JP2002013098A - 耐水中芯及び耐水段ボールシート - Google Patents

耐水中芯及び耐水段ボールシート

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JP2002013098A JP2000195754A JP2000195754A JP2002013098A JP 2002013098 A JP2002013098 A JP 2002013098A JP 2000195754 A JP2000195754 A JP 2000195754A JP 2000195754 A JP2000195754 A JP 2000195754A JP 2002013098 A JP2002013098 A JP 2002013098A
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Tatsuhiko Nishiyanai
竜彦 西谷内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の水分に長時間接触したり、内容物の冷
却、洗浄等のために多量の水を散布をされるような条件
下においても、段ボールシートのフルート面からの水分
の浸透を充分に防止することが可能となる段ボールシー
トを得る。 【解決手段】段ボールの中芯であって、片面の表面撥水
度(JIS P8137)がR6以上、コッブ吸水度
(JIS P8140:接触時間=30分)が30g/
2以下であり、もう片面の表面撥水度がR2以下であ
る耐水中芯。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、青果物、鮮魚、肉
類、冷凍食品などの生鮮食料品を包装して輸送可能な耐
水段ボール箱の素材に適した耐水段ボールライナ、及び
耐水段ボールシートに関する。
【0002】
【従来の技術】段ボール箱は輸送用に広く用いられてい
るが、通常の段ボール箱は水に弱いという欠点を有して
いる。そのため、青果物、鮮魚、肉類、冷凍食品等の、
内容物が水分を含有する場合、また、鮮度保持のために
低温輸送を必要とし、それによって結露水が発生するお
それがある内容物に対しては、撥水性、耐水性が付与さ
れた段ボールが素材として用いられている。このような
段ボールとしては、段ボールの表面に溶融ワックスを塗
工、または、段ボールにワックスを含浸させたものが存
在する。しかし、このようなワックスが多量に付着した
段ボールは、古紙としてリサイクルすることができな
い。さらにこれらが誤って通常の段ボールに混入して古
紙として回収されると、再生紙の抄造工程で紙切れが発
生したり、製品に黒いワックスの斑点が現れ商品価値を
著しく落とすという問題が発生した。また、段ボールラ
イナにポリオレフィン等の合成樹脂フィルムを貼合した
ものが存在する。これらもまた古紙として回収し、パル
プの原料として使用することができず、使用後は焼却や
埋立処分しているのが現状であった。
【0003】そのため、近年、資源リサイクルの気運が
醸成されるにつれ、撥水、耐水機能を有すると共に、使
用後に古紙パルプの原料となり、リサイクル利用が可能
な種々の段ボールが提案されている。例えば合成樹脂エ
マルジョンとワックスエマルジョンをライナ表面に塗工
して段ボールに耐水、撥水機能を与える方法が提案され
ている。(特願昭57−118469)。このような合
成樹脂エマルジョンとワックスエマルジョン等からなる
撥水層を設けた段ボールは、撥水機能を有すると同時に
古紙として再離解可能であり、従ってリサイクル可能で
ある。さらに、特願平9−107817等、段ボールシ
ートのライナ表面、及び中芯の表面に撥水性を付与する
ことにより、特に段ボールのフルート内面からの浸水を
防止し、段ボールシートに耐水強度を持たせたリサイク
ル可能な耐水段ボールシートが存在する。また、特願平
11−371888等段ボールシートのライナ表面に合
成樹脂エマルジョン等からなる耐水塗料層を設け、高度
な耐水性を付与した段ボールシートが存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような段
ボールシートであっても、凍魚用の箱、また生鮮食料品
を氷と共に包装する箱等、多量の水分に長時間接触した
り、内容物の冷却、洗浄等のために多量の水を散布をさ
れるような条件においては、段ボールシートのフルート
内面に撥水性を付与するだけではフルート面からの水分
の浸透を充分に防止できず、段ボールシートの強度が低
下、箱潰れ等の問題が発生する恐れがあるため、段ボー
ル中芯の耐水性をさらに向上させることが求められてい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の構成を採用する。即ち、本発明の第
