JP6633906B2 - 空中装置を制御する方法と、その方法を実装するコントローラを備える空中装置 - Google Patents

空中装置を制御する方法と、その方法を実装するコントローラを備える空中装置 Download PDF

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Description

本発明は、空中装置(aerial apparatus)を制御する方法と、その制御方法を実装するコントローラを備える空中装置に関する。
この種類の空中装置は、例えば、伸縮式ブームの上端に取り付けられた屈曲可能な連接アームを備えたターンテーブル梯子である。ただし、本発明は、消防梯子に限定されず、連接式または伸縮式の足場や空中救助機器などの類似したシステムも含む。これらのシステムは一般に、回転可能かつ起立可能に車両に取り付けられる。
例えば、特許文献1によると、連接アームが、伸縮式ブームの一番上の要素の上端に取り付けられ、伸縮式ブームの現在の引き出し長に関係なく随時旋回できるように、完全に引き込まれた伸縮式ブームから突出する。伸縮できる連接アームを備える梯子の別の例が、特許文献2によって開示されている。他に、特許文献3に開示されているように、連接アームが、伸縮式ブーム内に完全に引き込めるが、上昇中に一定の引き出し長から旋回できるように、伸縮式ブームの一番上の要素に含まれる。
さらに、ターンテーブル梯子や高所足場などのための制御デバイスが、特許文献4および特許文献5に開示されている。これらの文献で論じられている共通の問題が、梯子の移動中における振動の減衰である。この問題は、梯子の長さを増すにつれていっそう重要になっている。したがって、伸縮式ブームに沿った様々な位置で現在の振動運動を検出するためのセンサを取り付けることが提案されている。このために、以下ではSGセンサとも呼ばれる(SGは「歪みゲージStrain Gauge」の略記)歪みゲージセンサと、それに追加しての、伸縮式ブームの上側部分の内部に取り付けられる、好ましくは連接アームの旋回点または梯子の先端に近接して取り付けられる、梯子の上端の角速度を直接測定するための2軸または3軸のジャイロスコープが使用される。こういったSGセンサおよびジャイロスコープから得られた信号値に基づいて、空中装置の移動を制御するためのコントローラが設けられる。操作中、特に、空中装置を移動させるための入力コマンドが上記コントローラに引き渡されると、現在の振動状態が上記信号値を処理することによって考慮され、その結果、ブームの弾性可撓性にかかわらず、梯子の先端が目標位置に達しそれを維持するように、梯子の移動が補正されうる。
ターンテーブル梯子またはそれに類似した装置のブームの振動を能動的に減衰させる既存の方法は、比較的大型の連接梯子、すなわち、連接アームを備え最大到達高さが特に32mを超える梯子には適さず、適用できない。こういった梯子については、その断面に対してブームが長いために、材料の空間分布を考慮しなければならない。その結果、集中質量近似に基づいた集中パラメータモデルは、そのような梯子の弾性振動を適切に記述するのに適さない。また、基本振動だけでなく、第2高調波も(場合によってはそれより高次の高調波も)、能動的に減衰させる必要があり、連接アームの影響、詳細には旋回角度変化の影響を考慮する必要がある。また、最大32mまでの梯子を除けば、水平方向の弾性曲げと、捩れとが、互いに独立しているとは仮定できない。むしろ、ターンテーブルの回転と関連付けられる全ての振動モードが、以下に詳細に説明するように、曲げ−捩れたわみの組み合わせからなる。
上昇軸、回転軸それぞれの基本曲げ振動のみを考慮した能動的振動減衰および軌道追跡の方法が、すでに上記で引用した特許文献4および特許文献5により知られている。これらの方法は、基本振動だけを軸ごとに考慮すれば十分な、連接アームを備えない最大高さ32mまでの梯子のみに適用できる。連接梯子のための拡張された方法が、特許文献6により知られている。この方法では、連接梯子の柔軟振動が、集中パラメータモデルを使用して近似される。このモデルは、スプリング・ダンパ要素を介して互いに連結された3つの点質量からなる。このモデル、したがってその後開発された振動減衰制御も、ブームの空間分散性を認識していない。その結果、この設計には水平曲げ−捩れの組み合わせが含まれない。また、より高次の高調波は、能動的に減衰されず、むしろ外乱として考慮され、その外乱は外乱オブザーバを使用してフィルタリングされる。この方法は、振動を検出するために、ブームの下端における歪みゲージ(SG)センサ、またはアクチュエータの油圧測定値を使用する。より大型の連接梯子では、これらの測定値は、特に本願で考慮する梯子に必要な、梯子長さ全体と連接アームの位置における、信号対雑音比が適切な第2高調波の測定に十分な感度を有さない。
ブームの空間的な延長を認識した能動的振動減衰が、特許文献7により知られている。ブームの曲げが、いくつかの定数パラメータを有するオイラー・ベルヌーイ梁理論を使用してモデル化される。ブームの先端における救助籠が、剛体としてモデル化され、それによって、梁に対する特別な動的境界条件が得られる。この無限次元モデルのモード近似に基づいて、第1および第2の高調波振動が、ブームの下端におけるSGセンサの測定値と、ブームの上端における、例えばその回転軸の回転速度を測定するジャイロスコープなどの慣性測定値とから、再構成される。このとき、これらの振動モードは代数連立方程式の解から得られ、両方とも能動的に減衰させられる。第2の手法では、第1および第2の高調波曲げ運動に対する修正モデルに基づいた外乱オブザーバが提案されている。この手法では、SGセンサは基本振動のみを測定すると仮定される。上記オブザーバ信号を使用して、基本振動のみが能動的に減衰させられる。この方法は連接アームも、水平方向の曲げ−捩れの組み合わせを含まない。また、上記オブザーバは、SGセンサとジャイロスコープの信号振幅の差異を考慮していない。
ドイツ実用新案第9416367号 欧州特許第1726773号 欧州特許第2182164号 欧州特許第1138868号 欧州特許第1138867号 欧州特許第1772588号 欧州特許第2022749号
したがって、本発明の目的は、水平方向の曲げ−捩れの組み合わせを考慮することによって空中装置の効果的な振動減衰を実現する、上記の種類の空中装置を制御する方法を提供することである。この方法は、小さな変更を加えると水平方向と同様に、垂直方向における振動の減衰にも適用でき、場合によっては、両方の軸に対して、連接アームおよび連接アームの端部に取り付けられた籠の作用を含む。
この目的は、請求項1の特徴を含んだ方法によって達成される。
本発明による方法では、SGセンサおよびジャイロスコープからの信号が、生信号として取得される。以下では、これらの生信号から、基準信号が計算される。こういった基準信号は、SGセンサに関連するSG基準信号と、ジャイロスコープ基準信号を含む。各空間軸に対して、SG基準信号は弾性たわみの角度位置に対応する信号を表し、ジャイロスコープ基準信号は角速度値を表す。角度位置測定値または角速度測定値から、追加の角加速度基準信号が導き出される。
これらの基準信号と、空中装置の構造の詳細に関連する追加のモデルパラメータから、所望の数の振動モードが再構成され、補償角速度値の計算に使用される。好ましい実装形態では、第1の振動モードおよび第2の振動モードが再構成される。上記計算された補償角速度値がフィードフォワード角速度値に重畳され、その結果、例えば油圧駆動装置の制御などに使用できる駆動制御信号が得られる。
この方法の基礎をなす動的モデルでは、梯子の基本振動を、倍振動から分離できる。さらに、各軸の角加速度が、角度位置測定値に基づいて計算でき、各軸の移動によって引き起こされる振動を予測するために、梯子の動的モデルに送られる。この推定された振動信号が、その振動を減衰させるのに適した制御信号の計算に使用される。この制御信号は、所望のモーション・コマンド(フィードフォワード角速度値がそれに相当する)に重畳される。モーション・コマンドは、操作者が操作するハンドレバーから読み取られた、または経路追従制御によって指令された、基準信号に基づいて決定される。基準信号に基づいた所望のモーション・コマンドの計算は、滑らかな反応をもたらし、梯子の振動の励起を低減するように設計される。その結果得られた駆動制御信号は、各軸に関連付けられた駆動手段の制御に使用されるアクチュエータに伝えられる。この原理は、上昇/下降軸と回転(ターンテーブル)軸の両軸に使用されうる。上昇軸では、両振動モードは純粋な曲げからなり、回転軸では、全ての振動モードが曲げ捩れの組み合わせ振動になる。
