JP2016217638A - 化学蓄熱反応器、化学蓄熱システム - Google Patents

化学蓄熱反応器、化学蓄熱システム Download PDF

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美代 望月
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Abstract

【課題】壁部が変形するのを抑制し、かつ、断熱性能を向上させることができる化学蓄熱反応器、化学蓄熱システムを得る。【解決手段】反応容器22の内部は、減圧されているため、閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114には、各部材を変形させる力が作用する。しかし、各部材は、外板、内板、及び波板を含んで構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、化学反応によって蓄熱する化学蓄熱反応器、及び化学蓄熱システムに関する。
特許文献1に記載の積層体は、蓄熱材反応部と、蓄熱材反応部に重ねられている熱交換部とを含んで構成される。そして、この積層体は、円柱状で内部が真空脱気されている容器に封入されている。
特開2014−126293号公報
特許文献1に記載の容器は、容器自体の熱容量を減らすために薄い板材を壁部として用い、この板材を溶接で継ぎ合わせることで形成されている。
ここで、容器の内部は、真空脱気(減圧)されているため、容器の壁部が、凹んでしまうことが考えられる。この凹みを抑制するため、壁部の板厚を厚くすることが考えられる。しかし、壁部の板厚を厚くすると、壁部の熱容量が増加し、熱性能が低下してしまう。
本発明の課題は、壁部が変形するのを抑制し、かつ、断熱性能を向上させることである。
本発明の請求項1に係る化学蓄熱反応器は、反応媒体と結合して発熱又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材成形体を備える蓄熱材反応部と、前記蓄熱材反応部に積層され、前記蓄熱材反応部への熱供給及び前記蓄熱材反応部からの熱回収の内少なくとも一方を行う熱交換部と、内部が減圧され、前記蓄熱材反応部及び前記熱交換部が内部に封入され、封入された前記蓄熱材反応部に供給又は前記蓄熱材反応部から排出される反応媒体が流れる反応媒体流動部が形成されると共に、壁部を有し、前記壁部が外板、内板、及び前記外板と前記内板との間に配置されて一端が前記外板と接触し他端が前記内板と接触している補強部材を含んで構成されている容器と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、減圧されている容器の内部には、蓄熱材反応部及び熱交換部が封入されている。さらに、容器の内部には、封入された蓄熱材反応部に供給又は蓄熱材反応部から排出される反応媒体が流れる反応媒体流動部が形成されている。
ここで、容器の内部が減圧されているため、容器の内部側に変形させる力が壁部に作用する。しかし、容器の壁部は、外板、内板、及び外板と内板との間に配置されて一端が外板と接触し他端が内板と接触する補強部材を含んで構成されている。
このため、壁部の板厚を厚くする場合と比して、壁部が変形するのを抑制し、かつ、断熱性能を向上させることができる。
本発明の請求項2に係る化学蓄熱反応器は、請求項1に記載の化学蓄熱反応器において、前記蓄熱材成形体は、反応媒体と結合することで膨張し、前記蓄熱材反応部と前記熱交換部とを含んで構成される積層体は、直方体状とされ、前記容器は、前記壁部の前記内板が前記積層体の外形に沿うように、直方体状とされていることを特徴とする。
上記構成によれば、蓄熱材成形体が反応媒体と結合して膨張することで、膨らむ力が蓄熱材反応部に作用する。
容器は、壁部の内板が積層体の外形に沿うように、直方体状とされている。このため、蓄熱材反応部が膨らむと、蓄熱材反応部が、壁部の内板に接触する。ここで、容器の壁部は、補強部材を含んで構成されている。これにより、容器は、蓄熱材反応部が膨らむのを抑制することができる。
本発明の請求項3に係る化学蓄熱反応器は、請求項1又は2に記載の化学蓄熱反応器において、前記熱交換部が前記蓄熱材反応部に積層される積層方向から見て、前記外板と前記内板との間には、前記反応媒体流動部に流入する反応媒体、又は前記反応媒体流動部から流出する反応媒体が流れる媒体流路が、前記蓄熱材反応部を囲んで形成され、前記内板には、前記反応媒体流動部と前記媒体流路とを連通し、前記反応媒体流動部に流入する反応媒体、又は前記反応媒体流動部から流出する反応媒体が流れる媒体流路が通る連通孔が複数形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、反応媒体流動部に流入する反応媒体は、蓄熱材反応部を囲むように形成されている媒体流路を流れ、内板に形成されている複数の連通孔を通って反応媒体流動部に流入する。また、反応媒体流動部から流出する反応媒体は、内板に形成されている複数の連通孔を通って蓄熱材反応部を囲むように形成されている媒体流路に流れ、反応媒体流動部から流出する。
このように、複数の連通孔を通って反応媒体が移動する。このため、連通孔が1個である場合と比して、反応媒体流動部の反応媒体の密度を均一化することができる。
