JP7205312B2 - 化学蓄熱反応器、および、化学蓄熱装置 - Google Patents

化学蓄熱反応器、および、化学蓄熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、化学蓄熱反応器、および、化学蓄熱装置に関する。
従来、反応媒体との化学反応によって放熱と蓄熱とを繰り返すことが可能な蓄熱体を備える化学蓄熱反応器が知られている。例えば、特許文献1には、化学蓄熱材を充填されている反応部と、蓄熱時には凝縮熱による高温流体を発生し、放熱時には蒸発潜熱による低温流体を発生する蒸発凝縮部との間の流体のやり取りによって、蓄熱と放熱とを繰り返す技術が開示されている。
特開2008-25853号公報
しかしながら、特許文献1に記載の化学蓄熱装置では、反応部と蒸発凝縮部とが別々に設けられている。このため、反応部と蒸発凝縮器とを接続し、流体が流れるパイプが設けられているため、化学蓄熱装置の体格が大きくなるおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、化学蓄熱反応器において、体格を小さくするとともに重量を軽くする技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、化学蓄熱反応器が提供される。この化学蓄熱反応器は、水を加熱して蒸気を生成する筒状の第1の蓄熱材と、前記第1の蓄熱材の内側に配置される筒状の内側拘束部材であって、前記内側拘束部材の内側を流れる水が前記第1の蓄熱材に移動可能な孔が形成されている前記内側拘束部材と、前記第1の蓄熱材の外側に配置される筒状の外側拘束部材であって、前記第1の蓄熱材で生成される蒸気が通過可能な孔が形成されている前記外側拘束部材と、前記外側拘束部材の外側に配置され、前記第1の蓄熱材から供給される蒸気によって熱を生成する筒状の第2の蓄熱材とを備える。
この構成によれば、内側拘束部材の内側を流れる水によって発熱する第1の蓄熱材で生成される蒸気は、外側拘束部材の孔を通って、第1の蓄熱材の外側に配置されている第2の蓄熱材に供給される。蒸気が供給された第2の蓄熱材で生成される熱は、化学蓄熱反応器の外部に放出される。このように、第1の蓄熱材の内側を流れる水から生成される蒸気は、外側拘束部材の孔を通ることによって第1の蓄熱材の外側に配置されている第2の蓄熱材に供給されるため、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する部品が不要となる。したがって、化学蓄熱反応器を構成する部品数が少なくなるため、体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
また、水は、第1の蓄熱材から見て第2の蓄熱材の反対側にしか流れないため、第2の蓄熱材に水がかかることを抑制することができる。これにより、水がかかることによって第2の蓄熱材の温度が低下することを抑制し、比較的高温を出力することができる。
(2)上記形態の化学蓄熱反応器において、前記第1の蓄熱材の体積は、前記第2の蓄熱材の体積より小さくてもよい。
この構成によれば、第1の蓄熱材を、蒸気を生成するために必要十分な量の蓄熱材とすることができる。これにより、化学蓄熱反応器で熱を生成するために不要な蓄熱材を用いてなくてもよいため、化学蓄熱反応器の体格を小さくしかつ重量を軽くすることができる。
また、同じ体格の化学蓄熱反応器と比較した場合、外部に放熱するための第2の蓄熱材の量を増やすことができるため、発熱量を増加させることができる。これにより、さらに高温を出力することができる。
(3)上記形態の化学蓄熱反応器において、前記第1の蓄熱材と前記第2の蓄熱材とは、同じ材料から形成されており、前記第1の蓄熱材の密度は、前記第2の蓄熱材の密度より小さくてもよい。
この構成によれば、第1の蓄熱材が水を加熱して蒸気を生成するときの膨張を抑制することができる。これにより、第1の蓄熱材の変形を小さくすることができるとともに、蒸気拡散が速くなり、第2の蓄熱材に蒸気を迅速に供給することができる。
(4)上記形態の化学蓄熱反応器において、前記第1の蓄熱材と前記第2の蓄熱材とは、異なる材料から形成されており、前記第1の蓄熱材は、熱の発生を開始する温度が、前記第2の蓄熱材が熱の発生を開始する温度より低くてもよい。
この構成によれば、化学蓄熱反応器において第2の蓄熱材より内側に配置されている第1の蓄熱材に伝わる温度が低くても、第1の蓄熱材は蒸気を放出し蓄熱することができる。これにより、蓄熱に必要な時間を短くすることができる。
(5)上記形態の化学蓄熱反応器において、前記外側拘束部材は、筒状の第1の拘束部材と、前記第1の拘束部材の外側に配置される筒状の第2の拘束部材とを有し、前記第1の拘束部材と前記第2の拘束部材との間には、前記第1の蓄熱材が生成した蒸気が流通可能な隙間が形成されてもよい。
この構成によれば、第1の蓄熱材によって生成された蒸気は、第1の拘束部材と第2の拘束部材との間に形成される隙間を通って、第2の蓄熱材の内側全面に拡散することができる。これにより、第2の蓄熱材では、全域において蒸気によって熱を生成することができるため、化学蓄熱反応器の全体から均一に放熱することができる。
