JP2003137364A - 紙製保冷容器 - Google Patents

紙製保冷容器

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JP2003137364A
JP2003137364A JP2001335922A JP2001335922A JP2003137364A JP 2003137364 A JP2003137364 A JP 2003137364A JP 2001335922 A JP2001335922 A JP 2001335922A JP 2001335922 A JP2001335922 A JP 2001335922A JP 2003137364 A JP2003137364 A JP 2003137364A
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cold
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JP2001335922A
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Tatsuhiko Nishiyanai
竜彦 西谷内
Atsuo Sato
惇夫 佐藤
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な保冷効果を持ち、コストに優れ、しかも
作業性や廃棄性に優れた紙製保冷容器を得る。 【解決手段】中芯の段高が8mm以上である段ボールシ
ートによって構成される紙製保冷容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保冷断熱機能を備
えた紙製保冷容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、魚類・青果物等の鮮度を要求され
る内容物を輸送、保管するための保冷容器として発泡ス
チロール製の容器が広く使用されている。また、例えば
特開2000−344227号公報などで見られるよう
に、耐水性を付与した段ボール製の外箱、内箱を重ねて
使用する段ボール製二重箱なども提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の発泡ス
チロール容器は、丈夫で軽く耐水性に優れている反面、
容器自体がかさばり、折り畳んで保管できない等の欠点
があり、廃棄にあたっても環境上の問題を発生する懸念
がある。また後者の段ボール製二重箱は、通常の段ボー
ルシートでは、断熱空気層の厚さが不足するため、その
不足を補い、十分な保冷効果を発現するために二重箱に
する必要が生じたものであり、製函工程が複雑で手間が
かかり、紙材の使用量も多くなって高コスト化を招くな
どの問題点を有している。本発明は、上記のような従来
の問題点を解決し、鮮度を保持するため保冷を必要とす
る内容物を輸送、保管するために用いる、発泡スチロー
ルなどの合成樹脂容器に代わる段ボール製の容器であ
り、さらに二重箱など複雑な多重構造にする必要のな
い、極めて保冷効果の高い、コストに優れた保冷容器を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下の構成をとる。即ち、本発明の第1
は、中芯の段高が8mm以上である両面段ボールシート
によって構成される紙製保冷容器である。
【0005】本発明の第2は、両面段ボールシートの少
なくとも片面が耐水性及び/又は防湿性を有する本発明
の第1に記載の紙製保冷容器である。
【0006】本発明の第3は、外装箱とその内側に装備
された内装箱からなる二重箱である本発明の第1〜2に
記載の紙製保冷容器である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、従来の段ボール製
保冷容器の問題点を検討した結果、段ボールシートを構
成する中芯の段高を高くして、断熱空気層を十分に確保
し、かつ空気対流による温度上昇を抑える効果を持たせ
ることにより、従来の段ボールシートを用いた保冷容器
と比べ、保冷効果が飛躍的に向上することを見出して、
本発明を完成するに至った。
【0008】本発明の紙製保冷容器に使用される両面段
ボールシートの中芯の段高は8mm以上である。通常の
段ボールシートを構成する段(フルート)の種類とその
基本的な構造は、単位長さ(30cm)当たりの段の数
(段数)と、段の高さ(段高)からなり、その規格及び
基準値は世界的にほぼ統一されている。段高は規格化さ
れていないが、Aフルートは段高4.76mm、Bフル
ートは2.38mm、Eフルートは1.19mm等、お
よその基準値が存在する。
【0009】これら各種の段高の両面段ボールシート
は、内容物や用途などによって使い分けられたり、複両
面段ボール等の重層段ボールのようにそれぞれを組み合
わせたりして使用されている。
【0010】また、前述した以外の段高のものも存在す
る。しかし一般的にAフルート程度までは、段高が高く
