JP6609450B2 - サスペンション装置および弾性体シート - Google Patents

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Description

本発明は、サスペンション装置および弾性体シートに関する。
特許文献1には、車両用のサスペンション装置が開示されている。このサスペンション装置では、上下方向に延びるコイルばねと、油圧緩衝器に固定されたばね受けとの間にラバーシートを設け、コイルばねとばね受けとの間にて発生する異音を防止する。
特開2012−219825号公報
コイルばねを有するサスペンション装置では、例えば、コイルばねを受ける弾性体シートを設け、弾性体シートに設けられた収容溝に、コイルばねを収容する。ここで、収容溝の内部に異物が入り込んだ状態で、コイルばねの伸縮が行われると、弾性体シートやコイルばねの損傷を招くおそれがある。
本発明の目的は、コイルばねを収容する収容溝への異物の入り込みを起きにくくすることにある。
かかる目的のもと、本発明は、コイルばねと、コイルばねを支持するばね受けと、コイルばねとばね受けとの間に配置され、コイルばねを収容する収容溝を有し、収容溝の内面に凹凸が形成された弾性体シートと、を備えるサスペンション装置である。
このような構成とすることにより、収容溝の内面に凹凸が形成されていない構成に比べ、弾性体シートとコイルばねとの間に隙間が形成されにくくなり、収容溝の内部に異物が入りにくくなる。
他の観点から捉えると、本発明は、コイルばねを有するサスペンション装置に用いられる弾性体シートであって、コイルばねを構成する線材を収容する収容溝と、収容溝の底に位置する底部と、収容溝の両脇に位置する側部と、を備え、収容溝の内面には、収容溝内の線材の周方向への回転に伴い移動する底部に付随しての側部の移動を抑制する移動抑制部が設けられていることを特徴とする弾性体シートである。
このような構成とすることにより、収容溝内の線材が周方向へ回転しても側部が変形しにくくなり、側部と線材との間に隙間が形成されにくくなる。これにより、収容溝の内部へ異物が入りにくくなる。
本発明によれば、コイルばねを収容する収容溝への異物の入り込みを起きにくくすることができる。
サスペンション装置の全体を示した図である。 ラバーシートおよびばね受けを示した図である。 ラバーシートの斜視図である。 ラバーシートの正面図である。 ラバーシートの裏面を示した図である。 図4における矢印VI方向からラバーシートを眺めた場合の図である。 図4のVII−VII線におけるラバーシートの断面図である。 図4のVIII−VIII線におけるラバーシートの断面図である。 図4のIX―IX線におけるラバーシートの断面図である。 図4のIX―IX線におけるラバーシートの断面図である。 比較例のラバーシートおよびコイルばねを示した図である。 ラバーシートの他の構成例を示した図である。 ラバーシートの他の構成例を示した図である。 ラバーシートの他の構成例を示した図である。 コイルばねの圧縮時のラバーシートの状態を示した状態である。 ラバーシートの他の構成例を示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るサスペンション装置300の全体を示した図である。図2は、ラバーシートおよびばね受けを示した図である。図3〜図13は、ラバーシートを説明する図である。
(サスペンション装置300全体の説明)
図1に示すように、サスペンション装置300は、コイルばね100と、コイルばね100を支持するばね受け200と、コイルばね100とばね受け200との間に配置され、コイルばね100(を構成する線材101)を収容する収容溝201を有したラバーシート1(弾性体シート)と、を備える。図9に示すように、収容溝201の内面201Aには、凹凸が形成され、凹部としての内側溝21B、外側溝31Bと、この凹部に比べ凸となる底部11が設けられている。
また、図1、図9に示すように、本実施形態のラバーシート1(弾性体シート)は、コイルばね100を有するサスペンション装置300に用いられるラバーシート1(弾性体シート)であって、コイルばね100を構成する線材101を収容する収容溝201と、収容溝201の底に位置する底部11と、収容溝201の両脇に位置する内側側部21、外側側部31(側部)と、を備え、収容溝201の内面201Aには、収容溝201内の線材101の周方向への回転に伴い移動する底部11に付随しての内側側部21の移動を抑制する内側溝21B(移動抑制部)が設けられている。
