JP2003205569A - ヒ−トシ−ル性素材、それを使用した積層体および包装用容器 - Google Patents
ヒ−トシ−ル性素材、それを使用した積層体および包装用容器Info
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Abstract
の蒸着薄膜を有し、特に、製袋時のヒ−トシ−ル等にお
いてクラック等の発生を防止し、酸素ガス、水蒸気等に
対するガスバリア性、防湿性等に優れた包装用材料およ
び包装用容器を提供することである。 【解決手段】 ヒ−トシ−ル性フィルムの少なくとも一
方の面に、有機化合物によるプライマ−コ−ト層、無機
酸化物薄膜層、および、有機化合物薄膜層を順次に設け
たことを特徴とするヒ−トシ−ル性素材、それを使用し
た積層体および包装用容器に関するものである。
Description
材、それを使用した積層体および包装用容器に関し、更
に詳しくは、各層間の密接着性に優れ、かつ、酸素ガ
ス、水蒸気等に対するガスバリア性、防湿性等にも優
れ、飲食品、医薬品、化粧剤、洗剤、化学品、その他等
の物品の充填包装に有用なヒ−トシ−ル性素材、それを
使用した積層体および包装用容器に関するものである。
化学品、その他等の種々の物品を充填包装するために、
種々の包装用材料が開発され、提案されている。而し
て、それらの包装用材料において、酸素ガスあるいは水
蒸気等に対するガスバリア性を有することは、最も重要
な課題の一つである。このため、従来、包装用容器を構
成する包装用材料としては、プラスチックフィルムを主
体とし、ガスバリア性、防湿性等を付与するために、ア
ルミニウム箔等の金属箔、あるいは、アルミニウム等の
金属蒸着膜を設けたプラスチックフィルム等を積層して
なる包装用材料、および、それらを使用して製袋ないし
製函してなる包装用容器が広く使用されている。具体的
には、次のような積層構成からなる包装用材料が一般的
に用いられている。 (1).5層押し出し積層仕様の包装用材料;2軸延伸
ポリプロピレンフィルム(OPP)/エチレン−メタク
リル酸共重合体層(EMAA)/アルミニウム蒸着ポリ
エチレンテレフタレ−トフィルム/エチレン−メタクリ
ル酸共重合体層(EMAA)/無延伸ポリプロピレンフ
ィルム (2).3層押し出し積層仕様の包装用材料;2軸延伸
ポリプロピレンフィルム(OPP)/エチレン−メタク
リル酸共重合体層(EMAA)/アルミニウム蒸着無延
伸ポリプロピレンフィルム 更に、近年、酸化ケイ素、あるいは、酸化アルミニウム
等の無機酸化物の蒸着膜が、透明性を有し、かつ、ガス
バリア性、防湿性等に優れ、更に、環境問題に対応する
ことができることから、これを有するプラスチックフィ
ルムを積層してなる包装用材料も提案されている。
ような包装用材料において、アルミニウム箔を用いたも
のは、ガスバリア性、遮光性等に極めて優れている材料
であるが、透明性が劣ること、更に、環境対応に劣るこ
と等の問題点があるものである。また、上記の(1)の
仕様からなる包装用材料においては、アルミニウム箔を
用いたものと同様に、ガスバリア性、遮光性等に優れて
いる材料であるが、その層構成が多いことから、使用す
る素材も多くなり、また、その製造管理等が煩雑とな
り、強いては、コスト高になるという問題点があるもの
である。次に、上記の(2)等の仕様からなる包装用材
料においては、近年の環境負荷低減化という観点からも
いろいろと検討されている材料であるが、アルミニウム
等の金属蒸着膜が、非常に薄い層であることから、上記
のような2〜3層仕様という簡単な積層構成からなる包
装用材料では、ガスバリア性、遮光性等に劣り、特に、
酸素ガスバリア性が不足するという問題点を有するもの
である。更に、上記の(1)、(2)等の仕様からなる
包装用材料を使用し製袋ないし製函すると、具体的に
は、例えば、ピロ−包装用袋等を製造するために、袋状
に製袋してヒ−トシ−ルすると、そのヒ−トシ−ル部お
よびその近傍においてアルミニウム等の金属蒸着膜にク
ラック等が発生し、そのガスバリア性が著しく低下し、
包装用容器としてその用をなさないという問題点もあ
る。また、上記の酸化ケイ素、あるいは、酸化アルミニ
ウム等の無機酸化物の蒸着膜を有するプラスチックフィ
ルムを積層してなる包装用材料においては、酸化ケイ
素、あるいは、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着
膜自身がガラス質のもので、脆いものであることから、
蒸着後、印刷加工、積層加工、製袋ないし製函加工、充
填加工等の後加工処理において、酸化ケイ素、あるい
は、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜に簡単に
クラックが発生し、そのガスバリア性が著しく低下し、
包装用容器としてその機能をはたさないという問題点が
ある。そこで本発明は、ガスバリア性、透明性等に優れ
た無機酸化物蒸着薄膜を有し、特に、印刷加工、積層加
工、製袋加工、充填加工等の後加工処理において、クラ
ック等の発生を防止し、酸素ガス、水蒸気等に対するガ
スバリア性、防湿性、透明製等に優れた包装用材料およ
び包装用容器を提供することである。
な問題点を解決すべく種々研究の結果、ヒ−トシ−ル性
フィルムの少なくとも一方の面に、有機化合物によるプ
ライマ−コ−ト層を設け、次いで、該有機化合物による
プライマ−コ−ト層面に、酸化ケイ素、あるいは、酸化
アルミニウム等の無機酸化物の蒸着薄膜層を設け、更
に、該無機酸化物の蒸着薄膜層面に、有機化合物の蒸着
薄膜層を順次に設けてヒ−トシ−ル性素材を製造し、更
に、該ヒ−トシ−ル性素材の有機化合物の蒸着薄膜層面
に、少なくとも、基材フィルムを積層して積層体を製造
し、更に、該積層体のヒ−トシ−ル性フィルム面を対向
させて重ね合わせ、しかる後、その周辺端部をヒ−トシ
−ルしてシ−ル部を設けて包装用容器を製造し、而し
て、該包装用容器の開口部から飲食品、医薬品、化粧
剤、洗剤、化学品、その他等の物品の充填包装して包装
製品を製造したところ、酸素ガス、水蒸気等に対するガ
スバリア−性、防湿性等を具備し、更に、印刷加工、積
層加工、製袋加工あるいは充填包装加工等において、無
機酸化物の蒸着薄膜層にクラック等の発生も認められ
ず、これによる酸素ガス、水蒸気等に対するガスバリア
性、防湿性等の低下を防止し、極めて優れた有用な包装
用材料および包装用容器を製造し得ることを見出して本
発明を完成したものである。
ルムの少なくとも一方の面に、有機化合物によるプライ
マ−コ−ト層、無機酸化物薄膜層、および、有機化合物
