JP6578747B2 - 反応容器、反応器、蓄熱システム - Google Patents

反応容器、反応器、蓄熱システム Download PDF

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Description

本発明は、反応容器、反応器、蓄熱システムに関する。
特許文献1には、反応媒体と結合して発熱又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材を有する反応器が開示されている。この反応器では、蓄熱材が反応容器の内部に収容されている。蓄熱材が収容された反応容器の内圧は、外圧よりも低くなっている。
特開2014−126293号公報
ここで、特許文献1の反応器において、反応容器の熱容量を小さくするために、反応容器の壁を薄くすると、反応容器が外圧により変形する場合がある。
本発明は、外圧による変形を抑制できる反応容器を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、反応媒体と結合して発熱する又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材が収容され、外圧よりも内圧が低い容器本体と、前記容器本体の内部に設けられると共に前記容器本体の内壁に接触又は接合され、前記容器本体を介して前記外圧を支持する補強部と、を備える。
請求項1の構成によれば、外圧よりも内圧が低い容器本体の内部に設けられた補強部が、容器本体を介して外圧を支持する。これにより、反応容器が外圧により変形することを抑制できる。
請求項1の発明では、前記補強部の内部に、前記蓄熱材へ供給される反応媒体又は前記蓄熱材から排出される反応媒体が流通する流路が形成されている。
容器本体の内部に設けられた補強部が、容器本体の内部での反応媒体の流通を阻害することを抑制できる。
請求項1の発明では、前記容器本体の壁内部に、前記蓄熱材へ供給される反応媒体又は前記蓄熱材から排出される反応媒体が流通する流路が形成され、前記補強部の内部の流路と前記容器本体の壁内部の流路とが接続されている。
請求項1の構成によれば、補強部の内部の流路と容器本体の壁内部の流路とが独立している場合に比べ、容器本体の内部での反応媒体の流通を促進できる。
請求項2の発明では、前記補強部は、前記容器本体に対して非接合とされている。
請求項2の構成によれば、補強部を容器本体に対して接合する作業が不要となる。
請求項3の発明では、前記補強部は、前記蓄熱材を積載可能な底板を有する。
請求項3の構成によれば、蓄熱材を底板に積載した状態で補強部を容器本体に収容できる。
請求項4の発明では、前記補強部は、平面視にて十字状に形成され、4つの端部のそれぞれが前記容器本体の壁に接触又は接合されて前記外圧を支持し、前記蓄熱材は、4分割されて、前記容器本体における前記補強部によって仕切られた4つの空間のそれぞれに収容されている。
請求項4の構成によれば、補強部が平面視にて十字状に形成されているので、容器本体の外圧を直交する方向に支持でき、外圧による変形の抑制効果が高まる。また、蓄熱材が4分割されて、補強部によって仕切られた4つの空間のそれぞれに収容されているので、容器本体の内部にデッドスペースができず、容器本体の小型化が図れる。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の反応容器と、前記反応容器の容器本体に収容され、反応媒体と結合して発熱する又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材と、を備える。
請求項5の構成によれば、外圧による反応容器の変形を補強部によって抑制できるので、反応容器を構成する壁材を薄く形成することできる。反応容器を構成する壁材を薄く形成することで、反応器の熱容量の低減及び、反応器の軽量化を図ることができる。
請求項6の発明は、請求項5に記載の反応器と、前記反応器と連通し、前記反応器への反応媒体の供給及び前記反応器からの反応媒体の受け取りのうち少なくとも一方を行う媒体器と、を備える。