ここで、移動抑制部は、このように、収容溝201の内面201Aに形成された内側溝21B(凹部)により構成されている。さらに、この内側溝21B(凹部)は、溝状に形成され、収容溝201が延びる方向に沿うように形成されている。
また、図1に示すように、本実施形態のサスペンション装置300には、油圧緩衝器400が設けられている。
油圧緩衝器400には、ダンパケース410、ダンパケース410内に設けられたシリンダ(不図示)、シリンダ内を摺動するピストン(不図示)、ピストンが固定され図中上方に突出するピストンロッド420が設けられている。
以下、これらの構成について詳述する。
(各部の説明)
図1に示すように、コイルばね100は、油圧緩衝器400の周囲に設けられている。さらに、コイルばね100は、図中上下方向(油圧緩衝器400の軸方向)に延びるように設けられている。さらに、コイルばね100は、螺旋状に巻かれた線材101によって構成されている。
油圧緩衝器400では、ダンパケース410の下端は、車輪側ブラケット411を介して、アッパーアーム等に連結されている。
ピストンロッド420の上端は、車体側ブラケット421を介して、車体に固定されている。なお、車体側ブラケット421には、コイルばね100の上端を支持するばね受け422が固定されている。
ばね受け200は、皿状に形成され、コイルばね100を下方から支持する。
また、ばね受け200は、ダンパケース410に固定されている。ばね受け200には、ラバーシート1を収容するシート用溝210が形成されている。
図2に示すように、ラバーシート1は、C字状に形成されている。さらに、ラバーシート1は、円環状のラバーシートを想定した場合におけるラバーシートの周長の約3/5の長さを有している。
なお、ラバーシート1の周方向の長さは、コイルばね100の線材101の径などに対応して設定され、例えば、円環状のラバーシートを想定した場合における周長の1/3の長さや1/5の長さもありうる。
なお、ラバーシート1は、例えばゴム材料により形成される。
ラバーシート1は、一端部10Aおよび他端部10Bを有する。
他端部10Bには、コイルばね100の線材101の端末102が配置される。
一端部10Aは、ラバーシート1の周方向において他端部10Bとは反対側に位置し、コイルばね100の途中の部分を下方から支持する。
なお、本明細書において、ラバーシート1の周方向において、一端部10Aが位置する側を一方側と称し、ラバーシート1の周方向において、他端部10Bが位置する側を他方側と称することがある。
ラバーシート1は、第1脱落防止部50、第2脱落防止部60を有する。
第1脱落防止部50、第2脱落防止部60は、線材101の上方に突出した突出片71を有し、ラバーシート1に対して装着されたコイルばね100のラバーシート1からの脱落を防止する。
第1脱落防止部50は、ラバーシート1の周方向においてラバーシート1の中央部に位置し、第2脱落防止部60は、ラバーシート1の他端部10Bに位置している。
図3は、ラバーシート1の斜視図である。図4は、ラバーシート1の正面図である。なお、図3、図4では、コイルばね100が取り付けられていない状態のラバーシート1を示している。
図3、図4に示すように、ラバーシート1には、コイルばね100を構成する線材101を収容する収容溝201が設けられている。収容溝201は、ラバーシート1の周方向に沿うように形成されている。
また、図3に示すように、ラバーシート1の一端部10Aには、一端面12が設けられ、ラバーシート1の他端部10Bには、他端面17が設けられている。
さらに、図3、図4に示すように、一端面12の上部には、収容溝201の内面201Aから、収容溝201内に向かって突出したリップ42が設けられている。
また、図4では、収容溝201の延長線4Aを表示しているが、図3に示すように、他端面17は、この延長線4A上に位置する。これにより、他端面17に対して端末102(図2参照)が突き当たり、コイルばね100の回転が規制される。
図5は、ラバーシート1の裏面を示した図である。
ラバーシート1の一端部10A且つ裏面14(ばね受け200に対峙する面)には、ラバーシート1の周方向に沿う凹部15が設けられている。
ラバーシート1には、コイルばね100を下方から支持する支持部分5Aが設けられているが、凹部15は、この支持部分5Aの裏側に位置する。
図6は、図4における矢印VI方向からラバーシート1を眺めた場合の図である。
