JP6617395B2 - レンズ駆動装置、カメラ装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズ駆動装置、カメラ装置及び電子機器に関する。
携帯電話やスマートフォン等の電子機器には、小型カメラが搭載されている。この種の小型カメラには、自動焦点タイプのものがある。自動焦点タイプの小型カメラには、レンズバレルを駆動するレンズ駆動装置が設けられている。
特許文献1は、レンズバレルをレンズキャリアの内部に固定し、レンズキャリアをレンズバレルの光軸方向に移動させることで焦点を調整するレンズ駆動装置を開示する。
特開2010−134409号公報
上記従来例においては、レンズバレルの光軸方向に開口する開口部を本体に形成し、この開口部を介してレンズバレルを光軸方向に向けて挿入し、レンズバレルをレンズキャリアに固定する構成となっている。レンズバレルとレンズキャリアとの間にはねじ切りを形成することなく、レンズバレルをレンズキャリアに摺動させて挿入するようにしている。このため、上記特許文献1においては、レンズバレルとレンズキャリアの双方にねじ山を形成する必要がないので、その分レンズ駆動装置を小型化することができると述べられている。
しかしながら、レンズバレルを光軸方向からレンズキャリアに摺動させて挿入する構成なので、レンズキャリアの周囲全体にレンズバレルを摺動させる壁面が必要となり、レンズキャリアを小さくすることができず、レンズ駆動装置の小型化に対する妨げとなっていた。
本発明は、上記従来の問題点を解消し、小型化することができるレンズ駆動装置、カメラ装置及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の一つの態様は、レンズバレルを内部に固定するためのレンズキャリアと、前記レンズバレルの光軸方向に前記レンズキャリアを移動させるための駆動手段と、前記レンズキャリアの移動を案内するための案内手段と、前記レンズキャリア、前記駆動手段及び前記案内手段を収納する筐体と、を有し、前記駆動手段は、前記レンズバレルの光軸方向に伸びて前記レンズキャリアに連結されて前記筐体に支持される駆動軸と、前記駆動軸に固定されて前記駆動軸を軸方向に振動させる振動部材と、を有し、前記筐体は、側面をなす一部材を含み、前記レンズキャリアは、前記筐体の側面をなす一部材の取付け前に前記レンズバレルの光軸方向と交わる方向から前記レンズバレルを挿入可能とする開口部が設けられ、当該開口部は前記筐体の側面をなす一部材の取付け後に前記筐体の側面をなす一部材に対面するレンズ駆動装置である。
好適には、前記案内手段は、前記レンズバレルを挟んで前記駆動手段と反対側に設けられている。
好適には、前記案内手段は、前記レンズバレルの光軸方向に伸びる案内部と、前記レンズキャリアに形成されて前記案内部に当接する被案内部と、を有し、前記レンズキャリアを摺動自在に支持する。また、この案内部は前記筐体に設けられていてもよい。
好適には、前記案内部及び前記被案内部の少なくとも一方には他方に突出する突起が形成されている。
好適には、前記被案内部は前記レンズキャリアに光軸方向に設けた貫通孔であり、前記案内部は前記貫通孔に挿通されて前記筐体に固定された案内軸である。
好適には、前記被案内部は前記レンズキャリアに光軸方向に貫通して設けた切り欠きであり、前記案内部は前記切り欠きに挿通されて前記筐体に固定された案内軸である。
好適には、前記案内手段は、前記光軸方向に伸びる案内溝と、前記案内溝と前記レンズキャリアとの間に配置したボールと、を有する。
好適には、前記レンズキャリアは支持機構を介して前記駆動軸に支持され、
前記支持機構は、前記レンズキャリアに設けられて前記駆動軸と摩擦接触するように前記駆動軸を挟持する挟持部材と、前記レンズキャリアに設けられて前記挟持部材を前記駆動軸に向けて付勢する付勢部と、を有する。
好適には、レンズバレルの光軸方向には、屈曲光軸の光学系を形成する光学部材が配置されている。
本発明の他の態様は、レンズ駆動装置と、前記レンズバレルを通過した光を受ける画像センサと、を備えたカメラ装置である。
本発明のさらに他の態様は、上記のカメラ装置を有する電子機器である。
本発明によれば、レンズバレルの光軸方向と交わる方向から前記レンズバレルを挿入可能とする開口部をレンズキャリアに設けたので、レンズキャリアの大きさを小さくすることができ、レンズ駆動装置、カメラ装置及び電子装置を小型化することができる。