薄膜層を順次に設けたことを特徴とするヒ−トシ−ル性
素材、それを使用した積層体および包装用容器に関する
ものである。
詳しく説明する。まず、本発明にかかるヒ−トシ−ル性
素材、それを使用した積層体および包装用容器の構成に
ついてその二三例を例示して図面を用いて説明すると、
図1は、本発明にかかるヒ−トシ−ル性素材についてそ
の一例の層構成を示す概略的断面図であり、図2および
図3は、上記の本発明にかかるヒ−トシ−ル性素材を使
用して製造した積層体の層構成を示す概略的断面図であ
り、図4、図5、図6、図7および図8は、上記の本発
明にかかるヒ−トシ−ル性素材を使用した積層体を使用
して製袋ないし製函した包装用容器の構成を示す概略的
平面図ないし斜視図である。
−トシ−ル性素材1は、図1に示すように、ヒ−トシ−
ル性フィルム2の一方の面に、少なくとも、有機化合物
によるプライマ−コ−ト層3、無機酸化物薄膜層4、お
よび、有機化合物薄膜層5を順次に設けた構成からなる
ものである。而して、上記のような構成からなる本発明
にかかるヒ−トシ−ル性素材においては、まず、ヒ−ト
シ−ル性フィルムの表面に有機化合物によるプライマ−
コ−ト層を設けることにより、該ヒ−トシ−ル性フィル
ム自身の耐熱性を向上させて、無機酸化物薄膜層を形成
する際のプラスチック基材の熱劣化等を防止することを
目的とものである。また、本発明においては、ヒ−トシ
−ル性フィルムの表面に有機化合物によるプライマ−コ
−ト層を設けることにより、該ヒ−トシ−ル性フィルム
の表面の凹凸を覆ってその平滑性を高め、更に、その表
面の濡れ性、親和性等を向上させて、その結果、その全
面に、完全に、かつ、均一に覆う無機酸化物薄膜層を形
成することができ、更に、その無機酸化物薄膜層との密
接着性を高め、その密接着強度を強固にし、その層間剥
離等を防止し、該無機酸化物薄膜層によるガスバリア
性、防湿性、透明性等を向上させるものである。また、
本発明においては、 無機酸化物薄膜層の上に有機化合
物薄膜層を設けることにより、該有機化合物薄膜層が無
機酸化物薄膜層を保護する保護薄膜として作用し、例え
ば、無機酸化物薄膜層の表面の損傷、腐食等の保護作用
を奏し、あるいは、その屈曲性等を向上させ、更に、疎
水性を向上させて、該無機酸化物薄膜層によるガスバリ
ア性、防湿性等を向上させるものである。また、本発明
においては、上記の無機酸化物薄膜層の上に有機化合物
薄膜層を設けることにより、該無機酸化物薄膜層を有機
化合物によるプライマ−コ−ト層と有機化合物薄膜層と
で挟み込み、これらが緩衝作用を奏して、印刷加工、積
層加工、製袋ないし製函加工等の後加工処理において、
上記の無機酸化物薄膜層にクラック等を発生することを
防止し、更に、後述する基材フィルム等をラミネ−トす
る際に、そのラミネ−ト強度等を向上させるものであ
る。
かるヒ−トシ−ル性素材を使用して製造する積層体につ
いてその二三例を例示して説明すると、本発明にかかる
積層体としては、例えば、図2に示すように、上記の図
1に示すヒ−トシ−ル性素材1の有機化合物薄膜層5の
面に、少なくとも、基材フィルム6を積層してなる積層
体Aを挙げることができる。更には、本発明にかかる積
層体としては、図3に示すように、上記の図2に示す積
層体Aの基材フィルム6の他方の面に、更に、少なくと
も、ヒ−トシ−ル性フィルム2aを積層した積層体Bも
挙げることができる。而して、上記に挙げた例は、本発
明にかかる積層体を構成する二三の例示であり、これに
よって限定されるものではなく、例えば、本発明におい
ては、図示しないが、基材フィルム、ヒ−トシ−ル性フ
ィルム等の他に、更に、その使用目的、充填包装する内
容物、流通経路、販売形態、用途等によって、他の基材
を任意に積層して、種々の形態の積層体を設計して製造
することができるものである。また、本発明において、
基材フィルム、ヒ−トシ−ル性フィルム、その他の層の
積層位置は、その使用目的、用途等によって、任意に積
層して、種々の形態の積層体を設計して製造することが
できるものである。
体を使用して製袋ないし製函してなる本発明にかかる包
装用容器の構成について説明すると、かかる包装用容器
としては、例えば、上記の図2に示す積層体Aを使用し
て製袋ないし製函した包装用容器を例示して説明する
と、図4の概略的斜視図に示すように、上記の積層体
A、Aを2枚用意し、その最内層に位置するヒ−トシ−
ル性フィルム2、2の面を対向させて重ね合わせ、しか
る後その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルしてシ−
ル部7、7、7を形成して、本発明にかかる三方シ−ル
型の軟包装用容器Cを製造することができる。而して、
上記の三方シ−ル型の軟包装用容器Cにおいては、その
上方の開口部から内容物を充填し、しかる後、その開口
部をヒ−トシ−ルして上端シ−ル部を形成して包装製品
を製造することができる。
ては、図5の概略的平面図に示すように、例えば、上記
の図3に示す積層材Cを使用し、まず、それから所定の
折罫l(点線で示している)、貼着部8等を有する紙容
器形成用のブランク板9を打ち抜き加工して製造し、次
に、図6の概略的斜視図に示すように、該ブランク板9
の貼着部8を他方の側端部10(図5に示す)と重ね合
わせ、その重合部分をヒ−トシ−ルして側端シ−ル部1
1を形成して胴部12を製造し、更に、該胴部12の下
方部分を常法に従って折り込んでヒ−トシ−ルして底部
13を形成し、更にまた、その上方部分を常法に従って
ヒ−トシ−ルして屋根型シ−ル部14を形成して、本発
明にかかる屋根型の紙製包装用容器Dを製造することが
できる。
ては、図7の概略的平面図に示すように、例えば、上記
の図3に示す積層材Bを使用し、まず、それから貼着部
8a等を有し、筒状胴部を形成し得る長方形の紙容器形
成用のブランク板9aを打ち抜き加工して製造し、次
に、図8の概略的斜視図に示すように、該ブランク板9
aの貼着部8aを他方の側端部10a(図7に示す)と
重ね合わせ、その重合部分をヒ−トシ−ルして側端シ−
ル部11aを形成して筒状胴部12aを製造し、更に、
該筒状胴部12aの下方部分に、例えば、円筒状の底板
15をヒ−トシ−ルして底シ−ル部16を形成して底部
15aを構成し、更にまた、筒状容器12aの上方部分
に、例えば、引き剥がし片17で密閉されている飲み口
18を有する円筒状の蓋板19をヒ−トシ−ルして上部
シ−ル部20を形成して蓋部19aを構成して、本発明
にかかる円筒状の紙缶状包装用容器Eを製造することが
できる。なお、本発明においては、上記に図示した例示
