JPH0931898A - グラシン紙の製造方法、および剥離紙の製造方法 - Google Patents

グラシン紙の製造方法、および剥離紙の製造方法

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JPH0931898A
JPH0931898A JP7183760A JP18376095A JPH0931898A JP H0931898 A JPH0931898 A JP H0931898A JP 7183760 A JP7183760 A JP 7183760A JP 18376095 A JP18376095 A JP 18376095A JP H0931898 A JPH0931898 A JP H0931898A
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Masayuki Yamamoto
真之 山本
Kazuya Nishikawa
一哉 西川
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粘着シートの剥離紙用基紙として使用した場
合、再生紙の原料として使用できる良好な離解性を有
し、且つ、透過式の位置検出機を有するラベラーでのラ
ベル位置検知に問題のない剥離紙となるグラシン紙を提
供する。 【解決手段】抄紙機内部に設置された塗工部により原紙
にポリビニルアルコール系樹脂水溶液を塗布した後、圧
縮処理して仕上げるグラシン紙の製造方法において、上
記原紙に、フリーネスが130〜210mlCSFの化
学パルプを主原料として用い、且つ、塗工部よりも前段
に設けた、2本のロールが形成する線圧10〜50kg
/cmのニップで、半乾燥状態にある原紙を通紙処理し
たのち乾燥することを特徴とするグラシン紙の製造方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグラシン紙の製造方
法に関し、特に、粘着シートの剥離紙用基紙として使用
した場合、再生紙の原料として使用できる良好な離解性
を有し、且つ、透過式の位置検出機を有するラベラーで
のラベル位置検知に問題のない光透過性を有する剥離紙
となるグラシン紙の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着シートは、一般に表面基材、
粘着剤および剥離紙から構成されており、商業用、事務
用、家庭用等、非常に広範囲の用途に、ラベル、シー
ル、ステッカー、ワッペン等の形に加工されて使用され
ている。表面基材としては、その種類によって上質紙、
コート紙、キャストコート紙、感熱記録紙等の一般紙
類、アルミ箔ラミ紙、アルミ蒸着紙、樹脂含浸紙、合成
紙等の特殊紙類、PET、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニール等のフィルム類が使われている。粘着剤はゴム系
およびアクリル系が多く使われており、特に、アクリル
酸エステルを主体にアクリル酸、メタクリル酸、アクリ
ルアミド、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等
を共重合させたものを主成分としたアクリル系粘着剤が
増加している。
【0003】一方、剥離紙としては、ポリエチレンラミ
ネートタイプ、グラシンタイプ、クレーコートタイプ、
水系樹脂コートタイプおよびフィルムベースタイプ等に
分類でき、この中でもポリエチレンラミネートタイプお
よびグラシンタイプが広範に使用されている。ポリエチ
レンラミネートタイプは、上質紙やクラフト紙など原紙
の内部にシリコーンなどの剥離剤のしみ込みを防止する
ため、或いは剥離性能を効果的に発揮せしめる目的で、
原紙の表面にポリエチレンをラミネート処理し、その上
に剥離剤層を設けたものである。ラミネートするポリエ
チレンとしては、高圧法低密度ポリエチレンが代表的に
使用されている。かかるポリエチレンラミネートタイプ
は、空隙に富む上質紙やクラフト紙上に成膜したポリエ
チレン層上にシリコーン(剥離剤)が完全に保持される
ため、効果的に剥離性能を発揮する利点を有する。しか
し、剥離紙基材として上質紙やクラフト紙を用いるた