本発明の一実施形態に係るカメラ装置を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るカメラ装置を示し、図1のA−A線断面図である。 本発明の一実施形態に係るカメラ装置を示し、図1のB−B線断面図である。 本発明の一実施形態に用いたアクチュエータの斜視図である。 本発明の一実施形態に用いたアクチュエータの断面と駆動回路とを示す図である。 本発明の一実地形態における支持機構及びその周辺を示す斜視図である。 本発明の一実施形態において、図3のC−C線断面図である。 本発明の一実施形態におけるアクチュエータの振動部材及びその周辺を示す斜視図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の一実施形態における他の案内手段を簡略化して示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるさらに他の案内手段を簡略化して示す断面図である。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図3において、本発明の一実施形態に係るカメラ装置10が示されている。カメラ装置10は、例えば携帯電話やスマートフォン等の電子機器に用いられる自動焦点式の小型カメラ装置として使用される。
カメラ装置10は、一方向に長く形成された直方体状の筐体12を有する。
この筐体12内には、後述するズーム用のレンズバレル14とフォーカス用のレンズバレル16、並びにこれらレンズバレル14及びレンズバレル16をそれぞれ駆動するレンズ駆動装置18,18がそれぞれ設けられている。
なお、図1においては、わかりやすくするために筐体12は二点鎖線で示されている。
また、このレンズバレル14、16の光軸は一致するように設けてあり、この明細書においては、図1に示すように、レンズバレル14、16の光軸方向の一方を前、他方を後、レンズバレル14、16の光軸方向に対して直交する一方向の一方を上、他方を下、さらにこれと直交する一方向の一方を左、他方を右と称する。また、レンズバレル14、16の光軸を単に光軸と称することがある。
筐体12は、基部となる第一部材20と、第一側面22及び第二側面24を構成する第二部材32と、第三側面26を構成する第三部材33と、第四側面28を構成する第四部材34と、第五側面30を構成する第五部材36とを有する。
第一部材20は、カメラ装置10の長手方向一端に設けられている。この第一部材20の上面には、受光窓38が形成されている。この受光窓38の下方にはプリズムレンズ40が配置されている。プリズムレンズ40は、屈曲光軸の光学系を形成するもので、例えば45°に形成された反射面42を有し、上方から受光窓38を介して受け入れられた光を反射面42により反射させ、カメラ装置10の長手方向に導くようになっている。また、この第一部材20には、プリズムレンズ40に続いて第一中間レンズ44が配置されている。この第一部材20には、第二部材32、第三部材33及び第四部材34の一端が固定されている。また、第五部材36は、第二部材32、第三部材33及び第四部材34の他端に固定されている。
第二部材32、第三部材33及び第四部材34から構成された第一側面22、第二側面24、第三側面26及び第四側面28は、図2及び図3に示すように、断面方形状の枠を構成している。即ち、第一側面22は、例えば下面(底面)であり、この第一側面22から第二側面24が90°となるように一体として立ち上がっている。また、第三側面26は、例えば上面であり、第二側面24から90°となるように続いている。第四側面28は、第三側面26から90°となるように下方に向けられており、該第四側面28の下端で下面である第一側面22に固定されている。
図1に示すように、第一側面22乃至第四側面28に囲まれた空間内には、第一中間レンズ44から長手方向に向けてズーム用のレンズバレル14、第二中間レンズ46及びフォーカス用のレンズバレル16が配置されている。さらにフォーカス用のレンズバレル16の先には画像センサ48が配置されている。この画像センサ48は、第五部材36に形成された画像センサ取付け孔50(図3に示す)に嵌め込まれて固定されている。
第一中間レンズバレル44、ズーム用のレンズバレル14、第二中間レンズバレル46及びフォーカス用のレンズバレル16は、一つの光軸に沿って配置され、プリズムレンズ40を介して取り入れた光を画像センサ48に結像するようになっている。
レンズ駆動装置18,18は、ズーム用のレンズキャリア52とフォーカス用のレンズキャリア54とを有する。ズーム用のレンズキャリア52とフォーカス用のレンズキャリア54は、それぞれ方形状の枠として形成され、ズーム用のレンズバレル14とフォーカス用のレンズバレル16とをそれぞれ内部に固定している。ズーム用のレンズキャリア52とフォーカス用のレンズキャリア54は、第一側面22乃至第四側面28に囲まれた空間内でカメラ装置10の長手方向(光軸方向)に移動自在であるよう支持されている。
