JP6930405B2 - 化学蓄熱反応器 - Google Patents

化学蓄熱反応器 Download PDF

Info

Publication number
JP6930405B2
JP6930405B2 JP2017234321A JP2017234321A JP6930405B2 JP 6930405 B2 JP6930405 B2 JP 6930405B2 JP 2017234321 A JP2017234321 A JP 2017234321A JP 2017234321 A JP2017234321 A JP 2017234321A JP 6930405 B2 JP6930405 B2 JP 6930405B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
storage material
heat
container
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017234321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019100661A (ja
Inventor
美代 望月
美代 望月
山内 崇史
崇史 山内
真彦 山下
真彦 山下
章博 石原
章博 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2017234321A priority Critical patent/JP6930405B2/ja
Publication of JP2019100661A publication Critical patent/JP2019100661A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6930405B2 publication Critical patent/JP6930405B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

本発明は、化学反応によって発熱を行う化学蓄熱反応器に関する。
特許文献1に記載の化学蓄熱反応器では、枠部の内部に蓄熱材を収容した蓄熱材層、フィルタ、反応媒体拡散層、及び熱交換部が積層されることで化学蓄熱反応器の積層体が形成されており、その積層体が複数個積層されて一体化された積層ユニットが容器内に収容されている。
特開2014−126293号公報
ところで、蓄熱材を発熱させる際に蓄熱材に水分を付与すると、蓄熱材が膨張する。蓄熱材に積層された反応媒体拡散層、及び熱交換部が、蓄熱材の膨張圧で変形しないように、積層ユニットは、積層方向の両側に配置された一対のエンドプレート、及び一対のエンドプレートを連結するボルトとナットによって拘束されている。
エンドプレートは、蓄熱材の膨張圧を受けて曲げ変形しないように、厚い金属板で形成する必要があり、重量がある。
このように、特許文献1に記載の化学蓄熱反応器は、厚くて重量のあるエンドプレート部材を用いて積層ユニットを拘束しているため、重量があり、容器内の蓄熱密度が小さくなる。そのため、軽量で、かつ容器内の蓄熱密度を高くすることのできる化学蓄熱反応器が望まれていた。
本願発明の課題は、容器の変形を抑制しつつ、軽量化を図り、かつ容器内の蓄熱密度を高くすることのできる化学蓄熱反応器を提供することである。
請求項1に記載の化学蓄熱反応器は、付与された反応媒体と反応することで発熱し前記反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材と、前記蓄熱材を内部に収容して前記蓄熱材を拘束する枠状の拘束枠と、前記拘束枠の片面側に前記蓄熱材に隣接して配置され前記蓄熱材の通過を制限し、流体は通過する微小孔が形成されたフィルタと、前記フィルタを介して前記蓄熱材とは反対側に配置され流体を通過可能とする流路が形成された流路形成部材と、を積層して構成される発熱部と、複数の壁面から構成され、前記発熱部を収容する容器と、前記容器における前記発熱部の積層方向の一方側の壁面の外周縁よりも内側の部分と他方側の壁面の外周縁よりも内側の部分とを互いに連結する連結部材と、を有する。
請求項1に記載の化学蓄熱反応器では、容器の内部に反応媒体を流すと、反応媒体が、流路形成部材の流路、及びフィルタの微小孔を通過して蓄熱材と結合し、蓄熱材が放熱する。これにより、容器の温度が上がり、化学蓄熱反応器を熱源として利用することができる。
蓄熱材が反応媒体と結合すると、発熱すると共に膨張しようとする。拘束枠の内部に収容された蓄熱材は、枠状の拘束枠で拘束されているので、拘束枠側への膨張が抑制される。