一は、段ボールの中芯であって、片面の表面撥水度(J
ISP8137)がR6以上、コッブ吸水度(JIS
P8140:接触時間=30分)が30g/m2以下で
あり、もう片面の表面撥水度がR2以下である耐水中芯
である。
【0006】また、本発明の第二は、中芯の片面に、合
成樹脂エマルジョン、もしくは合成樹脂エマルジョンと
顔料を主成分とする耐水塗料を塗工して形成された耐水
層を有する本発明第一に記載の耐水中芯である。
【0007】また、本発明の第三は、耐水塗料が、合成
樹脂エマルジョンに顔料を固形分中10〜60重量%配
合した本発明第一、第二に記載の耐水中芯である。
【0008】また、本発明の第四は、耐水塗料中に、ゲ
ル含量が90%以上の合成樹脂エマルジョンが含まれる
本発明第一〜第三に記載の耐水中芯である。
【0009】また、本発明の第五は、ライナと波形付け
した耐水中芯を接着剤で貼合した段ボールシートであっ
て、耐水中芯のシングルフェーサー側とライナの貼合面
の表面撥水度がR2以下であり、耐水中芯のダブルフェ
ーサー側の表面撥水度がR6以上、コッブ吸水度が30
g/m2以下、少なくとも片方のライナ外側面の表面撥
水度がR6以上であることを特徴とする本発明第一〜第
四に記載の耐水中芯を使用した耐水段ボールシートであ
る。
【0010】また、本発明の第六は、澱粉、該澱粉を耐
水化する耐水化剤、及び合成樹脂エマルジョンからなる
耐水性の接着剤で耐水中芯とライナを貼合した本発明第
五の耐水段ボールシートである。
【0011】また、本発明の第七は、少なくとも片方の
ライナ外側面のコッブ吸水度(接触時間=30分)が3
0g/m2以下である本発明第五〜第六に記載の耐水段
ボールシートである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者等は、耐水中芯表面のい
ずれか一方の面を、撥水度をR6以上、かつ、コッブ吸
水度(接触時間30分)を30g/m2以下とした耐水
中芯を使用することで、段ボールシートのフルート面か
らの水分の浸透を防止し、優れた耐水強度を有する段ボ
ールを得ることを可能とした。
【0013】また、段ボール中芯に撥水性及び耐水性を
付与し、しかもリサイクル性を持たせるためには、耐水
中芯表面に合成樹脂エマルジョン、もしくは合成樹脂エ
マルジョンと顔料を主成分とする耐水塗料を塗工して耐
水層を形成することが望ましい。本発明に使用する合成
樹脂エマルジョンは、スチレン・ブタジエン系共重合
体、アクリル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル
酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸共重合体、
エチレン・酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。これ
ら合成樹脂エマルジョンは、単独もしくは任意に組み合
わせて使用することができる。また、本発明で使用する
合成樹脂エマルジョンはアルカリ可溶性であることが望
ましい。これは、段ボールの貼合で使用される接着剤が
強アルカリであるため、中芯の耐水層がアルカリ可溶性
である方がより強固に接着できるからである。なお、本
発明において特に好適に使用できる合成樹脂エマルジョ
ンは、具体的にはスチレン・ブタジエン系共重合体、及
び/またはスチレン・アクリル系共重合体である。耐水
性と耐熱性を兼ね備えた耐水層を得るためには、耐水性
に優れたスチレン・ブタジエン共重合体に、耐熱性、及
び撥水性に優れたスチレン・アクリル共重合体を混合し
て使用することが望ましい。また、耐摩擦性、撥水性等
の表面性を向上させる目的ではスチレン・アクリル共重
合体を多めに配合するのが望ましい。またスチレン・ア
クリル共重合体を配合することにより、耐水塗料に後述
の撥水剤を使用する必要がなくなる。なお、本発明にお
いて、スチレン・ブタジエン共重合体に対するスチレン
・アクリル共重合体の比率は、重量固形分で10〜30
%、さらに望ましくは15〜25%である。また、耐水
層に撥水性を付与するためには、前記耐水塗料に必要に
応じて撥水剤を加えることができる。撥水剤としては、
ワックス、石油樹脂、高級脂肪酸塩、シリコーン樹脂、
フッ素系撥水剤、エチレン尿素系撥水剤、ピリジン系撥
水剤、オレフィン系樹脂等が使用できる。上記撥水剤を
水分散液としたもの前記耐水塗料に加えることが好まし
い。その中でもワックスエマルジョン、またはワックス
エマルジョンを主成分とした撥水剤が好適に使用でき
る。さらに、本発明においては、合成樹脂エマルジョン
液の粘度調整、及び塗工性を向上させるため水溶性樹
脂、及び必要に応じて耐水化剤を添加することができ
