JP2000199198A - グラビア印刷用艶消し塗工紙 - Google Patents

グラビア印刷用艶消し塗工紙

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JP2000199198A
JP2000199198A JP37488098A JP37488098A JP2000199198A JP 2000199198 A JP2000199198 A JP 2000199198A JP 37488098 A JP37488098 A JP 37488098A JP 37488098 A JP37488098 A JP 37488098A JP 2000199198 A JP2000199198 A JP 2000199198A
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博一 森井
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敬 長谷川
Yozo Igarashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グラビア印刷用塗工紙において、白紙光沢度
が低く、不透明度、剛度及び印面光沢度が高く、グラビ
ア印刷時における網点欠落率が低く、優れた印刷適性を
備えたグラビア印刷用艶消し塗工紙を効率よく提供する
ことにある。 【解決手段】 原紙上に顔料および接着剤を含有する塗
工層を設けたグラビア印刷用塗工紙において、顔料とし
て体積分布平均粒径4.0〜20μmであるデラミネー
テッドクレーを顔料100重量部中30〜90重量部、
接着剤として共重合体ラテックスを顔料100重量部に
対し3〜10重量部含有し、白紙光沢度が45%以下で
あることを特徴とするグラビア印刷用艶消し塗工紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラビア印刷用塗
工紙に関し、白紙光沢度が低いにも関わらず、優れた印
刷適性を備えたグラビア印刷用艶消し塗工紙に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷は、版の凹部分のインキを
加圧下で転移するという凹版印刷であり、階調再現性に
優れているため、雑誌、カタログ、パンフレットなどの
商業印刷分野等で用いられている。
【0003】近年の印刷物の視覚化に伴い、白紙光沢度
が低く、高い印面光沢度を有するグラビア印刷用艶消し
塗工紙は、ぎらつきが無く、読みやすいため、広く本文
用紙等として多方面に利用されている。
【0004】グラビア印刷では、オフセット印刷と比較
して版が硬質の金属ロールで、印刷時に版が用紙に完全
に密着しにくいために、グラビア印刷時に網点が欠落す
るミスドットが生じる。そのため、グラビア印刷用塗工
紙の原紙と塗工層には、平滑性およびクッション性など
が重要である。
【0005】グラビア印刷用塗工紙の塗工層表面の平滑
度を向上させるには、一般に塗工層組成物中にアスペク
ト比の高い顔料(クレー、デラミネーテッドクレー、タ
ルク等)を配合している。また、塗工層によりクッショ
ン性を持たせる手法として、ガラス転移温度の低い(−
40℃程度)共重合体ラテックスを配合している。ま
た、グラビア印刷用塗工紙の塗工層表面を機械的に平滑
にする手法としては、一般的にはスーパーカレンダを使
用して表面処理を行っている。また、印面光沢度を向上
させるためにも、塗工層組成物中にアスペクト比の高い
顔料を配合し、塗工層を平滑にすることが行われてい
る。
【0006】しかしながら、一般的なクレーおよび/ま
たはタルク等のアスペクト比の高い顔料を配合し、スー
パーカレンダー処理した場合、白紙光沢度が上昇し、グ
ラビア印刷用艶消し塗工紙を製造することは困難であ
る。紙塗工に用いられているもので、比較的光沢度が発
現しにくいデラミネーテッドクレー(体積分布平均粒径
2.0μm)を配合した場合においても、白紙光沢度の
発現を抑え、グラビア印刷用艶消し塗工紙を製造するこ
とは困難である。
【0007】一方、艶消し塗工紙を製造するためには、
塗工層組成物中に光沢発現性の低い顔料(炭酸カルシウ
ム、チョーク等)を高配合し、白紙光沢度を低く抑える
手法が一般的である。また、グラビア印刷時のミスドッ
トを抑えるために、強線圧でカレンダー処理し、表面を
高平滑にすることが行われている。
【0008】しかしながら、強線圧でカレンダー処理し
た場合、紙厚が低くなり、結果として剛度および不透明
度も低くなる。また、塗工層を構成する顔料として炭酸
カルシウムを高配合した場合、顔料としてクレーを高配
合しているグラビア印刷用光沢塗工紙と比較して一般的
にミスドットが多くなる。
【0009】また、塗工層組成物中にアスペクト比の高
い顔料を多く配合することは、塗工液の粘度が上昇し、
調液時のハンドリングが難しく、ストリーク、スクラッ
チおよびブリーディング等の塗工不良の原因になる。そ
のため、塗料の固形分濃度をあまり高くできないことが
現状であり、その結果、乾燥条件を強くする必要が生じ
コスト高になる問題等があった。従って、塗工適性が良
好で効率よく生産でき、品質的にも優れたグラビア印刷
用艶消し塗工紙が求められていた。
【0010】
【本発明が解決しようとする課題】以上のような状況に
鑑み、本発明の課題は、グラビア印刷用塗工紙におい
て、白紙光沢度が低く、不透明度、剛度及び印面光沢度
が高く、グラビア印刷時における網点欠落率が低く、優
れた印刷適性を備えたグラビア印刷用艶消し塗工紙を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、原紙上に顔料
および接着剤を含有する塗工層を設けてなるグラビア印
刷用塗工紙において、顔料として体積分布平均粒径4.