め、光透過性に乏しく、透過式の位置検出機を有するラ
ベラーでのラベル位置検知に問題を生じる。また、剥離
紙基材にポリエチレンをラミネートされているため、再
生紙の原料としては、離解時に水に再分散させることが
できず、再生不能である欠点を有する。
【0004】一方、グラシンタイプは、通常フリーネス
が230〜350mlCSFという範囲の高度な叩解処
理をした化学パルプを原料として抄造し、さらにスーパ
ーカレンダー等の仕上げ設備で緻密化して得たグラシン
紙に、シリコーン等の剥離剤を設けたものである。最
近、透過式の位置検出機を有するラベラーでのラベル位
置検知に問題を生じないよう透明性を付与するととも
に、剥離剤の基材内部への浸透を極力抑制し、原紙表面
に保持させることにより、効果的な剥離性能が発揮され
るようにする目的で、抄紙機の乾燥部中間に設置された
サイズプレス装置等により、ポリビニルアルコール系樹
脂水溶液を原紙表面にできるだけ保持させるように塗布
する方法が採られている。このため、グラシンタイプの
剥離紙は、光透過性に優れ、透過式の位置検出機を有す
るラベラーでのラベル位置検知に問題を生じることがな
い長所を有する。しかし、再生紙の原料としては、離解
時に水に再分散させることができず、再生不能である欠
点を有している。この原因は原料である化学パルプの繊
維間結合が強固なためであるといわれている。
【0005】環境保護および資源保護の重要視される背
景から、剥離紙は再生紙の原料として使用できる良好な
離解性を有し、さらに透過式の位置検出機を有するラベ
ラーでのラベル位置検知に問題のない光透過性を有する
剥離紙は未だ見出されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、表面基
材、粘着剤および剥離紙から構成される粘着紙の剥離紙
として使用した場合、透過式の位置検出機を有するラベ
ラーでのラベル位置検知に問題のない光透過性を有し、
且つ、再生紙の原料として使用できる良好な離解性を有
するグラシン紙の製造方法を提供すべく、汎用グラシン
紙の離解不能原因を細部に亘り鋭意研究を重ねた結果、
その離解の困難な原因が、原料とする化学パルプが高度
に叩解されていることや、キャレンダーがけにより紙層
間の繊維を固く締め合わせていること(特開平4−23
876号公報)等の従来から言われている繊維間結合の
強さによるものではないことが分かった。
【0007】即ち、原紙表面に塗布されたポリビニルア
ルコール系樹脂等の水系塗料が原紙内部に浸透し、原紙
の繊維間に存在する状態で、スーパーカレンダー等の加
熱加圧設備で圧縮することにより、繊維相互が接着剤と
して作用するポリビニルアルコール系樹脂等を介して固
着していることが、離解性を悪化する原因であることを
見出したのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な原因を、効率よく解決する方法について研究を進めた
結果、原料として用いる化学パルプを高度な叩解処理し
て使用し、更に、ポリビニルアルコール系樹脂等の水系
塗料を塗布する前の段階で、且つ水分を多く含有してい
る湿匹を圧縮して緻密化することにより、解決できるこ
とを見出した。
【0009】即ち、本発明は、抄紙機内部に設置された
塗工部により原紙にポリビニルアルコール系樹脂水溶液
を塗布した後、圧縮処理して仕上げるグラシン紙の製造
方法において、上記原紙に、フリーネスが130〜21
0mlCSFの化学パルプを主原料として用い、且つ、
塗工部よりも前段に設けた、2本のロールが形成する線
圧10〜50kg/cmのニップで、半乾燥状態にある
原紙を通紙処理したのち乾燥することを特徴とするグラ
シン紙の製造方法である。更に、該グラシン紙に剥離剤
層を設けた剥離紙である。
【0010】
【発明の実施の形態】通常、グラシン紙を製造する場
合、フリーネスが230〜350mlCSFの範囲の高
度な叩解処理を施した化学パルプが用いられるが、本発
明ではこのフリーネスをさらに130〜210mlCS
Fの範囲まで強叩解を行ったものを主原料として抄造す
る。そして、抄紙機内部に設置され、サイズプレス装
置、ゲートロール塗工機など塗工部の前段であり、しか