本実施形態では、ラバーシート1の一端部10Aにおいて、収容溝201が傾斜しており、収容溝201は、ラバーシート1の一端面12に向かうに従い昇る。
そして、本実施形態では、収容溝201のうちの、最も高い箇所にリップ42が設けられている。リップ42は、一端面12側から収容溝201内に向かう、砂などの異物が、収容溝201内へ進入することを抑制する。
図7は、図4のVII−VII線におけるラバーシート1の断面図である。図8は、図4のVIII−VIII線におけるラバーシート1の断面図である。
図7に示すように、また、上記のとおり、ラバーシート1の一端部10Aでは、収容溝201は傾斜しており、収容溝201は、ラバーシート1の一端面12に向かうに従い昇る。これに対し、ラバーシート1の裏面14は、傾斜していない。
このため、ラバーシート1の一端部10Aでは、収容溝201と裏面14との間に位置する部分の肉厚が、ラバーシート1の一端面12に向かうに従い大きくなる。
そして、本実施形態では、この肉厚が大きくなる部分に、凹部15(図5、図7参照)を形成している。
ラバーシート1に対してコイルばね100が押し当てられると、ラバーシート1のうちのコイルばね100を支持する支持部分5A(図7参照)(コイルばね100の直下に位置する部分)が、ばね受け200側へ移動する。
本実施形態では、凹部15が設けられているため、支持部分5Aは、この凹部15へ逃げ込む。これにより、ばね受け200への支持部分5Aの押し付けが抑制され、支持部分5Aの損傷等が抑制される。
図8に示すように、リップ42は、収容溝201の幅方向において、収容溝201の全域に亘って形成されている。リップ42の突出量は、一様ではなく、リップ42の突出量は、収容溝201の幅方向における中央部において大きく、収容溝201の幅方向における両端部において小さい。
また、収容溝201の内面201Aから突出するリップ42は、突出方向における先端に、先端縁42Aを有している。先端縁42Aは、コイルばね100の線材101(図8では不図示)の外周面に倣うように、円弧状に形成されている。
ラバーシート1に対してコイルばね100が取り付けられた状態では、リップ42は、弾性変形した状態で、コイルばね100の線材101の外周面に接触する。
コイルばね100の伸長に伴い、コイルばね100の線材101がリップ42から離れようとすると、リップ42は、線材101との接触を維持した状態で伸長する。
これにより、コイルばね100の伸長が行われるときでも、収容溝201内への異物の進入が抑制される。
(ラバーシートの収容溝の説明)
図9、図10は、図4のIX―IX線におけるラバーシート1の断面図である。
なお、図9は、ラバーシート1に対してコイルばね100が取り付けられた後の状態を示し、図10は、ラバーシート1に対してコイルばね100が取り付けられる前の状態を示している。
図10に示すように、ラバーシート1には、収容溝201の底に位置する底部11、収容溝201の両脇に位置する側部21、側部31が設けられている。
図9に示すように、底部11は、収容溝201内の線材101の直下に位置し、線材101を下方から支持する。側部21、側部31は、収容溝201の幅方向への線材101の移動を規制する。
図9に示すように、側部21は、コイルばね100の径方向における内側に位置し、側部31は、コイルばね100の径方向における外側に位置する。以下、側部21を、内側側部21と称し、側部31を、外側側部31と称する。
図10に示すように、内側側部21は、ラバーシート1の裏面14から離れる方向に突出するように設けられ、突出方向における先端に端部21A(以下、「内側端部21A」と称する)を有する。
また、外側側部31も、ラバーシート1の裏面14から離れる方向に突出するように設けられ、突出方向における先端に端部31A(以下、「外側端部31A」と称する)を有する。
ここで、内側端部21Aは、内側側部21のうちの、底部11が位置する側でなく、底部11が位置する側とは反対側に設けられている。また、外側端部31Aも、外側側部31のうちの、底部11が位置する側でなく、底部11が位置する側とは反対側に設けられている。さらに、図9に示すように、内側端部21Aおよび外側端部31Aの各々は、コイルばね100の線材101の脇に位置する。
さらに、図9に示すように、本実施形態では、内側端部21Aおよび外側端部31Aの、図中上下方向における位置(ラバーシート1の厚み方向における位置)が異なっている。