なお、第二中間レンズバレル46は、第二中間レンズ用支持体56に支持されているが、ズーム用のレンズバレル14,フォーカス用のレンズバレル16とは異なり、筐体12に固定されている。
図1及び図2に示すように、レンズキャリア52,54には、レンズバレル14,16を挿入可能とする開口部52a,54aが形成されている。これら開口部52a,54aは、レンズバレル14,16の光軸と交わる方向、例えば上方に向けて開口されている。これら開口部52a,54aは、組立時には、第三部材33の取付け前に、これら開口部52a,54aを介してレンズバレル14,16を上方からレンズキャリア52,54に挿入するようになっている。
また、レンズ駆動装置18,18は、駆動手段としてアクチュエータ58,58を有する。アクチュエータ58,58は、図4に示すように、例えばバイモルフ型の圧電式のもので、振動部材60と、この振動部材60に固定された駆動軸62とを有する。駆動軸62,62は光軸方向に伸びてレンズキャリア52,54に連結されて筐体12に支持される。また、後述するように駆動軸62,62は振動部材60,60によって軸方向に振動する。振動部材60は、それぞれ2つの四角形の平板状の圧電素子64,66を有する。この圧電素子64,66の間には、同じく四角形の平板状の電極板68が介在されている。すなわち、圧電素子64,66と電極板68とは互いの板面を合わせて固着されている。圧電素子64,66の表裏面には、図5に示すように、電極層70,72が形成されている。駆動軸62は、一方の圧電素子64の電極層70に接着剤74を介して固着されている。電極板68は、弾性を有する例えば金属板から構成されている。この電極板68からは通電用接続部76が四角形の1つの辺の略中央から突出して形成されている。
図5に示すように、振動部材60の表面に露出する電極層70,72は、例えば電源制御部78のプラス側に接続され、電極板68は、通電用接続部76を介して電源制御部78のマイナス側(接地)に接続されている。一方の電極層70と電極板68との間にパルス電圧を繰り返し印加すると、一方の圧電素子64に通電されてこの一方の圧電素子64が伸び縮みし、振動部材60は一方向に向けてお椀状に変形するのと電極板68の弾性で急速に元の平板状に戻ろうとするのを繰り返す。それに伴い駆動軸62も軸方向に微小な往復移動を繰り返す。他方の電極層72と電極板68との間にパルス電圧を繰り返し印加すると、他方の圧電素子66が伸び縮みし、振動部材60は他方向に向けてお椀状に変形するのと電極板68の弾性で急速に元の平板状に戻ろうとするのを繰り返す。それに伴い駆動軸62も軸方向に微小な往復移動を繰り返す。
なお、この実施形態においては、アクチュエータ58,58としてバイモルフ型の圧電アクチュエータを用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、ユニモルフ型や積層型のような他の形式の圧電アクチュエータや静電式のアクチュエータを用いてもよい。また、圧電素子64,66や電極板68の形状も四角形である必要は無く、例えば円形でも構わない。
図1乃至図3に示すように、アクチュエータ58,58は、筐体12内にあって、駆動軸62,62が長手方向で互いに向きが異なるように、レンズキャリア52,54と第四側面28との間に形成された空間に配置されている。レンズキャリア52,54は、後述する支持機構80,80を介して駆動軸62,62に摺動自在に支持されている。
レンズキャリア52,54を挟んで駆動手段であるアクチュエータ58,58の反対側においては、案内手段116として、第一側面22と第二側面24との間の角部と第二側面24と第三側面26との間の角部には、案内部82,84が形成されている。この実施形態においては、案内部82は、上方及び右方(第四側面28方向)に突出している。また、案内部84は、下方及び右方(第四側面28方向)に突出している。案内部82,84は、筐体12の長手方向である光軸方向に沿って形成されている。
ただし、本実施形態においては、案内部82は、第二中間レンズ保持体56の部分には形成されておらず、第二中間レンズ保持体56の前後部分が案内部82に挟まれるようになっており、第二中間レンズ保持体56の筐体12に対する位置決めがなされている。