の包装用容器に限定されるものでないことは言うまでも
ないことであり、その目的、用途等により、種々の形態
の包装用容器を製造することができることは言うまでも
ないことである。
明にかかるヒ−トシ−ル性素材、積層体および包装用容
器等を構成する材料あるいはその製造法等について説明
すると、かかる材料、製造法等としては、種々のものを
使用することができる。まず、本発明において、本発明
にかかるヒ−トシ−ル性素材を構成する材料について説
明すると、まず、ヒ−トシ−ル性フィルムとしては、熱
によって溶融し相互に融着し得る樹脂のフィルムないし
シ−トを使用することができ、具体的には、例えば、低
密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−
樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリ
ブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸
等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系
樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカ−ボネ−
ト系樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使
用することができる。上記の樹脂のフィルムないしシ−
トの厚さとしては、5μmないし300μm位が好まし
くは、更には、10μmないし100μm位が望まし
い。而して、本発明において、上記のような樹脂のフィ
ルムないしシ−トの中でも、特に、無延伸ポリプロピレ
ンフィルムを使用することが好ましく、その理由は、上
記のような樹脂のフィルムないしシ−トの中で耐熱性お
よび表面平滑性に優れており、更に、添加剤等の含有量
が少ないということによるものである。
るヒ−トシ−ル性素材を構成する有機化合物によるプラ
イマ−コ−ト層を形成する有機化合物としては、例え
ば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、ポリ
酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
酸変性ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、ポリブタジエン系樹脂、ゴム系化合物、石油系樹
脂、アルキルチタネ−ト系化合物、ポリエチレンイミン
系化合物、イソシアネ−ト系化合物、澱粉、カゼイン、
アラビアゴム、セルロ−ス誘導体、ワックス類、その他
等の樹脂またはそのプレポリマ−もしくはモノマ−等の
一種ないしそれ以上の混合物を使用することができる。
本発明において、上記の樹脂またはそのプレポリマ−も
しくはモノマ−としては、1液硬化型、あるいは、2液
硬化型等のいずれのものでも使用することができる。而
して、本発明においては、上記のような樹脂またはその
プレポリマ−もしくはモノマ−等の一種ないしそれ以上
の混合物をビヒクルの主成分とし、これに、必要なら
ば、例えば、各種の安定剤、硬化剤ないし架橋剤、充填
剤、その他等の添加剤を任意に添加し、溶剤、希釈剤等
で充分に混練して、コ−ティング剤組成物を調整し、該
コ−ティング剤組成物を使用し、これを、例えば、ロ−
ルコ−ト法、グラビアコ−ト法、スプレイコ−ト法、エ
アナイフコ−ト法、キスコ−ト法、その他等のコ−ティ
ング法でプラスチック基材の表面にコ−ティングして、
有機化合物によるプライマ−コ−ト層を形成することが
できる。本発明において、上記の有機化合物によるプラ
イマ−コ−ト層の膜厚としては、500〜5000Å位
が好ましい。また、本発明において、上記のコ−ティン
グ法としては、生産性、膜厚の均一性等の観点から、グ
ラビアコ−ト法を用いることが最も望ましいものであ
る。
るヒ−トシ−ル性素材を構成する無機酸化物薄膜層を形
成する無機酸化物としては、基本的には、蒸着等によ
り、無機酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜層
を形成し得るものであればいずれのものでも使用可能で
あり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(A
l)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カ
リウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホ
ウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウ
ム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属、あるいは、
その無機酸化物を使用することができる。而して、包装
用材料等に適するものとしては、ケイ素またはアルミニ
ウム等の無機酸化物を挙げることができる。なお、本発
明において、無機酸化物は、ケイ素酸化物、アルミニウ
ム酸化物、マグネシウム酸化物等のように、その表記
は、例えば、SiOX 、AlOX 、MgOX 等のように
MOX (ただし、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値
は、金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表
される。而して、上記の式中のXの値の範囲としては、
ケイ素(Si)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、
0〜1.5、マグネシウム(Mg)は、0〜1、カルシ
ウム(Ca)は、0〜1、カリウム(K)は、0〜0.
5、スズ(Sn)は、0〜2、ナトリウム(Na)は、
0〜0.5、ホウ素(B)は、0〜1、5、チタン(T
i)は、0〜2、鉛(Pb)は、0〜1、ジルコニウム
(Zr)は0〜2、イットリウム(Y)は、0〜1.5
の範囲の値をとることができる。上記において、X=0
の場合、完全な金属であり、また、Xの範囲の上限は、
完全に酸化した値である。本発明において、包装用材料
としては、一般的に、ケイ素(Si)、アルミニウム
(Al)以外は、使用される例に乏しく、ケイ素(S
i)は、1.0〜2.0、アルミニウム(Al)は、
0.5〜1.5の範囲の値のものを使用することができ
る。
るヒ−トシ−ル性素材を構成す有機化合物薄膜を形成す