請求項6の構成によれば、外圧による反応容器の変形を補強部によって抑制できるので、反応容器を構成する壁材を薄く形成することできる。反応容器を構成する壁材を薄く形成することで、反応器の熱容量の低減を図ることができ、蓄熱システムとしての効率が向上する。
本発明は、上記構成としたので、外圧による変形を抑制できる反応容器を提供できる。
本実施形態に係る化学蓄熱システムを示した概略図である。 本実施形態に係る化学蓄熱システムを示した概略図である。 本実施形態に係る反応器の概略構成を示した分解斜視図である。 本実施形態に係る反応器の概略構成を示した分解斜視図である。 本実施形態に係る積層体の概略構成を示した分解斜視図である。 本実施形態に係る蓄熱材層の概略構成を示した分解斜視図である。 本実施形態に係る蒸気流路形成部材の概略構成を示した分解斜視図である。 本実施形態に係る補強部の概略構成を示した斜視図及び平面図である。 本実施形態に係る積層体の概略構成を示した断面図である。 第一変形例に係る反応容器の概略構成を示した斜視図である。 第一変形例に係る反応容器の概略構成を示した側断面図である。 第一変形例に係る反応容器の概略構成を示した斜視図である。 第一変形例に係る反応容器の概略構成を示した斜視図である。 第二変形例に係る反応容器の概略構成を示した斜視図である。 変形例に係る反応容器の概略構成を示した斜視図である。 反応容器を積層した概略構成を示した斜視図である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(化学蓄熱システム10)
化学蓄熱システム10(蓄熱システムの一例)は、図1及び図2に示されるように、蒸発凝縮器12(媒体器の一例)と、化学蓄熱反応器20(反応器の一例)と、連通路14と、を備えている。以下、蒸発凝縮器12、化学蓄熱反応器20及び連通路14の具体的な構成について説明する。
(蒸発凝縮器12)
蒸発凝縮器12は、貯留した水を蒸発させて化学蓄熱反応器20に水蒸気(反応媒体の一例)を供給する蒸発部、化学蓄熱反応器20から受け取った水蒸気を凝縮する凝縮部、及び水蒸気が凝縮されることで生成された水を貯留する貯留部、としての各機能を備えている。
また、蒸発凝縮器12は、図1及び図2に示されるように、内部に水が貯留される容器16を備えている。この容器16内には、水蒸気を凝縮するための冷水(冷媒)と、水を蒸発させるための温水(熱媒)と、を選択的に流通させる流路17が備えられている。
(連通路14)
連通路14は、蒸発凝縮器12の内部と化学蓄熱反応器20との内部を連通する通路であり、一端部が蒸発凝縮器12に接続され、他端部が化学蓄熱反応器20に接続されている。
連通路14は、蒸発凝縮器12(容器16)と化学蓄熱反応器20(後述する反応容器22)との連通、非連通を切り替えるための開閉弁19を備えている。そして、容器16、反応容器22、連通路14、及び開閉弁19は、互いの接続部位が気密に構成されており、これらの内部空間が予め真空脱気されている。
(化学蓄熱反応器20)
化学蓄熱反応器20は、図3及び図4に示されるように、反応容器22と、反応容器22内に配置され複数の部材が積層されて構成された複数(具体的には4つ)の積層体30と、を備えている。以下、反応容器22及び積層体30の具体的な構成について説明する。
(積層体30)
積層体30は、図5に示されるように、一対の熱交換器50、51と、一対の熱交換器50、51の間に配置された一対の蓄熱材層60、61と、を備えている。また、積層体30は、一対の蓄熱材層60、61の間に配置された一対のフィルタ34、35と、一対のフィルタ34、35の間に配置された蒸気流路形成部材40と、を備えている。
熱交換器50、51、蓄熱材層60、61、フィルタ34、35及び蒸気流路形成部材40は、上下方向に厚みを有する板状であって、平面視にて略矩形状に形成されている。積層体30では、下側から、熱交換器50、蓄熱材層60、フィルタ34、蒸気流路形成部材40、フィルタ35、蓄熱材層61、熱交換器51の順で積層されている。
以下、蓄熱材層60、61、熱交換器50、51、蒸気流路形成部材40及びフィルタ34、35の具体的な構成について説明する。