また、拘束枠は、枠状とされているので、積層方向には開口している。拘束枠の内部に収容された蓄熱材は、積層方向にも膨張しようとする。この蓄熱材が膨張しようとする際、容器の積層方向の壁面が蓄熱材の膨張力を受けて容器外側方向へ膨出変形しようとするが、容器の積層方向の一方側の壁面の外周縁よりも内側の部分と他方側の壁面の外周縁よりも内側の部分とが互いに連結部材で連結されているので、連結部材の張力負担によって、該壁面の容器外側方向へ膨出変形を抑制することができる。
なお、壁面が膨出変形する際の変形量は、壁面の中央付近が最も大きくなるので、容器の積層方向の一方側の壁面の中央部分と、他方側の壁面の中央部分とを連結部材で連結することが好ましい。
容器の積層方向の一方側の壁面と容器の積層方向の他方側の壁面とを連結部材で連結して該壁面の変形を抑制することができるため、該壁面の厚さを厚くして膨出変形を抑制する必要がなくなり、容器を構成する部材(容器の積層方向の壁面)の厚さを薄くすることができる。
板状の壁面の膨出変形、即ち、壁面の曲げ変形を壁面の曲げ剛性で抑制する場合と、壁面の曲げ変形を連結部材の引張剛性で抑制する場合とを比較すると、連結部材の引張剛性で曲げ変形を抑制する方が材料の使用量が少なくて済み、軽量化を図ることができ、かつ同じ外径寸法で内容積を拡大して蓄熱材の容量を増やすことができる。これにより、容器内の蓄熱密度を高めることができる。ここで、蓄熱密度とは、化学蓄熱反応器の内容積に占める蓄熱材の蓄熱量である。
なお、蓄熱材に蓄熱を行う場合には、蓄熱材を加熱して反応媒体を脱離させることで蓄熱を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の化学蓄熱反応器において、前記連結部材は、前記発熱部における前記発熱部の積層方向の一方側の壁面の外周縁よりも内側の部分と前記一方側の壁面に対向する他方の壁面との外周縁よりも内側の部分とを互いに連結する互いに間隔を開けて配置された一対の壁部を備え、前記一対の壁部の一方側の前記壁部と他方側の前記壁部との間が、前記反応媒体を通過させる反応媒体通過路とされている。
請求項2に記載の化学蓄熱反応器では、化学蓄熱反応器において、発熱部の積層方向の一方側の壁面の外周縁よりも内側の部分と一方側の壁面に対向する他方の壁面との外周縁よりも内側の部分とを、互いに連結する間隔を開けて配置された一対の壁部で連結し、一対の壁部の一方側の壁部と他方側の壁部との間を反応媒体を通過させる反応媒体通過路としているため、反応媒体通過経路を、連結部材と異なる部材で形成する場合に比較して、材料の使用量を削減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の化学蓄熱反応器において、前記壁部には、前記流路形成部材の前記流路と前記反応媒体通過路とを連通する貫通孔が形成されている。
請求項3に記載の化学蓄熱反応器では、流路形成部材の流路に流入した反応媒体を、貫通孔を介して蓄熱材に付与することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の化学蓄熱反応器において、前記容器の内部には、複数の発熱部が収納され、一方の前記発熱部と他方の前記発熱部との間に、前記一対の壁部を備えた前記連結部材が設けられている。
請求項4に記載の化学蓄熱反応器では、複数の発熱部を備えているので、発熱部が一つの場合に比較して発熱量を増大させることができる。また、一方の発熱部と他方の発熱部との間に、一対の壁部を備えた連結部材が設けられているため、一方の発熱部と他方の発熱部との間に、反応媒体通過路が設けられることになり、一つの反応媒体通過路で2つの発熱部へ反応媒体を供給することできる。したがって、発熱部毎に反応媒体通過路を設ける場合に比較して、反応媒体通過路を構成する材料の使用量が少なくて済む。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の化学蓄熱反応器において、前記拘束枠は、前記容器の壁部の一部を構成している。
請求項5に記載の化学蓄熱反応器では、容器の壁部一部を拘束部材で構成しているので、容器の壁部の一部を拘束部材で構成しない場合に比較して、容器を構成する材料の使用量を削減することができる。
本発明の化学蓄熱反応器によれば、容器の変形を抑制しつつ、軽量化を図り、かつ容器内の蓄熱密度を高くすることができる。
第1実施形態に係る化学蓄熱反応器を示す一部を断面にした斜視図である。 第1実施形態に係る化学蓄熱反応器を示す分解斜視図である。 発熱部を示す分解斜視図である。 化学蓄熱反応器を示す装置幅方向に沿って切断した断面図(図1の4−4線断面図)である。 化学蓄熱反応器を示す装置奥行方向に沿って切断した断面図(図1の5−5線断面図)である。 再生時(蓄熱材の脱水時)の状態を示す化学蓄熱反応器の斜視図である。 第2実施形態に係る化学蓄熱反応器を示す斜視図である。 第3実施形態に係る化学蓄熱反応器を示す斜視図である。 第4実施形態に係る化学蓄熱反応器を示す斜視図である。 第5実施形態に係る化学蓄熱反応器を示す斜視図である。
