JP6599172B2 - 青果物用段ボールケース及びそれを用いた青果物の保管方法 - Google Patents

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Description

この発明は、青果物を保管、輸送する際に用いる段ボールに関する。
青果物を保管し、輸送するにあたって段ボールケースに詰めることが一般に行われている。収穫後の青果物は呼吸を続けており、段ボールケース内の二酸化炭素濃度を適切に調整することで、鮮度を長く保持することができる。また、成長促進物質を放出する性質を有する青果物に対しては、長期間に亘って鮮度を保持するためにその成長促進物質の作用をブロックする薬剤を段ボールケース内に内包させたりすることが行われている。このような工夫のため、青果物の保管や輸送に用いる段ボールケースは、外気との間での通気性を確保するよりも、ガス交換を抑制し、ある程度の密閉性を確保するものが多い。例えば特許文献1には青果物の鮮度保持を目的とした密封段ボールが記載されている。
特開2004−256119号公報
ところが、収穫後の青果物等は呼吸と共に蒸散を起こし、保持する水分を徐々に蒸発させていく。密封性が高い段ボールを用いるとこの水分が段ボール外に抜けにくく、段ボールケース内の湿度が過剰に高くなり結露を起こして裏ライナを濡らしてしまったり、結露しなくても蓄積した湿度が裏ライナや中芯を侵してしまったりすることで、段ボールケースの強度が大きく低下し、特に多数の段ボールを積み上げている場合には潰れてしまうこともあった。
そこでこの発明は、青果物を輸送、保管するにあたって用いる段ボールを、潰れにくくすることを目的とする。
この発明は、内部湿度が100%RHに到達した環境で24時間経過させた際の質量増加率が8%以下である段ボールケースを用いることで、上記の課題を解決したのである。青果物から水分が放出されて段ボールケースの内部が100%RHになった状況で24時間経過させても、質量増加率が8%以下であるということは、段ボールケースを構成する段ボールシートが水分を吸収する作用が抑制されており、水分を吸収することで起きる強度の低下を抑制することができる。
すなわち、青果物を輸送するにあたっては、次のような輸送、保管方法を用いる。青果物を段ボールケースに入れて、内部の湿度が100%RHに到達してから24時間経過する間の当該段ボールケースの質量増加率が、8%以下となる段ボールケースを用いる。
この発明により、青果物を入れて長期間保管し、輸送する際に、段ボールを積み上げていても、ケースが湿気によって弱体化し、保管していた青果物とともに潰れるという事態の発生を抑制することができる。特に、鮮度を維持するため冷蔵室に保管する場合、湿気が抜けすぎないように段ボールケースの気密性を高めるため、冷蔵による温度の低下と相まって内部湿度が上昇しやすくなるが、そのような状態でも段ボールケースの強度が過度に低下することを抑制することができ、保管、輸送に好適となる。
実施例及び比較例における質量増加率を示すグラフ
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明は、青果物の保管、輸送の際に用いる段ボールケースと、それを用いた青果物の段ボールによる保管方法である。
この発明にかかる段ボールケースは、ケース内湿度が100%RHに到達した環境に24時間経過させたときの質量増加率が8%以下である。この質量増加は、湿気の吸収と結露した水滴の吸収とによるものであり、すなわち水分吸収による質量増加である。この質量増加率が8%を超えると、含有する水分によって段ボールケースを構成する裏ライナ及び中芯が濡れすぎて脆弱化し、ケースが変形したり、積み上げた際に上から掛かる重量を支えられずに潰れる可能性が無視できないものとなってしまう。
この値は、測定開始前には段ボールケース及び段ボールシートが100%RHの環境に曝されていない条件で測定したものである。例えば常温常湿(23℃50%RH)環境などで上記段ボールケースに青果物を梱包した後、段ボールケースの内部が100%RHに到達する。こうして100%RHの高湿度環境に曝された裏ライナから水分を吸収することで、段ボールケースは質量を増加させる。この質量が増加した後の段ボールケースの質量値を、梱包前の段ボールケースの質量値から引いた値を、質量増加分として扱う。この質量増加分を、元の段ボールケースの質量値で割った値の百分率が、上記質量増加率である。
このような内部の湿度変化は主に、上記段ボールケースにより青果物を梱包し、保管、輸送する際に、青果物が呼吸するとともに蒸散させる水蒸気によって、上記段ボールケース内の湿度が上昇することによって生じる。また、非冷蔵環境下にて青果物を梱包した上記段ボールケースを冷蔵することで、内部の空気の飽和水蒸気量が減少することでも湿度は増加しうる。いずれにしても、青果物を梱包した上記段ボールケースが完全密封されているか、そうでなくてもある程度の気密性を確保できる構造であれば、青果物を梱包してから所定の時間が経過すれば内部の湿度は100%RHに到達しうる。具体的には、24時間経過する間に上記段ボールケースの内外のガス交換率が30%/H以下であると好ましい。
上記段ボールケースは青果物を梱包するものであるため、上記の質量増加率の値は基本的に10℃以下の冷蔵環境での値である。梱包する青果物次第で、それぞれの青果物に適した最適温度であってもよく、0℃でもよい。ただし、結露した水の凍結が無視できなくなる−3℃以下の環境では挙動が異なるため対象外となる。