(蓄熱材層60、61)
蓄熱材層60、61は、図6に示されるように、複数(本実施形態では16個)の蓄熱材成形体62から構成される4つの蓄熱材64と、4つの蓄熱材64が取り付けられるフレーム部材66(拘束枠)と、を備えている。
蓄熱材成形体62は、一例として、アルカリ土類金属の酸化物の1つである酸化カルシウム(CaO)の成形体が用いられている。この成形体は、例えば、酸化カルシウム粉体(粒状体)をバインダ(例えば粘土鉱物等)と混練し、焼成することで、略矩形ブロック状に形成されている。
ここで、蓄熱材64は、反応媒体と結合して発熱する、又は反応媒体が脱離して蓄熱する。具体的には、蓄熱材64は、水和に伴って放熱(発熱)し、脱水に伴って蓄熱(吸熱)する化学蓄熱材であり、以下に示す反応で放熱、蓄熱を可逆的に繰り返し得る構成とされている。
CaO + HO ⇔ Ca(OH)
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
CaO + HO → Ca(OH) + Q
Ca(OH) + Q → CaO + H
となる。
なお、一例として、蓄熱材64の1kg当たりの蓄熱容量は、1.86[MJ/kg]とされている。
フレーム部材66は、平面視にて矩形枠状とされる外形フレーム66Aと、隣り合う蓄熱材64が配置される空間を仕切る十字状の仕切フレーム66Bと、を備えている。これにより、蓄熱材64における水平方向(板厚方向に対して直交する直交方向)の動きは、外形フレーム66A及び仕切フレーム66Bによって拘束されるようになっている。
(熱交換器50、51)
熱交換器50は、図5に示されるように、蓄熱材層60の下側に積層されており、蓄熱材層60の蓄熱材64との間で熱交換する構成とされている。熱交換器51は、蓄熱材層61の上側に積層されており、蓄熱材層61の蓄熱材64との間で熱交換する構成とされている。
熱交換器50、51には、熱媒体(冷媒又は熱媒)を熱交換器50、51へ供給する供給管80(図1参照)と、熱交換器50、51から排出された熱媒体が流通する流通管82(図1参照)と、が接続固定されている。
熱交換器50、51の内部には、熱媒体が蛇行して流れる流路52A(図9参照)が形成されている。この流路52Aの一端部が供給管80と連通し、流路52Aの他端部が流通管82と連通している。
なお、供給管80及び流通管82は、例えば、後述の容器本体23の上蓋部材23Bを貫通すると共に、容器本体23の内部で分岐されて、各積層体30の熱交換器50、51に接続される。
そして、熱交換器50、51に接続された流通管82を流通する熱媒によって、反応容器22の外部に配置された熱源200(図1参照)又は熱利用対象物202(図1参照)に、温熱又は冷熱が輸送される。なお、供給管80及び流通管82の連通先は、切替部材76(図1参照)によって、熱源200及び熱利用対象物202の一方に切り替えられる。
(蒸気流路形成部材40)
蒸気流路形成部材40は、蓄熱材64へ供給される水蒸気、又は蓄熱材64から排出される水蒸気が流通する流路が形成された部材である。具体的には、蒸気流路形成部材40は、図7(A)に示されるように、フレーム部材46と、フレーム部材46に取り付けられると共に平面視にて矩形状の4個の流路部材48と、を備えている。
フレーム部材46は、平面視にて矩形枠状とされる共に上下方向に離間した一対の外形フレーム46Aと、隣り合う流路部材48を仕切る十字状の仕切フレーム46Bと、を備えている。そして、仕切フレーム46Bは断面矩形状とされ、平面視にて十字状の仕切フレーム46Bの端部の上面及び下面に、一対の外形フレーム46Aが固定されている。これにより、4個の流路部材48が取り付けられる矩形状の取付スペース46Cが形成されている。
この流路部材48は、凹凸を繰り返す断面が矩形波状とされた波板(図7(B)参照)から形成されており、凹凸部が延びる流路方向が、鉛直方向から見てフレーム部材46の対角線に沿うようになっている。そして、流路部材48の流路がフレーム部材46の角部に向かって開放されている。これにより、流路方向に沿って流れる水蒸気が上方に開放される上方流路48Aと、水蒸気が下方に開放される下方流路48Bとが形成されている。蒸気流路形成部材40は、蒸気流路形成部材40の四方向の端面から水蒸気が流出又は流入可能とされている。