[第1実施形態]
図1乃至図5にしたがって、本発明の第1実施形態に係る化学蓄熱反応器10を説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向。一例として本発明のZ方向。)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向。一例として本発明のX方向。)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向。一例として本発明のY方向。)を示している。
(全体構成)
図1、及び図2に示すように、本実施形態に係る化学蓄熱反応器10は、金属製の容器12を備えている。
容器12は、装置幅方向両側、及び装置奥行方向両側の4つの側壁14からなる上下方向が開放された枠状の外枠16と、外枠16の上側の開口部を塞ぐ天板18と、枠部の下側の開口部を塞ぐ底板20とを含んで箱状に構成されており、各部材の端縁同士がロー付け、溶接等(図示せず)で互いに固定されている。これにより、容器12の内部は密閉されている。側壁14は、後述する蓄熱材成形体30の水平方向の膨出力を受けた際の変形を抑制するため、天板18、及び底板20よりも板厚が厚く、曲げ剛性が高く設定されている。なお、容器12の内部は真空状態にされている。
また、容器12の内部には、天板18と底板20とを連結する金属板からなる複数の連結部材22が配置されている。本実施形態の連結部材22の板厚は、側壁14の板厚よりも薄い。
各々の連結部材22は、天板18、及び底板20に対して垂直に配置されており、装置幅方向の中心線を挟んで両側に間隔を開けて互いに対向する一対の連結部材22が、装置奥行方向の両側に配置されると共に、装置奥行方向の中心線を挟んで両側に間隔を開けて互いに対向する一対の連結部材22が、装置幅方向の両側に配置されている。
連結部材22の上端、及び下端は、天板18、及び底板20に対してロー付け、溶接等(図示せず)で接合されている。また、連結部材22の一方の幅方向端部は、外枠16を構成する側壁14にロー付け、溶接等(図示せず)で接合されており、連結部材22の他方の幅方向端部は、隣接する向きの異なる他の連結部材22の幅方向端部にロー付け、溶接等(図示せず)で接合されている。
これにより、容器12の内部は、複数の連結部材22によって、平面視で4つの収容室24が区画されると共に、十字状の蒸気通過路26が区画されている。この収容室24には、以下に説明する発熱部28が収容されている。
(発熱部の構成)
図3に示すように、発熱部28は、発熱又は蓄熱するためのブロック状の蓄熱材成形体30、蓄熱材成形体30を収容するフィルタ32、及び蒸気流路形成部材34を含んで構成されている。
発熱部28は、2個の蓄熱材成形体30を備え、上側の蓄熱材成形体30は、上方が開口した箱形状に形成されたフィルタ32に収容され、下側の蓄熱材成形体30は、下方が開口した箱形状に形成されたフィルタ32に収容されている。
蓄熱材成形体30には、一例として、アルカリ土類金属の酸化物の1つである酸化カルシウム(CaO:蓄熱材の一例)の成形体が用いられている。この成形体は、例えば、酸化カルシウム粉体をバインダ(例えば粘土鉱物等)と混練し、焼成することで、略矩形ブロック状に形成されている。
ここで、蓄熱材成形体30は、水和に伴って膨張して放熱(発熱)し、脱水に伴って蓄熱(吸熱)するものであり、以下に示す反応で放熱、蓄熱を可逆的に繰り返し得る構成とされている。
CaO + HO ⇔ Ca(OH)
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
CaO + HO → Ca(OH) + Q
Ca(OH) + Q → CaO + H
となる。
なお、一例として、蓄熱材成形体30の1kg当たりの蓄熱容量は、1.86[MJ/kg]とされている。
本実施形態において、蓄熱材成形体30を構成する蓄熱材の粒径とは、蓄熱材が粉体の場合はその平均粒径、粒状の場合は造粒前の粉体の平均粒径とする。これは、粒が崩壊する場合、前工程の状態に戻ると推定されるためである。
フィルタ32は、一例としてφ200〔μm〕の微小貫通孔が、フィルタ全面に多数形成された金属製のエッチングフィルタである。
そして、フィルタ32は、蓄熱材成形体30を構成する蓄熱材の平均粒径より小さいろ過精度を有している。これにより、フィルタ32は、蓄熱材成形体30を構成する蓄熱材の平均粒径より小さい流路を水蒸気が通過するのを許容する一方、平均粒径よりも大きい蓄熱材の通過を制限するようになっている。
なお、ろ過精度とは、ろ過効率が50〜98%となる粒子径のことであり、ろ過効率とは、ある粒子径の粒子に対する除去効率である。