る有機化合物としては、主として、炭素と水素とからな
る化合物であり、更に、その他、例えば、酸素、窒素等
の元素を含んでもよく、更に、微量の金属元素等も含ん
でもよく、更に、蒸着薄膜層を形成する上で常温におい
て液状ないし固体状である有機化合物を使用することが
できる。上記の有機化合物としては、例えば、天然ない
し合成樹脂、天然ないし合成ゴム、または、天然ないし
合成ワックスの1種ないしそれ以上の混合物、更には、
潤滑剤の1種ないしそれ以上の混合物も使用することが
できる。具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂ある
いはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、
メチルペンテン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリル
ニトリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、フェノ−ル
系樹脂、フラン系樹脂、ケトン系樹脂、キシレン系樹
脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、アニリン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹
脂、その他等の合成樹脂類、ロジン、シェラック、その
他等の天然樹脂類、エチレン−プロピレンゴム、ブチル
ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコ−ンゴム、
その他等の合成ゴム類、生ゴム等の天然ゴム類、パラフ
ィンワックス、微結晶ワックス、キャンデリラワック
ス、カルナウバワックス、モンタンワックス、ポリオレ
フィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、その
他等の天然ないし合成ワックス類、シリコ−ン系オイ
ル、フッ素系オイル、ポリアルキルナフタレンオイル、
ポリアルキルフタレ−トオイルポリフェニルエ−テルオ
イル、石油留分、鉱物油、その他等の潤滑剤類を使用す
ることができる。本発明において、上記の有機化合物
は、単独あるいは2種以上の混合物で使用することがで
きる。
上の混合物は、有機化合物薄膜層を構成する有機化合物
とし、それだけで単独で使用することができるが、本発
明では、天然ないし合成樹脂、天然ないし合成ゴム、ま
たは、天然ないし合成ワックスの1種ないしそれ以上の
混合物に、更に、潤滑剤の1種ないしそれ以上の混合物
を添加してなる有機化合物組成物による蒸着膜を形成し
て、有機化合物薄膜層を構成することが望ましい。而し
て、上記のように潤滑剤を使用することにより、有機化
合物薄膜層の滑り易さを向上させることができ、特に、
本発明にかかるガスバリア性蒸着積層体を巻き取る際
に、ブロッキングの発生等を防止することができるとい
う利点を有するものである。
ィルムの少なくとも一方の面に、予め、有機化合物によ
るプライマ−コ−ト層を設けた後、無機酸化物薄膜層、
および、有機化合物薄膜層を順次に設ける方法として
は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レ−ティング法等の物理気相成長法(Physical
Vapor Deposition法、PVD法)、あ
るいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、
光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemica
l Vapor Deposition法、CVD法)
等を挙げることができる。勿論、本発明において、一部
を、真空蒸着法等の物理気相成長法で行い、他をプラズ
マ化学気相成長法等の化学気相成長法で行うことは可能
である。また、本発明において、上記の真空蒸着法にお
ける蒸着方式は、抵抗加熱方式、誘導加熱方式、電子ビ
−ム加熱方式等を必要に応じて適宜選択して採用するこ
とができる。更に、本発明において、無機酸化物の薄膜
層を形成するに際し、上記のプラズマ化学蒸着法を採用
し、例えば、テトラメチレンジシロキサン、ヘキサメチ
レンジシロキサン等の有機珪素化合物ガスを原料として
プラズマ活性化化学蒸着を行うことができる。
ある巻き取り式真空蒸着機を例示して説明すると、図9
の概略的構成図に示すように、巻き取り式真空蒸着装置
31の真空チャンバ−32の中に、巻き出しロ−ル33
から繰り出す、予め、有機化合物によるプライマ−コ−
ト層(3)を設けたヒ−トシ−ル性フィルム2を、ガイ
ドロ−ル34、35を介して、冷却したコ−ティングド
ラム36に案内し、而して、まず、該コ−ティングドラ
ム36上において、ヒ−トシ−ル性フィルム2の上に予
め設けた有機化合物によるプライマ−コ−ト層(3)の
表面に、るつぼ37で蒸発源として熱せられた金属、あ
るいは、無機酸化物38を蒸発させて(矢印)、その際
に、必要ならば、酸素吹き出し口等(図示せず)より酸
素ガス等を噴出させながら、該ヒ−トシ−ル性フィルム
2の表面に予め形成されている有機化合物のプライマ−
コ−ト層(3)の表面に、マスク39、39を介して無
機酸化物の蒸着薄膜層(4)を成膜化し、次いで、該無
機酸化物の蒸着薄膜層(4)を成膜化したヒ−トシ−ル
性フィルム2を、ガイドロ−ル35´、34´を介し
て、巻き取りロ−ル42に巻き取る際に、ガイドロ−ル
35´とコ−ティングドラム36との間で、るつぼ40
で蒸着源として熱せられた有機化合物41を蒸発させて
(矢印)、ヒ−トシ−ル性フィルム2の表面に予め設け
た有機化合物のプライマ−コ−ト層(3)および無機酸
化物の蒸着薄膜層(4)の上に、更に、有機化合物の蒸
着薄膜層(5)を形成して、ヒ−トシ−ル性フィルム2
の少なくとも一方の面に、少なくとも、有機化合物によ
るプライマ−コ−ト層(3)、無機酸化物薄膜層
(4)、および、有機化合物薄膜層(5)を順次に設け
て構成した本発明にかかるヒ−トシ−ル性素材1を製造
することができるものである。
膜層、および、有機化合物薄膜層等の各層の厚さとして
は、まず、無機酸化物薄膜層の厚さとしては、使用する
金属、あるいは、無機酸化物の種類等によって異なる
が、例えば、50〜3000Å位、好ましくは、150
〜2000Å位の範囲内で任意に選択して形成すること
が望ましい。また、本発明において、有機化合物薄膜層
の厚さとしては、500〜5000Å位、好ましくは、
1000〜2000Å位が望ましい。次に、本発明にお
