JP6657807B2 - 反応器、蓄熱システム、拘束枠 - Google Patents
反応器、蓄熱システム、拘束枠 Download PDFInfo
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Description
化学蓄熱システム10(蓄熱システムの一例)は、図1及び図2に示されるように、蒸発凝縮器12(媒体器の一例)と、化学蓄熱反応器20(反応器の一例)と、連通路14と、を備えている。以下、蒸発凝縮器12、化学蓄熱反応器20及び連通路14の具体的な構成について説明する。
蒸発凝縮器12は、貯留した水を蒸発させて化学蓄熱反応器20に水蒸気(反応媒体の一例)を供給する蒸発部、化学蓄熱反応器20から受け取った水蒸気を凝縮する凝縮部、及び水蒸気が凝縮されることで生成された水を貯留する貯留部、としての各機能を備えている。具体的には、蒸発凝縮器12は、一例として、以下のように構成される。
連通路14は、蒸発凝縮器12の内部と化学蓄熱反応器20の内部とを連通する通路であり、一端部が蒸発凝縮器12に接続され、他端部が化学蓄熱反応器20に接続されている。
化学蓄熱反応器20は、図3及び図4に示されるように、反応容器22と、反応容器22内に配置され複数の部材が積層されて構成された積層体30と、を備えている。以下、反応容器22及び積層体30の具体的な構成について説明する。
反応容器22は、ステンレス鋼板等で形成され、上下方向を軸方向とする円筒状の本体部22Aと、本体部22Aの上端を閉止する板状の上蓋部材22Bと、本体部22Aの下端を閉止する板状の下蓋部材22Cと、備えている。そして、本体部22Aと上蓋部材22B、及び本体部22Aと下蓋部材22Cとが溶接されることで、本体部22Aと上蓋部材22Bとの間、及び本体部22Aと下蓋部材22Cとの間がシールされている。
積層体30は、図5及び図6に示されるように、一対のエンドプレート90、91と、一対のエンドプレート90、91の間に配置された一対の熱交換器50、51(熱交換部の一例)と、一対の熱交換器50、51の間に配置された蓄熱材32、33と、を備えている。また、積層体30は、蓄熱材32、33の間に配置された一対のフィルタ34、35と、一対のフィルタ34、35の間に配置された蒸気流路形成部材40と、蓄熱材32、33を囲む枠状の拘束枠60、61と、を備えている。
エンドプレート90、91は、図7に示されるように、積層方向から見て矩形状の本体部92と、本体部92の四隅から突出する4個の突出部94と、を備えている。4個の突出部94のそれぞれには、上下方向に貫通する貫通孔94Aが形成されている。
蓄熱材32、33には、一例として、アルカリ土類金属の酸化物の1つである酸化カルシウム(CaO)の成形体が用いられている。この成形体は、例えば、酸化カルシウム粉体(粒状体)をバインダ(例えば粘土鉱物等)と混練し、焼成することで、図8に示されるように、直方体状に形成されている。
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
CaO + H2O → Ca(OH)2 + Q
Ca(OH)2 + Q → CaO + H2O
となる。
熱交換器50は、図6に示されるように、蓄熱材32の下側(片側)に積層されており、蓄熱材32との間で熱交換する構成とされている。熱交換器51は、蓄熱材33の上側(片側)に積層されており、蓄熱材33との間で熱交換する構成とされている。
蒸気流路形成部材40は、図5及び図6に示されるように、蓄熱材32に対する熱交換器50とは反対側であって、蓄熱材33に対する熱交換器51とは反対側に、積層されている。この蒸気流路形成部材40は、蓄熱材32、33へ供給される水蒸気、又は蓄熱材32、33から排出される水蒸気が流通する流路が形成された部材である。具体的には、蒸気流路形成部材40は、図11(A)に示されるように、フレーム部材46と、フレーム部材46に取り付けられると共に平面視にて矩形状の4個の流路部材48と、を備えている。
フィルタ34、35は、図5及び図6に示されるように、蒸気流路形成部材40と蓄熱材32との間及び蒸気流路形成部材40と蓄熱材33との間のそれぞれで挟まれている。フィルタ34、35は、貫通孔が多数形成されたエッチングフィルタで構成されている。
拘束枠60、61は、図5及び図6に示されるように、フィルタ34と熱交換器50との間及びフィルタ35と熱交換器51との間のそれぞれに配置されている。なお、拘束枠61は、拘束枠60と同様の構成を有するので、以下、拘束枠60の構成を中心に説明し、拘束枠61の説明を適宜省略する。
次に、化学蓄熱システム10の作用について説明する。
本実施形態では、前述のように、拘束枠60は、9個の蓄熱材32のそれぞれを囲む9個の小型枠81と、9個の小型枠81を囲む大型枠82と、を有している。