本発明による方法の好ましい実施形態によると、SG基準信号の計算は、伸縮式ブームの垂直曲げを測定するSGセンサの生信号の平均値、または伸縮式ブームの水平曲げを測定するSGセンサの生信号の差分値から、歪み値を計算することと、上記歪み値をハイパスフィルタでフィルタリングすることを含む。このフィルタリングは、信号のオフセットの補償に寄与する。
この方法の他の好ましい実施形態によると、SG基準信号の計算はさらに、伸縮式ブームの上昇角度および伸縮式ブームの引き出し長から、歪みオフセット値を補間することと、ハイパスフィルタでフィルタリングする前に、その歪みオフセット値を上記歪み値から減算することによって上記歪み値を補正することを含む。上記歪みオフセット値の計算は、重力の影響を補償する。
他の好ましい実施形態によると、上記歪みオフセットの補間はさらに、伸縮式ブームの端部に取り付けられた連接アームの引き出し長と、伸縮式ブームと連接アームの間の傾斜角度とに基づく。
他の好ましい実施形態によると、上記歪みオフセット値の補間はさらに、伸縮式ブームの端部または連接アームの端部に取り付けられた籠の質量と、上記籠内部にある積載荷重に基づく。
この方法の他の好ましい実施形態によると、ジャイロスコープ基準信号の計算は、角速度推定値信号を取得するために、上昇または回転角度の角度位置測定値から後退差分商(backward difference quotient)を計算することと、上記角速度推定値信号をローパスフィルタでフィルタリングすることと、ジャイロスコープの各軸と関連付けられた、上記フィルタリングされた角速度推定値信号のそれぞれの成分を計算することと、補償されたジャイロスコープ信号を取得するために、フィルタリングされた角速度推定値信号の上記成分を、ジャイロスコープからの元の生信号から減算することと、上記補償されたジャイロスコープ信号をローパスフィルタでフィルタリングすることを含む。この計算は、ジャイロスコープの生の測定角速度から、弾性振動によって引き起こされた成分を抽出するためのものである。
本発明による方法の他の実施形態によると、補償角速度値の計算は、再構成された第1の振動モードと第2の振動モードから計算された信号値に、基準位置からの現在位置の偏差に関連する位置制御成分を加算することを含む。
他の実施形態によると、フィードフォワード角速度値が、生の入力信号に基づいて基準角速度信号を計算する軌道計画要素(trajectory planning component)から取得される。基準角速度信号は、振動の励起を低減するように、動的振動打ち消し要素によって修正される。
本発明はさらに、空中装置であって、伸縮式ブームと、伸縮式ブームの水平および垂直方向の曲げ状態を検出するための歪みゲージ(SG)センサと、伸縮式ブームの上端に取り付けられたジャイロスコープと、SGセンサおよびジャイロスコープから得られた信号値に基づいて空中装置の移動を制御するためのコントローラとを備え、上記コントローラが上述の制御方法を実装する、空中装置に関する。
この空中装置の好ましい実施形態によると、少なくとも4つのSGセンサが2つの対になって、各対はそれぞれ伸縮式ブームの断面の上端および下端に配置され、その各対の2つのSGセンサは伸縮式ブームの両側部に配置される。この配置では、伸縮式ブームの上端または下端に配置された、あるいはその上下端の各左側部および右側部に配置された2つのSGセンサの異なる値が、伸縮式ブームの水平または垂直曲げを測定する信号を導き出すために使用されうる。
この空中装置の他の好ましい実施形態によると、連接アームが、伸縮式ブームの端部に取り付けられる。
他の好ましい実施形態によると、空中装置がさらに、伸縮式ブームの端部または連接アームの端部に取り付けられた救助籠を備える。
本発明の好ましい実施形態の例について、次の添付の図面を参照して下記で詳細に説明する。
各種モデルパラメータを示す、空中装置のモデルの概略側面図である。 各種モデルパラメータを示す、空中装置のモデルの概略上面図である。 他のモデルパラメータを示す、救助籠が連接アームの端部に取り付けられた空中装置の詳細側面図である。 センサの位置を示す、本発明の一実施形態による空中装置全体の別の側面図である。 本発明による空中装置のコントローラに実装される制御システムの概略図である。 SG基準信号の計算を示す、図4の制御システムの一部分を示す詳細図である。 ジャイロスコープ基準信号の計算を示す、図4の制御システムの一部分を示す詳細図である。 補償角速度値の計算を示す、図4の制御システムの別の詳細図である。
まず、本発明による制御方法の基本について、動的モデルを参照して説明する。この動的モデルについては、図1a、1bおよび2を参照して詳細に説明する。
本願の主題である、能動的に振動を減衰させる方法は、材料パラメータの分散性を考慮するモデルに基づいている。伸縮式の梁は複数の要素からなり、各要素の主要な物理パラメータはその要素の長さ全体にわたってほぼ一定であるが、要素同士は一般に異なり、伸縮式要素が2個以上重なり合うため、上記モデルの物理パラメータはそれぞれ、区分的に一定であると仮定される。こういった仮定に基づいたモデルが提示されているのが、以下の、パーチ、アー(Pertsch, A.)、ザボドニー、オー(Sawodny, O.)、「60m消防ターンテーブル梯子の分散パラメータモデリングおよび制御(Verteiltparametrische Modellierung und Regelung einer 60 m − Feuerwehrdrehleiter)」、AT自動化技術(at − Automatisierungstechnik 9)2012年9月、p.522−533、上昇軸については(Zimmert, N.)、パーチ、アー(Pertsch, A.)、ザボドニー、オー(Sawodny, O.)、「消防ターンテーブル梯子の2−DOF制御(2−DOF Control of a Fire−Rescue Turntable Ladder)」、制御システム技術に関するIEEE会報(IEEE Transactions on Control Systems Technology, 20.2)、2012年3月、p.438−452、回転軸についてはパーチ、アー(Pertsch, A.)、ザボドニー、オー(Sawodny, O.)、「傾斜空中梯子の曲げ捩れの組み合わせ振動のモデル化(Modeling of Coupled Bending and Torsional Oscillations of an Inclined Aerial Ladder)」、2013年米国制御会議記事録(Proceedings of the 2013 American Control Conference)、米国ワシントン市、2013年、p.4098−4103、である。これらの出版物により知られているモデルを、弾性振動と曲げ捩れの組み合わせとに対する連接アームの作用を含むように変更する。
上記方法を説明するために、回転軸に対する、曲げ捩れの組み合わせを含んだ運動方程式を示す。こういった運動の記述に使用されるモデルが図1に示されている。ここで、
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
はそれぞれ、区分梁の
Figure 0006633906
番目の区画における、弾性曲げと捩れを表し、
Figure 0006633906
は時間、
Figure 0006633906
はブームの剪断中心軸に沿った空間座標、
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
はそれぞれ上昇角度と回転角度、
Figure 0006633906
は梁の剪断中心軸と重心軸の間の距離、
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
はそれぞれ単位長さ当たりの質量と質量慣性モーメント、
Figure 0006633906

