JP6733482B2 - 化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システム - Google Patents
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Description
積層ユニットの側部には、熱交換部に外部から熱媒体を供給する配管が配置されており、該配管が分岐用の配管を介して熱交換部の側面に接合されている。
図1乃至図7にしたがって、本発明の第1実施形態に係る化学蓄熱システム10を説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向、積層方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
図1(A)、(B)に示すように、本実施形態に係る化学蓄熱システム10は、水を蒸発させる蒸発器と水蒸気(反応媒体の一例)Wを凝縮させる凝縮器とが一体化された蒸発凝縮器12と、化学蓄熱反応器の一例としての反応器20と、蒸発凝縮器12と反応器20とを連通する連通路14とを含んで構成されている。
蒸発凝縮器12は、貯留した水を蒸発させて反応器20に供給する(水蒸気Wを生成する)蒸発部、反応器20から受け取った水蒸気Wを凝縮する凝縮部、及び水蒸気Wが凝縮された水を貯留する貯留部、としての各機能を備えている。
連通路14は、蒸発凝縮器12(容器16)と反応器20(後述する反応容器22)との連通、非連通を切り替えるための開閉弁19を備えている。そして、容器16、反応容器22、連通路14、及び開閉弁19は、互いの接続部位が気密に構成されており、これらの内部空間が予め真空脱気されている。
反応器20は、反応容器22を備え、反応容器22の内部に図2に示す積層ユニット24が収容されている。
図1に示すように、反応容器22は、直方体状とされ、上方側が開放される箱状の本体部22Aと、蓋部材22Bとを備えている。そして、反応容器22の内部は、水蒸気(反応媒体の一例)が流れる反応媒体流動部26とされ、前述したように内部が真空脱気されている。
図2に示すように、積層ユニット24は、積層体51が装置上下方向に複数個(本実施形態では3個)積層されている。なお、積層ユニット24の積層方向両側には、矩形の挟持プレート98が配置されており、積層ユニット24は、金属製のバンドである拘束部材58で巻回されて各部材が分離したり、各部材間に隙間ができたり、各部材がずれないように拘束されている。
図4に示すように、熱流動部50は、金属製の平板状に形成された熱交換部42と、熱交換部42とろう付け、または溶接等で一体となるように接合された金属製の枠部44とを含んで構成されている。
図3、及び図4に示すように、枠部44の内側には、蓄熱成形体40が配置されている。蓄熱成形体40には、一例として、アルカリ土類金属の酸化物の1つである酸化カルシウム(CaO:蓄熱材の一例)の成形体が用いられている。この成形体は、例えば、酸化カルシウム粉体をバインダ(例えば粘土鉱物等)と混練し、焼成することで、略矩形ブロック状に形成されている。
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
CaO + H2O → Ca(OH)2 + Q
Ca(OH)2 + Q → CaO + H2O
となる。
フィルタ34は、熱流動部50と反応媒体拡散層36との間に挟まれ、一例としてφ200〔μm〕の微小貫通孔(図示せず)が、フィルタ全面に多数形成された金属材料からなるエッチングフィルターである。
反応媒体拡散層36は、図6(A)に示すように、金属材料からなる矩形状の天板37と、天板37に固定される金属材料からなる複数の流路部材38とを備えている。流路部材38は、水蒸気が流れる装置幅方向に延び、装置奥行方向に間隔をあけて並んでいる(図6(B)参照)。
図1に示すように、反応容器22の外部には、熱流動部50の連通先を熱源104とするか、熱利用対象物106とするかを切り替える切替部材108が備えられている。切替部材108と第1角パイプ64,及び第2角パイプ66とは、配管70A,及び70Bを介して接続されている。
次に、化学蓄熱システム10の作用、効果について説明する。
化学蓄熱システム10において反応器20に蓄熱された熱を蓄熱成形体40から発熱(放熱)させる際には、図1(B)に示すように、切替部材108により配管70A,70Bの各通路の連通先が熱利用対象物106に切り替えられる。さらに、開閉弁19を開放し、この状態で、蒸発凝縮器12の熱媒流路17に中温媒体を流し、液相部16Bの水を蒸発させる。そして、生成された水蒸気Wが連通路14内を矢印D方向に移動して、反応容器22内に供給される。