(フィルタ34、35)
フィルタ34、35は、図5に示されるように、蒸気流路形成部材40と蓄熱材層60との間及び蒸気流路形成部材40と蓄熱材層60との間のそれぞれで挟まれている。フィルタ34、35は、貫通孔が多数形成されたエッチングフィルタで構成されている。
そして、フィルタ34、35は、蓄熱材64の平均粒径より小さいろ過精度を有している。これにより、フィルタ34、35では、蓄熱材64の平均粒径より小さい流路を水蒸気が通過するのを許容する一方、平均粒径よりも大きい蓄熱材の通過を制限するようになっている。
なお、ろ過精度とは、ろ過効率が50〜98%となる粒子径のことであり、ろ過効率とは、ある粒子径の粒子に対する除去効率である。
(反応容器22)
反応容器22は、ステンレス鋼板等で形成されており、図3に示されるように、外圧よりも内圧が低い容器本体23と、容器本体23の内部に設けられ容器本体23の外圧を容器本体23を介して支持する補強部70と、を有している。以下、容器本体23及び補強部70の具体的な構成について説明する。
(容器本体23)
容器本体23は、図3に示されるように、上下方向を軸方向とする角筒状に形成された本体部23Aと、本体部23Aの上端を閉止する板状の上蓋部材23Bと、本体部23Aの下端を閉止する板状の下蓋部材23Cと、備えている。本体部23Aは、具体的には、4つの側壁24、25、26、27を有している。上蓋部材23B及び下蓋部材23Cは、平面視にて、4つの側壁24、25、26、27に沿った矩形状に形成されている。
容器本体23では、本体部23Aと上蓋部材23B、及び本体部23Aと下蓋部材23Cとが溶接されることで、本体部23Aと上蓋部材23Bとの間、及び本体部23Aと下蓋部材23Cとの間がシールされている。
なお、各積層体30は、スペーサ(図示省略)を介して、下蓋部材23C上に載置されており、各積層体30と下蓋部材23Cとの間に隙間が形成されている。この隙間を水蒸気が流通可能となっている。
(補強部70)
補強部70は、図8(A)(B)に示されるように、平面視にて十字状に形成された板状部材で構成されている。具体的には、補強部70は、平面視にて、下蓋部材23Cの中心(対角線の交点)から側壁24、25、26、27のそれぞれに延びる板部72を有している。各板部72の端部(端面)は、側壁24、25、26、27の内面(内壁)に接触している。補強部70は、具体的には、側壁24、25、26、27が外圧を受けて変形する前の状態において、側壁24、25、26、27に接触している。また、補強部70の各板部72は、平面視にて、側壁24、25、26、27の長手方向中央部で接触している。補強部70の各板部72の端面が側壁24、25、26、27に接触することで、容器本体23を介して、容器本体23の外圧を支持している。
また、平面視十字状の補強部70によって、本体部23Aの内部が4つの空間に仕切られている。この4つの空間のそれぞれに、蓄熱材64を含む4つの積層体30のそれぞれが配置されている(図4参照)。すなわち、本実施形態では、蓄熱材64を含む積層体が4分割されて、補強部70で仕切られた4つの空間のそれぞれに収容されている。
さらに、補強部70は、容器本体23の本体部23A、上蓋部材23B及び下蓋部材23Cに対して、非接合とされている。なお、補強部70及び本体部23Aの一方に形成された凹部(溝や孔等)が、補強部70及び本体部23Aの他方に形成された凸部(ピン等)が係合されることで、補強部70が本体部23Aに保持されていてもよい。
なお、補強部70の高さは、側壁24、25、26、27の高さよりも低く、補強部70と上蓋部材23Bとの間に空間が形成されている(図4参照)。この空間で、蓄熱材層60、61の蓄熱材64へ供給される水蒸気及び蓄熱材層60、61の蓄熱材64から排出される水蒸気が流通するようになっている。また、補強部70及び側壁24、25、26、27と、各積層体30との間には、隙間が設けられており、この隙間を水蒸気が流通可能となっている。