いては、無機酸化物薄膜層としては、1層だけではな
く、2層あるいはそれ以上を積層した積層体の状態でも
よく、また、使用する金属、あるいは、無機酸化物とし
ては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材
質で混合した材料による薄膜層を構成することもでき
る。
ヒ−トシ−ル性フィルムの少なくとも一方の面に、有機
化合物によるプライマ−コ−ト層、無機酸化物薄膜層、
および、有機化合物薄膜層を順次に設けたことを特徴と
するヒ−トシ−ル性素材に関するものである。而して、
本発明にかかるヒ−トシ−ル性素材は、ヒ−トシ−ル性
フィルムと無機酸化物の蒸着薄膜層とが、有機化合物に
よるプライマ−コ−ト層を介して強固に密接着し、その
層間において層間剥離等の現象が認められず、また、無
機酸化物の蒸着薄膜層を保護する保護薄膜として、有機
化合物の蒸着薄膜層が作用し、該無機酸化物の蒸着薄膜
層の損傷等によるバリア性の低下等を防止し、更に、酸
素ガスあるいは水蒸気等に対するガスバリア性、透明性
等に優れ、従来の無機酸化物蒸着膜からなるガスバリア
性フィルムでは得られないガスバリア性、透明性等を得
ることができるものであり、ヒ−トシ−ル性を有し、か
つ、透明性を有して、ガスバリア性材料として、各種の
包装用容器を製造する包装材料として有用なものであ
る。また、本発明にかかるヒ−トシ−ル性素材は、可撓
性に欠ける無機酸化物の蒸着薄膜層の両面に、有機化合
物によるプライマ−コ−ト層と有機化合物の薄膜層を設
けていることから、これらが無機酸化物の蒸着薄膜層の
保護層として作用し、更に、緩衝作用等も奏し例えば、
製造工程間の巻き返し、あるいは、スリット加工、更に
は、印刷、ラミネ−ト、製袋等の後加工等において、無
機酸化物の蒸着薄膜層にクラック等が発生することな
く、極めて、その製造、あるいは、後加工適性に優れて
いるものである。更に、本発明においては、蒸着等によ
り、各薄膜層を連続的に形成することから、その生産性
を向上させるものである。
る積層体を構成する基材フィルムとしては、例えば、包
装用容器を構成する場合、基本素材となることから、機
械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を
有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ耐熱性を有
する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することがで
き、具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリオレフィン系樹
脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な
樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用すること
ができる。而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−ト
としては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二
軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使
用することができる。そのフィルムの厚さとしては、5
μmないし100μm位、好ましくは、10μmないし
50μm位が望ましい。なお、本発明においては、上記
のような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記
号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表
刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
を構成する基材フィルムとしては、例えば、紙層を構成
する各種の紙基材を使用することができ、具体的には、
本発明において、紙基材としては、賦型性、耐屈曲性、
剛性等を持たせるものであり、例えば、強サイズ性の晒
または未晒の紙基材、あるいは純白ロ−ル紙、クラフト
紙、板紙、加工紙等の紙基材、その他等を使用すること
ができる。上記において、紙層を構成する紙基材として
は、坪量約80〜600g/m2位のもの、好ましく
は、坪量約100〜450g/m2 位のものを使用する
ことが望ましい。勿論、本発明においては、紙層を構成
する紙基材と、上記に挙げた基材フィルムとしての各種
の樹脂のフィルムないしシ−ト等を併用して使用するこ
とができる。
層体を製造する際に使用するヒ−トシ−ル性フィルムと
しては、前述に挙げたヒ−トシ−ル性フィルムを同様に
使用することができるものである。
層体を構成する材料として、上記のような素材の他、例
えば、水蒸気、水等のバリア−性を有する低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直
鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、
あるいは、酸素、水蒸気等に対するバリア−性を有する
ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、エチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂のフィルムない
しシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添
加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を有す
る各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用する
ことができる。これらの材料は、一種ないしそれ以上を
組み合わせて使用することができる。上記のフィルムな
いしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μ
mないし300μm位、更には、10μmないし100
μm位が望ましい。
器は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれること
から、包装用容器を構成する包装材料には、厳しい包装
適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピン
ホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生
性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本
発明においては、上記のような諸条件を充足する材料を
任意に選択して使用することができ、具体的には、例え
ば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル
酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタク
リル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリア
クリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロ
ニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹
脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ
−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、
ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィ
ルムないしシ−トから任意に選択して使用することがで
きる。その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙
等も使用することができる。本発明において、上記のフ
ィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に
延伸されたもの等のいずれのものでも使用することがで
きる。また、その厚さは、任意であるが、数μmから3
00μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとして
は、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティン
グ膜等のいずれの性状の膜でもよい。
な材料を使用して積層体を製造する方法について説明す
ると、かかる方法としては、通常の包装材料をラミネ−
トする方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドラ
イラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション
法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ押し出し成形
法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション
法、共押し出しインフレ−ション法、その他等で行うこ
とができる。而して、本発明においては、上記の積層を
行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処
理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例え
ば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイ
ミン系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−
コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリ
ル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル
系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の
公知の前処理、アンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用する
ことができる。
体を使用して製袋ないし製函する方法について説明する
と、例えば、包装用容器がプラスチックフィルム等から
なる軟包装袋の場合、上記のような方法で製造した積層
体を使用し、その内層のヒ−トシ−ル性樹脂層の面を対
向させて、それを折り重ねるか、或いはその二枚を重ね
合わせ、更にその周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部
を設けて袋体を構成することができる。而して、その製
袋方法としては、上記の積層体を、その内層の面を対向
させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、
更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二
方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ
−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付
シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ
−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかか
る種々の形態の包装用容器を製造することができる。そ
の他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)
等も製造することが可能であり、更に、本発明において
は、上記の積層材を使用してチュ−ブ容器等も製造する
ことができる。上記において、ヒ−トシ−ルの方法とし
ては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルト
シ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−
ル等の公知の方法で行うことができる。なお、本発明に
おいては、上記のような包装用容器には、例えば、ワン
ピ−スタイプ、ツウ−ピ−スタイプ、その他等の注出
口、あるいは開閉用ジッパ−等を任意に取り付けること
ができる。
む液体充填用紙容器の場合、例えば、積層体として、紙
基材を積層した積層体を製造し、これから所望の紙容器
を製造するブランク板を製造し、しかる後該ブランク板
を使用して胴部、底部、頭部等を製函して、例えば、ブ
リックタイプ、フラットタイプあるいはゲ−ベルトップ
タイプの液体用紙容器等を製造することができる。ま