言い換えると、収容溝201の両脇に位置する内側側部21、外側側部31のうちの内側側部21(一方の側部)が有する内側端部21Aの、コイルばね100の軸方向における位置と、外側側部31(他方の側部)が有する外側端部31Aの、コイルばね100の軸方向における位置とが異なっている。なお、内側端部21A、外側端部31Aのコイルばね100の軸方向における位置は、同一としてもよい。
また、図10に示すように、ラバーシート1単体の状態(ばね受け200へラバーシート1を取り付ける前の状態且つラバーシート1へコイルばね100を取り付ける前の状態(自然状態))では、収容溝201の曲率半径は、曲率半径R11となっている。
これに対し、コイルばね100の線材101の半径は、収容溝201の曲率半径R11よりも大きい半径R101となっている。
このため、収容溝201へ線材101を収容する際には、収容溝201が幅方向に拡げられながら、収容溝201内へ線材101が入り込む。
収容溝201内へ線材101が入ると、線材101の外周面に、内側端部21A、外側端部31Aが密着する。本実施形態では、この密着により、収容溝201の脇からの収容溝201内への異物の進入が抑制される。
また、図10に示すように、収容溝201の内面201Aには、収容溝201が延びる方向に沿う溝である内側溝21B、外側溝31B(内面溝)が形成されている。
内側溝21B、外側溝31Bの各々は、ラバーシート1の一端部10A(図3参照)から他端部10Bにかけて設けられ、ラバーシート1の周方向における全域に、内側溝21B、外側溝31Bが設けられている。
なお、ラバーシート1の周方向における全域に、内側溝21B、外側溝31Bを設けることは必須ではなく、一部の領域に設けてもよい。
図10に示すように、内側溝21B(内面溝)は、内側側部21(側部)の内面21Eに形成されている。外側溝31B(内面溝)は、外側側部31(側部)の内面31Eに形成されている。
さらに、収容溝201の底面21Cと、内側端部21A、外側端部31A(2つ設けられた端部)とを通る仮想円10Hを想定した場合において、内側溝21Bおよび外側溝31B(凹部)は、この仮想円10Hの外側に位置している。
より具体的には、図10では、収容溝201が延びる方向と直交する面における、収容溝201の断面を示している。この断面において、内側溝21Bおよび外側溝31B(凹部)は、収容溝201の底面21Cと、内側端部21A、外側端部31A(2つの端部)とを通る仮想円10Hの外側に位置している。
ここで、本実施形態においては、図10にて示す内側溝21Bは、外側溝31Bよりも、底部11に寄せられており(収容溝201の幅方向における中央部側に寄せられており)、内側溝21Bの一端部21X(内側溝21Bの幅方向における端部であって底部11側の端部)の方が、外側溝31Bの一端部31X(外側溝31Bの幅方向における端部であって底部11側の端部)よりも、底部11に近い箇所に位置している。
(ラバーシートの内側溝および外側溝の機能)
図11は、比較例のラバーシート70およびコイルばね75を示した図である。比較例のこのラバーシート70では、上記にて説明した内側溝21B、外側溝31Bは形成されていない。
コイルばね75が伸長すると、図11の矢印11Aに示すように、通常、コイルばね75を構成する線材751が周方向に回転する。
かかる場合、このコイルばね75から最も荷重を受けている底部111の肉が、線材751に付随して矢印11Bに示す方向に移動する。そして、底部111が移動すると、底部111に付随して内側側部211が移動する。
内側側部211が移動すると、図中の破線11Cで示すように、内側側部211の内面211Eが線材751の外周面から離間する。これにより、内側側部211と線材751の外周面との間に隙間が形成され、この隙間に異物が入りやすくなる。
これに対し、図9、図10にて示した本実施形態の構成では、内側側部21に内側溝21Bが設けられている。
これにより、底部11に付随しての内側側部21の移動が起きにくくなり、内側側部21と、線材101の外周面との間に、隙間が形成されにくくなる。
具体的には、本実施形態では、収容溝201の内面201Aに、線材101の周方向への回転に伴い移動する底部11に付随しての内側側部21の移動を抑制する内側溝21B(移動抑制部)が設けられており、これにより、内側側部21と線材101の外周面との間に、隙間が形成されにくくなる。
また、内側溝21Bが設けられていると、内側側部21と線材101との接触圧も低下し、この接触圧の低下によって、線材101と内側側部21の間の摩擦が低下することにより、内側側部21の変形が生じにくくなり、内側側部21と線材101との間に隙間が形成されにくくなる。
