JP3456260B2 - 保冷用耐湿段ボール箱 - Google Patents

保冷用耐湿段ボール箱

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JP3456260B2 JP16358494A JP16358494A JP3456260B2 JP 3456260 B2 JP3456260 B2 JP 3456260B2 JP 16358494 A JP16358494 A JP 16358494A JP 16358494 A JP16358494 A JP 16358494A JP 3456260 B2 JP3456260 B2 JP 3456260B2
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直孝 大森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐湿性に優れた段ボー
ル箱に関する。さらに詳しくは高湿下での強度(特に圧
縮)低下の小さな保冷用耐湿段ボール箱に関する。
【0002】
【従来の技術】近年野菜等の鮮度を保持するため、収穫
直後から冷蔵される場合が増えている。 冷蔵庫から出
された冷えた段ボールケースは、空気中の水分によりそ
の表面が結露し、さらに段ボールシート内部にも水や水
蒸気が侵入してゆく。また、段ボール内部には水分を含
んだ野菜等が充填されているため、冷蔵中においても特
に段ボール箱内部の湿度は飽和状態であり、段ボール内
部からも水蒸気が段ボールシートに侵入してゆく。
【0003】野菜のみでなく冷凍食品の流通において
も、冷凍庫から出された段ボールが、長時間放置された
とき、外部から段ボールシートを通して侵入した空気中
の水分が冷凍品と接触している段ボール内部で結露す
る。その水分が段ボールシートに内側から浸透してゆ
き、段ボール箱の強度低下をもたらす。この場合は前述
の冷蔵とは異なり、箱の外から濡れた現象がみえない時
点でも相当の強度低下をきたしており、外側迄水分が到
達した時点すなわち段ボール箱が濡れていることが認識
された時点での問題の大きさはいうまでもない。
【0004】また段ボール箱には、荷扱いを容易にする
ため手穴を開けるのが一般的であり、手穴部の影響も大
きい。手穴部は段ボールシート断面が露出しているた
め、段ボールシート内部の空間(ライナーと中芯の間)
に水蒸気が容易に進入し、さらに段ボールシートの表お
よび裏ライナーの中芯側からライナー内部へ進入してゆ
き結果的に段ボールの水分が上がって強度低下をきた
す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】水分を含んだ段ボール
は、強度低下するため荷崩れをおこしたり、外部からの
わずかな力で破損したりする。紙が水に弱いことは本質
的な問題ではあるが、撥水性や防湿性、耐水性を付与し
て水に対する抵抗力を少しでもつけようとする試みは、
段ボールに限らず紙一般に広く実施されている。特に段
ボールに関していえば、防水段ボールとしてJIS Z 1537
にも規定されており、薬品による撥水や耐水処理は広く
実施されているが、高湿下での強度維持にはまだまだ不
十分である。
【0006】最も効果の大きい方法は、例えば段ボール
の外側(および内側)にポリエチレンラミネートする
等、防湿性に優れた高分子層を存在させ、段ボールへの
水蒸気侵入を遮断することである。ただしこの方法は、
原紙へのポリエチレン等のラミネートという工程が増
え、コスト高になるばかりでなく、通常実施されるフレ
キソ印刷ができない(インキが接着しない、乾燥しな
い)、あるいは 製函時の糊づけ時に接着ができない、
といった問題があるため、ごく限られた用途にしか用い
ることができない。さらにポリエチレンラミネートされ
た紙は、古紙として回収されないといった別の観点から
の問題点もある。
【0007】一方手穴部の影響を除くため、手穴を作ら
ない、あるいは通常は閉じているが、持ち運び時のみ開
くことのできる形状の工夫等もなされているが、段ボー
ルそのものの耐水性や防湿性を高めることが必要であ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこういった
冷蔵、冷凍品の段ボール包装用途で水分の影響を受けな
い段ボールについて鋭意検討の結果、以下に述べる構成
のものすなわち段ボールの両面に抄紙マシンで塗工でき
る程度の防湿層を設けたものを、手穴のない、あるいは
断面に空気が進入しない工夫のなされた手穴を用いる段
ボール箱に使用することにより、強度維持にも優れた特
性を発揮することを見いだしたのである。本段ボールシ
ートは防湿性があるにもかかわらず、印刷性、接着性を
そこなうこともない。
【0009】本発明の第1は、片面にコート層を有する
耐水ライナー紙の非コート面を、連続して波型に成形さ
れた中芯原紙の両面に貼り合わせた両面段ボールシート
から作られた保冷用耐湿段ボール箱であって、耐水ライ
ナー紙及び中芯原紙は耐水化剤を添加した耐水ライナー
紙及び耐水中芯原紙であり、コート層はワックスを含ま
ない非水溶性子樹脂100部と5〜200部の顔料から
形成され、その塗工量は2〜10g/mであって、箱の
最内側面と最外側面にライナー紙のコート層が存在する
保冷用耐湿段ボール箱に関する。また、本発明の第2
は、10℃90%RH条件で4日間経過した後、箱圧縮
強度(JIS Z0212に準ずる)が初期圧縮強度の
7割以上維持されている本発明の第1記載の保冷用耐湿
段ボール箱である。また、本発明の第は段ボール箱に
は手穴をつけない本発明の第1〜いずれかに記載の
保冷用耐湿段ボール箱である。