も、原紙が乾燥機により水分40〜50%の範囲まで半
乾燥された状態で、2本のロールが形成する線圧10〜
50kg/cmの範囲にあるニップに通紙して加圧処理
を行う。その後、更に乾燥し、塗工部によりポリビニル
アルコール系樹脂水溶液を塗布した原紙を、圧縮処理部
で圧縮してグラシン紙を得る。このようにしてはじめて
再生紙の原料として使用できる良好な離解性を有し、且
つ、透過式の位置検出機を有するラベラーでのラベル位
置検知に問題のない光透過性を有するのである。
【0011】上記のように、本発明で使用する化学パル
プは、フリーネスが130〜210mlCSFの範囲ま
で強叩解を行う必要がある。この範囲の化学パルプを用
いることにより、光透過性が向上するとともに、ポリビ
ニルアルコール系樹脂水溶液の原紙への浸透を防ぐ作用
を有するものである。
【0012】因みに、パルプのフリーネスが130ml
CSFに満たない場合、透過式の位置検出機を有するラ
ベラーでのラベル位置検知に十分な光透過性を有する
が、叩解処理が過剰なため繊維の損傷が著しく、グラシ
ン紙自体の強度、特に引き裂き強さの低下が顕著で、剥
離紙の原紙として使用することができなくなる。一方、
パルプのフリーネスが210mlCSFを超える場合、
表面に塗布するポリビニルアルコール系樹脂等が原紙内
部に浸透してしまい、結果的に該樹脂が繊維相互の結合
作用を発揮するため、再使用のための離解が困難とな
る。なお、主成分の化学パルプとしては、広葉樹晒クラ
フトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、または他の化学
パルプを単独或いは混合して使用できる。
【0013】抄紙機としては、公知の長網多筒型抄紙
機、長網ヤンキー型抄紙機、あるいは丸網抄紙機などの
抄紙機が使用できる。なお、抄紙機ワイヤー上からプレ
スパートを経て、前部の乾燥機の中間部に、原紙の水分
が40〜50%の範囲となる場所に、線圧10〜50k
g/cmの範囲に負荷し得るある2本ロールで構成され
るプレス装置を設置し、このニップ間を通したのち、更
に乾燥し、次いでポリビニルアルコール系樹脂水溶液を
塗布するサイズサイズプレス装置、ゲートロール塗工機
等の塗布部を有するようにした抄紙機で製造する。な
お、水分の調整は、ニニップ前の乾燥条件や抄紙速度等
でコントロールするとよい。また、ニップを構成するロ
ールは、金属ロール、ゴムロールなど公知のロールが適
宜組み合わせて使用できるが、特に2本の硬質ゴムロー
ルを組み合わせたニップが、品質が優れるので好まし
い。
【0014】本発明は、水分が40〜50%の範囲まで
半乾燥された原紙を、一端、2本のロールが形成する線
圧10〜50kg/cmの範囲にあるニップ間を通し、
乾燥し、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液を塗布する
ことが特徴である。半乾燥された状態の原紙、即ち水分
を多く含有している状態の原紙(紙匹)を、圧縮して緻
密化すると、繊維間の結合強度を増す結果となってしま
う。この場合の結合強度の増加は、脱水および乾燥工程
での水分除去による水の表面張力に起因する結合、さら
に繊維を構成するセルロース分子の水酸基相互の水素結
合に起因する固着であり、再使用のための離解の際には
これらの結合は水の存在下で何等抵抗力を有さず、容易
に破壊されるものである。
【0015】因みに、原紙の水分が40%に満たない場
合、水分が不足しており、圧縮による繊維相互の密着が
不十分となり、表面に塗布するポリビニルアルコール系
樹脂等が原紙内部に浸透してしまう。このため、結果的
にポリビニルアルコール系樹脂が繊維相互の結合作用を
発揮するため、再使用のための離解が困難となる。一
方、原紙水分が50%を超える場合、水分が過剰で湿匹
が柔難過ぎるため、ロールに巻き付きを生じる等操業が
困難となる。また、2本ロールの形成するニップの線圧
が10kg/cmに満たない場合、圧力の不足により圧
縮による繊維相互の密着が不十分となる。一方、ニップ
の線圧が50kg/cmを超える場合、湿匹に過剰な圧
力が加わり、紙層が破壊される結果となる。
【0016】本発明において抄紙機内部に設けたサイズ