(6)上記形態の化学蓄熱反応器において、前記外側拘束部材は、前記第1の拘束部材と前記第2の拘束部材を連結する連結部材を有してもよい。
この構成によれば、第1の拘束部材と第2の拘束部材との間の熱のやり取りを連結部材によって行うことができる。これにより、化学蓄熱反応器内部の熱抵抗を小さくすることができるため、応答性に優れた化学蓄熱反応器とすることができる。
(7)上記形態の化学蓄熱反応器において、前記第2の蓄熱材は、軸心方向の長さが、軸心に対して垂直な方向の長さより長くなるように形成されていてもよい。
この構成によれば、第2の蓄熱材の放熱面を比較的大きくすることができるため、放熱量が比較的大きい化学蓄熱反応器とすることができる。
(8)本発明の別の形態によれば、化学蓄熱装置が提供される。この化学蓄熱装置は、上記形態の化学蓄熱反応器と、前記第1の内側拘束部材の内側に水を供給する水タンクと、を備える。この構成によれば、内側拘束部材の内側に供給される水は、内側拘束部材の孔を通って、第1の蓄熱材に供給される。水が供給された第1蓄熱材で生成された蒸気は、外側拘束部材の孔を通って、第2の蓄熱材に供給される。第2の蓄熱材では、供給された蒸気によって化学蓄熱反応器の外部に放出する熱を生成する。これにより、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する構成が不要となるため、化学蓄熱装置が体格を小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
第1実施形態の化学蓄熱反応器の模式図である。 第1実施形態の化学蓄熱反応器を構成する部品の模式図である。 第1実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。 第1実施形態の化学蓄熱反応器を備える化学蓄熱装置の模式図である。 第2実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。 第3実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。 第4実施形態の化学蓄熱反応器の模式図である。 第5実施形態の化学蓄熱反応器の模式図である。 第6実施形態の化学蓄熱反応器の模式図である。 第7実施形態の化学蓄熱反応器の模式図である。 第8実施形態の化学蓄熱反応器の模式図である。 第9実施形態の化学蓄熱反応器の模式図である。 第10実施形態の化学蓄熱反応器の模式図である。 第1実施形態の変形例の化学蓄熱反応器の蓄熱材の模式図である。 第1実施形態の変形例の化学蓄熱装置の模式図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の化学蓄熱反応器1Aの模式図である。図2は、本実施形態の化学蓄熱反応器1Aを構成する部品の模式図である。図3は、本実施形態の化学蓄熱反応器1Aの断面図である。図4は、本実施形態の化学蓄熱反応器1Aを備える化学蓄熱装置5の模式図である。
化学蓄熱装置5は、図4に示すように、化学蓄熱反応器1Aと、水タンク7を備える。化学蓄熱装置5は、水との反応によって、外部に高温を放熱したり外部の高温熱源の熱を蓄熱したりすることが可能である。
化学蓄熱反応器1Aは、図1に示すように、第1の蓄熱材11と、第2の蓄熱材12と、内側拘束部材21と、第1の外側拘束部材22と、反応容器31とを備える。
第1の蓄熱材11と第2の蓄熱材12は、例えば、アルカリ土類金属の酸化物の一つである酸化カルシウムの成形体である。第1の蓄熱材11と第2の蓄熱材12は、酸化カルシウムの粒状物を、例えば、粘土鉱物などのバインダと混練し焼成することで所定の形状となるように成形されている。第1の蓄熱材11と第2の蓄熱材12は、式(1)に示す水和反応によって発熱し、式(2)に示す脱水反応によって蓄熱するものであり、発熱と蓄熱とを可逆的に繰り返すことが可能である。
CaO + H2O →Ca(OH)2 +Q1 ・・・(1)
Ca(OH)2 +Q2 →CaO + H2O ・・・(2)
なお、式(1)のQ1は、水和反応における発熱量を示し、式(2)のQ2は、脱水反応における蓄熱量を示す。
第1の蓄熱材11は、円筒状に形成されており、軸心方向に沿って空間11aが形成されている(図2(b)参照)。空間11aには、後述する内側拘束部材21が挿入されている。第1の蓄熱材11では、内側拘束部材21の内側を流れる水によって式(1)の水和反応が行われ、熱を生成する。第1の蓄熱材11は、生成される熱によって蒸気を生成する。
第2の蓄熱材12は、軸心方向の長さが、軸心に対して垂直な方向の長さより長くなるように形成されている円筒状部材である。第2の蓄熱材12は、内径が、第1の蓄熱材11の外径より大きくなるように形成されており、軸心方向に沿って空間12aが形成されている(図2(c)参照)。空間12aには、内側拘束部材21が挿入されている第1の蓄熱材11とともに、後述する第1の外側拘束部材22が挿入されている。第2の蓄熱材12は、体積が、第1の蓄熱材11の体積より大きく、また、密度が、第1の蓄熱材11の密度より大きい。第2の蓄熱材12では、第1の蓄熱材11が生成する蒸気によって式(1)の水和反応が行われ、熱を生成する。