0〜20μmであるデラミネーテッドクレーを顔料10
0重量部中30〜90重量部、接着剤として共重合体ラ
テックスを顔料100重量部に対し3〜10重量部含有
し、塗工紙の白紙光沢度を45%以下にすることによ
り、白紙光沢度が低く、不透明度、剛度及び印面光沢度
が高く、グラビア印刷時における網点欠落率が低く、優
れた印刷適性を備えたグラビア印刷用艶消し塗工紙を効
率よく製造可能であることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0012】本発明においては、六角板状が積層した通
常のクレーを単層に剥がすことにより(デラミネーショ
ン)得られるデラミネーテッドクレーを顔料として使用
することにより、塗工層表面に板状のものが配向され易
いため、平滑性が出やすく、グラビア印刷時の網点欠落
率が低くなる。また、デラミネーテッドクレーの粒径が
通常のものより、大きいものを使用するため、白紙光沢
度が低く、インクの吸収性が遅くなり、印面光沢度も高
くなると考えられる。
【0013】本発明で塗工層に含有する顔料としては、
平均粒径4.0〜20μmであるデラミネーテッドクレ
ーを30〜90重量部含有することが重要である。
【0014】平均粒径が4.0μmより小さいデラミネ
ーテッドクレーを用いた場合には、印面光沢が低く、網
点欠落率も多く、グラビア印刷適性に劣る。平均粒径2
0μm越えるデラミネーテッドクレーを用いた場合に
は、原紙に塗工液を塗工する場合、塗工液の粘度が上昇
し、調液時のハンドリングが難しく、ストリーク、スク
ラッチおよびブリーディング等の塗工不良が発生し、操
業上問題になる。尚、本発明で規定する平均粒径とは、
レーザー回折法を用いたものであり、MALVERN Instrume
nts社製Laser Diffraction粒度分布測定器を用いて、体
積分布平均粒径を測定した値である。
【0015】また、顔料として体積分布平均粒径4.0
〜20μmであるデラミネーテッドクレーを配合した場
合においても、配合量が顔料100重量部中30重量部
未満である場合、印面光沢が低く、網点欠落率も多く、
グラビア印刷適性に劣る。配合量が90重量部以上であ
る場合は、グラビアインクのセット性が極端に遅くな
る。インクのセット性が極端に遅い場合、多色印刷が行
われる際、塗工紙上の1色目の印刷インクのタックが上
昇する前に2色目が印刷され、2色目のインキに1色目
のインキが持って行かれる現象が発生し、印刷トラブル
になる。
【0016】本発明において、接着剤として使用する共
重合体ラテックスの配合部数はラテックスの固形分とし
て顔料100重量部に対し3〜10重量部の範囲である
ことが必要である。共重合体ラテックスが3重量部未満
で製造した塗工紙は、塗工層の表面強度が弱くなりグラ
ビア印刷適性に劣る。また、共重合体ラテックスが10
重量部を超える量で製造した塗工紙は、やはり塗工層が
硬くなり、クッション性が不十分になり、グラビア印刷
適性に劣る。
【0017】本発明で使用する助剤としては、アクリル
系合成保水剤および/またはヒドロキシエチルセルロー
スを用いることが好ましい。アクリル系合成保水剤の具
体例としては、アルコケミカル社製アルコガムL−37
やローム&ハース社製ASE−95などに代表される通
常のアクリル系合成保水剤であり、とりわけアルコケミ
カル社製L−83およびL−89、ローム&ハース社製
TT−935などに代表される会合型のアクリル系合成
保水剤を使用するのが特に好ましい。会合型アクリル系
合成保水剤は、塗料の保水性を向上させ、かつ塗料の高
ずり粘度を低くする働きがある。そのため、高速塗工に
適するとともに、塗工時に塗料が塗工原紙内部に押し込
まれず、原紙上の塗工層を嵩高にし、塗工層のクッショ
ン性が向上するため、グラビア印刷時の網点欠落率は低
くなりやすい。また、ヒドロキシエチルセルロースも同
様の効果があり、顔料としてデラミネーテッドクレーを
用いた時は顕著である。尚、アクリル系合成保水剤およ
び/またはヒドロキシエチルセルロースを用いる場合、
配合量としては、顔料100重量部に対して0.1〜
1.0重量部が好ましい。
【0018】また、本発明で使用する接着剤として用い
られる共重合体ラテックスのガラス転移温度は、−20
〜20℃であることが望ましい。この範囲のものを使用