一方、レンズキャリア52,54には、案内部82,84に対応して被案内部86,88が第二側面24側の上下角部に形成されている。この実施形態においては、被案内部86,88は、案内部82,84の突出に対応した凹溝90,92が長手方向に形成され、案内部82,84と被案内部86,88とによりレールが構成されている。また、凹溝90,92の上下面には、突起94,96が案内部82,84に向けて突出するように形成されている。突起94,96は、例えば半球状であり、レンズキャリア52,54のそれぞれ複数個所(この実施形態においては被案内部86、88に沿った二箇所)に形成されている。
前述した案内部82,84の上下面には、被案内部86,88の突起94,96の先端が当接する。レンズキャリア52,54は、第二側面24の上下角部に形成された案内部82,84で挟まれるようにして筐体12の長手方向に沿って摺動自在に支持される。したがって、レンズキャリア52,54は、それぞれ駆動軸62、62を中心とする回転の動き(被案内部86、88における上下方向の動き)が規制される。また、第二側面24とレンズキャリア52,54とは、平行でほとんど隙間がなく、レンズバレル14,16と駆動軸62,62とが並ぶ方向(図2,図3では左右方向)の幅を小さくすることができる。また、被案内部86,88は突起94,96の先端のみが当接するので、レンズキャリア52,54の筐体12との接触面積が小さく、レンズキャリア52,54と筐体12との間に生じる摩擦を少なくしてレンズキャリア52,54を筐体12の長手方向である光軸方向に案内することができる。
突起94、96と案内部84、86とは、レンズキャリア52またはレンズキャリア54が前述の回転の動きをしようとするときに当接するように、わずかに隙間を空けて設ける方が常時当接するように設けるよりも好ましい。突起94、96の摩耗防止と不要な駆動抵抗を抑制できる。もちろん、常時当接させても構わない。また、レンズキャリア52,54を挟んで支持機構80,80の反対側の筐体12の角部に案内部82,84を形成しているため、レンズキャリア52,54に規制の範囲内で前述の回転の動きがあっても、レンズ14、16の中心の動く量はそれよりも小さい。
また、第一側面22及び第三側面26に互いに対向する案内部82、84が形成されても良い。その際、それぞれのレンズキャリア52、54に形成された被案内部86、88(突起94、96)が案内部82、84に当接し、それぞれのレンズキャリア52、54を案内部82、84間で挟んで案内することが望ましい。即ち、案内部82、84として上下面を形成し、被案内部86、88をその上下面に当接させるようにしても良い。この場合、案内部82、84は、それぞれ第一側面22及び第二側面24並びに第二側面24及び第三側面26との間の角部に設ける必要は無く、第一側面22及び第三側面26に互いに対向して設ければ良い。
いずれにしても、案内手段として、レンズバレル14,16を挟んだ駆動軸62の反対側へレンズキャリア52、54から腕を延ばす構造としていないので、左右方向の寸法を小さくでき、レンズ駆動装置18を小型化できる。
支持機構80は、ズームレンズ側及びフォーカスレンズ側ともに同様の構造を有する。例えばフォーカスレンズ側について説明する。図2及び図6に示すように、支持機構80は、フォーカス用のレンズキャリア54から第四側面28側へブロック状に突出した支持部98がレンズキャリア54と一体に形成されている。この支持部98には、駆動軸62側へV字状に開かれた支持溝100が駆動軸62と平行に形成されている。ま
た、支持部98には、支持溝100から続いて第四側面28側へ突出した嵌合部102,102が上下に形成されている。この嵌合部102,102にはそれぞれ嵌合溝104,104が形成されている。
挟持部材106,106は、それぞれ嵌合部102,102の嵌合溝104,104に嵌合する嵌合片部108,108と、上下の嵌合片部108,108の間に設けられた挟持部110,110とを有する。挟持部110,110は、駆動軸62側が凹んだ略半円形状に形成されている。この挟持部110,110の間に駆動軸62が挟まれている。挟持部110,110は、駆動軸62とは、断面方向それぞれ上下2点(合計4点)で接触している。また、第四側面28側の挟持部110は、押圧部材112の付勢部120により駆動軸62側に押し付けられている。そのため、上側の嵌合片部108または下側の嵌合片部108の少なくとも一方は互いに離れている。