なるほど段ボールの強度は向上するが、段高があまり高
くなると、逆に強度が減少する傾向があり、とりわけ段
高8mm以上の段ボールは、強度面などの問題があるた
め、両面段ボールシートとして一般の包装容器用素材と
しては用いられず、片段の形態で、そのまま、もしくは
積層してハニカム構造とし、緩衝材等の特殊な用途に使
用されるのみであった。
【0011】一方、これら段ボールシートを保冷容器の
素材として見ると、通常に使用される段ボールシートと
しては、Aフルートが最も段高が高く厚みがあるが、そ
れでも段高が約5mm程度であるため、断熱空気層とし
て必要な厚さが確保できず、保冷効果を発現するために
は、多重箱などにして、空気層となる厚さをかせぐ必要
がある。もしくは、外箱と内箱との間に空間を設けて断
熱効果を補充するなどの工夫を要する。しかし、外箱と
内箱の間に空間を設けても、その空間において空気の対
流が生じてしまう場合には、逆に断熱効果が低下する恐
れがある。対流を防止するためには、空間部分を両面段
ボールシートや各種断熱材で充填するなどの方法も考え
られているが、材料コストや作業の手間が増加し、コス
ト面で不利になる。また重量も増加する。さらに、これ
ら充填物の熱伝導率は一般に空気より大きいため、断熱
効果の点で空気層に及ばないという欠点があった。
【0012】本発明者らは、両面段ボールシートによっ
て十分な断熱層を確保するための条件を検討した結果、
両面段ボールシートの中芯の段高を8mm以上にする
と、十分な断熱層が得られると同時に、両面段ボールシ
ートによる断熱層が中芯の段構造によって細かく区切ら
れているため、両面段ボールシート層内で空気の対流が
起こらず、断熱効果の低下も防げることを見出し、本発
明を完成させた。
【0013】中芯の段高を8mm以上とすると、効率的
な保冷断熱効果が得られるが、段高が15mmを超える
と箱強度が極端に低下するため、保冷容器としての実用
性の観点からは好ましくない。従って本発明において好
ましい段ボールシートの段高は、保冷断熱効果と箱強度
のバランスが取ることができる8〜15mmの範囲であ
り、10〜12mmの範囲がさらに好ましい。また、3
0cm当たりの段数は、段高に応じて適当に増減する
が、15〜20の範囲が好ましい。たとえば段高10m
mの場合、16〜18程度である。なお、本発明の両面
段ボールシートは、一般のフルートを有する両面段ボー
ルシートと同様に、通常の段ボール貼合機(コルゲー
タ)で貼合して生産することができる。
【0014】本発明に使用する段ボールライナ原紙とし
ては、一般に用いられるものを任意に使用することがで
きるが、坪量180〜500g/mの範囲が好まし
く、200〜400g/mの範囲が特に好ましい。ま
た、本発明で使用する中芯原紙としては、一般に用いら
れるものを任意に使用することができるが、坪量160
〜200g/mの範囲が好ましい。
【0015】また、本発明に使用する両面段ボールシー
トは、少なくとも片面、望ましくは両面が耐水性及び防
湿性を有することがさらに好ましい。耐水性及び防湿性
の程度としては、用途に応じて適宜選択可能である。こ
のような耐水性及び防湿性を付与された段ボールシート
を用いることによって、低温で充填された内容物の温度
変化に伴う結露や、箱内部及び外部からの水濡れ及び水
蒸気の浸透などに対して、容器が耐水及び防湿性能を発
揮し、強度劣化に伴う箱の損壊等を防止することが可能
となる。
【0016】耐水性及び防湿性を付与された段ボールシ
ートとしては、段ボール表面にワックスを塗工したり、
段ボールライナにポリオレフィン等のフィルムを貼合し
たものを使用したもの等が挙げられる。さらに、ワック
スエマルジョンや、スチレン・ブタジエン共重合体、ス
チレン・アクリル酸エステル共重合体、スチレン・アク
リル酸エステル共重合体等合成樹脂のエマルジョンから
なる耐水塗料、それらエマルジョンにさらに顔料を加え
てなる耐水塗料をライナ表面に塗工して、耐水性及び防
湿性を付与することも可能である。このようなエマルジ
ョンの塗工により耐水性及び防湿性を付与した段ボール
シートは、離解性を有し古紙として再利用可能であるか
ら、リサイクル性の観点から本発明においてさらに好適
に用いられる。また、本発明に用いる中芯原紙は、その
少なくとも片面にワックスエマルジョンや合成樹脂エマ
ルジョン等からなる撥水剤により撥水性を付与すること
が望ましい。本発明に使用するライナ原紙や中芯原紙に
は、ロジン系サイズ剤、グリオキザール等の耐水化剤等
を加えて抄造、もしくは抄造後に含浸させた、いわゆる
耐水ライナ、耐水中芯を用いることが更に望ましい。
【0017】本発明の保冷容器は、そのままで十分な断
熱保冷性を有するが、より高い断熱保冷効果を得るため
には、外装箱とその内側に装備された内装箱からなる二
重箱としてもよい。二重箱にすることで、本発明の保冷
容器の性能をさらに高めることが可能となると同時に、
箱強度を補強も兼ねることができて好適である。なお、