また、最初の24時間では質量増加率が8%以下であり、より長い時間、例えば数日かけると質量増加率が8%を超える段ボールケースは、この発明に該当する。初期時点における水分吸収速度が段ボールケースの潰れやすさを決定づけていると考えられ、最初の24時間の質量増加率が8%を切っていれば、その後で質量増加率が8%を超えるまで水分を吸収しても、潰れにくいからである。ただし、質量増加率が低すぎると内部で水滴の結露が激しくなり、青果物を濡らしてしまうおそれがある。このため、上記の質量増加率は2%以上であると好ましい。
上記質量増加率を上記の条件に調整するためには、裏ライナに防湿加工を行うことで適切に調整可能である。この防湿加工としては、例えば、防湿剤を裏ライナのケース内側表面にコーティングすることで実施できる。この防湿剤としては例えばスチレンブタジエン系樹脂エマルジョンや、アクリル系樹脂エマルジョンなどを用いることができる。また、防湿加工として防湿性能を有するフィルム状のものを裏ライナのケース内側表面に積層することでも調整可能である。ただし、上記の質量増加率の下限を上回る程度の吸湿性を確保することが望ましい。
上記防湿剤の塗工量、又は積層するフィルムの厚みや種類は、上記の質量増加率の条件を満たすだけの量であればよく、梱包する青果物の種類や量、鮮度などの条件に応じて、適宜調整することができる。
この発明にかかる段ボールケースで梱包する青果物としては、例えばモモ、リンゴ、ナシ、イチゴなどの果物や、ナス、キュウリ、トマト、ホウレンソウ、ニンジン、ダイコン、キャベツ、ユリ根などの野菜などが挙げられる。水分含有量の多い果物類について特に好適に用いることができる。
以下、この発明を実際に用いた実施例を具体的に示す。
(実施例1、比較例1〜3)
青果物として鹿児島県産ニンジンを使用した。また、5kg仕様となる段ボールケースを作成するにあたり、防湿剤の塗工量を変えた複数種の裏ライナを有する段ボールケースを用意した。内寸は460mm×305mm×115mmであり、展開面積は438mm×1583mm=0.693mである。
実施例1の段ボールケースは、表裏のライナにレンゴー(株)製RKA220を用い、中芯にレンゴー(株)製:KSR120を用いた段ボールシートからなり、裏ライナに防湿剤としてスチレンブタジエン系樹脂エマルジョンである防湿剤(アイカ工業(株)製:DPIII)を15g/m塗工した。
比較例1の段ボールケースは、裏表のライナに王子マテリア(株)製:ZAK210を用い、中芯にレンゴー(株)製:ZAS160を用いた段ボールシートからなり、裏ライナに防湿剤としてスチレンブタジエン系樹脂エマルジョンである防湿剤(アイカ工業(株)製:DPII)を10g/m塗工した。
比較例2は裏表のライナにレンゴー(株)製:RKA280を用い、中芯にレンゴー(株)製:ZAS160を用いた段ボールシートからなり、裏ライナに何も塗工しなかった。
比較例3は表裏のライナにレンゴー(株)製RKA210を用い、中芯にレンゴー(株)製:KSR120を用いた段ボールシートからなり、裏ライナに何も塗工しなかった。
これらの段ボールケースに4kgのニンジンを入れたものを各例について3つ用意し、23℃、50%RHの環境下で梱包して密封した。これらを2℃90%RHである冷蔵環境に持ち込み、角を揃えて三段に積み重ねた。その上に同じ形同じサイズである段ボールケースに23kg分の水を入れたものを二段積み重ねた。さらに上に、同じ段ボールケースに15kg分の水を入れたものを積み重ねた。最下段の段ボールケースには、4+4+23+23+15=69kgの荷重がかかる。これは、大量の青果物をコンテナ船に載せて輸送する際に多段に積み上げる状況を模したものである。冷蔵による冷却により、推定で冷蔵環境への導入から30分以内には内部湿度が100%RHに到達したものと考えられる。
設置から15時間経過後、40時間経過後、64時間経過後、90時間半経過後、167時間経過後における段ボールケースの質量増加率を測定した。その結果を表1及び図1に示す。
Figure 0006599172
いずれの段ボールケースも最初の15時間に大きな質量増加を示し、その後は緩やかな質量増加を示した。本願発明で規定する24時間は15時間経過後と40時間経過後との間であり、それまでに質量増加率が8%を超えたものを比較例1,2,3とし、64時間経過した後に8%を超えたものを実施例1とした。このうち、実施例1は試験終了まで3段の段ボールのいずれも潰れなかった。15時間経過時点で8%を超えた比較例1は、最下段にある段ボールが潰れていた。15時間経過時点で質量増加率が更に高い値を示した比較例2及び3は、その時点で3つの段ボール全てが潰れていた。

Claims (2)

  1. 裏ライナに防湿加工を行ってあり、内部湿度が100%RHに到達した環境で24時間経過させた際の質量増加率が8%以下であり、167時間経過させた際の質量増加率が9%以下である青果物用段ボールケース。
  2. 青果物を、裏ライナに防湿加工を行ってあり、内部湿度が100%RHに到達した環境で24時間経過させた際の質量増加率が8%以下であり、167時間経過させた際の質量増加率が9%以下である段ボールケース内で冷蔵保管する、青果物の保管方法。
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