また、内側溝21Bを設けていることにより、内側側部21の肉が内側溝21の空間に移動し、内側側部21の変形量を低減することができ、結果として、内側側部21と線材101との間に隙間が形成されにくくなる。
なお、コイルばね100の伸長のときには、線材101の周方向への回転の他、図9の矢印9Aに示すように、底部11から離れる方向へ線材101が移動する。このとき、線材101と外側側部31とが擦れやすくなる。
このため、本実施形態では、外側側部31の内面31Eにも外側溝31Bを形成して、線材101と外側側部31との擦れを抑制する。
また、本実施形態では、上記のとおり、外側溝31Bと外側端部31Aとの離間距離である外側離間距離L2(図10参照)を小さくしており、この外側離間距離L2が大きい場合に比べ、線材101と外側側部31との擦れが抑制される。
なお、コイルばね100の圧縮が行われるときには、上記とは逆の方向(図9にて矢印9Bで示す方向)に、線材101が回転し、外側側部31と線材101との間に、隙間が形成されるおそれがあるが、コイルばね100の圧縮のときには、線材101に対して外側側部31が押し付けられる形となるため、隙間は形成されにくい。
コイルばね100の圧縮のときには、図9にて示す底部11は、下方へ変位し、これに伴い、外側側部31が内側へ倒れる。これにより、外側側部31が線材101に密着し、外側側部31と線材101との間には、隙間が形成されにくくなる。
(その他の態様)
上記では、収容溝201の内面201Aへの凹凸の形成を、内側溝21B、外側溝31Bを形成することで行ったが、凹凸の形成は、例えば、サンドブラストによって行ってもよい。
サンドブラストでは、収容溝201の内面201Aに対して粒状物を吹き付ける。これにより、内面201Aが荒れ、内面201Aに凹凸が形成される。
この場合、線材101の外周面と、内側側部21の内面21Eとの摩擦力が低下し、サンドブラストを行わない場合に比べ、線材101に対する内側側部21の追従が起きにくくなる。
なお、収容溝201の内面201Aへの凹凸の形成により生成される凸部は、仮想円10Hよりも外側に位置させることもできるし、図12(ラバーシートの他の構成例を示した図)に示すように、仮想円10Hよりも内側に位置させることもできる。
さらに、本実施形態では、内側溝21B、外側溝31Bの2本の溝を形成した場合を一例に説明したが、溝の本数は特に制限されず、例えば、内側側部21の内面21E、外側側部31の内面31Eのそれぞれに、複数本の溝を形成してもよい。
また、上記では、C字状のラバーシート1を一例に説明したが、図13(ラバーシートの他の構成例を示した図)に示すように、ラバーシート1は、円環状に形成してもよい。
図13にて示したこの構成例では、一端面12と他端面17とを連結する薄板状の連結部10Fを設け、ラバーシート1の全体を円環状としている。
また、ラバーシート1は、図14(ラバーシート1の他の構成例を示した図)に示すように構成してもよい。なお、図14は、図9と同様、図4のIX―IX線におけるラバーシート1の断面図である。
図14に示すラバーシート1は、コイルばね100を有するサスペンション装置300に用いられるラバーシート1(弾性体シート)であって、コイルばね100を構成する線材101を収容する収容溝201と、収容溝201の底に位置する底部11と、収容溝201の両脇に位置する内側側部21、外側側部31(側部)と、を備え、収容溝201の内面201Aに、内側溝21B、外側溝31B(凹部)が形成されているラバーシート1である。
本実施形態では、この内側溝21B、外側溝31B(凹部)によって、収容溝201側へ、内側側部21、外側側部31(側部)が倒れやすくなっている。
ここで、内側溝21B、外側溝31B(凹部)は、内側側部21、外側側部31(側部)の根元の部分に少なくとも形成されている。
具体的には、内側溝21B、外側溝31Bは、内側側部21、外側側部31の根元38の部分に少なくとも形成されており、この根元38の部分から、内側側部21の内側端部21A、外側側部31の外側端部31Aにかけて設けられている。
さらに、上記と同様、内側溝21B、外側溝31Bは、収容溝201が延びる方向に沿うように設けられている。
また、収容溝201が延びる方向と直交する面における、内側溝21B、外側溝31B(凹部)の断面形状は、V字状(三角溝状)となっている。