図4、及び図5に示すように、上側の蓄熱材成形体30は、側面、及び上面が、フィルタ32の内面に接しており、上面が容器12の天板18に接している。一方、下側の蓄熱材成形体30は、側面、及び上面が、フィルタ32の内面に接しており、底面が容器12の底板20に接している。
(蒸気流路形成部材)
発熱部28の上下方向中間部、即ち、上側のフィルタ32と下側のフィルタ32との間には、蒸気流路形成部材34が配置されている。図3、及び図4に示すように、蒸気流路形成部材34は、装置奥行方向Dに見て、矩形波状に形成された金属板から構成されており、装置奥行方向Dに沿って延びて上側が開放された第1凹部34Aと、装置奥行方向Dに沿って延びて下側が開放された第2凹部34Bとが装置幅方向Wに交互に形成されている。これら第1凹部34A、及び第2凹部34Bには、水蒸気が通過可能な流路となっている。
図4、及び図5に示すように、上側のフィルタ32は、連結部材22、容器12の側壁14、及び蒸気流路形成部材34の上面に接しており、下側のフィルタ32は、連結部材22、容器12の側壁14、及び蒸気流路形成部材34の下面に接している。これにより、蓄熱材成形体30は、容器12の側壁14、天板18、底板20、及び連結部材22によって囲まれ、水平方向の周囲側部)が容器12の側壁14、及び連結部材22で拘束され、上下方向が天板18、及び底板20で拘束されている。
なお、蓄熱材成形体30(フィルタ32)の水平方向外周側に配置される外枠16の側壁14、及び連結部材22(収容室24を構成する水平方向に配置されている部材)は、本発明の拘束枠に相当しており、外周側の外枠16は容器12の外壁の一部を構成している。
図1、及び図5に示すように、連結部材22には、蒸気流路形成部材34の流路である第1凹部34A、及び第2凹部34Bの端部と対向する位置に、貫通孔36が形成されている。これにより、蓄熱材成形体30が収容されている収容室24と蒸気通過路26とが貫通孔36を介して相互に連通している。
図4に示すように、容器12の装置奥行方向の一方側である装置正面側に位置する側壁14には、貫通孔38が形成されている。
図1、及び図4に示すように、貫通孔38には、配管40が接続されており、配管40の端部には、開閉弁42が取り付けられている。なお、配管40を取り除き、開閉弁42を側壁14に直接取り付けてもよい。
本実施形態の化学蓄熱反応器10は、以下に説明する蒸発凝縮器44に接続されることで水蒸気が供給されるようになっている。
(蒸発凝縮器)
図1に示すように、開閉弁42には、蒸発凝縮器44に接続される連通路46の端部が、着脱可能に接続される。蒸発凝縮器44は、貯留した水を蒸発させて化学蓄熱反応器10に供給する(水蒸気Wを生成する)蒸発部、化学蓄熱反応器10から受け取った水蒸気Wを凝縮する凝縮部、及び水蒸気Wが凝縮された水を貯留する貯留部、としての各機能を備えている。
また、蒸発凝縮器44は、内部に水が貯留される容器48を備えており、この容器48内には、水蒸気Wを凝縮する、又は水を蒸発するのに用いる熱媒流路50の一部が配置されている。さらに、熱媒流路50は、容器48内における少なくとも気相部48Aを含む部分で熱交換を行うように配置されている。そして、凝縮時には低温媒体、蒸発時には中温媒体が、熱媒流路50を流れるようになっている。
なお、蒸発凝縮器44と化学蓄熱反応器10とを連通させるための連通路46は、蒸発凝縮器44と化学蓄熱反応器10との連通、非連通を切り替えるための開閉弁52を備えている。
(作用、効果)
次に、本実施形態の化学蓄熱反応器10の作用を説明する。
化学蓄熱反応器10において蓄熱された熱を蓄熱材成形体30から発熱(放熱)させる際には、一例として、図1に示すように、開閉弁42、開閉弁52を開放し、この状態で、蒸発凝縮器44の熱媒流路50に中温媒体を流し、液相部48Bの水を蒸発させる。そして、生成された水蒸気Wが連通路46内を矢印D方向に移動して、容器12内に供給される。
化学蓄熱反応器10では、供給された水蒸気Wが蒸気通過路26、及び連結部材22の貫通孔36を通過して収容室24の内部に流入し、さらに、蒸気流路形成部材34の流路である第1凹部34A、及び第2凹部34Bを通過した水蒸気Wがフィルタ32の微細孔を通過して蓄熱材成形体30と接触することにより、蓄熱材成形体30は、水和反応を生じつつ発熱(放熱)する。この熱は、容器12の天板18、及び底板20に伝達され、天板18、及び底板20が加熱されて温度が上がり、化学蓄熱反応器10を熱源として利用することができる。
ところで、蓄熱材成形体30の蓄熱材は、反応媒体と結合すると、発熱すると共に膨張しようとする。容器12の側壁14は、蓄熱材の膨張力を受けるが、板厚が厚く、曲げ剛性が高く設定されているので、変形は抑制される。
