JP6610077B2 - 光学的立体造形用樹脂組成物、及び立体造形物を製造する方法 - Google Patents
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で表され、X、R1及びR2がそれぞれ独立に2価の有機基で、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物を含む反応性モノマーと、直鎖状又は分岐状の重合体と、光重合開始剤と、を含有する、光学的立体造形用樹脂組成物に関する。
で表されるラジカル重合性化合物を含む。式(I)中、X、R1及びR2がそれぞれ独立に2価の有機基で、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である。樹脂組成物中で反応性モノマーが重合することで、反応性モノマーに由来するモノマー単位から構成される第一の重合体が生成する。これにより、樹脂組成物が硬化して、立体造形物を構成する樹脂成形体(硬化体)が形成される。第一の重合体は、通常、第二の重合体と共有結合によって結合することなく、第二の重合体とは別の重合体として成形体中に形成される。
で表される基であってもよい。式(10)中、Yは置換基を有していてもよい環状基で、Z1及びZ2はそれぞれ独立に炭素原子、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子から選ばれる原子を含む官能基で、i及びjはそれぞれ独立に0〜2の整数である。*は結合手を表す(これは他の式でも同様である)。Xが式(10)の基であると、式(II)の環状のモノマー単位が特に形成され易いと考えられる。環状基Yに対するZ1及びZ2の配置が、シス位であってもよいし、トランス位であってもよい。Z1及びZ2は、−O−、−OC(=O)−、−S−、−SC(=O)−、−OC(=S)−、−NR10−(R10は水素原子又はアルキル基)、又は−ONH−で表される基であってもよい。
立体造形物は、例えば、上述の実施形態に係る樹脂組成物中で、反応性モノマーの光ラジカル重合により第一の重合体を生成させて、第一の重合体及び第二の重合体を含む成形体層を形成する工程を備える方法によって製造することができる。成形体層を形成する工程が2回以上繰り返されることで、複数の成形体層を含む立体造形物が形成される。
合成例1.trans−1,2−ビス(2−アクリロイルオキシエチルカルバモイルオキシ)シクロヘキサン(BACH)の合成
100mL二口ナスフラスコにtrans−1,2−シクロヘキサンジオール(2.32g、20.0mmol)を加え、フラスコ内を窒素置換した。そこにジクロロメタン(40mL)、及びジラウリン酸ジブチル錫(11.8μL、0.10mol%:0.020mmol)を入れた。フラスコ中の反応液に2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(5.93g、42.0mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液を滴下ロートから滴下し、反応液を30℃で24時間撹拌して、反応を進行させた。反応終了後、反応液にジエチルエーテルを加えて飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣からシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム)によって目的物を含む溶液を単離し、これを濃縮した。得られた粗生成物を、ジエチルエーテルとヘキサンからの再結晶により精製して、BACHの白色結晶を得た。収量は、3.78gであり、収率は、47.4質量%であった。
20mLナスフラスコにポリエチレングリコール(PEG1500、750mg、0.500mmol、数平均分子量1500)、及びポリプロピレングリコール(PPG4000、2000mg、0.500mmol、数平均分子量4000)を加えてからフラスコ内を窒素置換し、内容物を115℃で融解させた。融解液に4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(262mg、1.00mmol)を加えて、窒素雰囲気下、115℃で融解液を24時間撹拌して、PEG−PPGオリゴマー(ポリオキシエチレン鎖、及びポリオキシプロプレン鎖を含む重合体)を得た。
オリゴマーのGPCクロマトグラムを、10mMの臭化リチウムを含むDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)を溶離液として用いて、流速1mL/分の条件で得た。得られたクロマトグラムから、オリゴマーの数平均分子量及び重量平均分子量をポリスチレン換算値として求めた。オリゴマーの重量平均分子量(Mw)は9300で、オリゴマーの重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は1.65であった。
実施例1
合成例1のBACH、合成例2のPEG−PPGオリゴマー、アクリロニトリル、2−エチルヘキシルアクリレート及びIrgacure 651を表1に示す質量比でサンプル瓶に加えて加熱溶解し、実施例1の樹脂組成物を得た。
表1に示す質量比に変更こと以外は実施例1と同様にして、比較例1、2の樹脂組成物を得た。
図1〜3に示した方法により、図4に示す形態の立体造形物を作製した。離型フィルム4及び透明シート8として、ポリエチレンテレフタラートフィルムを用いた。樹脂組成物は、マスク10上から2000mJ/cm2の紫外線を照射することにより硬化させた。第1層目の成形物層を形成するための金型枠として、長さ×幅×深さが46mm×10mm×1mmのステンレス製の金型を用いた。第2層目の成形物層を形成するための金型枠として、長さ×幅×深さが46mm×10mm×1.5mmのステンレス製の金型枠を用いた。得られた造形物を目視で観察し、第1層目と第2層目の境界が確認できない場合を「良好」と、確認できた場合を「不良」と判定して造形性を評価した。
樹脂組成物をポリエチレンテレフタラート(PET)製フィルムを敷いた長さ×幅×深さが46mm×10mm×1mmのステンレス金型に流し込み、そこにPET製の透明シートを被せた。透明シートの上から、室温(25℃、以下同様)で2000mJ/cm2の紫外線を照射し、樹脂フィルムを得た。
得られた樹脂フィルムから短冊状の試験片(幅:8mm、厚さ:1mm)を切り出した。この試験片を、ストログラフT(株式会社東洋精機製作所製)を用いて、室温、チャック間距離:30mm、引張速度:10.0mm/minの条件で、破断強度、破断伸び及び引張弾性率を測定した。
フィルムを2回折りたたみ、その状態で折り目をガラス管で押さえた。その後、変形させたフィルムを70℃の水に浸漬し、浸漬直後から10秒以内に初期の形状に戻ることを目視により確認した。フィルムが初期の形状を回復した場合を「良」、回復しなかった場合を「不良」と判定した。
Claims (4)
- 式(I):
で表され、X、R1及びR2がそれぞれ独立に2価の有機基で、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物を含む反応性モノマーと、
直鎖状又は分岐状の重合体と、
光重合開始剤と、
を含有し、
前記ラジカル重合性化合物が、下記式(Ia):
で表される化合物であり、Yが、下記式(11):
で表され、*が結合手を表す、基であり、Z1及びZ2がそれぞれ独立に−O−、−OC(=O)−、−S−、−SC(=O)−、−OC(=S)−、−NR 10 −(R 10 は水素原子又はアルキル基)、又は−ONH−で表される基であり、i及びjがそれぞれ独立に0〜2の整数であり、
前記重合体が、ポリオキシアルキレン鎖を含む重合体である、光学的立体造形用樹脂組成物。 - 前記重合体の重量平均分子量が5000以上である、請求項1に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
- 前記反応性モノマーが、単官能ラジカル重合性モノマーを更に含む、請求項1又は2に記載の光学的立体造形用樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学的立体造形用樹脂組成物中で、前記反応性モノマーの光ラジカル重合により前記反応性モノマーをモノマー単位として含む第一の重合体を生成させて、該第一の重合体、及び第二の重合体としての前記直鎖状又は分岐状の重合体を含む成形体層を形成する工程を備え、
前記成形体層を形成する工程が2回以上繰り返されることで、複数の前記成形体層を含む立体造形物が形成される、
立体造形物を製造する方法。
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