JP2003268695A - オフセット印刷用塗工紙およびその製造方法 - Google Patents

オフセット印刷用塗工紙およびその製造方法

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JP2003268695A
JP2003268695A JP2002060916A JP2002060916A JP2003268695A JP 2003268695 A JP2003268695 A JP 2003268695A JP 2002060916 A JP2002060916 A JP 2002060916A JP 2002060916 A JP2002060916 A JP 2002060916A JP 2003268695 A JP2003268695 A JP 2003268695A
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Fumiaki Nishino
文昭 西野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】抄紙リワインダーのバウンド、塗工時のストリ
ーク、スクラッチなどの欠点やスーパーのダスティング
が発生せず、かつ光沢、耐印刷性、耐ブリスターブロッ
キングなどが優れたオフセット印刷用塗工紙およびその
製造方法を提供するものである。 【解決手段】オフセット印刷用塗工紙において、ECF
(無塩素元素)漂白パルプを主成分とする原紙の上に2
層の塗工層を設けてなり、下塗り層が平均粒子径2μm
以上のカオリンを30〜70質量%、ゲル含有量35〜
70質量%、平均粒子径100〜200nmのラテック
スバインダーを8〜16質量%含有し、上塗り層が平均
粒子径0.7μm以下のカオリンを30〜70質量%、
ゲル含有量65〜95質量%、平均粒子径50〜150
nmのラテックスバインダーを8〜16質量%含有する
ことを特徴とするオフセット印刷用塗工紙およびその製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷用
塗工紙およびその製造方法に関する。さらに詳しくはE
CF(無塩素元素)漂白パルプを主成分とする原紙の上
に2層の塗工層を設けてロールコーター方式で下塗り
層、ブレード方式で上塗り層を塗工するにあたって、下
塗り原紙のリワインダーのバウンドおよびダスティング
を抑制し、上塗り塗工時のストリーク、スクラッチなど
の欠点やスーパーのダスティングが発生せず、かつ光
沢、耐印刷性、耐ブリスター、ブロッキングなどが優れ
るオフセット印刷用塗工紙およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷用紙は、カタログ、チラシ、
パンフレット、ダイレクトメールなど商業印刷分野で着
実に需要が伸びている。特に、オフセット印刷では、高
速化が進みそれに耐え得る塗工紙が必要となってきてい
る。高速高温オフセット印刷機においては、ピッキン
グ、火じわ、およびブリスター(火ぶくれ現象)などに
対する紙の耐刷が印刷作業の生産性を高めるために必要
である。さらに、印刷品質に関しても、より美的な印刷
物を得るためにより高い印刷光沢やインキの着肉性など
が要求されている。
【0003】最近、環境問題対応として、ECF漂白パ
ルプ、古紙パルプ、非木材パルプなどが使用されてきて
いる。また、印刷業界において、地球環境保全および作
業環境改善を目的として、揮発性有機化合物を含まない
大豆油インキが急速に拡大し、さらに水性インキの開発
も進んでいる。これによって、インキセットが遅くな
り、ブロッキングが発生するだけでなく印刷光沢が低下
する傾向にある。
【0004】オフセット印刷塗工紙の印刷品質を向上さ
せる手段として、原紙に少なくとも2層以上の塗工層を
設けた。いわゆるオフセット印刷用多層塗工紙について
いくつか開示されている。例えば、特公平13−314
3892号公報では印刷用2層塗工紙の下層に含まれる
ラテックスバインダーのゲル含有量を75〜90質量
%、且つ上層のラテックスバインダーのゲル含有量を3
0〜60質量%と規定することで塗工操業性と耐ブリス
ター性を両立しようとしている。
【0005】しかし、ゲル含有量75〜90質量%とい
う高いラテックスバインダーは、機械的安定性という面
では若干良好であっても、耐ブリスター性は十分発揮す
るには不適切なものであることは既知の事実である。従
って、特開平9−67796号公報に記載されるような
オフセット印刷用紙の設計は、優れた耐ブリスター性を
発揮するためには不十分なものに止まっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、EC