る。水溶性樹脂としては、澱粉、変性澱粉、PVA、変
性PVA、カゼイン、カルボキシルメチルセルロース、
アクリル樹脂、アクリルアミド、ポリエステル等が用い
られる。また、耐水化剤としては、尿素―ホルムアルデ
ヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミ
ド−ホルムアルデヒド樹脂、グリオギザール、ケトンア
ルデヒド樹脂、ポリグリシジルエーテル、ジアルデヒド
澱粉等が用いられる。さらに、分散剤、消泡剤、調滑
剤、染料等の各種添加剤も必要に応じて適宜加えること
ができる。なお、本発明における合成樹脂エマルジョン
の塗工量は、固形分で3〜30g/m2が適当である。
3g/m2未満であると、均一な塗工層が形成されず、
耐水性が充分発揮されないというという問題が発生す
る。また、30g/m2を越えると、効果が頭打ちとな
り、不経済であるという問題が発生する。
【0014】また、本発明においては、前記耐水塗料
が、合成樹脂エマルジョンに、顔料を固形分中10〜6
0重量%配合したものであることが望ましい。理由は以
下の通りである。即ち、段ボールシートを製造するに
は、ライナ原紙と中芯原紙との貼合が必要となるが、貼
合は、コルゲータと呼ばれる段ボールシート製造装置で
行われる。コルゲータは、主として、ライナ原紙と中芯
原紙を貼合するシングルフェーサー(以下SF)部と、
SF部で貼合した片段ボールシートの中芯側にさらにラ
イナ原紙を貼合するダブルフェーサー(以下DF)部と
から構成される。コルゲーターにおける貼合時、段ボー
ルシートは、SF部のプレスロール部分で、温度150
〜200℃、線圧200〜400N/cm、加圧時間0.
01秒〜0.20秒という条件で貼合される。このた
め、中芯表面に合成樹脂エマルジョンを塗工した場合、
貼合温度が使用する合成樹脂の融点以上となった場合、
耐水層が熱で融解し、その結果、SFの段ロール部分で
融着によるトラブルが発生する恐れがあるが、顔料を加
えることによって、前記耐水層の表面に顔料の粒子が露
出し、その結果耐水層と前記段ロールとの接触面積が減
ることにより、塗工面の段ロールへの融着によるトラブ
ルを抑え、操業が容易となるからである。なお、顔料の
配合量が10重量%未満の場合は、前述のような融着ト
ラブル防止効果が得られない。また、60重量%を超え
た場合は、塗工層の耐水性が低下するので好ましくな
い。
【0015】前記耐水塗料に配合する顔料としては、カ
オリン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなど製紙
用に一般的に使用されるものなどが適宜使用可能である
が、平均粒子径3μm以下であって、顔料自体が耐熱性
を有するものであることが望ましい。また、粒子の形状
が板状または薄片状であることが特に望ましい。このよ
うな形状の顔料は、他の形状の顔料と比較して、塗工層
中で顔料同士が積層することにより、合成樹脂のみで耐
水層を形成した場合よりもさらに耐水性を向上させる効
果が得られる。従って、この顔料としては、カオリン、
タルク、マイカ、セリサイト等が望ましい。特にデラミ
タイプのカオリンが好適に用いられる。
【0016】本発明において、耐水層に優れた貼合時耐
熱性を付与するためには、耐水塗料に含まれる合成樹脂
エマルジョンのゲル含量が90%以上、さらに好適には
94%以上であることが望ましい。
【0017】また、本発明において、段ボールシートの
生産性を考慮し、段ボールシートのライナと中芯の貼合
速度及び接着強度をより向上させるためには、段ボール
シートの中芯のSF側と、ライナの貼合面には耐水性、
撥水性を付与せず(コッブ吸水度30g/m2超、R2
以下)、中芯のDF側のみに撥水性(R6以上)及び耐
水性(コッブ吸水度30g/m2以下)を付与するもの
とする。このようにした場合、段ボールシートのSF側
での貼合時には中芯、及びライナの表面は通常の原紙と
同様の吸水性を有するため、水系の接着剤による貼合に
問題はなく、一方DF側はSF側と異なり、コルゲータ
貼合が通常速度(150〜250m/分)の場合におい
ても、コルゲータの機構上接着時間が2〜3秒(SF側
は1/1000〜1/50秒)と長いため、貼合面が撥
水性、耐水性を有していても通常の接着剤による通常速
度での貼合が十分可能だからである。なお、中芯の片面
のみに耐水性、撥水性を施すことについては、両面に撥
水性、耐水性のない(R0、コッブ吸水度70g/
2)中芯、片面に撥水性、耐水性を有する(R8、コ
ッブ吸水度6g/m2)中芯、両面に撥水性、耐水性を
有する中芯の3種類を使用してそれぞれ段ボールを作成
し、フルート面を水に立てた状態で24時間浸積して水
が中芯に浸透する高さを測定した結果、両面に撥水性、