(化学蓄熱システムの作用)
次に、化学蓄熱システム10の作用について説明する。
化学蓄熱システム10において、化学蓄熱反応器20に蓄熱された熱を蓄熱材層60、61の蓄熱材64から発熱(放熱)する際には、図2に示されるように、切替部材76により供給管80及び流通管82の連通先が熱利用対象物202に切り替えられる。さらに、開閉弁19を開放し、この状態で、蒸発凝縮器12の流路17を流通する温水によって容器16内の水を蒸発させる。そして、生成された水蒸気が連通路14内を矢印D方向に移動して、反応容器22内に供給される。
続いて、反応容器22内では、供給された水蒸気が、蒸気流路形成部材40の複数の上方流路48A及び下方流路48Bを流れる(図9参照)。そして、下方流路48B内の水蒸気Wがフィルタ34を通過して蓄熱材層60の蓄熱材64と接触することにより、蓄熱材64は、水和反応を生じつつ発熱(放熱)する。また、上方流路48A内の水蒸気Wがフィルタ35を通過して蓄熱材層61の蓄熱材64と接触することにより、蓄熱材64は、水和反応を生じつつ発熱(放熱)する。蓄熱材層60、61の蓄熱材64から放出された熱は、熱交換器50、51内を流れる熱媒体によって、熱利用対象物202に輸送される。
一方、化学蓄熱システム10において、蓄熱材層60、61の蓄熱材64に熱を蓄熱する際には、図1に示されるように、切替部材76により供給管80及び流通管82の連通先が熱源200に切り替えられる。さらに、開閉弁19を開放し、この状態で、熱交換器50、51内に熱源200によって加熱された熱媒体が流れる(図9参照)。
熱交換器50、51の流路52Aを流れる熱媒体の熱によって蓄熱材層60、61の蓄熱材64が脱水反応を生じ、この熱が蓄熱材層60、61の蓄熱材64に蓄熱される。
さらに、蓄熱材層60、61の蓄熱材64から離脱された水蒸気Wは、フィルタ34、35から蒸気流路形成部材40の複数の上方流路48A及び下方流路48Bに流れ込む。上方流路48A及び下方流路48Bに流れ込んだ水蒸気Wは、図1に示されるように、反応容器22から連通路14を矢印E方向に流れて蒸発凝縮器12内に流れ込む。
そして、蒸発凝縮器12の容器16において、流路17を流通する冷水によって水蒸気が冷却され、凝縮された水が容器16に貯留される。
(反応容器22における作用効果)
本実施形態に係る反応容器22では、外圧よりも内圧が低い容器本体23の内部に設けられた補強部70が、容器本体23の外圧を容器本体23を介して支持する。これにより、反応容器22(容器本体23)が外圧により変形することを抑制できる。
本実施形態では、補強部70が平面視にて十字状に形成されているので、容器本体23の外圧を直交する方向に支持でき、外圧による変形の抑制効果が高まる。特に、本実施形態では、容器本体23の本体部23Aは、角筒状であるので、円筒状である場合よりも、側壁24、25、26、27が変形しやすいが、補強部70が側壁24、25、26、27のそれぞれを支持するので、容器本体23の変形が抑制される。
このように、外圧による容器本体23の変形が抑制されるので、容器本体23の各部(本体部23A、上蓋部材23B及び下蓋部材23C)を構成する板材(壁材)を薄く形成することができる。容器本体23の各部を構成する板材を薄くすることで、化学蓄熱反応器20(反応容器22)の熱容量の低減及び、化学蓄熱反応器20(反応容器22)の軽量化を図ることができる。
このように、化学蓄熱反応器20(反応容器22)の熱容量の低減を図ることで、化学蓄熱システム10としての熱交換の効率が向上する。
また、本実施形態では、蓄熱材が4分割されて、補強部70によって仕切られた4つの空間のそれぞれに収容されているので、容器本体23の内部にデッドスペースができず、容器本体23の小型化が図れる。
また、本実施形態では、補強部70が容器本体23に対して非接合とされているため、補強部70を容器本体23に接合する作業が不要となる。また、補強部70が容器本体23に対して非接合とされることで、容器本体23に対して積層体30と一緒に補強部70を収容するだけでなく、容器本体23に積層体30を収容した後に補強部70を収容することもできる。このように、補強部70の容器本体23への収容作業の自由度が増す。