Figure 0006633906
軸に対する曲げの面積慣性モーメント、
Figure 0006633906
は断面の捩れ定数、
Figure 0006633906
は土台から旋回点までの測定された伸縮式梯子の現在の長さ、
Figure 0006633906
はターンテーブルの質量慣性モーメント、
Figure 0006633906
は油圧モータによってターンテーブルに加えられるモーメントを表す。減衰係数
Figure 0006633906
を用いて歪み速度の減衰を導入すると、
Figure 0006633906
の場合、
Figure 0006633906
番目の区画における運動方程式は以下のとおりである。
Figure 0006633906
ここで、上付きのドット記号は時間
Figure 0006633906
に対する導関数を表し、プライム記号は空間座標
Figure 0006633906
に対する導関数を表す。静的境界条件は以下のように与えられる。
Figure 0006633906
Figure 0006633906
個の区画のうちの各2個の間の境界におけるたわみ、力およびモーメントの連続性に関する条件(すなわち
Figure 0006633906
)は以下のとおりになる。
Figure 0006633906
関数の引数
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
は、対応する関数の、
Figure 0006633906
にそれぞれ左側(
Figure 0006633906
と右側(
Figure 0006633906
から接近するときの極限値の簡易表記として導入する。
連接アームおよび籠(共に剛体としてモデル化される)の梁に対する作用は、動的境界条件を介してこのモデルに含まれる。これらの剛体の位置および向きは旋回角度
Figure 0006633906
に依存し、籠の水平化により、上昇角度にも依存する。簡潔にするために、以下では、積載荷重を含んだ籠と連接アームとの変動する合成重心の作用のみについて説明する。連接アームおよび籠の質量慣性モーメントが含まれる場合、このモデルに対して上記と類似した方程式が得られる。重心の位置は主に、旋回角度
Figure 0006633906
、連接アームの引き出し長
Figure 0006633906
および積載質量
Figure 0006633906
に依存する。連接アーム、籠および積載荷重の総質量は、図2に示されているように、旋回点から距離
Figure 0006633906
のところに位置する点質量としてモデル化される。略記
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
を用いると、
Figure 0006633906
における境界条件は以下のように与えられる。
Figure 0006633906
ターンテーブルの運動は以下によって記述される。
Figure 0006633906
以下の式を選択することで(1)の時間と空間の依存性を分離する。
Figure 0006633906
ここで
Figure 0006633906
は虚数単位であり、
Figure 0006633906
番目の区画における自由(減衰力なし/外力なし、すなわち
Figure 0006633906

Figure 0006633906
)問題の固有関数に対する特性方程式は以下のとおりになる。
Figure 0006633906
同じ特性方程式が
Figure 0006633906
の代わりに
Figure 0006633906
に対しても得られる。
Figure 0006633906
は対応する固有モードの固有角振動数を表す。空間微分方程式(7)に対する解は以下の固有関数として与えられる。
Figure 0006633906
固有関数(8)を(6)と共に運動方程式(1)に代入し、自由、減衰力なし/外力なし運動の仮定から得られる前述の簡略化を用いることによって、従属係数
Figure 0006633906

Figure 0006633906
の関係式が得られる。この関係式を使用して、(8)を境界条件および連続性条件の結果得られた方程式(2)〜(4)に代入し、上記で行った同じ仮定を適用することによって、固有振動数
Figure 0006633906
だけでなく、係数
Figure 0006633906

Figure 0006633906
または
Figure 0006633906
(最大でスケーリング定数まで)が得られる。このとき、これらの係数は、結果として得られる連立方程式の自明でない解として得られる。
以下では、空間の添字
Figure 0006633906
は省略されるが、
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
の区分的定義に留意されたい。この固有値問題は無限数の解を有し、その解は、
Figure 0006633906
番目の固有振動数
Figure 0006633906
に属する固有関数に対して
Figure 0006633906