耐水性のない中芯では30〜40mm、片面に撥水性、
耐水性を有する中芯では2〜7mm、両面に撥水性、耐
水性を有する中芯では1〜6mmとなり、撥水性、耐水
性の付与が片面だけでも浸水は大幅に防止できることを
確認した。
【0018】本発明において段ボール貼合に使用できる
段ボール接着剤は、通常使用されている澱粉系の接着
剤、または合成樹脂エマルジョン等からなる接着剤等、
従来使用されているものであれば必要に応じて適宜使用
できるが、耐水性に優れた段ボールシートを得るために
は、澱粉、該澱粉を耐水化する耐水化剤、及び合成樹脂
エマルジョンからなる耐水性の接着剤がより好適に使用
できる。なお、耐水接着剤とは、本発明においてはその
接着剤を用いて耐水中芯と耐水ライナを貼合して得た乾
燥状態でのピン強度(片面ピン)300Nの段ボールシ
ートを1時間水に浸けた後のピン強度が10N以上のも
のを指すものとする。
【0019】また、本発明の耐水段ボールシートにおい
ては、ライナ外側面のコッブ吸水度(接触時間=30
分)が30g/m2以下の耐水性を有することがさらに
望ましい。また、ライナ外側面に耐水性を付与する方法
としては、本発明において中芯に耐水層を設けるために
使用した耐水塗料を、ライナにも塗工することにより耐
水層を設けることが望ましい。
【0020】なお、本発明におけるライナ及び中芯は、
全て耐水ライナ及び耐水中芯である。耐水ライナ、耐水
中芯とは、該ライナまたは該中芯のJIS P8126
によるリングクラッシュ強度を100%としたときに、
該ライナまたは該中芯を24時間20℃の水中に浸漬し
た後のリングクラッシュ強度(浸水後残留強度)が10
%以上であるものをいう。耐水ライナ及び耐水中芯は、
パルプは通常のライナ及び中芯と同様のものであるが、
さらに耐水化剤、例えばロジン系サイズ剤、グリオキザ
ール、ジアルデヒド澱粉、ポリアミド−エポキシ樹脂等
を配合して抄紙するか、または抄紙機における乾燥前に
前記耐水化剤を含浸させて乾燥する方法等によって得ら
れる。なお、前述した浸水強度試験、ピン強度とも、前
記した耐水ライナと耐水中芯を使用した段ボールシート
によって行う。
【0021】
【実施例】本発明を下記の実施例によりさらに詳しく説
明する。これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。
【0022】<実施例1>耐水中芯原紙(HP200:
北陽製紙製)の片面に、スチレン・ブタジエン系共重合
体(Tg21℃、ゲル含量94%:日本ゼオン製)67
重量%、スチレン・アクリル系共重合体(ジョンクリル
PDX−7322、Tg30℃:ジョンソンポリマー
製)13重量%、デラミカオリン(Capim NP、
平均粒子径3μm:RCC社製)20重量%を混合した
塗料を片面に10g/m2塗工して耐水層を設け、耐水
中芯とする。耐水ライナ原紙(SRK280:王子製紙
製)の片面に、前記スチレン・ブタジエン系共重合体4
6重量%、前記スチレン・アクリル系共重合体9重量
%、前記デラミカオリン37重量%、及び重質炭酸カル
シウム(BF300、平均粒子径8μm:備北粉化工業
製)8重量%からなる耐水塗料を12g/m2塗工して
耐水層を設け、耐水ライナを得る。次に、上記耐水中芯
と耐水ライナを、通常使用される段ボール貼合用耐水接
着剤(豊年HR−160方式:ホーネンコーポレーショ
ン製)と変性スチレン−ブタジエン系共重合体ラテック
ス(A−7711、Tg−12℃:旭化成製)を、澱粉
と合成樹脂の固形分比が2:1となるように混合したも
のを接着剤として使用して、ライナの耐水層が段ボール
シート表面に、中芯の耐水層がDF側になるようにコル
ゲータで貼合し、Aフルートの耐水段ボールシートを得
た。
【0023】<実施例2>耐水中芯原紙の片面に、実施
例1の耐水塗料に代えて、実施例1で使用したスチレン
・ブタジエン系共重合体(Tg21℃、ゲル含量94
%:日本ゼオン製)を固形分当たり10g/m2塗工し
たこと以外は実施例1と全く同様にして耐水段ボールシ
ートを得た。
【0024】<比較例1>耐水中芯原紙の片面に、実施
例1の耐水塗料に代えて、ワックス系撥水剤(HA−5
41:融点57℃、荒川化学工業製)を固形分当たり
0.6g/m2塗工したこと以外は実施例1と全く同様
にして耐水段ボールシートを得た。
【0025】<比較例2>耐水中芯原紙に耐水塗料を塗
工しなかった(両面の撥水度R0、コッブ吸水度70g
/m2)以外は、実施例1と全く同様にして耐水段ボール
シートを得た。
【0026】<比較例3>耐水中芯原紙の片面にPET
フィルム(融点:256℃)30μをラミネートし耐水
層としたものを耐水中芯として使用し、それ以外は、実
施例1と全く同様にして段ボールシートを製造した。
【0027】実施例、比較例の評価方法は次の通りであ