押圧部材112は、上方から見てC字状に形成された係止部114が設けられている。一方、支持部98の上面には、上方に突出した突出部118が形成され、この突出部118に係止部114が突出部118の両側から挟み込むようにして突出部118の周囲に係止され、押圧部材112を支持部98に固定している。このように、支持部98の突出部118に押圧部材112の係止部114が嵌り込んで固定するようにしたので、支持部98の上方への突出を少なくし、カメラ装置10の上下方向の幅を小さくすることができる。また、押圧部材112は、係止部114から下方に延びる平板状の付勢部120が形成され、この付勢部120の弾性により挟持部110が駆動軸62を挟み込んでいる。このような支持機構80の構成により、レンズキャリア54が駆動軸62に適正な摩擦を持って支持されるようになっている。
また、それぞれの駆動軸62,62は、例えば根元部分と先端部分の2箇所でそれぞれ筐体12に振動自在であるように弾性体からなるブッシュ(弾性部材)122を介して筐体12に支持されている。
即ち、図7にも示すように、ブッシュ122は、前後両側に配置されたフランジ部124,124と、該フランジ部124,124間に配置された噛み合わせ部126とを有する。噛み合わせ部126は、例えば周方向が円である凹部として形成されている。このブッシュ122の中心には、挿入孔128が形成され、この挿入孔128に駆動軸62が挿入孔128を押し広げるようにして挿入されている。そして、振動部材60から遠い方のブッシュ122と駆動軸62とは接着固定されるが、近い方のブッシュ122と駆動軸62とは接着されない。
筐体12の第一側面22(下面)の内側には、第一支持用突部130がブッシュ122の噛み合わせ部126に対向して形成されている。また、筐体12の第三側面24(上面)の内側には、第二支持用突部132がブッシュ122の噛み合わせ部126に対向して形成されている。第一支持用突部130には、下方に凹む半円形の第一噛み合わせ溝134が形成され、一方、第二支持用突部132には、上方に凹む半円形の第二噛み合わせ溝136が形成されている。そして、第一支持用突部130と第二支持用突部132の先端同士が当接すると共に、ブッシュ122の円形の噛み合わせ部126が半円形の第一噛み合わせ溝134と第二挟込部136とに挟み込まれて、駆動軸62が筐体12に振動自在(特に駆動軸62の軸方向に対して)に支持されている。
また、筐体12内には、ズーム用のレンズバレル位置検出器138とフォーカス用のレンズバレル位置検出器140とが設けられている。それぞれのレンズバレル位置検出器138,140は、同じ構造であり、カメラ装置10の長手方向に沿って異なる磁極(S極とN極)を交互に配置した磁極部材142,144と、磁界強度を検知するMRセンサ146,148(図6にMRセンサ148のみを示す)とから構成されている。MRセンサ146,148は、それぞれレンズキャリア52,54の支持部98の下方でレンズキャリア52,54と一体で第四側面28側に突出したMRセンサ保持部150,150に固定されている。磁極部材142,144は、MRセンサ146,148に対向して、筐体12の第一側面22に固定されている。各レンズキャリア52,54が移動すると、MRセンサ146,148により各レンズキャリア52,54の移動量及び移動方向が磁界強度の変化として検出され、検出された磁界強度の変化を示す信号がMRセンサ146,148から出力される。
一方のMRセンサ146は、第一MRセンサ用フレキシブル配線基板(以下、第一MR用FPCという。)152に接続されている。第一MR用FPC152は、MRセンサ146に接続された第一接続部154から折り曲げられてズームレンズ側上方に延び、第一側面22が切り欠かれて筐体12の長手方向略中央に形成された空間部156を通って下方に延び、さらに第一側面22の下方から第五側面30側へ引き出されている。また、他方のMRセンサ148は、第二MRセンサ用フレキシブル配線基板(以下、第二MR用FPCという。)158に接続されている。第二MR用FPC158は、MRセンサ148に接続された第二接続部160から折り曲げられてフォーカスレンズ側上方に延び、前述した空間部156で第一MR用FPC152と一体となって第五側面30側へ引き出されている。
前述したアクチュエータ58,58の振動部材60,60も同様にフレキシブル配線基板が接続されている。即ち、図8に示すように、それぞれの振動部材60,60は、前述した空間部156に露出し、一方の振動部材60に接続された第一振動部材用フレキシブル配線基板(以下、第一振動部材用FPCという。)162は、一方の振動部材60から下方に延び、第一側面22の下方から第五側面30側へ引き出される。また、他方の振動部材60に接続された第二振動部材用フレキシブル配線基板(以下、第二振動部材用FPCという。)164は、他方の振動部材60から下方に延び、第一振動部材用FPC162と一体となって第一側面22の下方から第五側面30側へ引き出される。