することによって、カレンダー処理に適した硬さとグラ
ビア印刷に適したクッション性を有する塗工層となる。
即ち、ガラス転移温度が20℃を越える共重合体ラテッ
クスを用いて形成された塗工層は硬くなるため、グラビ
ア印刷時の網点欠落率は高くなり、グラビア印刷には適
さない。また、ガラス転移温度が−20未満の共重合体
ラテックスを用いた場合は、ラテックスのべた付き性が
高いため、カレンダー処理を行った場合、ロール汚れが
発生しやすく、また製品巻取で紙同士が接着するいわゆ
るブロッキングが発生し易くなり、操業上好ましくな
い。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる顔料として
は、体積分布平均粒径4.0〜20μmであるデラミネ
ーテッドクレーを30〜90重量部使用するが、発明の
目的を損なわない範囲で他の顔料を併用することができ
る。他の顔料としては、塗工紙用に従来から用いられて
いる、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭
酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、
硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダル
シリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、プラスチック
ピグメントなどの有機顔料であり、これらの顔料は必要
に応じて単独または2種類以上併用して使用できる。
【0020】本発明に用いられる接着剤としては、共重
合体ラテックスを単独または、数種類混合して使用する
が、本発明の目的を損なわない範囲で、他の接着剤を併
用することができる。共重合体ラテックスとしては、ゴ
ム系ラテックスに限らず合成樹脂エマルジョンを含むも
のであり、スチレン・ブタジエン共重合体、メタクリレ
ート・ブタジエン共重合体等の共益ジエン系共重合体ラ
テックス、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリ
ル酸エステルの重合体または共重合体等のビニル系重合
体ラテックス、或いはこれらの各種重合体ラテックスを
カルボシキル基等で変性したアルカリ溶解性、アルカリ
膨潤性或いはアルカリ非溶解性の重合体ラテックスおよ
びバインダーピグメントと呼ばれる各種の合成樹脂重合
体等の1種類以上が適宜選択して使用される。また、共
重合体ラテックス以外の接着剤としては酸化澱粉、陽性
澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエー
テル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリン等の澱
粉類等;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等のタンパク質
類;ポリビニルアルコール、オレフィン・無水マレイン
酸樹脂、メラミン酸樹脂等の合成樹脂系接着剤;カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の
通常の塗工用接着剤を1種類以上適宜選択して併用して
も良い。但し、澱粉を使用する場合には、顔料100重
量部に対して5重量部以下、より好ましくは3重量部以
下である。澱粉の配合量が5重量部以上で製造した塗工
紙は、塗工層が硬くなり、クッション性が不十分にな
り、網点欠落率が多く成りやすくグラビア印刷には好ま
しくない。一般に、澱粉は、塗工液の保水性を持たせる
ために使用されるが、その必要性がない場合、特に用い
なくても良い。
【0021】本発明の塗工液には、分散剤、増粘剤、保
水剤、消泡剤、耐水化剤等の通常使用される各種助剤を
使用しても良い。
【0022】調整された塗工液は、ブレードコータ、バ
ーコータ、ロールコータ、エアナイフコータ、リバース
ロールコータ、カーテンコータ、サイズプレスコータ、
ゲートロールコータ等を用いて、一層もしくは二層以上
を原紙上に片面づつ両面塗工する。塗工量は、両面で5
〜40g/m2、より好ましくは、8〜16g/m2であ
る。
【0023】塗工原紙としては、一般の塗工紙に用いら