内側拘束部材21は、図1に示すように、第1の蓄熱材11の内側に配置されている円筒状の部材であって、第1の蓄熱材11の内側への膨張を規制する部材である。内側拘束部材21は、軸心方向に沿って流路21aが形成されている(図2(a)参照)。流路21aは、液体状の水が流通可能に形成されている。流路21aを形成する内側拘束部材21の外壁には、液体状の水が通過可能な孔21bが複数形成されている。本実施形態では、孔21bは、図2(a)に示すように、内側拘束部材21の外壁に均等に形成されている。
第1の外側拘束部材22は、図1および図2(b)に示すように、第1の蓄熱材11の外側に配置されている円筒状の部材であって、第1の蓄熱材11の外側への膨張を規制する部材である。第1の外側拘束部材22の外壁には、蒸気が通過可能な孔22bが複数形成されている(図2(b)参照)。本実施形態では、孔22bは、第1の外側拘束部材22の外壁に均等に形成されている。
反応容器31は、図1に示すように、第2の蓄熱材12の外側に配置されている略筒状の部材である。反応容器31は、第2の蓄熱材12の外側を覆うように形成されており、第2の蓄熱材12の径方向外側を覆う円筒部31aと、円筒部31aの両端の開口部分を閉塞する2つの閉塞部31bを有する。2つの閉塞部31bのうち1つの閉塞部31bには、略中央に孔31cが形成されている。孔31cは、後述する水タンク7と、内側拘束部材21の流路21aとを連通する。反応容器31は、第1の蓄熱材11と第2の蓄熱材12を密閉することによって大気との接触を防止するとともに、蒸気との反応による第2の蓄熱材12の外側への膨張を規制する。
水タンク7は、図4に示すように、水を流通可能な接続管8を介して化学蓄熱反応器1Aに接続している。水タンク7は、化学蓄熱反応器1Aに供給される水を貯留する。
接続管8は、閉塞部31bの孔31cに接続している。接続管8には、水タンク7からの水の供給量を制御可能なバルブ9が設けられている。
次に、本実施形態の化学蓄熱装置5の作用について説明する。
本実施形態の化学蓄熱装置5が放熱するとき、バルブ9を開くと、水タンク7内の液体状の水が、接続管8と孔31cを通って、内側拘束部材21の流路21aに供給される。流路21aに供給された液体状の水は、内側拘束部材21の孔21bを通って(図3の直線ハッチの矢印F11)、第1の蓄熱材11に供給される。液体状の水が供給された第1の蓄熱材11は熱を生成するため、第1の蓄熱材11に供給された液体状の水の一部は、蒸気となる。蒸気は、第1の外側拘束部材22の孔22bを通って(図3のドットハッチの矢印F12)、第2の蓄熱材12に供給される。蒸気が供給された第2の蓄熱材12では、熱が発生する。第2の蓄熱材12で発生する熱は、反応容器31を介して、化学蓄熱反応器1Aの外部に放出される(図3の点線矢印F13)。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Aによれば、内側拘束部材21の流路21aを流れる水によって発熱する第1の蓄熱材11で生成される蒸気は、第1の外側拘束部材22の孔22bを通って、第1の蓄熱材11の外側に配置されている第2の蓄熱材12に供給される。蒸気が供給された第2の蓄熱材12で生成される熱は、化学蓄熱反応器1Aの外部に放出される。このように、第1の蓄熱材11の内側を流れる水から生成される蒸気は、第1の外側拘束部材22の孔22bを通ることによって第1の蓄熱材11の外側に配置されている第2の蓄熱材12に供給されるため、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する部品が不要となる。したがって、化学蓄熱反応器1Aを構成する部品数が少なくなるため、体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Aによれば、水は、第1の蓄熱材11から見て第2の蓄熱材12の反対側にしか流れないため、第2の蓄熱材12に水がかかることを抑制することができる。これにより、水がかかることによって第2の蓄熱材12の温度が低下することを抑制し、比較的高温を出力することができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Aによれば、第1の蓄熱材11の体積は、第2の蓄熱材12の体積より小さい。これにより、第1の蓄熱材11を、蒸気を生成するために必要十分な量の蓄熱材とすることができる。したがって、化学蓄熱反応器1Aで熱を生成するために不要な蓄熱材を用いてなくてもよいため、化学蓄熱反応器1Aの体格を小さくしかつ重量を軽くすることができる。