第一振動部材用FPC162及び第二振動部材用FPC164は3つに分かれ、振動部材60の駆動軸62側の電極層70には第一端子部166により、裏面側の電極層72には第二端子部168により、電極板68の通電用接続部76には第三端子部170によりそれぞれ半田等を用いて接続されている。第一端子部166は、駆動軸62を固定する接着剤74に触れないように、駆動軸62から離れた振動部材60の角部近傍で三日月状に形成され、その円弧の中心が角部となるように配置されている。第二端子部168は、振動部材60の中心部分で円環形状に形成されている。第三端子部170は、通電用接続部76に対応して振動部材60から突出し、通電用接続部76を取り囲むように四角環形状に形成されている。
次にアクチュエータ58によりフォーカス用のレンズキャリア54を移動させる場合について説明する。前述したように、アクチュエータ58にパルス電圧を繰り返し印加すると、振動部材60が一方向に向けてお椀状に変形するのと急速に元の平板状に戻ろうとするのを繰り返す。それに伴い駆動軸62も軸方向に微小な往復移動を繰り返す。一方側に向けてお椀状に変形したときは、レンズキャリア54は支持機構80を介してアクチュエータ58の駆動軸62と摩擦接触するように支持されているので、レンズキャリア54は、駆動軸62と共に移動する。一方、振動部材60が急速に元の平板状に戻ろうとするときは、駆動軸62も逆方向に高速に移動し、レンズキャリア54は高速ゆえに駆動軸62の動きに追随できず、元の位置には戻らずその位置に留まる。したがって、レンズキャリア54は、1つの動作で振動部材60の変形の振幅の大きさ程度移動する。パルス電圧を繰り返し印加することによりこのような移動を繰り返して行い、レンズキャリア54を所望位置まで移動させることができる。
この場合、レンズキャリア54は、一方側の上下方向略中央に設けられた駆動軸62と、反対側の上下に設けられた案内手段である筐体12の案内部82,84により支持されつつ、カメラ装置10の長手方向に案内されるので、レンズキャリア54を安定して移動させることができる。
なお、ズーム用のレンズキャリア52の動作もフォーカス用のレンズキャリア54と同様である。
なお、突起94、96は半球状としたが、サイコロ状等の他の形状にしても構わない。また、突起94、96は二箇所に設けたが、一箇所でも三箇所以上でも構わない。また、突起94、96は金属等の別部材で形成してレンズキャリア52、54に固着しても良い。また、突起94、96または案内部82、84の少なくとも一方に潤滑手段を用いても良い。
また、案内部82、84は、それぞれ角部から突出する形状に形成されているが、突出させずに例えば第一側面22及び第三側面26そのものを案内部82、84として被案内部86、88を直接当接させるものであっても良い。
また、アクチュエータ58,58は、駆動軸62,62が長手方向で互いに向きが異なるように配置したが、同じ向きになるように配置しても良い。また、アクチュエータ58の一方のみを設けても良い。
また、筐体12は、第1の部材20から第5の部材36までの5分割にしたが、他の分割区分でも構わない。
また、上記実施形態では、レンズキャリア52,54の上端はレンズバレル14,16の上端よりも上方にあるが、同程度の高さで構わない。さらに、他の案内手段を採用することにより、さらにレンズキャリア52,54を薄くすることができる。例えば、レンズバレル14,16を挟んだ駆動軸62,62の反対側へレンズキャリア52,54から腕を延ばす構造としても良い。例えば、図9(a)に示すように、レンズキャリア52、54から延ばした腕に光軸方向に貫通孔172を設け、光軸方向に伸びる案内軸174をこの貫通孔172に挿通して筐体12に固定する構成としても良い。また、図9(b)に示すように、貫通孔174の代わりに光軸方向に貫通した切り欠き176を設けても良い。また、図10に示すように、案内手段として、筐体12又はレンズキャリア52,54の少なくとも一方に光軸方向に伸びる案内溝180,182を設け、この案内溝180,182内にボール184,186を配置するような構成としても良い。図10では左方のみを示したが、例えば、レンズキャリア52,54とアクチュエータ58,58との間に第一側面22から直立する壁面を設け、この壁面とレンズキャリア52,54との間にボールを配置しても良い。