(第一変形例)
第一変形例では、図10に示されるように、補強部70に替えて補強部170が用いられている。
前述の補強部70が中実であるのに対して、補強部170は、図11(A)に示されるように、中空とされている。補強部170の内部空間によって、蓄熱材層60、61の蓄熱材64へ供給される水蒸気及び蓄熱材層60、61の蓄熱材64から排出される水蒸気が流通する流路171が形成されている。
また、補強部170の8つの側面172のそれぞれには、複数の円孔174(開口)が形成されている。これにより、流路171及び円孔174を通じて、補強部170によって仕切られ且つ積層体30が配置された各空間同士が連通する。
このように、補強部170に形成された流路171及び円孔174によって、水蒸気を流通させることで、補強部170を容器本体23の内部に設けても、容器本体23の内部での水蒸気の流通を阻害することを抑制できる。
なお、補強部170は、平面視十字状の外縁形状を有している点、容器本体23に対して非接合である点において、補強部70と同様である。
図10に示す構成に加え、図12に示されるように、容器本体23に替えて、容器本体123を用いてもよい。
容器本体123は、本体部123Aと、前述の容器本体23における上蓋部材23B及び下蓋部材23Cと、を有している。
本体部123Aは、前述の本体部23Aと同様の外縁形状を有しているが、本体部23Aの壁が中実であるのに対して、本体部123Aの壁は、図11(B)に示されるように、中空とされている。本体部123Aの内部空間によって、蓄熱材層60、61の蓄熱材64へ供給される水蒸気及び蓄熱材層60、61の蓄熱材64から排出される水蒸気が流通する流路124が形成されている。すなわち、本体部123Aの壁内部には、流路124が形成されている。
また、本体部123Aの4つの内壁面125のそれぞれには、複数の円孔128(開口)が形成されている。これにより、流路124及び円孔128を通じて、補強部170によって仕切られ且つ積層体30が配置された各空間同士が連通する。
このように、容器本体123の本体部123Aに形成された流路124及び円孔128によって、水蒸気を流通させることで、容器本体123の本体部123Aの内部での水蒸気の流通を促進できる。
さらに、補強部170及び容器本体123を用いた場合では、補強部170の流路171と、容器本体123の流路124とを接続してもよい。
具体的には、図13に示されるように、補強部170の4つの端面のそれぞれに開口179が形成される。容器本体123の内壁面における開口179に対向する位置には、開口179に接続される開口129が形成されている。開口129と開口179とが接続されることで、補強部170の流路171と、容器本体123の流路124とが接続される。
これにより、補強部170の流路171と容器本体123の流路124との間で、水蒸気が流通するので、補強部170の流路171と容器本体123の流路124とが独立している場合に比べ、容器本体123の内部での水蒸気の流通を促進できる。
(第二変形例)
第二変形例では、図14に示されるように、補強部270が用いられている。
補強部270は、前述の補強部70に加えて、蓄熱材64を含む4つの積層体30を積載可能な底板272を有している。底板272は、平面視にて、容器本体23の本体部23Aの内縁に沿った矩形状に形成されている。また、底板272は、補強部70の底面に接合されている。なお、補強部270は、補強部70と同様に、容器本体23に対して非接合とされている。
第二変形例の構成によれば、4つの積層体30を底板272に積載した状態で補強部270を容器本体23の内部に収容できる。このように、補強部270及び4つの積層体30を一括で、容器本体23の内部に収容できるので、収容作業の工程数が低減できる。
(他の変形例)