Figure 0006633906
と表される。
Figure 0006633906
番目の固有関数の振幅の時間発展を記述する
Figure 0006633906
を用いて、以下の級数表現を使用し、
Figure 0006633906
これらの級数表現を運動方程式と境界条件および連続性条件に代入すると、モードごとに以下の常微分方程式が得られる。
Figure 0006633906
Figure 0006633906
は、固有関数の(一意でない)スケーリングに依存する正規化定数である。したがって、適切なスケーリングを選択することによって、以下では
Figure 0006633906
と仮定する。
無限連立方程式(9)を所望のモード数で切り捨てることによって、有限次元のモード表現が得られる。ここで、モード数は所望のモデル精度を達成するように選択される。以下では、最初の2つの高調波に対する能動的振動減衰について説明する。それより高次のモードは自然に減衰し、アクチュエータの帯域幅が限定的であることから、これで多くの場合は十分である。能動的振動減衰においてより多くのノード数を含むようにする拡張は容易である。
状態ベクトル
Figure 0006633906
を導入して、最初の2つのモードのための運動方程式が次式で与えられる。
Figure 0006633906
ここで、
Figure 0006633906
はシステム行列、
Figure 0006633906
は入力行列である。
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
の定義は(9)から自明である。
ターンテーブルの運動力学(5)は、内部制御ループによって補償される。この内部制御ループにより、所望のターンテーブル回転角速度に対する設定値追従も可能になる。この制御ループが固有値と比較して十分に高速である場合、アクチュエータの運動力学(5)は、以下のように1次遅れとして近似できる。
Figure 0006633906
遅れ時定数
Figure 0006633906
が十分に小さい場合、入力はそのまま速度基準入力としてみなされうる
Figure 0006633906
。その結果、(10)の角加速度が
Figure 0006633906
に置き換えできる。
このモデルの記述(10)に基づいて、能動的振動減衰のための制御フィードバック信号
Figure 0006633906
が、以下の状態フィードバック則を使用して得られる。
Figure 0006633906
フィードバック利得を適切に選択すると、所望の動的運動を実現し、特に減衰水準を高めるように、閉ループ極が設定できる。利得
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
は、上昇角度
Figure 0006633906
と、連接アームの旋回角度
Figure 0006633906
と、梯子の長さ
Figure 0006633906
および連接アームの長さ
Figure 0006633906
に基づいて適合される。ターンテーブルの運動力学のための内部制御ループが十分に高速である、すなわち入力が回転速度の基準とみなされうる場合、(13)により、部分状態フィードバックで十分減衰を高められる。
Figure 0006633906
完全または部分状態フィードバック則を実装するために、状態ベクトルが分かっていなければならない。好ましい実現形態では、完全状態オブザーバが、状態ベクトルの決定に使用される。代替実現形態では、状態ベクトルの部分的再構成が、代数連立方程式に対する解として与えられる。その場合、特許文献7により周知の方法が、曲げ捩れの組み合わせ振動に拡張される。どちらの方法でも、振動の測定が必要である。技術的に実現可能な解決策は、アクチュエータの油圧の測定値と、歪みゲージを使用したブームの表面歪みの測定値と、例えば加速度計やジャイロスコープなどを使用した慣性測定値を含む。あるいは、曲げ方向すなわちブームと直交する軸回りの角速度の測定値、またはブームの上面もしくは下面に取り付けられた歪みゲージの測定値が、例えば垂直曲げなどによって引き起こされる歪みを最小限にするために、両側部の歪みゲージに加えて使用できる。歪みゲージの位置が梁の両側部にあることから両信号が逆方向に変化する水平曲げについては、両側部の歪みゲージの差が使用される。
Figure 0006633906
にある歪みゲージ(歪みゲージ同士の差を
Figure 0006633906
として表す)と、梁の長手方向の軸回りの回転の角速度を測定する
Figure 0006633906
にあるジャイロスコープ(信号
Figure 0006633906
を備える好ましい構成では、状態空間システムのための測定方程式は以下のようになる。
Figure 0006633906

ここで、
Figure 0006633906
は、水平曲げの中立(歪みなし)軸までの歪みゲージの距離である。あるいは、梁の上面または下面と直交する軸回りの回転の角速度の測定値が使用できる。この測定値は、
Figure 0006633906
にあるジャイロスコープから取得され(信号
Figure 0006633906
、その結果、以下の測定方程式が得られる。
Figure 0006633906

簡潔にするために、以下では、(14)で与えられた測定方程式のみを考慮する。出力行列
Figure 0006633906
に対するより便利な表現が、状態ベクトル
Figure 0006633906
をスケーリングすることによって得られる。「ジャイロスコープ座標」でこのシステムを表すために、以下の正則対角変換行列として与えられる
Figure 0006633906
を用いて、変換
Figure 0006633906
が、システム行列(10)および出力行列(14)に適用できる。
Figure 0006633906