次に、図8にしたがって、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一部材等については、同一符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
本実施形態の反応器20は、以上のように最上部の積層体51の構成されているため、熱媒体を最上部の熱交換部42にも流すことができる。
次に、図9乃至図11にしたがって、本発明の第3実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一部材等については、同一符号を付してその説明を省略し、前述した実施形態と異なる部分を主に説明する。
先ず、図11(A)、(B)に示すように、片側の枠辺44Bを組み付けていない熱流動部50を積層し、図11(A)に示すように、側部の開口から枠部44の中に分割した蓄熱成形体40を挿入し、その後、図11(C)に示すように、開口部分から蓄熱成形体40の上がフィルタ34、及び反応媒体拡散層36を挿入する。
そして、最後に、開口部分に枠辺44Bを挿入し、枠辺44Bを熱交換部42、及び枠辺44Aに接合する。
次に、図12にしたがって、本発明の第4実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一部材等については、同一符号を付してその説明を省略し、前述した実施形態と異なる部分を主に説明する。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。
22 反応容器(容器)
24 積層ユニット
34 フィルタ
36 反応媒体拡散層
40 蓄熱材成形体(蓄熱材)
42 熱交換部
44 枠部
45 第1凹部(第1空間)
46 第2凹部(第2空間)
51 積層体
W 水蒸気(反応媒体)
Claims (5)
- 反応媒体と結合することで発熱又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材と、内側に前記蓄熱材を収容する枠部と、枠部よりも薄く形成され内部に流れる熱媒体によって前記蓄熱材への熱供給及び前記蓄熱材からの熱回収を行う平板状の熱交換部と、前記蓄熱材の一方の側に配置され反応媒体が流れる反応媒体拡散層と、前記蓄熱材と前記反応媒体拡散層との間に配置され複数の孔が形成されたフィルタと、を含んで構成される積層体が複数積層された積層ユニットと、
前記積層ユニットを内部に収容する容器と、を備え、
前記枠部は、前記熱媒体が流れ前記熱交換部の上流側と連通する第1空間と、前記第1空間と対向して配置され前記熱媒体が流れると共に、前記熱交換部の下流側と連通する第2空間とを有する、化学蓄熱反応器。 - 前記枠部の内側には、前記蓄熱材、前記フィルタ、及び前記反応媒体拡散層が積層されており、
一方の前記枠部と他方の前記枠部との間には、前記熱交換部が配置されて接合されており、
一方、及び他方の前記枠部の第1空間と前記熱交換部の上流側とが連通し、
一方、及び他方の前記枠部の第2空間と前記熱交換部の下流側とが連通している、請求項1に記載の化学蓄熱反応器。 - 全ての前記枠部の積層方向両側に前記熱交換部が接合されている、請求項2に記載の化学蓄熱反応器。
- 前記熱交換部、及び前記枠部は金属製であり、前記熱交換部と前記枠部とは、ろう付け、または溶接により接合されている、請求項2に記載の化学蓄熱反応器。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の化学蓄熱反応器と、
前記枠部、または前記熱交換部の平面部分に接合され、前記枠部、及び前記熱交換部の内部に熱媒体を流す配管と、
前記化学蓄熱反応器の前記反応媒体拡散層への反応媒体の供給及び前記反応媒体拡散層からの反応媒体の受け取りを行う蒸発凝縮器と、
を有する化学蓄熱システム。
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JP2016198359A JP6733482B2 (ja) | 2016-10-06 | 2016-10-06 | 化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システム |
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JP7151396B2 (ja) * | 2018-11-12 | 2022-10-12 | 株式会社豊田中央研究所 | 蓄熱体、および、化学蓄熱反応器 |
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