また、同じ体格の化学蓄熱反応器と比較した場合、外部に放熱するための第2の蓄熱材12の量を増やすことができるため、発熱量を増加させることができる。これにより、さらに高温を出力することができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Aによれば、第1の蓄熱材11と第2の蓄熱材12が同じ材料から形成されており、第1の蓄熱材11の密度は、第2の蓄熱材12の密度より小さい。これにより、第1の蓄熱材11が水を加熱して蒸気を生成するときの膨張を抑制することができる。したがって、第1の蓄熱材11の変形を小さくすることができるとともに、蒸気拡散が速くなり、第2の蓄熱材12に蒸気を迅速に供給することができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Aによれば、第2の蓄熱材12は、軸心方向の長さが、軸心に対して垂直な方向の長さより長くなるように形成されている。これにより、第2の蓄熱材12の放熱面を比較的大きくすることができるため、放熱量が比較的大きい化学蓄熱反応器1Aとすることができる。
<第2実施形態>
図5は、第2実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第2実施形態の化学蓄熱反応器は、第1実施形態の化学蓄熱反応器(図3)と比較すると、第2の蓄熱材の内側に配置される第2の外側拘束部材が配置されている点が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Bは、図5に示すように、第1の蓄熱材11と、第2の蓄熱材12と、内側拘束部材21と、第1の外側拘束部材22と、反応容器31と、第2の外側拘束部材32と、を備える。
第2の外側拘束部材32は、第1の外側拘束部材22の外側に配置されている円筒状の部材であって、第2の蓄熱材12の内側への膨張を規制する部材である。第2の外側拘束部材32は、内径が、第1の外側拘束部材22の外径より大きくなるように形成されている。これにより、図5に示すように、第1の外側拘束部材22と、第2の外側拘束部材32との間には、隙間30が形成される。隙間30を形成する第2の外側拘束部材32の外壁には、蒸気が通過可能な孔が複数形成されている。本実施形態では、第2の外側拘束部材32の孔は、第2の外側拘束部材32の外壁に均等に形成されている。
本実施形態の化学蓄熱装置5が放熱するとき、第1の蓄熱材11と液体状の水との反応によって生成される蒸気は、第1の外側拘束部材22の孔22bを通って(図5のドットハッチの矢印F21)、隙間30に流入する。隙間30に流入した蒸気は、隙間30を利用して第2の外側拘束部材32の内側で拡散したのち、第2の外側拘束部材32の孔を通って(図5のドットハッチの矢印F22)、第2の蓄熱材12に供給される。蒸気が供給された第2の蓄熱材12で発生する熱は、反応容器31を介して、化学蓄熱反応器1Bの外部に放出される(図5の点線矢印F23)。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Bによれば、第1の蓄熱材11によって生成された蒸気は、第1の外側拘束部材22と第2の外側拘束部材32との間の隙間30を通ることによって、第2の蓄熱材12に対して拡散させることができる。よって、第2の蓄熱材12の全域に蒸気が供給されやすくなるため、化学蓄熱反応器1Bの全体から放熱することができる。
<第3実施形態>
図6は、第3実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第3実施形態の化学蓄熱反応器は、第2実施形態の化学蓄熱反応器(図5)と比較すると、第1の外側拘束部材と第2の外側拘束部材との間に連結部材が配置されている点が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Cは、図6に示すように、第1の蓄熱材11と、第2の蓄熱材12と、内側拘束部材21と、第1の外側拘束部材22と、反応容器31と、第2の外側拘束部材32と、連結部材33を備える。
連結部材33は、第1の外側拘束部材22と第2の外側拘束部材32との間に配置され、第1の外側拘束部材22と第2の外側拘束部材32とに連結している。本実施形態では、12個の連結部材33が配置されている。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Cによれば、連結部材33によって第1の外側拘束部材22と第2の外側拘束部材32との熱伝導を確保することができる。これにより、化学蓄熱反応器1C内部の熱抵抗を小さくすることができるため、応答性に優れた化学蓄熱反応器1Cとすることができる。
<第4実施形態>
図7は、第4実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第4実施形態の化学蓄熱反応器は、第1実施形態の化学蓄熱反応器(図3)と比較すると、横断面が矩形状に形成されている点が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Dは、図7に示すように、第1の蓄熱材41と、第2の蓄熱材42と、内側拘束部材51と、第1の外側拘束部材52と、反応容器61とを備える。