図13(A)(B)及び図14(A)(B)に示されるように、拘束枠60の小型枠81は、互いに接触する外壁面同士が接合されていてもよい。小型枠81は、例えば、溶接、ロウ付けなどの接合手段によって接合されている。なお、接合手段としては、溶接、ロウ付け以外の接合手段であってもよい。
図15に示されるように、拘束枠60は、小型枠81の側壁83の厚みが大型枠82の側壁84の厚みよりも小さく(薄く)された構成であってもよい。
図16(A)に示されるように、拘束枠60は、小型枠81及び大型枠82において、中空構造を有していてもよい。また、図16(B)に示されるように、拘束枠60は、小型枠81及び大型枠82において、肉抜き孔120が形成された構成であってもよい。
拘束枠60は、図17に示されるように、小型枠81において接合部410を有していてもよい。
拘束枠60は、図18に示されるように、各小型枠81同士での側壁83の厚み、一の小型枠81における側壁83同士の厚みが異なっていてもよい。図18に示す例では、小型枠81Cの側壁83の厚みは、小型枠81Aの側壁83の厚みよりも厚くなっている。なお、小型枠81A、81Cにおいて、側壁83同士の厚みは、同じとされている。小型枠81Bは、4つの側壁83のうち、90度に隣り合う側壁83同士は異なる厚みを有し、対向する2つの側壁83同士は、厚みが同じとされている。
拘束枠60は、図20(A)に示されるように、複数の小型枠81は、例えば、小型枠81Bを有せず、小型枠81A、81Cのみで構成されていてもよい。この場合においても、図20(A)には図示していないが、図8に示す構成と同様に、蓄熱材32は、9(3×3)個が配置される。すなわち、小型枠81Bに囲まれていない蓄熱材32が、各小型枠81Cの間にそれぞれ配置された状態で、大型枠82の内側に収容される。
拘束枠60における小型枠81及び大型枠82の形状は、図23(A)(B)、図24(A)(B)及び図25(A)(B)に示されるように、種々の形状とすることができる。なお、小型枠81及び大型枠82は、図23(A)(B)、図24(A)(B)及び図25(A)(B)に示す以外の形状とすることも可能である。
本実施形態では、各小型枠81は、他の小型枠81又は大型枠82に接触した状態で大型枠82内に収容されていたが、これに限られない。例えば、各小型枠81は、他の小型枠81及び大型枠82に対して隙間を有した状態で大型枠82内に収容され、蓄熱材32が予め定められた範囲を超えて膨張した際に、小型枠81が他の小型枠81又は大型枠82に接触する構成であってもよい。
12 蒸発凝縮器(媒体器の一例)
20 化学蓄熱反応器(反応器の一例)
32、33 蓄熱材
50、51 熱交換器(熱交換部の一例)
60、61 拘束枠
81 小型枠(第一枠の一例)
82 大型枠(第二枠の一例)
Claims (7)
- 反応媒体と結合して発熱する、又は反応媒体が脱離して蓄熱する複数の蓄熱材と、
前記蓄熱材の片側に積層され、前記蓄熱材との間で熱交換する熱交換部と、
前記熱交換部と前記蓄熱材との積層方向に見て前記複数の蓄熱材のそれぞれを囲む複数の第一枠と、前記積層方向に見て前記複数の第一枠を囲む第二枠と、を有する拘束枠と、
を備え、
前記第二枠は、
前記複数の第一枠の内側に配置されてない蓄熱材であって、前記複数の第一枠の外側において前記複数の第一枠の間に配置された前記蓄熱材を、前記複数の第一枠と共に囲む
反応器。 - 前記第一枠は、他の前記第一枠又は前記第二枠に接触した状態で、前記第二枠内に収容されている
請求項1に記載の反応器。 - 前記第一枠は、接触する前記他の第一枠又は前記第二枠に接合されている
請求項2に記載の反応器。 - 前記第一枠及び前記第二枠は、前記積層方向に直交する方向に厚みを有し、
前記第一枠の厚みは、前記第二枠の厚み以下とされている
請求項1〜3のいずれか1項に記載の反応器。 - 前記複数の第一枠及び前記第二枠の少なくとも1つは、一部品で構成されている
請求項1〜4のいずれか1項に記載の反応器。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の反応器と、
前記反応器と連通し、前記反応器への反応媒体の供給及び前記反応器からの反応媒体の受け取りのうち少なくとも一方を行う媒体器と、
を有する蓄熱システム。 - 反応媒体と結合して発熱する、又は反応媒体が脱離して蓄熱する複数の蓄熱材のそれぞれの周囲を囲む複数の第一枠と、
前記複数の第一枠の周囲を囲む第二枠と、
を備え、
前記第二枠は、
前記複数の第一枠の内側に配置されてない蓄熱材であって、前記複数の第一枠の外側において前記複数の第一枠の間に配置された前記蓄熱材を、前記複数の第一枠と共に囲む
拘束枠。
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