本実施形態では、補強部70は十字状に形成されていたが、補強部としては、図15に示されるように、格子状に形成された補強部470を用いてもよい。この構成では、補強部470の端部が、2つずつ、容器本体23の側壁24、25、26、27のそれぞれに接触している。また、補強部470によって、本体部23Aの内部が9つの空間に仕切られ、この9つの空間のそれぞれに、蓄熱材64を含む4つの積層体30のそれぞれが配置される。
本実施形態では、補強部70(補強部170、補強部270、補強部470)は、容器本体23(容器本体123)に対して非接合とされていたが、これに限られない。例えば、補強部70(補強部170、補強部270、補強部470)は、容器本体23(容器本体123)に対して、接合されていてもよい。なお、接合方法としては、例えば、ろう付けや溶接を用いることができる。
また、図16に示されるように、補強部70を有する反応容器22は、複数層を積層して構成してもよい。この場合は、上側に配置される反応容器22の下蓋部材23Cが、下側に配置される反応容器22の上蓋部材23Bを兼ねるように構成することができる。
本実施形態では、積層体30は、一対の熱交換器50、51と、一対の蓄熱材層60、61と、一対のフィルタ34、35と、蒸気流路形成部材40と、を備えていたが、これに限られない。積層体30としては、例えば、1つの熱交換器と、1つの蓄熱材層と、1つの蒸気流路形成部材と、を有している構成であってもよい。
また、蓄熱材として、アルカリ金属塩化物、アルカリ土類金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ土類金属臭化物におけるアンモニア反応系を用い、反応媒体として、アンモニアを用いてもよい。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
10 化学蓄熱システム(蓄熱システムの一例)
12 蒸発凝縮器(媒体器の一例)
20 化学蓄熱反応器(反応器の一例)
22 反応容器
23 容器本体
64 蓄熱材
70、170、270、470補強部
124 容器本体の流路
171 補強部の流路
272 底板

Claims (6)

  1. 反応媒体と結合して発熱する又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材が収容され、外圧よりも内圧が低い容器本体と、
    前記容器本体の内部に設けられると共に前記容器本体の内壁に接触又は接合され、前記容器本体を介して前記外圧を支持する補強部と、
    を備え、
    前記補強部の内部には、前記蓄熱材へ供給される反応媒体又は前記蓄熱材から排出される反応媒体が流通する流路が形成され、
    前記容器本体の壁内部には、前記蓄熱材へ供給される反応媒体又は前記蓄熱材から排出される反応媒体が流通する流路が形成され、
    前記補強部の内部の流路と前記容器本体の壁内部の流路とが接続されている
    反応容器。
  2. 前記補強部は、前記容器本体に対して非接合とされている
    請求項1に記載の反応容器。
  3. 前記補強部は、前記蓄熱材を積載可能な底板を有する
    請求項2に記載の反応容器。
  4. 前記補強部は、平面視にて十字状に形成され、4つの端部のそれぞれが前記容器本体の壁に接触又は接合されて前記外圧を支持し、
    前記蓄熱材は、4分割されて、前記容器本体における前記補強部によって仕切られた4つの空間のそれぞれに収容されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の反応容器。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の反応容器と、
    前記反応容器の容器本体に収容され、反応媒体と結合して発熱する又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材と、
    を備える反応器。
  6. 請求項5に記載の反応器と、
    前記反応器と連通し、前記反応器への反応媒体の供給及び前記反応器からの反応媒体の受け取りのうち少なくとも一方を行う媒体器と、
    を備える蓄熱システム。
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