F(無塩素元素)漂白パルプを主成分とする原紙の上に
2層の塗工層を設けてロールコーター方式で下塗り層、
ブレード方式で上塗り層を塗工するにあたって、下塗り
原紙のリワインダーのバウンドおよびダスティングを抑
制し、上塗り塗工時のストリーク、スクラッチなどの欠
点やスーパーのダスティングが発生せず、かつ光沢、耐
印刷性、耐ブリスター、ブロッキングなどが優れるオフ
セット印刷用塗工紙およびその製造方法を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決すべく鋭意検討した結果、下塗り原紙のリワイン
ダーのバウンドおよびダスティングを抑制、上塗り塗工
時のストリーク、スクラッチなどの欠点やスーパーのダ
スティングが発生せず、かつ光沢、耐印刷性、耐ブリス
ター、ブロッキングなどが優れるオフセット印刷用塗工
紙およびその製造方法を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明のオフセット印刷用塗工紙
は、ECF漂白パルプを主成分とする原紙の上に、2層
の塗工層を設けてなり、下塗り層が平均粒子径2μm以
上のカオリンを30〜70質量%、ゲル含有量35〜7
0質量%、平均粒子径100〜200nmのラテックス
バインダーを8〜16質量%含有、上塗り層が平均粒子
径0.7μm以下のカオリンを30〜70質量%、ゲル
含有量65〜95質量%、平均粒子径50〜150nm
のラテックスバインダーを8〜16質量%含有すること
を特徴とするものである。
【0009】また、オフセット印刷用塗工紙の製造方法
は、ロールコーター方式の塗工装置を用いてハイシェア
ー粘度20〜50mPa・s、動的保水度40〜80g
/m2の下塗り塗液を原紙に塗工し、平滑度を70kPa
・s以上、静的摩擦係数6500mN以下、含有水分が
2.5質量%以下とする下塗り原紙とし、ベントブレー
ド方式の塗工装置を用いてハイシェアー粘度30〜70
mPa・s、動的保水度30〜70g/m2の上塗り塗液
を該下塗り原紙に塗工し、平滑度を3.0kPa以下、
含有水分を4.5質量%以下とすることを特徴とするも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】下塗り層のカオリンが平均粒子径
が2μm以上で30〜70質量%であることが好まし
い。平均粒子径が2μm未満の場合は、透気性が悪くブ
リスターが悪化する傾向にあるためなるべく粗めのカオ
リンが良い。また、配合量が30質量%未満では抄紙リ
ワインダーでバウンドが発生する。また、70質量%よ
り多く配合した場合は、ブリスターの低下だけでなくダ
スティング現象が起こる。
【0011】上塗り層のカオリンが平均粒子径が0.7
μm以下で30〜70質量%であることが好ましい。平
均粒子径が0.7μmより大きい場合は、白紙光沢が低
くインキセットが遅くなる傾向にあるためなるべく細か
いカオリンが良い。また、配合量が30質量%未満では
白紙光沢が低い、インキセットが遅いためブロッキング
現象が起こる。また、70質量%より多く配合した場合
は、強度が弱くスーパーでダスティングが発生する。
【0012】塗工層の透気性を決める重要な要因として
は、ラテックスバインダーのゲル含有量が挙げられる。
ここで言うゲル含有量とは、トルエンやベンゼンなどの
有機溶剤に不溶な部分の割合を示すもので、ラテックス
バインダーを構成するポリマーの架橋化の度合いを示す
ものである。ゲル含有量を低くすれば、塗工層の透気性
が向上し、耐ブリスター性は向上するが、一方でピック
強度および印刷光沢といった特性は低下する。
【0013】ここで言うラテックスバインダーの平均粒
子径とは、水中のラテックスバインダーのブラウン運動
を動的レーザー光散乱法により観察し、その値をタイム
インターバル法等の光子相関法により解析したものであ
る。
【0014】塗工層中に含まれるラテックスバインダー
の平均粒子径が小さい時は、オフセット印刷塗工紙のピ
ッキング強度は向上し、耐ブリスターが低下する。一
方、これが大きい時は逆の挙動を示すこととなる。
【0015】本発明におけるオフセット印刷用塗工紙の
基本的な設計は、ブリスターへの耐性に大きな役割を担
う下塗り層に、低いゲル含有量のラテックスバインダー
を配合して透気性をもたせることにある。
【0016】本発明のオフセット印刷用塗工紙において
は、下塗り層の塗工層中のラテックスバインダーがゲル
含有量30〜70質量%である。
【0017】次に、本発明におけるオフセット印刷用塗
工紙の製造方法について説明する。本発明のオフセット
印刷用塗工紙の製造方法は、下塗り塗液がハイシェアー
粘度20〜50mPa・s、動的保水度40〜80g/