内側溝21B、外側溝31Bの各々の断面形状は、上記のとおり、V字状となっている。この結果、内側溝21B、外側溝31Bの各々には、谷底部81、内側壁部82、外側壁部83が設けられる。
内側壁部82は、外側壁部83よりも、収容溝201の中央部201C(収容溝201の幅方向における中央部201C)(以下、「溝中央部201C」と称する)側に位置している。また、内側壁部82、外側壁部83の各々は、谷底部81を始点とした場合に、図中上方に向かうように形成されている。
さらに、内側壁部82は、図中上方に向かうに従い溝中央部201C側に近づくように進行し、外側壁部83は、図中上方に向かうに従い溝中央部201Cから離れるように進行する。さらに、外側壁部83は、内側側部21、外側側部31の各々が有する内側端部21A、外側端部31Aに向かって進行する。
さらに、V字状に形成された内側溝21B、外側溝31Bの各々は、内側壁部82と、外側壁部83とのなす角度が鋭角となるように形成されている。
また、内側溝21B、外側溝31Bの各々の溝の深さは、根元38の部分において最も大きく、内側端部21A、外側端部31Aに向かうに従い小さくなる。
さらに、本実施形態では、ラバーシート1の厚み方向において(図中矢印14Aで示す方向において)、外側壁部83の長さの方が、内側壁部82の長さよりも大きくなっている。具体的には、図中符号L1で示す長さの方が、符号L2で示す長さよりも大きくなっている。なお、図14にて示す構成でも、上記と同様、ラバーシート1の裏面14(ばね受け200に対峙する面)に、ラバーシート1の周方向に沿う凹部15が設けられている。
図15は、コイルばね100の圧縮時のラバーシート1の状態を示した状態である。
コイルばね100(図15では不図示)の圧縮時には、底部11がコイルばね100により押圧され、底部11が図中下方へ移動する。
これに伴い、内側側部21、外側側部31が、内側(収容溝201側)へ倒れるように変形する。これにより、内側側部21、外側側部31が、コイルばね100の線材101に密着し、内側側部21、外側側部31と線材101との間には、隙間が形成されにくくなる。
本実施形態では、上記のとおり、内側側部21、外側側部31の根元38の部分に、内側溝21B、外側溝31Bが設けられている。これにより、内側溝21B、外側溝31Bが設けられていない場合に比べ、収容溝201側へ、内側側部21、外側側部31が倒れやすくなる。この場合、コイルばね100の線材101への、内側側部21、外側側部31の密着度合いが増し、収容溝201への異物の進入が起きにくくなる。
図16は、ラバーシート1の他の構成例を示した図である。
図14、図15では、内側側部21、外側側部31の根元38の部分から端部(内側端部21A、外側端部31B)の部分にかけて、V字状の内側溝21B、外側溝31Bを形成した場合を一例に説明したが、内側溝21B、外側溝31Bは、図16に示すように根元38の部分のみに設けてもよい。
また、内側溝21B、外側溝31Bの断面形状は、上記のように、V字状に限らず、図16に示すように、半球状に形成してもよい。また、図示は省略するが、矩形状としてもよい。
なお、図9にて示した構成でも、収容溝201側へ、内側側部21、外側側部31が倒れやすくなり、コイルばね100の線材101への、内側側部21、外側側部31の密着度合いが増し、収容溝201への異物の進入が起きにくくなる。
より具体的には、図9にて示した構成でも、内側溝21B、外側溝31Bが設けられているため、内側溝21B、外側溝31Bが設けられておらず内面201Aの全面が線材101に密着する場合に比べ、収容溝201側へ、内側側部21、外側側部31が倒れやすくなる。これにより、線材101への、内側側部21、外側側部31の密着度合いが増し、収容溝201への異物の進入が起きにくくなる。
同様に、図12にて示した構成でも、内面201Aの全面が線材101に密着している場合に比べ、収容溝201への異物の進入が起きにくくなる。
また、上記では、ピストンロッド420がダンパケース410から上方に向かって突出する構成を例示したが(図1参照)、上下逆の構成、つまり、ピストンロッド420がダンパケース410の下方に向かって突出する構成としてもよい。
また、上記では、サスペンション装置300がストラット型である構成を例示したが(図1参照)、その他に例えば、ウィッシュボーン型でもよい。
さらに、図1では、コイルばね100が油圧緩衝器400に外装された構成を例示したが、その他に、例えば、コイルばね100が油圧緩衝器400と並列で配置された構成としてもよい。