第1の蓄熱材41と第2の蓄熱材42は、第1実施形態と同様に、例えば、アルカリ土類金属の酸化物の一つである酸化カルシウムの成形体である。
第1の蓄熱材41は、横断面が矩形の筒状に形成されており、軸心方向に沿って形成されている空間には、後述する内側拘束部材51が挿入されている。第1の蓄熱材41は、内側拘束部材51の内側を流れる水によって水和反応が行われ、熱を生成する。第1の蓄熱材41は、生成される熱によって蒸気を生成する。なお、ここで、「軸心」とは、部材が有する面のうち長さが最も長い面に沿う方向に仮定される仮想線を指す。
第2の蓄熱材42は、軸心方向の長さが、軸心に対して垂直な方向の長さより長くなるように形成されている横断面が矩形状の筒状部材である。第2の蓄熱材42は、内径が、第1の蓄熱材41の外径より大きくなるように形成されており、内側拘束部材51が挿入されている第1の蓄熱材41とともに、後述する第1の外側拘束部材52が挿入されている。第2の蓄熱材42では、第1の蓄熱材41が生成する蒸気によって水和反応が行われ、熱を生成する。
内側拘束部材51は、図7に示すように、第1の蓄熱材41の内側に配置されている横断面が矩形状の筒状部材あって、第1の蓄熱材41の内側への膨張を規制する部材である。内側拘束部材51は、軸心方向に沿って形成されている流路51aが、液体状の水が流通可能に形成されている。流路51aを形成する内側拘束部材51の外壁には、液体状の水が通過可能な孔が複数形成されている。
第1の外側拘束部材52は、図7に示すように、第1の蓄熱材41の外側に配置されている横断面が矩形状の筒状部材であって、第1の蓄熱材41の外側への膨張を規制する部材である。第1の外側拘束部材52の外壁には、蒸気が通過可能な孔が複数形成されている。
反応容器61は、第2の蓄熱材42の外側に配置されている横断面が矩形状の略筒状の部材である。反応容器61は、第1の蓄熱材41と第2の蓄熱材42を密閉することによって大気との接触を防止するとともに、蒸気との反応による第2の蓄熱材42の外側への膨張を規制する。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Dによれば、第1の蓄熱材41で生成される蒸気は、第1の外側拘束部材52の孔を通って、第1の蓄熱材41の外側に配置されている第2の蓄熱材42に供給される。これにより、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する構成が不要となるため、化学蓄熱反応器1Dの体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
<第5実施形態>
図8は、第5実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第5実施形態の化学蓄熱反応器は、第1実施形態の化学蓄熱反応器(図3)と比較すると、第2の蓄熱材と、反応容器の横断面が矩形状である点が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Eは、第1の蓄熱材11と、第2の蓄熱材42と、内側拘束部材21と、第1の外側拘束部材22と、反応容器61とを備える。
化学蓄熱反応器1Eでは、図8に示すように、第1の蓄熱材11と、内側拘束部材21と、第1の外側拘束部材22は、横断面が円形状となるように、形成されている。
一方、第2の蓄熱材42と、反応容器61は、横断面が矩形状となるように、形成されている。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Eによれば、第1の蓄熱材11で生成される蒸気は、第1の外側拘束部材22の孔22bを通って、第1の蓄熱材11の外側に配置されている第2の蓄熱材42に供給される。これにより、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する構成が不要となるため、化学蓄熱反応器1Eの体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Eによれば、放熱条件にあわせて、蓄熱材や反応容器の形状を変更することができる。これにより、効率よく放熱を行うことが可能な化学蓄熱反応器1Eとすることができる。
<第6実施形態>
図9は、第6実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第6実施形態の化学蓄熱反応器は、第4実施形態の化学蓄熱反応器(図7)と比較すると、1つの第2の蓄熱材内に、2つの第1の蓄熱材が配置されている点が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Fは、2つの第1の蓄熱材41と、1つの第2の蓄熱材42と、2つの内側拘束部材51と、2つの第1の外側拘束部材52と、反応容器61とを備える。
化学蓄熱反応器1Fでは、図9に示すように、1つの第2の蓄熱材42の内部に、2つの第1の蓄熱材41と、2つの内側拘束部材51と、2つの第1の外側拘束部材52とが配置されている。
