JP6511974B2 - 化学蓄熱反応器、化学蓄熱システム - Google Patents
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Description
本発明の第1実施形態に係る化学蓄熱反応器及び化学蓄熱システムの一例について図1〜図13を用いて説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
図13(A)(B)に示されるように、本実施形態に係る化学蓄熱システム10は、水の蒸発、水蒸気(反応媒体の一例)の凝縮が行われる蒸発凝縮器12と、化学蓄熱反応器の一例としての反応器20と、蒸発凝縮器12と反応器20とを連通する連通路14とを含んで構成されている。
蒸発凝縮器12は、貯留した水を蒸発させて反応器20に供給する(水蒸気を生成する)蒸発部、反応器20から受け取った水蒸気を凝縮する凝縮部、及び水蒸気が凝縮された水を貯留する貯留部、としての各機能を備えている。
連通路14は、蒸発凝縮器12(容器16)と反応器20(後述する反応容器22)との連通、非連通を切り替えるための開閉弁19を備えている。そして、容器16、反応容器22、連通路14、及び開閉弁19は、互いの接続部位が気密に構成されており、これらの内部空間が予め真空脱気されている。
反応器20は、図5に示されるように、反応容器22と、反応容器22の内部に配置されて発熱又は蓄熱する蓄熱材反応部30と、蓄熱材反応部30に積層されている熱交換部の一例としての熱流動部50と備えている。そして、蓄熱材反応部30と熱流動部50とを含んで積層体60が構成され、この積層体60は、反応容器22内に複数積層されている。
反応容器22は、直方体状とされ、図6に示されるように、上方側が開放される箱状の本体部22Aと、蓋部材22Bとを備えている。そして、反応容器22の内部は、水蒸気(反応媒体の一例)が流れる反応媒体流動部26とされ、前述したように内部が真空脱気されている。
蓄熱材反応部30は、反応容器22の内部に封入され、図10に示されるように、蓄熱材層32と、蓄熱材層32に上方側から積層される蓄熱材拘束層34と、蓄熱材拘束層34に上方側から積層される反応媒体拡散層36とを備えている。
蓄熱材層32は、図9(A)(B)に示されるように、複数の蓄熱材成形体40から構成される蓄熱材ユニット42と、蓄熱材ユニット42が内部に配置される枠状の拘束枠の一例としてのフレーム部材44とを備えている。
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
CaO + H2O → Ca(OH)2 + Q
Ca(OH)2 + Q → CaO + H2O
となる。
蓄熱材拘束層34は、図10に示されるように、反応媒体拡散層36と蓄熱材層32との間に挟まれ、φ200〔μm〕の貫通孔が多数形成されたエッチングフィルターである。
反応媒体拡散層36は、図7(A)に示されるように、矩形状の天板37と、天板37に固定される複数の流路部材38とを備えている。流路部材38は、水蒸気が流れる装置幅行方向に延び、装置奥行方向に間隔をあけて並んでいる(図7(B)参照)。
熱流動部50は、図10に示されるように、下方側から蓄熱材反応部30に積層されている。
熱媒が流れる熱媒体流路70は、図3、図6に示されるように、反応容器22を構成する蓋部材22Bを貫通するように装置上下方向に延びる一対の配管70A、70Bと、配管70A、70Bと熱流動部50の流路54とを連通させる複数の連通部材70Cとを備えている。
反応器20は、積層ユニット90を構成する反応媒体拡散層36、蓄熱材拘束層34、及び熱流動部50装置上下方向の位置ずれを拘束する位置ずれ抑制機構100と、積層ユニット90の捻じれを抑制する捻じれ抑制機構140とを備えている。なお、位置ずれ抑制機構100と、捻じれ抑制機構140とについては、詳細を後述する。
次に、化学蓄熱システム10の作用について説明する。
次に、位置ずれ抑制機構100と、捻じれ抑制機構140とについて説明する。
位置ずれ抑制機構100は、図3、図4に示されるように、装置上下方向(積層方向)に延びる4個の連結部材の一例としての柱部材102と、積層ユニット90を装置上下方向から挟む一対の挟持プレート106と、ボルト110とを備えている。
捻じれ抑制機構140は、図1に示されるように、装置上下方向から見て、柱部材102を外側から囲み、柱部材102の相対位置関係の変化を制限する押付部材の一例としての拘束ベルト144を備えている。
前述したように、ボルト110を柱部材102の貫通孔102Aに通してフレーム部材44(蓄熱材層32)のネジ穴45に締め込む。これにより、フレーム部材44が柱部材102に連結されていない場合と比して、蓄熱材成形体40が膨張した際に、蓄熱材層32と蓄熱材層32との間に積層されている各部材の積層方向の間隔が変化しまうのを抑制することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る化学蓄熱反応器及び化学蓄熱システムの一例について図14を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一部材等については、同一符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
次に、本発明の第3実施形態に係る化学蓄熱反応器及び化学蓄熱システムの一例について図15を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一部材等については、同一符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
12 蒸発凝縮器
20 反応器(化学蓄熱反応器の一例)
36 反応媒体拡散層
40 蓄熱材成形体
44 フレーム部材(拘束枠の一例)
50 熱流動部(熱交換部の一例)
102 柱部材(連結部材の一例)
106 挟持プレート(挟持部材の一例)
144 拘束ベルト(押付部材の一例)
160 反応器(化学蓄熱反応器の一例)
190 反応器(化学蓄熱反応器の一例)
192 柱部材(連結部材の一例)
Claims (5)
- 反応媒体と結合することで膨張し発熱又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材成形体が拘束枠の内部に配置されている複数の蓄熱材層と、
前記蓄熱材層に積層され、積層方向において前記拘束枠と接触し、前記蓄熱材層へ供給される又は前記蓄熱材層から排出される反応媒体が流れる反応媒体拡散層と、
前記蓄熱材層において前記反応媒体拡散層とは反対側に積層され、前記積層方向において前記拘束枠と接触し、前記蓄熱材層への熱供給及び前記蓄熱材層からの熱回収のうち少なくとも一方を行う熱交換部と、
夫々の前記拘束枠と連結されている連結部材と、
を備える化学蓄熱反応器。 - 前記拘束枠は、積層方向から見て矩形状とされ、
前記連結部材は、前記拘束枠を挟み込むように前記拘束枠の一方側と他方側とに連結されている請求項1に記載の化学蓄熱反応器。 - 前記積層方向から見て、前記連結部材を外側から囲み、前記連結部材を蓄熱材層、反応媒体拡散層、及び熱交換部に押し付ける押付部材を備える請求項2に記載の化学蓄熱反応器。
- 前記蓄熱材層、前記反応媒体拡散層、及び前記熱交換部を前記積層方向の両端側から挟む一対の挟持部材を備え、
前記挟持部材は、前記連結部材と連結されている請求項1〜3の何れか1項に記載の化学蓄熱反応器。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載の化学蓄熱反応器と、
前記化学蓄熱反応器の前記反応媒体拡散層への反応媒体の供給及び前記反応媒体拡散層からの反応媒体の受け取りのうち少なくとも一方を行う蒸発凝縮器と、
を有する化学蓄熱システム。
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