た、その形状は、角形容器、丸形等の円筒状の紙缶等の
いずれのものでも製造することができる。
た包装用容器は、種々の飲食品、接着剤、粘着剤等の化
学品、化粧品、医薬品、ケミカルカイロ等の雑貨品、そ
の他等の種々の物品の充填包装に使用されるものであ
る。
体的に説明する。 実施例1 厚さ25μmのキャストポリプロピレンフィルムの片面
に、グラビアコ−ト法を用いて、下記の条件で厚さ13
00Åのプライマ−コ−ト層を形成した。 コ−ティング剤組成物: 主剤;硝化綿/ポリウレタン系樹脂(固形分 25%) 硬化剤;イソシアネ−ト系化合物(固形分 75%) 混合比;主剤:硬化剤=100:5 溶剤;酢酸エチル 塗布量;0.5g/m2 (ドライ) 次に、上記でプライマ−コ−ト層を形成したキャストポ
リプロフピレンフィルムのプライマ−コ−ト層面に、下
記の条件で電子ビ−ム方式の真空蒸着法を用いて厚さ2
00Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成し、しかる
後、連続的に同一チャンバ−内で厚さ2000Åの合成
ワックスの蒸着薄膜を形成し、本発明にかかるヒ−トシ
−ル性素材を製造した。 蒸着条件:真空チャンバ−内の真空度、2×10-4mbar 蒸着チャンバ−内の真空度、2×10-2mbar フィルム速度:200m/分 次に、上記で製造したヒ−トシ−ル性素材の合成ワック
スの蒸着薄膜面に、下記のポリウレタン系ラミネ−ト用
接着剤を使用し、厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムを積層し、本発明にかかる積層体を製造し
た。 ラミネ−ト用接着剤: 主剤;ポリウレタン系樹脂(武田薬品工業株式会社製、
商品名 A515) 硬化剤;イソシアネ−ト系化合物(武田薬品工業株式会
社製、商品名A50) 混合比;主剤:硬化剤=10:1 溶剤;酢酸エチル 塗布量;3.5g/m2 (ドライ) 次に、上記で製造した積層体を使用し、縦ピロ−包装機
で製袋して包装用袋を製造しながら内容物を充填包装し
て、本発明にかかる包装用袋を使用した包装製品を製造
した。
プロピレンフィルムを使用する代わりに、厚さ60μm
の低密度ポリエチレンフィルムを使用し、以下、上記の
実施例1と同様にして、本発明にかかるヒ−トシ−ル性
素材、積層体、包装用袋、および、包装製品を製造し
た。
わりに、厚さ200Åの酸化ケイ素の蒸着膜を形成し、
それ以外は、上記の実施例1と同様にして、本発明にか
かるヒ−トシ−ル性素材、積層体、包装用袋、および、
包装製品を製造した。
に、下記の条件で電子ビ−ム方式の真空蒸着法を用いて
厚さ200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成し、ヒ
−トシ−ル性素材を製造した。 蒸着条件:真空チャンバ−内の真空度、2×10-4mbar 蒸着チャンバ−内の真空度、2×10-2mbar フィルム速度:200m/分 次に、上記で製造したヒ−トシ−ル性素材の酸化アルミ
ニウム蒸着膜面に、下記のポリウレタン系ラミネ−ト用
接着剤を使用し、厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレ
ンフィクムを積層し、積層体を製造した。 ラミネ−ト用接着剤: 主剤;ポリウレタン系樹脂(武田薬品工業株式会社製、
商品名 A515) 硬化剤;イソシアネ−ト系化合物(武田薬品工業株式会
社製、商品名A50) 混合比;主剤:硬化剤=10:1 溶剤;酢酸エチル 塗布量;3.5g/m2 (ドライ) 次に、上記で製造した積層体を使用し、縦ピロ−包装機
で製袋して包装用袋を製造しながら内容物を充填包装し
て、上記の包装用袋を使用した包装製品を製造した。
に、下記の条件で電子ビ−ム方式の真空蒸着法を用いて
厚さ200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成し、し
かる後、連続的に同一チャンバ−内で厚さ2000Åの
合成ワックスの蒸着薄膜を形成し、ヒ−トシ−ル性素材
を製造した。 蒸着条件:真空チャンバ−内の真空度、2×10-4mbar 蒸着チャンバ−内の真空度、2×10-2mbar フィルム速度:200m/分 次に、上記で製造したヒ−トシ−ル性素材の合成ワック
スの蒸着薄膜面に、下記のポリウレタン系ラミネ−ト用
接着剤を使用し、厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレ
ンフィクムを積層し、積層体を製造した。 ラミネ−ト用接着剤: 主剤;ポリウレタン系樹脂(武田薬品工業株式会社製、
商品名 A515) 硬化剤;イソシアネ−ト系化合物(武田薬品工業株式会
社製、商品名A50) 混合比;主剤:硬化剤=10:1 溶剤;酢酸エチル 塗布量;3.5g/m2 (ドライ) 次に、上記で製造した積層体を使用し、縦ピロ−包装機
で製袋して包装用袋を製造しながら内容物を充填包装し
て、上記の包装用袋を使用した包装製品を製造した。
40μmのキャストポリプロピレンフィルムの酸化アル
ミニウムの蒸着膜面に、下記のポリウレタン系ラミネ−
ト用接着剤を使用し、厚さ20μmの2軸延伸ポリプロ
ピレンフィクムを積層し、積層体を製造した。 ラミネ−ト用接着剤: 主剤;ポリウレタン系樹脂(武田薬品工業株式会社製、
商品名 A515) 硬化剤;イソシアネ−ト系化合物(武田薬品工業株式会
社製、商品名A50) 混合比;主剤:硬化剤=10:1 溶剤;酢酸エチル 塗布量;3.5g/m2 (ドライ) 次に、上記で製造した積層体を使用し、縦ピロ−包装機
で製袋して包装用袋を製造しながら内容物を充填包装し
て、上記の包装用袋を使用した包装製品を製造した。
および、包装用袋と、比較例1〜3で製造した積層体、
および、包装用袋とについて、酸素透過度と水蒸気透過
度を測定した。 (1).酸素透過度の測定 温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン
(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクストラン
(OXTRAN2/20)〕を使用して測定した。 (2).水蒸気透過度の測定 温度37.8℃、湿度100%RHの条件で、米国、モ
コン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マトラ
ン(PERMATRAN3/31)〕を使用して測定し
た。上記で測定した結果を下記の表1に示す。
に、本発明にかかる積層体、包装用袋は、酸素透過度お