その結果得られる変換済みのシステム方程式は以下のとおりである。
Figure 0006633906
この変換は、状態変数の純粋なスケーリングに対応するので、上記システム行列は、この変換に対して不変、すなわち
Figure 0006633906
である。ただし、上記出力行列は、ジャイロスコープ測定値に対応する2行目のゼロでない全ての項が1になるように、以下のように正規化される。
Figure 0006633906
同様に、この状態空間システムはまた、「歪み座標」にも変換できる。この場合、出力行列の1行目の対応する項が1であり、2行目の項はばらつきがある。また、両方の組合せも可能である。例えば、以下では、「歪み座標」で第1のモードを表現し、「ジャイロスコープ座標」で第2のモードを表現する。
Figure 0006633906
これらの正規化された表現は全て、決定/保存/演算時の適合が行われるシステムパラメータの数が最小限に抑えられるという利点を有している。特許文献7と比較した改良点として、(14)のシステム記述は、歪みゲージが第2の高調波振動も測定すること、歪みゲージとジャイロスコープの測定値の振幅が同一でないことを考慮している。システム方程式(10)と出力方程式(16)または(17)の全てのパラメータは、適当なパラメータ同定アルゴリズムを介して、実験データから同定できる。
測定値から弾性振動を再構成するには、まず、測定されたジャイロスコープ信号から、ターンテーブルの回転によって引き起こされた剛体の回転を減算する。各軸の角速度は、それぞれ上昇角度
Figure 0006633906
および回転角度
Figure 0006633906
の測定値の数値微分によって取得できる。これらの測定値は、例えばインクリメンタルエンコーダやアブソリュートエンコーダなどから得られる。あるいは、この角速度を取得するために、弾性振動を受けない梯子の土台にある追加のジャイロスコープが使用できる。第2のステップで、歪みゲージ信号と上記補償されたジャイロスコープ信号の両方が、それらの信号に対する静的オフセットおよび測定値雑音の影響を低減するためにフィルタリングされる。フィルタ振動数は、信号を歪ませないように、システムの固有振動数と適当に隔てて選択される。以下では、補償/フィルタリングされた信号を
Figure 0006633906
として表す。
好ましい実現形態では、ルーエンバーガ・オブザーバが、測定行列(17)によるシステム表現に基づいて設計される。システム行列
Figure 0006633906
が(10)で与えられ、(10)から入力行列
Figure 0006633906
が得られる。(15)に示されている適当な座標変換を適用した結果、出力行列
Figure 0006633906
が(17)の第1の行列の形になる。オブザーバ状態ベクトル
Figure 0006633906
は、フィルタリング後に残留するオフセットを考慮するために、歪みゲージおよびジャイロスコープのそれぞれにオフセット状態を用いて補強される。オブザーバ方程式は、以下のように与えられる
Figure 0006633906
オブザーバ利得行列
Figure 0006633906
の各要素に適した選択を行うことにより、オブザーバの収束速度および外乱除去が、所望の運動を実現するように調節できる。角加速度
Figure 0006633906
に対する推定値が、推定されたターンテーブル速度の数値微分によって得られる。これは、測定雑音および量子化雑音の抑制に適したフィルタリングで補強される。状態オブザーバは明示的にターンテーブルの角加速度による振動の励起を含むので、こういった振動はある程度まで予測でき、それによって、能動的振動減衰に対する応答時間が向上する。オブザーバから取得された状態推定値が、状態フィードバック則(12)または(13)の実装に使用される。「歪み座標」での第1のモードの推定値は、ジャイロスコープ座標よりも好ましい。というのは、旋回角度に関係なく、ターンテーブル加速度の方向とその結果生じる曲げとの関係によって、符号が変化しないからである(捩れ振動成分とは対照的)。それに比べて、第2の高調波は、ジャイロスコープ測定値から推定する必要がある。というのは、ブームは土台に向かってサイズおよび曲げ剛性が増大するため、そういった振動は主に伸縮式ブームの上側部分に限定され、歪みゲージ信号においてはその振幅が比較的小さいからである。
代替実現形態では、固有モードが、特許文献7により周知の線形連立方程式の解としてそのまま得られる。組み合わせ振動のために導き出したシステム表現を用いて、その文献に提示されている方法が適用できる。補償されフィルタリングされたジャイロスコープ信号
Figure 0006633906
が、一定期間にわたって積分され、次いで、固有モードに対する推定値が以下のように得られる。
Figure 0006633906
Figure 0006633906
の場合、出力行列の逆変換が可能である。モデルの不確かさに対するロバスト性を高めるため、かつ分離性を向上させるため、推定した固有モードはさらに、フィルタリングする必要がある。この方法では、測定値の数が、再構成される固有モードの数と等しくなければならない。その結果、モード数を増やす拡張を行うには、追加のセンサが必要になる。(20)の
Figure 0006633906
の代わりにジャイロスコープ軸
Figure 0006633906
を使用するには、係数
Figure 0006633906
および
Figure 0006633906
を適切に選択する必要がある。
回転軸以外の、上昇軸については、組み合わせの影響を考慮する必要がなく、固有モードは純粋な曲げとしてモデル化できる。垂直方向の曲げを
Figure 0006633906
と表すと、運動方程式
Figure 0006633906
は、捩れたわみを考慮する必要がないこと(
Figure 0006633906
)を除いて、回転軸に対する第1の運動方程式(1a)と類似している。重力作用の大部分は、平衡点付近の弾性運動に影響を及ぼさない静的なたわみを引き起こし、したがって動的モデルに含まれない。さらに、(1a)における距離
Figure 0006633906
は、ブームの長手方向の軸に沿った距離
Figure 0006633906
に置き換えられ、曲げ剛性は、それに対応する、z軸回りの曲げに対する定数に置き換えられる。尚、減衰係数
Figure 0006633906
は垂直方向の曲げに関連し、その値は典型的には、水平曲げに対するものと異なる。境界条件および連続性条件は、
Figure 0006633906

Figure 0006633906
に置き換えた(2)および(3)によって与えられる。ここで、
Figure 0006633906
に対する条件は対象外である。(4b、c)がやはり垂直軸に対するたわみおよび曲げ剛性における代用になり、等価的に、
Figure 0006633906
とした(4b、c)によって上端における境界条件が与えられる。したがって、説明を簡潔にするために、これらの方程式は繰り返さない。これらの運動方程式を回転軸と同様に処理すると、例えば上記で引用したパーチ(Pertsch)、ザボドニー(Sawodny)、「60m消防ターンテーブル梯子の…(Verteiltparametrische Modellierung …)」に述べられている不減衰自由運動に対する4次固有値問題になる。その結果得られる固有関数を使用すると、弾性振動が以下の級数表現に基づいて記述できる。
Figure 0006633906

固有関数を適切に正規化することにより、各モードの時間依存
Figure 0006633906
が、(9)と類似した以下の常微分方程式によって与えられる。
Figure 0006633906
2つのモードを有する有限次元の近似については、状態ベクトル
Figure 0006633906
が導入され、最初の2つのモードに対する運動方程式が次式で与えられる。
Figure 0006633906
比較を単純化するために、回転軸に対する表記とほぼ同一の上昇軸に対する表記を選択したが、(23)における全ての変数は、垂直曲げ振動を参照し、上記で検討した水平曲げ振動からは独立している。状態ベクトルに対する適切なスケーリングを使用して、システム出力(下端における歪みゲージの測定値と先端におけるジャイロスコープの測定値として与えられる)が、次式で与えられる。
Figure 0006633906
このシステム記述に基づいて、ルーエンバーガ・オブザーバを使用して完全状態ベクトルが推定でき、あるいは、(20)に類似した出力行列の逆変換を介して部分状態ベクトルが推定できる。これについては詳細に繰り返さない。
前述の振動減衰方法は、振動が引き起こされた後に、その振動の減衰を考慮する。この方法に加えて、能動的に指令されたブームの運動時における振動の励起が、適切なフィードフォワード制御方法を使用して低減されうる。このフィードフォワード制御方法は、2つの主要部分、つまり軌道計画要素と動的振動打ち消し要素からなる。軌道計画要素は、操作者がハンドレバーを介して指令した、あるいは自動経路追従制御のような他の信号源から取得された、生の入力信号に基づいて、滑らかな基準角速度信号を計算する。一般に、生の入力信号の変化率および高階導関数は有界ではない。そのような生信号が各装置に対するコマンドとしてそのまま使用された場合、空中梯子の構造全体が、大きな動的な力を受けるはずであり、その結果、高い材料応力が生じる。したがって、少なくとも1階導関数すなわち加速度、有利には2階導関数すなわち加加速度、およびそれより高階な導関数が有界である、滑らかな速度基準信号が取得されなければならない。加加速度が有界な基準信号を取得するために、2次フィルタ、または1次フィルタと共に非線形レートリミッタが、使用できる。これらのフィルタは、有限インパルス応答(FIR)または無限インパルス応答(IIR)フィルタとして実装できる。このようなフィルタは、加速度および加加速度を低減することによってシステムの応答を改善するが、特に第1振動モードの励起の大幅な低減は、システムの応答時間を大幅に延ばすことによってのみ可能である。
振動の打ち消しを向上させるために、追加の振動打ち消し要素が使用できる。(9、10)または(22、23)に類似した振動システムについて、微分フラットネスの概念に基づいた方法が、ローション、ピー(Rouchon, P.)、「振動子のフラットベース制御(Flatness based control of oscillators)」、ZAMM応用数学・力学ジャーナル、85.6(ZAMM − Journal of Applied Mathematics and Mechanics, 85.6)、2005年、p.411−421で提案されている。微分フラットネスの枠組の中で、システム状態(この場合柔軟振動モードである)の時間発展と、システム入力の時間発展が、いわゆる仮想の「フラット出力」を使用してパラメータ化される。ローション(Rouchon)によって公開された結果に基づいて、減衰を無視した、高速のアクチュエータ応答すなわち直接的な速度入力
Figure 0006633906
または
Figure 0006633906
という仮定での、(10)または(23)における柔軟振動モードの時間発展は以下のとおりになる。
Figure 0006633906