本発明の請求項4に係る化学蓄熱反応器は、請求項3に記載の化学蓄熱反応器において、前記蓄熱材反応部は、前記熱交換部が積層され、前記蓄熱材成形体を備える蓄熱材層と、前記蓄熱材層に対して前記熱交換部の反対側で前記蓄熱材層に積層され、前記反応媒体流動部の反応媒体が流入、又は前記反応媒体流動部に反応媒体が流出する開口部が形成され、前記蓄熱材層へ供給される反応媒体及び前記蓄熱材層から排出される反応媒体が流れる反応媒体拡散層と、を備え、前記連通孔は、前記反応媒体拡散層の前記開口部と対向している前記内板に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、連通孔は、反応媒体拡散層の開口部と対向している内板に形成されている。これにより、連通孔が反応媒体拡散層の開口部と対向していない内板に形成されている場合と比して、反応媒体拡散層と媒体流路との間で、反応媒体を効率良く移動させることができる。
本発明の請求項5に係る化学蓄熱システムは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の化学蓄熱反応器と、前記化学蓄熱反応器の容器に連結され、前記容器内への反応媒体の供給及び前記容器から排出される反応媒体の受け取りの内少なくとも一方を行う蒸発凝縮器と、を有することを特徴とする。
上記構成によれば、蒸発凝縮器が、化学蓄熱反応器の容器に連結され、容器内への反応媒体の供給及び容器内から排出される反応媒体の受け取りの内少なくとも一方を行う。
ここで、化学蓄熱システムは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の化学蓄熱反応器を備えている。これにより、壁部が変形するのを抑制し、かつ、断熱性能が向上するため、熱損失を抑制した上で、化学蓄熱システムの耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、壁部が変形するのを抑制し、かつ、断熱性能を向上させることができる。
本実施形態に係る反応器(化学蓄熱反応器)に備えられた反応容器の本体部を示した斜視図である。 本実施形態に係る反応器に備えられた反応容器の本体部を示し、図3のS1‐S1線断面図である。 本実施形態に係る反応器に備えられた反応容器の本体部を示し、図3のS2‐S2線断面図である。 本実施形態に係る反応器に備えられた反応容器の本体部を示し、図3のS3‐S3線断面図である。 本実施形態に係る反応器に備えられた積層ユニットを示した斜視図である。 本実施形態に係る反応器に備えられた積層ユニットを示した分解斜視図である。 本実施形態に係る反応器を示した斜視図である。 本実施形態に係る反応器を示した分解斜視図である。 本実施形態に係る反応器に備えられた積層体を示した分解斜視図である。 (A)(B)本実施形態に係る反応器に備えられた熱流動部を示した斜視図、及び平面図である。 (A)(B)本実施形態に係る反応器に備えられた蓄熱層を示した分解斜視図、及び斜視図である。 (A)(B)本実施形態に係る反応器に備えられた反応媒体拡散層を示した斜視図、及び正面図である。 本実施形態に係る反応器に用いられた蓄熱材成形体の反応平衡線及び水の気液平衡線を温度と平衡圧との関係で示す線図である。 本実施形態に係る反応器に備えられた蓄熱材反応部を示した断面図である。 (A)(B)本実施形態に係る化学蓄熱システムを示した構成図である。 本実施形態に係る反応器に備えられた反応容器の変形例を示した断面図である。
本発明の実施形態に係る化学蓄熱反応器及び化学蓄熱システムの一例について図1〜図16を用いて説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
(全体構成)
図15(A)(B)に示されるように、本実施形態に係る化学蓄熱システム10は、水の蒸発、水蒸気(反応媒体の一例)の凝縮が行われる蒸発凝縮器12と、化学蓄熱反応器の一例としての反応器20と、蒸発凝縮器12の内部と反応器20の内部とを連通する連通路14とを含んで構成されている。
〔蒸発凝縮器〕
蒸発凝縮器12は、貯留した水を蒸発させて反応器20に供給する(水蒸気を生成する)蒸発部、反応器20から受け取った水蒸気を凝縮する凝縮部、及び水蒸気が凝縮された水を貯留する貯留部、としての各機能を備えている。
また、蒸発凝縮器12は、内部に水が貯留される容器16を備えており、この容器16内には、水蒸気を凝縮、又は水を蒸発するのに用いる熱媒流路17の一部が配置されている。さらに、熱媒流路17は、容器16内における少なくとも気相部16Aを含む部分で熱交換を行うように配置されている。そして、凝縮時には低温媒体、蒸発時には中温媒体が、熱媒流路17を流れるようになっている。
〔連通路〕
連通路14は、蒸発凝縮器12(容器16)と反応器20(後述する反応容器22)との連通、非連通を切り替えるための開閉弁19を備えている。そして、容器16、反応容器22、連通路14、及び開閉弁19は、互いの接続部位が気密に構成されており、これらの内部空間が予め真空脱気(減圧の一例)されている。
〔反応器〕