容器12の天板18、及び底板20も同様に蓄熱材の膨張力を受けるが、天板18の外周縁よりも内側の部分と、底板20の外周縁よりも内側の部分とが互いに連結部材22で連結されているので、連結部材22の張力負担によって、天板18、及び底板20の容器外側方向へ膨出変形を抑制することができる。
このようにして 天板18、及び底板20の変形を抑制することができるため、天板18、及び底板20の板厚を厚くして変形を抑制する必要がなく、天板18、及び底板20の板厚を側壁14よりも薄くすることができ、軽量化を図ることができる。また、側壁14を薄くすることで同じ外径寸法で容器12の内容積を拡大することができ、内部に収容する蓄熱材の容量を増やすことができる。これにより、容器12内の蓄熱密度を高めることができる。
なお、側壁14で構成された外枠16は、容器12の一部を構成しているため、容器12の一部を外枠16で構成しない場合に比較して、容器12を構成する材料の使用量を削減することができる。
化学蓄熱反応器10において蓄熱材成形体30に熱を蓄熱させる際には、図6に示すように、開閉弁42、及び開閉弁52を開放し、この状態で、容器12をヒーター等の熱源を用いて加熱する。これにより、内部の蓄熱材成形体30が脱水反応を生じ、この熱が蓄熱材成形体30に蓄熱される。蓄熱材成形体30から離脱された水蒸気Wは、容器12の外部へ排出され、連通路46を矢印E方向に流れて蒸発凝縮器44内に流れ込む。そして、蒸発凝縮器44の気相部48Aにおいて、熱媒流路50を流れる冷媒によって水蒸気Wが冷却され、凝縮された水が容器48の液相部48Bに貯留される。
[第2実施形態]
図7にしたがって、本発明の第2実施形態に係る化学蓄熱反応器10を説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態では、第1実施形態の化学蓄熱反応器10をロー付け、溶接等(図示せず)で複数連結して一体化したものである。
中央の化学蓄熱反応器10には、水蒸気を出入させるための配管40が設けられているが、両側の化学蓄熱反応器10には配管40は設けられていない。
また、化学蓄熱反応器10は、自身の蒸気通過路26と、隣接する他の化学蓄熱反応器10の蒸気通過路26とを連通させるための連通孔54が側壁14に形成されており、これにより、各化学蓄熱反応器10の蒸気通過路26が互いに連通している。
したがって、中央の化学蓄熱反応器10の配管40を介して水蒸気を出入させることで、全ての化学蓄熱反応器10に対して水蒸気を出入させることができる。なお、その他の作用、効果は第1の実施形態と同様である。
[第3実施形態]
図8にしたがって、本発明の第3実施形態に係る化学蓄熱反応器10を説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第1実施形態の化学蓄熱反応器10では、容器12の内部に4つの収容室24を装置幅方向、及び装置奥行方向にマトリクス状に配置したが、図8に示す化学蓄熱反応器10では、装置幅方向中央部分に一対の連結部材22を配置し、装置幅方向中央に蒸気通過路26を、装置幅方向両側に収容室24を区画したものである。
本実施形態においても、天板18(図8では図示省略)と底板20とが連結部材22で連結されており、天板18、及び底板20の変形が抑制されている。なお、その他の作用、効果は第1の実施形態と同様である。
[第4実施形態]
図9にしたがって、本発明の第4実施形態に係る化学蓄熱反応器10を説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図9に示す化学蓄熱反応器10では、装置幅方向に3つの収容室24を区画したものである。容器12の側壁14には、各々の蒸気通過路26に対応して配管40が取り付けられている。
本実施形態においても、天板18(図9では図示省略)と底板20とが連結部材22で連結されており、天板18、及び底板20の変形が抑制されている。なお、その他の作用、効果は第1の実施形態と同様である。
[第5実施形態]
図10にしたがって、本発明の第5実施形態に係る化学蓄熱反応器10を説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施形態の化学蓄熱反応器10は、容器12の平面視形状を円形にしたものである。容器12は、円筒状の外枠16、円板状の天板18、及び円板状の底板20を含んで構成されている。
容器12の内部には、第1実施形態と同様に連結部材22が配置されて、内部に4つの収容室24と十字状の蒸気通過路26とが形成されている。なお、発熱部28の形状は、平面視で扇形状である。
本実施形態においても、天板18(図10では図示省略)と底板20とが連結部材22で連結されており、天板18、及び底板20の変形が抑制されている。なお、その他の作用、効果は第1の実施形態と同様である。
[その他の実施形態]
