙用基材の目止め低光沢層には、接着剤として、顔料100重量部に対して固形分で20〜50重量部となるように配合することが必須である。また、さらに顔料100重量部に対して固形分で22〜40重量部となるように、より好ましくは24〜35重量部となるように配合することが、塗工層の均一性や離解性の点において好ましい。
20重量部未満の場合には、剥離剤層の目止め効果が悪化し、合成皮革の製造において合成皮革を工程紙から剥離する際の剥離性に劣る。一方、50重量部より多い場合には顔料の凹凸が小さくなり、合成皮革の光沢度が高くなることで目的とする低光沢ではなくなる。また、使用した後に紙として再利用の際、パルパーによる離解性が劣るため製紙原料として再利用することが困難になる。
低光沢度化には、目止め低光沢層用塗工液の粘度を高めにすることが好ましく、塗工方式にもよるが塗工適性も含めるとB型粘度計で300〜3000mPa・secにすることが好ましい。
上記のB型粘度計で300mPa・sec未満では、塗工液が原紙に沈み込むので、光沢度及び目止め性に劣る。そのため、品質確保には塗工量アップが必要となるので生産性に劣る。一方、B型粘度で3000mPa・secより高くなると塗工液の流動性が乏しくなり、塗工液をコータータンクに送液することが困難となる。なお、上記の粘度調整には、増粘剤を配合し調整することが好ましい。
更に、本発明における塗工層に、分散剤、離型剤、保水剤、消泡剤、防腐剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を含有させても良い。
本発明で使用される原紙は、工程紙等に使用される原紙でよく、木材パルプを主体とするものが用いられる。木材パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ、リファイナーグラインドパルプ等の機械パルプ、及び、新聞用紙、コート紙、上質紙等から得られる再生パルプなどを、適宜配合して得ることができる。
また、必要に応じてケナフ、麻、竹等の非木材系のパルプ、ガラス繊維、ポリエチレン繊維等の合成樹脂繊維など、セルロース繊維以外の繊維材料を配合することも可能である。
本発明の低光沢離型紙用基材を工程紙の基材として使用する場合、目止め低光沢層上に剥離剤を塗被して剥離層を設ける。剥離剤としては、光沢度の低いシリコーン系樹脂が好ましい。その塗工量は特に限定されるものではないが、0.5〜2.0g/m2であることが好ましい。0.5g/m2より少ないと剥離性が不足し、合成皮革から工程紙や粘着剤層を剥がす時、紙むけや断紙が起こる。一方2.0g/m2より多い場合には、原紙の凹凸が減少し、光沢度が高くなる。また、剥離性が過剰になり、工程中に目止め低光沢層の浮きや剥がれが発生する。
実施例において、顔料の体積分布平均粒子径、光沢度、剥離剤目止め性、離解性、塗工適性については、下記の方法により評価した。
レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(マルバーン(株)製、機器名:マスターサイザーS)を用いて顔料粒子の体積粒度分布を測定し、50%の粒径を体積分布平均粒子径とした。
JIS Z8803に準じて、B型粘度計(BM型VISCOMETER:TOKIMEC INC.製)を用いて行った(測定条件:温度30℃、回転数60rpm)
JIS P 8142:2005に従い測定した。
王研式透気抵抗度(JIS P 8117:2009)に従い測定した。
染色液として1%のオイルレッドのトルエン溶液を作成した。この染色液を離型紙用基材の塗工面に均一に塗布し、5秒後にガーゼなどで拭き取った後、目止め低光沢層のムラ、ピンホールやストリークなどの欠陥を観察して評価した。
評価基準
○:ムラ、欠陥がほとんどなし
△:ムラもしくは欠陥が若干あり
×:ムラもしくは欠陥が多い