反応器20は、図7に示されるように、容器の一例としての反応容器22と、反応容器22の内部に配置されて発熱又は蓄熱する蓄熱材反応部30と、蓄熱材反応部30に積層されている熱交換部の一例としての熱流動部50と備えている。そして、蓄熱材反応部30と熱流動部50とを含んで積層体60が構成され、この積層体60は、反応容器22内に複数積層されている。
[反応容器]
反応容器22は、直方体状とされ、前述したように内部が真空脱気されている。そして、反応容器22の内部は、水蒸気(反応媒体の一例)が流れる反応媒体流動部26とされている。なお、反応容器22の詳細については、後述する。
[蓄熱材反応部:全体構成]
蓄熱材反応部30は、反応容器22の内部に封入され、図9に示されるように、蓄熱材層32と、蓄熱材層32に上方側から積層された蓄熱材拘束層34と、蓄熱材拘束層34に上方側から積層された反応媒体拡散層36とを備えている。
そして、蓄熱材層32、蓄熱材拘束層34、及び反応媒体拡散層36は、装置上下方向から見て同様の矩形状とされ、装置上下方向に並んで非接合状態(溶接などで固定されていない状態)で積層されている(所謂積層構造)。このように、蓄熱材反応部30は、装置上下方向(積層方向)から見て矩形状とされ、かつ、直方体状とされている。
[蓄熱材反応部:蓄熱材層]
蓄熱材層32は、図11(A)(B)に示されるように、複数の蓄熱材成形体40から構成される蓄熱材ユニット42と、蓄熱材ユニット42が取り付けられる枠状のフレーム部材44とを備えている。
蓄熱材成形体40の厚さは30〔mm〕とされ、装置上下方向(板厚方向)から見て、蓄熱材成形体40は、一辺が100〔mm〕の正方形状とされている。
蓄熱材成形体40には、一例として、アルカリ土類金属の酸化物の1つである酸化カルシウム(CaO:蓄熱材の一例)の成形体が用いられている。この成形体は、例えば、酸化カルシウム粉体をバインダ(例えば粘土鉱物等)と混練し、焼成することで、略矩形ブロック状に形成されている。
ここで、蓄熱材成形体40は、水和に伴って放熱(発熱)し、脱水に伴って蓄熱(吸熱)するものであり、以下に示す反応で放熱、蓄熱を可逆的に繰り返し得る構成とされている。
CaO + H2O ⇔ Ca(OH)2
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
CaO + H2O → Ca(OH)2 + Q
Ca(OH)2 + Q → CaO + H2O
となる。
なお、一例として、蓄熱材成形体40の1kg当たりの蓄熱容量は、1.86[MJ/kg]とされている。
また、本実施形態において、蓄熱材成形体40を構成する蓄熱材の粒径とは、蓄熱材が粉体の場合はその平均粒径、粒状の場合は造粒前の粉体の平均粒径とする。これは、粒が崩壊する場合、前工程の状態に戻ると推定されるためである。
また、フレーム部材44は、装置上下方向から見て矩形枠状とされており、蓄熱材ユニット42は、フレーム部材44内に配置されるようになっている。これにより、蓄熱材ユニット42における水平方向(板厚方向に対して直交する直交方向)の動きは、フレーム部材44によって拘束されるようになっている。そして。フレーム部材44の装置上下方向の寸法(厚み寸法)は、水和反応に伴って蓄熱材成形体40が膨張した際の密度が、予め決められた蓄熱材成形体40の設定密度になるように決められている。
[蓄熱材反応部:蓄熱材拘束層]
蓄熱材拘束層34は、図9に示されるように、反応媒体拡散層36と蓄熱材層32との間に挟まれ、φ200〔μm〕の貫通孔が多数形成されたエッチングフィルターである。
そして、蓄熱材拘束層34は、蓄熱材成形体40(図11参照)を構成する蓄熱材の平均粒径より小さいろ過精度を有している。これにより、蓄熱材拘束層34では、蓄熱材成形体40を構成する蓄熱材の平均粒径より小さい流路を水蒸気が通過するのを許容する一方、平均粒径よりも大きい蓄熱材の通過を制限するようになっている。
なお、ろ過精度とは、ろ過効率が50〜98%となる粒子径のことであり、ろ過効率とは、ある粒子径の粒子に対する除去効率である。
[蓄熱材反応部:反応媒体拡散層]
反応媒体拡散層36は、図12(A)に示されるように、矩形状の天板37と、天板37に固定される複数の流路部材38とを備えている。流路部材38は、水蒸気が流れる装置幅行方向に延び、装置奥行方向に間隔を空けて並んでいる(図12(B)参照)。
夫々の流路部材38は、図12(B)に示されるように、天板37に対して下方側に配置され、装置幅方向から見て蓄熱材拘束層34(図9参照)側が開放されたU字状とされている。そして、上壁38Bが天板37の下面に溶接されている。
これにより、流路部材38の内側、及び隣り合う流路部材38の間に、蓄熱材層32へ供給される水蒸気、又は蓄熱材層32から排出される水蒸気が装置幅方向に沿って流れるようになっている。そして、反応媒体拡散層36に流入する水蒸気、又は反応媒体拡散層36から流出する水蒸気は、装置幅方向を向いた反応媒体拡散層36の開口部36Aから流入、流出するようになっている。
〔熱流動部〕
熱流動部50は、図9に示されるように、下方側から蓄熱材反応部30に積層されている。
熱流動部50は、図10(A)(B)に示されるように、装置上下方向から見て矩形状の本体部52と、装置上下方向から見て装置奥行方向の手前側(図10(B)の下側)に本体部52から突出する一対の突出部54、56とを備えている。