よび水蒸気透過度に優れ、有用なものである。
は、ヒ−トシ−ル性フィルムの少なくとも一方の面に、
有機化合物によるプライマ−コ−ト層を設け、次いで、
該有機化合物によるプライマ−コ−ト層面に、酸化ケイ
素、あるいは、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着
薄膜層を設け、更に、該無機酸化物の蒸着薄膜層面に、
有機化合物の蒸着薄膜層を順次に設けてヒ−トシ−ル性
素材を製造し、更に、該ヒ−トシ−ル性素材の有機化合
物の蒸着薄膜層面に、少なくとも、基材フィルムを積層
して積層体を製造し、更に、該積層体のヒ−トシ−ル性
フィルム面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その周
辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けて包装用容器
を製造し、而して、該包装用容器の開口部から飲食品、
医薬品、化粧剤、洗剤、化学品、その他等の物品の充填
包装して包装製品を製造して、酸素ガス、水蒸気等に対
するガスバリア−性、防湿性、透明性等を具備し、更
に、製袋時あるいは充填包装時等において、無機酸化物
の蒸着薄膜層にクラック等の発生も認められず、これに
よる酸素ガス、水蒸気等に対するガスバリア性、防湿性
等の低下を防止し、極めて優れた有用な包装用材料およ
び包装用容器を製造し得ることができるというものであ
る。
の一例の層構成を示す概略的断面図である。
製造した積層体の層構成を示す概略的断面図である。
製造した積層体の層構成を示す概略的断面図である。
積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成
を示す概略的斜視図である。
積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成
を示す概略的平面図である。
積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成
を示す概略的斜視図である。
積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成
を示す概略的平面図である。
積層体を使用して製袋ないし製函した包装用容器の構成
を示す概略的斜視図である。
ついてその一例の構成を示す概略的構成図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 ヒ−トシ−ル性フィルムの少なくとも一
方の面に、有機化合物によるプライマ−コ−ト層、無機
酸化物薄膜層、および、有機化合物薄膜層を順次に設け
たことを特徴とするヒ−トシ−ル性素材。 - 【請求項2】 ヒ−トシ−ル性フィルムが、キャストポ
リプロピレンフィルムであることを特徴とする請求項1
に記載するヒ−トシ−ル性素材。 - 【請求項3】 有機化合物によるプライマ−コ−ト層
が、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキ
シ系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリブタジエ
ン系樹脂、有機チタン系化合物、イソシアネ−ト系化合
物、若しくは、ポリエチレンイミン系化合物、または、
そのプレポリマ−若しくはモノマ−をビヒクルの主成分
とするコ−ティング剤組成物を使用し、グラビアコ−ト
法によりコ−トしたプライマ−コ−ト層からなることを
特徴とする上記の請求項1または2に記載するヒ−トシ
−ル性素材。 - 【請求項4】 無機酸化物薄膜層、および、有機化合物
薄膜層が、蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求
項1、2または3に記載するヒ−トシ−ル性素材。 - 【請求項5】 無機酸化物薄膜層、および、有機化合物
薄膜層が、同一チャンバ−内で連続的に蒸着形成された
蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1、2、
3または4に記載するヒ−トシ−ル性素材。 - 【請求項6】 有機化合物薄膜層が、天然ないし合成樹
脂、天然ないし合成ゴム、または、天然ないし合成ワッ
クスの1種ないしそれ以上の混合物による蒸着膜からな
ることを特徴とする上記の請求項1、2、3、4または
5に記載するヒ−トシ−ル性素材。 - 【請求項7】 有機化合物薄膜層が、天然ないし合成樹
脂、天然ないし合成ゴム、または、天然ないし合成ワッ
クスの1種ないしそれ以上の混合物に、更に、潤滑剤の
1種ないしそれ以上の混合物を添加してなる組成物によ
る蒸着膜からなることを特徴とする上記の請求項1、
2、3、4、5または6に記載するヒ−トシ−ル性素
材。 - 【請求項8】 無機酸化物薄膜層が、物理気相成長法ま
たは化学気相成長法による蒸着薄膜からなることを特徴
とする上記の請求項1、2、3、4、5、6または7に
記載するヒ−トシ−ル性素材。 - 【請求項9】 無機酸化物薄膜層が、アルミニウム若し
くはケイ素またはそれらの混合物からなる元素を含んで
構成された蒸着薄膜であることを特徴とする上記の請求
項1、2、3、4、5、6、7または8に記載するヒ−
トシ−ル性素材。 - 【請求項10】 ヒ−トシ−ル性フィルムの少なくとも
一方の面に、有機化合物によるプライマ−コ−ト層、無
機酸化物薄膜層、および、有機化合物薄膜層を順次に設
けたヒ−トシ−ル性素材の有機化合物薄膜層の面に、少
なくとも、基材フィルムを積層したことを特徴とする積
層体。 - 【請求項11】 基材フィルムの非積層面に、更に、少
なくとも、ヒ−トシ−ル性フィルムを積層したことを特
徴とする上記の請求項10に記載する積層体。 - 【請求項12】 水性接着剤または無溶剤接着剤による
接着剤層を介して積層したことを特徴とする上記の請求
項10または11に記載する積層体。 - 【請求項13】 ヒ−トシ−ル性フィルムの少なくとも
一方の面に、有機化合物によるプライマ−コ−ト層、無
機酸化物薄膜層、および、有機化合物薄膜層を順次に設
けたヒ−トシ−ル性素材の有機化合物薄膜層の面に、少
なくとも、基材フィルムを積層した積層体を使用し、そ
のヒ−トシ−ル性フィルム面を対向して重ね合わせ、し
かる後、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設
けて製袋してなることを特徴とする包装用容器。
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