外装箱と内装箱を構成する段ボールシートの段高は、両
方が8mm以上のものを用いてもよいが、片方の段高が
8mm以上であれば、もう一方の段高は、任意に選択す
ることが可能であり、一般に市販されている段ボールシ
ート等を利用してもよい。このとき、内装箱の段高を8
mm以上とし、外装箱の段ボールシートとしてAフルー
ト段ボール等の8mm未満のものを使用することが、保
冷性と段ボール箱の強度の面から特に好ましい。また、
本発明容器が外装箱と内装箱を組み合わせてなる場合、
少なくとも内装箱の内側にあたる表面と、外装箱の外側
にあたる表面が耐水防湿層を有することが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係わる実施例に基づいて詳細
に説明する。 <実施例1>280g/mのライナ原紙と160g/m
の中芯原紙からなる段高11mmの片段(王子製紙
製)の中芯側に280g/mの耐水ライナ(後述)
を、耐水層を外側になるようにして貼合、段高11mm
の両面段ボールシート(シート厚さ12mm)を得た。
この段ボールシートを使用し、外寸340×250×1
17mmの段ボール箱を作成した。なお作成した段ボー
ル箱の形式は、JIS Z 1507のコード0202
である。以下実施例、比較例においても全て同様であ
る。 (耐水ライナの製法)坪量280g/m2の耐水ライナ原
紙(王子製紙製)の片面に、スチレン・ブタジエン系共
重合体(Tg21℃、ゲル含量94%:日本ゼオン製)
46重量%、スチレン・アクリル系共重合体(ジョンク
リルPDX−7322、Tg30℃:ジョンソンポリマ
ー製)9重量%、デラミカオリン(Capim NP、
平均粒子径3μm:RCC社製)37重量%、及び重質
炭酸カルシウム(BF300、平均粒子径8μm:備北
粉化工業製)8重量%からなる耐水塗料を12g/m2
工して耐水層を設け、耐水ライナを得る。
【0019】<実施例2>実施例1で使用した段高11
mmの段ボールシートを使用し、外寸340×250×
117mmの外箱、及び内寸292×202×60mm
の内箱を組み合わせ、二重箱を作成して実施例2とし
た。但し、二重箱の外箱の内寸と内箱の外寸はほぼ等し
くなるようにして、外箱内部に内箱が隙間なく装填され
るものとする。
【0020】<比較例1>外寸340×250×100
mm、内寸300×210×82mm(胴部厚さ31m
m、蓋部厚さ15mm、底部厚さ17mm)の市販の身
蓋式の発泡スチロール箱を比較例1とした。
【0021】<比較例2>280g/mのライナ原
紙、160g/mの中芯原紙よりなる市販のAフルー
ト(段高4.76mm)段ボールシートを用い、外寸3
40×250×117mmの外箱、及び内寸316×2
26×90mmの内箱を組み合わせ、二重箱を作成し、
比較例2とした。但し、二重箱の外箱の内寸と内箱の外
寸はほぼ等しくなるようにして、外箱内部に内箱が隙間
なく装填されるものとする。
【0022】<評価方法>保冷性能試験用模擬負荷とし
て1Kgのテストパッケージ(関東化学(株)製、JIS
B8611準拠)を用意した。テストパッケージを−
30℃に冷却し、上部表面に温度測定器を取り付けて、
実施例、比較例で得た容器内部に入れ、クラフトテープ
H貼で封緘した。この保冷容器を20℃、50%RHの
恒温恒湿機に入れ、一定温度に上昇するのに要した時間
を測定した。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示されるように、本発明の実施例1
及び2は、発泡ポリスチレン容器を上回る保冷断熱性能
を有するものである。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、十分な保冷効果を持
ち、コストに優れ、しかも作業性や廃棄性に優れた保冷
容器を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中芯の段高が8mm以上である両面段ボ
    ールシートによって構成されることを特徴とする紙製保
    冷容器。
  2. 【請求項2】 両面段ボールシートの少なくとも片面が
    耐水性及び/又は防湿性を有することを特徴とする請求
    項1記載の紙製保冷容器。
  3. 【請求項3】 外装箱とその内側に装備された内装箱か
    らなる二重箱であることを特徴とする請求項1〜2記載
    の紙製保冷容器。
JP2001335922A 2001-11-01 2001-11-01 紙製保冷容器 Pending JP2003137364A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012025437A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Hitachi Transport Syst Ltd 輸送包装装置

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