れる坪量が30〜400g/m2程度の紙ベースや板紙
ベースの原紙が適宜用いられている。原紙の抄紙方法に
ついては特に限定されるものではなく、トップワイヤー
等を含む長網マシン、丸網マシン、二者を併用した板紙
マシン、ヤンキードライヤマシン等を用いて、酸性抄
紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙方式で抄紙した原紙のい
ずれであってもよく、勿論、メカニカルパルプを含む中
質原紙および回収古紙パルプを含む原紙も使用できる。
また、サイズプレス、ビルブレード、ゲートロールコー
タ、プレメタリングサイズプレスを使用して、澱粉、ポ
リビニルアルコールなどを予備塗工した原紙や、ピグメ
ントと接着剤を含む塗工液を1層以上予備塗工した塗工
原紙も使用可能である。
【0024】湿潤塗工層を乾燥させる手法としては、例
えば蒸気過熱シリンダー、加熱熱風エアドライヤー、ガ
スヒータードライヤー、電気ヒータードライヤー、赤外
線ヒータードライヤー、高周波ヒータードライヤー等各
種の方法が単独または併用して用いられる。
【0025】以上の様に塗工乾燥された塗工紙は、スー
パーカレンダー、高温ソフトニップカレンダー等で平滑
化処理を行う。本発明の効果は、特に坪量が60g/m
2の塗工紙において優れるものである。
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明するが、勿論これらの例に限定されるものではない。
なお、特に断らない限り、例中の部および%はそれぞれ
重量%を示す。尚、塗工液および得られたグラビア印刷
用塗工紙について以下に示すような評価法に基づいて試
験を行った。 〈評価方法〉 (1)体積分布平均粒径:MALVERN Instruments社製Las
er Diffraction粒度分布測定器を用いて、体積分布平均
粒径を測定した。 (2)白紙光沢度:JIS P 8142に基づいて測
定した。 (3)印面光沢度:大蔵省式グラビア単色印刷機を用い
て、印刷速度40m/min、印圧10kgf/cmで
印刷し、得られた印刷物の表面をJIS P 8142
に基づいて測定した。 (4)網点欠落率:上記したグラビア単色印刷方式によ
り印刷された塗工紙の網点欠落率は、目視により評価し
た。◎:極めて良好、○:良好、△:やや劣る、×:劣
る (5)剛度:JIS P 8143に基づいて測定し、
評価は以下の基準で行った。◎:極めて良好、○:良
好、△:やや劣る、×:劣る (6)塗工層表面強度:SMXタックグレード15(東
洋インキ株式会社製)0.4ccをゴムロールに均一に
のばし、RI印刷機を用いて印刷を行った後、裏取りを
行い、剥け状態を以下の基準で目視評価した。◎:極め
て良好、○:良好、△:やや劣る、×:劣る (7)不透明度:JIS P 8138に基づいて測定
し、評価は以下の基準で行った。◎:極めて良好、○:
良好、△:やや劣る、×:劣る (8)多色刷り印刷適性:大蔵省式グラビア2色印刷機
を用いて、印刷速度40m/min、印圧10kgf/
cmで藍インクの印刷を行い、その直後に藍インクと同
条件で紅インクの印刷を行った。この2色目のインクの
着肉性の評価は、以下の基準で行った。○:良好、×:
劣る (9)塗工適性:ブレード塗工時のストーリーク、スク
ラッチおよび塗工液の流動性を指標として、以下の基準
で評価した。◎:極めて良好、○:良好、△:やや劣
る、×:劣る [実施例1]大粒径デラミネーテッドクレーa(体積分
布平均粒径5.0μm)60部、粗粒重質炭酸カルシウ
ム(ファイマテック社製FMT−75)40部からなる
顔料に、分散剤として対顔料でポリアクリル酸ソーダ
0.2部を添加して、セリエミキサーで分散し、固形分
濃度が70%の顔料スラリーを調整した。このようにし
て得られた顔料スラリーに会合型アクリル系合成保水剤
(アルコケミカル社製L−83)0.2部、および非増
粘型のスチレンブタジエンラテックスA(ガラス転移温
度10℃)5部を加え、さらに水を加えて固形分濃度6
3%の塗工液を得た。この塗工液を坪量42g/m2
中質紙に片面あたりの塗工量が、固形分で12g/m2
になるように、800m/分の塗工速度のブレードコー
ターで両面塗工を行い、紙水分が5.5%になるように
乾燥した。
【0026】次いで、ロール温度70℃、2ニップ、カ