導関数
Figure 0006633906
はすぐに得られる。ここで、
Figure 0006633906
は、(10)または(23)における、これに対応する入力行列
Figure 0006633906

Figure 0006633906
番目の行を表し、
Figure 0006633906
は「フラット出力」に対する軌道を表す。軌道
Figure 0006633906
の時間導関数が一定の移行時間後にゼロになる場合、残留振動は残らない。こういった軌道を実現するのに必要な基準角速度は、以下のように与えられる。
Figure 0006633906

したがって、軌道計画器から提供され、生の入力信号から得られる基準軌道
Figure 0006633906
は、少なくとも4回連続して微分可能でなければならない。この実装形態では、軌道計画要素と振動減衰要素を、前述したように別々に実装でき、あるいは、基準軌道
Figure 0006633906
およびその導関数が明示的に計算されないように結合することもできる。
振動減衰要素がフィードフォワード信号経路に含まれるとき、完全状態フィードバック則(12)または部分状態フィードバック則(13)における状態ベクトルは、各状態に対する基準軌道からの偏差に置き換えられなければならない。その結果、例えば完全状態フィードバック(12)では次式が得られる。
Figure 0006633906
上述のモデルは、図3の側面図に示されている空中装置10の制御システムに実装される。この空中装置10は、垂直軸回りに全体的に回転できる伸縮式ブーム12を備える。ここで、θは回転角度を表す。さらに、伸縮式ブーム12は、上昇角度αだけ上昇でき、伸縮式ブーム12の端部に取り付けられた連接アーム14が、伸縮式ブーム12に対して傾斜角度φだけ傾斜できる。傾斜角度φは上向きの方向に正と定義される。ジャイロスコープによって測定される角速度がそれぞれ、ブームの長手方向の軸と平行な軸に対してmT、ブームと直交し水平面にある軸に対してmE、ブームと直交し垂直平面にある軸に対してmRと定義される。この空中装置10の実施形態では、ジャイロスコープ16は、伸縮式ブーム12の端部と連接アーム14の間にある旋回点に位置する。
歪みゲージセンサ18が、伸縮式ブーム12に取り付けられる。この例では、これらの歪みゲージセンサ(SGセンサ18)は、空中装置10の土台20に近接して位置する。詳細には、4つのSGセンサ18が、2つの対に配置される。SGセンサの第1の対22は伸縮式ブーム12の断面の下端に位置し、この対22の各センサは、伸縮式ブーム12の一方の側部(すなわち左側部および右側部)に配設される。第2の対24のSGセンサは、各センサが伸縮式ブーム12の一方の側部に取り付けられるように、伸縮式ブーム12のトラスフレーム枠の上弦に配置される。その結果、伸縮式ブーム12の両側部にそれぞれ、対22、24のそれぞれ一方のセンサを含んだ2つのSGセンサが、上下に取り付けられる。伸縮式ブーム12が側方すなわち水平方向に変形または曲げられる場合、その伸縮式ブーム12のフレーム枠の内部にある長手方向の左右の梁が別々に伸張するため、対22、24のそれぞれのSGセンサは別々に伸張する。伸縮式ブーム12の垂直曲げ場合のフレーム枠の上下の梁の場合も同様で、上下のSGセンサ18が別々に伸張するようになっている。詳細には、この配置で、伸縮式ブーム12の捩れ運動を検出することも可能である。
図3に示されている空中装置10はさらに、SGセンサ18およびジャイロスコープ16から得られた信号値に基づいて空中装置10の移動を制御するためのコントローラを備える。上述のモデルを表現する、このコントローラの内部に実装される制御システムが、図4に略図で示されており、そのシステムについて以下で説明する。
図4に示されている種類の制御システムは、空中装置10の各軸に1つ実装される。各制御システム50は全体として、フィードフォワード分岐52、フィードバック分岐54、および駆動制御信号計算分岐56を備える。フィードフォワード分岐52では、モーション・コマンドとして基準角速度値が処理される。基準角速度値は、操作者が操作するハンドレバーから取得でき、あるいは、例えば事前に記録された軌道を再現するために、軌道追跡制御から取得できる。フィードバック分岐54は、空中装置10の振動、詳細には伸縮式ブーム12と連接アーム14の振動を補償するために、計算された補償角速度値を出力する。これらの結果得られる、フィードフォワード分岐52およびフィードバック分岐54によって出力される信号、すなわち、基準角速度値から結果として得られるフィードフォワード角速度値と、計算された補償角速度値の両方が、駆動制御信号を計算するために、駆動制御信号計算分岐56に入力される。この駆動制御信号は、油圧駆動装置などの駆動手段によって使用されうる。
フィードバック分岐54の内部では、SGセンサ18およびジャイロスコープ16から取得された生信号SGRaw、GYRawが、基準信号の計算に使用される。この基準信号は、歪み値、角速度値をそれぞれ表すSG基準信号SGRefとジャイロスコープ基準信号GYRefを含む。さらに、角度位置値から導き出された角加速度基準信号AARefがやはり、基準信号として計算される。基準信号SGRef、GYRef、AARefは、追加のモデルパラメータPARと共に、オブザーバモジュール58に入力される。追加のモデルパラメータPARは、例えば、伸縮式ブーム12および連接アーム14の長さや、伸縮式ブーム12の現在の上昇角度α、連接アーム14の傾斜角度φなど、空中装置10の構造に関連する。基準信号SGRef、GYRef、AARefおよび追加のモデルパラメータPARから、オブザーバモジュール58は、第1の振動モードf1および第2の振動モードf2を再構成する。これらの再構成された第1の振動モードf1および第2の振動モードf2は、それらから補償角速度値を計算するための制御モジュール60に入力される。その補償角速度値は、検証/リリースモジュール62を介して、駆動制御信号計算分岐56に出力される。この検証/リリースは、能動的振動コマンドが駆動制御信号分岐に発行されるべきかどうかを決定するための論理を実装する。
SG基準信号SGRefの計算について、SG基準信号計算分岐64を示す図5を参照して、より詳細に説明する。図5の項番66が付けられている演算ステップで、計算で考慮する空間軸に応じて、伸縮式ブームの垂直曲げを測定するSGセンサ18の生信号SGRawの平均値から、あるいは、伸縮式ブーム12の水平曲げを測定するSGセンサ18の生信号SGRawの差分値から、歪み値VStrainが計算される。上昇に対する、すなわち伸縮式ブーム12の垂直曲げの場合を考慮した歪み値VStrainの計算の場合、演算ステップ71で、少なくとも、伸縮式ブーム12の上昇角度α、伸縮式ブーム12の長さLおよび連接アーム14の長さLAA、伸縮式ブーム12と連接アーム14の間の傾斜角度φ、連接アーム14の端部に取り付けられた籠の質量、およびこの籠の内部にある積載荷重から、歪みオフセット値VOffが計算される。演算ステップ71で計算された歪みオフセット値VOffを、演算ステップ66で計算された歪み値VStrainから減算することによって、その歪み値VStrainが補正される(演算ステップ70)。詳細には伸縮式ブーム12の引き出し/引き込みまたは上昇/降下中に振動運動だと解釈されないように、オフセットの変動を防ぐには、歪みオフセット値を補間するのが有効である。得られた(補正された)歪み値はその後、SG基準信号SGRefとしてオブザーバモジュール58に出力される前に、ハイパスフィルタ72でフィルタリングされる。