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。
上記実施形態では、連結部材22が板状であったが、天板18と底板20とを連結して天板18、及び底板20の変形が抑制されればその形状は、例えば、棒状等の板状以外の形状であってもよい。
上記実施形態では、容器12の側壁14が、本発明の拘束枠の一部を構成していたが、本発明はこれに限らず、容器12の内部に、容器12とは独立した部材で構成した拘束枠を配置し、その拘束枠の内部に蓄熱材成形体30を収容してもよい。
上記実施形態の発熱部28は、蒸気流路形成部材34の両面側に蓄熱材成形体30を配置した構成であったが、蒸気流路形成部材34の両面側に蓄熱材成形体30を配置した構成であってもよい。例えば、天板18のみを高温に加熱したい場合、蓄熱材成形体30は、蒸気流路形成部材34の上側のみに配置されていればよい。また、底板20のみを高温に加熱したい場合、蓄熱材成形体30は、蒸気流路形成部材34の下側のみに配置されていればよい。
10 化学蓄熱反応器
12 容器
16 外枠(拘束枠)
18 天板(一方側の壁面)
20 底板(他方側の壁面)
22 連結部材(壁部)
26 蒸気通過路(反応媒体通過路)
28 発熱部
30 蓄熱材成形体(蓄熱材)
32 フィルタ
34 蒸気流路形成部材(流路形成部材)
36 貫通孔
W 水蒸気(反応媒体)

Claims (5)

  1. 付与された反応媒体と反応することで発熱し前記反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材と、前記蓄熱材を内部に収容して前記蓄熱材を拘束する枠状の拘束枠と、前記拘束枠の片面側に前記蓄熱材に隣接して配置され前記蓄熱材の通過を制限し、流体は通過する微小孔が形成されたフィルタと、前記フィルタを介して前記蓄熱材とは反対側に配置され流体を通過可能とする流路が形成された流路形成部材と、を積層して構成される発熱部と、
    複数の壁面から構成され、前記発熱部を収容する容器と、
    前記容器における前記発熱部の積層方向の一方側の壁面の外周縁よりも内側の部分と他方側の壁面の外周縁よりも内側の部分とを互いに連結する連結部材と、
    を有する化学蓄熱反応器。
  2. 前記連結部材は、前記発熱部における前記発熱部の積層方向の一方側の壁面の外周縁よりも内側の部分と前記一方側の壁面に対向する他方の壁面との外周縁よりも内側の部分とを互いに連結する互いに間隔を開けて配置された一対の壁部を備え、
    前記一対の壁部の一方側の前記壁部と他方側の前記壁部との間が、前記反応媒体を通過させる反応媒体通過路とされている、請求項1に記載の化学蓄熱反応器。
  3. 前記壁部には、前記流路形成部材の前記流路と前記反応媒体通過路とを連通する貫通孔が形成されている、請求項2に記載の化学蓄熱反応器。
  4. 前記容器の内部には、複数の発熱部が収納され、
    一方の前記発熱部と他方の前記発熱部との間に、前記一対の壁部を備えた前記連結部材が設けられている、請求項2または請求項3に記載の化学蓄熱反応器。
  5. 前記拘束枠は、前記容器の壁部の一部を構成している、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の化学蓄熱反応器。

JP2017234321A 2017-12-06 2017-12-06 化学蓄熱反応器 Active JP6930405B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017234321A JP6930405B2 (ja) 2017-12-06 2017-12-06 化学蓄熱反応器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017234321A JP6930405B2 (ja) 2017-12-06 2017-12-06 化学蓄熱反応器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019100661A JP2019100661A (ja) 2019-06-24
JP6930405B2 true JP6930405B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=66976745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017234321A Active JP6930405B2 (ja) 2017-12-06 2017-12-06 化学蓄熱反応器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6930405B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5742547B2 (ja) * 2011-07-27 2015-07-01 株式会社豊田中央研究所 化学蓄熱用反応器