レンダー線圧200kg/cm、通紙速度10m/分で
スーパーカレンダー処理を行い塗工紙を得た。 [実施例2]実施例1において、会合型アクリル系合成
保水剤(アルコケミカル社製L−83)0.2部の半分
の量を、保水剤としてヒドロキシエチルセルロース(ハ
ーキュレス社製3089FS)に変更した以外は実施例
1と同様の方法で塗工紙を得た。 [実施例3]実施例1において、会合型アクリル系合成
保水剤(アルコケミカル社製L−83)0.2部のかわ
りに、カルボキシメチルセルロース(第一工業社製LC
コート)0.2部に変更した以外は実施例1と同様の方
法で塗工紙を得た。 [実施例4]実施例1において、接着剤としてさらに酸
化澱粉(敷島スターチ社製M−210)4部を添加した
以外は、実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。 [実施例5]実施例1において、非増粘型のスチレン・
ブタジエンラテックスA(ガラス転移温度10℃)5部
のかわりにアルカリ増粘型スチレン・ブタジエンラテッ
クスB(ガラス転移温度−40℃)7部に変更した以外
は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。 [実施例6]実施例1において、大粒径デラミネーテッ
ドクレーa(体積分布平均粒径5.0μm)60部、粗
粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−7
5)40部のかわりに、大粒径デラミネーテッドクレー
c(体積分布平均粒径18μm)33部、2級クレー
(ヒューバー社製ハイドラパース)17部、粗粒重質炭
酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−75)50
部に変更した以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得
た。 [比較例1]実施例1において、大粒径デラミネーテッ
ドクレーa(体積分布平均粒径5.0μm)60部、粗
粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−7
5)40部のかわりに、大粒径デラミネーテッドクレー
a(体積分布平均粒径5.0μm)95部、粗粒重質炭
酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−75)5部
に変更した以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得
た。 [比較例2]実施例1において、大粒径デラミネーテッ
ドクレーa(体積分布平均粒径5.0μm)60部、粗
粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−7
5)40部のかわりに、大粒径デラミネーテッドクレー
a(体積分布平均粒径5.0μm)28部、2級クレー
(ヒューバー社製ハイドラパース)12部、粗粒重質炭
酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−75)60
部に変更した以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得
た。 [比較例3]実施例1において、大粒径ネーテッドクレ
ーa(体積分布平均粒径5.0μm)60部、粗粒重質
炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−75)4
0部のかわりに、デラミネーテッドクレーd(体積分布
平均粒径3.2μm)35部、2級クレー(ヒューバー
社製ハイドラパース)5部、粗粒重質炭酸カルシウム
(ファイマテック社製FMT−75)60部に変更した
以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得た。 [比較例4]実施例1において、大粒径デラミネーテッ
ドクレーa(体積分布平均粒径5.0μm)60部、粗
粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−7
5)40部のかわりに、大粒径デラミネーテッドクレー
e(体積分布平均粒径22μm)85部、粗粒重質炭酸