1…ラバーシート(弾性体シートの一例)、10H…仮想円、11…底部、21…内側側部(側部の一例)、21A…内側端部(端部の一例)、21B…内側溝(凹凸、内面溝、移動抑制部の一例)、21E…内面、31…外側側部(側部の一例)、31A…外側端部(端部の一例)、31B…外側溝(凹凸、内面溝の一例)、31E…内面、100…コイルばね、101…線材、200…ばね受け、201…収容溝(収容溝の一例)、300…サスペンション装置

Claims (12)

  1. コイルばねと、
    前記コイルばねを支持するばね受けと、
    前記コイルばねと前記ばね受けとの間に配置され、前記コイルばねを構成する線材を収容する収容溝を有し、前記収容溝の内面に凹凸が形成された弾性体シートと、
    を備え、
    前記線材が前記収容溝に収容されていない状態では、前記収容溝の前記内面の曲率半径が、前記線材の曲率半径よりも小さく、
    前記弾性体シートには、前記収容溝の底に位置する底部と、前記収容溝の両脇に位置する側部とが設けられ、
    前記収容溝の前記内面には、凹部が形成され、前記凹部によって、前記収容溝側へ前記側部が倒れやすくなっているサスペンション装置。
  2. 前記凹部は、前記収容溝が延びる方向に沿うように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  3. 前記凹部は、前記側部の内面に形成されていることを特徴とする請求項に記載のサスペンション装置。
  4. コイルばねと、
    前記コイルばねを支持するばね受けと、
    前記コイルばねと前記ばね受けとの間に配置され、前記コイルばねを構成する線材を収容する収容溝を有し、前記収容溝の内面に凹凸が形成された弾性体シートと、
    を備え、
    前記線材が前記収容溝に収容されていない状態では、前記収容溝の前記内面の曲率半径が、前記線材の曲率半径よりも小さく、
    前記凹凸は、サンドブラストによって形成されているサスペンション装置。
  5. 前記弾性体シートには、
    前記収容溝の底に位置する前記底部と、
    前記収容溝の両脇に位置し、前記底部が位置する側とは反対側に端部を有する前記側部と、が設けられ、
    前記収容溝の両脇に位置する前記側部のうちの一方の側部が有する前記端部の、前記コイルばねの軸方向における位置と、他方の側部が有する前記端部の、前記軸方向における位置とが異なっていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
  6. 前記凹部は、前記側部の根元の部分に少なくとも形成されていることを特徴とする請求項に記載のサスペンション装置。
  7. 前記収容溝が延びる方向と直交する面における、前記凹部の断面形状は、V字状であることを特徴とする請求項に記載のサスペンション装置。
  8. コイルばねを有するサスペンション装置に用いられる弾性体シートであって、
    前記コイルばねを構成する線材を収容する収容溝と、
    前記収容溝の底に位置する底部と、
    前記収容溝の両脇に位置する側部と、
    を備え、
    前記線材が前記収容溝に収容されていない状態では、前記収容溝の内面の曲率半径が、前記線材の曲率半径よりも小さく、
    前記収容溝の前記内面には、前記収容溝内の線材の周方向への回転に伴い移動する前記底部に付随しての前記側部の移動を抑制する移動抑制部が設けられていることを特徴とする弾性体シート。
  9. 前記移動抑制部は、前記収容溝の前記内面に形成された凹部により構成されていることを特徴とする請求項に記載の弾性体シート。
  10. 前記凹部は、溝状に形成され、前記収容溝が延びる方向に沿うように形成されていることを特徴とする請求項に記載の弾性体シート。
  11. 前記収容溝の両脇に位置する前記側部の各々は、前記底部が位置する側とは反対側に端部を有し、
    前記収容溝が延びる方向と直交する面における、前記収容溝の断面において、前記凹部は、前記収容溝の底面と2つ設けられた前記端部とを通る仮想円の外側に位置していることを特徴とする請求項に記載の弾性体シート。
  12. 前記収容溝の前記内面に形成された前記凹部によって、前記収容溝側へ前記側部が倒れやすくなっていることを特徴とする請求項に記載の弾性体シート。
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