一対の突出部54、58は、装置幅方向に並んで配置され、一対の突出部54、56には、装置上下方向に貫通する貫通孔54A、56Aが夫々形成されている。一方、本体部52の内部には、熱媒体が流れる流路52Aが、本体部52の側壁に沿うように、装置上下方向から見てU字状に形成されている。
また、流路52Aの一端と、突出部54の貫通孔54Aとを連通させる連通管53と、流路52Aの他端と、突出部56の貫通孔56Aとを連通させる連通管55とが設けられている。さらに、この流路52Aは、後述する熱媒体流路70を通じて反応容器22の外部に配置された熱源200又は熱利用対象物202(図15参照)と連通されている。
そして、蓄熱材反応部30と熱流動部50とを含んで積層体60は、直方体状とされ、反応器20には、図5に示されるように、積層体60が、積層体60の積層方向(本実施形態では装置上下方向)に3個積層されている。また、3個の積層体60によって積層ユニット90が構成されている。さらに、反応器20には、積層ユニット90を拘束する拘束部材80が設けられている。
〔拘束部材〕
拘束部材80は、図5、図6に示されるように、装置幅方向から見て、積層ユニット90を外側から囲み、拘束するようになっている。
拘束部材80は、図6に示されるように、積層ユニット90を拘束する前の状態で、装置奥行方向に分割されている。具体的には、拘束部材80は、装置奥行方向の手前側(図中左側)の分割部材80Aと、装置奥行方向の奥側(図中右側)の分割部材80Bとに分割される。
分割部材80A、80Bは、装置幅方向から見て、互いに対向する側が開放された形状とされている。そして、分割部材80Aの両端側の部分には、短辺が開放された台形状の溝部82が夫々形成され、分割部材80Bの両端側の部分には、溝部82と係合する台形状の凸部84が夫々形成されている。これにより、分割部材80Aの夫々の溝部82と、分割部材80Bの夫々の凸部84とを係合させることで、図5に示されるように、拘束部材80は、積層ユニット90の各面に沿った形状とされ、積層ユニット90を拘束するようになっている。
〔熱媒体流路〕
熱媒体流路70は、図8に示されるように、パイプ状とされ、反応容器22を構成する閉止部材94を貫通するように装置上下方向に延びて2本設けられている。一方の熱媒体流路70Aは、熱媒体を反応容器22の外部から反応容器22の内部に流入させるために用いられ、他方の熱媒体流路70Bは、熱媒体を反応容器22の内部から反応容器22の外部に流出させるために用いられる。
そして、熱媒体流路70Aの周面には貫通孔(図示省略)が形成され、熱媒体流路70Aは、熱流動部50の突出部54に形成された貫通孔54A(図10参照)に挿入されるようになっている。同様に、熱媒体流路70Bの周面には貫通孔(図示省略)が形成され、熱媒体流路70Bは、熱流動部50の突出部56に形成された貫通孔56A(図10参照)に挿入されるようになっている。これにより、熱媒体流路70と熱流動部50に形成された流路52A(図10参照)とが連通するようになっている。
〔他の部材〕
図7、図8に示されるように、拘束部材80によって拘束されている積層ユニット90を下方から支持する円柱状の5個(図7では2個、図8では3個のみ示す)の支持部材72が設けられている。そして、この支持部材72は、下方側から見て、積層ユニット90の四隅側と中央側とを支持している。この構成により、下方側に配置された熱流動部50において、断熱効果を得ることができるようになっている。
一方、反応容器22の外部に配置された部分の熱媒体流路70には、図15に示されるように、熱媒体流路70の連通先を熱源200とするか、熱利用対象物202とするかを切り替える切替部材76が設けられている。
(化学蓄熱システムの作用)
次に、化学蓄熱システム10の作用について説明する。
化学蓄熱システム10において反応器20に蓄熱された熱を蓄熱材層32から発熱(放熱)する際には、図15(B)に示されるように、切替部材76により熱媒体流路70の連通先が熱利用対象物202に切り替えられる。さらに、開閉弁19を開放し、この状態で、蒸発凝縮器12の熱媒流路17に中温媒体を流し、液相部16Bの水を蒸発させる。そして、生成された水蒸気が連通路14内を矢印D方向に移動して、反応容器22内に供給される。
続いて、反応容器22内では、供給された水蒸気が反応媒体流動部26を通り、図14に示されるように、反応媒体拡散層36を流れる。そして、水蒸気Wが蓄熱材拘束層34を通過して蓄熱材層32と接触することにより、蓄熱材層32の蓄熱材成形体40は、水和反応を生じつつ発熱(放熱)する。この熱は、熱流動部50の流路52A内を流れる熱媒体によって、熱利用対象物202に輸送される。
一方、化学蓄熱システム10において蓄熱材層32の蓄熱材成形体40に熱を蓄熱する際には、図15(A)に示されるように、切替部材76により熱媒体流路70の連通先が熱源200に切り替えられる。さらに、開閉弁19を開放し、この状態で、熱流動部50の流路52A内(図14参照)に熱源200によって加熱された熱媒体が流れる。
図14に示されるように、流路52Aを流れる熱媒体の熱によって蓄熱材成形体40が脱水反応を生じ、この熱が蓄熱材成形体40に蓄熱される。
さらに、蓄熱材成形体40から離脱された水蒸気Wは、蓄熱材拘束層34から反応媒体拡散層36に流れ込む。反応媒体拡散層36に流れ込んだ水蒸気Wは、反応媒体流動部26を通り、図15(A)に示されるように、連通路14を矢印E方向に流れて蒸発凝縮器12内に流れ込む。