2つの第1の蓄熱材41のそれぞれには、内側に1つの内側拘束部材51が配置され、外側に1つの第1の外側拘束部材52が配置されている。
化学蓄熱反応器1Fでは、2つの内側拘束部材51のそれぞれの流路51aに、水が供給されると、2つの第1の蓄熱材41のそれぞれにおいて、水との反応によって蒸気が生成される。2つの第1の蓄熱材41のそれぞれで生成された蒸気は、それぞれの第1の外側拘束部材52の孔を通って、1つの第2の蓄熱材42に供給される。蒸気が供給された第2の蓄熱材42で生成される熱は、化学蓄熱反応器1Fの外部に放出される。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Fによれば、2つの第1の蓄熱材41のそれぞれで生成される蒸気は、2つの第1の蓄熱材41のそれぞれの外側に配置されている第1の外側拘束部材52の孔を通って、1つの第2の蓄熱材42に供給される。これにより、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する構成が不要となるため、化学蓄熱反応器1Fの体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Fによれば、放熱条件にあわせて、蓄熱材や拘束部材の数を変更することができる。これにより、効率よく放熱を行うことが可能な化学蓄熱反応器1Fとすることができる。
<第7実施形態>
図10は、第7実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第7実施形態の化学蓄熱反応器は、第6実施形態の化学蓄熱反応器(図9)と比較すると、第1の内側拘束部材の横断面が円形状である点が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Gは、2つの第1の蓄熱材41と、1つの第2の蓄熱材42と、2つの内側拘束部材21と、2つの第1の外側拘束部材52と、反応容器61とを備える。
化学蓄熱反応器1Gでは、内側拘束部材21は、図10に示すように、横断面が円形状となるように、形成されている。
一方、2つの第1の蓄熱材41と、1つの第2の蓄熱材42と、2つの第1の外側拘束部材52は、横断面が矩形状となるように、形成されている。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Gによれば、第6実施形態と同様に、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する構成が不要となるため、化学蓄熱反応器1Gの体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Gによれば、放熱条件にあわせて、拘束部材の形状を変更することができる。これにより、効率よく放熱を行うことが可能な化学蓄熱反応器1Gとすることができる。
<第8実施形態>
図11は、第8実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第8実施形態の化学蓄熱反応器は、第4実施形態の化学蓄熱反応器(図7)と比較すると、1つの第1の蓄熱材内に、2つの内側拘束部材が配置されている点が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Hは、1つの第1の蓄熱材41と、1つの第2の蓄熱材42と、2つの内側拘束部材51と、1つの第1の外側拘束部材52と、反応容器61とを備える。
化学蓄熱反応器1Hでは、図10に示すように、1つの第1の蓄熱材41の内部に、2つの内側拘束部材51が配置されている。すなわち、化学蓄熱反応器1Hでは、1つの第1の蓄熱材41に対して水を流すことが可能な流路51aが、2か所設けられている。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Hによれば、2つの流路51aを流れる水によって1つの第1の蓄熱材41で生成される蒸気は、第1の外側拘束部材52の孔を通って、1つの第2の蓄熱材42に供給される。これにより、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する構成が不要となるため、化学蓄熱反応器1Fの体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Hによれば、放熱条件にあわせて、第1の蓄熱材41に対して水を供給可能な流路51aの数を変更することができる。これにより、効率よく放熱を行うことが可能な化学蓄熱反応器1Hとすることができる。
<第9実施形態>
図12は、第9実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第9実施形態の化学蓄熱反応器は、第8実施形態の化学蓄熱反応器(図11)と比較すると、第1の内側拘束部材の横断面が円形状である点が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Iは、1つの第1の蓄熱材41と、1つの第2の蓄熱材42と、2つの内側拘束部材21と、1つの第1の外側拘束部材52と、反応容器61とを備える。