プレス装置、ゲートロール塗工機等の塗布部で塗布する
ボビニルアルコール系樹脂とは、一般にポバールと総称
されるものであり、基本組成はビニルアルコールと酢酸
ビニルの共重合体で、重合度およびケン化度が、水溶液
の粘性等に関与するが、本発明の効果を得る上で特に厳
格な制約はなく、抄紙機および塗工機の種類、幾何学構
造および速度等により、市販品の中から任意に選択して
用いることができる。例えば、日本合成化学工業社から
市販されている「NH20」等がこれに相当する。
【0017】ポリビニルアルコール系樹脂水溶液には、
他の物質を混合して用いることも可能であるが、ポリビ
ニルアルコール系樹脂が全固形分の70重量%以上を占
める必要がある。この配合率を下回るような場合場合、
ポリビニルアルコール系樹脂のもつ優れたピンホールの
目止め効果とシリコーン溶液の浸透を全面的に抑制する
作用を発揮させることができず、十分な溶剤バリヤー性
を得ることは困難となる。
【0018】他の物質としては、ポリビニルアルコール
系樹脂の作用を損なわない材料であれば特に制約はな
く、例えばカオリン、タルク、炭酸カルシウム、二酸化
チタン、水酸化アルミニウム等の無機顔料や、デンプ
ン、カゼイン、スチレンブタジエンラテックス、アクリ
ル樹脂エマルジョン、ポリアクリルアミド等のバインダ
ーを適宜選択して使用できる。さらに、分散剤、耐水化
剤、潤滑剤、消泡剤、着色剤および防腐剤等を任意に配
合することができるが、前述のとおり、塗布液中の全固
形分の30重量%未満にとどめる必要がある。
【0019】また、目止め効果および塗料の価格を考慮
すると、原紙上に形成されるポリビニルアルコール系樹
脂層は、絶乾重量で0.5〜10g/m2 塗工されるよ
う調製するのが望ましい。なお、バリヤー性を高めるた
めにポリビニルアルコールを、原紙に2回以上の塗工操
作により塗工してもよい。
【0020】このようにして得られた原紙は、スーパー
カレンダーなどの仕上げ設備で平滑化処理を施してグラ
シン紙となる。因みに、透過式の位置検出機を有するラ
ベラーでのラベル位置検知に問題のない光透過性を付与
する上で効果的であるのは、平滑度を20〜2000秒
(JAPAN TAPPI紙パルプ試験法No.5に記載さ
れる王研式平滑度)の範囲にコントロールしたものであ
る。
【0021】得られたグラシン紙は、光透過性が優れ、
しかも再生紙の原料として使用できる良好な離解性を有
しするものであり、剥離紙用の基紙としてのほか、食
品、菓子、雑貨の包装用などとしても使用できる。
【0022】上記のように、本発明のグラシン紙の製造
方法は、解決しようとする課題を、既存の抄紙機の乾燥
機前部に、2本ロールプレスを設置し、諸条件を特定す
ることで容易に製造できるものであって、実用性におい
て極めて優れたものである。また、該グラシン紙に剥離
剤層を設けた剥離紙は、透過式の位置検出機を有するラ
ベラーでのラベル位置検知に問題のない光透過性を有
し、且つ、良好な離解性を有するため、再生紙の原料と
して容易に再生工程に供することができるものである。
【0023】
【実施例】本発明を下記実施例によって更に具体的に説
明するが、勿論本発明の範囲は、これらによって限定さ
れるものではない。各実施例中、「部」は特に断らない
限り「固形分重量部」を示すものである。
【0024】実施例1 〔グラシン紙の製造〕先ず下記組成の紙料を調製した。 ・針葉樹クラフトパルプ(叩解度:140mlCSF) 50部 ・広葉樹クラフトパルプ(叩解度:140mlCSF) 50部 ・30%強化ロジンサイズ剤(商品名:SPE,荒川化学工業製)0.3部 ・30%硫酸アルミニウム 2部 この紙料を、前部の乾燥機中間に2本の硬質ゴムロール
で構成されるプレス設備を装着した長網多筒型抄紙機に
より米坪量73g/m2 の原紙を抄造した。なお、上記
の2本ロールが形成するニップに入る前の原紙の水分は
42%とし、ニップの線圧は15kg/cmに設定し
た。また、2本ロールを通過した原紙は乾燥後サイズプ
レス装置により、ポリビニルアルコール系樹脂(商品
名:NH20,日本合成化学工業社製)の5%濃度水溶
液を塗布し、再度乾燥した。このときの塗布量は1.2
g/m2 であった。次いで、上記の原紙をスーパーカレ