2を有し、これをロールコーター方式の塗工装置を用
いて原紙に塗工し、平滑度を70kPa以上、静的摩擦
係数が6500mN以下、含有水分が2.5質量%以下
とする下塗り原紙とするもので、得られた下塗り原紙
に、上塗り塗液がハイシェアー粘度30〜70mPa・
s、動的保水度30〜70g/m2のを有し、これをベン
トブレード方式の塗工装置を用いて該下塗り原紙に塗工
して、平滑度を3.0kPa以下、含有水分を4.5質
量%以下とするものである。
【0018】本発明の下塗り塗液は、ハイシェアー粘度
20〜50、動的保水度40〜80g/m2を有する。ハ
イシェアー粘度が20mPa・s以下、動的保水性が8
0g/m2以上の時は、塗工量が付き難く、ロールの間よ
り液ダレ現象が起こる。また、ハイシェアー粘度50以
上、動的保水度40g/m2以下の場合は塗工量が付き過
ぎ、リワインダーでダスティング及びバウンドが発生す
る。
【0019】下塗り塗液を原紙に塗工し、平滑度を70
kPa・s以上、静的摩擦係数6500mN以下、含有
水分が2.5質量%以下とする。平滑度が70kPa・
s以下の場合は、コーターでストリークが発生すると共
にリワインダーでバウンドが起こる。なお、静的摩擦係
数6500mN以上であるとリワインダーでバウンドが
発生する。さらに、含有水分が2.5質量%以上である
とブリスターが発生すると共にリワインダーのバウンド
も起こる。
【0020】原紙への下塗りにロールコーター方式の塗
工装置を使用することにより、抄紙機で一度に両面に2
〜18g/m2の塗工量を塗工することができる。ブレー
ドコーター方式の塗工装置とは異なり、ストリーク、ス
クラッチの発生がない。さらに、従来の抄紙設備が使用
でき、安価に塗工できる。
【0021】本発明の上塗り塗液は、ハイシェアー粘度
30〜70mPa・s、動的保水度30〜70g/m2
有する。ハイシェアー粘度が30mPa・s以下、動的
保水性が70g/m2以上の時は、塗工量が付き難く、ロ
ールの間より液ダレ現象が起こる。また、ハイシェアー
粘度70mPa・s以上、動的保水度40g/m2以下の
場合は、塗工量が付き過ぎてコーターにてストリークが
発生する。
【0022】下塗り原紙への上塗りにブレードコーター
方式の塗工装置を使用することにより、両面に6〜40
g/m2の塗工量を塗工することができる。ロールコータ
ー方式やエアナイフコーター方式の塗工装置とは違って
面質が良い。ストリーク、スクラッチは下塗りにより発
生がほとんどない。
【0023】スーパーカレンダー後の平滑度は3.0k
Pa以下とし、含有水分を4.5質量%以下とすること
でブリスターが発生せず、また、ブロッキングも起こら
ない。
【0024】ここで言う水分率とは、塗工紙および下塗
り原紙に含まれる水分の質量%である。
【0025】先に述べたように、印刷工程における強制
熱風乾燥での原紙中に含まれる水分の急激な蒸発がブリ
スターの発生要因であり、塗工紙の水分率は耐ブリスタ
ー性に大きく寄与する。塗工用下塗り原紙の水分が2.
0質量%を超え、さらにオフセット印刷用塗工紙の水分
率が4.5質量%を超える場合は、優れた耐ブリスター
性を発揮できない場合がある。
【0026】本発明において、下塗り層を塗工する方法
は、ロールコーター方式のサイズプレス、ゲートロー
ル、シムサイザーなどの塗工機を使用する方法であり、
上塗り層の塗工方法は、ベントブレードの塗工機を使用
する方法が挙げられる。
【0027】本発明において、塗工液に用いられる顔料
は、特に限定されるものではなく、例えば、各種カオリ
ン、タルク、粉砕炭酸カルシウムなどの精製した天然鉱
物顔料、サチンホワイトなどの複合合成顔料、酸化チタ
ン、沈降性炭酸カルシウム、水酸化アルミナなどの半合
成顔料、プラスチック顔料などの合成顔料が挙げられ
る。
【0028】塗工液に用いられる澱粉としては、通常の
澱紛、酸化澱紛、エーテル化澱紛、エステル化澱紛、酵
素変性澱紛やそれらをフラッシュドライして得られる冷
水可溶性澱粉が挙げられる。
【0029】また、塗工液に用いられる増粘剤として
は、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼ
イン、ポリアクリル酸ソーダなどの水溶性高分子、ポリ
アクリル酸塩、スチレンマレイン酸無水共重合体などの
合成重合体、珪酸塩などの無機重合体などが挙げられ
る。
【0030】塗工液に用いられる澱粉以外のバインダー
としては、スチレン−ブタジエン系、アクリル系、酢酸
ビニル系などの各種共重合体ラテックス、ポリビニルア
ルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンオ
キシド、ポリアクリルアミド、ユリアまたはメラミン/
ホルマリン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミドポリ
アミン/エピクロルヒドリンなどの水溶性合成物、ワッ
クス、カゼイン、大豆蛋白などの天然物およびこれらを
カチオン化したものなどが挙げられる。
【0031】また、必要に応じて、分散剤、消泡剤、耐
水化剤、着色剤などの通常使用されている各種助剤、お
よびこれらの各種助剤をカチオン化したものが好適に用
いられる。
【0032】本発明に用いられる原紙としては、二酸化
塩素およびオゾンなどのECF漂白されたLBKP,N
BKPなどの化学パルプ およびGP、TMP、CTM
P、CGPなどの機械パルプ、および古紙パルプなどの
各種パルプを含み、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カル
シウム、タルク、クレー、カオリンなどの各種填料、サ
イズ剤、定着剤、歩留り剤、紙力増強剤などの各種配合
剤を好適に配合し、酸性、中性、アルカリ性のいずれか
でも抄造できる。
【0033】本発明の原紙においては、ノーサイズプレ
ス原紙、澱紛、ポリビニルアルコールなどでサイズプレ
スされた原紙などを用いることができる。また、必要と
する原紙の密度、平滑度を得るために各種カレンダー処
理を施す場合も有る。
【0034】一連の操業で、塗工、乾燥された塗工紙
は、必要に応じて各種カレンダー処理が施される。
【0035】下塗り層の塗工量は、乾燥後の質量とし
て、通常2〜18g/m2、好ましくは4〜16g/m2
ある。
【0036】下塗り層の塗工層中に含まれるラテックス
バインダーの添加量は、全顔料の質量に対し、固形分で
通常8〜16質量%、好ましくは9〜15質量%であ
る。
【0037】上塗り層の塗工量は、乾燥後の質量とし
て、通常10〜40g/m2、好ましくは12〜38g/
2である。
【0038】上塗り層の塗工層中に含まれるラテックス
バインダーの添加量は、全顔料の質量に対し、固形分で
通常8〜16質量%、好ましくは9〜15質量%であ
る。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中の部および%は、特に指定のない限
り、すべて質量部および質量%を示す。
【0040】 <原紙配合> 二酸化塩素漂白を主体としたECFパルプ LBKP(濾水度450mlcsf) 70部 NBKP(濾水度500mlcsf) 30部
【0041】 <内添薬品> 軽質炭酸カルシウム(*原紙中灰分で表示) *8部 市販カチオン化澱粉 1.0部 市販カチオン系ポリアクリルアミド歩留まり向上剤 0.03部 パルプ、内添薬品を上記の配合で調整し、坪量70g/
2の原紙を抄造した。
【0042】 <下塗り層塗工液の配合> 市販一級カオリンクレー 50部 市販重質炭酸カルシウム 50部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.1部 ラテックスバインダー 10部 市販燐酸化エステル澱粉 5部 ステアリン酸カルシウム 0.5部 印刷適性剤 0.5部 水酸化ナトリウム pH9.8に調製 この原紙に対して、塗工液を上記の配合で調製し、ゲー
トロールコーター方式の塗工機を用いて、塗工速度80
0m/分で塗工液を片面5g/m2塗工し、乾燥した後、
オンラインでマシンカレンダー仕上げした。
【0043】 <上塗層塗工液の配合> 市販高白微粒カオリン 50部 市販高白1級カオリン 20部 市販重質炭酸カルシウム 30部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.1部 ラテックスバインダー 12部 市販燐酸エステル化澱粉 1部 市販カルボキシメチルセルロース系増粘剤(CMC) 0.1部 ステアリン酸カルシウム 0.5部 印刷適性剤 0.5部 水酸化ナトリウム pH9.8に調製 さらに、上記の割合の塗工液を調製し、ベントブレード
方式の塗工機を用いて、塗工速度1200m/分で塗工
液を片面11g/m2塗工し、乾燥して塗工紙を得た。
【0044】得られた塗工紙に対し、オフラインでスー
パーカレンダー仕上げ装置(段数:12段、線圧:29
0kg/cm)を用いてカレンダー処理し、オフセット
印刷用塗工紙を製造した。
【0045】実施例および比較例のオフセット印刷用塗
工紙について、下記の評価方法により評価し、操業性及
び品質について表1〜3に示した。
【0046】(2)抄紙リワインダーのバウンド 抄紙機のリワインダーで巻取りを巻き直しした際に枠の
バウンド状況を目視で5点法(5良→1悪)で判定し
た。
【0047】(1)塗工欠点(ストリークおよびスクラ