そして、蒸発凝縮器12の気相部16Aにおいて、熱媒流路17を流通する冷媒によって水蒸気が冷却され、凝縮された水が容器16の液相部16Bに貯留される。
以上説明した蓄熱材成形体40の蓄熱、放熱について、図13に示す化学蓄熱システム10のサイクル(一例)を参照しつつ補足する。図13には、PT線図に示された圧力平衡点における化学蓄熱システム10のサイクルが示されている。この図において、上側の等圧線が脱水(蓄熱)反応を示し、下側の等圧線が水和(発熱)反応を示している。
このサイクルでは、例えば、蓄熱材成形体40の温度が410℃で蓄熱された場合、水蒸気は、50℃が平衡温度となる。そして、化学蓄熱システム10では、水蒸気は蒸発凝縮器12(図15参照)において熱媒流路17の冷媒との熱交換によって50℃以下に冷却され、凝縮されて水になる。
一方、熱媒流路17に中温媒体を流すことで、蒸気圧の水蒸気が発生する。例えば、図13のサイクルにおいて、5℃で水蒸気を発生させる場合、蓄熱材成形体は315℃で放熱することが解る。このように、内部が真空脱気されている化学蓄熱システム10では、5℃付近の低温熱源から熱を汲み上げて、315℃もの高温を得ることができる。
(要部構成)
次に、反応容器22について説明する。
反応容器22は、直方体状とされ、図8に示されるように、上方側が開放される箱状の本体部92と、本体部92の開口92Aを閉止する閉止部材94とを備えている。
〔閉止部材〕
閉止部材94は、壁部の一例とされ、図2、図8に示されるように、矩形状の外板96、矩形状の内板98、及び外板96と内板98との間に配置されている補強部材の一例としての波板100を備えている。また、波板100は、平面視で矩形状とされている。そして、外板96、内板98、及び波板100は、一例として、厚さ2〔mm〕のステンレス鋼板を用いて形成されている。
内板98は、反応媒体流動部26に臨み、外板96は、外気に接している。また、波板100は、装置幅方向に直交する断面形状が凹凸を繰り返す矩形波状であって、横板部100Aと縦板部100Bとを有している。そして、横板部100Aは、外板96又は内板98と接触している。また、縦板部100Bの一端は、外板96と接触し、縦板部100Bの他端は、内板98と接触している。横板部100Aと、外板96又は内板98とは、溶接等で接合されている。
この構成において、閉止部材94が、本体部92の開口92Aを閉止する場合には、後述する側壁部材114A、114Bの上端部と、閉止部材94の外周部とが、溶接等で接合されるようになっている。
〔本体部〕
本体部92は、図1、図2に示されるように、積層ユニット90(図8参照)を支持する底部材104と、装置上下方向から見て、積層ユニット90を囲む4個の側壁部材114とを備えている。底部材104、及び夫々の側壁部材114は、壁部の一例とされている。
[底部材]
底部材104は、図1、図2に示されるように、矩形状の外板106、矩形状の内板108、及び外板106と内板108との間に配置されている補強部材の一例としての波板110を備えている。また、波板110は、平面視で矩形状とされている。そして、外板106、内板108、及び波板110は、一例として、厚さ2〔mm〕のステンレス鋼板を用いて形成されている。
内板108は、反応媒体流動部26に臨み、外板106は、外気に接している。また、波板110は、装置幅方向に直交する断面形状が凹凸を繰り返す矩形波状であって、横板部110Aと縦板部110Bとを有している。そして、横板部110Aは、外板106又は内板108と接触している。また、横板部110Aと、外板106又は内板108とは、溶接等で接合されている。
[側壁部材]
側壁部材114は、図3に示されるように、装置幅方向において、積層ユニット90を挟んで配置されている一対の側壁部材114Aと、装奥行方向において、積層ユニット90を挟んで配置されている一対の側壁部材114Bとを備えている。さらに、側壁部材114Aの側端部と側壁部材114Bの側端部とは、溶接等で接合されている。また、側壁部材114A、114Bの下端部と、底部材104の外周部とは、溶接等で接合されている。
側壁部材114Aは、図1、図3に示されるように、矩形状の外板116、矩形状の内板118、及び外板116と内板118との間に配置されている補強部材の一例としての波板120を備えている。そして、外板116、内板118、及び波板120は、一例として、厚さ2〔mm〕のステンレス鋼板を用いて形成されている。
内板118は、反応媒体流動部26に臨み、外板116は、外気に接している。また、波板120は、装置上下方向に直交する断面形状が凹凸を繰り返す矩形波状であって、横板部122Aと縦板部122Bとを有している。そして、横板部122Aは、外板116又は内板118と接触している。また、横板部122Aと、外板116又は内板118とは、溶接等で接合されている。
さらに、波板120は、図1に示されるように、装置上下方向に2個に分割され、上方側に配置されている波板120Aと、下方側に配置されている波板120Bとを備えている。そして、波板120A、120Bは、平面視で矩形状とされている。