また、上記実施形態のように、レンズバレル14,16の上方向には特別な部材が無いので、レンズバレル14,16をレンズキャリア52,54に挿入する方向としては都合がよいが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば左右方向又は下方向からレンズバレル14,16を挿入するように、レンズキャリア52,54の開口部52a,54aを形成してもよい。また、本発明は、レンズバレル14,16の光軸方向と直交する方向から挿入する構成に限定されるものではなく、レンズバレル14,16の光軸方向と交わる方向であればよく、例えば光軸方向に対して斜めからレンズバレル14,16を挿入するようにしてもよい。さらに、上記実施形態においては、屈曲光軸の光学系を形成する光学部材であるプリズムレンズ40をレンズバレル14,16の光軸方向に設ける構成となっているが、本発明は、このような光学部材を設けていないものも含む。
10 カメラ装置
12 筐体
14,16 レンズバレル
22 第一側面
24 第二側面
26 第三側面
28 第四側面
30 第五側面
52,54 レンズキャリア
52a,54a 開口部
58 アクチュエータ
60 振動部材
62 駆動軸
80 支持機構
82,84 案内部
86,88 被案内部
94,96 突起
106 挟持部材
112 押圧部材
116 案内手段
120 付勢部
122 ブッシュ(弾性部材)
130 第一支持用突部
132 第二支持用突部
138,140 レンズバレル位置検出器

Claims (12)

  1. レンズバレルを内部に固定するためのレンズキャリアと、
    前記レンズバレルの光軸方向に前記レンズキャリアを移動させるための駆動手段と、
    前記レンズキャリアの移動を案内するための案内手段と、
    前記レンズキャリア、前記駆動手段及び前記案内手段を収納する筐体と、
    を有し、
    前記駆動手段は、前記レンズバレルの光軸方向に伸びて前記レンズキャリアに連結されて前記筐体に支持される駆動軸と、前記駆動軸に固定されて前記駆動軸を軸方向に振動させる振動部材と、を有し、
    前記筐体は、側面をなす一部材を含み、
    前記レンズキャリアは、前記筐体の側面をなす一部材の取付け前に前記レンズバレルの光軸方向と交わる方向から前記レンズバレルを挿入可能とする開口部が設けられ、当該開口部は前記筐体の側面をなす一部材の取付け後に前記筐体の側面をなす一部材に対面する
    レンズ駆動装置。
  2. 前記案内手段は、前記レンズバレルを挟んで前記駆動手段と反対側に設けられている請求項1記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記案内手段は、前記レンズバレルの光軸方向に伸びる案内部と、前記レンズキャリアに形成されて前記案内部に当接する被案内部と、を有し、前記レンズキャリアを摺動自在に支持する請求項1又は2いずれか記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記案内部は前記筐体に設けられている請求項3記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記案内部及び前記被案内部の少なくとも一方には他方に突出する突起が形成されている請求項3又は4いずれか記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記被案内部は前記レンズキャリアに光軸方向に設けた貫通孔であり、前記案内部は前記貫通孔に挿通されて前記筐体に固定された案内軸である請求項3記載のレンズ駆動装置。
  7. 前記被案内部は前記レンズキャリアに光軸方向に貫通して設けた切り欠きであり、前記案内部は前記切り欠きに挿通されて前記筐体に固定された案内軸である請求項3記載のレンズ駆動装置。
  8. 前記案内手段は、前記光軸方向に伸びる案内溝と、前記案内溝と前記レンズキャリアとの間に配置したボールと、を有する請求項1又は2いずれか記載のレンズ駆動装置。
  9. 前記レンズキャリアは支持機構を介して前記駆動軸に支持され、
    前記支持機構は、前記レンズキャリアに設けられて前記駆動軸と摩擦接触するように前記駆動軸を挟持する挟持部材と、前記レンズキャリアに設けられて前記挟持部材を前記駆動軸に向けて付勢する付勢部と、を有する請求項1乃至8いずれか記載のレンズ駆動装置。
  10. 前記レンズバレルの光軸方向には、屈曲光軸の光学系を形成する光学部材が配置されている請求項1乃至9いずれか記載のレンズ駆動装置。
  11. 請求項1乃至7いずれか記載のレンズ駆動装置と、前記レンズバレルを通過した光を受ける画像センサと、を備えたカメラ装置。
  12. 請求項11記載のカメラ装置を備えた電子機器。
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