ッチ) 塗工欠点の検出は、長さ10000mに関して欠点検出
器により塗工長さに対する欠点部分の長さを百分率で評
価した。
【0048】(3)ダスティング スーパーカレンダーのダスティングについて、サザーラ
ンド型ラブテスターにて擦れ汚れ状態を目視にて5点法
(5良→1悪)で判定した。
【0049】(4)ハイシェアー粘度 ハイシェアーレオメーター(日本レオロジー社製)によ
り測定した。
【0050】(5)動的保水度 ウォーターリテンションメーター(AAーGWR社製)
にて測定した。
【0051】(6)静的摩擦係数 J.TAPPI NO30−79に従って紙と紙の静的
摩擦係数を測定した。
【0052】(7)平滑度 スムースター平滑度試験器(東映電子工業社製)にて測
定した。
【0053】(8)耐ブリスター性 RI印刷適性試験機(明製作所社製)を用いて、紅色イ
ンキ(DIC社製大豆油インキ、0.8CC)の印刷で
印刷した後、ブリスターテスター(熊谷理機工業社製)
を用いて原紙内部の水分による火ぶくれ現象を目視にて
5点法で判定した。
【0054】(9)ドライピック強度 RI印刷適性試験機を用いてタックインキ(DIC社製
大豆油インキ、タック値20)の印刷にてピッキング状
態を目視にて5点法(5良→1悪)で判定した。
【0055】(10)白紙光沢 JIS−P8142に従って角度75度で測定した。
【0056】(11)印刷光沢 RI印刷適性試験機を用いて藍色、紅色、黄色のインキ
(DIC社製大豆油インキと鉱物油インキ、0.3C
C)の重色ベタ印刷し、一昼夜放置後、角度60度で測
定した。
【0057】(12)インキセット RI印刷適性試験機を用いて藍色のインキ(DIC社製
大豆油インキと鉱物油インキ、0.5CC)で印刷し、
30秒後のインク濃度をマクベス濃度計で測定した。
【0058】(13)ブロッキング 3cm×15cmに断裁した2枚のサンプルの塗工面同
士を張り合わせ、両面をアルミ箔で覆い、線圧30kg
/cmのカレンダーを通し、手で剥がし30秒後のカー
ル状態を目視で5点法(5良→1悪)で判定した。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】実施例および比較例の結果より、漂白パル
プを主成分とする原紙の上に2層の塗工層を設けてロー
ルコーター方式で下塗り層、ブレード方式で上塗り層を
塗工するにあたって、下塗り原紙のリワインダーのバウ
ンドおよびダスティングを抑制し、上塗り塗工時のスト
リーク、スクラッチなどの欠点やスーパーのダスティン
グが発生せず、かつ光沢、耐印刷性、耐ブリスター、ブ
ロッキングなどが優れている。
【0063】
【発明の効果】以上の結果より、ロールコーター方式で
原紙に下塗り層、ベントブレード方式で上塗り層を塗工
するにあたって、塗工操業時の塗工ムラ、ストリーク、
スクラッチなどの欠点やスーパーのダスティングが発生
せず、かつ光沢、着肉、面質、耐印刷性、耐ブリスター
などが優れたオフセット印刷用塗工紙を得ることができ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オフセット印刷用塗工紙において、EC
    F(無塩素元素)漂白パルプを主成分とする原紙の上に
    2層の塗工層を設けてなり、下塗り層が平均粒子径2μ
    m以上のカオリンを30〜70質量%、ゲル含有量35
    〜70質量%、平均粒子径100〜200nmのラテッ
    クスバインダーを8〜16質量%含有し、上塗り層が平
    均粒子径0.7μm以下のカオリンを30〜70質量
    %、ゲル含有量65〜95質量%、平均粒子径50〜1
    50nmのラテックスバインダーを8〜16質量%含有
    することを特徴とするオフセット印刷用塗工紙。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載のオフセット印刷用塗
    工紙の製造方法において、ロールコーター方式の塗工装
    置を用いてハイシェアー粘度20〜50mPa・s、動
    的保水度40〜80g/m2の下塗り塗液を原紙に塗工
    し、平滑度を70kPa以上、静的摩擦係数が6500
    mN以下、含有水分が2.5質量%以下とする下塗り原
    紙とし、ベントブレード方式の塗工装置を用いてハイシ
    ェアー粘度30〜70mPa・s、動的保水度30〜7
    0g/m2の上塗り塗液を該下塗り原紙に塗工し、平滑度
    を3.0kPa以下、含有水分を4.5質量%以下とす
    ることを特徴とするオフセット印刷用塗工紙の製造方
    法。
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