また、波板120Aと波板120Bとの間で、かつ、外板116と内板118との間は、水蒸気が流がれる媒体流路150(詳細は後述)の一部とされている。そして、装置幅方向を向いた反応媒体拡散層36の開口部36A(図12(A)参照)と対向している内板118には、媒体流路150と、反応媒体流動部26とを連通する連通孔118A(図4参照)が、装置奥行方向に並ぶように複数形成されている。
側壁部材114Bは、図1、図3に示されるように、矩形状の外板126、矩形状の内板128、及び外板126と内板128との間に配置されている補強部材の一例としての波板130を備えている。そして、外板126、内板128、及び波板130は、一例として、厚さ2〔mm〕のステンレス鋼板を用いて形成されている。
内板128は、反応媒体流動部26に臨み、外板126は、外気に接している。波板130は、装置上下方向に直交する断面形状が凹凸を繰り返す矩形波状であって、横板部132Aと縦板部132Bとを有している。そして、横板部132Aは、外板126又は内板128と接触している。さらに、横板部132Aと、外板126又は内板128とは、溶接等で接合されている。
また、波板130は、図1、図2に示されるように、装置上下方向に2個に分割され、上方側に配置されている波板130Aと、下方側に配置されている波板130Bとを備えている。そして、波板130A、130Bは、平面視で矩形状とされている。
さらに、波板130Aと波板130Bとの間で、かつ、外板126と内板128との間が、水蒸気が流がれる媒体流路150(詳細は後述)の一部とされている。そして、図4に示されるように、装置奥行方向の手前側(図中左側)の外板126には、連通路14が接続され、連通路14の内部と、媒体流路150が連通されている。
この構成において、装置上下方向から見て、媒体流路150は、積層ユニット90(蓄熱材反応部30)を囲むように形成されている。
また、反応容器22においては、閉止部材94を構成する内板98、底部材104を構成する内板108、及び側壁部材114A、114Bを構成する内板118、128は、積層ユニット90(蓄熱材反応部30)の外形に沿うようになっている。そして、積層ユニット90と内板98、108、118、128の隙は、水和反応に伴って蓄熱材成形体40(図11参照)が膨張して積層ユニット90が膨らんだ場合に、積層ユニット90と内板98、108、118、128とが接触するように決められている。
(要部構成の作用)
次に、要部構成の作用を、閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bの曲げ剛性と、反応容器22に形成された媒体流路150との観点から説明する。
先ず、閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bの曲げ剛性について説明する。
図2に示されるように、閉止部材94は、外板96、内板98、及び波板100を含んで構成されている。
このため、本実施形態では、例えば、夫々の部材の板厚(本実施形態では、2〔mm〕)を合計した板厚(本実形態では、6〔mm〕)で形成された一枚の板によって閉止部材を構成する場合と比して、熱容量が小さく、閉止部材94の断熱性能を向上させた上で、曲げ剛性が高くなる。ここで、断熱性能とは、熱の移動を阻止する性能である。
また、底部材104は、外板106、内板108、及び波板110を含んで構成されている。
このため、本実施形態では、例えば、夫々の部材の板厚(本実施形態では、2〔mm〕)を合計した板厚(本実形態では、6〔mm〕)で形成された一枚の板によって底部材を構成する場合と比して、底部材104の熱容量が小さく断熱性能を向上させた上で、曲げ剛性が高くなる。
さらに、側壁部材114A、114Bは、外板116、126、内板118、128 及び波板120、130を含んで構成されている。
このため、本実施形態では、例えば、夫々の部材の板厚(本実施形態では、2〔mm〕)を合計した板厚(本実形態では、6〔mm〕)で形成された一枚の板によって側壁部材を構成する場合と比して、側壁部材114A、114Bの熱容量が小さく断熱性能を向上させた上で、曲げ剛性が高くなる。
ここで、反応容器22の内部は、真空脱気されているため、反応容器22の閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bには、夫々の壁部を反応容器22の内部側に変形させる力が作用する。しかし、閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bは、曲げ剛性が高くされている。このため、反応容器22の内部が真空脱気されることで生じる閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bの変形が抑制される。
また、水和反応に伴って蓄熱材成形体40(図11参照)が膨張すると、装置上下方向においては、積層ユニット90の上面の中央側の部分、及び下面の中央側の部分に膨らむ力が作用する(図6の二点鎖線参照)。さらに、装置幅方向及び装置奥行においては、積層ユニット90の側面の中央側の部分に膨らむ力が作用する(図6の二点鎖線参照)。