このハイパスフィルタ72は、1次以上のハイパスである。このハイパスフィルタ72のカットオフ振動数は、各基本振動モードの固有振動数の約20%である。固有振動数に対するこの依存関係があることから、長いブームよりも第1の固有振動数が高い、短い伸縮式ブーム12に対するフィルタリングの効果が改善される。というのは、より長い引き出し長についてはカットオフ振動数がより高く選択できるので、ブームの引き出し、引き込み、上昇または降下中のオフセットの変動のフィルタリングがより効果的に実行され、それによってフィルタの時間応答が短縮するからである。
図6に、各軸に対してジャイロスコープ生信号からジャイロスコープ基準信号を計算するためのジャイロスコープ基準信号計算分岐74が示されている。ジャイロスコープ基準信号計算分岐74の内部では、演算ステップ76で、角度位置測定値信号の後退差分商が、生の速度推定値信号VEstを取得するために計算される。生の速度推定値信号VEstは、2次ローパスフィルタ78に入力される。上昇軸の場合、このフィルタリングされた速度推定値信号V’Estが、ジャイロスコープの元の生信号GYRawから直に減算されて、補償されたジャイロスコープ信号GYCompが得られる(演算ステップ82)。補償されたジャイロスコープ信号GYCompは、1次ローパスフィルタ83を通過し、ジャイロスコープ基準信号GYRefとして出力される。
回転軸の場合、上昇角度αに依存する、角速度V’Estの、捩れまたは回転に対する各ジャイロスコープ軸に対応した成分が取得されなければならない(演算ステップ80)。その後、上述の演算82が実行される。すなわち、フィルタリングされた速度推定値信号V’Estの、上記の結果得られた成分が、ジャイロスコープの元の生信号GYRawから減算される。
再び図4を参照すると、角加速度計算分岐84では、特定の延長に対する振動を予測するために、角加速度基準信号AARefが、角速度値から2階差分商を計算することによって導き出される。その結果得られた角加速度基準信号AARefがやはり、オブザーバモジュール58に入力される。任意選択で、角加速度基準信号AARefはフィルタリングされうる。
オブザーバモジュール58の内部では、第1の振動モードおよび第2の振動モードの時間発展が、SG基準信号、ジャイロスコープ基準信号、角加速度基準信号、および空中装置10の構造に関連する追加のモデルパラメータから再構成される。これは、以下のモデルに従って実行される。このモデルで使用されるパラメータ85は保存され、ブームの長さL、連接アームの長さLAA、伸縮式ブームと連接アームの間における傾斜角度φ、および籠内の現在荷重に基づいた演算中に、特定の梯子モデルの必要に応じて、適合される。
上昇軸に対する、(18)で与えられたオブザーバ状態ベクトルを用いたルーエンバーガ・オブザーバが、以下によって与えられる。
Figure 0006633906
この公式で、
Figure 0006633906
は垂直SGセンサの結果として得られたSG基準信号(処理/フィルタリング済み)、
Figure 0006633906
は上昇軸に対する処理/フィルタリング済みのジャイロスコープ基準信号である。残留オフセットは、ランダムウォークの外乱としてモデル化され、オブザーバモジュール58で考慮される。様々な長さおよび角度への適合が、固有振動数ωi、減衰係数β、入力パラメータbi、出力パラメータciおよびオブザーバ行列Lの係数を適合することによって行われる。オンラインで保存/適合される係数の数を減らすために、これらの係数は、オンラインで適合されるシステムモデル(21)のパラメータに応じて計算できる。
回転軸に対する動的方程式は概ね、上昇軸と同一である。同じ状態ベクトル(18)が、該当センサ信号に関するオフセットと共に、オブザーバに対して選択される。上記の方程式と同様に、ルーエンバーガ・オブザーバの動的方程式系は以下のように与えられる。
Figure 0006633906
この公式化では、第1のモードが「歪み」座標で選択され、第2のモードが「ジャイロスコープ」座標で選択される。回転軸ついては、オブザーバ利得行列Lの係数は、雑音および外乱が十分に減衰する良好なモードの再構成を実現するように、各長さおよび傾斜角度ごとに適合される。曲げ振動と捩れ振動が組み合わされていることから、整理したルーエンバーガ・オブザーバの利得行列は、第1のモードが歪みゲージ信号のみに基づいて推定されるように選択できる。その結果、以下のオブザーバ利得行列の構成が得られる。
Figure 0006633906
ここで、
Figure 0006633906
は行列のゼロでない項を表し、上付きのtは行列の転置を表す。
代替実装形態では、ジャイロスコープ軸mRからの信号が、軸mTの信号の代わりに使用できる。この場合、(26)のパラメータciおよびmiが適切に選択されなければならない。
ルーエンバーガ・オブザーバの動的方程式に含まれるモデルパラメータは、ブームの引き出し長Lおよび連接アームの長さLAAと、連接アームおよび籠積載荷重の傾斜角度φに応じて、所定の保存位置から取り出される(図4の項番85で表されている)。
制御モジュール60の構造が、図7に示されている。制御モジュール60は全体として、2つの分岐、すなわち、第1の振動モードf1および第2の振動モードf2を処理するための振動減衰分岐90(図7の上側部分)と、基準位置制御成分を計算するための基準位置制御分岐92を有する。これらについて以下で説明する。
振動減衰分岐90では、オブザーバモジュール58によって再構成された第1の振動モードf1および第2の振動モードf2が取得され、これらのモードf1およびf2のそれぞれに、引き出し長および傾斜角度に応じて、係数Ki(L、LAA、φ)が乗算される。この乗算(演算ステップ94)の後、結果として得られた両信号が演算ステップ96で加算された結果、信号値が得られ、その信号値が減衰分岐90から出力される。
基準位置制御分岐92では、基準位置(項番98で与えられる)からの現在位置の偏差(上昇角度αまたは回転角度θによってそれぞれ与えられる)が計算され(減算ステップ100)、その結果、基準位置制御分岐92によって出力される基準位置制御成分が得られる。この基準位置制御成分と、振動減衰分岐90によって計算された信号値の両方が、加算ステップ102で加算され、その結果、制御モジュール60によって出力される補償角速度値が得られる。
図4に示されているように、上記の結果得られた補償角速度値が、駆動制御信号計算分岐56の内部で、フィードフォワード分岐52によって出力されたフィードフォワード角速度値に加算されて(項番104)、駆動制御信号が計算される(位置106)。
フィードフォワード分岐52では、手動入力デバイスなどから導き出された生の入力信号が、軌道計画要素51に入力される。軌道計画要素51によって出力された基準角速度信号は、振動の励起を低減するように、後続の動的振動打ち消し要素53によって修正される。動的振動打ち消し要素53は、フィードフォワード角速度値を出力する。
10 空中装置
12 伸縮式ブーム
14 連接アーム
16 ジャイロスコープ
18 歪みゲージセンサ
20 土台
22 SGセンサの第1の対
24 SGセンサの第2の対
50 制御システム