化学蓄熱反応器1Iでは、2つの内側拘束部材21は、図12に示すように、横断面が円形状となるように、形成されている。
一方、1つの第1の蓄熱材41と、1つの第2の蓄熱材42と、1つの第1の外側拘束部材52は、横断面が矩形状となるように、形成されている。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Iによれば、2つの流路21aを流れる水によって1つの第1の蓄熱材41で生成される蒸気は、第1の外側拘束部材52の孔を通って、1つの第2の蓄熱材42に供給される。これにより、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する構成が不要となるため、化学蓄熱反応器1Iの体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Iによれば、放熱条件にあわせて、第1の蓄熱材41に対して水を供給可能な流路21aの形状を変更することができる。これにより、効率よく放熱を行うことが可能な化学蓄熱反応器1Iとすることができる。
<第10実施形態>
図13は、第10実施形態の化学蓄熱反応器の断面図である。第10実施形態の化学蓄熱反応器は、第1実施形態の化学蓄熱反応器(図3)と比較すると、第2の蓄熱材の形状および反応容器の形状が異なる。
本実施形態の化学蓄熱反応器1Jは、図13に示すように、第1の蓄熱材11と、第2の蓄熱材72と、内側拘束部材21と、第1の外側拘束部材22と、反応容器81を備える。
第2の蓄熱材72は、軸心方向の長さが、軸心に対して垂直な方向の長さより長くなるように形成されている横断面が星型多角形状の筒状部材である。第2の蓄熱材72は、最も内径が小さい部分の内径が、第1の外側拘束部材22の外径より大きくなるように形成されており、内側には、内側拘束部材21が挿入されている第1の蓄熱材11と第1の外側拘束部材22が挿入されている。第2の蓄熱材72では、第1の蓄熱材11が生成する蒸気によって水和反応が行われ、熱を生成する。
反応容器81は、第2の蓄熱材72の外側に配置されている横断面が星型多角形状の略筒状の部材である。反応容器81は、第2の蓄熱材72の外側を覆うように形成されており、第1の蓄熱材11と第2の蓄熱材72を密閉することによって大気との接触を防止するとともに、蒸気との反応による第2の蓄熱材72の外側への膨張を規制する。
以上説明した、本実施形態の化学蓄熱反応器1Jによれば、第1の蓄熱材11で生成される蒸気は、第1の外側拘束部材22の孔22bを通って、第1の蓄熱材11の外側に配置されている第2の蓄熱材72に供給されるため、蒸気を流通させるための蒸気流路を別に形成する構成が不要となる。したがって、化学蓄熱反応器1Jの体格が小さくなるとともに、重量を軽くすることができる。
また、本実施形態の化学蓄熱反応器1Jによれば、反応容器81は、横断面が星型多角形状の略筒状の部材であるため、外壁の面積が、横断面が円形状の場合より広くなる。これにより、第2の蓄熱材72が生成する熱を効率的に放熱することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上述の実施形態では、第2の蓄熱材12は、体積が、第1の蓄熱材11の体積より大きく、密度が、第1の蓄熱材11の密度より大きいとした。また、第2の蓄熱材12の熱を生成するときの温度は、第1の蓄熱材11の熱を生成するときの温度より高いとした。しかしながら、第1の蓄熱材11と第2の蓄熱材12との関係は、これに限定されない。第1の蓄熱材と第2の蓄熱材とは、同じ体積であってもよいし、同じ密度であってもよい。
[変形例2]
第3実施形態の、第1の外側拘束部材22と第2の外側拘束部材32との間に隙間30を形成する構成は、第5~10実施形態に適用されてもよい。これにより、第1の蓄熱材によって生成された蒸気が第2の蓄熱材に対して拡散しやすくなるため、化学蓄熱反応器の全体から放熱することができる。
[変形例3]
また、第3実施形態の隙間30を形成する構成を第5~10実施形態に適用する場合、第4実施形態の連結部材33を適用してもよい。これにより、化学蓄熱反応器内部の熱抵抗を小さくすることができるため、応答性に優れた化学蓄熱反応器とすることができる。
[変形例4]
上述の実施形態では、第1の蓄熱材と第2の蓄熱材とは、同じ材料から形成されているとした。しかしながら、第1の蓄熱材と第2の蓄熱材とは、異なる材料から形成されてもよい。このとき、第1の蓄熱材において水によって熱の生成を開始するときの第1蓄熱材の温度を、第2の蓄熱材において蒸気によって熱の生成を開始するときの第2蓄熱材の温度より低くすると、化学蓄熱反応器において第2の蓄熱材より内側に配置されている第1の蓄熱材に伝わる温度が低くても、第1の蓄熱材は蒸気を放出し蓄熱することができる。これにより、蓄熱に必要な時間を短くすることができる。
[変形例5]