そして、積層ユニット90が膨らんだ場合には、積層ユニット90と反応容器22とが接触する。しかし、閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bは、曲げ剛性が高くされている。このため、反応容器22は、積層ユニット90の膨らみを抑制する。
次に、反応容器22に形成された媒体流路150について説明する。
前述したように、装置上下方向から見て、媒体流路150は、図4に示されるように、積層ユニット90(蓄熱材反応部30)を囲むように形成されている。また、媒体流路150と反応媒体流動部26とを連通する連通孔118Aは、反応媒体拡散層36の開口部36A(図12(A)参照)と対向している内板118に複数形成されている。
蒸発凝縮器12(図15(B)参照)から水蒸気を反応媒体流動部26に供給する場合には、連通路14を通った水蒸気は、積層ユニット90を囲むように形成された媒体流路150を流れる。そして、媒体流路150を流れる水蒸気は、連通孔118Aを通って反応媒体流動部26に供給される。
一方、反応媒体流動部26から水蒸気を蒸発凝縮器12(図15(B)参照)へ排出する場合には、反応媒体流動部26の水蒸気は、連通孔118Aを通って媒体流路150へ流れ込む。そして、媒体流路150に流れ込んだ水蒸気は、連通路14を通って蒸発凝縮器12に排出される。
(まとめ)
以上説明したように、反応容器22の内部は、真空脱気(減圧の一例)されているため、反応容器22の閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bには、夫々の壁部を反応容器22の内部側に変形させる力が作用する。しかし、閉止部材94は、外板96、内板98、及び波板100を含んで構成され、底部材104は、外板106、内板108、及び波板110を含んで構成されている。また、側壁部材114A、114Bは、外板116、126、内板118、128、及び波板120、130を含んで構成されている。
これにより、夫々の壁部の板厚を厚くする場合と比して、閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bが変形するのを抑制し、かつ、反応容器22の断熱性能を向上させることができる。
また、水和反応に伴って蓄熱材成形体40(図11参照)が膨張し、積層ユニット90が膨らんだ場合には、反応容器22が、積層ユニット90の膨らみを抑制することができる。
また、積層ユニット90の膨らみが抑制されることで、積層ユニット90の膨らみが抑制されない場合と比して、蓄熱材反応部30と熱流動部50とのずれが抑制され、蓄熱材反応部30と熱流動部50との間での熱交換効率が低下するのを抑制することができる。
また、媒体流路150は、積層ユニット90(蓄熱材反応部30)を囲むように形成され、媒体流路150と反応媒体流動部26とを連通する連通孔118Aは、複数形成されている。このため、連通路14を通る水蒸気が一箇所から反応媒体流動部26に供給、又は反応媒体流動部26の水蒸気が一箇所から連通路14に排出される場合と比して、蓄熱材成形体40が水蒸気と反応する際に、反応媒体流動部26の水蒸気の密度を均一化することができる。換言すれば、水蒸気の均一分配が可能となる。
また、連通孔118Aが、反応媒体拡散層36の開口部36A(図12(A)参照)と対向している内板118に複数形成されている。これにより、連通孔118Aが、反応媒体拡散層36の開口部36Aと対向していない内板118に形成されている場合と比して、反応媒体拡散層36と媒体流路150との間で、水蒸気を効率良く移動させることができる。
また、化学蓄熱システム10においては、閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114A、114Bの繰り返しの変形が抑制されることで、熱損失を抑制した上で、化学蓄熱システム10の耐久性を向上させることができる。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、反応容器22を直方体状としたが、円柱状であってもよい。反応容器が円柱状の場合であっても、反応容器の内部を真空脱気することで生じる反応容器の変形が抑制される。
また、上記実施形態では、反応容器22には、媒体流路150が形成されたが、媒体流路150が形成されなくてもよい。この場合には、媒体流路150が形成されることで奏する作用は生じない。
また、上記実施形態では、連通孔118Aは、反応媒体拡散層36の開口部36A(図12(A)参照)と対向している内板118に複数形成されたが、これに替えて開口部36Aと対向していない内板に連通孔118Aを形成してもよい。この場合には、連通孔118Aが、開口部36Aと対向している内板118に形成されることで奏する作用は生じない。
また、上記実施形態では、閉止部材94、底部材104、及び側壁部材114を、外板96、106、116、126、内板98、108、118、128、及び波板100、110、120、130の3枚構成としたが、閉止部材94及び底部材104だけを3枚構成としてもよく、側壁部材114だけを3枚構成としてもよい。この場合には、3枚構成とした壁部以外の壁部については、前述した作用が生じない。
また、上記実施形態では、各壁部を溶接で接合させたが、例えば、拡散接合等を用いて接合させてもよい。