ンダー設備で、王研式平滑度は535秒に仕上げグラシ
ン紙とした。
【0025】〔剥離紙の製造〕下記組成を有するシリコ
ーン溶液を調製した。 ・付加反応型シリコーン(商品名:SD7220,東レ社製) 4.5部 ・白金触媒(商品名:SRX212,東レ社製) 0.5部 ・トルエン 95部 得られたグラシン紙を原紙とし、上記溶液をメイヤーバ
ーにより、乾燥後の重量が2.0g/m2 となるよう塗
工し、剥離紙を得た。
【0026】〔粘着紙の製造〕剥離紙のシリコーン塗工
面に、アクリル系エマルジョン粘着剤(商品名:サイビ
ノールAT560,サイデン化学社製)を、メイヤーバ
ーで塗工量が25g/m2 となるよう塗工した。次いで
この粘着剤上に、米坪量72g/m2 のロイコ染料系の
感熱記録紙を重ねてプレスロールで貼り併せ、粘着紙を
得た。
【0027】実施例2 実施例1のグラシン紙の製造において、紙料を下記のよ
うに調製した以外は実施例1と同様にして剥離紙および
粘着紙を得た。 紙料の組成 ・針葉樹クラフトパルプ(叩解度:200mlCSF) 50部 ・広葉樹クラフトパルプ(叩解度:200mlCSF) 50部 ・30%強化ロジンサイズ剤(商品名:SPE,荒川化学工業製)0.3部 ・30%硫酸アルミニウム 2部
【0028】実施例3 実施例1のグラシン紙の製造において、2本ロールプレ
スに入る前の原紙水分を48%とした以外は実施例1と
同様にして剥離紙および粘着紙を得た。
【0029】実施例4 実施例1のグラシン紙の製造において、2本ロールプレ
スの線圧を45kg/cmとした以外は実施例1と同様
にして剥離紙および粘着紙を得た。
【0030】実施例5 実施例1のグラシン紙の製造において、サイズプレス装
置の代わりにゲートロール塗工機を用いた以外は実施例
1と同様にして剥離紙および粘着紙を得た。
【0031】比較例1 実施例1のグラシン紙の製造において、紙料を下記のよ
うに調製した以外は実施例1と同様にして剥離紙および
粘着紙を得た。 紙料の組成 ・針葉樹クラフトパルプ(叩解度:120mlCSF) 50部 ・広葉樹クラフトパルプ(叩解度:120mlCSF) 50部 ・30%強化ロジンサイズ剤(商品名:SPE,荒川化学工業製)0.3部 ・30%硫酸アルミニウム 2部
【0032】比較例2 実施例1のグラシン紙の製造において、紙料を下記のよ
うに調製した以外は実施例1と同様にして剥離紙および
粘着紙を得た。 紙料の組成 ・針葉樹クラフトパルプ(叩解度:220mlCSF) 50部 ・広葉樹クラフトパルプ(叩解度:220mlCSF) 50部 ・30%強化ロジンサイズ剤(商品名:SPE,荒川化学工業製)0.3部 ・30%硫酸アルミニウム 2部
【0033】比較例3 実施例1のグラシン紙の製造において、2本ロールプレ
スに入る前の原紙水分を38%とした以外は実施例1と
同様にして剥離紙および粘着紙を得た。
【0034】比較例4 実施例1のグラシン紙の製造において、2本ロールプレ
スに入る前の原紙水分を52%とした以外は実施例1と
同様にして剥離紙および粘着紙を得た。
【0035】比較例5 実施例1のグラシン紙の製造において、2本ロールプレ
スの線圧を5kg/cmとした以外は実施例1と同様に
して剥離紙および粘着紙を得た。
【0036】比較例6 実施例1のグラシン紙の製造において、2本ロールプレ
スの線圧を65kg/cmとした以外は実施例1と同様
にして剥離紙および粘着紙を得た。
【0037】比較例7 実施例1のグラシン紙の製造において、2本ロールプレ
スを使用しなかった以外は実施例1と同様にして剥離紙
および粘着紙を得た。
【0038】比較例8 グラシン紙を製造せず、米坪量64g/m2 の上質紙を
グラシン紙の代わりに原紙として用いた以外は実施例1
と同様にして剥離紙および粘着紙を得た。
【0039】
【評価】このようにして得られた各グラシン紙、剥離
紙、粘着紙について、下記の評価を行い、得られた結果
を表1に示す。
【0040】〔グラシン紙の紙質〕得られたグラシン紙
の紙質を評価した。 〔シリコーン塗工後の離解性評価〕得られた剥離紙をJ
IS−P−8209に規定される標準離解機による離解
処理に供し、試料成分の分散状態を観察してその離解性