カルシウム(ファイマテック社製FMT−75)15部
に変更した以外は実施例1と同様の方法で塗工紙を得
た。 [比較例5]大粒径デラミネーテッドクレー(ENGELHAR
D社製NUSURF:体積分布平均粒径5.0μm)8部、炭酸
カルシウム(備北粉化工業社製ソフトン2200)20
部からなる顔料に、分散剤(東亞合成化学工業社製アロ
ンT−40)を対顔料で0.3部を添加して、セリエミ
キサーで分散し、固形分濃度が70%の顔料スラリーを
調整し、得られた顔料スラリーに酸化澱粉(王子コーン
スターチ社製王子エースB)を5部、塗工用カルボキシ
変性スチレンブタジエン系重合体ラテックスC(ゲル含
量80%)12部を加え、さらに水を加えて固形分濃度
63%の塗工液を得た以外は、実施例1と同様の方法で
塗工紙を得た。 [比較例6]実施例1において、大粒径デラミネーテッ
ドクレーa(体積分布平均粒径5.0μm)60部、粗
粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FMT−7
5)40部のかわりに、デラミネーテッドクレー(ENGE
LHARD社製NUCLAY:体積分布平均粒径3.5μm)60
部、粗粒重質炭酸カルシウム(ファイマテック社製FM
T−75)40部に変更した以外は実施例1と同様の方
法で塗工紙を得た。 [比較例7]実施例1において、非増粘型のスチレンブ
タジエンラテックスA(ガラス転移温度10℃)5部の
かわりに、非増粘型のスチレンブタジエンラテックスA
(ガラス転移温度10℃)11部に変更した以外は実施
例1と同様の方法で塗工紙を得た。 [比較例8]実施例1において、非増粘型のスチレンブ
タジエンラテックスA(ガラス転移温度10℃)5部の
かわりに、非増粘型のスチレンブタジエンラテックスA
(ガラス転移温度10℃)2部に変更した以外は実施例
1と同様の方法で塗工紙を得た。
【0027】以上の結果を表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明により、白紙光沢度が低く、不透
明度、剛度及び印面光沢度が高く、グラビア印刷時にお
ける網点欠落率が低く、優れた印刷適性を備え、塗工適
性の良好なグラビア印刷用艶消し塗工紙を効率よく得る
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森井 博一 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製紙 株式会社中央研究所内 (72)発明者 長谷川 敬 宮城県石巻市南光町2丁目2番1号 日本 製紙株式会社石巻工場内 (72)発明者 五十嵐 陽三 宮城県石巻市南光町2丁目2番1号 日本 製紙株式会社石巻工場内 Fターム(参考) 2H113 AA03 BA03 BB02 BB22 BC09 CA00 DA43 DA46 EA02 EA08 EA17 FA10 FA28 FA36 4L055 AG11 AG27 AG46 AG48 AG63 AG71 AG76 AG89 AG97 AH02 AH37 AH50 AJ04 EA11 EA16 EA20 EA32 FA12 FA15 GA19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙上に顔料および接着剤を含有する塗
    工層を設けてなるグラビア印刷用塗工紙において、顔料
    として体積分布平均粒径4.0〜20μmであるデラミ
    ネーテッドクレーを顔料100重量部中30〜90重量
    部、接着剤として共重合体ラテックスを顔料100重量
    部に対し3〜10重量部含有し、白紙光沢度が45%以
    下であることを特徴とするグラビア印刷用艶消し塗工
    紙。
  2. 【請求項2】 塗工層の助剤として、アクリル系合成保
    水剤および/または、ヒドロキシエチルセルロースを含
    有することを特徴とする請求項1記載のグラビア印刷用
    艶消し塗工紙。
  3. 【請求項3】 共重合体ラテックスのガラス転移温度が
    −20〜20℃であることを特徴とする請求項1又は2
    記載のグラビア印刷用艶消し塗工紙。
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