上述の実施形態では、第2の蓄熱材は、軸心方向の長さが、軸心に対して垂直な方向の長さより長くなるように形成されているとした。しかしながら、軸心方向の長さと、軸心に対して垂直な方向の長さとの関係はこれに限定されない。
[変形例6]
上述の実施形態では、第1の蓄熱材11と第2の蓄熱材12は、円筒状部材であるとした。しかしながら、第1の蓄熱材11および第2の蓄熱材12の形状は、これに限定されない。
図14は、第1実施形態の変形例の化学蓄熱反応器1Aが備える第2の蓄熱材12の模式図である。図14に示すように、第2の蓄熱材12は、半円筒状の部材12bと半円筒状の部材12cとから構成され、2つに分割可能な形状であってもよい。これにより、内側に第1の蓄熱材11などを挿入しやすくなるだけでなく、蒸気との反応によって膨張しても破損しにくくすることができる。
[変形例7]
第1実施形態では、水タンク7に、1つの化学蓄熱反応器1Aが接続するとした。しっかしながら、水タンク7に接続する化学蓄熱反応器1Aの数はこれに限定されない。
図15は、第1実施形態の変形例の化学蓄熱装置の模式図である。図15(a)に示すように、2つの化学蓄熱反応器1Aをそれぞれの軸心方向が略平行となるように並べたものを水タンク7に接続してもよい。この場合、接続管8は、2つの化学蓄熱反応器1Aのそれぞれの孔31cに接続し、水タンク7の水を同時に2つの化学蓄熱反応器1Aに供給可能なマニホールド10を備えることが望ましい。
また、水タンク7に接続する化学蓄熱反応器の数は3本以上であってもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J…化学蓄熱反応器
5…化学蓄熱装置
7…水タンク
8…接続管
9…バルブ
10…マニホールド
11、41…第1の蓄熱材
11a、12a…空間
12、42、72…第2の蓄熱材
12b、12c…部材
21、51…内側拘束部材
21a、51a…流路
21b、22b、31c…孔
22、52…第1の外側拘束部材
30…隙間
31、61、81…反応容器
31a…円筒部
31b…閉塞部
32…第2の外側拘束部材
33…連結部材

Claims (8)

  1. 化学蓄熱反応器であって、
    水を加熱して蒸気を生成する筒状の第1の蓄熱材と、
    前記第1の蓄熱材の内側に配置される筒状の内側拘束部材であって、前記内側拘束部材の内側を流れる水が前記第1の蓄熱材に移動可能な孔が形成されている前記内側拘束部材と、
    前記第1の蓄熱材の外側に配置される筒状の外側拘束部材であって、前記第1の蓄熱材で生成される蒸気が通過可能な孔が形成されている前記外側拘束部材と、
    前記外側拘束部材の外側に配置され、前記第1の蓄熱材から供給される蒸気によって熱を生成する筒状の第2の蓄熱材と、を備える、
    化学蓄熱反応器。
  2. 請求項1に記載の化学蓄熱反応器であって、
    前記第1の蓄熱材の体積は、前記第2の蓄熱材の体積より小さい、
    化学蓄熱反応器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の化学蓄熱反応器であって、
    前記第1の蓄熱材と前記第2の蓄熱材とは、同じ材料から形成されており、
    前記第1の蓄熱材の密度は、前記第2の蓄熱材の密度より小さい、
    化学蓄熱反応器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の化学蓄熱反応器であって、
    前記第1の蓄熱材と前記第2の蓄熱材とは、異なる材料から形成されており、
    前記第1の蓄熱材は、熱の発生を開始する温度が、前記第2の蓄熱材が熱の発生を開始する温度より低い、
    化学蓄熱反応器。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の化学蓄熱反応器であって、
    前記外側拘束部材は、筒状の第1の拘束部材と、前記第1の拘束部材の外側に配置される筒状の第2の拘束部材とを有し、
    前記第1の拘束部材と前記第2の拘束部材との間には、前記第1の蓄熱材が生成した蒸気が流通可能な隙間が形成される、
    化学蓄熱反応器。
  6. 請求項5に記載の化学蓄熱反応器であって、
    前記外側拘束部材は、前記第1の拘束部材と前記第2の拘束部材を連結する連結部材を有する、
    化学蓄熱反応器。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の化学蓄熱反応器であって、
    前記第2の蓄熱材は、軸心方向の長さが、軸心に対して垂直な方向の長さより長くなるように形成されている、
    化学蓄熱反応器。
  8. 化学蓄熱装置であって、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の化学蓄熱反応器と、
    水を前記内側拘束部材の内側に供給する水タンクと、を備える、
    化学蓄熱装置。
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