る。各評価の結果を表1に示す。 [中芯耐水性試験]紙及び板紙の吸水度試験方法(接触
時間=30分)において、中芯耐水面からの吸水度が1
0g/m2以下を◎、10g/m2を超えて30g/m2
以下を○、30g/m2を超えたものを×とする。
【0028】[段ボール耐水性試験]段ボールの圧縮強
さ試験方法(JIS Z0401)において、60分浸
水後の垂直圧縮強さが1.7kN/m以上を○、1.7
kN/m未満で1.4kN/m以上を△、1.4kN/
m未満を×とする。
【0029】[貼合時耐熱性]実施例、及び比較例の中
芯をSFの段ロールに通過させたとき、中芯塗工面に溶
融が発生しなかったものを○、発生したものを×とし
た。
【0030】[離解性]各実施例、比較例から得た耐水
段ボールを2cm角に断裁した試料60gを4%濃度と
なるように水を加え、これをディスインテグレーターに
て20分間攪拌後、0.5cm2以上の未離解片が存在
しない場合を○とし、存在する場合を×とする。
【0031】[接着力]段ボールの接着力試験方法(J
IS Z0402)において、中芯塗工面とライナの接
着力が300N以上を○、300N未満で200N以上
を△、200N未満を×とする。また、60分浸水後の
段ボールの接着力試験方法において、中芯塗工面とライ
ナの接着力が30N以上を○、30N未満で20N以上
を△、20N未満を×とする。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によって、凍魚用の箱、また生鮮
食料品を氷と共に包装する箱等、多量の水分に長時間接
触したり、内容物の冷却、洗浄等のために多量の水を散
布をされるような条件下でも、段ボールシートのフルー
ト面からの水分の浸透を充分に防止することが可能とな
り、段ボールシートの強度低下、箱潰れ等を防止可能な
段ボール中芯を得ることが可能となった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】段ボールの中芯であって、片面の表面撥水
    度(JIS P8137)がR6以上、コッブ吸水度
    (JIS P8140:接触時間=30分)が30g/
    2以下であり、もう片面の表面撥水度がR2以下であ
    ることを特徴とする耐水中芯。
  2. 【請求項2】中芯の片面に、合成樹脂エマルジョン、も
    しくは合成樹脂エマルジョンと顔料を主成分とする耐水
    塗料を塗工して形成された耐水層を有することを特徴と
    する請求項1記載の耐水中芯。
  3. 【請求項3】耐水塗料が、合成樹脂エマルジョンに顔料
    を固形分中10〜60重量%配合したものであることを
    特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の耐水中芯。
  4. 【請求項4】耐水塗料中に、ゲル含量が90%以上の合
    成樹脂エマルジョンが含まれることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の耐水中芯。
  5. 【請求項5】ライナと波形付けした耐水中芯を接着剤で
    貼合した段ボールシートであって、耐水中芯のシングル
    フェーサー側とライナの貼合面の表面撥水度がR2以下
    であり、耐水中芯のダブルフェーサー側の表面撥水度が
    R6以上、コッブ吸水度が30g/m2以下、少なくと
    も片方のライナ外側面の表面撥水度がR6以上であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐水中
    芯を使用した耐水段ボールシート。
  6. 【請求項6】澱粉、該澱粉を耐水化する耐水化剤、及び
    合成樹脂エマルジョンからなる耐水性の接着剤で耐水中
    芯とライナを貼合したことを特徴とする請求項5に記載
    の耐水段ボールシート。
  7. 【請求項7】少なくとも片方のライナ外側面のコッブ吸
    水度(接触時間=30分)が30g/m2以下であるこ
    とを特徴とする請求項5〜6のいずれかに記載の耐水段
    ボールシート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004027380A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Rengo Co Ltd 防湿紙及びこれを用いた防湿段ボール
JP2015140502A (ja) * 2014-01-29 2015-08-03 大王製紙株式会社 片面段ボールシート用波板原紙

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