を評価した。 (評価基準) ○:離解可能 ×:離解不可
【0041】〔光電管による位置検知適性評価〕得られ
た粘着紙を、ラベル打ち抜き加工を施し、感熱記録用ラ
ベルを作製し、寺岡精工製ラベルプリンターDP260
0IVを用いて、ラベル発行時の位置検知適性を調べ
た。 (評価基準) ○:検知可能 ×:検知不可
【0042】
【表1】
【0043】表1の実施例1,2と比較例1,2の結果
から明らかなように、本発明ではフリーネスが130〜
210mlCSFの化学パルプを主原料としてする必要
があることが分かる。なお、比較例1、即ち120ml
CSFの化学パルプを用いたものは、離解性、ラベル位
置検知適性共に優れるが、引き裂き強度が不足し、実用
的に問題がある。更に、実施例1、実施例3と比較例
3,4の結果から明らかなように、上記の条件を満足す
る化学パルプを用いても、2本ロールプレスに入る前の
原紙水分が40%に満たない状態で処理すると離解性が
不足してしまうことがわかる。なお、比較例4のよう
に、原紙水分が50%を越えるような場合、製造が困難
になるので、40〜50%の範囲で行うとよいことがわ
かる。また、実施例1、実施例4と比較例5,6の結果
から明らかなように、上記の条件を満たしても、2本の
ロールが形成する線圧が10〜50kg/cmの範囲で
処理しないと、目的とするグラシン紙が得られないこと
がわかる。なお、実施例5に示すように、ポリビニルア
ルコール系樹脂水溶液を塗布する装置は、サイズサイズ
プレス装置に限らずゲートロール塗工機でも使用可能な
ことを示している。
【0044】
【発明の効果】本発明のグラシン紙の製造方法は、粘着
シートの剥離紙として使用した場合、再生紙の原料とし
て使用できる良好な離解性を有し、且つ、透過式の位置
検出機を有するラベラーでのラベル位置検知に問題のな
い光透過性を有するものであり、かつ既存の抄紙機の乾
燥機前部に、2本ロールプレスを設置するのみで容易に
製造できるものであって、実用性において極めて優れた
ものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抄紙機内部に設置された塗工部により原紙
    にポリビニルアルコール系樹脂水溶液を塗布した後、圧
    縮処理して仕上げるグラシン紙の製造方法において、上
    記原紙に、フリーネスが130〜210mlCSFの化
    学パルプを主原料として用い、且つ、塗工部よりも前段
    に設けた、2本のロールが形成する線圧10〜50kg
    /cmのニップで、半乾燥状態にある原紙を通紙処理し
    たのち乾燥することを特徴とするグラシン紙の製造方
    法。
  2. 【請求項2】水分が40〜50%の範囲に半乾燥した原
    紙をニップに通紙する請求項1記載のグラシン紙の製造
    方法。
  3. 【請求項3】ニップを構成する2本のロールが、ゴムロ
    ールである請求項1又は2記載のグラシン紙の製造方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3項のいずれか1項の製造方法
    で得られたグラシン紙に剥離剤を含有する塗液を塗布す
    る剥離紙の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000212898A (ja) * 1999-01-11 2000-08-02 Oji Paper Co Ltd グラシン剥離紙用原紙
US6846538B2 (en) 2001-12-27 2005-01-25 Ricoh Company, Ltd. Composite sheet, method of preparing same, and adhesive label sheet assembly having same
JP2007039816A (ja) * 2005-07-29 2007-02-15 Kishu Paper Co Ltd 透明紙原紙
CN100408755C (zh) * 2005-08-05 2008-08-06 浙江理工大学 一种新型环保自粘纸

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