また、上記実施形態では、波板100、110、120、130と、外板96、106、116、126及び内板98、108、118、128とは、溶接等によって接合されたが、非接合であってもよい。この場合には、反応容器22が完成した後の波板の交換が容易となる。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、媒体流路150内の水蒸気の流れを阻害しないように、媒体流路150に補強用のリブ等(板材)を設けてもよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、波板100、110、120、130の凹凸を繰り返す方向を、上記実施形態に対して異なる方向としてもよい。
また、上記実施形態では、夫々の壁部に波板100、110、120、130を用いたが、2枚以上の波板を重ねて、これを外板と内板との間に挟み込んでもよい。そして、この場合には、波板の凹凸を繰り返す方向を夫々変えてもよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、図16に示されるように、底部材104の内板108の端縁と、底部材104の外板106の端縁とを連結する連結板250を設けてもよい。
また、上記実施形態では、反応容器22の内部に、蓄熱材反応部30が3個設けられたが、1個でもよく、2個でもよく、3個以上であってもよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、蓄熱材層32を挟むように、一対の反応媒体流動部26を配置し、この一対の反応媒体流動部26を挟むように一対の熱流動部50を配置してもよい。
10 化学蓄熱システム
12 蒸発凝縮器
20 反応器(化学蓄熱反応器の一例)
22 反応容器(容器の一例)
26 反応媒体流動部
30 蓄熱材反応部
32 蓄熱材層
36 反応媒体拡散層
36A 開口部
40 蓄熱材成形体
50 熱流動部(熱交換部の一例)
60 積層体
94 閉止部材(壁部の一例)
96 外板
98 内板
100 波板(補強部材の一例)
104 底部材(壁部の一例)
106 外板
108 内板
110 波板(補強部材の一例)
114 側壁部材
114A 側壁部材(壁部の一例)
114B 側壁部材(壁部の一例)
116 外板
118 内板
118A 連通孔
120 波板(補強部材の一例)
120A 波板(補強部材の一例)
120B 波板(補強部材の一例)
126 外板
128 内板
130 波板(補強部材の一例)
130A 波板(補強部材の一例)
130B 波板(補強部材の一例)
150 媒体流路

Claims (5)

  1. 反応媒体と結合して発熱又は反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材成形体を備える蓄熱材反応部と、
    前記蓄熱材反応部に積層され、前記蓄熱材反応部への熱供給及び前記蓄熱材反応部からの熱回収の内少なくとも一方を行う熱交換部と、
    内部が減圧され、前記蓄熱材反応部及び前記熱交換部が内部に封入され、封入された前記蓄熱材反応部に供給又は前記蓄熱材反応部から排出される反応媒体が流れる反応媒体流動部が形成されると共に、壁部を有し、前記壁部が外板、内板、及び前記外板と前記内板との間に配置されて一端が前記外板と接触し他端が前記内板と接触している補強部材を含んで構成されている容器と、
    を備える化学蓄熱反応器。
  2. 前記蓄熱材成形体は、反応媒体と結合することで膨張し、
    前記蓄熱材反応部と前記熱交換部とを含んで構成される積層体は、直方体状とされ、
    前記容器は、前記壁部の前記内板が前記積層体の外形に沿うように、直方体状とされている請求項1に記載の化学蓄熱反応器。
  3. 前記熱交換部が前記蓄熱材反応部に積層される積層方向から見て、前記外板と前記内板との間には、前記反応媒体流動部に流入する反応媒体、又は前記反応媒体流動部から流出する反応媒体が流れる媒体流路が、前記蓄熱材反応部を囲んで形成され、
    前記内板には、前記反応媒体流動部と前記媒体流路とを連通し、前記反応媒体流動部に流入する反応媒体、又は前記反応媒体流動部から流出する反応媒体が流れる媒体流路が通る連通孔が複数形成されている請求項2に記載の化学蓄熱反応器。
  4. 前記蓄熱材反応部は、
    前記熱交換部が積層され、前記蓄熱材成形体を備える蓄熱材層と、
    前記蓄熱材層に対して前記熱交換部の反対側で前記蓄熱材層に積層され、前記反応媒体流動部の反応媒体が流入、又は前記反応媒体流動部に反応媒体が流出する開口部が形成され、前記蓄熱材層へ供給される反応媒体及び前記蓄熱材層から排出される反応媒体が流れる反応媒体拡散層と、を備え、
    前記連通孔は、前記反応媒体拡散層の前記開口部と対向している前記内板に形成されている請求項3に化学蓄熱反応器。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の化学蓄熱反応器と、
    前記化学蓄熱反応器の容器に連結され、前記容器内への反応媒体の供給及び前記容器から排出される反応媒体の受け取りの内少なくとも一方を行う蒸発凝縮器と、
    を有する化学蓄熱システム。
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