US20140238634A1 (en) * 2013-02-26 2014-08-28 Battelle Memorial Institute Reversible metal hydride thermal energy storage systems, devices, and process for high temperature applications
JP6232196B2 (ja) * 2013-03-21 2017-11-15 株式会社豊田中央研究所 箱体、化学蓄熱反応器及び化学蓄熱システム
JP2016217638A (ja) * 2015-05-21 2016-12-22 株式会社豊田中央研究所 化学蓄熱反応器、化学蓄熱システム
JP6783503B2 (ja) * 2015-05-29 2020-11-11 株式会社豊田中央研究所 反応器、蓄熱システム及び拘束枠
JP6578747B2 (ja) * 2015-06-04 2019-09-25 株式会社豊田中央研究所 反応容器、反応器、蓄熱システム
JP6777984B2 (ja) * 2015-11-16 2020-10-28 株式会社豊田中央研究所 化学蓄熱反応器及び化学蓄熱システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019100661A (ja) 2019-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2691723B1 (en) Chemical heat storage reactor and chemical heat storage system
JP5821834B2 (ja) 化学蓄熱反応器、化学蓄熱システム
JP6232196B2 (ja) 箱体、化学蓄熱反応器及び化学蓄熱システム
JP6148885B2 (ja) フィルタ、化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システム
JP6798115B2 (ja) 化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システム
JP6930405B2 (ja) 化学蓄熱反応器
JP6578747B2 (ja) 反応容器、反応器、蓄熱システム
JP6613931B2 (ja) 反応器本体の製造方法
JP6973066B2 (ja) 化学蓄熱反応器
JP6657807B2 (ja) 反応器、蓄熱システム、拘束枠
JP6428413B2 (ja) 化学蓄熱反応器、化学蓄熱システム
JP6783503B2 (ja) 反応器、蓄熱システム及び拘束枠
JP6838450B2 (ja) 化学蓄熱反応器
JP6411758B2 (ja) 蓄熱反応器、蓄熱システム
JP6511974B2 (ja) 化学蓄熱反応器、化学蓄熱システム
JP6733482B2 (ja) 化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システム
JP6777984B2 (ja) 化学蓄熱反応器及び化学蓄熱システム
JP6743607B2 (ja) 化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システム
JP6135167B2 (ja) 蓄熱器の再生構造、化学蓄熱システム
JP6593153B2 (ja) 化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システム
JP6838475B2 (ja) 化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱反応器システム
JP6578889B2 (ja) 反応器、蓄熱システム
JP2016217638A (ja) 化学蓄熱反応器、化学蓄熱システム
JP6627529B2 (ja) 化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システム
JP6988675B2 (ja) 化学蓄熱反応器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210713

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210726

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6930405

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150