Tappi標準の離解機を用い、離型紙用基材を濃度1.5%、容量2.0リットル、時間30分間とした場合における、離型紙用基材の離解の程度を評価した。
評価基準
○:離解性良好
△:一部未離解物が残る
×:離解不能
ブレード塗工時のストリーク、スクラッチ、塗布ムラの発生度合いを評価した。
評価基準
○:発生しない
△:若干発生する
×:多く発生する
顔料を自社製の軽質炭酸カルシウムD((体積分布平均粒子径:2.5μm)(固形分70重量%))に変更し、固形分66重量%の目止め低光沢層用塗工液を調製した以外は実施例1と同様に離型紙用基材を得た。
[比較例2]
顔料を自製の軽質炭酸カルシウムE(体積分布平均粒子径:12μm)(固形分75重量%)に変更し、固形分69重量%の目止め低光沢層用塗工液を調製した以外は実施例1と同様に離型紙用基材を得た。
[比較例3]
顔料を合成非晶質シリカ(ミズカシルP-50 水澤化学製、体積分布平均粒子径:10μm)(固形分20重量%)に変更し、固形分23重量%の目止め低光沢層用塗工液を調製し、塗工量を5g/m2としたこと以外は実施例1と同様に離型紙用基材を得た。
[比較例4]
顔料を軽質炭酸カルシウムA:40部、カオリン:60部に変更し、固形分67重量%の目止め低光沢層用塗工液を調製したこと以外は実施例1と同様に離型紙用基材を得た。
[比較例5]
バインダーとして、ラテックスの配合量を15部配合し、固形分69重量%の目止め低光沢層用塗工液を調製したこと以外は実施例1と同様に離型紙用基材を得た。
[比較例6]
バインダーとして、ラテックスの配合量を60部配合し、固形分65重量%の目止め低光沢層用塗工液を調製したこと以外は実施例1と同様に離型紙用基材を得た。
炭酸カルシウムに代えてシリカを採用した比較例3によると光沢度は低くなるが透気抵抗度、塗工層の均一性が悪くなる。更に塗料濃度が低くなるため、乾燥負荷が大きく、塗工量の確保も困難となってくる。
炭酸カルシウムよりカオリンの比率を多くした比較例4によると光沢度が高くなる。
合成樹脂ラテックスの含有量が少ない比較例5では、透気抵抗度、塗工層の均一性に劣り、逆に含有量が多い比較例6によると、白紙光沢度が高く、離解性に劣る結果となった。
Claims (7)
- 原紙の少なくとも一方の面に、顔料、及び接着剤を含有する目止め低光沢層を備え、前記顔料中に体積分布平均粒子径が3〜10μmである炭酸カルシウムを顔料全体で100重量部に対して50〜100重量部含有し、前記接着剤が前記顔料100重量部に対して固形分で20〜50重量部となるように含有された低光沢離型紙用基材。
(但し、接着剤としてカゼイン、スチレン−ブタジエンラテックス、及び、次のA〜Cの3種類の樹脂成分のいずれかを含有する場合を除く。
A:ポリアクリル酸系樹脂成分
B:ポリビニルアルコール系樹脂成分
C:ポリアクリル酸−ポリビニルアルコール共重合体) - 前記低光沢離型紙用基材表面の光沢度が2.7%以下である、請求項1に記載の低光沢離型紙用基材。
- 前記低光沢離型紙用基材の王研式透気抵抗度が30000sec以上である、請求項1又は2に記載の低光沢離型紙用基材。
- 接着剤が合成樹脂ラテックスのエチレン−酢酸ビニル系共重合体及び/又はポリビニルアルコールである、請求項1〜3の何れか1項に記載の低光沢離型紙用基材。
- 前記の低光沢層の塗工量が5〜20g/m2である、請求項1〜4の何れか1項に記載の低光沢離型紙用基材。
- 前記の炭酸カルシウムが軽質炭酸カルシウムである、請求項1〜5の何れか1項に記載の低光沢離型紙用基材。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の低光沢離型紙用基材の上に、剥離層を設けてなる工程紙。
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