Claims (12)

  1. 空中装置を制御する方法において、
    前記空中装置が、
    伸縮式ブーム(12)と、
    前記伸縮式ブーム(12)の水平および垂直方向の曲げ状態を検出するための歪みゲージセンサ(SGセンサ)(18)と、
    前記伸縮式ブーム(12)の上端に取り付けられたジャイロスコープ(16)と、
    前記SGセンサおよび前記ジャイロスコープから得られた信号値に基づいて前記空中装置の移動を制御する制御手段とを備え、前記空中装置の制御方法は、
    前記SGセンサ(18)および前記ジャイロスコープ(16)からそれぞれ生信号SGRaw、GYRawを取得するステップと、
    前記生信号SGRaw、GYRawから、歪み値を表すSG基準信号SGRefと、角速度値を表すジャイロスコープ基準信号GYRefと、角度位置または角速度の測定値から導き出された角加速度基準信号AARefとを含む基準信号を、計算するステップと、
    前記基準信号と前記空中装置の構造に関連する追加のモデルパラメータPARとから、第1の振動モードf1と前記第1の振動モードf1より高次の少なくとも1つの第2の振動モードf2とを再構成するステップと、
    前記再構成された第1の振動モードf1および少なくとも1つの第2の振動モードf2から、補償角速度値AVCompを計算するステップと、
    駆動制御信号をもたらすために、フィードフォワード角速度値に、前記計算された補償角速度値AVCompを加算するステップとを含む、空中装置の制御方法。
  2. 前記SG基準信号SGRefの前記計算が、
    前記伸縮式ブームの垂直曲げを測定するSGセンサ(18)の前記生信号SGRawの平均値、または前記伸縮式ブーム(12)の水平曲げを測定するSGセンサ(18)の前記生信号SGRawの差分値から、歪み値VStrainを計算することと、
    前記歪み値VStrainをハイパスフィルタでフィルタリングすることを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記SG基準信号SGRefの前記計算が、
    前記伸縮式ブーム(12)の上昇角度および前記伸縮式ブーム(12)の引き出し長から、歪みオフセット値VOffを補間することと、
    ハイパスフィルタでフィルタリングする前に、前記歪みオフセット値VOffを前記歪み値VStrainから減算することによって前記歪み値VStrainを補正することを含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記歪みオフセット値VOffの前記補間がさらに、前記伸縮式ブーム(12)の端部に取り付けられた連接アーム(14)の引き出し長と、前記伸縮式ブーム(12)と前記連接アーム(14)の間の傾斜角度とに基づいていることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記歪みオフセット値VOffの前記補間がさらに、前記伸縮式ブーム(12)の端部または前記連接アーム(14)の端部に取り付けられた籠の質量と、前記籠の内部にある積載荷重に基づいていることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  6. 前記ジャイロスコープ基準信号GYRefの前記計算が、
    角速度推定値信号VEstを取得するために、角度位置測定値から前記生信号GYRawの後退差分商を計算することと、
    前記角速度推定値信号VEstをローパスフィルタでフィルタリングすることと、
    前記ジャイロスコープの各軸に関連付けられた、前記フィルタリングされた角速度推定値信号V’Estのそれぞれの成分を計算することと、
    補償されたジャイロスコープ信号GYCompを取得するために、前記フィルタリングされた角速度推定値信号V’Estの上記成分を、前記ジャイロスコープ(16)からの前記信号GYRawから減算することと、
    前記補償されたジャイロスコープ信号GYCompをローパスフィルタでフィルタリングすることを含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記補償角速度値AVCompの前記計算が、前記再構成された第1の振動モードf1および少なくとも1つの第2の振動モードf2から計算された信号値に、基準位置からの現在位置の偏差に関連する基準位置制御成分を加算することを含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記フィードフォワード角速度値が、生の入力信号に基づいて基準角速度信号を計算する軌道計画成分(51)から取得され、前記基準角速度信号が、振動の励起を低減するように、動的振動打ち消し要素(53)によって修正されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 伸縮式ブーム(12)と、前記伸縮式ブーム(12)の水平および垂直方向の曲げ状態を検出するための歪みゲージセンサ(SGセンサ)(18)と、前記伸縮式ブーム(12)の上端に取り付けられたジャイロスコープ(16)と、前記SGセンサ(18)および前記ジャイロスコープ(16)から得られた信号値に基づいて前記空中装置の移動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段が請求項1から8のいずれか一項に記載の制御方法を実行可能である、空中装置。
  10. 少なくとも4つのSGセンサ(18)が2つの対(22、24)を構成しており、各対がそれぞれ前記伸縮式ブーム(12)の断面の上端および下端に配置され、前記各対の2つのSGセンサが前記伸縮式ブーム(12)の両側部に配置されていることを特徴とする、請求項9に記載の空中装置。
  11. 前記空中装置がさらに、前記伸縮式ブーム(12)の端部に取り付けられた連接アーム(14)を備えることを特徴とする、請求項9または10に記載の空中装置。
  12. 前記空中装置がさらに、前記伸縮式ブーム(12)の端部または前記連接アーム(14)の端部に取り付けられた救助籠を備えることを特徴とする、請求項1に記載の空中装置。
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