【0010】本発明に用いられる耐水ライナーや耐水中
芯あるいは接着剤は、「JIS Z 1537:防水段ボール」の
耐水段ボールに用いられるものでよい。本発明に用いら
れるワックスを含まない高分子樹脂としては、アクリ
ル、酢ビ、塩化ビニリデン、スチレン−アクリル、スチ
レン−ブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン、メ
タクリル−ブタジエン等水酸基を持たない非水溶性樹脂
が用いられる。水溶性樹脂は、透湿度が高いため不適当
である。ワックスを用いない理由は、印刷性・接着性を
損なわないためである。
【0011】本発明に用いられる顔料としては、カオリ
ナイト、セリサイト、タルク、雲母、炭酸カルシウム、
酸化チタン等があげられる。ライナーへの塗工層中の顔
料の割合は、高分子樹脂に対して5〜200部の範囲、
好ましくは20〜100部が望ましい 。
【0012】顔料の割合が5部に満たないと、生産時に
塗工層が接触する各種ロールが汚れたり、巻取りがブロ
ッキングする可能性があるばかりでなく、外側のライナ
ーとして使用した場合、フレキソ印刷適性や、製函時の
糊づけ(酢ビがほとんど)適性が悪くなる。また段ボー
ル箱の内側のライナーとして使用した場合も同様に製函
時の糊ずけ適性が悪くなる。顔料の割合が200部を越
えると透湿性が大となり、目的とする防湿性が得られな
いばかりでなく、 塗工層の強度が弱くなってしまう。
【0013】塗工方法は、特に限定されないが、抄紙工
程中のコーターを利用して実施するのが効率的であ
塗工量は防湿性の観点からは、用途にもよるが一般的に
は多い方が望ましい。しかしながら本発明の趣旨のひと
つである低コストの観点からおのずと制約される上、オ
フコートとは異なり、オンマシン塗工では乾燥性の点か
らも現実には2〜10g/mの範囲となる。
【0014】本発明で用いられる段ボール箱には手穴を
開けないか、もしくは手穴があっても段ボールシートに
水蒸気が進入しないような工夫がほどこされていること
が必要である。
【0015】
【効果】 耐水ライナー、耐水中芯の使用による耐水性に加え、
箱の両面に顔料コート層を有するため、外側からの湿
気、内側からの被包装物の水分に起因する箱強度の低下
が防止できる。箱に手穴を設けない場合は、さらによい
結果が得られる。 コート層にはワックスを使用しないため、箱の外側表
面に容易に印刷することができる。また、製凾時の糊付
け適性がよい。
【0016】
【実施例】次に本発明を以下の実施例にしたがって具体
的に説明する。
【0017】実施例1 耐水化剤(カイメンK−1300)を対パルプ0.5%
添加した原料により抄造された220g/m2のライナ
ー表面に、抄紙工程後段のチャンピオンコーターで表1
に示す塗料を固形分換算4g/m2、2g/m2の2水準
塗工し、それぞれを段ボール表ライナー用、裏ライナー
用原紙とした。
【0018】同じく耐水化剤が添加された中芯とこれら
のライナーを、防湿層(コート層)が段ボールの外面、
内面にくるよう貼合してA段両面段ボールを製造した。
フレキソ印刷機で赤・青の2色印刷後、L*W*H=510*
315*230 で製函した。なお手穴はあけなかった。ケース
圧縮強度の10℃、90%RHおよび30℃、100%
RHでの経時低下を調査した。圧縮強度の試験法はJI
S Z-0212に準ずる。表2に原紙透湿度や、印刷・
製函適性と箱圧縮強度が7割以上維持される時間を示
す。圧縮強度結果の詳細を表3に示す。
【0019】実施例2〜3、比較例1〜6 耐水化剤添加、塗工剤の塗工量、高分子樹脂/顔料比
(B/P比)が表1に示す条件で抄造されたライナーを
用いて、実施例1と同様の方法で段ボールを製造した。
手穴の有無の効果も調査した。 印刷・製函の後、ケー
スの圧縮試験を実施。結果を表3に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】実施例4、比較例8〜11 実施例1比較例1および2および3で使用した段ボール
箱に10Kgの氷をポリ袋に充填し30℃、100%R
Hの恒温恒湿室に入れる。1.5時間、2.5時間静置
後、氷を取り出して直ちに箱圧縮強度を測定した。結果
を表4に示す。
【0024】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 81/24 B65D 5/56 B65D 5/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面にコート層を有する耐水ライナー紙
    の非コート面を、連続して波型に成形された中芯原紙の
    両面に貼り合わせた両面段ボールシートから作られた保
    冷用耐湿段ボール箱であって、耐水ライナー紙及び中芯
    原紙は耐水化剤を添加した耐水ライナー紙及び耐水中芯
    原紙であり、コート層はワックスを含まない非水溶性子
    樹脂100部と5〜200部の顔料から形成され、その
    塗工量は2〜10g/mであって、箱の最内側面と最外
    側面にライナー紙のコート層が存在することを特徴とす
    る保冷用耐湿段ボール箱。
  2. 【請求項2】10℃90%RH条件で4日間経過した
    後、箱圧縮強度(JISZ0212に準ずる)が初期圧
    縮強度の7割以上維持されていることを特徴とする請求
    項1記載の保冷用耐湿段ボール箱。
  3. 【請求項3】段ボール箱に手穴を設けないことを特徴と
    する請求項1〜2のいずれかに記載の保冷用耐湿段ボー
    ル箱。
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